JP2001095139A - 過電流時の回路遮断方法、及び過電流時の回路遮断装置 - Google Patents

過電流時の回路遮断方法、及び過電流時の回路遮断装置

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JP2001095139A JP26944699A JP26944699A JP2001095139A JP 2001095139 A JP2001095139 A JP 2001095139A JP 26944699 A JP26944699 A JP 26944699A JP 26944699 A JP26944699 A JP 26944699A JP 2001095139 A JP2001095139 A JP 2001095139A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 負荷側ショートによる過電流に対して十分な
過電流判断を行い、熱遮断回路内蔵型MOSFET制御
時のパワーロスが大きくても該MOSFET自体による
過熱遮断機能で過電流判断を行う。 【解決手段】 定格時よりも高く負荷に最大供給する電
流値に設定する第1設定値と、第1設定値と負荷の定格
電流値の間に設定する第2設定値を設け,所定時間間隔
でランプ負荷電流値をサンプリングし、サンプリング電
流値と第2設定値と比較し,ランプ負荷に第1設定値よ
りも高い電流が流れたときは、ランプ負荷に流れる電流
が第1設定値を基準に第2設定値より下回らない所定電
流値幅でランプ負荷に流れる電流を制御すると共にサン
プリングした電流値が第2設定値よりも高い電流値とし
て予め設定した回数計数したときに過電流であると判定
し、半導体リレーを遮断して負荷に電流を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体リレーを用
いた半導体リレーシステムに係り、特に負荷側にショー
ト等による過電流が流れたときに、マイクロコンピュー
タによって確実に過電流検出を行って負荷への電流供給
を遮断する過電流時の回路遮断方法及び過電流時の回路
遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両において、車載バッテリか
らの電源はパワーMOSFET及び絶縁被膜により被わ
れた電源線を介して車両の各部に配されている負荷に供
給されている。この電源線は、常時振動しているエンジ
ンルーム内等において車体に沿って配索されるが、この
とき、車体の角部に接近して位置されていると、例え
ば、振動により角部と断続的な接触を繰り返すようにな
り、これが長期間続き電源線の被覆が車体の角部により
徐々に削られて内部導線が微少ではあるが露出するよう
になった場合において、この電源線の露出部が車体と接
触することに伴って、電源線にデッドショートやレアシ
ョートが起こり、過電流が流れることになる。近年で
は、自動車用半導体リレーとして、パワーMOSFET
やIPS(Intelligent Power Switch)が使用され
てきている。このような半導体リレー、IPSにおいて
はデバイスの発熱を防ぐために、従来から図6に示す如
くいろいろなカレントリミッタ方式が採られている。例
えば、ランプスイッチ投入時にランプ負荷に大きな電流
が流れる突入電流だけを考えた場合は、過電流設定値で
パワーMOSFETを完全オフするPWM方式が最適で
あるが、図7に示す如く、ランプ負荷に通電中(定常電
流供給中)に、何等かの原因(例えば、地絡)で過電流
が流れた場合には、ランプ負荷に流れる電流をゼロまで
落としてしまう。このため、マイクロコンピュータを用
い所定間隔で電流値をサンプリングして電流モニター値
を読み、過電流状態か否かをソフト的に判断すること
は、図7のt2のタイミングのようにサンプリング値が
ランプ負荷に流れる電流がゼロのときに当たってしまう
ことがありできなかった。
【0003】また、ソフト的過電流判定値に達しない電
流が継続的にランプ負荷に流れているような噛み込み短
絡があったとき、図7のAの場合ソフト的にも過電流を
判定できないのでデバイスに熱的ストレスを与えた(通
常のFETの場合)。また、図7のBの噛み込み短絡の
場合、ソフト的な判定ができない時もデバイスに長時間
熱的ストレスを与え、熱遮断回路内蔵型MOSFETで
あっても寿命の更なる増大を図ることが困難となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のIP
Sを内蔵した過熱遮断機能や過電流保護機能は、自己保
護のための機能に過ぎず、自動車に配索されるワイヤー
ハーネスや回路の保護は考慮されていない。このため、
従来の半導体リレー、IPSにおいてはデバイスの発熱
を防ぐために、過熱遮断を行うことはできるが、過電流
時に無理無く回路を遮断することができないという問題
を有している。
【0005】本発明の目的は、負荷側のショートによる
過電流に対して十分な過電流判断を行うことができ、熱
遮断回路内蔵型MOSFETを用いる場合に制御時のパ
ワーロスが大きくても熱遮断回路内蔵型MOSFET自
体による過熱遮断機能を発揮して過電流判断を行うこと
ができるようにしようということにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の過電流時の回路遮断方法は、半
導体リレーを用いマイクロコンピュータでオン・オフ制
御して負荷に電源を供給する半導体リレーシステムにお
いて,負荷に定格時に流れる電流値よりも高い電流値で
負荷に最大供給する電流値に設定する第1の設定値と、
この第1の設定値と負荷の定格電流値の間の電流値に設
定する第2の設定値を設け,所定時間間隔でランプ負荷
に流れる電流値をサンプリングし、このサンプリングし
た電流値と第2の設定値と比較し,ランプ負荷に第1の
設定値よりも高い電流が流れたときは、ランプ負荷に流
れる電流が第1の設定値を基準に第2の設定値より下回
らない所定電流値幅でランプ負荷に流れる電流を制御す
ると共にサンプリングした電流値が第2の設定値よりも
高い電流値として予め設定した回数計数したときに過電
流であると判定し、半導体リレーを遮断して負荷に電流
が供給されないようにしたものである。このように構成
することにより、請求項1に記載の発明によると、負荷
側のショートによる過電流に対して十分な過電流判断を
行うことができる。
【0007】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の過電流時の回路遮断方法は、第2の設定値を、定
格負荷電流の数倍の電流値に設定したものである。この
ように構成することにより、請求項2に記載の発明によ
ると、負荷側にショートによる過電流が流れたときに確
実に過電流の検出を行うことができる。
【0008】上記の目的を達成するために、請求項3に
記載の過電流時の回路遮断装置は、半導体リレーを用い
マイクロコンピュータでオン・オフ制御して負荷に電源
を供給する半導体リレーシステムにおいて,半導体リレ
ーに電流検出用抵抗を接続して負荷に流れる最大電流値
を設定する第1の設定手段と、第1の設定手段によって
設定される電流値より低い電流値で、負荷に定常状態で
供給される定格電流よりも高い電流値を設定する第2の
設定手段と、半導体リレーに電流検出用抵抗を接続し、
この電流検出用抵抗の両端の電圧から電流を検出する負
荷電流検出手段と,電流検出用抵抗の両端の電圧をある
基準値と比較するコンパレータを設け、このコンパレー
タからの出力に基づいて、負荷電流検出手段によって検
出した負荷電流が第1の設定手段によって設定された電
流値を超えたときに半導体リレーのゲート電圧を制御す
るゲート・ロジック回路と,コンパレータからの出力に
基づいて第1の設定手段で設定された電流値が予め設定
した電流値に下がったときにゲート・ロジック回路から
出力される半導体リレーのゲート電圧を昇圧して負荷に
供給する電流に所定幅でヒステリシスを設けるヒステリ
シス手段とによって構成したものである。このように構
成することにより、請求項3に記載の発明によると、負
荷側のショートによる過電流に対して十分な過電流判断
を行うことができ、熱遮断回路内蔵型MOSFETを用
いる場合に制御時のパワーロスが大きくても熱遮断回路
内蔵型MOSFET自体による過熱遮断機能を発揮して
過電流判断を行うことができる。
【0009】上記の目的を達成するために、請求項4に
記載の過電流時の回路遮断装置は、半導体リレーを、熱
遮断回路内蔵型MOSFETで構成したものある。この
ように構成することにより、請求項4に記載の発明によ
ると、負荷側のショートによる過電流に対して十分な過
電流判断を行うことができ、制御時のパワーロスが大き
くても熱遮断回路内蔵型MOSFET自体による過熱遮
断機能を発揮して過電流判断を行うことができる。
【0010】上記の目的を達成するために、請求項5に
記載の過電流時の回路遮断装置は、第2の設定手段によ
って設定される第2の設定値を、定格負荷電流の数倍の
電流値に設定したものである。このように構成すること
により、請求項5に記載の発明によると、負荷側にショ
ートによる過電流が流れたときに確実に過電流の検出を
行うことができる。
【0011】上記の目的を達成するために、請求項6に
記載の過電流時の回路遮断装置は、第2の設定値を、マ
イクロコンピュータでソフト的に設定したものである。
このように構成することにより、請求項6に記載の発明
によると、負荷側にショートによる過電流が流れたとき
にマイクロコンピュータのソフトで確実に過電流の検出
を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて説明する。図1には、本発明に係る過電流時の回
路遮断方法、及び過電流時の回路遮断装置の一実施の形
態が示されている。
【0013】図において、車載バッテリ1からの電源電
圧VBは、負荷に供給される電流を検出する電流検出用
抵抗(シヤント抵抗)Rsと、半導体スイッチ素子とし
ての熱遮断回路内蔵型MOSFET2のドレインD−ソ
ースS間とを介してストップランプやヘッドライト等々
の負荷3に供給される。この熱遮断回路内蔵型MOSF
ET2は、例えば、ロジックレベル(4V以上)駆動型
パワーMOSFETで、熱遮断回路を内蔵しており、過
熱状態のパワーMOSFET保護が可能となっており、
過熱遮断方式はラッチ型で、過熱遮断回路動作後は、ゲ
ート電圧0バイアスで復帰するものである。
【0014】駆動回路4は、チャージポンプ回路5によ
り電源電圧VBを昇圧したチャージポンプ出力電圧VP
がコレクタに接続されるNPN型スイッチング(SW)
トランジスタTr1と、該SWトランジスタTr1のエ
ミッタにコレクタが接続されたNPN型スイッチング
(SW)トランジスタTr2とを有しており、SWトラ
ンジスタTr1のエミッタとSWトランジスタTr2の
コレクタとの接点が熱遮断回路内蔵型MOSFET2の
ゲートGに接続されている。
【0015】そして、駆動回路4は、SWトランジスタ
Tr1をオンさせると共にSWトランジスタTr2をオ
フさせることにより、チャージポンプ出力電圧VPを熱
遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGに印加して、
熱遮断回路内蔵型MOSFET2をオンさせる。また、
SWトランジスタTr1をオフさせると共にSWトラン
ジスタTr2をオンさせることにより、熱遮断回路内蔵
型MOSFET2のゲートGに対するチャージポンプ出
力電圧VPの印加を停止して、熱遮断回路内蔵型MOS
FET2をオフさせる。
【0016】また、車載バッテリ1と熱遮断回路内蔵型
MOSFET2との間に設けられたシャント抵抗Rs
は、車載バッテリ1と負荷3との間の電源線に流れる電
流ILを電圧に変換するための低抵抗で、この両端電圧
を検出することにより電源線に流れる電流ILの検出を
行っている。このシャント抵抗Rsの両端は、増幅器6
の(+)入力端子と(−)入力端子に接続されており、
この増幅器6は、電流検出手段として働き、シャント抵
抗Rsの両端電圧に応じた電圧を出力することにより電
流ILを検出している。そして、このシャント抵抗Rs
は、例えば、数十mΩの抵抗を用い、ハード的な過電流
判定値(第1の設定値)、例えば、数十Aを決定するも
のである。
【0017】増幅器6の出力は、A/D変換器7により
ディジタル変換された後、マイクロコンピュータ(マイ
コン)8に供給される。このマイコン8には、一端が抵
抗R1を介してアースと接続され、他端が電源電圧VB
に接続されている外付けのスイッチSWの−瑞が接続さ
れ、スイッチSWがオン操作されるとHレベルのオン操
作信号S1が供給される。このマイコン8は、A/D変
換器7が内蔵されており、予め設定されている制御プロ
グラムに従って動作するCPU9と、このCPU9の制
御プログラムを予め格納しているROM10と、CPU
9の演算実行時に必要なデータを一時的に保存するRA
M11とによって構成されており、マイコン8にスイッ
チSWのオン操作によってHレベルのオン操作信号S1
が入力されると、ゲート・ロジック回路14に対して駆
動指示信号S2を出力する機能を有している。
【0018】一方、シャント抵抗Rsの両端には、コン
パレータ12が接続されており、このコンパレータ12
の出力端子に、ゲート・ロジック回路14が接続されて
いる。そして、このゲート・ロジック回路14は、駆動
回路4に接続されている。また、コンパレータ12の
(+)入力端子には、ヒステリシス回路13が接続され
ている。コンパレータ12は、シャント抵抗Rsの両端
の電圧に応じてヒステリシス回路13によって所定電圧
値のヒステリシスを持たせてゲート・ロジック回路14
に所定電圧を出力する。コンパレータ12は、ゲート・
ロジック回路14に駆動回路4から熱遮断回路内蔵型M
OSFET2のゲートGに印加しているゲート電圧をオ
フする出力を行う。これによってシャント抵抗Rsに流
れる電流は低下する。ヒステリシス回路13は、シャン
ト抵抗Rsに流れる電流が当初流れた電流から所定量の
ヒステリシスをもって再度ゲート・ロジック回路14に
駆動回路4から熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲー
トGにゲート電圧を印加するようにコンパレータ12か
らオン信号を出力させる。この電流制御は、マイコン8
からゲート・ロジック回路14に対して出力される駆動
指示信号S2がオフになるまで続く。このようにヒステ
リシス回路13は、実質的にコンパレータ12のオン・
オフの閾値を決定している。
【0019】このように構成される過電流時の回路遮断
装置の動作について説明する。まず、電源投入時は、図
2に示す如く、マイコン8からゲート・ロジック回路1
4に電圧Vinが印加されると、この電圧は、ゲート・
ロジック回路14を介して駆動回路4を通って熱遮断回
路内蔵型MOSFET2のゲートGに印加される。する
と、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートG−ソー
スS間の電圧VGSは、図2に示す如く徐々に昇圧して
いく。図中aは、Vinがオン後、熱遮断回路内蔵型M
OSFET2がVGS(th)が第2の設定電圧に達す
るまでの期間で、bは、活性領域から飽和領域に移る期
間で、熱遮断回路内蔵型MOSFET2は完全にオン状
態になる。また、図中cは、VGS(th)より負荷に
流れる電流ID(図1のIL)が流れ始める期間で、d
1は、電流IDがコンパレータ12のoffスレッショ
ルドを通過することによってVinがオフとなる期間、
d2は、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートG−
ソースS間電圧VGSが低下しピーク電流を維持するた
めのゲートG−ソースS間電圧VGSまで低下したとこ
ろで負荷に流れる電流IDが下降に転じる期間である。
さらに、図中eは、負荷に流れる電流IDがonスレッ
ショルドを通過後、Vinがオンとなる期間、fは、o
ffスレッショルドを通過後、Vinがオフとなり、ゲ
ートG−ソースS間電圧VGSが下降に転じる期間で、
gは、ピーク電流を維持するためのゲートG−ソースS
間電圧VGS(on)まで低下したところで負荷に流れ
る電流IDが下降する期間を示している。
【0020】また、マイコン8は、常時所定時間毎に、
A/D変換器7によりディジタル変換された増幅器6の
出力をサンプリングし、このサンプリングした負荷に流
れる電流ILが第2の設定値(所定電流値)を越えてい
るか比較し、この負荷に流れる電流ILが第2の設定値
を越えた状態を連続して設定回数(例えば、数回)カウ
ントしたときに過電流を検出する。この過電流を検出す
ると、マイコン8は、ゲート・ロジック回路14への駆
動指示信号S2の出力を停止する。このマイコン8から
のゲート・ロジック回路14への駆動指示信号S2がオ
フすると、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートG
へのチャージポンプ出力電圧VPの印加を停止するよう
になっている。
【0021】実際の地絡時における定電流制御波形が図
3に示されている。また、図4には、定電流制御におけ
る熱遮断回路内蔵型MOSFET2の過熱遮断時間が示
されている。図中、△は遮断温度200℃の熱遮断回路
内蔵型MOSFETを、□は165℃の遮断温度の熱遮
断回路内蔵型MOSFETの定電流制御における過熱遮
断時間が示されている。図4で、常温において、30〜
70msecで過熱遮断が入るのが分かる。この特性図
は、故意に遮断温度200℃の熱遮断回路内蔵型MOS
FETと遮断温度165℃の熱遮断回路内蔵型MOSF
ETを発熱させて、負荷側への電流をカットすることに
よって求めたもので、この負荷側への電流をカットによ
ってワイヤーハーネスの温度上昇を抑えることに貢献し
ていることが分かる。
【0022】また、図5には、実際に熱遮断回路内蔵型
MOSFETを使用した時の定電流制御について、電流
モニターと共にその状態が示されている。図5におい
て、ハード的な過電流判定値は、数十Aであり、地絡の
場合は約数十μsecの周期で電流制限を行っている。
また、ソフト的な過電流判定値を定格負荷(21W×2
灯のランプ)電流の倍に設定し、コンパレータ12のヒ
ステリシスを設定してある。このようにソフト的な過電
流判定値を定格負荷電流の倍に設定した場合、コンパレ
ータ12のヒステリシスを設定すると、電流の落ち込み
は下限値になるので、マイコン8で電流モニター(電流
値のサンプリング)を行う(マイコン8で設定している
過電流判定値と比較する)ことによって過電流状態を読
み込むことができる。この場合のマイコン8でのデータ
サンプリングは、例えば、数msecの数回読み込みで
過電流状態とみなす。
【0023】チャタリングショートの場合、ショート状
態で負荷がオフからオンに変わったときは、負荷オン
後、所定時間経過後から電流検出を行う。この電流検出
中、1秒間に数十回以上過電流を検出した場合は、過電
流として判定して、マイコン8は、ゲート・ロジック回
路14への駆動指示信号S2の出力を停止する。
【0024】なお、何等かの事態で過電流状態の検出
を、もし、マイコン8で認識できなくなった場合は、熱
遮断回路内蔵型MOSFET2自体が有している過熱遮
断機能の働きによって、過熱遮断を行うので、負荷側の
ハーネスの温度上昇を抑えることができる。このように
本実施の形態は、負荷側のショートによる過電流に対
し、負荷側への供給電流について定電流制御(第1の設
定値)を行うことによって電流値をマイクロコンピュー
タでの過電流判定値(第2の設定値)以下に落とすこと
なく、十分な過電流判断(第2の設定値と検出電流値の
比較)を可能にし、制御時のパワーロスが大きい場合
は、熱遮断回路内蔵型MOSFETの過熱遮断機能によ
ってFET自体をオフさせ、負荷側に電流を流さないよ
うにしている。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0026】請求項1に記載の発明によれば、負荷側の
ショートによる過電流に対して十分な過電流判断を行う
ことができ、制御時のパワーロスが大きい場合も熱遮断
回路内蔵型MOSFET自体による過熱遮断機能を発揮
して過電流判断を行うことができる。
【0027】請求項2に記載の発明によれば、負荷側に
ショートによる過電流が流れたときに確実に過電流の検
出を行うことができる。負荷側にショートによる過電流
が流れたときに確実に過電流の検出を行うことができ
る。
【0028】請求項3に記載の発明によれば、負荷側の
ショートによる過電流に対して十分な過電流判断を行う
ことができ、熱遮断回路内蔵型MOSFETを用いる場
合に制御時のパワーロスが大きくても熱遮断回路内蔵型
MOSFET自体による過熱遮断機能を発揮して過電流
判断を行うことができる。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、負荷側の
ショートによる過電流に対して十分な過電流判断を行う
ことができ、制御時のパワーロスが大きくても熱遮断回
路内蔵型MOSFET自体による過熱遮断機能を発揮し
て過電流判断を行うことができる。
【0030】請求項5に記載の発明によれば、負荷側に
ショートによる過電流が流れたときに確実に過電流の検
出を行うことができる。
【0031】請求項6に記載の発明によれば、負荷側に
ショートによる過電流が流れたときにマイクロコンピュ
ータのソフトで確実に過電流の検出を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る過電流時の回路遮断方法及び過電
流時の回路遮断装置の一実施の形態を示す回路図であ
る。
【図2】図1に図示の熱遮断回路内蔵型MOSFETの
動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】実際の地絡時における定電流制御波形を示す図
である。
【図4】定電流制御における熱遮断回路内蔵型MOSF
ETの過熱遮断時間を示す図である。
【図5】熱遮断回路内蔵型MOSFETを使用した時の
定電流制御についての電流モニターの状態を示す図であ
る。
【図6】従来のカレントリミッタ方式の特性を示す図で
ある。
【図7】従来のPWM方式による過電流制御を説明する
ための過熱遮断特性図である。
【符号の説明】
1……………………………車載バッテリ 2……………………………熱遮断回路内蔵型MOSFE
T 3……………………………負荷 4……………………………駆動回路 5……………………………チャージポンプ回路 6……………………………増幅器 7……………………………A/D変換器 8……………………………マイクロコンピュータ 9……………………………CPU 10…………………………ROM 11…………………………RAM 12…………………………コンパレータ 13…………………………ヒステリシス回路 14…………………………ゲート・ロジック回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 和人 静岡県湖西市鷲津2464−48 矢崎部品株式 会社内 (72)発明者 峰 義彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5G004 AA04 AB02 BA01 BA03 DA02 DC04 DC14 EA01 5G053 AA01 AA02 AA06 BA01 CA01 DA01 EA01 EC03 FA05 5H410 CC02 DD02 EA11 EB01 EB25 EB37 FF05 FF24 LL06 LL09 LL13 LL20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体リレーを用いマイクロコンピュー
    タでオン・オフ制御して負荷に電源を供給する半導体リ
    レーシステムにおいて,前記負荷に定格時に流れる電流
    値よりも高い電流値で該負荷に最大供給する電流値に設
    定する第1の設定値と、該第1の設定値と該負荷の定格
    電流値の間の電流値に設定する第2の設定値を設け,所
    定時間間隔でランプ負荷に流れる電流値をサンプリング
    し、該サンプリングした電流値と前記第2の設定値と比
    較し,ランプ負荷に前記第1の設定値よりも高い電流が
    流れたときは、ランプ負荷に流れる電流が該第1の設定
    値を基準に前記第2の設定値より下回らない所定電流値
    幅でランプ負荷に流れる電流を制御すると共に前記サン
    プリングした電流値が前記第2の設定値よりも高い電流
    値として予め設定した回数計数したときに過電流である
    と判定し、前記半導体リレーを遮断して負荷に電流が供
    給されないようにしたことを特徴とする過電流時の回路
    遮断方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の設定値は、定格負荷電流の数
    倍の電流値である請求項1に記載の過電流時の回路遮断
    方法。
  3. 【請求項3】 半導体リレーを用いマイクロコンピュー
    タでオン・オフ制御して負荷に電源を供給する半導体リ
    レーシステムにおいて,前記半導体リレーのドレン側に
    電流検出用抵抗を接続して負荷に流れる最大電流値を設
    定する第1の設定手段と、 前記第1の設定手段によって設定される電流値より低い
    電流値で、負荷に定常状態で供給される定格電流よりも
    高い電流値を設定する第2の設定手段と、 前記電流検出用抵抗の両端の電圧から電流を検出する負
    荷電流検出手段と,前記電流検出用抵抗の両端の電圧を
    比較するコンパレータを設け、該コンパレータからの出
    力に基づいて、前記負荷電流検出手段によって検出した
    負荷電流が前記第1の設定手段によって設定された電流
    値を超えたときに前記半導体リレーのゲート電圧を制御
    するゲート・ロジック回路と,前記コンパレータからの
    出力に基づいて前記第1の設定手段で設定された電流値
    が予め設定した電流値に下がったときに前記ゲート・ロ
    ジック回路から出力される前記半導体リレーのゲート電
    圧を昇圧して前記負荷に供給する電流に所定幅でヒステ
    リシスを設けるヒステリシス手段と,からなる過電流時
    の回路遮断装置。
  4. 【請求項4】 上記半導体リレーは、熱遮断回路内蔵型
    MOSFETである請求項3に記載の過電流時の回路遮
    断装置。
  5. 【請求項5】 上記第2の設定手段によって設定される
    第2の設定値は、定格負荷電流の数倍の電流値である請
    求項3又は4に記載の過電流時の回路遮断装置。
  6. 【請求項6】 上記第2の設定値は、上記マイクロコン
    ピュータに設定したものである請求項3、4又は5に記
    載の過電流時の回路遮断装置。
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