JP2001095554A - 麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出方法及び該方法を用いた品種識別方法 - Google Patents

麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出方法及び該方法を用いた品種識別方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 麦芽アルコール飲料の品種を識別することが
できる麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出方法及
び該方法を用いた品種識別方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明の麦芽アルコール飲料の麦芽使用
比率の算出方法は、麦芽アルコール飲料中のカリウムイ
オン濃度を測定し、測定されたカリウムイオン濃度と、
予め求めたカリウムイオン濃度及び麦芽使用比率の相関
関係とから麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率を算出す
る。この場合、麦芽アルコール飲料のカリウムイオン濃
度と麦芽使用比率との間に一対一の相関関係が得られる
ので、カリウムイオン濃度を測定することで麦芽使用比
率が算出され、更にその麦芽使用比率に基づき麦芽アル
コール飲料の品種の識別が容易かつ直接行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麦芽アルコール飲
料の麦芽使用比率の算出方法、及び該方法を用いて麦芽
アルコール飲料の品種を識別する品種識別方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】麦芽アルコール飲料に属するビールある
いは発泡酒を製造する現場では、製品のラインアップに
対応して複数種類(複数品種)のビールあるいは発泡酒
が平行して、あるいは交互に製造される。即ち、基本的
な製造手順及び製造装置を兼用し、各製品の使用に応じ
て製造条件、使用原料及びその成分比などを調整して多
品種の製品の製造に対処しなければならない。
【0003】そこで、現在製造中の製品の品種が何であ
るか、また、製品の品種を切換えた時に間違いなく品種
の切換が行われたことを確認する必要が有る。
【0004】例えば、ビールや発泡酒の製造工場は、図
2に示すように、麦芽アルコール飲料を発酵させる発酵
タンク2と、発酵タンク2で発酵して得られる麦芽アル
コール飲料を貯蔵し且つ発酵させる貯酒タンク4を備え
ており、貯酒タンク4は、麦芽アルコール飲料の種類に
応じて複数の貯酒タンク4a,4bで構成されている。
各貯酒タンク4a,4bから延びる配管6は、途中で合
流して発酵タンク2に接続されている。そして、発酵タ
ンク2内に投入して発酵させた麦芽アルコール飲料を、
配管6に取り付けた弁8等を操作することにより貯酒タ
ンク4a又は4bに移送するようになっている。また、
貯酒タンク4で熟成したビール(発泡酒)は貯酒タンク
4より濾過工程等を経て容器詰め工程に供給され、容器
詰めされて製品となる。
【0005】ここで、例えば製品の品種切換えを行う場
合、指定された品種が発酵タンク2から貯酒タンク4に
移送されているか否か、あるいは指定の品種が容器詰め
工程に供給されているか否かの確認をすることが望まれ
る。この品種の違いに係わる要素としては、使用原料全
体から見た麦芽の使用比率(以下「麦芽使用比率」とい
う)、原麦汁エキス濃度、アルコール濃度、炭酸ガス圧
力値及び色度等があり、これら要素の1つあるいは複数
要素の組合せで総合的に判断することにより正確な品種
識別が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ビ
ールあるいは発泡酒の品種の違いに係わる要素の内、麦
芽使用比率については、製造工程中のビールあるいは発
泡酒から算出、確認する方法は確立されていなかった。
【0007】従って、本発明は麦芽アルコール飲料の品
種を識別する上で必要な要素の一つである麦芽使用比率
を製造工程中の麦芽アルコール飲料から算出、確認し、
それに基づいて麦芽アルコール飲料の品種を識別可能に
する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意研究した。即ち、種々の麦芽アルコ
ール飲料中に含まれるナトリウムイオン、塩化物イオン
及びカリウムイオンの濃度と麦芽使用比率との相関関係
を調べた。その結果、ナトリウム及び塩化物イオンにつ
いては、その濃度と麦芽使用比率との間に相関関係が得
られないが、カリウムイオンについてはその濃度と麦芽
使用比率との間に一対一の相関関係が明確に得られるこ
とを見出した。そのため、麦芽アルコール飲料中のカリ
ウムイオン濃度を測定し、上記相関関係と対照すること
で麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率を算出でき、その
麦芽使用比率に基づいて(算出された麦芽使用比率の
み、若しくは麦芽使用比率と上記他の要素(原麦汁エキ
ス濃度、アルコール濃度、炭酸ガス圧力値、色度等)と
の組合せによる総合判断により)麦芽アルコール飲料の
品種を識別できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】即ち、本発明の麦芽アルコール飲料の麦芽
使用比率の算出方法は、麦芽アルコール飲料中のカリウ
ムイオン濃度を測定するイオン濃度測定工程と、測定さ
れたカリウムイオン濃度と、予め求められたカリウムイ
オン濃度及び麦芽使用比率の相関関係とから麦芽アルコ
ール飲料の麦芽使用比率を算出する算出工程とを含むこ
とを特徴とする。
【0010】この方法によれば、麦芽アルコール飲料中
のカリウムイオン濃度と麦芽使用比率との間には一対一
の相関関係が得られる。従って、麦芽アルコール飲料中
のカリウムイオン濃度を測定することで麦芽アルコール
飲料の麦芽使用比率が算出され、更に、算出された麦芽
使用比率に基づいてその麦芽アルコール飲料の品種識別
が可能となるものである。
【0011】また、上記発明は、イオン濃度測定工程の
前に、麦芽アルコール飲料の脱気を行う脱気工程を更に
含むことが好ましい。
【0012】このように麦芽アルコール飲料を脱気する
ことで、麦芽アルコール飲料をイオン濃度測定装置で測
定しても、電極への気泡の付着を防止でき、イオン濃度
測定装置の測定感度の低下も防止できる。
【0013】更に、上記発明は、麦芽アルコール飲料中
の原麦汁エキス濃度を測定する工程を更に含み、上記算
出工程において、原麦汁エキス濃度に対応する相関関係
を選択し、その相関関係に基づいてカリウムイオン濃度
から麦芽使用比率を算出するものであることが好まし
い。
【0014】この方法は、麦芽アルコール飲料中の原麦
汁エキス濃度が大幅に異なる場合に有効である。即ち、
測定しようとする麦芽アルコール飲料中の原麦汁エキス
濃度が異なると、カリウムイオン濃度と麦芽使用比率と
の相関関係も異なる傾向があるが、この方法によれば、
原麦汁エキス濃度に応じて上記相関関係が選択されるの
で、麦芽アルコール飲料の種類に関わらず、測定したカ
リウムイオン濃度から的確な麦芽使用比率を算出するこ
とが可能となる。
【0015】また、本発明の品種識別方法は、上記麦芽
アルコール飲料の麦芽使用比率の算出方法を用いて麦芽
使用率を算出し、その算出結果に基づいて、麦芽アルコ
ール飲料の品種を識別することを特徴とする。
【0016】この品種識別方法によれば、製造設備を共
用して、例えば主原料として麦芽のみ(麦芽使用比率1
00%)の製品、主原料としての麦芽の他に副原料とし
て米、澱粉、トウモロコシ、小麦等の内1種類あるいは
複数混合して用いた製品を製造する場合に、これらの製
品の識別が容易かつ直接可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0018】本発明においては、麦芽アルコール飲料中
のカリウムイオン濃度と麦芽使用比率との相関関係を求
める必要がある。そこで、この相関関係を求める方法に
ついて説明する。
【0019】まず、麦芽使用比率が既知の麦芽アルコー
ル飲料を複数種類用意する。このとき、麦芽アルコール
飲料には、ビール及び発泡酒のいずれも含まれるように
し、麦芽アルコール飲料としては、原麦汁エキス濃度が
同程度のものを用意する。麦芽アルコール飲料中の原麦
汁エキス濃度は、公知の原麦汁エキス濃度測定装置、例
えばTecator社製SCABA5600を用いて測
定される。そして、これら麦芽アルコール飲料中のカリ
ウムイオン濃度をそれぞれ測定する。カリウムイオン濃
度は、公知のイオン濃度測定装置、例えば電解質分析装
置、イオンクロマトグラフ等によって測定される。
【0020】本発明者等の知見によれば、こうして測定
されたカリウムイオン濃度と麦芽使用比率とから、カリ
ウムイオン濃度と麦芽使用比率との間に一対一の相関関
係が見られることが分かっている(図1参照)。この相
関関係は、測定したカリウムイオン濃度及びその麦芽ア
ルコール飲料についての麦芽使用比率とから検量線を作
成することにより得ることが可能であり、この検量線に
基づいて、カリウムイオン濃度から麦芽使用比率を算出
することが可能となる。検量線は、例えば最小二乗法に
より作成することができる。
【0021】ここで、上記と同様にして、麦芽アルコー
ル飲料中のカリウムイオン濃度と麦芽使用比率との相関
関係を、異なる原麦汁エキス濃度ごとに作成しておくこ
とが好ましい。原麦汁エキス濃度が異なると、カリウム
イオン濃度と麦芽使用比率との相関関係が異なる傾向が
生じる。従って、異なる原麦汁エキス濃度ごとに上記相
関関係を作成しておくことが、的確な麦芽使用比率を算
出する上で有効となるのである。
【0022】こうしてカリウムイオン濃度と麦芽使用比
率との相関関係を求めたならば、次に、麦芽アルコール
飲料中の麦芽使用比率を算出する。
【0023】まず適当な麦芽アルコール飲料を用意す
る。麦芽アルコール飲料は、例えばビール工場における
発酵タンクと複数の貯酒タンクとを結ぶ配管中から取り
出して用意する。ここで、取り出した麦芽アルコール飲
料は、脱気することが好ましい(脱気工程)。脱気は、
例えば超音波を麦芽アルコール飲料に与えることにより
行うことができる。この場合、麦芽アルコール飲料をイ
オン濃度測定装置で測定するときに、電極への気泡の付
着を防止し、ひいてはイオン濃度測定装置の測定感度の
低下を防止することが可能となる。
【0024】なお、イオン濃度測定装置の電極を麦芽ア
ルコール飲料製造ラインの配管等に差し込む場合には、
配管内で麦芽アルコール飲料が流動し電極への気泡の付
着が防止されるので、必ずしも脱気を行う必要はない。
【0025】次に、麦芽アルコール飲料中のカリウムイ
オン濃度を測定する(イオン濃度測定工程)。このと
き、測定精度を高めるために、麦芽アルコール飲料を複
数に小分けし、小分けした各麦芽アルコール飲料中のカ
リウムイオン濃度の平均を取ることが好ましい。
【0026】ここで、麦芽アルコール飲料中の原麦汁エ
キス濃度を測定することが好ましい。原麦汁エキス濃度
を測定するのは、以下の理由によるものである。即ち、
ビール工場においては、ある麦芽アルコール飲料から、
これと原麦汁エキス濃度が異なる麦芽アルコール飲料へ
の種類の切替えを行う場合があり、原麦汁エキス濃度が
異なると、カリウムイオン濃度と麦芽使用比率との相関
関係が異なる傾向があるので、後述の算出工程で的確な
麦芽使用比率を算出するため、原麦汁エキス濃度を測定
するのである。
【0027】こうして麦芽アルコール飲料中のカリウム
イオン濃度及び原麦汁エキス濃度を測定したならば、ま
ず先に求めた原麦汁エキス濃度ごとのカリウムイオン濃
度と麦芽使用比率との相関関係から、測定した原麦汁エ
キス濃度に対応する相関関係を選択し、このカリウムイ
オン濃度と、選択した相関関係とを対照し、この相関関
係から麦芽アルコール飲料中の麦芽使用比率を算出する
(算出工程)。
【0028】なお、こうして麦芽使用率が算出されたな
らば、その算出された麦芽使用率に基づいて、麦芽アル
コール飲料の品種を識別してもよい。
【0029】このような麦芽使用比率の算出方法によれ
ば、原麦汁エキス濃度が測定されるので、原麦汁エキス
濃度が異なると、カリウムイオン濃度と麦芽使用比率と
の相関関係も異なる傾向があるが、原麦汁エキス濃度に
応じて上記相関関係が選択されるので、麦芽アルコール
飲料の種類に関わらず、測定したカリウムイオン濃度か
ら確実に麦芽使用比率を算出することが可能となる。特
に、原麦汁エキス濃度の測定は、ビール工場において、
ある麦芽アルコール飲料から、これと原麦汁エキス濃度
が異なる麦芽アルコール飲料への種類の切替えを行う場
合に有効である。
【0030】更に、上記のように麦芽使用比率に基づい
てビールあるいは発泡酒の品種識別を行う場合、製造設
備を共用して例えば主原料として麦芽のみの製品、主原
料としての麦芽の他に副原料として米、澱粉、トウモロ
コシ、小麦等の内1種類あるいは複数種類混合して用い
た製品を製造するときに、これら製品の識別が容易かつ
直接可能となる。
【0031】次に、本発明の内容を、実施例を用いてよ
り具体的に説明する。
【0032】
【実施例】(実施例1)まずカリウムイオン濃度と、麦
芽使用比率との相関関係を求めた。
【0033】はじめに、350ml缶に詰められた麦芽
使用比率25%、50%、70%、100%の4種類の
麦芽アルコール飲料をそれぞれ5本ずつ用意した。な
お、麦芽アルコール飲料としては、原麦汁エキス濃度が
ほぼ同程度のものを用いた。原麦汁エキス濃度は、Te
cator社製SCABA5600を用いて測定した。
そして、各缶からビールを10mlずつ採取し、それら
をそれぞれ15ml遠心チューブに少し泡が立つように
注入した。そして、遠心チューブを5分間室温で静置し
た。しかる後、各遠心チューブからピペットマンで麦芽
アルコール飲料を0.5mlずつ採取し、採取したもの
をそれぞれ1.5mlのマイクロチューブに注入した。
各マイクロチューブには、更に生理食塩水(塩化ナトリ
ウム0.9%)0.5mlを注入した。その後、これら
のマイクロチューブに超音波を与えて液を脱気した。こ
の超音波を与える具体的方法の一例として超音波洗浄機
を使用することができる。
【0034】そして、各マイクロチューブに含まれる麦
芽アルコール飲料を、3個のサンプルカップにそれぞれ
0.15mlずつ分注した。次に、これらのサンプルカ
ップを、専用のトレイに3個ずつ順番に並べた。なお、
各サンプルカップ群の前後にブランク(後の計算用)と
して生理食塩水のみ注入したサンプルカップを並べた。
そして、トレイを自動電解質分析装置にセットして測定
を行い、各溶液中のカリウムイオン濃度を得た。ここ
で、測定された各溶液中のカリウムイオンの濃度は、麦
芽アルコール飲料及び生理食塩水溶液中の濃度であるた
め、下記式に従って麦芽アルコール飲料中のみのイオン
濃度に換算した。
【0035】 麦芽アルコール飲料中のカリウムイオン濃度= 2×測定イオン濃度−生理食塩水中のイオン濃度・・・(1) こうして得られた麦芽アルコール飲料中のカリウムイオ
ン濃度を各缶に対応するサンプルカップ群(3個)ごと
に平均し、各缶ごとにカリウムイオン濃度の平均値を得
た。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】次に、こうして得られたカリウムイオン濃
度の平均値を麦芽使用比率に対してプロットした。その
結果を図1に示す。なお、図1中、「◇」は麦芽使用比
率25%の発泡酒、「□」は麦芽使用比率50%の発泡
酒、「◆」は麦芽使用比率70%のビール、「△」は麦
芽使用比率100%のビールを示している。
【0038】そして、図1の各点から最小二乗法を用い
て検量線を作成した。この検量線の式は、 y=0.0637x+0.1171・・・(2) (式中、yはカリウムイオン濃度(単位は、mM(ミリ
モーラ))を表し、xは麦芽使用比率(単位は重量%)
を表す)であった。
【0039】このように、ほぼ同程度の原麦汁エキス濃
度を有する麦芽アルコール飲料については、カリウムイ
オン濃度と麦芽使用比率との間に一対一の相関関係が得
られることが分かった。このため、カリウムイオン濃度
を測定することで、麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率
を算出できることが分かった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の麦芽アルコ
ール飲料中の麦芽使用比率の算出方法によれば、麦芽ア
ルコール飲料中のカリウムイオン濃度と麦芽使用比率と
の間には一対一の相関関係が見られるので、麦芽アルコ
ール飲料中のカリウムイオン濃度を測定することで麦芽
アルコール飲料の麦芽使用比率が算出され、算出された
麦芽使用比率に基づいてその麦芽アルコール飲料の品種
の識別にも利用することができる。
【0041】また、本発明の品種識別方法によれば、麦
芽使用比率に基づいてビールあるいは発泡酒の品種識別
ができるので、製造設備を共用して、例えば主原料とし
て麦芽のみの製品、主原料としての麦芽の他に副原料と
して米、澱粉、トウモロコシ、小麦等の内1種類あるい
は複数混合して用いた製品を製造する場合、これらの製
品の品種識別が容易かつ直接可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るカリウムイオン濃度と麦芽使用
比率との関係を示すグラフである。
【図2】ビール工場における発酵タンク及び貯酒タンク
を示す概略図である。
【符号の説明】
2…発酵タンク、4,4a,4b…貯酒タンク、6…配
管、8…弁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦芽アルコール飲料中のカリウムイオン
    濃度を測定するイオン濃度測定工程と、 測定されたカリウムイオン濃度と、予め求められたカリ
    ウムイオン濃度及び麦芽使用比率の相関関係とから前記
    麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率を算出する算出工程
    と、を含むことを特徴とする麦芽アルコール飲料の麦芽
    使用比率の算出方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン濃度測定工程の前に、前記麦
    芽アルコール飲料の脱気を行う脱気工程を更に含むこと
    を特徴とする麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出
    方法。
  3. 【請求項3】 前記麦芽アルコール飲料中の原麦汁エキ
    ス濃度を測定する工程を更に含み、前記算出工程におい
    て、前記原麦汁エキス濃度に対応する相関関係を選択
    し、その相関関係に基づいて前記カリウムイオン濃度か
    ら麦芽使用比率を算出することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の麦芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の麦
    芽アルコール飲料の麦芽使用比率の算出方法を用いて麦
    芽使用率を算出し、その算出された麦芽使用比率に基づ
    いて、麦芽アルコール飲料の品種を識別することを特徴
    とする品種識別方法。
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