JP2001093644A - 放電管 - Google Patents

放電管

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JP2001093644A
JP2001093644A JP2000110213A JP2000110213A JP2001093644A JP 2001093644 A JP2001093644 A JP 2001093644A JP 2000110213 A JP2000110213 A JP 2000110213A JP 2000110213 A JP2000110213 A JP 2000110213A JP 2001093644 A JP2001093644 A JP 2001093644A
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Kazuhiko Machida
和彦 町田
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Shinko Electric Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定電位の放電を繰り返し安定させて発生さ
せることのできる放電管を得る。 【解決手段】 気密筒10の内側壁中央に、1本の第1
放電トリガ線50を気密筒10の上端面に形成されたメ
タライズ面40とほぼ平行に気密筒10の内側壁を横断
してループ状に形成する。気密筒10の上部内側壁と下
部内側壁とのそれぞれには、1本ないし複数本の第2放
電トリガ線60を上下に起立させて形成する。第2放電
トリガ線60の先端は、第4平面37とほぼ同一面上又
は第5平面39とほぼ同一面とに位置させ、第2放電ト
リガ線60の後端は、その近くのメタライズ面40に接
続する。そして、気密筒10内の中央で対向する上部放
電電極先端の放電面23と下部放電電極先端の放電面2
5との間に所定電位の放電を繰り返し安定させて発生さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気密筒内の中央で
対向する上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端
の放電面との間で放電を繰り返し発生させる放電管に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両のHID(ハイインデンシティーデ
ィスチャージの略)ランプ点灯用のバラスト回路、液晶
プロジェクターのバックランプ点灯用のイグナイター回
路などに用いられる放電管として、特開平10―335
042号公報記載のものがある。この放電管は、図37
と図38に示したように、気密筒10の内側壁中央の横
方向に、複数本のメイン放電トリガ線80が気密筒10
の軸と平行に上下に起立させて所定のピッチで横に並べ
て形成されている。メイン放電トリガ線80の間の気密
筒10の上部内側壁には、サブ放電トリガ線90が気密
筒10の軸と平行に上下に起立させて形成されていて、
そのサブ放電トリガ線90の上端が、その近くの気密筒
10の上端面に形成されたメタライズ面40に一連に接
続されている。同様に、メイン放電トリガ線80の間の
気密筒10の下部内側壁にも、サブ放電トリガ線90が
気密筒10の軸と平行に上下に起立させて形成されてい
て、そのサブ放電トリガ線90の下端が、その近くの気
密筒10の下端面に形成されたメタライズ面40に一連
に接続されている。
【0003】この放電管では、上部放電電極先端の放電
面23や下部放電電極先端の放電面25やメイン放電ト
リガ線80やサブ放電トリガ線90から放電の際に発せ
られて、気密筒10の内側壁中央に付着するカーボン等
のスパッタにより、気密筒10の内側壁に形成されたメ
イン放電トリガ線80とサブ放電トリガ線90との間の
電気的絶縁性が劣化するのを防ぐことができる。そし
て、上部放電電極先端の放電面23と下部放電電極先端
の放電面25との間に、所定電位の放電を長期に亙って
繰り返し安定させて発生させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高密度実装
化された前述のバラスト回路又はイグナイター回路で
は、該回路の一次側昇圧コイルに放電管が接近させて配
置される。そして、その一次側昇圧コイルの巻き線方向
が、放電管のメイン放電トリガ線80やサブ放電トリガ
線90に対してほぼ垂直な方向となる。そのために、そ
の一次側昇圧コイルに発生する磁界の影響を受けて、メ
イン放電トリガ線80やサブ放電トリガ線90に電磁誘
導に基づく電流が発生した。そして、その電流の影響を
受けて、上部放電電極先端の放電面23と下部放電電極
先端の放電面25との間に繰り返し発生させる放電電位
が安定せずに変動したり、その上部放電電極先端の放電
面23と下部放電電極先端の放電面25との間に発生さ
せる初回の放電開始電圧が上昇したりした。
【0005】また、前述の車両のHIDランプ点灯用の
バラスト回路は、該回路を衝撃や振動から保護するため
に、ウレンタン樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂に埋め込ん
で固定される。そして、そのバラスト回路を構成する放
電管が、誘電体の樹脂により囲まれた状態となる。その
ために、その誘電体の樹脂の影響を放電管が受けて、放
電管のサブ放電トリガ線90に沿面コロナ放電用の電子
を効率良く収斂させることができなくなってしまった。
そして、その放電管の上部放電電極先端の放電面23と
下部放電電極先端の放電面25との間に発生させる初回
の放電開始電圧が上昇してしまった。
【0006】本発明は、このような課題を解消可能な、
バラスト回路やイグナイター回路の一次側昇圧コイルに
発生する磁界や、放電管を囲む誘電体の樹脂に影響され
ずに、所定電位の放電を安定して繰り返し発生させた
り、初回の放電開始電圧を一定に保持したりできる放電
管を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の放電管は、絶縁体からなる気密筒
の上端開口部と下端開口部とが、該気密筒の上端面と下
端面とに形成されたメタライズ面のそれぞれに接合され
た上部放電電極と下部放電電極とにより、気密に封止さ
れてなる放電管であって、前記気密筒内の中央で対向す
る上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電
面との間の放電ギャップの中央を横切る第1平面上に位
置する前記気密筒の内側壁中央に、1本の第1放電トリ
ガ線が前記メタライズ面とほぼ平行に気密筒の内側壁を
横断してループ状に形成され、前記気密筒の上部内側壁
には、1本ないし複数本の第2放電トリガ線が、その先
端を前記上部放電電極先端の放電面を含む第2平面と上
部放電電極側の前記メタライズ面との間の中央を横切る
第4平面とほぼ同一平面上に位置させて、上下に起立さ
せて形成されて、その第2放電トリガ線の後端が、その
近くの上部放電電極側の前記メタライズ面に接続され、
前記気密筒の下部内側壁には、1本ないし複数本の第2
放電トリガ線が、その先端を前記下部放電電極先端の放
電面を含む第3平面と下部放電電極側の前記メタライズ
面との間の中央を横切る第5平面とほぼ同一平面上に位
置させて、上下に起立させて形成されて、その第2放電
トリガ線の後端が、その近くの下部放電電極側の前記メ
タライズ面に接続されてなることを特徴としている。
【0008】また、上記の目的を達成するために、本発
明の第2の放電管は、絶縁体からなる気密筒の上端開口
部と下端開口部とが、該気密筒の上端面と下端面とに形
成されたメタライズ面のそれぞれに接合された上部放電
電極と下部放電電極とにより、気密に封止されてなる放
電管であって、前記気密筒内の中央で対向する上部放電
電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間の
放電ギャップの中央を横切る第1平面上に位置する前記
気密筒の内側壁中央に、1本の第1放電トリガ線が前記
メタライズ面とほぼ平行に気密筒の内側壁を横断してル
ープ状に形成され、負極側に当たる前記気密筒の上部内
側壁には、2本以上の第2放電トリガ線が、その先端を
前記上部放電電極先端の放電面を含む第2平面と上部放
電電極側の前記メタライズ面との間の中央を横切る第4
平面とほぼ同一面上に位置させて、上下に起立させて形
成されて、その第2放電トリガ線の後端が、その近くの
上部放電電極側の前記メタライズ面に接続されてなるこ
とを特徴としている。
【0009】この第1又は第2の放電管においては、そ
の気密筒の内側壁中央に形成された第1放電トリガ線
が、メタライズ面とほぼ平行に気密筒の内側壁を横断し
てループ状に形成されている。換言すれば、その第1放
電トリガ線が、気密筒の軸と直角な横方向に形成されて
いる。そのために、その第1放電トリガ線が、放電管の
近くに配置された前述のバラスト回路等の一次側昇圧コ
イルの巻き線方向とほぼ平行となる。そして、その一次
側昇圧コイルの磁界の影響を受けて、第1放電トリガ線
に電磁誘導による電流が発生するのを防止できる。その
結果、その一次側昇圧コイルの磁界の影響を受けて、上
部放電電極先端の放電面と下部電極先端の放電面との間
に繰り返し発生させる放電電位が安定せずに変動するの
を防いだり、上部放電電極先端の放電面と下部電極先端
の放電面との間に発生させる初回の放電開始電圧を一定
に保ったりできる。
【0010】また、第2放電トリガ線が、気密筒の上端
面又は下端面に形成されたメタライズ面に一連に接続さ
れていて、その第2放電トリガ線が、メタライズ面を介
して上部放電電極又は下部放電電極に電気的に接続され
ている。そのために、その第2放電トリガ線に、上部放
電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間
に放電を誘発させるための、沿面コロナ放電用の電子を
効率良く収斂させることができる。その結果、その第2
放電トリガ線を用いて、上部放電電極先端の放電面と下
部放電電極先端の放電面との間に初回に発生させる放電
開始電圧を上昇させずに一定電位に安定させることがで
きる。
【0011】また、第1放電トリガ線が気密筒の内側壁
中央の横方向にループ状に形成されているため、複数本
のメイン放電トリガ線とサブ放電トリガ線とが気密筒の
内側壁の上下方向に起立させて所定のピッチで横に並べ
て形成された従前の放電管と比べて、その第1放電トリ
ガ線とその近くの気密筒の内側壁に形成された第2放電
トリガ線との間の距離を長短なく容易に一定に保つこと
ができる。そして、その一定の距離に離された第1放電
トリガ線と第2放電トリガ線とを用いて、上部放電電極
先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に所定
電位の放電を繰り返し安定させて発生させることができ
る。
【0012】また、その製造に際しては、第1放電トリ
ガ線を、気密筒の内側壁中央の横方向にループ状に形成
すれば良く、メイン放電トリガ線を気密筒の内側壁に複
数本に分けて上下に向けて横に並べて形成する従前の放
電管と比べて、その第1放電トリガ線を気密筒の内側壁
に手数を掛けずに容易かつ迅速に形成できる。
【0013】また、第2の放電管にあっては、気密筒の
内側壁中央に形成された第1放電トリガ線と、気密筒の
下端面に形成された正極側のメタライズ面との間に、放
電トリガ線が存在していない絶縁体からなる気密筒の内
側壁部分が広く介在している。そのために、上部放電電
極先端の放電面や下部放電電極先端の放電面や第1放電
トリガ線や第2放電トリガ線から放電の際に発せられた
スパッタが第1放電トリガ線と正極側のメタライズ面と
の間の気密筒の内側壁部分に付着しても、そのスパッタ
により、第1放電トリガ線と正極側のメタライズ面との
間の電気的絶縁性が劣化してしまうのを防ぐことができ
る。
【0014】第2の放電管にあっては、上部放電電極先
端の放電面と下部放電電極先端の放電面とを活性化させ
るためのエージング処理を、その負極側の上部放電電極
とその正極側の下部放電電極との間にDC過電圧を一方
向のみに加えるだけで行うことができ、面倒なエージン
グ処理工程をほぼ半減できる。ここで、エージング処理
とは、放電管の製造に際して、上部放電電極と下部放電
電極とに過電圧を繰り返し印加して、上部放電電極先端
の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に放電を繰
り返し強制的に発生させ、その上部放電電極先端の放電
面と下部放電電極先端の放電面とを活性化させる処理を
いう。この処理を行えば、それ以降に、上部放電電極先
端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に放電を
円滑かつ的確に発生させることができる。
【0015】本発明の第1の放電管においては、前記1
本ないし複数本の第2放電トリガ線が、気密筒の上部内
側壁と下部内側壁とに交互にずらせて所定のピッチをあ
けて横に並べて形成された構造とすることを好適として
いる。
【0016】この第1の放電管にあっては、その気密筒
の上部内側壁と下部内側壁とに形成された隣合う第2放
電トリガ線が、上下に対向して配置されずに、左右に所
定のピッチをあけて離して配置されているため、その気
密筒の上部内側壁と下部内側壁とに形成された隣合う第
2放電トリガ線の間が、上部放電電極先端の放電面や下
部放電電極先端の放電面や第1放電トリガ線や第2放電
トリガ線から放電の際に発せられて、気密筒の内側壁中
央に付着するスパッタにより、電気的に短絡した状態と
なるのを的確に防ぐことができる。
【0017】本発明の第1又は第2の放電管において
は、前記第2放電トリガ線が、複数本のサブ第2放電ト
リガ線が接近してほぼ平行に並んだものからなることを
好適としている。
【0018】この第1又は第2放電管にあっては、その
放電管の上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端
の放電面との間に放電を繰り返し発生させた場合に、そ
の放電管の上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先
端の放電面との間に発生させる初回の放電開始電圧を長
期に亙って、上昇させずに、一定電圧に安定させること
ができる。このことは、特に、放電管を暗所に置いて、
その放電管の気密筒内空間の電子が励起された状態にな
い気体中の上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先
端の放電面との間に放電を繰り返し発生させた場合に顕
著であって、その際の初回の放電開始電圧を一定に保っ
て、その放電管の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0019】その理由は、第2放電トリガ線が1本から
なる場合には、その放電管の上部放電電極先端の放電面
と下部放電電極先端の放電面との間に放電を繰り返し発
生させた際に、その放電の影響を受けて、その放電面近
くの気密筒の内側壁に形成されたカーボン等からなる第
2放電トリガ線の先端が、スパッタとなって、気密筒内
空間に飛散して、早期に次第に消失してしまうからであ
る。そして、その1本からなる第2放電トリガ線の先端
と、その近くに配置された上部放電電極先端の放電面又
は下部放電電極先端の放電面との距離が、次第に離れて
しまうからである。その結果、その先端が失われて短く
なった1本からなる第2放電トリガ線を用いて、上部放
電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間
に発生させる初回の放電開始電圧が、早期に次第に上昇
してしまうからである。
【0020】それに対して、第2放電トリガ線が複数本
のサブ第2放電トリガ線が接近してほぼ平行に並んだも
のからなる場合には、放電管の上部放電電極先端の放電
面と下部放電電極先端の放電面との間に放電を繰り返し
発生させた際に、その放電の影響を受けて、その放電面
近くの気密筒の内側壁に形成されたカーボン等からなる
複数本のサブ第2放電トリガ線がほぼ平行に並べられて
なる第2放電トリガ線の一部のサブ第2放電トリガ線の
先端が、スパッタとなって、気密筒内空間に飛散して、
早期に消失してしまっても、その他のサブ第2放電トリ
ガ線の先端は、消失せずに、長い状態のまま残存し続け
るからである。そして、その第2放電トリガ線の長い状
態で残存し続ける1本以上のサブ第2放電トリガ線の先
端と、その近くに配置された上部放電電極先端の放電面
又は下部放電電極先端の放電面との距離が、離れてしま
うことがないからである。その結果、その先端が失われ
ずに長い状態で残存し続ける1本以上のサブ第2放電ト
リガ線を用いて、上部放電電極先端の放電面と下部放電
電極先端の放電面との間に繰り返し発生させる初回の放
電開始電圧を、上昇させずに一定に保持し続けることが
可能となるからである。
【0021】なお、第2放電トリガ線を構成する複数本
のサブ第2放電トリガ線は、互いに接近させ過ぎると、
その複数本のサブ第2放電トリガ線が、1本からなる第
2放電トリガ線と同様な作用を持つものとなってしま
い、その接近し過ぎた複数本のサブ第2放電トリガ線か
らなる第2放電トリガ線を用いては、放電管の暗所等に
おける初回の放電開始電圧が早期に次第に上昇してしま
うことが、実験により確認されている。また、その第2
放電トリガ線を構成する複数本のサブ第2放電トリガ線
は、互いに離隔させ過ぎても、その複数本のサブ第2放
電トリガ線のそれぞれが逆に1本からなる第2放電トリ
ガ線と同様な作用を持つものとなってしまい、その離隔
し過ぎた複数本のサブ第2放電トリガ線からなる第2放
電トリガ線を用いても、放電管の暗所等における初回の
放電開始電圧が早期に次第に上昇してしまうことが、実
験により確認されている。即ち、第2放電トリガ線を構
成する複数本のサブ第2放電トリガ線は、初回の放電開
始電圧の値や気密筒の径の大きさに応じて、その離隔距
離を大小に調整する必要があることが、実験により確認
されている。
【0022】本発明の第1又は第2の放電管において
は、前記第2放電トリガ線が、気密筒の軸に対して傾斜
している構造とすることを好適としている。
【0023】この第1又は第2の放電管にあっては、第
2トリガ線が気密筒の軸に対して傾斜していて、その第
2トリガ線が、前述のバラスト回路やイグナイター回路
等の一次側昇圧コイルの巻き線方向に近い斜め上下方向
を向いている。そのために、その一次側昇圧コイルの磁
界の影響を受けて、その第2トリガ線に電流が発生する
のを防ぐことができる。そして、その電流の影響を受け
て、上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放
電面との間に繰り返し発生させる放電電位や上部放電電
極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に発
生させる初回の放電開始電圧に変動が生ずるのを防ぐこ
とができる。それと共に、気密筒が前述の誘電体からな
る樹脂により囲まれても、その樹脂に影響されずに、そ
の傾斜した第2放電トリガ線に、上部放電電極先端の放
電面と下部放電電極先端の放電面との間に放電を誘発さ
せるための、沿面コロナ放電用の電子を効率良く収斂さ
せることができる。そして、その第2放電トリガ線を用
いて、上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の
放電面との間に発生させる初回の放電開始電圧が上昇し
てしまうのを防ぐことができる。
【0024】本発明の第1又は第2の放電管において
は、前記第2平面と第3平面との間に位置する気密筒の
内側壁中央部分に、1本の第1放電トリガ線に代えて、
複数本の第1放電トリガ線が、前記第1平面を挟んで上
下対称に前記メタライズ面とほぼ平行に気密筒の内側壁
を横断してループ状に所定のピッチで上下に並べて形成
された構造としても良い。
【0025】この第1又は第2の放電管にあっては、そ
の複数本の第1放電トリガ線の外側に配置された第1放
電トリガ線が、前記第2平面の外側に位置する上部放電
電極や前記第3平面の外側に位置する下部放電電極に接
近し過ぎた状態となるのを防ぐことができる。そして、
そのために、上部放電電極先端の放電面と下部放電電極
先端の放電面との間に発生させる放電電位が低下してし
まうのを防ぐことができる。また、その複数本の第1放
電トリガ線が、前述のバラスト回路やイグナイター回路
等の一次側昇圧コイルの巻き線方向とほぼ平行になるよ
うに気密筒の内側壁の横方向に形成されているため、そ
の一次側昇圧コイルの磁界の影響を受けて、その複数本
の第1放電トリガ線に電磁誘導に基づく電流が発生する
のを防ぐことができる。そして、その電流の影響を受け
て、上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放
電面との間に繰り返し発生させる放電電位や上部放電電
極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に発
生させる初回の放電開始電圧が安定せずに変動するのを
防ぐことができる。
【0026】本発明の第1又は第2の放電管において
は、前記第1放電トリガ線が、その中途部に1つないし
複数の途切れた箇所を有する構造としても良い。
【0027】この場合にも、その途切れた箇所を有する
第1放電トリガ線に、途切れた箇所のない第1放電トリ
ガ線と同様にして、上部放電電極先端の放電面と下部放
電電極先端の放電面との間に放電を誘発させるための、
沿面コロナ放電用の電子を効率良く収斂させることがで
きる。そして、その途切れた箇所を有する第1放電トリ
ガ線を用いて、上部放電電極先端の放電面と下部放電電
極先端の放電面との間に所定電位の放電を繰り返し安定
させて発生させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1と図2は本発明の第1の放電
管の好適な実施の形態を示し、図1はその正面断面図、
図2はその気密筒の内側壁の展開図である。以下に、こ
の第1の放電管を説明する。
【0029】図において、10は、セラミック等の絶縁
体からなる円筒状をした気密筒である。気密筒10の上
端開口部と下端開口部とのそれぞれは、42アロイ(鉄
―ニッケル合金)等の金属からなる上部放電電極22と
下部放電電極24とにより覆われている。具体的には、
上部放電電極22と下部放電電極24との外側端部が円
板状の蓋体26、28に形成されていて、その蓋体2
6、28により、気密筒10の上端開口部と下端開口部
とが覆われている。
【0030】上部放電電極22と下部放電電極24と
は、気密筒10の上端面と下端面とに形成されたクロム
等からなるメタライズ面40に気密にろう付け接合され
ている。そして、不活性ガス等の混合ガスが封入された
気密筒10の内側空間が上部放電電極22と下部放電電
極24とにより気密に封じられている。
【0031】気密筒10内奥方に収容された上部放電電
極22先端と下部放電電極24先端とは、小径の円柱状
に形成されていて、その上部放電電極22先端と下部放
電電極24先端とが、気密筒10内の中央で対向させて
配置されている。上部放電電極先端の放電面32と下部
放電電極先端の放電面25とには、それらの放電面2
3、25の間に放電を安定させて発生させるための、凹
部27が設けられている。
【0032】以上の構成は、従来の放電管と同様である
が、図の第1の放電管では、気密筒10内の中央で対向
する上部放電電極先端の放電面23と下部放電電極先端
の放電面25との間の放電ギャップの中央を横切る第1
平面(図に一点鎖線で示した面)31上に位置する気密
筒10の内側壁中央に、図2に示したように、線幅が約
0.5mmのカーボン等からなる1本の第1放電トリガ線
50が、メタライズ面40とほぼ平行に気密筒10の内
側壁を横断してループ状に連続して形成されている。
【0033】気密筒10の上部内側壁には、線幅が約
0.5mmのカーボン等からなる1本ないし複数本の第2
放電トリガ線60が、その先端を上部放電電極先端の放
電面23を含む第2平面33と上部放電電極22側のメ
タライズ面40との間の中央を横切る第4平面37とほ
ぼ同一面上に位置させて、気密筒10の軸方向と平行に
上下に起立させて横に並べる等して形成されている。そ
して、その気密筒10の上部内側壁に形成された1本な
いし複数本の第2放電トリガ線60の後端が、その近く
の気密筒10の上端面に形成されたメタライズ面40に
一連に接続されている。
【0034】気密筒10の下部内側壁には、線幅が約
0.5mmのカーボン等からなる1本ないし複数本の第2
放電トリガ線60が、その先端を下部放電電極先端の放
電面25を含む第3平面35と下部放電電極24側のメ
タライズ面40との間の中央を横切る第5平面39とほ
ぼ同一面上に位置させて、気密筒10の軸方向と平行に
上下に起立させて横に並べる等して形成されている。そ
して、その気密筒10の下部内側壁に形成された1本な
いし複数本の第2放電トリガ線60の後端が、その近く
の気密筒10の下端面に形成されたメタライズ面40に
一連に接続されている。
【0035】1本ないし複数本の第2放電トリガ線60
は、図2に示したように、気密筒10の上部内側壁と下
部内側壁とに交互にずらせて所定のピッチをあけて横に
並べて形成されている。そして、その気密筒10の上部
内側壁と下部内側壁とに形成された隣合う第2放電トリ
ガ線60が、上下に対向して配置されずに、左右に所定
のピッチをあけて離して配置されていて、その隣合う第
2放電トリガ線60の間が、上部放電電極先端の放電面
23や下部放電電極先端の放電面25や第1放電トリガ
線50や第2放電トリガ線60から放電の際に発せられ
て、気密筒10の内側壁中央に付着するスパッタによ
り、電気的に短絡した状態となるのを防ぐことができる
ように構成されている。
【0036】図1と図2に示した第1の放電管は、以上
のように構成されている。
【0037】図3は本発明の第1の放電管の他の好適な
実施の形態を示し、図3はその気密筒の内側壁の展開図
である。以下に、この第1の放電管を説明する。
【0038】この第1の放電管では、前記の第2平面3
3と第3平面35との間に位置する気密筒10の内側壁
中央部分に、1本の第1放電トリガ線50に代えて、線
幅が約0.2mmのカーボン等からなる複数本(図では
2本)の第1放電トリガ線50が、前記の第1平面31
を挟んで上下対称にメタライズ面40とほぼ平行に気密
筒10の内側壁を横断してループ状に所定のピッチで上
下に並べて形成されている。
【0039】その他は、図1と図2に示した第1の放電
管と同様に構成されている。
【0040】図4と図5は本発明の第2の放電管の好適
な実施の形態を示し、図4はその正面断面図、図5はそ
の気密筒の内側壁の展開図である。以下に、この第2の
放電管を説明する。
【0041】この第2の放電管においては、図1と図2
に示した第1の放電管と同様にして、負極側に当たる気
密筒10の上部内側壁に、線幅が約0.5mmのカーボン
等からなる2本以上(図1では2本)の第2放電トリガ
線60が、その先端を上部放電電極先端の放電面23を
含む第2平面33と上部放電電極22側のメタライズ面
40との間の中央を横切る第4平面37とほぼ同一面上
に位置させて、気密筒10の軸と平行に上下に起立させ
て横に並べて形成されている。そして、その第2放電ト
リガ線60の後端が、その近くの気密筒10の上端面に
形成されたメタライズ面40に一連に接続されている。
【0042】正極側に当たる気密筒10の下部内側壁に
は、第2放電トリガ線60が存在しておらずに、絶縁体
からなる気密筒10の内側壁部分が広く露出している。
【0043】その他は、図1と図2に示した第1の放電
管と同様に構成されている。
【0044】図6は本発明の第2の放電管の他の好適な
実施の形態を示し、図6はその気密筒の内側壁の展開図
である。以下に、この第2の放電管を説明する。
【0045】図の第2の放電管においては、気密筒10
内の中央で対向する上部放電電極先端の放電面23を含
む第2平面33と下部放電電極先端の放電面25を含む
第3平面35との間に位置する気密筒10の内側壁中央
部分に、1本の第1放電トリガ線50に代えて、線幅が
0.2mmのカーボン等からなる複数本(図では2本)
の第1放電トリガ線50が、上部放電電極先端の放電面
23と下部放電電極先端の放電面25との間の放電ギャ
ップの中央を横切る第1平面31を挟んで上下対称にメ
タライズ面40とほぼ平行に気密筒10の内側壁を横断
してループ状に所定のピッチで上下に並べて形成されて
いる。
【0046】その他は、図4と図5に示した第2の放電
管と同様に構成されている。
【0047】この図1ないし図6に示した第1又は第2
の放電管においては、その放電管の第1放電トリガ線5
0が、気密筒10の軸と直角な横方向であって、その放
電管が用いられる前述のバラスト回路等の一次側昇圧コ
イルの巻き線方向とほぼ平行な方向を向いているため、
その一次側昇圧コイルの磁界の影響を受けて、第1放電
トリガ線50に電磁誘導に基づく電流が発生するのを防
止できる。そして、その一次側昇圧コイルの影響を受け
て、その放電管の上部放電電極先端の放電面23と下部
電極先端の放電面25との間に繰り返し発生させる放電
電位やその上部放電電極先端の放電面23と下部電極先
端の放電面25との間に発生させる初回の放電開始電圧
が安定せずに変動するのを防ぐことができる。
【0048】また、第2放電トリガ線60が、メタライ
ズ面40とその近くの第4平面37又は第5平面39と
間の距離とほぼ同一長さに短尺に形成されているため、
前述の一次側昇圧コイルの磁界の影響を受けて、その第
2放電トリガ線60に電磁誘導に基づく大きな電流が発
生するのを防ぐことができる。そして、その大きな電流
の影響を受けて、その放電管の上部放電電極先端の放電
面23と下部放電電極先端の放電面25との間に繰り返
し発生させる放電電位やその上部放電電極先端の放電面
23と下部電極先端の放電面25との間に発生させる初
回の放電開始電圧が安定せずに大きく変動するのを防ぐ
ことができる。それと共に、その放電管が前述の誘電体
からなる樹脂により囲まれても、上記のように、第2放
電トリガ線60がメタライズ面40とその近くの第4平
面37又は第5平面39との間の距離とほぼ同一長さに
短尺に形成されているため、その樹脂に影響されずに、
第2放電トリガ線60に沿面コロナ放電用の電子を効率
良く収斂させることができる。そして、その第2放電ト
リガ線60を用いて、その放電管の上部放電電極先端の
放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間に発
生させる初回の放電開始電圧が上昇してしまうのを防ぐ
ことができる。
【0049】また、第2放電トリガ線60が、その先端
を第4平面37又は第5平面39とほぼ同一面上に位置
させて形成されているため、その第2放電トリガ線60
の先端が上部放電電極先端の放電面23又は下部放電電
極先端の放電面25から離れ過ぎた状態となるのを防ぐ
ことができる。そして、その放電管の上部放電電極先端
の放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間に
初回に発生させる放電開始電圧が上昇してしまうのを防
ぐことができる。
【0050】また、第1放電トリガ線50が気密筒10
の内側壁中央の横方向にループ状に形成されているた
め、その第1放電トリガ線50とその近くの気密筒10
の内側壁に形成された第2放電トリガ線60との間の距
離を長短なく容易に一定に保つことができる。そして、
その一定の距離に離された第1放電トリガ線50と第2
放電トリガ線60とを用いて、放電管の上部放電電極先
端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25とに所
定電位の放電を繰り返し安定させて誘発させることがで
きる。
【0051】また、その製造に際しては、第1放電トリ
ガ線50を、気密筒10の内側壁中央の横方向にループ
状に一連に形成すれば良く、その第1放電トリガ線50
を手数を掛けずに容易かつ迅速に形成できる。
【0052】また、第1の放電管にあっては、その気密
筒10の上部内側壁と下部内側壁とに形成された隣合う
第2放電トリガ線60が、左右に所定のピッチをあけて
離して配置されているため、その気密筒10の上部内側
壁と下部内側壁とに形成された隣合う第2放電トリガ線
60の間が、上部放電電極先端の放電面23や下部放電
電極先端の放電面25や第1トリガ線50や第2トリガ
線60から放電の際に発せられて、気密筒10の内側壁
中央に付着するスパッタにより、電気的に短絡した状態
となるのを防ぐことができる。
【0053】また、第2の放電管にあっては、気密筒1
0の内側壁中央に形成された第1放電トリガ線50と、
気密筒10の下端面に形成された正極側のメタライズ面
40との間に、放電トリガ線が存在していない絶縁体か
らなる気密筒10の内側壁部分が広く介在しているた
め、上部放電電極先端の放電面23や下部放電電極先端
の放電面25や第1放電トリガ線50や第2放電トリガ
線60から放電の際に発せられたスパッタが第1放電ト
リガ線50と正極側のメタライズ面40との間の気密筒
10の内側壁部分に付着しても、そのスパッタにより、
第1放電トリガ線50と正極側のメタライズ面40との
間の電気的絶縁性が劣化してしまうのを防ぐことができ
る。
【0054】また、第2の放電管にあっては、上部放電
電極先端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25
とを活性化させるためのエージング処理を、その負極側
の上部放電電極22とその正極側の下部放電電極24と
の間にDC過電圧を一方向のみに加えるだけで行うこと
ができ、そのエージング処理工程をほぼ半減できる。
【0055】また、図3と図6に示した第1又は第2の
放電管にあっては、その複数本の第1放電トリガ線50
が、第2平面33と第3平面35との間に位置する、気
密筒10の内側壁中央部分に形成されていて、その複数
本の第1放電トリガ線50が、第2平面33よりも外側
の気密筒10の内側壁上部や第3平面35よりも外側の
気密筒10の内側壁下部に突出せずに、それよりも内側
の気密筒10の内側壁中央部分に形成されているため、
その複数本の第1放電トリガ線50が、上部放電電極2
2や下部放電電極24に接近し過ぎた状態となるのを防
ぐことができる。そして、その放電管の上部放電電極先
端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間
に発生させる放電電位が所定電位より低下してしまうの
を防ぐことができる。
【0056】図7ないし図10は本発明の第1又は第2
の放電管のもう一つの好適な実施の形態を示し、図7な
いし図10はその気密筒の内側壁の展開図である。以下
に、この第1又は第2の放電管を説明する。
【0057】この第1又は第2の放電管においては、第
2放電トリガ線60が、複数本のサブ第2放電トリガ線
62が接近してほぼ平行に並んだものからなっている。
【0058】その他は、図1ないし図6に示した第1又
は第2の放電管と同様に構成されている。この第1又は
第2放電管にあっては、その放電管の上部放電電極先端
の放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間に
放電を繰り返し発生させた場合に、その放電管の上部放
電電極先端の放電面23と下部放電電極先端の放電面2
5との間に発生させる初回の放電開始電圧を長期に亙っ
て、上昇させずに、一定電圧に安定させることができ
る。このことは、特に、放電管を前述のバラスト回路等
に用いて樹脂で囲まれた暗所に置き、その放電管の気密
筒10内空間の電子が励起された状態にない気体中の上
部放電電極先端の放電面23と下部放電電極先端の放電
面25との間に放電を繰り返し発生させた場合に顕著で
あって、その際の初回の放電開始電圧を一定に保って、
その放電管の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0059】その理由は、前述の0019及び0020
の段落番号の箇所で述べた通りである。
【0060】図11は、その気密筒10の内側壁中央部
に1本の第1放電トリガ線50が備えられ、その気密筒
10の上部内側壁と下部内側壁とのそれぞれに2本のサ
ブ第2放電トリガ線62が接近させてほぼ平行に並べら
れてなる第2放電トリガ線60が1本ずつ気密筒10の
内側壁の周長の半分の長さ互いに横にずらせて離して備
えられた第1の放電管の暗所における寿命試験結果を示
している。図12は、その気密筒10の内側壁中央部に
1本の第1放電トリガ線50が備えられ、その気密筒1
0の上部内側壁と下部内側壁とのそれぞれに3本のサブ
第2放電トリガ線62が接近させてほぼ平行に並べられ
てなる第2放電トリガ線60が1本ずつ気密筒10の内
側壁の周長の半分の長さ互いに横にずらせて離して備え
られた第1の放電管の暗所における寿命試験結果を示し
ている。それに対して、図13は、その気密筒10の内
側壁中央部に1本の第1放電トリガ線50が備えられ、
その気密筒10の上部内側壁と下部内側壁とのそれぞれ
に1本からなる第2放電トリガ線60が1本ずつ気密筒
10の内側壁の周長の半分の長さ互いに横にずらせて離
して備えられた第1の放電管の暗所における寿命試験結
果を示している。この図11ないし図13に示した第1
の放電管の寿命試験結果によれば、図11に示したよう
に、第2放電トリガ線60が2本のサブ第2放電トリガ
線62からなる場合には、その上部放電電極先端の放電
面23と下部放電電極先端の放電面25との間に放電動
作電圧が約3,000Vの放電を約900,000回繰
り返し安定させて発生させることが可能であることが判
る。また、図12に示したように、第2放電トリガ線6
0が3本のサブ第2放電トリガ線62からなる場合に
は、その上部放電電極先端の放電面23と下部放電電極
先端の放電面25との間に放電動作電圧が約2,900
Vの放電を約1,000,000回以上の長期に亙って
繰り返し安定させて発生させることが可能であることが
判る。それに対して、図13に示したように、第2放電
トリガ線60が1本からなる場合には、その上部放電電
極先端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25と
の間に放電動作電圧が約2,900Vの放電を約20
0,000回のみ繰り返し発生させることが可能である
ことが判る。
【0061】図14は、その気密筒10の内側壁中央部
に1本の第1放電トリガ線50が備えられ、その気密筒
10の上部内側壁に2本のサブ第2放電トリガ線62が
接近させてほぼ平行に並べられてなる第2放電トリガ線
60が2本、気密筒10の内側壁の周長の半分の長さ互
いに横にずらせて離して備えられた第2の放電管の暗所
における寿命試験結果を示している。図15は、その気
密筒10の内側壁中央部に1本の第1放電トリガ線50
が備えられ、その気密筒10の上部内側壁に3本のサブ
第2放電トリガ線62が接近させてほぼ平行に並べられ
てなる第2放電トリガ線60が2本、気密筒10の内側
壁の周長の半分の長さ互いに横にずらせて離して備えら
れた第2の放電管の暗所における寿命試験結果を示して
いる。それに対して、図16は、その気密筒10の内側
壁中央部に1本の第1放電トリガ線50が備えられ、そ
の気密筒10の上部内側壁に1本からなる第2放電トリ
ガ線60が2本、気密筒10の内側壁の周長の半分の長
さ互いに横にずらせて離して備えられた第2の放電管の
暗所における寿命試験結果を示している。この図14な
いし図16に示した第2の放電管の寿命試験結果によれ
ば、図14に示したように、第2放電トリガ線60が2
本のサブ第2放電トリガ線62からなる場合には、その
上部放電電極先端の放電面23と下部放電電極先端の放
電面25との間に放電動作電圧が約1,100Vの放電
を約50,000回繰り返し安定させて発生させること
が可能であることが判る。また、図15に示したよう
に、第2放電トリガ線60が3本のサブ第2放電トリガ
線62からなる場合には、その上部放電電極先端の放電
面23と下部放電電極先端の放電面25との間に放電動
作電圧が約1,050Vの放電を約1,500,000
回以上の長期に亙って繰り返し安定させて発生させるこ
とが可能であることが判る。それに対して、図16に示
したように、第2放電トリガ線60が1本からなる場合
には、その上部放電電極先端の放電面23と下部放電電
極先端の放電面25との間に放電動作電圧が約1,10
0Vの放電を約20,000回のみ繰り返し発生させる
ことが可能であることが判る。
【0062】この図11ないし図16に示した寿命試験
の第1又は第2の放電管には、その気密筒10の外径が
約8mmのものであって、そのサブ放電トリガ線62の
対向する側縁の間を、0.2mmあけたものを用いた。
この寿命試験に用いた第1又は第2の放電管では、その
第2放電トリガ線60を構成する2本又は3本のサブ第
2放電トリガ線62は、その対向する側縁の間を、0.
1mm〜0.25mmあけてほぼ平行に並べて備えると
良いことが、判明した。即ち、その第2放電トリガ線6
0を構成する2本又は3本のサブ放電トリガ線62の対
向する側縁の間を、0.1mm未満に接近させ過ぎる
と、その2本又は3本のサブ放電トリガ線62が、1本
からなる第2放電トリガ線60と同様な作用を持つもの
となってしまい、その接近し過ぎた2本又は3本のサブ
第2放電トリガ線62からなる第2放電トリガ線60の
場合には、暗所等における放電管の初回の放電開始電圧
が早期に次第に上昇してしまった。また、その第2放電
トリガ線60を構成する2本又は3本のサブ第2放電ト
リガ線62の対向する側縁の間が、0.25mmより離
れ過ぎても、その2本又は3本のサブ第2放電トリガ線
62のそれぞれが逆に1本からなる第2放電トリガ線6
0と同様な作用を持つものとなってしまい、その離れ過
ぎた2本又は3本のサブ第2放電トリガ線62からなる
第2放電トリガ線60の場合にも、暗所等における放電
管の初回の放電開始電圧が早期に次第に上昇してしまっ
た。
【0063】図17ないし図24は本発明の第1又は第
2の放電管のもう一つの好適な実施の形態を示し、図1
7ないし図24はその気密筒の内側壁の展開図である。
以下に、この第1又は第2の放電管を説明する。
【0064】図17ないし図20に示した第1の放電管
においては、気密筒10の上部内側壁に、線幅が約0.
5mmのカーボン等からなる1本ないし複数本(図では
1本)の第2放電トリガ線60が、気密筒10の軸に対
して同一方向に又は交互に逆方向(図では同一方向)に
傾斜させて、上下に起立させて横に並べる等して形成さ
れている。この第2放電トリガ線60は、2本のサブ放
電トリガ線62又は1本の第2放電トリガ線60から構
成されている。第2放電トリガ線60の先端は、前記の
第4平面37とほぼ同一平面上に位置していて、第2放
電トリガ線60の後端は、その近くの気密筒10の上端
面に形成されたメタライズ面40に一連に接続されてい
る。気密筒10の下部内側壁には、線幅が約0.5mm
のカーボン等からなる1本ないし複数本(図では1本)
の第2放電トリガ線60が、気密筒10の軸に対して同
一方向に又は交互に逆方向(図では同一方向)に傾斜さ
せて、上下に起立させて横に並べる等して形成されてい
る。この第2放電トリガ線60は、2本のサブ放電トリ
ガ線62又は1本の第2放電トリガ線60から構成され
ている。第2放電トリガ線60の先端は、前記の第5平
面39とほぼ同一平面上に位置していて、第2放電トリ
ガ線60の後端は、その近くの気密筒10の下端面に形
成されたメタライズ面40に一連に接続されている。
【0065】図21ないし図24に示した第2の放電管
においては、負極側に当たる気密筒10の上部内側壁
に、線幅が約0.5mmのカーボン等からなる2本以上
(図では2本)の第2放電トリガ線60が、気密筒10
の軸に対して同一方向に又は交互に逆方向(図では同一
方向)に傾斜させて、上下に起立させて横に並べて形成
されている。この第2放電トリガ線60は、2本のサブ
放電トリガ線62又は1本の第2放電トリガ線60から
構成されている。第2放電トリガ線60の先端は、前記
の第4平面37とほぼ同一面上に位置していて、第2放
電トリガ線60の後端は、その近くの気密筒10の上端
面に形成されたメタライズ面40に一連に接続されてい
る。
【0066】その他は、図1ないし図10に示した第1
又は第2の放電管と同様に構成されていて、その作用
も、次の点を除いて、図1ないし図10に示した第1又
は第2の放電管と同様である。
【0067】この第1又は第2の放電管にあっては、そ
の第2放電トリガ線60が、気密筒10の軸に対して傾
斜していて、前述のバラスト回路やイグナイター回路等
の一次側昇圧コイルの巻き線方向に近い斜め上下方向に
形成されているため、その一次側昇圧コイルの磁界の影
響を受けて、その複数本の第2放電トリガ線60に電磁
誘導に基づく電流が発生するのを防ぐことができる。そ
して、その電流の影響を受けて、放電管の上部放電電極
先端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25との
間に繰り返し発生させる放電電位や上部放電電極先端の
放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間に発
生させる初回の放電開始電圧が安定せずに変動するのを
防ぐことができる。
【0068】実験によれば、第2放電トリガ線60は、
その傾斜角度を気密筒10の軸に対して45度以上に傾
斜させるのが好ましく、その場合には、その第2放電ト
リガ線60に前述の一次側昇圧コイルの磁界による電流
の発生を的確に防げることが、実験により確認されてい
る。それと共に、第2放電トリガ線60が、気密筒10
の軸に対して傾斜しているため、その放電管が前述の誘
電体からなる樹脂により囲まれても、その第2放電トリ
ガ線60に、上部放電電極先端の放電面23と下部放電
電極先端の放電面25との間に放電を誘発させるため
の、沿面コロナ放電用の電子を効率良く収斂させること
ができる。そして、その第2放電トリガ線60を用い
て、その放電管の上部放電電極先端の放電面23と下部
放電電極先端の放電面25との間に発生させる初回の放
電開始電圧が上昇してしまうのを防ぐことができる。
【0069】図1ないし図10に示した第1又は第2の
放電管においては、図25ないし図32に示したよう
に、第1放電トリガ線50がその中途部に1つないし複
数の途切れた個所52を有する構造としても良い。その
場合も、その途切れた個所52を有する第1放電トリガ
線50に、上部放電電極先端の放電面23と下部放電電
極先端の放電面25との間に放電を誘発させるための、
沿面コロナ放電用の電子を効率良く収斂させることがで
きる。そして、その途切れた個所52を有する第1放電
トリガ線50を用いて、上部放電電極先端の放電面23
と下部放電電極先端の放電面25との間に所定電位の放
電を繰り返し安定させて発生させたり、上部放電電極先
端の放電面23と下部放電電極先端の放電面25との間
に発生させる初回の放電開始電圧を一定に安定させたり
できる。ただし、その第1放電トリガ線50の途切れた
個所52の長さの合計は、上部放電電極先端の放電面2
3と下部放電電極先端の放電面25との間の放電ギャッ
プ距離よりも小さく抑えることが好ましい。その理由
は、その途切れた個所52の長さの合計が放電ギャップ
距離よりも大きくなると、その途切れた個所52を有す
る第1放電トリガ線50に上部放電電極先端の放電面2
3と下部放電電極先端の放電面25との間に放電を誘発
させるための、沿面コロナ放電用の電子を効率良く収斂
させることができなくなることが、実験により確認され
ているからである。
【0070】参考までに、図37と図38に示した従来
の放電管と、図1と図2に示した第1の放電管との実験
データを、図33ないし図36に示す。図33はバラス
ト回路に組み込む前の従来の放電管の放電特性データ
図、図34はバラスト回路の一次側昇圧コイル近くに並
べて組み込んで樹脂に埋め込んだ従来の放電管の放電特
性データ図、図35はバラスト回路に組み込む前の第1
の放電管の放電特性データ図、図36はバラスト回路の
一次側昇圧コイル近くに並べて組み込んで樹脂に埋め込
んだ第1の放電管の放電特性データ図である。この放電
特性データ図において、縦軸方向は放電電圧を示し、そ
の1マス目盛は、1000Vを表している。また、その
横軸方向は、放電周波数を表し、その1マス目盛は、2
00msec.を表している。この図33ないし図36
の放電特性データ図によれば、図37と図38に示した
従来の放電管に比べて、図1と図2に示した第1の放電
管においては、その第1の放電管をバラスト回路の一次
側昇圧コイル近くに並べて組み込んだり、樹脂に埋め込
んだりしても、それに影響されずに、その放電管の上部
放電電極先端の放電面23と下部電極先端の放電面25
との間に所定電圧の放電を繰り返し安定させて発生させ
たり、その初回の放電開始電圧を上昇させずに一定に保
持したりできることが判る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1又は
第2の放電管によれば、その気密筒の内側壁中央にルー
プ状に形成された第1放電トリガ線と、気密筒の上部内
側壁又はそれに加えて下部内側壁に上下に起立させて形
成された第2放電トリガ線であって、メタライズ面を介
して上部放電電極又は下部放電電極に電気的に接続され
た第2放電トリガ線とを用いて、上部放電電極先端の放
電面と下部放電電極先端の放電面との間に、所定電位の
放電を繰り返し安定させて発生させたり、その上部放電
電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面との間に
発生させる初回の放電開始電圧を一定に保ったりでき
る。
【0072】また、その上部放電電極先端の放電面と下
部放電電極先端の放電面との間に放電を誘発させるため
の第1放電トリガ線と第2放電トリガ線との間の距離
を、容易に一定に正確に保つことができる。そして、そ
の第1放電トリガ線と第2放電トリガ線とを用いて、上
部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面と
の間に所定電位の放電を繰り返し安定させて発生させる
ことができる。
【0073】また、その製造に際しては、第1放電トリ
ガ線を気密筒の内側壁の横方向にループ状に形成すれば
良く、その第1放電トリガ線の形成作業の容易化、迅速
化が図れる。
【0074】また、本発明の第2の放電管においては、
上部放電電極先端の放電面と下部放電電極先端の放電面
とを活性化させるためのエージング処理を、その負極側
の上部放電電極とその正極側の下部放電電極との間にD
C過電圧を一方向のみに加えるだけで行うことができ、
面倒なエージング処理工程をほぼ半減できる。
【0075】また、本発明の第2の放電管においては、
気密筒の下端面に形成された正極側のメタライズ面と第
1放電トリガ線との間に放電トリガ線の存在していない
絶縁体からなる気密筒の内側壁部分が広く存在している
ため、その気密筒の内側壁部分に上部放電電極先端の放
電面や下部放電電極先端の放電面や第1放電トリガ線や
第2放電トリガ線から放電の際に発せられるスパッタが
付着しても、そのスパッタにより正極側のメタライズ面
と第1放電トリガ線との間の電気的絶縁性が劣化するの
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の放電管の正面断面図である。
【図2】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図3】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図4】本発明の第2の放電管の正面断面図である。
【図5】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図6】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図7】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図8】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図9】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展開
図である。
【図10】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図11】本発明の第1の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図12】本発明の第1の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図13】本発明の第1の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図14】本発明の第2の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図15】本発明の第2の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図16】本発明の第2の放電管の寿命試験結果図であ
る。
【図17】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図18】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図19】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図20】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図21】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図22】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図23】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図24】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図25】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図26】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図27】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図28】本発明の第1の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図29】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図30】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図31】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図32】本発明の第2の放電管の気密筒の内側壁の展
開図である。
【図33】従来の放電管の放電特性データ図である。
【図34】従来の放電管の放電特性データ図である。
【図35】本発明の第1放電管の放電特性データ図であ
る。
【図36】本発明の第1放電管の放電特性データ図であ
る。
【図37】従来の放電管の正面断面図である。
【図38】従来の放電管の気密筒の内側壁の展開図であ
る。
【符号の説明】
10 気密筒 22 上部放電電極 23 上部放電電極先端の放電面 24 下部放電電極 25 下部放電電極先端の放電面 26、28 蓋体 31 第1平面 33 第2平面 35 第3平面 37 第4平面 39 第5平面 40 メタライズ面 50 第1放電トリガ線 52 第1放電トリガ線の途切れた個所 60 第2放電トリガ線 62 サブ第2放電トリガ線 80 メイン放電トリガ線 90 サブ放電トリガ線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体からなる気密筒の上端開口部と下
    端開口部とが、該気密筒の上端面と下端面とに形成され
    たメタライズ面のそれぞれに接合された上部放電電極と
    下部放電電極とにより、気密に封止されてなる放電管で
    あって、 前記気密筒内の中央で対向する上部放電電極先端の放電
    面と下部放電電極先端の放電面との間の放電ギャップの
    中央を横切る第1平面上に位置する前記気密筒の内側壁
    中央に、1本の第1放電トリガ線が前記メタライズ面と
    ほぼ平行に気密筒の内側壁を横断してループ状に形成さ
    れ、前記気密筒の上部内側壁には、1本ないし複数本の
    第2放電トリガ線が、その先端を前記上部放電電極先端
    の放電面を含む第2平面と上部放電電極側の前記メタラ
    イズ面との間の中央を横切る第4平面とほぼ同一平面上
    に位置させて、上下に起立させて形成されて、その第2
    放電トリガ線の後端が、その近くの上部放電電極側の前
    記メタライズ面に接続され、前記気密筒の下部内側壁に
    は、1本ないし複数本の第2放電トリガ線が、その先端
    を前記下部放電電極先端の放電面を含む第3平面と下部
    放電電極側の前記メタライズ面との間の中央を横切る第
    5平面とほぼ同一平面上に位置させて、上下に起立させ
    て形成されて、その第2放電トリガ線の後端が、その近
    くの下部放電電極側の前記メタライズ面に接続されてな
    ることを特徴とする放電管。
  2. 【請求項2】 前記1本ないし複数本の第2放電トリガ
    線が、気密筒の上部内側壁と下部内側壁とに交互にずら
    せて所定のピッチをあけて横に並べて形成された請求項
    1記載の放電管。
  3. 【請求項3】 絶縁体からなる気密筒の上端開口部と下
    端開口部とが、該気密筒の上端面と下端面とに形成され
    たメタライズ面のそれぞれに接合された上部放電電極と
    下部放電電極とにより、気密に封止されてなる放電管で
    あって、 前記気密筒内の中央で対向する上部放電電極先端の放電
    面と下部放電電極先端の放電面との間の放電ギャップの
    中央を横切る第1平面上に位置する前記気密筒の内側壁
    中央に、1本の第1放電トリガ線が前記メタライズ面と
    ほぼ平行に気密筒の内側壁を横断してループ状に形成さ
    れ、負極側に当たる前記気密筒の上部内側壁には、2本
    以上の第2放電トリガ線が、その先端を前記上部放電電
    極先端の放電面を含む第2平面と上部放電電極側の前記
    メタライズ面との間の中央を横切る第4平面とほぼ同一
    面上に位置させて、上下に起立させて形成されて、その
    第2放電トリガ線の後端が、その近くの上部放電電極側
    の前記メタライズ面に接続されてなることを特徴とする
    放電管。
  4. 【請求項4】 前記第2放電トリガ線が、複数本のサブ
    第2放電トリガ線が接近してほぼ平行に並んだものから
    なる請求項1、2又は3記載の放電管。
  5. 【請求項5】 前記第2放電トリガ線が、気密筒の軸に
    対して傾斜している請求項1、2、3又は4記載の放電
    管。
  6. 【請求項6】 前記第2平面と第3平面との間に位置す
    る気密筒の内側壁中央部分に、前記1本の第1放電トリ
    ガ線に代えて、複数本の第1放電トリガ線が、前記第1
    平面を挟んで上下対称に前記メタライズ面とほぼ平行に
    気密筒の内側壁を横断してループ状に所定のピッチで上
    下に並べて形成された請求項1、2、3、4又は5記載
    の放電管。
  7. 【請求項7】 前記第1放電トリガ線が、その中途部に
    1つないし複数の途切れた個所を有する請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の放電管。
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