JP2001093985A - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及びその製造方法

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JP2001093985A
JP2001093985A JP26753099A JP26753099A JP2001093985A JP 2001093985 A JP2001093985 A JP 2001093985A JP 26753099 A JP26753099 A JP 26753099A JP 26753099 A JP26753099 A JP 26753099A JP 2001093985 A JP2001093985 A JP 2001093985A
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Takeshi Yamamoto
剛 山本
Nobuyuki Oya
信之 大矢
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pn接合分離部の領域や、セルのp型半導体
で構成される領域を小さくできるようにし、単位面積当
たりのセルの集積密度を向上させる。 【解決手段】 pn接合分離部となるp型分離層26や
各セルのp型半導体で構成される部分、具体的には、n
pnトランジスタのベース領域10、pnpトランジス
タのエミッタ領域17及びコレクタ領域18、nMOS
FETのp型ウェル領域3、pMOSFETのソース領
域6b及びドレイン領域7bの形成に際し、p型不純物
としてBを注入する領域に不活性なイオン種であるCを
注入しておく。これにより、Cが炭素サイトの空孔に入
り込み、空孔を無くして結晶欠陥を補修することができ
る。これにより、活性化熱処理の際のBの拡散が抑制さ
れ、p型半導体で構成される各領域が広がらずに形成さ
れる。これにより、単位面積当たりのセルの集積密度を
向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p型半導体層を形
成してなる炭化珪素半導体装置及びその製造方法に関
し、特に、各セルの間をp型半導体層で絶縁分離するも
の等に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】従来より、SiパワーICの絶縁分離技
術が知られている。
【0003】例えば、縦型のパワーMOSFET、nチ
ャネルMOSFET、pチャネルMOSFET、npn
トランジスタ部を組み込んだスマートICの各デバイス
を分離するために、深いp型層をチップ表面から拡散さ
せ電気的に分離するpn接合分離を用いたものや、トレ
ンチを用いて溝内を酸化膜で埋め込んだトレンチ分離法
(STI技術)がある(電気学会 高性能高機能パワー
IC調査専門委員会編集「パワーデバイス・パワーIC
ハンドブック」コロナ社 1996年7月30日発行
p.196及びp.199参照)。
【0004】また、パワーICの分離技術として、p型
層をチップ表面から拡散させることによって各デバイス
を電気的に分離するpn接合分離を用いたものもある
(電気学会 電子デバイス研究会 EDD−90−50
「パワーICの現状と動向」p.48参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の絶縁分離技術を炭化珪素を用いたパワーICに適用
した場合に、以下の問題が生じることが明らかとなっ
た。
【0006】トレンチ分離法においては、基板に形成さ
れた溝内に埋め込み酸化膜を配置することになるが、こ
の酸化膜の融点が炭化珪素のp型n型ドーパントの活性
化アニール温度(1400〜1600℃程度)よりも低
いため、炭化珪素デバイスの絶縁分離としては使用でき
ない。
【0007】また、pn接合分離においては、pn接合
分離を利用するために、軽元素であり炭化珪素注入時に
注入欠陥が少なくなるB(ボロン)を用いたいという観
点から、Bを1018cm-3の濃度で注入し、1600
℃、30分間の活性化熱処理を行ったところ、濃度が1
17cm-3となる位置から深さ方向に3μmを超す異常
拡散が生じることが明らかとなった。
【0008】このため、Bをpn接合分離用のドーパン
トとして利用すると、熱拡散によってイオン注入時に用
いるマスク寸法より分離領域が左右に広がってしまい、
単位面積当たりのセル(MOSFETやバイポーラトラ
ンジスタ等)の集積密度を上げることができないという
問題がある。
【0009】さらに、パワーICの構成セルに用いるp
型ウェル層もBによって形成すれば、p型ウェル層も拡
散によって広がるため、構成セルのユニットサイズが巨
大化し、なおさら単位面積当たりのセル(MOSFET
やバイポーラトランジスタ等)の集積密度を上げること
ができないという問題がある。
【0010】本発明は上記点に鑑みて、ドーパントの拡
散を抑制することによりpn接合分離部の領域を小さく
できるようにし、単位面積当たりのセルの集積密度を向
上させられるようにすることを第1の目的とする。
【0011】また、ドーパントの拡散を抑制することに
よりp型半導体で形成する各セルのユニットセルサイズ
を小さくし、単位面積当たりのセルの集積密度を向上さ
せることを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1又は8に記載の発明では、p型分離層(2
6)によって複数のセル部のそれぞれが素子分離されて
なる炭化珪素半導体装置において、p型分離層には、p
型不純物と不活性なイオン種とが所定の濃度比で注入さ
れており、該p型分離層とn型ウェル層(2)との接合
部において、p型不純物の濃度分布が急峻に変化する階
段型接合を成していることを特徴としている。
【0013】このように、不活性なイオン種によって炭
素サイトの空孔を無くし、p型不純物の拡散を抑制して
p型分離層を構成することにより、p型不純物にの熱拡
散による広がりがほとんどないp型分離層となる。この
ため、p型分離層とn型ウェル層によるpn接合分離部
の領域を小さくでき、単位面積当たりのセルの集積密度
を向上させることができる。
【0014】請求項2に記載の発明においては、複数の
セルのそれぞれは、n型ウェル層(2)の表層部に設け
られたp型半導体層(3、6b、7b、10、17、1
8、22、55)を有しており、該p型半導体層には、
p型不純物と不活性なイオン種とが所定の濃度比で注入
されており、該p型半導体層とn型ウェル層との接合部
において、p型不純物の濃度分布が急峻に変化する階段
型接合を成していることを特徴としている。
【0015】このように、セルに備えられるp型半導体
層においても、不活性なイオン種によって炭素サイトの
空孔を無くすことにより、p型不純物の熱拡散を抑制で
き、p型半導体層を小さく形成することができる。これ
により、p型半導体で形成する各セルのユニットセルサ
イズを小さくし、単位面積当たりのセルの集積密度を向
上させることができる。また、所定の出力能力のチップ
を得る場合には、チップサイズを小さくすることができ
る。
【0016】例えば、請求項3に示すように、複数のセ
ルの1つとしてnpnトランジスタが含まれている場合
には、npnトランジスタの第1ベース領域(10)が
p型半導体層を構成する。また、請求項4に示すよう
に、pnpトランジスタが含まれている場合には、pn
pトランジスタの第2エミッタ領域(17)及び第2コ
レクタ領域(18)がp型半導体層を構成する。また、
請求項5に示すように、nMOSFETが含まれている
場合には、nMOSFETのp型ウェル領域(3)がp
型半導体層を構成する。また、請求項6に示すように、
pMOSFETが含まれている場合には、nMOSFE
Tの第2ソース領域(6b)及び第2ドレイン領域(7
b)がp型半導体層を構成する。さらに、請求項7に示
すように、縦型MOSFETが含まれている場合には、
該縦型MOSFETのうち、第3ベース領域(55)が
p型半導体層を構成する。
【0017】具体的には、請求項10に示すように、p
型不純物としてB(ボロン)、不活性なイオン種として
C(炭素)が用いられ、BとCとの濃度比を、CがBの
10倍以上となるように設定される。
【0018】請求項11乃至19は、請求項1乃至10
に記載の発明の製造方法である。
【0019】請求項11に記載の発明においては、p型
分離層の形成予定領域上が開口するマスク(30)に
て、n型ウェル層上を覆う工程と、マスク上からイオン
注入を行い、n型ウェル層の表面からp型領域に達する
ように、不活性なイオン種を注入する工程と、マスク上
からイオン注入を行い、n型ウェル層の表面からp型領
域に達するように、p型不純物を注入する工程と、熱処
理を施して、不活性なイオン種にてp型不純物の熱拡散
を抑制しつつ、p型不純物を活性化してp型分離層を形
成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0020】このように、p型不純物が注入される領域
に不活性なイオン種を注入しておくことで、不活性なイ
オン種が炭素サイトの空孔内に入り込み、空孔を無くし
て結晶欠陥を補修することができる。このため、熱処理
によるp型不純物の活性化の際に、p型不純物が熱拡散
しないようにできる。これにより、p型分離層とn型ウ
ェル層によるpn接合分離部の領域を小さくでき、単位
面積当たりのセルの集積密度を向上させることができ
る。
【0021】また、請求項12に示すように、セルのう
ちのp型半導体層として形成される部分において、請求
項11に示す発明を適用してもよい。この場合において
も、p型半導体層におけるp型不純物の熱拡散が抑制さ
れ、p型半導体層を小さく形成することができる。これ
により、p型半導体で形成する各セルのユニットセルサ
イズを小さくし、単位面積当たりのセルの集積密度を向
上させることができる。また、所定の出力能力のチップ
を得る場合には、チップサイズを小さくすることができ
る。
【0022】例えば、請求項13に示すように、npn
トランジスタの第1ベース領域(10)、請求項14に
示すように、pnpトランジスタの第2エミッタ領域
(17)及び第2コレクタ領域(18)、請求項15に
示すように、nMOSFETのp型ウェル領域(3)、
請求項16に示すように、pMOSFETの第2ソース
領域(6b)及び第2ドレイン領域(7b)、請求項1
7に示すように、縦型MOSFETの第3ベース領域
(55)をp型半導体層として、請求項12に示したp
型半導体層の形成工程を用いることができる。
【0023】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に、本発明
の一実施形態を適用したパワーICを示す。以下、この
図に基づいてパワーICの構成について説明する。
【0025】パワーICは、1つのp型半導体基板1の
上に成長させたn型ウェル層2に、複数のセルを形成す
ることによって構成されている。具体的には、複数のセ
ルとして、nMOSFET及びpMOSFETが備えら
れたCMOSFET、npnトランジスタ、pnpトラ
ンジスタ、ダイオードが形成されている。
【0026】nMOSFETは、n型ウェル層2の所定
領域に形成されたp型ウェル領域3、p型ウェル領域3
の表面に形成されたゲート酸化膜4a、ゲート酸化膜4
aの上に形成されたゲート電極5a、ゲート電極5aの
下部におけるp型ウェル領域3の表層部をチャネル領域
とし、このチャネル領域の両側それぞれに形成されたn
型のソース領域6a及びドレイン領域7a、ソース領域
6aとドレイン領域7aのそれぞれに接続されたソース
電極8a、ドレイン電極9aとによって構成されてい
る。
【0027】pMOSFETは、n型ウェル層2の上に
形成されたゲート酸化膜4b、ゲート酸化膜4bの上に
形成されたゲート電極5b、ゲート電極5bの下部にお
けるn型ウェル層2の表層部をチャネル領域とし、この
チャネル領域の両側それぞれに形成されたソース領域6
b及びドレイン領域7b、ソース領域6bとドレイン領
域7bのそれぞれに接続されたソース電極8b、ドレイ
ン電極9bとによって構成されている。
【0028】npnトランジスタは、n型ウェル層2の
所定領域に形成されたp型のベース領域10、ベース領
域10の表層部に形成されたn型のエミッタ領域11、
n型ウェル層2の表層部においてベース領域10から離
間した位置に形成されたn型のコレクタ領域12、これ
らベース領域10とエミッタ領域11とコレクタ領域1
2のそれぞれに接続されたベース電極13、エミッタ電
極14、コレクタ電極15とによって構成されている。
【0029】pnpトランジスタは、n型ウェル層2の
表層部において互いに離間するように形成されたn型の
ベース領域16、p型のエミッタ領域17、p型のコレ
クタ領域18、及びこれらそれぞれに接続されたベース
電極19、エミッタ電極20、コレクタ電極21によっ
て構成されている。
【0030】ダイオードは、n型ウェル層2の表層部に
おいて互いに離間するように形成されたp型のアノード
層22、n型のカソード層23、及びこれらそれぞれに
接続されたアノード電極24、カソード電極25によっ
て構成されている。
【0031】そして、このように構成された複数のセル
それぞれが、n型ウェル層2の表面からp型半導体基板
1の表面まで達するように形成されたp型分離層26に
よって素子分離されている。
【0032】このように構成されたパワーICのうち、
p型半導体で構成されるp型分離層26、nMOSFE
Tのp型ウェル領域3、pMOSFETのソース領域6
b及びドレイン領域7b、npnトランジスタのベース
領域10、pnpトランジスタのエミッタ領域17及び
コレクタ領域18、ダイオードのアノード層22には、
p型ドーパントとしてB(ボロン)が注入されており、
さらに不活性なイオン種としてC(炭素)が注入されて
いる。具体的には、BとCとの濃度比B:Cが1:10
となるように、好ましくはCがBの10倍以上となるよ
うに注入されている。
【0033】そして、これらp型半導体で構成された各
領域においては、Cが注入されることにより炭素サイト
の空孔内にCが入り込み、空孔による結晶欠陥が補修さ
れているため、Bがほとんど熱拡散されておらず、注入
された位置そのままで活性化された状態となっている。
【0034】次に、図1に示すパワーICの製造工程を
図2〜図4に示し、これらの図に基づいてパワーICの
製造方法を説明する。
【0035】〔図2(a)に示す工程〕まず、単結晶炭
化珪素からなるp型半導体基板1を用意する。
【0036】〔図2(b)に示す工程〕CVD装置内に
p型半導体基板1を導入したのち、1600℃の温度条
件下において、SiH4、C38、H2、N2ガスを導入
することで、p型半導体基板1の表面に、不純物濃度が
約1×1016cm-3となるn型ウェル層2を約2μmの
厚さでエピタキシャル成長させる。
【0037】〔図2(c)に示す工程〕n型ウェル層2
の上に約5μm程度の厚さのLTO膜30をデポジショ
ンしたのち、パターニングしてp型分離層26(図1参
照)の形成予定領域上においてLTO膜30を開口させ
る。
【0038】次に、基板温度を700℃程度とし、LT
O膜30をマスクとして、不活性なイオン種としてCの
イオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧を
30keV〜2MeVの範囲で段階的に変化させた多段
注入によってCのイオン注入を行い、Cが矩形状に注入
された矩形プロファイルを形成する。これにより、p型
分離層26の形成予定領域において、Cがドーピングさ
れた状態となる。
【0039】n型ウェル層2をエピタキシャル成長させ
るとき、n型ウェル層2には炭素サイトの空孔が形成さ
れるが、このようにCをイオン注入することにより、n
型ウェル層2に形成された炭素サイトの空孔内にCが入
り込み、空孔を無くすことができる。このため、p型分
離層26の形成予定領域において、n型ウェル層2の炭
素サイトの空孔が無くされ、結晶欠陥が補修される。
【0040】続いて、LTO膜30をマスクとしてBの
イオン注入を行う。このBのイオン注入も、先ほどのC
と同様に多段注入によって行い、p型のドーパント濃度
が約1×1017cm-3となるようにしている。
【0041】〔図3(a)に示す工程〕LTO膜30を
除去したのち、1600℃、30分間の熱処理を施して
Bを活性化させる。これにより、各セルが形成される領
域それぞれを素子分離するp型分離層26が形成され
る。このとき、上述したように活性化のための熱処理工
程の前にCを注入し、Bの拡散要因となる炭素サイトの
空孔を無くしているため、Bは熱処理を行ってもほとん
ど拡散せず、注入された位置そのままで活性化される。
このように、Bの熱拡散を抑制することにより、p型分
離層26によるpn接合分離部の領域を小さくでき、位
面積当たりのセルの集積密度を向上させることができ
る。
【0042】ここで、上記したCのイオン注入とBのイ
オン注入は、BとCとの濃度比が1:10となるよう
に、好ましくはCがBの10倍以上となるようにドーズ
量を設定している。この理由について説明する。
【0043】図5に、Bの拡散状態をSIMS解析によ
って調べた結果を示す。本図は、炭化珪素に注入された
Bの濃度と、Cの濃度との比率を変化させて、Bの拡散
を調べたものである。
【0044】この図に示されるように、炭化珪素に注入
されたBの濃度とCの濃度との比率が1:10のよう
に、Cの濃度の方がBの濃度よりも大きい場合には、B
が注入された領域からほとんど拡散しておらず、そのま
まの位置で活性化された状態となっている。そして、さ
らにCの濃度の比率を上げると、よりBの拡散が抑制さ
れた状態となっている。このため、BとCとの濃度比が
上記関係を満たすようにすることで、Bの拡散が効果的
に抑制されるようにしている。
【0045】なお、図5からも判るように、BとCとの
濃度比に応じてBの拡散量を制御することが可能であ
る。このため、BとCとの濃度比に応じてある程度Bを
拡散させるようにすれば、注入領域に生じる点欠陥や転
移からジャンクション部分を所定の位置間で離間するこ
とができ、リーク電流の発生を抑制することができる。
【0046】〔図3(b)に示す工程〕p型分離層26
を含むn型ウェル層2の上に、約2μm程度の厚さのL
TO膜31をデポジションしたのち、パターニングして
nMOSFETのp型ウェル領域3(図1参照)の形成
予定領域上においてLTO膜31を開口させる。
【0047】次に、基板温度を700℃程度とし、LT
O膜31をマスクとして、不活性なイオン種としてCの
イオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧を
30〜500keVの範囲で段階的に変化させた多段注
入によってCのイオン注入を行い、Cが矩形状に注入さ
れた矩形プロファイルを形成する。これにより、p型ウ
ェル領域3の形成予定領域において、Cがドーピングさ
れた状態となる。
【0048】これにより、p型ウェル領域3の形成予定
領域において、n型ウェル層2に形成された炭素サイト
の空孔内にCが入り込み、空孔を無くし結晶欠陥を補修
することができる。
【0049】続いて、LTO膜31をマスクとしてBの
イオン注入を行う。このBのイオン注入も、先ほどのC
と同様に多段注入によって行い、p型のドーパント濃度
が約5×1016cm-3となるようにしている。
【0050】なお、この場合においても、上記と同様
に、BとCとの濃度比が1:10となるように、好まし
くはCの濃度がBの10倍以上となるようにしている。
【0051】〔図3(c)に示す工程〕LTO膜31を
除去したのち、1600℃、30分間の熱処理を施して
Bを活性化させる。これにより、p型ウェル層3が形成
される。このとき、Cのイオン注入が施されているた
め、上記と同様にBはほとんど拡散しない状態で活性化
される。
【0052】〔図4(a)に示す工程〕p型分離層26
及びp型ウェル領域3を含むn型ウェル層2の上に、約
2μm程度の厚さのLTO膜32をデポジションしたの
ち、パターニングしてnpnトランジスタのベース領域
10(図1参照)の形成予定領域上においてLTO膜3
2を開口させる。
【0053】次に、基板温度を700℃程度とし、LT
O膜32をマスクとして、不活性なイオン種としてCの
イオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧を
30〜400keVの範囲で段階的に変化させた多段注
入によってCのイオン注入を行い、Cが矩形状に注入さ
れた矩形プロファイルを形成する。これにより、p型ウ
ェル領域3の形成予定領域において、Cがドーピングさ
れた状態となる。
【0054】これにより、ベース領域10の形成予定領
域において、n型ウェル層2に形成された炭素サイトの
空孔内にCが入り込み、空孔を無くし結晶欠陥を補修す
ることができる。
【0055】続いて、LTO膜32をマスクとしてBの
イオン注入を行う。このBのイオン注入も、先ほどのC
と同様に多段注入によって行い、p型のドーパント濃度
が約5×1016cm-3となるようにしている。
【0056】なお、この場合においても、上記と同様
に、BとCとの濃度比が1:10となるように、好まし
くはCの濃度がBの10倍以上となるようにしている。
【0057】〔図4(b)に示す工程〕LTO膜32を
除去したのち、1600℃、30分間の熱処理を施して
Bを活性化させる。これにより、p型のベース領域10
が形成される。このとき、Cのイオン注入が施されてい
るため、上記と同様にBはほとんど拡散しない状態で活
性化される。
【0058】続いて、p型分離層26等を含むp型ウェ
ル層2の上に、約2μm程度の厚さのLTO膜33をデ
ポジションしたのち、パターニングしてpMOSFET
のソース領域6b及びドレイン領域7b、pnpトラン
ジスタのエミッタ領域17及びコレクタ領域18、及び
ダイオードのアノード層22の形成予定領域上において
LTO膜33を開口させる。
【0059】次に、基板温度を700℃程度とし、LT
O膜32をマスクとして、不活性なイオン種としてCの
イオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧を
30〜150keVの範囲で段階的に変化させた多段注
入によってCのイオン注入を行い、Cが矩形状に注入さ
れた矩形プロファイルを形成する。これにより、LTO
膜33を開口させた各領域において、Cがドーピングさ
れた状態となる。
【0060】これにより、ソース領域6b、ドレイン領
域7b、エミッタ領域17、コレクタ領域18、及びア
ノード層22の形成予定領域において、n型ウェル層2
に形成された炭素サイトの空孔内にCが入り込み、空孔
を無くし結晶欠陥を補修することができる。
【0061】続いて、LTO膜33をマスクとしてBの
イオン注入を行う。このBのイオン注入も、先ほどのC
と同様に多段注入によって行い、p型のドーパント濃度
が約5×1016cm-3となるようにしている。
【0062】なお、この場合においても、上記と同様
に、BとCとの濃度比が1:10となるように、好まし
くはCの濃度がBの10倍以上となるようにしている。
【0063】〔図4(c)に示す工程〕LTO膜33を
除去したのち、1600℃、30分間の熱処理を施して
Bを活性化させる。これにより、ソース領域6b、ドレ
イン領域7b、エミッタ領域17、コレクタ領域18、
及びアノード層22が形成される。このとき、Cのイオ
ン注入が施されているため、上記と同様にBはほとんど
拡散しない状態で活性化される。
【0064】続いて、p型分離層26等を含むp型ウェ
ル層2の上に、約2μm程度の厚さのLTO膜34をデ
ポジションしたのち、パターニングしてnMOSFET
のソース領域6a及びドレイン領域7a、npnトラン
ジスタのエミッタ領域11及びコレクタ領域12、pn
pトランジスタのベース領域16、及びダイオードのカ
ソード層23の形成予定領域上においてLTO膜34を
開口させる。
【0065】そして、LTO膜34をマスクとしてN
(窒素)のイオン注入を行う。このNのイオン注入も上
述したBのイオン注入等と同様に多段注入によって行
い、n型のドーパント濃度が約5×1016cm-3となる
ようにしている。
【0066】この後、LTO膜34を除去したのち、1
400℃、30分間の熱処理を施してNを活性化させ
る。これにより、n型半導体で構成されるソース領域6
a、ドレイン領域7a、エミッタ領域11、コレクタ領
域12、ベース領域16、及びカソード層23が形成さ
れる。
【0067】この後、図示しないが、熱酸化若しくは酸
化膜のデポジションによってゲート酸化膜4a、4bを
形成したのち、ポリシリコン膜を配置してゲート電極5
a、5bをパターニングする。そして、層間絶縁膜27
を形成したのち、層間絶縁膜26にコンタクトホール形
成後、アルミ配線をパターニングし、nMOSFETの
ソース電極8aとドレイン電極9a、pMOSFETの
ソース電極8bとドレイン電極9b、npnトランジス
タのベース電極13とエミッタ電極14とコレクタ電極
15、pnpトランジスタのベース電極19とエミッタ
電極20とコレクタ電極21、及びダイオードのアノー
ド電極24とカソード電極25を形成する。これによ
り、図1に示すパワーICが完成する。
【0068】このように、本実施形態では、p型分離層
26の形成において、不活性なイオン種であるCのイオ
ン注入を行って炭素サイトの空孔を無くすようにしてい
るため、Bの拡散が抑制され、ほぼマスク通りの寸法設
計でp型分離層26を形成することができる。このた
め、p型分離層26によるpn接合分離部の領域を小さ
くでき、所定の出力能力を有するチップを得るに際し、
単位面積当たりのセルの集積密度を向上させることがで
きる。
【0069】また、本実施形態では、各セルのうちp型
半導体で構成される部分の形成において、不活性なイオ
ン種であるCのイオン注入を行って炭素サイトの空孔を
無くすようにしているため、p型半導体の拡散を抑制で
き、ほぼマスク通りの寸法設計でp型半導体を形成する
ことができる。このため、所定の出力能力を有するチッ
プを得るに際し、p型半導体が含まれる各セルのユニッ
トセルサイズを小さくし、単位面積当たりのセルの集積
密度を向上させることができる。
【0070】また、イオン注入時における注入欠陥が形
成されにくいBを用いて各セルのp型半導体で構成され
る部分を形成しているため、形成されたp型半導体の表
面は注入欠陥がほぼ無い状態となっている。このように
注入欠陥がないために、p型半導体の接合部に逆バイア
スが印加された場合に生じるリーク電流を抑制すること
ができる。
【0071】(第2実施形態)本発明の第2実施形態を
説明する。図6に本実施形態における炭化珪素半導体装
置を示す。図6に示すように、本実施形態は、第1実施
形態におけるパワーICに縦型MOSFETを加えたも
のである。このため、第1実施形態と同様の構成である
部分については、第1実施形態と同様の符号を付し、説
明を省略する。
【0072】本実施形態では、n型半導体基板51の上
にp型ウェル層52をエピタキシャル成長させせた基板
を用いている。そして、さらにp型ウェル層52の上に
n型ウェル層2を成長させて、各セルを形成した構成と
なっている。
【0073】上記第1実施形態と異なる部分について
は、p型ウェル層52の表層部において高濃度のn型埋
め込み層53を形成し、このn型埋め込み層53を介し
て上記各セルを形成した構成となっている。
【0074】一方、縦型MOSFETについては、n型
半導体基板51の上に形成されたp型ウェル層52にn
型ドーパントをイオン注入を行うことによってn型半導
体に反転させ、高濃度のn型層54を形成している。こ
のn型層54の上に形成されたn型ウェル層2の表層部
において、p型ベース領域55が形成され、このp型ベ
ース領域55の表層部にn型ソース領域56が形成され
た構成となっている。また、n型ソース領域56とn型
ウェル層2との間に挟まれたp型ベース領域55の表層
部の上にはゲート酸化膜4cを介して、ゲート電極層5
cが形成された構成となっている。そして、n型ウェル
層2の表面に形成された層間絶縁膜27のコンタクトホ
ールを介して、ゲート電極層5cに接続されたゲート電
極57、p型ベース領域55及びn型ソース領域56に
接続されたソース電極58が形成され、n型半導体基板
51の裏面にドレイン電極59が形成された構成となっ
ている。
【0075】このように構成されたスマートパワーIC
においても、p型半導体で構成されるp型分離層26、
nMOSFETのp型ウェル領域3、pMOSFETの
ソース領域6b及びドレイン領域7b、npnトランジ
スタノベース領域10、pnpトランジスタのエミッタ
領域17及びコレクタ領域18、ダイオードのアノード
層22、縦型MOSFETのp型ベース領域55には、
p型ドーパントとしてB(ボロン)が注入されており、
さらに不活性なイオン種としてC(炭素)が注入されて
いる。具体的には、BとCとが濃度比B:Cが1:10
となるように、好ましくはCがBの10倍以上となるよ
うに注入されている。
【0076】そして、これらp型半導体で構成された各
領域においては、Cが注入されることにより炭素サイト
の空孔内にCが入り込み、空孔による結晶欠陥が補修さ
れているため、Bがほとんど熱拡散されておらず、注入
された位置そのままで活性化された状態となっている。
【0077】次に、本実施形態におけるスマートパワー
ICの製造方法について説明する。なお、本実施形態の
製造方法はほぼ第1実施形態と同様であるため、同様の
部分については図2〜図4を参照し、異なる部分につい
てのみ説明する。
【0078】〔図7(a)に示す工程〕まず、高濃度の
n型半導体基板51を用意し、このn型半導体基板51
の上に、Al(アルミニウム)をドーパントとしてドー
パント濃度が約1×1018cm -3のp型ウェル層52を
約1μm程度の厚さでエピタキシャル成長させる。
【0079】〔図7(b)に示す工程〕p型ウェル層5
2の表面にLTO膜60を配置したのち、n型層54の
形成予定領域上においてLTO膜60を開口させる。
【0080】そして、LTO膜60をマスクとして、N
のイオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧
を30〜1MeVの範囲で段階的に変化させた多段注入
によってNのイオン注入を行い、Nが矩形状に注入され
た矩形プロファイルを形成する。これにより、p型ウェ
ル層52を貫通してn型半導体基板51まで達するよう
に、n型のドーパント濃度が約1×1019cm-3となる
n型層54が形成される。
【0081】〔図7(c)に示す工程〕続いて、LTO
膜60を除去したのち、n型層54を含むp型ウェル層
52の表面に再度LTO膜61を配置し、各n型埋め込
み層53の形成予定部分上においてLTO膜61を開口
させる。
【0082】そして、LTO膜61をマスクとして、N
のイオン注入を行う。このとき、イオン注入の加速電圧
を30〜180keVの範囲で段階的に変化させた多段
注入によってNのイオン注入を行い、Nが矩形状に注入
された矩形プロファイルを形成する。これにより、接合
深さが0.3μm程度、n型のドーパント濃度が約1×
1019cm-3となるn型埋め込み層53が形成される。
【0083】この後、図2(c)、図3(a)〜図3
(c)に示す工程を施す。そして、図4(a)に示す工
程において、LTO膜32のうちp型ベース領域55の
形成予定領域上も開口させるようにすることで、この開
口部分にもCとBのイオン注入が成されるようにしてp
型ベース領域55が形成されるようにする。さらに、図
4(c)に示す工程において、LTO膜34のうちn型
ソース領域56の形成予定領域上も開口させるようにす
ることで、この開口部分にもNのイオン注入が成される
ようにしてn型ソース領域56が形成されるようにす
る。そして、ゲート酸化膜4a、4bを形成する際に同
時にゲート酸化膜4cも形成し、ゲート電極5a、5b
を形成する際に同時にゲート電極5cも形成し、各種電
極(ソース電極8a、ドレイン電極9a等)形成時に同
時にゲート電極57及びソース電極58を形成し、さら
にn型半導体基板51の裏面にドレイン電極59をデポ
ジションすることによって本実施形態におけるスマート
パワーICが完成する。
【0084】このように、縦型MOSFETが含まれる
スマートパワーICにおいても、素子分離用のp型分離
層26や、各セルに使用されるp型半導体の形成の際に
不活性なイオン種であるCを注入しておくことにより、
Bの熱拡散を抑制することができ、第1実施形態と同様
の効果を得ることができる。
【0085】また、縦型MOSFETにおいては、上記
Bの熱拡散の抑制によりp型ベース領域55の縦方向へ
の広がりも抑制されるため、p型ベース領域55に囲ま
れた部分の抵抗であるJ−FET抵抗を小さくすること
ができ、オン抵抗の低減を図ることができる。
【0086】(他の実施形態)上記実施形態では、p型
ドーパントとしてBを用いているが、その他の熱拡散し
易い不純物に対しても適用可能である。また、不活性な
イオン種としてCを用いた場合を説明したが、Si(シ
リコン)、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Ar
(アルゴン)を用いることも可能である。
【0087】また、上記各実施形態では、熱拡散し易い
p型不純物としてBを用いたが、p型不純物、n型不純
物に関わらず、結晶欠陥に起因して拡散し易くなる不純
物を用いる場合には他の不純物であっても不活性なイオ
ン種を注入する方法が採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるパワーICの断
面構成を示す図である。
【図2】図1に示すパワーICの製造工程を示す図であ
る。
【図3】図2に続くパワーICの製造工程を示す図であ
る。
【図4】図3に続くパワーICの製造工程を示す図であ
る。
【図5】CとBの濃度比を代えた場合におけるBの拡散
量の変化を調べた実験結果を示す図である。
【図6】第2実施形態におけるスマートパワーICの断
面構成を示す図である。
【図7】図6に示すスマートパワーICの製造工程を示
す図である。
【符号の説明】
1…p型半導体基板、2…n型ウェル層、3…p型ウェ
ル領域、4a、4b、4c…ゲート酸化膜、5a、5
b、5c…ゲート電極、6a、6b…ソース領域、7
a、7b…ドレイン領域、10…ベース領域、11…エ
ミッタ領域、12…コレクタ領域、16…ベース領域
1、17…エミッタ領域、18…コレクタ領域、22…
アノード層、23…カソード層、26…p型分離層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F040 DB03 DB06 DB07 DC02 EB13 EE05 FC14 FC15 5F048 AA01 AA07 AC03 AC05 AC06 AC10 BA01 BA14 BB05 BD04 BD07 BE01 BE03 BE05 BH01 DA00 DA06 DA07 DA08

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表層部がp型領域とされた炭
    化珪素からなる半導体基板(1、51、52)の前記p
    型領域の表層部上に備えられたn型ウェル層(2)に複
    数のセル部が形成されていると共に、前記n型ウェル層
    の表面から前記p型領域の表面に達するように形成され
    たp型分離層によって前記複数のセル部のそれぞれが素
    子分離されてなる炭化珪素半導体装置において、 前記p型分離層には、p型不純物と不活性なイオン種と
    が所定の濃度比で注入されており、該p型分離層と前記
    n型ウェル層との接合部において、p型不純物の濃度分
    布が急峻に変化する階段型接合を成していることを特徴
    とする炭化珪素半導体装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも表層部がp型領域とされた炭
    化珪素からなる半導体基板(1、51、52)に備えら
    れたn型ウェル層に複数のセルが形成されて成る炭化珪
    素半導体装置において、 前記複数のセルのそれぞれは、前記n型ウェル層の表層
    部に設けられたp型半導体層を有しており、該p型半導
    体層には、p型不純物と不活性なイオン種とが所定の濃
    度比で注入されており、該p型半導体層と前記n型ウェ
    ル層との接合部において、p型不純物の濃度分布が急峻
    に変化する階段型接合を成していることを特徴とする炭
    化珪素半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のセルの1つとして、前記n型
    ウェル層の表層部に形成されたp型の第1ベース領域
    (10)と、前記第1ベース領域の表層部に形成された
    n型の第1エミッタ領域(11)と、前記n型ウェル層
    の表層部において前記第1ベース領域から離間されて形
    成されたn型の第1コレクタ領域(12)と、を有する
    npnトランジスタが含まれており、 該npnトランジスタのうち、前記第1ベース領域が前
    記p型半導体層を構成していることを特徴とする請求項
    2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のセルの1つとして、前記n型
    ウェル層の表層部に形成されたn型の第2ベース領域
    (16)と、前記n型ウェル層の表層部において前記第
    2ベース領域から離間されて形成されたp型の第2エミ
    ッタ領域(17)と、前記n型ウェル層の表層部におい
    て前記第2ベース領域及び前記第2エミッタ領域から離
    間されて形成されたp型の第2コレクタ領域(18)
    と、を有するpnpトランジスタが含まれており、 該pnpトランジスタのうち、前記第2エミッタ領域及
    び前記第2コレクタ領域が前記p型半導体層を構成して
    いることを特徴とする請求項2又は3に記載の炭化珪素
    半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のセルの1つとして、前記n型
    ウェル層の表層部に形成されたp型ウェル領域(3)
    と、前記p型ウェル領域の表層部に形成されたn型の第
    1ソース領域(6a)及び第1ドレイン領域(7a)
    と、前記第1ソース領域と第1ドレイン領域との間に位
    置する前記p型ウェル領域上に形成された第1ゲート絶
    縁膜(4a)と、前記第1ゲート絶縁膜上に形成された
    第1ゲート電極(5a)と、を有するnMOSFETが
    含まれており、 該nMOSFETのうち、前記p型ウェル領域が前記p
    型半導体層を構成していることを特徴とする請求項2乃
    至4のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のセルの1つとして、前記n型
    ウェル層の表層部に形成されたp型の第2ソース領域
    (6b)及び第2ドレイン領域(7b)と、前記第2ソ
    ース領域と第2ドレイン領域との間に位置する前記n型
    ウェル層上に形成された第2ゲート絶縁膜(4b)と、
    前記第2ゲート絶縁膜上に形成された第2ゲート電極
    (5b)と、を有するpMOSFETが含まれており、 該nMOSFETのうち、前記第2ソース領域及び前記
    第2ドレイン領域が前記p型半導体層を構成しているこ
    とを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1つに記載の
    炭化珪素半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記半導体基板としてn型半導体基板
    (51)が用いられており、 前記複数のセルの1つとして、前記n型半導体基板の主
    表面に形成された前記p型領域(52)に前記n型ウェ
    ル層から前記n型半導体基板まで達するように形成され
    たn型領域(54)と、前記n型領域上において前記n
    型ウェル層の表層部に形成されたp型の第3ベース領域
    (55)と、前記第3ベース領域の表層部に形成された
    n型の第3ソース領域(56)と、前記第3ソース領域
    と前記n型ウェル層との間に位置する前記第3ベース領
    域上に形成された第3のゲート絶縁膜(4c)と、前記
    第3のゲート絶縁膜上に形成された第3のゲート電極
    (5c)と、前記第3ベース領域及び前記第3ソース領
    域と接するように形成されたソース電極(58)と、前
    記n型半導体基板の裏面に形成されたドレイン電極(5
    9)と、を有する縦型MOSFETが含まれており、 該縦型MOSFETのうち、前記第3ベース領域が前記
    p型半導体層を構成していることを特徴とする請求項2
    乃至6のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記n型ウェル層の表面から前記p型領
    域の表面に達するように形成されたp型分離層によって
    前記複数のセル部のそれぞれが素子分離されており、 前記p型分離層には、p型不純物と不活性なイオン種と
    が所定の濃度比で注入されており、該p型分離層と前記
    n型ウェル層との接合部において、p型不純物の濃度分
    布が急峻に変化する階段型接合を成していることを特徴
    とする請求項2乃至7のいずれか1つに記載の炭化珪素
    半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記階段型接合を成している部分におい
    て、p型不純物の不純物濃度が1×1017cm-3以上と
    なっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記p型不純物としてB(ボロン)が
    用いられ、前記不活性なイオン種としてC(炭素)が用
    いられており、前記Bと前記Cとの濃度比は、前記Cが
    前記Bの10倍以上となるように設定されていることを
    特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の炭化
    珪素半導体装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも表層部がp型領域とされた
    炭化珪素からなる半導体基板(1、51、52)の前記
    p型領域の表層部上に備えられたn型ウェル層(2)に
    複数のセル部が形成されていると共に、前記n型ウェル
    層の表面から前記p型領域の表面に達するように形成さ
    れたp型分離層によって前記複数のセル部のそれぞれが
    素子分離されてなる炭化珪素半導体装置の製造方法にお
    いて、前記p型分離層の形成予定領域上が開口するマス
    ク(30)にて、前記n型ウェル層上を覆う工程と、 前記マスク上からイオン注入を行い、前記n型ウェル層
    の表面から前記p型領域に達するように、不活性なイオ
    ン種を注入する工程と、 前記マスク上からイオン注入を行い、前記n型ウェル層
    の表面から前記p型領域に達するように、p型不純物を
    注入する工程と、 熱処理を施して、前記不活性なイオン種にて前記p型不
    純物の熱拡散を抑制しつつ、前記p型不純物を活性化し
    て前記p型分離層を形成する工程と、を含んでいること
    を特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも表層部がp型領域とされた
    炭化珪素からなる半導体基板(1、51、52)に備え
    られたn型ウェル層(2)に複数のセルが形成され、該
    複数のセルのそれぞれが前記n型ウェル層の表層部にp
    型半導体層(3、6b、7b、10、17、18、2
    2、55)を有して成る炭化珪素半導体装置の製造方法
    において、 前記p型半導体層の形成工程として、 前記複数のセルの前記p型半導体層形成予定領域上が開
    口する第1のマスクで前記n型ウェル層を覆う工程と、 前記第1のマスク上からイオン注入を行い、前記n型ウ
    ェル層の表層部に不活性なイオン種を注入する工程と、 前記第1のマスク上からイオン注入を行い、前記n型ウ
    ェル層の表層部にp型不純物を注入する工程と、 熱処理を施して、前記不活性なイオン種にて前記p型不
    純物の熱拡散を抑制しつつ、前記p型不純物を活性化し
    前記p型半導体層を形成する工程と、を含んでいること
    を特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記複数のセルの1つとして、前記n
    型ウェル層の表層部にp型の第1ベース領域(10)が
    形成され、前記第1ベース領域の表層部にn型の第1エ
    ミッタ領域(11)が形成され、前記n型ウェル層の表
    層部において前記第1ベース領域から離間されるように
    n型の第1コレクタ領域(12)が形成されるnpnト
    ランジスタが含まれている場合において、 該npnトランジスタのうち、前記第1ベース領域を前
    記p型半導体層として、該第1ベース領域の形成に前記
    p型半導体層の形成工程を用いることを特徴とする請求
    項12に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記複数のセルの1つとして、前記n
    型ウェル層の表層部にn型の第2ベース領域(16)が
    形成され、前記n型ウェル層の表層部において前記第2
    ベース領域から離間されるようにp型の第2エミッタ領
    域(17)が形成され、前記n型ウェル層の表層部にお
    いて前記第2ベース領域及び前記第2エミッタ領域から
    離間されるようにp型の第2コレクタ領域(18)が形
    成されるpnpトランジスタが含まれる場合において、 該pnpトランジスタのうち、前記第2エミッタ領域及
    び前記第2コレクタ領域を前記p型半導体層として、該
    第2エミッタ領域及び該第2コレクタ領域の形成に前記
    p型半導体の形成工程を用いることを特徴とする請求項
    12又は13に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記複数のセルの1つとして、前記n
    型ウェル層の表層部にp型ウェル領域(3)が形成さ
    れ、前記p型ウェル領域の表層部にn型の第1ソース領
    域(6a)及び第1ドレイン領域(7a)が形成され、
    前記第1ソース領域と第1ドレイン領域との間に位置す
    る前記p型ウェル領域上に第1ゲート絶縁膜(4a)が
    形成され、前記第1ゲート絶縁膜上に第1ゲート電極
    (5a)が形成されるnMOSFETが含まれている場
    合において、 該nMOSFETのうち、前記p型ウェル領域を前記p
    型半導体層として、該p型ウェル領域の形成に前記p型
    半導体層の形成工程を用いることを特徴とする請求項1
    2乃至14のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装
    置。
  16. 【請求項16】 前記複数のセルの1つとして、前記n
    型ウェル層の表層部にp型の第2ソース領域(6b)及
    び第2ドレイン領域(7b)が形成され、前記第2ソー
    ス領域と第2ドレイン領域との間に位置する前記n型ウ
    ェル層上に第2ゲート絶縁膜(4b)が形成され、前記
    第2ゲート絶縁膜上に第2ゲート電極(5b)が形成さ
    れるpMOSFETが含まれている場合において、 該nMOSFETのうち、前記第2ソース領域及び前記
    第2ドレイン領域を前記p型半導体層として、該第2ソ
    ース領域及び該第2ドレイン領域の形成に前記p型半導
    体層の形成工程を用いることを特徴とする請求項12乃
    至15のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記半導体基板としてn型半導体基板
    (51)を用い、 前記複数のセルの1つとして、前記n型半導体基板の主
    表面に形成されたp型領域(52)に前記n型ウェル層
    から前記n型半導体基板まで達するようにn型領域(5
    4)が形成され、前記n型領域上において前記n型ウェ
    ル層の表層部にp型の第3ベース領域(55)が形成さ
    れ、前記第3ベース領域の表層部にn型の第3ソース領
    域(56)が形成され、前記第3ソース領域と前記n型
    ウェル層との間に位置する前記第3ベース領域上に第3
    のゲート絶縁膜(4c)が形成され、前記第3のゲート
    絶縁膜上に第3のゲート電極(5c)が形成され、前記
    第3ベース領域及び前記第3ソース領域と接するように
    ソース電極(58)が形成され、前記n型半導体基板の
    裏面にドレイン電極(59)が形成された縦型MOSF
    ETが含まれている場合において、 該縦型MOSFETのうち、前記第3ベース領域を前記
    p型半導体層として、該第3ベース領域の形成に前記p
    型半導体層の形成工程を用いることを特徴とする請求項
    12乃至16のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装
    置。
  18. 【請求項18】 前記不活性なイオン種を注入する工程
    と、前記p型不純物を注入する工程では、前記不活性な
    イオン種の注入量が前記p型不純物の10倍以上となる
    ようにすることを特徴とする請求項11乃至17のいず
    れか1つに記載の炭化珪素半導体装置のせ製造方法。
  19. 【請求項19】 前記不活性なイオン種を注入する工程
    では、前記不活性なイオン種としてC(炭素)を用い、 前記p型不純物を注入する工程では、前記p型不純物と
    してB(ボロン)を用いることを特徴とする請求項11
    乃至18のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の
    製造方法。
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