JP2001092188A - 正帯電性トナー - Google Patents

正帯電性トナー

Info

Publication number
JP2001092188A
JP2001092188A JP27120899A JP27120899A JP2001092188A JP 2001092188 A JP2001092188 A JP 2001092188A JP 27120899 A JP27120899 A JP 27120899A JP 27120899 A JP27120899 A JP 27120899A JP 2001092188 A JP2001092188 A JP 2001092188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
alkyl group
group
carbon atoms
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27120899A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Moriyama
伸二 森山
Yutaka Kanamaru
豊 金丸
Yoshihiro Fukushima
善弘 福嶋
Shusuke Tate
秀典 舘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP27120899A priority Critical patent/JP2001092188A/ja
Publication of JP2001092188A publication Critical patent/JP2001092188A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電安定性に優れ、かつ耐オフセット性及び耐
久性にも優れる正帯電性トナーを提供すること。 【解決手段】結着樹脂、離型剤及び正帯電性荷電制御剤
を含有してなる正帯電性トナーであって、前記結着樹脂
の酸価が10mgKOH/g以下であり、前記正帯電性
荷電制御剤が式(I): 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、同一又は異なっていてもよく、
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の低
級アルキル基、炭素数10〜20の長鎖アルキル基もし
くは長鎖アルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基
もしくはアラルキル基、X- は芳香族スルホン酸イオン
を示す)で表される4級アンモニウム塩と、ニグロシン
染料又は式(II): 【化2】 (R5 及びR6 は炭素数8〜22のアルキル基又はアル
ケニル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル基、R8 は炭
素数1〜4のアルキル基又はベンジル基、Y- はモリブ
デン酸アニオン又はタングステン酸アニオンを示す)で
表される4級アンモニウム塩とからなる正帯電性トナ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現
像に用いられる正帯電性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】トナー像の定着法として広く採用されて
いるヒートロール定着方式で生じやすいオフセット現象
を防止するために、ワックス等の離型剤を含有したトナ
ーが開発されている(特開平8−220808号公
報)。しかし、トナーに離型剤を配合すると、結着樹脂
と離型剤の相溶性が悪く、溶融混練物の粘度も低下する
ため、各種内添剤、特に荷電制御剤の均一分散が難し
い。特に、結着樹脂としてポリエステルを含有した正帯
電性トナーの場合は、ポリエステルが負帯電性を有して
いるため、正帯電性荷電制御剤の均一分散がより困難で
ある。荷電制御剤の分散が不十分であると、トナーの帯
電量分布が広がり、帯電量の低いものはトナー飛散の原
因となり、帯電量の高いものは、二成分系現像剤ではキ
ャリアスペントや一成分系現像剤では帯電ブレードへの
融着の原因となり、耐久性が低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、帯電
安定性に優れ、かつ耐オフセット性及び耐久性にも優れ
る正帯電性トナーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂、離
型剤及び正帯電性荷電制御剤を含有してなる正帯電性ト
ナーであって、前記結着樹脂の酸価が10mgKOH/
g以下であり、前記正帯電性荷電制御剤が式(I):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 〜R4 は、同一又は異なって
いてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜8の低級アルキル基、炭素数10〜20の長鎖ア
ルキル基もしくは長鎖アルケニル基又は炭素数6〜20
のアリール基もしくはアラルキル基、X- は芳香族スル
ホン酸イオンを示す)で表される4級アンモニウム塩
と、ニグロシン染料又は式(II):
【0007】
【化5】
【0008】(R5 及びR6 は炭素数8〜22のアルキ
ル基又はアルケニル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル
基、R8 は炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基、
- はモリブデン酸アニオン又はタングステン酸アニオ
ンを示す)で表される4級アンモニウム塩とからなる正
帯電性トナーに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の正帯電性トナーは、正帯
電性荷電制御剤として、式(I):
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1 〜R4 は、同一又は異なって
いてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜8の低級アルキル基、炭素数10〜20の長鎖ア
ルキル基もしくは長鎖アルケニル基又は炭素数6〜20
のアリール基もしくはアラルキル基、X- は芳香族スル
ホン酸イオンを示す)で表される4級アンモニウム塩
と、ニグロシン染料又は式(II):
【0012】
【化7】
【0013】(R5 及びR6 は炭素数8〜22のアルキ
ル基又はアルケニル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル
基、R8 は炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基、
- はモリブデン酸アニオン又はタングステン酸アニオ
ンを示す)で表される4級アンモニウム塩を含有してい
る点に、大きな特徴を有する。式(I)で表される4級
アンモニウム塩と、ニグロシン染料又は式(II)で表さ
れる4級アンモニウム塩、好ましくはニグロシン染料と
が組み合わされることにより、トナーの帯電安定性が著
しく向上し、長時間にわたる耐刷後も、安定した正帯電
性を維持することができる。
【0014】式(I)において、芳香族スルホン酸イオ
ンとしては、トルエンスルホン酸イオン、ヒドロキシナ
フタレンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0015】式(I)で表される4級アンモニウム塩と
しては、R1 〜R3 が炭素数1〜8のアルキル基、R4
が炭素数7〜20のアラルキル基である化合物が好まし
く、式(Ia):
【0016】
【化8】
【0017】で表される化合物がより好ましい。式(I
a)で表される化合物を含有した市販品としては、「ボ
ントロンP−51」(オリエント化学工業社製)等が挙
げられる。
【0018】式(I)で表される4級アンモニウム塩の
含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.05〜
5重量部が好ましく、0.5〜3重量部がより好まし
い。
【0019】ニグロシン染料としては、「ニグロシンベ
ースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラッ
クSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−
04」、「ボントロンN−07」、「ボントロンN−0
9」、「ボントロンN−11」(以上、オリエント化学
工業社製)等の市販品が挙げられる。
【0020】式(II)で表される4級アンモニウム塩と
しては、R5 及びR6 が炭素数10〜18のアルキル
基、R7 及びR8 が炭素数1〜4のアルキル基、Y-
モリブデン酸アニオンである化合物が好ましく、式(II
a) :
【0021】
【化9】
【0022】で表される化合物がより好ましい。式(II
a) で表される化合物を含有した市販品としては、「T
P−415」(保土谷化学工業社製)等が挙げられる。
【0023】式(I)で表される4級アンモニウム塩/
ニグロシン染料又は式(II)で表される4級アンモニウ
ム塩(重量比)は、1/99〜80/20が好ましく、
5/95〜80/20がより好ましく、20/80〜6
0/40が特に好ましい。
【0024】本発明のトナーに配合される離型剤は、特
に限定されないが、低温定着性の観点から、低融点ワッ
クスが好ましい。通常、結着樹脂、荷電制御剤及び低融
点ワックスを溶融混練すると、溶融混練物の粘度が低下
して荷電制御剤の分散性が悪化するが、正帯電性荷電制
御剤として、式(I)で表される4級アンモニウム塩
と、ニグロシン染料又は式(II)で表される4級アンモ
ニウム塩とを併用した場合には、各正帯電性荷電制御剤
がトナー中に均一に分散されるため、経時的な帯電量の
変動を小さくすることができる。
【0025】低融点ワックスとしては、カルナウバワッ
クス、ライスワックス、キャンデリラワックス、合成カ
ルナウバワックス等のエステル系ワックス、フィッシャ
ートロプシュワックス等の合成ワックス等が挙げられ、
これらは、単独で、又は2種以上を混合して用いられて
いてもよい。また、これらの中では、結着樹脂との相溶
性の観点から、カルナウバワックス、ライスワックス及
びキャンデリラワックスが好ましく、カルナウバワック
スがより好ましい。
【0026】低融点ワックスの融点は、耐ブロッキング
性の観点から、60℃以上、低温定着性の観点から、9
0℃以下が好ましく、より好ましくは70〜85℃であ
る。本発明では、融点90℃を超える高融点ワックス、
例えば、ポリプロピレンワックス等が混合されていても
よいが、最低定着温度及び耐久性の観点から、低融点ワ
ックスが、離型剤中に好ましくは50重量%以上含有さ
れているのが望ましい。なお、本発明において、ワック
スの融点とは、示差走査熱量計(セイコー電子工業社
製、DSC210)を用いて昇温速度10℃/分で測定
した際に得られる吸熱ピークの頂点の温度とする。
【0027】離型剤の含有量は、耐ブロッキング性と低
温定着性の両立の観点から、結着樹脂100重量部に対
して、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは
1〜5重量部である。
【0028】結着樹脂の酸価は、耐久性及び帯電性の観
点から、10mgKOH/g以下、好ましくは3〜10
mgKOH/gである。なお、結着樹脂が2種以上の樹
脂からなる場合は、各結着樹脂の酸価も同様に、10m
gKOH/g以下が好ましく、3〜10mgKOH/g
がより好ましい。
【0029】また、結着樹脂は、特に限定されないが、
離型剤として低融点ワックスが配合される場合は、高軟
化点の樹脂(A)と低軟化点の樹脂(B)を混合して得
られるものが好ましい。高軟化点の結着樹脂と低融点ワ
ックスは、互いの溶融粘度が大きく異なるため、溶融混
練によりトナー中に低融点ワックスを均一に分散させる
ことが困難である。しかし、軟化点の異なる少なくとも
2種類の樹脂が含有されている場合には、低軟化点の樹
脂が高軟化点の樹脂と低融点ワックスのつなぎの役割を
果たし、結着樹脂中に低融点ワックスがより均一に分散
される。さらに、軟化点の異なる樹脂(C)を配合し、
低融点ワックスの分散を助ける等を適宜行ってもよい。
【0030】本発明において、樹脂(A)及び樹脂
(B)の物性及び配合比率は、それぞれの樹脂が有する
優れた特性を十分に発現させて、低温定着性、耐オフセ
ット性、耐ブロッキング性及び耐久性のいずれにも優れ
たトナーとするために、以下のように規定されることが
好ましい。
【0031】従って、樹脂(A)の軟化点は120〜1
70℃が好ましく、ガラス転移点は58〜75℃が好ま
しく、クロロホルム不溶分率は5〜50重量%が好まし
い。
【0032】また、樹脂(A)と低融点ワックスとの相
溶性を高めるため、樹脂(B)の軟化点は90℃以上、
120℃未満が好ましく、ガラス転移点は58〜75℃
が好ましく、クロロホルム不溶分率は5重量%未満が好
ましく、3重量%以下がより好ましく、0重量%が特に
好ましい。
【0033】樹脂(A)/樹脂(B)(重量比)は、好
ましくは10/90〜90/10、より好ましくは20
/80〜80/20、特に好ましくは40/60〜70
/30であり、樹脂(A)と樹脂(B)の軟化点の差は
20℃以上が好ましい。
【0034】なお、結着樹脂としては、ポリエステル、
ハイブリッド樹脂、スチレン−アクリル樹脂等が挙げら
れ、これらの中では定着性、耐久性及び着色剤分散性の
観点から、ポリエステル及びハイブリッド樹脂が好まし
く、ポリエステルがより好ましい。
【0035】本発明に用いられるポリエステルは、例え
ば、特開平7−175260号公報に例示の化合物を用
い、同記載の方法を参考に製造できる。
【0036】ポリエステルの原料モノマーとして、2価
以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カル
ボン酸無水物、カルボン酸エステル等のカルボン酸成分
が用いられる。
【0037】好ましい2価のアルコール成分は、ビスフ
ェノールAのアルキレン(炭素数2又は3)オキサイド
付加物(平均付加モル数1〜10)、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,6 −ヘキサンジオール、
ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等であ
る。
【0038】好ましい3価以上のアルコール成分は、ソ
ルビトール、1,4 −ソルビタン、ペンタエリスリトー
ル、グリセロール、トリメチロールプロパン等である。
【0039】また、2価のカルボン酸成分としては、各
種ジカルボン酸、炭素数1〜20のアルキル基又はアル
ケニル基で置換されたコハク酸、これらの酸の無水物及
びアルキル(炭素数1〜12)エステル等が挙げられ、
好ましくは、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸及び
炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸で
ある。
【0040】好ましい3価以上のカルボン酸成分は、1,
2,4 −ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)及び
その酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等
である。
【0041】ポリエステルの原料モノマーを重合させる
際には、反応を促進させるため、酸化ジブチル錫等の通
常使用されているエステル化触媒等を適宜使用してもよ
い。
【0042】本発明においてハイブリッド樹脂とは、各
々独立した反応経路を有する二つの重合系の樹脂の少な
くとも一部が化学的に結合した構造をもつ樹脂組成物の
ことであり、例えば、特開平8−171231号公報に
記載されているように、各々独立した反応経路を有する
二つの重合系の原料モノマーの混合物を原料とし、要す
れば一部の樹脂存在下、該二つの重合反応を行わせて得
られる。
【0043】前記二つの重合反応は、独立した反応経路
で進行するものであり、それぞれ縮重合系樹脂と付加重
合系樹脂を生ずる反応であることが好ましい。縮重合系
樹脂の代表例としては、ポリエステル、ポリエステル・
ポリアミド、ポリアミド等が挙げられ、これらの中では
ポリエステルが好ましく、付加重合系樹脂の代表例とし
ては、ラジカル重合反応により得られるビニル重合系樹
脂が挙げられる。
【0044】なお、前記で説明した、樹脂(A)及び樹
脂(B)のそれぞれの物性、すなわち軟化点、ガラス転
移点及びクロロホルム不溶分率は、各樹脂を製造する際
の原料モノマー、重合開始剤又は触媒等の種類、その量
及び反応条件の選択等により容易に調整することができ
る。
【0045】本発明に用いられる結着樹脂は、樹脂
(A)及び樹脂(B)の粉末状のものや、ペレット状の
ものが単に混合されたものであってもよく、それらの樹
脂が溶融混練により均一に混合分散された後、粉砕等に
よって粉末状やペレット状にされたものであってもよ
い。
【0046】本発明の正帯電性トナーは、特に限定され
ず、粉砕トナー、重合トナー、カプセルトナー等が挙げ
られ、混練粉砕法、スプレイドライ法、重合法等の公知
の方法により製造することができる。一般的な方法とし
ては、結着樹脂、ワックス等をボールミル等の混合機で
均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2
軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級する方法
が挙げられる。さらに、トナーの表面には、必要に応じ
て流動性向上剤等を添加してもよい。このようにして得
られるトナーの重量平均粒子径は、好ましくは3〜15
μmである。
【0047】さらに、本発明の正帯電性トナーには、着
色剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充
填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリー
ニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよ
い。
【0048】着色剤としては、トナー用着色剤として用
いられている染料、顔料等のすべてを使用することがで
き、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマ
ネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレッ
ト、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソ
ルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベント
ブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロ
ー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合し
て用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂1
00重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
【0049】本発明の正帯電性トナーは、磁性体微粉末
を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉
末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、も
しくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用さ
れる。
【0050】
【実施例】〔酸価〕JIS K0070の方法により測
定する。
【0051】〔軟化点〕高化式フローテスター(島津製
作所製、CFT−500D)を用い、樹脂の半分が流出
する温度を軟化点とする(試料:1g、昇温速度:6℃
/分、荷重:1.96MPa、ノズル:1mmφ×1m
m)。
【0052】〔ガラス転移点〕示差走査熱量計(セイコ
ー電子工業社製、DSC210)を用いて昇温速度10
℃/分で測定する。
【0053】〔クロロホルム不溶分率〕100cc容の
ふた付きガラス瓶に樹脂粉体5g、ラジオライト「♯7
00」5g(昭和化学工業(株)製)及びクロロホルム
100mlを入れ、ボールミルにて25℃で5時間攪拌
した後、ラジオライト5gを均一に敷き詰めた濾紙(東
洋濾紙(株)製、No.2)で加圧濾過する。濾紙上の固形
物をクロロホルム100mlで2回洗浄し、乾燥させた
後、以下の式に従い不溶分率を算出する。
【0054】不溶分率(重量%)=(濾紙上の固形物の
重量−ラジオライト10g)/5g×100
【0055】樹脂製造例 表1に示す原料を、窒素雰囲気下、220℃で反応さ
せ、ASTM E28−67による軟化点が所定の温度
に達したときに反応を終了し、冷却後、粉砕し、樹脂A
−1、2及び樹脂B−1、2をそれぞれ得た。得られた
樹脂の酸価、軟化点、ガラス転移点及びクロロホルム不
溶分率を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1〜5及び比較例1〜4 表2に示す結着樹脂の合計100重量部、表2に示す離
型剤、正帯電性荷電制御剤ならびにカーボンブラック
「M880」(キャボット社製)7重量部を予備混合し
た後、2軸押し出し機で溶融混練し、冷却後、粉砕、分
級工程を経て、重量平均粒子径10μmの未処理トナー
を得た。
【0058】
【表2】
【0059】得られた未処理トナー100重量部に対し
て、疎水性シリカ「HVK2150」(クラリアント社
製)0.3重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合付
着させ、トナーを得た。
【0060】トナー各々39重量部と、フッ素樹脂とア
クリル樹脂を被覆したフェライト粉(平均粒径110μ
m)1261重量部とを混合して、各トナーを含有する
現像剤を得た。
【0061】試験例1 「SPIRIO 6000 」(RICOH社製)からオイル塗布装
置を外し、定着ローラー温度を可変にした複写機に現像
剤を実装し、定着ローラーの温度を100℃から220
℃へと順次上昇させながら、印刷を行った。その際、各
温度での印刷後、続けて白紙の転写紙を同様の条件下で
定着ローラーに送り、該白紙にトナー汚れが生じない定
着ローラーの温度域を非オフセット域とした。結果を表
3に示す。
【0062】試験例2 「SPIRIO 6000 」(RICOH社製)に現像剤を実装
し、黒化率5%のA4相当の原稿を連続印刷した。印刷
された紙の白地部のかぶりが目視で確認できるようにな
った時を現像剤の寿命とし、それまでに印刷した枚数を
耐久性の尺度とする。また、連続印刷の際、1000枚
印刷後(印刷初期)と印刷終了後(耐刷後)に少量の現
像剤をサンプリングし、「q/mメーター」(エッピン
グ社製)にてトナーの帯電量を測定し、帯電安定性を評
価した。なお、印刷は最大10万枚までとした。結果を
表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】以上の結果から、実施例1〜5のトナー
は、安定した正帯電性を維持することができ、優れた耐
久性を有し、離型剤として低融点ワックスのみを含有し
た実施例1〜3のトナーは、より幅広い非オフセット域
を有していることが分かる。これに対して、トリフェニ
ルメタン系の正帯電性荷電制御剤を含有した比較例1の
トナーは、耐久性の低下が著しく、本発明において必要
とされる2種の正帯電性荷電制御剤の一方のみを含有し
た比較例2、3のトナーは、さらに耐刷による帯電量の
低下も大きいことが分かる。また、酸価が10mgKO
H/gよりも高い結着樹脂を用いた比較例4のトナー
は、耐刷時の帯電量変化が大きく、耐久性にも欠ける。
【0065】
【発明の効果】本発明により、帯電安定性に優れ、かつ
耐オフセット性及び耐久性にも優れる正帯電性トナーを
提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福嶋 善弘 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 舘 秀典 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 CA08 CA13 CA14 CA21 CA28 DA03 DA06 EA03 EA07 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、離型剤及び正帯電性荷電制御
    剤を含有してなる正帯電性トナーであって、前記結着樹
    脂の酸価が10mgKOH/g以下であり、前記正帯電
    性荷電制御剤が式(I): 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、同一又は異なっていてもよく、
    ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の低
    級アルキル基、炭素数10〜20の長鎖アルキル基もし
    くは長鎖アルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基
    もしくはアラルキル基、X- は芳香族スルホン酸イオン
    を示す)で表される4級アンモニウム塩と、ニグロシン
    染料又は式(II): 【化2】 (R5 及びR6 は炭素数8〜22のアルキル基又はアル
    ケニル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル基、R8 は炭
    素数1〜4のアルキル基又はベンジル基、Y- はモリブ
    デン酸アニオン又はタングステン酸アニオンを示す)で
    表される4級アンモニウム塩とからなる正帯電性トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 式(I)で表される4級アンモニウム塩
    が、式(Ia): 【化3】 で表される化合物である請求項1記載の正帯電性トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 式(I)で表される4級アンモニウム塩
    /ニグロシン染料又は式(II)で表される4級アンモニ
    ウム塩(重量比)が、1/99〜80/20である請求
    項1又は2記載の正帯電性トナー。
  4. 【請求項4】 離型剤が融点60〜90℃の低融点ワッ
    クスである請求項1〜3いずれか記載の正帯電性トナ
    ー。
  5. 【請求項5】 結着樹脂がポリエステルである請求項1
    〜4いずれか記載の正帯電性トナー。
JP27120899A 1999-09-24 1999-09-24 正帯電性トナー Pending JP2001092188A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27120899A JP2001092188A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 正帯電性トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27120899A JP2001092188A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 正帯電性トナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001092188A true JP2001092188A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17496866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27120899A Pending JP2001092188A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 正帯電性トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001092188A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7244536B2 (en) 2001-05-16 2007-07-17 Kao Corporation Toner
JP2013195516A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Fujikura Kasei Co Ltd 正電荷制御剤およびトナー
JP2015099351A (ja) * 2013-10-18 2015-05-28 花王株式会社 正帯電性トナーの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7244536B2 (en) 2001-05-16 2007-07-17 Kao Corporation Toner
JP2013195516A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Fujikura Kasei Co Ltd 正電荷制御剤およびトナー
JP2015099351A (ja) * 2013-10-18 2015-05-28 花王株式会社 正帯電性トナーの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7803509B2 (en) Crystalline polyester for toner
JP3833917B2 (ja) 電子写真用トナー
JP3539714B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP4052574B2 (ja) トナー用結着樹脂
JP3638227B2 (ja) 静電荷像現像用カラートナー
JP2003302791A (ja) 電子写真用トナー
JP2002328490A (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP2004226847A (ja) 正帯電性トナー
JP2003173047A (ja) トナー
JP2003176339A (ja) 結晶性ポリエステル
JP2003057875A (ja) 電子写真用トナー
US20040241564A1 (en) Toner for electrostatic image development
JP2780173B2 (ja) トナー
JP5855383B2 (ja) 正帯電性トナー
JP4493080B2 (ja) トナー用ポリエステル
JP2001092188A (ja) 正帯電性トナー
JP2002012657A (ja) 複合ポリエステル樹脂
JP3936076B2 (ja) 正帯電性黒トナー
JP3539715B2 (ja) 負帯電性トナー
JP2010128013A (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4076929B2 (ja) トナーの製造方法
JP2006113497A (ja) トナー用結着樹脂
JP4079836B2 (ja) フルカラートナー
JP3815986B2 (ja) トナーの製造方法
JPH08328314A (ja) 非磁性一成分トナー