JP2001090969A - 蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法 - Google Patents

蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法

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JP2001090969A
JP2001090969A JP27135799A JP27135799A JP2001090969A JP 2001090969 A JP2001090969 A JP 2001090969A JP 27135799 A JP27135799 A JP 27135799A JP 27135799 A JP27135799 A JP 27135799A JP 2001090969 A JP2001090969 A JP 2001090969A
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太 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房に必要な熱量のみを蓄熱材に蓄熱させ、
蓄熱量を暖房時に使い切らせ、蓄熱電気床暖房装置の効
率的な運転を可能とする。 【解決手段】 当日の外気温度若しくは外気温度に対応
して推移する部位の当日の温度から翌日の放熱運転に必
要な熱量を予測し、この予測に基づいて必要熱量を蓄え
るのに要するヒータ通電時間を決定し、あらかじめ定め
られた蓄熱運転終了時刻から逆算して蓄熱運転開始時刻
を求め、蓄熱運転開始時刻を外気温度に応じて可変とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、蓄熱電気
床暖房装置の蓄熱運転制御方法に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、暖房に必要な熱量の
みを蓄熱材に蓄熱させ、蓄熱量を暖房時に使い切らせ、
効率的な運転を可能とする蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運
転制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より住宅等の暖房装置として用いら
れている電気床暖房装置には、その一つに、暖房に必要
とされる熱量をあらかじめ蓄熱し、これを放熱して暖房
を行えるようにした蓄熱電気床暖房装置がある。割安な
深夜電力を蓄熱に利用することができ、経済的な暖房を
実現するものとして注目されている。
【0003】この蓄熱電気床暖房装置は、例えば図5に
示すことができる。蓄熱電気床暖房装置は、床材(1)
の裏面側に蓄熱材(2)とこれを加熱する電気ヒータ
(3)を備えている。例えば、蓄熱材(2)は、電気ヒ
ータ(3)に接するように配置される。また、電気ヒー
タ(3)の動作制御はコントローラ(4)により行わ
れ、そのための温度センサ(5)が設けられる。
【0004】また、蓄熱電気床暖房装置には、この出願
の発明の発明者らにより提案されているような蓄熱材
(2)の放熱を制御する放熱制御機構(6)を備えたも
のもある(特願平10−239315等)。このような
蓄熱電気床暖房装置では、電気ヒータ(3)に通電し、
蓄熱材(2)に蓄熱させる蓄熱運転をいかに制御するか
が重要な技術課題の一つとなっており、これまでに次の
ような制御方法が提案されている。
【0005】深夜電力がONになると(通常23
時)、電気ヒータ(3)の通電を開始し、蓄熱材(2)
の温度が一定値を超えた時に通電を停止する。 使用者の好みに応じて電気ヒータ(3)の通電時間を
設定する。例えば、暖かめを8時間、普通を7時間、控
えめを6時間等に設定する。 カレンダー機能を持たせ、日付に合わせて電気ヒータ
(3)の通電時間を変化させる。
【0006】一定時刻の蓄熱材(2)の温度から蓄熱
運転開始時刻を決定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記4
つの制御方法には、その各々に問題点が指摘される。 常にフルに蓄熱させるため、暖かい日には蓄熱過多と
なる。また、夜中では暖房が不要なことが多いため、深
夜電力がOFFになる時刻よりも早い時刻に蓄熱運転が
完了し、その結果、放熱して熱ロスが生じる。
【0008】外気温度の変化に対応しないため、日毎
に蓄熱量の不足と過多が繰り返される。 季節毎の外気温度変化には対応可能であるが、日々の
外気温度変化には対応できず、蓄熱量の不足と過多が起
こる。また、カレンダー機能の付与がコストに反映す
る。
【0009】一定時刻の蓄熱材(2)の温度からは、
その時点で蓄熱材(2)に残っている熱量を推定するこ
とができるが、それが外気温度によるのか、あるいは前
日の蓄熱量の多少に起因するかまでは判定できない。こ
のため、常時フル蓄熱あるいは多めの蓄熱が行われるこ
ととなる。また、残熱量の原因究明のためにはセンサや
機能を増設する必要があり、コストに反映する。
【0010】このように、これまでに提案されている蓄
熱運転制御方法では、暖房に必要な熱量のみを蓄熱材
(2)に蓄熱させ、暖房時にこれを使い切らせることは
できず、運転効率は必ずしも良好とはなっていない。こ
の出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたも
のであり、暖房に必要な熱量のみを蓄熱材に蓄熱させ、
蓄熱量を暖房時に使い切らせ、効率的な運転を可能とす
る蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、床材裏面側に蓄熱材とこ
れを加熱する電気ヒータを備えた蓄熱電気床暖房装置に
おいて、当日の外気温度若しくは外気温度に対応して推
移する部位の当日の温度から翌日の放熱運転に必要な熱
量を予測し、この予測に基づいて必要熱量を蓄えるのに
要するヒータ通電時間を決定し、あらかじめ定められた
蓄熱運転終了時刻から逆算して蓄熱運転開始時刻を求
め、蓄熱運転開始時刻を外気温度に応じて可変としたこ
とを特徴とする蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法
(請求項1)を提供する。
【0012】またこの出願の発明は、電気ヒータ制御用
の温度センサで検出される蓄熱材の温度を常時監視し、
放熱運転中に蓄熱材に温度低下が現れた時に、所定の温
度幅を経過する時間を計測し、あらかじめ求めておいた
この計測時間とヒータ通電時間の対応関係に基づいてヒ
ータ通電時間を決定すること(請求項2)、ヒータ通電
時間を決定した後、蓄熱運転開始時刻より所定時間前ま
での時間を計測し、この計測時間と測定された蓄熱材温
度とから時間−温度勾配を求め、これをヒータ通電時間
決定時の時間−温度勾配と比較して蓄熱運転開始時刻を
補正すること(請求項3)、ヒータ通電時間決定時の時
間−温度勾配とヒータ通電時間決定後で蓄熱運転開始時
刻前の時間−温度勾配との差を求め、この差が所定のし
きい値幅を上回る場合には、蓄熱運転開始時刻を所定時
間だけ早め、下回る場合には遅くすること(請求項
4)、並びに、ヒータ通電時間幅が異なる少なくとも二
種類の制御モードを設定し、いずれか一つの制御モード
の選択並びに相互間の切り換えを可能とし、選択された
制御モードにおいてヒータ通電時間の決定を行うこと
(請求項5)をそれぞれ好ましい態様として提供する。
【0013】以下、図面に沿ってこの出願の発明の蓄熱
電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法についてさらに詳し
く説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法は、前記の通りの図5に例示さ
れるような、床材(1)の裏面側に蓄熱材(2)とこれ
を加熱する電気ヒータ(3)を備えた蓄熱電気床暖房装
置に対して適用される。図1は、この出願の発明の蓄熱
電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法の概念を示した図で
ある。
【0015】暖房が一般に必要とされる春・秋・冬の外
気温度を概観すると、0〜15℃程度の温度幅が例示さ
れる。放熱運転に必要とされる熱量、すなわち必要熱量
をその温度幅に基づいて大きくランク分けすると、例え
ば、5℃未満を「大」、5〜10℃を「中」、10℃を
超えると「小」とすることができる。このような必要熱
量を実現する蓄熱材(2)の必要蓄熱時間、つまり電気
ヒータ(3)に通電する時間(ヒータ通電時間)は、こ
のランク分け、並びに蓄熱電気床暖房装置の蓄熱能力に
基づいて経験的に決めることができる。また、一般に、
翌日の外気温度は、当日の外気温度に反映される。当日
の外気温度が低ければ翌日も外気温度は低いであろう
し、高ければ高くなるであろうと考えられる。
【0016】そこで、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、当日の外気温度若しくは
外気温度に対応して推移する部位の当日の温度から翌日
の放熱運転に必要な熱量を予測し、この予測に基づいて
必要熱量を蓄えるのに要するヒータ通電時間を決定し、
あらかじめ定められた蓄熱運転終了時刻から逆算して蓄
熱運転開始時刻を求め、蓄熱運転開始時刻を外気温度に
応じて可変とする。
【0017】このため、例えば図2に示したように、寒
い翌日に対しては、ヒータ通電時間を例えば8時間に決
定し、蓄熱運転終了時刻(一般には深夜電力が終了する
7時)から逆算して当日の例えば23時を蓄熱運転開始
時刻とし、この時刻に電気ヒータ(3)をONにして蓄
熱運転を開始する。蓄熱材(2)は、蓄熱運転終了時刻
にはフルに蓄熱される。一方、暖かい翌日に対しては、
ヒータ通電時間を例えば4時間に短縮し、蓄熱運転開始
時刻を翌日の3時に定め、50%の蓄熱量に抑える。蓄
熱材(2)に蓄熱された熱量は翌日の放熱運転に見合っ
た蓄熱量となり、必要熱量であるため、熱量不足や熱量
過多は起こらず、また、蓄熱材(2)に蓄熱された熱は
翌日の放熱運転ですべて消費され、蓄熱運転開始時には
ゼロとなる。しかも、ヒータ通電時間は予測した必要熱
量に対して最短時間であり、蓄熱運転開始時刻は、蓄熱
運転終了時刻(例えば深夜電力終了時刻)から逆算され
るため、放熱運転前に蓄熱材(2)を高温に保持する時
間が短縮され、熱ロスが抑えられる。総じて、この出願
の発明の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法によ
り、蓄熱電気床暖房装置の効率的な運転が可能となり、
省エネルギー、低ランニングコストが実現され、また、
一日中快適な暖房が実現される。
【0018】さて、この出願の発明の蓄熱電気床暖房装
置の蓄熱運転制御方法では、翌日の放熱運転に必要な熱
量を予測するために、次のような手法を好ましく採用す
ることができる。必要熱量の予測には当日の外気温度が
最も参考になるが、外気温度を測定するとなるとそのた
めの測定手段を別途設置する必要がある。一方、蓄熱電
気床暖房装置には、前記の通り、電気ヒータ(3)の制
御のために温度センサ(5)があらかじめ組み込まれて
いる。この温度センサ(5)は、一般に、蓄熱材(2)
に接する電気ヒータ(3)の表面に設けられた均熱板に
接するように配置されており、蓄熱材(2)の温度を検
出する。
【0019】図3は、温度センサにより検出される蓄熱
材の温度推移を概念的に示したグラフである。この図3
に示したように、蓄熱材(2)は、蓄熱運転時には、電
気ヒータ(3)の作動により温度が上昇し、放熱運転に
必要な熱量が蓄熱される。放熱運転時には、電気ヒータ
(3)の作動が停止し、蓄熱材(2)は放熱する。この
時の熱量が暖房に消費されるが、蓄熱材(2)は潜熱状
態にあり、しばらくの間温度は変化しない。その後、顕
熱状態に移行すると、蓄熱材(2)には温度低下(7)
が現れる。
【0020】この蓄熱材(2)の顕熱領域における温度
低下は外気温度に反映される。すなわち、外気温度が低
い日には住宅に対する熱負荷が大きく、従って、放熱運
転の際に蓄熱された熱が早く消費され、温度低下(7)
は速い。一方、外気温度が高い日は住宅に対する熱負荷
が小さいため、蓄熱された熱はゆっくりと消費され、温
度低下(7)は遅くなる。このように、顕熱領域におけ
る蓄熱材(2)の温度は外気温度に対応して推移する。
従って、既設の温度センサ(5)を利用し、蓄熱材
(2)の顕熱領域における温度低下(7)から翌日の放
熱運転に必要な熱量を予測することができる。
【0021】そこで、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、温度センサ(5)で検出
される蓄熱材(2)の温度を例えばコントローラ(4)
等で常時監視し、放熱運転中に蓄熱材(2)に温度低下
(7)が現れた時に、所定の温度幅を経過する時間を計
測し、あらかじめ求めておいたこの計測時間とヒータ通
電時間の対応関係に基づいてヒータ通電時間を決定する
ことができる。温度幅の上限値から下限値に至る時間を
計測し、例えば経験的等により得られる計測時間とヒー
タ通電時間の対応関係に照合し、判定してヒータ通電時
間を決定する。時間計測を行う温度幅は、例えば45〜
40℃とすることができる。
【0022】なお、蓄熱運転終了時にすでに温度幅の上
限値(例えば45℃)以下であった場合には、その時点
でフル蓄熱が得られるようなヒータ通電時間に決定す
る。また、蓄熱材(2)の温度が一旦温度幅の上限値以
下になった後にまた上限値を超えた場合には、再度温度
幅の上限値以下になった時点から時間の計測を行い、ヒ
ータ通電時間を決定する。
【0023】このようにしてヒータ通電時間を決定する
場合には、蓄熱電気床暖房装置に新たなハードウェアを
追加せずに済み、ソフトウェアのみで対応することがで
き、低コスト化が図られる。また、この場合には、外気
温度だけでなく、住宅構造や居住者の生活パターン等の
諸条件をも加味して放熱運転時の必要熱量を予測するこ
とが可能となり、より快適な暖房が実現される。
【0024】さらに、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、放熱運転時の必要熱量の
予測をより精度高く行い、蓄熱量の過不足が起こらない
ようにするために、求めた蓄熱運転開始時刻を蓄熱運転
開始前に補正することができる。ヒータ通電時間の決定
後に外気温度はしばしば急激に低下したり、上昇するこ
とがあり、これに伴って、住宅に対する熱負荷は増加し
たり、低下したりする。このため、翌日の放熱運転に実
際に必要とされる熱量は予測熱量と異なることもあり得
る。
【0025】そこで、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、図4に示したように、ヒ
ータ通電時間を決定した後、蓄熱運転開始時刻より所定
時間前までの時間を計測し、この計測時間と測定された
蓄熱材温度とから時間−温度勾配を求め、これをヒータ
通電時間決定時の時間−温度勾配と比較して蓄熱運転開
始時刻を補正することができる。
【0026】ヒータ通電時間決定後で蓄熱運転開始時刻
前に求めた時間−温度勾配(t0 /ΔK)がヒータ通電
時間決定時の時間−温度勾配(t1 /ΔK)より大きい
場合には、蓄熱材(2)の温度低下(7)は速まってお
り、熱負荷が増大している。これは、外気温度の低下、
すなわち寒くなったためと考えられるので、放熱運転時
の熱量に不足が生じるおそれがある。従って、この場合
には、実際の蓄熱運転開始時刻を先に求めた時刻よりも
早める。一方、t0 /ΔKがt1 /ΔKより小さい場合
には、熱負荷が減少しており、暖かくなったと考えられ
る。この場合には、実際の蓄熱運転開始時刻を先に求め
た時刻より遅らす。
【0027】このような蓄熱運転開始時刻の補正は、具
体的には次のようにして行うことができる。ヒータ通電
時間決定時の時間−温度勾配(t0 /ΔK)とヒータ通
電時間決定後で蓄熱運転開始時刻前の時間−温度勾配
(t1 /ΔK)との差を求め、この差が所定のしきい値
幅を上回る場合には、蓄熱運転開始時刻を所定時間だけ
早め、下回る場合には遅くする。すなわち、次式におい
て、 上限値≧(t0 /ΔK−t1 /ΔK)≧下限値 t0 /ΔK−t1 /ΔKが上限値を超える場合には、蓄
熱運転開始時刻を所定時間だけ早め、下限値を下回る場
合には遅くする。
【0028】ヒータ通電時間の決定に用いた温度幅を4
5〜40℃として例示すると、45℃から40℃に低下
するのに要した時間が 100分であると、t0 /ΔK= 1
00/5=20である。一方、蓄熱運転開始時刻決定後の
所定時間前に温度差5deg 、時間80分であると、t1
/ΔK=80/5=16となり、t0 /ΔK−t1 /Δ
K=20−16=4である。この差の4を上限値及び下
限値と比較する。上限値及び下限値は、ヒータ通電時間
の決定に照合された例えば経験的等により得られる計測
時間とヒータ通電時間の対応関係に基づいて適当な値に
設定することができる。蓄熱運転開始時刻の補正を行う
時刻は、特に制限はなく、例えば蓄熱運転開始時刻の2
0分前が例示される。また、蓄熱運転開始時刻を早め又
は遅らす時間も特に制限はない。これもヒータ通電時間
の決定に照合された計測時間とヒータ通電時間の対応関
係に基づいて適当な時間に設定することができる。
【0029】さらにまたこの出願の発明の蓄熱電気床暖
房装置の蓄熱運転制御方法では、蓄熱量の不足をより解
消するために、ヒータ通電時間幅が異なる少なくとも二
種類の制御モードを設定し、いずれか一つの制御モード
の選択並びに相互間の切り換えを可能とし、選択された
制御モードにおいてヒータ通電時間の決定を行うことが
できる。例えば、図1において、「大〜中」ランクの必
要熱量を実現する制御モードと「中〜小」ランクの必要
熱量を実現する制御モードを設定することができる。各
々のランクには必要蓄熱時間が前記の通り対応している
ため、これらの制御モードでは必要蓄熱時間(ヒータ通
電時間)の幅が8〜 5.5hr、 6.5〜4hrのように異な
る。いずれかの制御モードを選択するか、また、切換え
は、居住者に委ねられる。そして、この出願の発明の蓄
熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法では、選択された
制御モードにおいて、以上に示されるヒータ通電時間の
決定を行う。決定と共に蓄熱運転開始時刻の補正も合わ
せて行うこともできる。
【0030】このようにヒータ通電時間幅が異なる少な
くとも二種類の制御モードを設定するのは、以下の理由
による。寒い日には、居住者は暖を取るために、蓄熱電
気床暖房装置ばかりでなく、補助暖房用としてエアコ
ン、ガスF.F 暖房などを併用することがある。ヒータ通
電時間の決定を実際に外気温度によらず、外気温度に対
応して推移する蓄熱材(2)等の温度に基づく場合に
は、見かけ上は熱負荷が減少したようになり、蓄熱材
(2)等の温度もそのように推移する。このため、実際
には外気温度が低いのにも関わらず、放熱運転時の必要
熱量が少なく予測されてしまい、決定されるヒータ通電
時間は短くなり、外気温度に見合った蓄熱量が得られな
くなると考えられる。また、特に春先等にある急激な温
度低下(7)に対しては、それが補正条件からは類推で
きないような大きな温度低下(7)である場合にもやは
り蓄熱不足が生ずる。
【0031】このような不都合は、ヒータ通電時間幅が
異なる少なくとも二種類の制御モードを設定することに
より解消される。すなわち、補助暖房用としてエアコ
ン、ガスF.F 暖房などを併用した場合、あるいは天気予
報により翌日は外気温度が大きく低下するとの情報を得
た時には、ヒータ通電時間幅の長い方の制御モードを選
択する。この制御モードでは、ヒータ通電時間が長く、
蓄熱運転開始時刻が早いため、蓄熱材(2)には十分に
蓄熱される。よって、蓄熱不足という不都合は生じな
い。
【0032】勿論、この出願の発明は、以上の実施形態
によって限定されるものではない。蓄熱電気床暖房装置
の構成及び構造をはじめ、ヒータ通電時間、蓄熱運転終
了時刻等の細部については様々な態様が可能であること
は言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発
明によって、暖房に必要な熱量のみを蓄熱材に蓄熱さ
せ、蓄熱量を暖房時に使い切らせることができる。蓄熱
電気床暖房装置の効率的な運転が可能となる。また、よ
り快適な暖房が実現可能ともなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運
転制御方法の概念を示した図である。
【図2】この出願の発明の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運
転制御方法の概要を示した図である。
【図3】温度センサにより検出される蓄熱材の温度推移
を概念的に示したグラフである。
【図4】蓄熱運転開始時刻の補正の概要を示した図であ
る。
【図5】この出願の発明の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運
転制御方法が対象とする蓄熱電気床暖房装置の概要を示
した断面図である。
【符号の説明】
1 床材 2 蓄熱材 3 電気ヒータ 4 コントローラ 5 温度センサ 6 放熱制御機構 7 温度低下
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月29日(2000.5.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、床材裏面側に蓄熱材とこれを加
熱する電気ヒータを備えた蓄熱電気床暖房装置におい
て、当日の外気温度若しくは外気温度に対応して推移す
る部位の当日の温度から翌日の放熱運転に必要な熱量を
予測する際に、電気ヒータ制御用の温度センサで検出さ
れる蓄熱材の温度を常時監視し、放熱運転中に蓄熱材に
温度低下が現れた時に所定の温度幅を経過する時間を計
測し、あらかじめ求めておいたこの計測時間とヒータ通
電時間の対応関係に基づいて必要熱量を蓄えるのに要す
るヒータ通電時間を決定し、あらかじめ定められた蓄熱
運転終了時刻から逆算して蓄熱運転開始時刻を求め、蓄
熱運転開始時刻を外気温度に応じて可変としたことを特
徴とする蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法(請求
項1)を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】またこの出願の発明は、ヒータ通電時間を
決定した後、蓄熱運転開始時刻より所定時間前までの時
間を計測し、この計測時間と測定された蓄熱材温度とか
ら時間−温度勾配を求め、これをヒータ通電時間決定時
の時間−温度勾配と比較して蓄熱運転開始時刻を補正す
こと(請求項2)、ヒータ通電時間決定時の時間−温
度勾配とヒータ通電時間決定後で蓄熱運転開始時刻前の
時間−温度勾配との差を求め、この差が所定のしきい値
幅を上回る場合には、蓄熱運転開始時刻を所定時間だけ
早め、下回る場合には遅くすること(請求項3)、並び
に、ヒータ通電時間幅が異なる少なくとも二種類の制御
モードを設定し、いずれか一つの制御モードの選択並び
に相互間の切り換えを可能とし、選択された制御モード
においてヒータ通電時間の決定を行うこと(請求項4
それぞれ好ましい態様として提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】そこで、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、当日の外気温度若しくは
外気温度に対応して推移する部位の当日の温度から翌日
の放熱運転に必要な熱量を予測する際に、必要熱量を蓄
えるのに要するヒータ通電時間を決定し、あらかじめ定
められた蓄熱運転終了時刻から逆算して蓄熱運転開始時
刻を求め、蓄熱運転開始時刻を外気温度に応じて可変と
する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】さて、この出願の発明の蓄熱電気床暖房装
置の蓄熱運転制御方法では、翌日の放熱運転に必要な熱
量を蓄えるのに要する通電時間を次のようにして決定す
。必要熱量の予測には当日の外気温度が最も参考にな
るが、外気温度を測定するとなるとそのための測定手段
を別途設置する必要がある。一方、蓄熱電気床暖房装置
には、前記の通り、電気ヒータ(3)の制御のために温
度センサ(5)があらかじめ組み込まれている。この温
度センサ(5)は、一般に、蓄熱材(2)に接する電気
ヒータ(3)の表面に設けられた均熱板に接するように
配置されており、蓄熱材(2)の温度を検出する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】この蓄熱材(2)の顕熱領域における温度
低下(7)は外気温度に反映される。すなわち、外気温
度が低い日には住宅に対する熱負荷が大きく、従って、
放熱運転の際に蓄熱された熱が早く消費され、温度低下
(7)は速い。一方、外気温度が高い日は住宅に対する
熱負荷が小さいため、蓄熱された熱はゆっくりと消費さ
れ、温度低下(7)は遅くなる。このように、顕熱領域
における蓄熱材(2)の温度は外気温度に対応して推移
する。従って、既設の温度センサ(5)を利用し、蓄熱
材(2)の顕熱領域における温度低下(7)から翌日の
放熱運転に必要な熱量を予測することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】そこで、この出願の発明の蓄熱電気床暖房
装置の蓄熱運転制御方法では、温度センサ(5)で検出
される蓄熱材(2)の温度を例えばコントローラ(4)
等で常時監視し、放熱運転中に蓄熱材(2)に温度低下
(7)が現れた時に、所定の温度幅を経過する時間を計
測し、あらかじめ求めておいたこの計測時間とヒータ通
電時間の対応関係に基づいてヒータ通電時間を決定す
る。つまり、温度幅の上限値から下限値に至る時間を計
測し、例えば経験的等により得られる計測時間とヒータ
通電時間の対応関係に照合し、判定してヒータ通電時間
を決定する。時間計測を行う温度幅は、例えば45〜4
0℃とすることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、この出願の発明の蓄熱電気床暖房装
置の蓄熱運転制御方法では、放熱運転時の必要熱量の予
測をより精度高く行い、蓄熱量の過不足が起こらないよ
うにするために、求めた蓄熱運転開始時刻を蓄熱運転開
始前に補正することができる。ヒータ通電時間の決定後
に外気温度はしばしば急激に低下したり、上昇すること
があり、これに伴って、住宅に対する熱負荷は増加した
り、低下したりする。このため、翌日の放熱運転に実際
に必要とされる熱量は予測熱量と異なることもあり得
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】このようにヒータ通電時間幅が異なる少な
くとも二種類の制御モードを設定するのは、以下の理由
による。寒い日には、居住者は暖を取るために、蓄熱電
気床暖房装置ばかりでなく、補助暖房用としてエアコ
ン、ガスF.F 暖房などを併用することがある。ヒータ通
電時間の決定は外気温度に対応して推移する蓄熱材
(2)の温度に基づくため、見かけ上は熱負荷が減少し
たようになり、蓄熱材(2)の温度もそのように推移す
る。このため、実際には外気温度が低いのにも関わら
ず、放熱運転時の必要熱量が少なく予測されてしまい、
決定されるヒータ通電時間は短くなり、外気温度に見合
った蓄熱量が得られなくなると考えられる。また、特に
春先等にある急激な温度低下(7)に対しては、それが
補正条件からは類推できないほどの大きな温度低下
(7)である場合にもやはり蓄熱不足が生ずる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 太 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 浦野 雅司 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 3L071 AC02 CC05 CD01 CE01 CF06 CG03 CH02 CJ01 3L072 AA02 AB04 AC02 AD06 AD14 AE10 AF07 AG01 AG07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床材裏面側に蓄熱材とこれを加熱する電
    気ヒータを備えた蓄熱電気床暖房装置において、当日の
    外気温度若しくは外気温度に対応して推移する部位の当
    日の温度から翌日の放熱運転に必要な熱量を予測し、こ
    の予測に基づいて必要熱量を蓄えるのに要するヒータ通
    電時間を決定し、あらかじめ定められた蓄熱運転終了時
    刻から逆算して蓄熱運転開始時刻を求め、蓄熱運転開始
    時刻を外気温度に応じて可変としたことを特徴とする蓄
    熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法。
  2. 【請求項2】 電気ヒータ制御用の温度センサで検出さ
    れる蓄熱材の温度を常時監視し、放熱運転中に蓄熱材に
    温度低下が現れた時に、所定の温度幅を経過する時間を
    計測し、あらかじめ求めておいたこの計測時間とヒータ
    通電時間の対応関係に基づいてヒータ通電時間を決定す
    る請求項1記載の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運転制御方
    法。
  3. 【請求項3】 ヒータ通電時間を決定した後、蓄熱運転
    開始時刻より所定時間前までの時間を計測し、この計測
    時間と測定された蓄熱材温度とから時間−温度勾配を求
    め、これをヒータ通電時間決定時の時間−温度勾配と比
    較して蓄熱運転開始時刻を補正する請求項2記載の蓄熱
    電気床暖房装置の蓄熱運転制御方法。
  4. 【請求項4】 ヒータ通電時間決定時の時間−温度勾配
    とヒータ通電時間決定後で蓄熱運転開始時刻前の時間−
    温度勾配との差を求め、この差が所定のしきい値幅を上
    回る場合には、蓄熱運転開始時刻を所定時間だけ早め、
    下回る場合には遅くする請求項3記載の蓄熱電気床暖房
    装置の蓄熱運転制御方法。
  5. 【請求項5】 ヒータ通電時間幅が異なる少なくとも二
    種類の制御モードを設定し、いずれか一つの制御モード
    の選択並びに相互間の切り換えを可能とし、選択された
    制御モードにおいてヒータ通電時間の決定を行う請求項
    1乃至4いずれかに記載の蓄熱電気床暖房装置の蓄熱運
    転制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003138513A (ja) * 2001-10-30 2003-05-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 融雪装置
US20090314464A1 (en) * 2008-06-19 2009-12-24 Zenex Technologies Limited Heating system
JP2012193899A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Osaka Gas Co Ltd 暖房装置
JP2012207859A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Osaka Gas Co Ltd 暖房装置
KR101310203B1 (ko) 2011-10-13 2013-09-24 (주) 나노 카보나 고순도 카본타일 바닥재를 이용한 실내난방 방법

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