JP2001090624A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
内燃機関の燃料噴射装置Info
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Abstract
とし、燃料の微粒化を促進できると共に、構成部品の耐
久性等を向上できるようにする。 【解決手段】 還流制御弁24を閉弁している間は、分
岐配管6から圧力レギュレータ8の制御圧室に向けた燃
料Fの流通を遮断し、圧力レギュレータ8の制御圧を圧
力設定ばねのみによる低い圧力に設定する。また、還流
制御弁24を開弁したときには、分岐配管6からの燃料
Fを導入管路22を介して圧力レギュレータ8の制御圧
室に導入すると共に、導出管路23を介してタンク1内
へと矢示E方向に還流させる。そして、圧力レギュレー
タ8の制御圧室内にオリフィス26,27の絞り抵抗に
よる圧力を発生させ、制御圧を高い圧力に設定する。
Description
ンジン等に好適に用いられる内燃機関の燃料噴射装置に
関し、特に、噴射弁から噴射される燃料の圧力を圧力レ
ギュレータを用いて調圧する構成とした内燃機関の燃料
噴射装置に関する。
には電子制御式の燃料噴射装置が搭載されている。そし
て、この種の従来技術による燃料噴射装置は、燃料を収
容するタンクと、該タンク内の燃料を供給ライン内に吐
出する燃料ポンプと、該燃料ポンプに供給ラインを介し
て接続され、該燃料ポンプから吐出された燃料を内燃機
関の燃焼室に向けて噴射する噴射弁と、該噴射弁から噴
射される燃料の圧力調整を行う燃圧調整手段とにより構
成されている。
圧調整手段は、可動隔壁により画成された燃料室と制御
圧室とを有し、前記燃料ポンプから吐出された燃料を前
記燃料室内に導入しつつ、この燃料の圧力を前記制御圧
室内の圧力に応じて調圧する圧力レギュレータとから構
成され、該圧力レギュレータの燃料室側には、該燃料室
内に導入された燃料のうち余剰となった燃料を前記タン
ク内に戻す戻しラインが設けられている。
体を開,閉させることにより、供給ライン内の燃料(噴
射弁から噴射される燃料)の圧力を、例えば300〜3
50kPa(キロパスカル)程度に燃圧調整し、このと
きに圧力レギュレータの燃料室内で余剰となった燃料
は、前記弁体の開弁により戻しラインを介してタンク内
へと戻されるものである。
用の2つの圧力レギュレータを用いる構成とした内燃機
関の燃料供給装置が知られている(例えば、実開平4−
84761号公報等)。
等に高圧用の圧力レギュレータで燃圧調整を行うことに
よって、例えば600kPa以上の高圧燃料を噴射弁か
ら噴射させ、噴射燃料を微粒化できるようにしている。
また、これ以外のときには低圧用の圧力レギュレータを
用いて燃圧調整を行うものである。
来技術では、噴射燃料の圧力を圧力レギュレータにより
例えば300〜350kPa程度の比較的低い圧力レベ
ルに調整しているに過ぎないため、エンジンの始動時等
にあっては噴射燃料を微粒化できず、燃焼効率が悪くな
ると共に、排気ガス中の有害成分等を低減させ、エミッ
ションの向上を図るのが難しいという問題がある。
圧用の圧力レギュレータと高圧用の圧力レギュレータを
併用する構成としているので、例えばエンジンの始動時
等には高圧用の圧力レギュレータで燃圧調整を行うこと
ができ、このときに例えば600kPa以上の高圧燃料
を噴射弁から噴射させることによって、噴射燃料の微粒
化を促進することができる。
2つの圧力レギュレータを用いるために、部品点数が増
加し、組立時の作業性が低下する上に、装置全体が大型
化する等の問題がある。
いる構成としたときには、燃料噴射装置の各構成部品に
高い燃料圧力が常に作用するために、構成部品が早期に
劣化し易く、耐久性、寿命を高めるのが難しいという問
題がある。
されたもので、本発明の目的は、圧力レギュレータによ
る燃料の調整圧を少なくとも低圧と高圧の2段階で可変
に制御でき、燃料の微粒化を良好に促進できると共に、
部品点数の増加を抑え、組立時の作業性および構成部品
の耐久性等を向上できるようにした内燃機関の燃料噴射
装置を提供することにある。
ために、本発明は、燃料を収容するタンクと、該タンク
内の燃料を供給ライン内に吐出する燃料ポンプと、該燃
料ポンプに供給ラインを介して接続され該燃料ポンプか
ら吐出された燃料を内燃機関の燃焼室に向けて噴射する
噴射弁と、該噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整す
る燃圧調整手段とからなる内燃機関の燃料噴射装置に適
用される。
特徴は、前記燃圧調整手段を、内部を前記燃料ポンプか
らの燃料が導入される燃料室と制御圧室とに画成する可
動隔壁を有し、前記燃料室内の圧力を前記制御圧室内の
圧力に応じて調整し余剰となった燃料を戻しラインを通
じて前記タンク内に戻す圧力レギュレータと、該圧力レ
ギュレータに設けられ、前記燃料ポンプから吐出された
燃料の一部を前記制御圧室に導くと共に、この燃料を前
記タンク内に還流させる還流ラインと、該還流ラインに
対する燃料の流通を制御することにより、前記制御圧室
の圧力を少なくとも2段階で変化させる圧力制御手段と
によって構成したことにある。
手段を用いて還流ライン内に燃料を流通させるか否かで
圧力レギュレータの制御圧室に少なくとも低圧と高圧の
制御圧を発生でき、この制御圧に応じて燃料室内の燃料
圧力を可変に調整することができる。そして、燃料の圧
力を高圧に設定したときには噴射燃料の微粒化を促進で
き、低圧に設定したときには従来技術と同様の制御が可
能となり、構成部品の圧力に対する耐久性を高めること
ができる。
力レギュレータ、戻しラインおよび還流ラインと共にタ
ンク内に設ける構成としている。これにより、圧力レギ
ュレータ、戻しラインおよび還流ライン等を燃料ポンプ
と共にタンク内にコンパクトに収納でき、燃料洩れ等に
対しても簡単に対処することができる。
タを戻しラインおよび還流ラインと共にタンクの外部に
設ける構成としている。
ラインの先端側で燃圧調整を行うことができ、燃圧調整
後に余剰となった燃料を戻しライン、還流ラインを通じ
てタンク内へと順次戻すことができる。
を、開弁したときに還流ラインに燃料を流通させ、閉弁
したときには該還流ラインに燃料が流通するのを阻止す
る還流制御弁と、制御圧室の前,後に位置して前記還流
ラインに設けられ、該還流制御弁の開,閉に従って前記
制御圧室の圧力を変化させる第1,第2の絞り部とから
構成している。
は第1,第2の絞り部間に位置する圧力レギュレータの
制御圧室に高圧を発生でき、この高圧を圧力レギュレー
タの制御圧として噴射燃料の圧力を高い圧力に調整でき
る。一方、還流制御弁を閉弁している間は還流ライン内
を燃料が流通しないため、制御圧室は従来技術と同様の
低圧状態となり、この低圧を制御圧として噴射燃料の圧
力を低い圧力に調整することができる。
還流制御弁および第1の絞り部が設けられ燃料ポンプか
ら吐出された燃料の一部を前記還流制御弁および第1の
絞り部を介して制御圧室に導く導入管路と、第2の絞り
部が設けられ該導入管路により前記制御圧室に導かれた
燃料を前記第2の絞り部を介してタンク内に導出する導
出管路とにより構成している。
ポンプから吐出された燃料の一部を第1の絞り部を介し
て圧力レギュレータの制御圧室に導入でき、第1の絞り
部によって導入管路内を流れる燃料に絞り抵抗を発生で
きる。そして、制御圧室に導かれた燃料は導出管路によ
り第2の絞り部を介してタンク内に導出されるため、こ
のときにも第2の絞り部によって導出管路内を流れる燃
料に絞り抵抗を発生でき、この絞り抵抗によって発生す
る圧力を制御圧室の制御圧として用いることができる。
還流制御弁および第1,第2の絞り部が設けられ燃料ポ
ンプから吐出された燃料の一部を前記還流制御弁および
第1,第2の絞り部を介してタンク内に還流させる還流
管路と、前記第1,第2の絞り部間の位置で該還流管路
から分岐し該還流管路を前記制御圧室に連通させる連通
管路とにより構成している。
ポンプから吐出された燃料の一部を還流管路内に流通さ
せ、この燃料に対して第1,第2の絞り部によりそれぞ
れ絞り抵抗を発生できる。そして、第2の絞り部によっ
て発生した圧力を連通管路を通じて圧力レギュレータの
制御圧室に導くことができ、制御圧室内に高圧の制御圧
を発生できる。また、還流管路内を流れる燃料が制御圧
室に直接流入することはないので、燃料中の異物が制御
圧室内に侵入するのを抑えることができる。
圧力レギュレータの可動隔壁に設けられ燃料室内の燃料
の一部を制御圧室内に導く導入通路部と、該導入通路部
により前記制御圧室に導かれた燃料をタンク内の燃料側
に導出する導出通路部とにより構成し、圧力制御手段
は、前記導入通路部に設けられ内部を流通する燃料に絞
り抵抗を与える第1の絞り部と、前記導出通路部に設け
られ内部を流通する燃料に絞り抵抗を与える第2の絞り
部と、開弁しているときには該第2の絞り部を迂回して
燃料を還流させ、閉弁したときには該第2の絞り部を介
して燃料を還流させる還流制御弁とにより構成してい
る。
ら導入通路部を介して制御圧室内に導かれた燃料を、還
流制御弁の閉弁時には導出通路部内を第2の絞り部を介
して流通させ、制御圧室には第2の絞り部による高い圧
力を発生できる。また、還流制御弁の開弁時には制御圧
室がタンク内の圧力と同圧となるので、制御圧室内の圧
力を低い圧力に設定できる。
り部のうち上流側に位置する絞り部は下流側の絞り部よ
りも小なる絞り径をもって形成している。これにより、
還流ライン内を流れる燃料中に異物が混入しても、この
異物を上流側の絞り部によって捕捉でき、下流側の絞り
部が異物により塞がれて異常圧力が発生したりするのを
良好に防止できる。
弁は第1,第2の絞り部のうちいずれか一方の絞り部を
内蔵する構成としている。これにより、部品点数を削減
して組立性を向上できる。
御弁は内蔵した絞り部の流路面積を可変に制御する流量
制御弁により構成している。これにより、還流制御弁は
内蔵した絞り部を可変絞りとし、絞り部の流路面積に応
じて制御室内の制御圧を可変に調整できる。
の絞り部のうちいずれか一方の絞り部を複数のオリフィ
スにより構成している。これにより、複数のオリフィス
を用いて制御圧の調整を細かく行うことができる。
内燃機関の燃料噴射装置を車両用エンジンに適用した場
合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
実施の形態を示している。図中、1は車両に搭載される
タンクで、該タンク1は内部に燃料Fを収容している。
2はタンク1内に設けられた燃料ポンプで、該燃料ポン
プ2はタンク1内の燃料Fを吸込みつつ、この燃料Fを
後述の供給配管3内に向けて吐出するものである。
料の供給ラインとなる供給配管で、該供給配管3は、タ
ンク1内に配設された内側配管部3Aと、タンク1の外
部に配設された外側配管部3Bと、該外側配管部3Bの
先端側に設けられ、後述の各噴射弁5に対して燃料Fを
分配して供給する分配管部3Cとにより構成されてい
る。
に設けられ、シリンダブロック等からなるエンジン本体
は車両の前部側でエンジンルーム(いずれも図示せず)
内に設けられている。そして、供給配管3はタンク1と
エンジンルームとの間を接続する燃料配管等により構成
され、分配管部3Cは各噴射弁5と共に車両用エンジン
のシリンダヘッド(図示せず)側に搭載されるものであ
る。
料フィルタで、該燃料フィルタ4は燃料ポンプ2から内
側配管部3A内に吐出された燃料F中の異物を除去し、
清浄な燃料Fを噴射弁5側に流通させるものである。
接続して設けられた燃料の噴射弁を示し、該各噴射弁5
は分配管部3Cを介して供給される燃料Fをエンジンの
吸気マニホールド側から燃焼室(図示せず)内に向けて
噴射するものである。この場合、噴射弁5は燃焼室内に
燃料を直接噴射する筒内直接噴射式の噴射弁であっても
よく、間接噴射式のものであってもよい。
てタンク1内に設けられた分岐配管で、該分岐配管6は
燃料ポンプ2から供給配管3内に吐出された燃料Fの一
部を後述の燃圧調整装置7側に流通させるものである。
また、分岐配管6の途中部位には、図2に示すように径
方向の接続穴6Aが設けられ、該接続穴6Aには後述の
導入管路22が接続されている。
を可変に調整する燃圧調整手段として燃圧調整装置で、
該燃圧調整装置7はタンク1内に配設され、圧力レギュ
レータ8と、後述の戻し配管20、導入管路22、導出
管路23、還流制御弁24およびオリフィス26,27
等とにより構成されている。そして、圧力レギュレータ
8は、後述のケーシング9、ダイヤフラム12、燃料室
A、制御圧室Bおよび弁体15等によって構成されてい
る。
シングで、該ケーシング9は図2に示すように有底筒状
の下ケース10と有蓋筒状の上ケース11とからなり、
これらのケース10,11は開口端側のカシメ部10
A,11Aにより互いに衝合した状態で一体化されてい
る。また、上ケース11には径方向で対向する位置に一
対の接続口11B,11Cが設けられ、該接続口11
B,11Cには導入管路22,導出管路23が接続され
ている。
に位置してケーシング9内に設けられたダイヤフラム
で、該ダイヤフラム12は、例えば天然ゴム等の可撓性
材料によって薄肉円板状に形成され、その外周側がカシ
メ部10A,11Aにより挟持されている。そして、ダ
イヤフラム12は後述のアーマチャ14と共に可動隔壁
を構成し、ケーシング9の下ケース10側と上ケース1
1側とにそれぞれ燃料室Aと制御圧室Bとを画成してい
る。
口を示し、該燃料導入口13は下ケース10の径方向に
突出し、その突出端側には分岐配管6が接続されてい
る。そして、圧力レギュレータ8の燃料室A内には、分
岐配管6からの燃料Fが燃料導入口13側から図2中の
矢示C方向に導入されるものである。
れた弁体ホルダとしてのアーマチャで、該アーマチャ1
4には小径円板状の弁体15がボール16を介して揺動
可能に取付けられている。そして、弁体15は、アーマ
チャ14が前,後、左,右等に揺動するときでも、後述
の弁座19に対して常に安定した状態で離着座し、燃料
室A内を後述の戻し配管20内に対して連通または遮断
するものである。
1とアーマチャ14との間に配設された圧力設定ばね
で、該圧力設定ばね17はコイルばね等により構成さ
れ、アーマチャ14等を介して弁体15を常時閉弁方向
に付勢している。そして、圧力設定ばね17は、燃料室
A内の燃料圧力を例えば300〜350kPa程度の圧
力に設定し、このときに燃料室A内の余剰油は戻し配管
20を介してタンク1内の燃料F中に戻されるものであ
る。
段付筒状の保持筒、19は該保持筒18の一端側に設け
られた筒状の弁座で、該弁座19は保持筒18の一端側
から燃料室A内の弁体15に向けて突出し、その突出端
側には弁体15が離着座するものである。
し配管で、該戻し配管20は圧力レギュレータ8のケー
シング9から例えば下向きに突出し、保持筒18と共に
燃料Fの戻しラインを構成している。そして、戻し配管
20は、圧力レギュレータ8の弁体15が燃料室A内の
燃圧により弁座19から離座(開弁)したときに、燃料
室A内の余剰となった燃料Fを図2中の矢示D方向へと
タンク1内の燃料F中に戻すものである。
の一部を圧力レギュレータ8の制御圧室Bに導くと共
に、この燃料Fをタンク1内に還流させる還流ライン
で、該還流ライン21は、図2に示す如く後述の導入管
路22および導出管路23によって構成されている。
ュレータ8の接続口11Bとの間に設けられた燃料Fの
導入管路で、該導入管路22は、後述する還流制御弁2
4の開弁時に分岐配管6内を流れる燃料Fの一部を圧力
レギュレータ8の制御圧室Bに導くものである。
に接続された燃料Fの導出管路で、該導出管路23は、
圧力レギュレータ8の制御圧室Bから燃料Fをタンク1
内へと図2中の矢示E方向に導出するものである。
流制御弁で、該還流制御弁24は噴射弁5とほぼ同様に
外部からの制御信号により開,閉成される電磁弁からな
り、後述のオリフィス26,27と共に圧力レギュレー
タ8の圧力制御装置25を構成している。そして、還流
制御弁24が図3に示す時間0〜T1 間の如く閉弁して
いるときに、圧力レギュレータ8の制御圧は後述の如く
低い圧力Pa に設定され、時間T1 〜T2 間の如く開弁
している間は、高い圧力Pb (Pb1,Pb2)に設定され
る。
ールユニット29からの制御信号により励磁されると、
例えば図3に示す時間T1 〜T2 間に亘って開弁する。
このときに還流制御弁24は、分岐配管6内を流れる燃
料Fの一部を導入管路22を介して圧力レギュレータ8
の制御圧室B側に流通させる共に、制御圧室B内の燃料
Fを導出管路23を介してタンク1内へと図2中の矢示
E方向に排出させるものである。
は、分岐配管6から圧力レギュレータ8の制御圧室Bに
向けた燃料Fの流通が遮断される。そして、このときに
制御圧室Bは導出管路23を介してタンク1内の燃料F
側と連通し続けるため、例えば図3に示す時間T1 に達
するまでの間、圧力レギュレータ8の制御圧は圧力設定
ばね17による圧力Pa (例えば300〜350kPa
程度)に設定されるものである。
と還流制御弁24との間に位置して導入管路22の途中
に設けられた第1の絞り部を構成するオリフィス、27
は導出管路23の途中に設けられた第2の絞り部となる
オリフィスを示している。そして、オリフィス26,2
7は、還流制御弁24の開弁により内部を流通する燃料
Fに絞り抵抗を与え、これによって圧力レギュレータ8
の制御圧室Bに前記圧力設定ばね17による圧力Pa よ
りも高い圧力を発生させるものである。
を互いに等しい面積に設定した場合に、制御圧室B内の
制御圧は、図3中に実線で示す特性線28Aの如く圧力
Pbまで昇圧され、この圧力Pb は、還流制御弁24が
閉弁しているときの圧力Paに対してほぼ2倍(Pb =
2×Pa )の圧力値に設定されるものである。
フィス26を下流側のオリフィス27よりも小さい流路
面積をもって形成した場合には、制御圧室B内の制御圧
は、図3中に一点鎖線で示す特性線28Bのように圧力
Pb よりも少なくとも低い圧力Pb1となる。一方、オリ
フィス26よりもオリフィス27の流路面積を小さく形
成した場合には、制御圧室B内の制御圧は、図3中に二
点鎖線で示す特性線28Cのように圧力Pb よりも少な
くとも高い圧力Pb2となるものである。
26,27の流路面積を互いに等しくし、制御圧室B内
の制御圧を図3中に実線で示す特性線28Aのように、
圧力Pa と圧力Pb との間で2段階に変化させる場合を
例に挙げるものとする。
成されたコントロールユニットで、該コントロールユニ
ット29は、例えばエンジンの始動スイッチ、スロット
ルセンサ、吸入空気用の流量センサおよびクランク角セ
ンサ(いずれも図示せず)等が接続され、出力側には燃
料ポンプ2、還流制御弁24等が接続されている。そし
て、コントロールユニット29は前記始動スイッチから
の信号に応じて燃料ポンプ2を駆動制御すると共に、エ
ンジンの運転状態に応じて還流制御弁24の開,閉弁制
御を行うものである。
置は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動
について説明する。
御信号により燃料ポンプ2を駆動すると、タンク1内の
燃料Fは燃料ポンプ2により供給配管3内に吐出される
と共に、その一部は分岐配管6を通じて圧力レギュレー
タ8の燃料室A内へと矢示C方向に導入される。
制御信号により還流制御弁24を閉弁しているときに
は、分岐配管6から圧力レギュレータ8の制御圧室Bに
向けた燃料Fの流通が還流制御弁24により遮断され
る。また、この間は制御圧室Bが導出管路23を介して
タンク1内の燃料Fと連通し続ける。
は、例えば図3中に示す時間T1 以前または時間T2 以
降のように、圧力設定ばね17による圧力Pa に低圧設
定される。これにより、供給配管3内は分岐配管6と共
に燃圧が圧力Pa に調整され、各噴射弁5から噴射され
る燃料Fも圧力Pa なる低い圧力に調整される。
御信号により還流制御弁24を開弁すると、分岐配管6
からの燃料Fが導入管路22を介して圧力レギュレータ
8の制御圧室Bに導入されると共に、制御圧室Bから導
出管路23を介して燃料Fがタンク1内へと矢示E方向
に還流することになる。
B内にはオリフィス26,27の絞り抵抗による圧力が
発生し、制御圧室B内の制御圧は、図3中の時間T1 〜
T2間のように例えば圧力Pb 程度まで昇圧される。こ
れにより、供給配管3内は分岐配管6と共に燃圧が圧力
Pb に調整され、各噴射弁5から噴射される燃料Fも圧
力Pb なる高い圧力に調整される。
御弁24を閉じている間は噴射弁5による燃料Fの噴射
圧を低い圧力Pa に調整でき、還流制御弁24を開弁さ
せたときには燃料Fの噴射圧を高い圧力Pb に調整で
き、噴射圧の調整を2段階で行うことができる。
料Fの噴射圧を高い圧力Pb に調整した場合には、噴射
弁5から高圧の燃料Fを噴射することにより、燃料Fの
微粒化を促進でき、霧化、混合性を高めることができる
と共に、エンジンの始動性を確実に向上でき、排気ガス
中の有害成分を減らすことができる。
整したときには、噴射弁5から低圧の燃料Fを噴射する
ことにより、燃料噴射装置の構成部品(例えば、燃料ポ
ンプ2、供給配管3、燃料フィルタ4、噴射弁5等)に
高圧が作用し続けるような事態をなくし、これらの構成
部品の耐久性を向上できる。
ュレータ8による燃料Fの制御圧を低い圧力Pa と高い
圧力Pb の2段階で可変に制御でき、燃料Fの微粒化を
良好に促進できると共に、各構成部品の耐久性を高め、
信頼性、寿命等を向上させることができる。
やすことなく、還流制御弁24およびオリフィス26,
27を用いるだけで、制御圧室B内の制御圧を可変に調
整することができ、部品点数の増加を抑えることができ
ると共に、組立時の作業性を向上できる。
示し、本実施の形態の特徴は、燃料の還流通路を、燃料
ポンプから吐出された燃料の一部を還流制御弁および第
1,第2の絞り部を介してタンク内の燃料側に還流させ
る還流管路と、前記第1,第2の絞り部間の位置で該還
流管路から分岐し、該還流管路を圧力レギュレータの制
御圧室に連通させる連通管路とにより構成したことにあ
る。
の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
レギュレータで、該圧力レギュレータ31は、第1の実
施の形態で述べた圧力レギュレータ8とほぼ同様に、ケ
ーシング32、ダイヤフラム12、燃料室A、制御圧室
Bおよび弁体15等によって構成されている。
グ32は下ケース33と上ケース34とからなり、これ
らはカシメ部33A,34Aにより互いに衝合した状態
で一体化されている。しかし、本実施の形態にあって
は、上ケース34に単一の接続口34Bのみが設けら
れ、該接続口34Bには後述の連通管路37が接続され
ている。
35は、第1の実施の形態で述べた還流ライン21とほ
ぼ同様に構成されているものの、該還流ライン35は、
一端側が分岐配管6の接続穴6Aに接続された還流管路
36と、後述の連通管路37とにより構成されている。
タ31を迂回してタンク1内の燃料中を下向きに延び、
その上流側部位には還流制御弁24が設けられている。
そして、還流管路36は、還流制御弁24の開弁時に分
岐配管6内を流れる燃料の一部をタンク1内の燃料中へ
と矢示E方向に還流させるものである。
Bに接続された連通管路で、該連通管路37は後述のオ
リフィス38,39間に位置する接続点37Aにおいて
還流管路36から分岐し、還流管路36をオリフィス3
8,39間で圧力レギュレータ31の接続口34Bに連
通させるものである。
制御弁24との間に位置して還流管路36の途中に設け
られた第1の絞り部を構成するオリフィス、39は連通
管路37の接続点37Aよりも下流側に位置して還流管
路36の途中に設けられた第2の絞り部となるオリフィ
スを示している。そして、オリフィス38,39は、還
流制御弁24の開弁により還流管路36内を流通する燃
料に絞り抵抗を与え、これによって圧力レギュレータ3
1の制御圧室Bに圧力設定ばね17による圧力Pa より
も高い圧力を発生させるものである。
接続点37Aの位置で、オリフィス38,39の絞り抵
抗により高い圧力が発生し、この高い圧力は連通管路3
7を通じて圧力レギュレータ31の制御圧室Bに導かれ
るものである。
オリフィス39は、上流側のオリフィス38よりも小さ
い流路面積をもって形成され、これにより制御圧室B内
の制御圧は、図3中に二点鎖線で例示した特性線28C
のように圧力Pb よりも高い圧力Pb2に設定されるもの
である。
形態にあっても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができるが、特に本実施の形態では、
オリフィス38,39間で発生した圧力を連通管路37
を介して圧力レギュレータ31の制御圧室Bに導くこと
ができ、還流管路36内を流れる燃料が制御圧室B内に
直接流入するのを抑えることができる。
中に異物が混入しても、制御圧室B内への異物侵入を防
止でき、還流管路36と制御圧室Bとの間の連通管路3
7を介した連通状態を長期に亘り確保することができ
る。
オリフィス38よりも小さい流路面積とすることによ
り、制御圧室B内の制御圧を、図3中に二点鎖線で例示
した特性線28Cのように圧力Pb よりも高い圧力Pb2
に設定することができ、例えばエンジンの始動時等に高
圧燃料を噴射供給し、燃料の霧化、混合性を高めること
ができる。
のオリフィス39を上流側のオリフィス38よりも小さ
い流路面積に形成する場合を例に挙げて説明したが、こ
れに替えて、例えば図5に示す変形例のように、上流側
のオリフィス38′を下流側のオリフィス39′よりも
小さい流路面積をもって形成する構成としてもよい。そ
して、この場合には上流側のオリフィス38′を小さい
流路面積に形成することにより、還流制御弁24を開弁
したときの制御圧室B内の制御圧を、例えば図3中に一
点鎖線で示した特性線28Bのように圧力Pb よりも低
い圧力Pb1に設定できる。
合でも、この異物を上流側のオリフィス38′によって
捕捉することが可能となり、制御圧室B内への異物侵入
をより確実に防止できる。そして、オリフィス38′が
異物で閉塞された場合でも、制御圧室Bは連通管路3
7、オリフィス39′等を介してタンク1内の燃料と連
通し続けるため、制御圧室B内の制御圧を圧力設定ばね
17による圧力Pa に設定でき、これ以上に制御圧が上
昇するのを抑えることができる。
示し、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。しかし、本実施の形態の特徴は、導入管路22
の途中に電磁式切換弁41を設け、該切換弁41によっ
て第1の絞り部を内蔵した還流制御弁を構成したことに
ある。
とばね41Bとを有し、常時はばね41Bにより閉弁位
置(イ)に保持されている。また、外部からの給電によ
りソレノイド部41Aを励磁したときには、切換弁41
が閉弁位置(イ)から絞り位置(ロ)に切換えられる。
そして、切換弁41は絞り位置(ロ)で導入管路22内
を流れる燃料に絞り作用を与えることにより、オリフィ
ス27との間で圧力レギュレータ8の制御圧室B内に、
例えば図3中に実線で示した特性線28Aのように圧力
Pb の制御圧を発生させるものである。
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、切換弁
41が第1の絞り部を内蔵することにより、部品点数を
減らし、組立時の作業性を大幅に向上できる。
41の絞り位置(ロ)における流路面積をオリフィス2
7との関係で適宜に変えることにより、制御圧室B内の
制御圧を圧力Pb1または圧力Pb2に変更できるものであ
る。
示し、本実施の形態の特徴は、圧力レギュレータ等から
なる燃圧調整手段をタンクの外部に設ける構成としたこ
とにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の
形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
調整配管で、該燃圧調整配管51は供給配管3の分配管
部3Cを圧力レギュレータ8の燃料室側に接続し、燃料
ポンプ2から供給配管3内に吐出された燃料Fの一部を
後述の燃圧調整装置52側に流通させるものである。
力を可変に調整する燃圧調整手段として燃圧調整装置
で、該燃圧調整装置52は第1の実施の形態で述べた燃
圧調整装置7とほぼ同様に、圧力レギュレータ8と、後
述の戻し配管53、導入管路54、導出管路55、還流
制御弁24およびオリフィス26,27等とにより構成
されている。しかし、燃圧調整装置52はタンク1の外
部に位置して、例えば車両のエンジンルーム(図示せ
ず)側に配設されている。
管で、該戻し配管53は第1の実施の形態で述べた戻し
配管20とほぼ同様に構成されているものの、戻し配管
53の一端側はタンク1の外部に配設され、圧力レギュ
レータ8の燃料室側に接続されている。また、戻し配管
53は長尺の燃料配管からなり、その他端側はタンク1
の燃料F中に浸漬されている。
タ8内で余剰となった燃料Fを図7中の矢示D方向へと
タンク1内の燃料F中にリターンさせるものである。ま
た、戻し配管53は後述の導出管路55と共に燃料戻し
配管により構成されているものである。
4は第1の実施の形態で述べた導入管路22とほぼ同様
に構成され、その途中には還流制御弁24とオリフィス
26とが設けられている。しかし、導入管路54は燃圧
調整配管51の途中部位から分岐し、後述の導出管路5
5と共に燃料Fの還流通路を構成している。そして、導
入管路54は還流制御弁24の開弁時に燃圧調整配管5
1内を流れる燃料Fの一部を圧力レギュレータ8の制御
圧室に導くものである。
5は第1の実施の形態で述べた導出管路23とほぼ同様
に構成され、その途中部位にはオリフィス27が設けら
れている。しかし、導出管路55は先端側が接続点55
Aの位置で戻し配管53に接続され、圧力レギュレータ
8の制御圧室から燃料Fを図7中の矢示E方向に導出し
つつ、戻し配管53を介してタンク1側に戻すものであ
る。
形態でも前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を
得ることができるが、特に本実施の形態では、圧力レギ
ュレータ8を含めて燃圧調整装置52をタンク1の外部
に配設する構成としたから、従来技術による燃料噴射装
置を大幅に変更することなく、本発明による燃料噴射装
置を実現でき、部品の共通化を図ることができる。
示し、本実施の形態の特徴は、燃料の還流通路を、圧力
レギュレータの可動隔壁に設けた導入通路部と、該導入
通路部により制御圧室に導かれた燃料をタンク内の燃料
側に導出する導出通路部とによって構成したことにあ
る。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
配管で、該分岐配管61は第1の実施の形態で述べた分
岐配管6とほぼ同様に構成され、燃料ポンプ2から供給
配管3内に吐出された燃料Fの一部を後述する圧力レギ
ュレータ62の燃料室A内に矢示C方向で流通させるも
のである。
レータ62は、第1の実施の形態で述べた圧力レギュレ
ータ8とほぼ同様に、ケーシング9、ダイヤフラム1
2、燃料室A、制御圧室Bおよび弁体15等によって構
成されている。
れた弁体ホルダとしてのアーマチャで、該アーマチャ6
3は第1の実施の形態で述べたアーマチャ14とほぼ同
様に構成され、アーマチャ63には弁体15がボール1
6を介して揺動可能に取付けられている。そして、アー
マチャ63はダイヤフラム12と共に可動隔壁を構成す
るものである。
導入通路部を構成する導入路で、該導入路64は圧力レ
ギュレータ62の燃料室Aと制御圧室Bとの間を常時連
通させ、分岐配管61から矢示C方向へと燃料室Aに流
入した燃料の一部を制御圧室B内に導くものである。
チャ63に形成された第1の絞り部となるオリフィス
で、該オリフィス65は後述のオリフィス68よりも小
さい流路面積をもって形成され、燃料室Aから制御圧室
Bに流入する燃料に絞り抵抗を発生させるものである。
Cに接続された燃料の導出通路部を構成する導出管路
で、該導出管路66は導入路64および後述の導出管路
67と共に還流ラインを構成し、圧力レギュレータ62
の制御圧室Bから燃料を矢示E方向に導出するものであ
る。
Bに接続された他の導出管路で、該導出管路67は制御
圧室Bに対して接続口11C側の導出管路66と並列に
配設され、導出管路66と共に導出通路部を構成するも
のである。そして、導出管路67は、後述する切換弁6
9の開弁時に圧力レギュレータ62の制御圧室Bからタ
ンク1内に向けて燃料を矢示G方向に導出するものであ
る。
2の絞り部となるオリフィスで、該オリフィス68は上
流側のオリフィス65よりも大きい流路面積をもって形
成され、導出管路66内を流れる燃料に絞り抵抗を与え
ることにより、圧力レギュレータ62の制御圧室B内
に、例えば図3中に一点鎖線で示した特性線28Bの如
く圧力Pb1なる制御圧を発生させるものである。
流制御弁としての切換弁で、該切換弁69は例えば4ポ
ート2位置のパイロット式切換弁からなり、空圧式のパ
イロット部69Aとばね69Bとを有している。そし
て、切換弁69はばね69Bにより開弁位置(ハ)に付
勢され、この開弁位置(ハ)では圧力レギュレータ62
の制御圧室Bからタンク1内に向けて燃料を矢示G方向
に導出することにより、圧力レギュレータ62の制御圧
室B内が圧力設定ばね17による圧力Pa よりも高い圧
力になるのを抑えるものである。
は、例えばエンジンの吸気マニホールド(図示せず)内
に発生するブースト圧に基づいたパイロット圧が供給さ
れ、例えばエンジンの始動時等に切換弁69はパイロッ
ト圧に従って開弁位置(ハ)から閉弁位置(ニ)に切換
わるものである。そして、閉弁位置(ニ)にある切換弁
69は、導出管路67を通じた燃料の流通を遮断する。
室B内の燃料が導出管路66を介して矢示E方向に導出
され、制御圧室B内の制御圧は図3中に一点鎖線で示し
た特性線28Bのように圧力Pb1レベルまで昇圧される
ものである。
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、圧力レ
ギュレータ62のアーマチャ63に燃料の導入路64と
オリフィス65とを形成したから、第1の実施の形態で
採用した導入管路22等を不要にでき、配管作業の簡略
化を図ることができる。
でも、この異物をオリフィス65によって捕捉すること
が可能となり、制御圧室B内への異物侵入をより確実に
防止できる。そして、オリフィス65が異物で閉塞され
た場合でも、制御圧室Bは導出管路66,67等を介し
てタンク1内の燃料と連通し続けるため、制御圧室B内
の制御圧を圧力設定ばね17による圧力Pa に設定で
き、これ以上に制御圧が上昇するのを抑えることができ
る。
示し、本実施の形態の特徴は、還流通路の途中に設ける
還流制御弁に第2の絞り部を内蔵する構成したことにあ
る。なお、本実施の形態では、前記第5の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
レギュレータで、該圧力レギュレータ71は、第5の実
施の形態で述べた圧力レギュレータ62とほぼ同様に、
ケーシング72、ダイヤフラム12、燃料室A、制御圧
室Bおよび弁体15等によって構成されている。
グ72は、下ケース73と上ケース74とからなり、こ
れらはカシメ部73A,74Aにより互いに衝合した状
態で一体化されている。しかし、本実施の形態にあって
は、上ケース74に単一の接続口74Bのみが設けら
れ、該接続口74Bには後述の導出管路75が接続され
ている。
Bに接続された導出通路部としての導出管路で、該導出
管路75はアーマチャ63内の導入路64と共に燃料の
還流ラインを構成し、制御圧室B内の燃料を後述の切換
弁76を介してタンク1内の燃料中へと矢示E方向に還
流させるものである。
磁式切換弁で、該切換弁76は第2の絞り部を内蔵した
還流制御弁を構成している。そして、切換弁76はソレ
ノイド部76Aとばね76Bとを有し、常時はばね76
Bにより開弁位置(ホ)に保持されている。
部76Aを励磁したときには、切換弁76が開弁位置
(ホ)から絞り位置(ヘ)に切換えられる。そして、切
換弁76は絞り位置(ヘ)で導出管路75内を流れる燃
料に絞り作用を与えることにより、オリフィス65との
間で圧力レギュレータ71の制御圧室B内に、例えば図
3中に一点鎖線で示した特性線28Bのように圧力Pb1
の制御圧を発生させるものである。
形態でも、前記第5の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、切換弁
76が第2の絞り部を内蔵することにより、部品点数を
減らし、組立時の作業性を大幅に向上できる。
の実施の形態を示し、本実施の形態では前記第1の実施
の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴
は、導入管路22の途中にデューティ制御弁等の電磁比
例式制御弁81を設け、該制御弁81は内蔵した第1の
絞り部の流路面積を可変に制御する流量制御弁として構
成したことにある。
とばね81Bとを有し、常時はばね81Bにより閉弁位
置(イ)に保持されている。また、外部からの制御信号
によりソレノイド部81Aを励磁するときに、制御弁8
1は閉弁位置(イ)から絞り位置(ロ)に徐々に切換わ
り、その流路面積Sは制御信号のパルス幅または電流値
に応じて、図11に示す如く例えば零から面積S1 の範
囲で連続的に変化するものである。
入管路22内を流れる燃料に絞り作用を与えることによ
り、オリフィス27との間で圧力レギュレータ8の制御
圧室B内に、流路面積Sに対応した制御圧を発生させる
ものである。
図11中の面積Sb となったときに下流側のオリフィス
27とほぼ等しい流路面積となり、この状態で圧力レギ
ュレータ8の制御圧室B内には、図3中に実線で示した
特性線28Aの如く圧力Pbの制御圧が発生する。
の面積Sb1まで小さく減じたときには、下流側のオリフ
ィス27よりも小さい流路面積となり、この場合に制御
圧室B内の制御圧は、例えば図3中に一点鎖線で示した
特性線28Bのように、圧力Pb よりも少なくとも低い
圧力Pb1となる。
の面積Sb2としたときには、下流側のオリフィス27よ
りも大なる流路面積となり、この場合に制御圧室B内の
制御圧は、例えば図3中に二点鎖線で示す特性線28C
のように、圧力Pb よりも少なくとも高い圧力Pb2とな
るものである。
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、制御弁
81を用いて流路面積Sを可変に制御することにより、
圧力レギュレータ8の制御圧を広い範囲で可変に制御で
きると共に、部品点数を減らし、組立時の作業性を大幅
に向上することができる。
に亘って可変に制御できるので、車両用エンジンの運転
条件に合致した燃圧を、コントロールユニット29(図
1参照)からの制御信号に基づいて高精度に調整するこ
とができる。
を示し、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施の形態の特徴は、導入管路2
2の途中に還流制御弁24と圧力レギュレータ8の接続
口11Bとの間に位置して2個のオリフィス91,91
を並列に配設し、該各オリフィス91によって第1の絞
り部を構成したことにある。
ィス27に比較して1/2程度の流路面積に形成され、
2個のオリフィス91,91を合計した流路面積がオリ
フィス27の流路面積と対応している。これにより、還
流制御弁24の開弁時には各オリフィス91を介して燃
料が圧力レギュレータ8の制御圧室B内に流通するの
で、制御圧室B内には図3中に示した特性線28Aのよ
うに、例えば圧力Pb の制御圧を発生できる。
形態にあっても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができるが、特に本実施の形態では、
導入管路22の途中に2個のオリフィス91,91を並
列に設ける構成としたので、各オリフィス91の流路面
積を小さくすることができ、導入管路22内に混入した
異物をオリフィス91によって捕捉し、制御圧室B内へ
の異物侵入を確実に防止できる。
路22の途中に2個のオリフィス91,91を並列に設
ける場合を例に挙げて説明したが、これに替えて、例え
ば3個以上のオリフィスを並列に設ける構成としてもよ
い。
を下流側のオリフィス27よりも小さい流路面積に形成
した場合には、還流制御弁24の開弁時における制御圧
室B内の制御圧を、例えば図3中に一点鎖線で示した特
性線28Bのように圧力Pbよりも低い圧力Pb1に設定
できる。また、各オリフィスの合計の流路面積を下流側
のオリフィス27よりも大なる流路面積とした場合に
は、制御圧室B内の制御圧を図3中に二点鎖線で示した
特性線28Cのように圧力Pb よりも高い圧力Pb2に設
定できる。
ィスを直列に配設してもよく、導出管路25側のオリフ
ィスについても複数個並列または直列に配設する構成と
してもよい。そして、この点は例えば第2の実施の形態
等についても同様である。
路22の途中に電磁式切換弁41を設ける場合を例に挙
げて説明したが、これに替えて、例えば図8に示す第5
の実施の形態のように、吸気マニホールド内のブースト
圧等に応じて切換制御されるパイロット式切換弁を設け
る構成としてもよい。この点は図9に示す第6の実施の
形態で述べた電磁式切換弁または図10に示す第7の実
施の形態で述べた電磁比例式制御弁81についても同様
である。
7,第8の実施の形態では、燃圧調整装置7をタンク1
内に設ける場合を例に挙げて説明したが、これに替え
て、例えば図7に示す第4の実施の形態のように、燃圧
調整手段をタンクの外部に設ける構成としてもよい。
20(53)からの燃料をタンク1内の燃料F中にリタ
ーンさせる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えばメインタンクとサブタンクとを有する
鞍形タンクを用いる場合等には、戻し配管20(53)
の先端側にジェットポンプ等の燃料吸引ポンプを設け、
サブタンク側の燃料をメインタンク側に吸引する構成し
てもよい。なお、導出管路23(66)または還流管路
36についても同様の燃料吸引ポンプを設ける構成とし
てもよいものである。
明は、噴射燃料の圧力を調整する燃圧調整手段を、圧力
レギュレータと、燃料ポンプから吐出された燃料の一部
を圧力レギュレータの制御圧室に導くと共にタンク内に
還流させる還流ラインと、該還流ラインに対する燃料の
流通を制御し前記制御圧室の圧力を少なくとも2段階で
変化させる圧力制御手段とによって構成したので、該圧
力制御手段を用いて還流ライン内に燃料を流通させるか
否かで圧力レギュレータの制御圧室に少なくとも低圧と
高圧の制御圧を発生でき、この制御圧に応じて燃料室内
の燃料圧力を可変に調整することができる。
には噴射燃料の微粒化を促進でき、低圧に設定したとき
には従来技術と同様の制御が可能となり、各構成部品の
圧力に対する耐久性を高めることができると共に、各構
成部品の耐久性、寿命、信頼性等を向上することができ
る。また、圧力レギュレータの使用個数を増やすことな
く、制御圧室内の制御圧を可変に調整でき、部品点数の
増加を抑え、組立時の作業性を向上できる。
プを圧力レギュレータ、戻しラインおよび還流ラインと
共にタンク内に設ける構成としているため、圧力レギュ
レータ、戻しラインおよび還流ライン等を燃料ポンプと
共にタンク内にコンパクトに収納し、燃料洩れ等に対し
ても簡単に対処できると共に、組立工数の削減、組立性
の向上化等を図ることができる。
ュレータを戻しラインおよび還流ラインと共にタンクの
外部に設ける構成としているので、タンクの外部に延び
る供給ラインの先端側で燃圧調整を行うことができ、燃
圧調整後に余剰となった燃料を戻しライン等を通じてタ
ンク内へと順次戻すことができる。そして、所謂フルリ
ターン型の燃料噴射装置を容易に実現でき、従来技術に
よる燃料噴射装置に対しても部品の共通化を図ることが
できる。
手段を、還流制御弁と、該還流制御弁の開,閉に従って
前記制御圧室の圧力を変化させる第1,第2の絞り部と
から構成しているので、還流制御弁を開弁したときには
第1,第2の絞り部間に位置する圧力レギュレータの制
御圧室に高圧を発生でき、還流制御弁を閉弁している間
は制御圧室を低圧状態とし、この低圧を制御圧として噴
射燃料の圧力を低い圧力に調整することができる。
ンを導入管路と導出管路とにより構成し、導入管路の途
中には第1の絞り部を設けると共に導出管路の途中には
第2の絞り部を設ける構成としているので、還流制御弁
の開弁時には第1の絞り部によって導入管路内を流れる
燃料に絞り抵抗を発生できると共に、第2の絞り部によ
って導出管路内を流れる燃料に絞り抵抗を発生でき、こ
の絞り抵抗によって発生する圧力を制御圧室の制御圧と
して用いることができる。
ンを、還流管路と、第1,第2の絞り部間の位置で該還
流管路から分岐し該還流管路を前記制御圧室に連通させ
る連通管路とにより構成しているため、還流制御弁の開
弁時に還流管路内を流れる燃料が制御圧室に直接流入す
ることはなくなり、燃料中の異物が制御圧室内に侵入す
るのを抑えることができる。
ンの導入通路部を圧力レギュレータの可動隔壁に設け、
圧力制御手段は、前記導入通路部に設けられ内部を流通
する燃料に絞り抵抗を与える第1の絞り部と、導出通路
部に設けられ内部を流通する燃料に絞り抵抗を与える第
2の絞り部と、開弁時に該第2の絞り部を迂回して燃料
を還流させ、閉弁時には該第2の絞り部を介して燃料を
還流させる還流制御弁とにより構成しているので、還流
制御弁の閉弁時には制御圧室の燃料を導出通路部、第2
の絞り部を介して流通させ、制御圧室に第2の絞り部に
よる高い圧力を発生できる。そして、還流制御弁の開弁
時には制御圧室がタンク内の圧力と同圧にでき、制御圧
室内の圧力を低い圧力に設定できる。
2の絞り部のうち上流側に位置する絞り部を下流側の絞
り部よりも小なる絞り径に形成しているので、還流ライ
ン内を流れる燃料中に異物が混入しても、この異物を上
流側の絞り部により捕捉でき、下流側の絞り部が異物に
より塞がれて異常圧力が発生したりするのを良好に防止
できる。
流制御弁は第1,第2の絞り部のうちいずれか一方の絞
り部を内蔵する構成としているので、部品点数を削減し
て組立性を向上できる。
還流制御弁は内蔵した絞り部の流路面積を可変に制御す
る流量制御弁により構成しているので、還流制御弁に内
蔵した絞り部を可変絞りとし、絞り部の流路面積に応じ
て制御室内の制御圧を可変に調整できると共に、圧力レ
ギュレータによる制御圧を少なくとも3段階以上で連続
的に変化させ、圧力調整を高精度に行うことができる。
1,第2の絞り部のうちいずれか一方の絞り部を複数の
オリフィスにより構成しているので、複数のオリフィス
を用いて制御圧を細かく調整でき、高圧時の燃圧調整を
安定して行うことができる。そして、複数のオリフィス
を用いることにより、制御圧室への異物侵入を良好に防
止することができる。
料噴射装置を示す構成図である。
図である。
す特性線図である。
て示す縦断面図である。
を拡大して示す縦断面図である。
て示す縦断面図である。
置を示す構成図である。
て示す縦断面図である。
て示す縦断面図である。
して示す縦断面図である。
との関係を示す特性線図である。
して示す縦断面図である。
絞り部) 27,39,39′,68 オリフィス(第2の絞り
部) 29 コントロールユニット 36 還流管路 37 連通管路 41,76 電磁式切換弁(還流制御弁) 64 導入路(導入通路部) 66,67,75 導出管路(導出通路部) 69 パイロット式切換弁(還流制御弁) 81 電磁比例式制御弁(還流制御弁) A 燃料室 B 制御圧室
Claims (11)
- 【請求項1】 燃料を収容するタンクと、該タンク内の
燃料を供給ライン内に吐出する燃料ポンプと、該燃料ポ
ンプに供給ラインを介して接続され該燃料ポンプから吐
出された燃料を内燃機関の燃焼室に向けて噴射する噴射
弁と、該噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整する燃
圧調整手段とからなる内燃機関の燃料噴射装置におい
て、 前記燃圧調整手段は、 内部を前記燃料ポンプからの燃料が導入される燃料室と
制御圧室とに画成する可動隔壁を有し、前記燃料室内の
圧力を前記制御圧室内の圧力に応じて調整し余剰となっ
た燃料を戻しラインを通じて前記タンク内に戻す圧力レ
ギュレータと、 該圧力レギュレータに設けられ、前記燃料ポンプから吐
出された燃料の一部を前記制御圧室に導くと共に、この
燃料を前記タンク内に還流させる還流ラインと、 該還流ラインに対する燃料の流通を制御することによ
り、前記制御圧室の圧力を少なくとも2段階で変化させ
る圧力制御手段とによって構成したことを特徴とする内
燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項2】 前記燃料ポンプは前記圧力レギュレー
タ、戻しラインおよび還流ラインと共に前記タンク内に
設ける構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の燃料
噴射装置。 - 【請求項3】 前記圧力レギュレータは戻しラインおよ
び還流ラインと共に前記タンクの外部に設ける構成とし
てなる請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項4】 前記圧力制御手段は、開弁したときに前
記還流ラインに燃料を流通させ、閉弁したときには該還
流ラインに燃料が流通するのを阻止する還流制御弁と、
前記制御圧室の前,後に位置して前記還流ラインに設け
られ、該還流制御弁の開,閉に従って前記制御圧室の圧
力を変化させる第1,第2の絞り部とから構成してなる
請求項1,2または3に記載の内燃機関の燃料噴射装
置。 - 【請求項5】 前記還流ラインは、前記還流制御弁およ
び第1の絞り部が設けられ前記燃料ポンプから吐出され
た燃料の一部を前記還流制御弁および第1の絞り部を介
して前記制御圧室に導く導入管路と、前記第2の絞り部
が設けられ該導入管路により前記制御圧室に導かれた燃
料を前記第2の絞り部を介してタンク内に導出する導出
管路とにより構成してなる請求項4に記載の内燃機関の
燃料噴射装置。 - 【請求項6】 前記還流ラインは、前記還流制御弁およ
び第1,第2の絞り部が設けられ前記燃料ポンプから吐
出された燃料の一部を前記還流制御弁および第1,第2
の絞り部を介して前記タンク内に還流させる還流管路
と、前記第1,第2の絞り部間の位置で該還流管路から
分岐し該還流管路を前記制御圧室に連通させる連通管路
とによって構成してなる請求項4に記載の内燃機関の燃
料噴射装置。 - 【請求項7】 前記還流ラインは、前記圧力レギュレー
タの可動隔壁に設けられ前記燃料室内の燃料の一部を制
御圧室内に導く導入通路部と、該導入通路部により前記
制御圧室に導かれた燃料を前記タンク内の燃料側に導出
する導出通路部とにより構成し、前記圧力制御手段は、
前記導入通路部に設けられ内部を流通する燃料に絞り抵
抗を与える第1の絞り部と、前記導出通路部に設けられ
内部を流通する燃料に絞り抵抗を与える第2の絞り部
と、開弁したときには該第2の絞り部を迂回して燃料を
還流させ、閉弁したときには該第2の絞り部を介して燃
料を還流させる還流制御弁とにより構成してなる請求項
1,2または3に記載の内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項8】 前記第1,第2の絞り部のうち上流側に
位置する絞り部は下流側の絞り部よりも小なる絞り径を
もって形成してなる請求項4,5,6または7に記載の
内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項9】 前記還流制御弁は第1,第2の絞り部の
うちいずれか一方の絞り部を内蔵する構成としてなる請
求項4,5,6,7または8に記載の内燃機関の燃料噴
射装置。 - 【請求項10】 前記還流制御弁は内蔵した絞り部の流
路面積を可変に制御する流量制御弁により構成してなる
請求項9に記載の内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項11】 前記第1,第2の絞り部のうちいずれ
か一方の絞り部は複数のオリフィスにより構成してなる
請求項4,5,6,7または8に記載の内燃機関の燃料
噴射装置。
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