JP2001089974A - 繊維基材 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】簡便な方法で、優れた抗菌性のある繊維基材を
提供することにある。 【解決手段】繊維表面に少なくともヨードホールが微粒
子状非水溶性熱可塑性ポリマーによって担持されている
ことを特徴とする繊維基材、繊維表面に少なくともポビ
ドンヨードが、ポリビニルピロリドンを共重合させた非
水溶性熱可塑性ポリマーと、ヨウ素を反応させて得られ
た変性ポビドンヨードが、繊維表面に担持されて成る繊
維基材、親水化処理を施した合成繊維表面に、少なくと
もポビドンヨードが担持されていることを特徴とする繊
維基材によって上記課題を解決した。
提供することにある。 【解決手段】繊維表面に少なくともヨードホールが微粒
子状非水溶性熱可塑性ポリマーによって担持されている
ことを特徴とする繊維基材、繊維表面に少なくともポビ
ドンヨードが、ポリビニルピロリドンを共重合させた非
水溶性熱可塑性ポリマーと、ヨウ素を反応させて得られ
た変性ポビドンヨードが、繊維表面に担持されて成る繊
維基材、親水化処理を施した合成繊維表面に、少なくと
もポビドンヨードが担持されていることを特徴とする繊
維基材によって上記課題を解決した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、殺菌性を有する
繊維基材に関する。
繊維基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、消毒薬や抗菌剤としては、塩素、
次亜塩素酸、クロラミンT等の塩素系薬剤、ヨウ素系薬
剤、カチオン界面活性剤系薬剤、クレゾール等のフェノ
ール系薬剤、ホルマリン等のアルデヒド系薬剤、グルコ
ン酸塩薬剤、クロルヘキシジン塩酸塩等のビグアニド系
薬剤、アルコール系薬剤及び銅、亜鉛、銀等の金属及び
その化合物が、それぞれの特徴を活かして使用されてい
る。
次亜塩素酸、クロラミンT等の塩素系薬剤、ヨウ素系薬
剤、カチオン界面活性剤系薬剤、クレゾール等のフェノ
ール系薬剤、ホルマリン等のアルデヒド系薬剤、グルコ
ン酸塩薬剤、クロルヘキシジン塩酸塩等のビグアニド系
薬剤、アルコール系薬剤及び銅、亜鉛、銀等の金属及び
その化合物が、それぞれの特徴を活かして使用されてい
る。
【0003】中でも、ヨウ素は周知のとおり優れた抗菌
性を有しているが、人体に対しては比較的安全であり、
各種用途に用いられている。特開平5−237171号
公報にはアルコール、エーテル等の媒体中にヨウ素、ヨ
ウ化物イオン及び非イオン性界面活性剤を含む殺菌剤組
成物を含浸させたポリウレタン発泡体が記載され、外科
手術用洗浄具として有用であることが示されている。特
開平4−174632号公報には、ヨウ素、アルコー
ル、ポリオール、ポリビニルピロリドン等を含有するヨ
ード系殺菌剤組成物を含浸させたウエットティッシュが
記載されている。更に、特開昭60−40048号公報
には、ポビドンヨードを殺菌剤として、吸着性部材に含
浸させた衛生ナプキン等が記載されている。
性を有しているが、人体に対しては比較的安全であり、
各種用途に用いられている。特開平5−237171号
公報にはアルコール、エーテル等の媒体中にヨウ素、ヨ
ウ化物イオン及び非イオン性界面活性剤を含む殺菌剤組
成物を含浸させたポリウレタン発泡体が記載され、外科
手術用洗浄具として有用であることが示されている。特
開平4−174632号公報には、ヨウ素、アルコー
ル、ポリオール、ポリビニルピロリドン等を含有するヨ
ード系殺菌剤組成物を含浸させたウエットティッシュが
記載されている。更に、特開昭60−40048号公報
には、ポビドンヨードを殺菌剤として、吸着性部材に含
浸させた衛生ナプキン等が記載されている。
【0004】特に、ポビドンヨードは、無臭性、人体に
対する低毒性、広範囲な抗菌スペクトル、ハンドリング
の良さなどの利点があるにも拘わらず、その用途が限定
されていた。
対する低毒性、広範囲な抗菌スペクトル、ハンドリング
の良さなどの利点があるにも拘わらず、その用途が限定
されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡便
な方法で、優れた抗菌性のあるシート及びフィルターを
提供することにある。
な方法で、優れた抗菌性のあるシート及びフィルターを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は検討した結
果、繊維表面に少なくともポビドンヨードが水溶性ポリ
マーと共に担持されていることを特徴とする繊維基材、
繊維表面に少なくともヨードホールが微粒子状非水溶性
熱可塑性ポリマーによって担持されていることを特徴と
する繊維基材、繊維表面にすくなくともポビドンヨード
が、コロイダルシリカ複合(メタ)アクリル樹脂エマル
ジョンを用いて担持されていることを特徴とする繊維基
材、ポリビニルピロリドンを共重合させた非水溶性熱可
塑性ポリマーと、ヨウ素を反応させて得られた変性ポビ
ドンヨードが、繊維表面に担持されて成る繊維基材、親
水化処理を施した合成繊維表面に、少なくともポビドン
ヨードが担持されていることを特徴とする繊維基材、及
び、これらの基材によって製造されるシート及びフィル
ターによって上記課題を解決した。
果、繊維表面に少なくともポビドンヨードが水溶性ポリ
マーと共に担持されていることを特徴とする繊維基材、
繊維表面に少なくともヨードホールが微粒子状非水溶性
熱可塑性ポリマーによって担持されていることを特徴と
する繊維基材、繊維表面にすくなくともポビドンヨード
が、コロイダルシリカ複合(メタ)アクリル樹脂エマル
ジョンを用いて担持されていることを特徴とする繊維基
材、ポリビニルピロリドンを共重合させた非水溶性熱可
塑性ポリマーと、ヨウ素を反応させて得られた変性ポビ
ドンヨードが、繊維表面に担持されて成る繊維基材、親
水化処理を施した合成繊維表面に、少なくともポビドン
ヨードが担持されていることを特徴とする繊維基材、及
び、これらの基材によって製造されるシート及びフィル
ターによって上記課題を解決した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
ポビドンヨードとはポリビニルピロリドンに分子ヨウ素
が錯体を形成したものであって、例えば特開平9−10
0235号公報に記載されているように、予め水性ヨウ
素化溶液を作製し、ポリビニルピロリドンを先のヨウ素
化溶液に添加して反応させ、錯体を形成した後、洗浄、
乾燥工程を経て、作製することができる。
ポビドンヨードとはポリビニルピロリドンに分子ヨウ素
が錯体を形成したものであって、例えば特開平9−10
0235号公報に記載されているように、予め水性ヨウ
素化溶液を作製し、ポリビニルピロリドンを先のヨウ素
化溶液に添加して反応させ、錯体を形成した後、洗浄、
乾燥工程を経て、作製することができる。
【0008】本発明に於ける繊維とは、大きく天然繊
維、化学繊維の2種に大別できる。天然繊維としては、
パルプ、綿、麻等の植物繊維と、動物繊維として、羊毛
などの獣毛繊維、絹などの繭繊維、更にはアスベストな
どの鉱物繊維などが使用できる。化学繊維としては、無
機繊維としては、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維など
のケイ酸塩繊維などが使用でき、また、再生繊維として
は、レーヨンなどのセルロース系、カゼイン繊維などの
タンパク質系、その他、アルギン酸繊維、キチン繊維な
どが使用でき、更に、合成繊維として、ナイロン等のポ
リアミド系、ビニロン等のポリビニルアルコール系、ポ
リエステル系、ポリアクリロニトリル繊維やモダクリル
繊維などのポリアクリロニトリル系、ポリエチレン繊維
やポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維などのポリオ
レフィン系などの繊維が使用できる。
維、化学繊維の2種に大別できる。天然繊維としては、
パルプ、綿、麻等の植物繊維と、動物繊維として、羊毛
などの獣毛繊維、絹などの繭繊維、更にはアスベストな
どの鉱物繊維などが使用できる。化学繊維としては、無
機繊維としては、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維など
のケイ酸塩繊維などが使用でき、また、再生繊維として
は、レーヨンなどのセルロース系、カゼイン繊維などの
タンパク質系、その他、アルギン酸繊維、キチン繊維な
どが使用でき、更に、合成繊維として、ナイロン等のポ
リアミド系、ビニロン等のポリビニルアルコール系、ポ
リエステル系、ポリアクリロニトリル繊維やモダクリル
繊維などのポリアクリロニトリル系、ポリエチレン繊維
やポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維などのポリオ
レフィン系などの繊維が使用できる。
【0009】パルプは紙となるが、他の繊維は織布や不
織布として、まずウェッブ状に加工される。シート基材
やフィルター基材用のウェッブとしては、コスト的にも
不織布が優れている。不織布とは、紙の抄造方法を利用
した湿式不織布と乾式不織布、スパンボンド不織布、メ
ルトブロー不織布、フラッシュ紡糸式不織布、トウ開繊
式不織布など分けられる。湿式及び乾式不織布の場合、
単繊維を用い、この繊維の相互作用は、接着剤を利用す
る方法(ケミカルボンド)、繊維間の熱融着を利用する
方法(サーマルボンド)、高圧水流で繊維を交絡する方
法(スパンレース)、特殊針でニードリングする方法
(ニードルパンチ)などでウェッブ強度を高めて使用す
ることができる。他の不織布は長繊維が用いられるが、
スパンボンド不織布では紡糸後に繊維間での接着性も向
上させることができて、強度の高いウェッブが得られ
る。メルトブロー不織布は、0.01デニールまでの極
細繊維でウェッブを形成することができて、フィルター
用には適当である。
織布として、まずウェッブ状に加工される。シート基材
やフィルター基材用のウェッブとしては、コスト的にも
不織布が優れている。不織布とは、紙の抄造方法を利用
した湿式不織布と乾式不織布、スパンボンド不織布、メ
ルトブロー不織布、フラッシュ紡糸式不織布、トウ開繊
式不織布など分けられる。湿式及び乾式不織布の場合、
単繊維を用い、この繊維の相互作用は、接着剤を利用す
る方法(ケミカルボンド)、繊維間の熱融着を利用する
方法(サーマルボンド)、高圧水流で繊維を交絡する方
法(スパンレース)、特殊針でニードリングする方法
(ニードルパンチ)などでウェッブ強度を高めて使用す
ることができる。他の不織布は長繊維が用いられるが、
スパンボンド不織布では紡糸後に繊維間での接着性も向
上させることができて、強度の高いウェッブが得られ
る。メルトブロー不織布は、0.01デニールまでの極
細繊維でウェッブを形成することができて、フィルター
用には適当である。
【0010】本発明に於ける水溶性ポリマーとは、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリ
ビニルアルコール、スルホン基変性ポリビニルアルコー
ル、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カチ
オン基変性ポリビニルアルコール、カチオン化デンプ
ン、リン酸エステル化コーンスターチ、カゼイン、カル
ボキシメチルセルロース、ポリアミド、変性ポリアミド
などが挙げられる。これらの樹脂とポビドンヨードを水
に溶かし、ウェッブに含浸して、繊維基材が得られる。
樹脂とポビドンヨードとの溶解比率は樹脂1に対し、ポ
ビドンヨードが0.001から2程度、好ましくは、
0.01から1程度であって、樹脂とポビドンヨードの
ウェッブへの含浸量は0.1g/m2から100g/
m2、好ましくは0.2g/m2から30g/m2程度で
ある。
ビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリ
ビニルアルコール、スルホン基変性ポリビニルアルコー
ル、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カチ
オン基変性ポリビニルアルコール、カチオン化デンプ
ン、リン酸エステル化コーンスターチ、カゼイン、カル
ボキシメチルセルロース、ポリアミド、変性ポリアミド
などが挙げられる。これらの樹脂とポビドンヨードを水
に溶かし、ウェッブに含浸して、繊維基材が得られる。
樹脂とポビドンヨードとの溶解比率は樹脂1に対し、ポ
ビドンヨードが0.001から2程度、好ましくは、
0.01から1程度であって、樹脂とポビドンヨードの
ウェッブへの含浸量は0.1g/m2から100g/
m2、好ましくは0.2g/m2から30g/m2程度で
ある。
【0011】本発明に於ける微粒子状非水溶性熱可塑性
ポリマーとは、水中にあってはラテックスであって、溶
解したポビドンヨードと混合できるが、ウェッブへの含
浸後は繊維上でポリマー皮膜となり、ポビドンヨードを
繊維上に保持する働きをする。このような微粒子状非水
溶性熱可塑性ポリマーとしては、スチレンブタジエンコ
ポリマー、カルボキシ変性スチレンブタジエンコポリマ
ー、アクリルスチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリ
アクリル酸エステル、変性ポリアクリル酸エステル、ア
クリルコポリマー、酢ビアクリルコポリマーなどのラテ
ックスや、コロイダルシリカ複合(メタ)アクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリエチレン酢ビコポリマー、ポリ
エチレンアクリルコポリマーなどのエマルジョンを用い
ることができる。これらの樹脂とポビドンヨードとの溶
解比率は樹脂1に対し、ポビドンヨードが0.001か
ら2程度、好ましくは、0.01から1程度であって、
樹脂とポビドンヨードのウェッブへの含浸量は0.1g
/m2から100g/m2、好ましくは0.2g/m2か
ら30g/m2程度である。
ポリマーとは、水中にあってはラテックスであって、溶
解したポビドンヨードと混合できるが、ウェッブへの含
浸後は繊維上でポリマー皮膜となり、ポビドンヨードを
繊維上に保持する働きをする。このような微粒子状非水
溶性熱可塑性ポリマーとしては、スチレンブタジエンコ
ポリマー、カルボキシ変性スチレンブタジエンコポリマ
ー、アクリルスチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリ
アクリル酸エステル、変性ポリアクリル酸エステル、ア
クリルコポリマー、酢ビアクリルコポリマーなどのラテ
ックスや、コロイダルシリカ複合(メタ)アクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリエチレン酢ビコポリマー、ポリ
エチレンアクリルコポリマーなどのエマルジョンを用い
ることができる。これらの樹脂とポビドンヨードとの溶
解比率は樹脂1に対し、ポビドンヨードが0.001か
ら2程度、好ましくは、0.01から1程度であって、
樹脂とポビドンヨードのウェッブへの含浸量は0.1g
/m2から100g/m2、好ましくは0.2g/m2か
ら30g/m2程度である。
【0012】特にコロイダルシリカ複合(メタ)アクリ
ル樹脂エマルジョンとは、アクリル樹脂をコア部にし
て、エマルジョン表面などにコロイダルシリカが化学結
合によって結合したエマルジョンであって、繊維表面に
あるときは多孔質の被膜を形成する。この多孔質皮膜に
よって、ポビドンヨードが担持される他、ヨウ素の徐放
性が保たれる。
ル樹脂エマルジョンとは、アクリル樹脂をコア部にし
て、エマルジョン表面などにコロイダルシリカが化学結
合によって結合したエマルジョンであって、繊維表面に
あるときは多孔質の被膜を形成する。この多孔質皮膜に
よって、ポビドンヨードが担持される他、ヨウ素の徐放
性が保たれる。
【0013】ところで、ポビドンヨードは水溶性である
ために、これらの方法を用いて繊維上に担持しても、水
洗などによる操作にある程度の量が消失することにな
る。そこで、ヨウ素化する前のポリビニルピロリドン
を、水溶化させないように、例えば、ビニルピロリドン
と水に不溶性の酢酸ビニル系を共重合化して、ヨウ素化
反応点を残しながら熱可塑性ポリマーを作製して、繊維
上に水に不溶性の形で保持することができる。ビニルピ
ロリドンとの共重合化する相手としては、スチレン、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、酢酸ビニル、酪酸ビニル等が知られている
が、水中でエマルジョン重合法などで作製することがで
きる。
ために、これらの方法を用いて繊維上に担持しても、水
洗などによる操作にある程度の量が消失することにな
る。そこで、ヨウ素化する前のポリビニルピロリドン
を、水溶化させないように、例えば、ビニルピロリドン
と水に不溶性の酢酸ビニル系を共重合化して、ヨウ素化
反応点を残しながら熱可塑性ポリマーを作製して、繊維
上に水に不溶性の形で保持することができる。ビニルピ
ロリドンとの共重合化する相手としては、スチレン、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、酢酸ビニル、酪酸ビニル等が知られている
が、水中でエマルジョン重合法などで作製することがで
きる。
【0014】疎水性である合成繊維の場合、繊維表面が
親水化処理を施すと、ポビドンヨードのぬれ性が向上し
て、付着性がよくなる。親水化処理とは、コロナ処理、
界面活性剤処理、或いは紫外線グラフト法による親水性
ポリマーのグラフト、親水性ラテックスの含浸処理など
を意味する。特にコロナ処理は簡便である。
親水化処理を施すと、ポビドンヨードのぬれ性が向上し
て、付着性がよくなる。親水化処理とは、コロナ処理、
界面活性剤処理、或いは紫外線グラフト法による親水性
ポリマーのグラフト、親水性ラテックスの含浸処理など
を意味する。特にコロナ処理は簡便である。
【0015】作製された基材は、シート状の場合は端部
を処理して、医療用衣服、マスク、帽子、病室内のベッ
トカバー、毛布、カーテンなどに加工することができ
る。この時、このシートの片方或いは両方に別なシート
を縫接して、積層とすることもできる。またフィルター
基材として、フラットな状態や、プリーツ状に加工し
て、基材に平衡にあるいは基材に垂直に空気を通すこと
によって、空気中の雑菌を除去することができる。
を処理して、医療用衣服、マスク、帽子、病室内のベッ
トカバー、毛布、カーテンなどに加工することができ
る。この時、このシートの片方或いは両方に別なシート
を縫接して、積層とすることもできる。またフィルター
基材として、フラットな状態や、プリーツ状に加工し
て、基材に平衡にあるいは基材に垂直に空気を通すこと
によって、空気中の雑菌を除去することができる。
【0016】かかる基材はエアーフィルターとして使用
できる。エアーフィルターは、一般フィルターとして粗
塵フィルター、エレクトレットを含む、中、高性能フィ
ルター、HEPA/ULPAなどがあるが、これらフィ
ルター濾材のを構成する繊維に直接、本発明によってポ
ビドンヨードを担持させることもできるが、予めポビド
ンヨードを担持したフィルター基材と積層して使用する
こともできる。また、本発明のフィルターは掃除機用の
ゴミパックとしても使用できうる。
できる。エアーフィルターは、一般フィルターとして粗
塵フィルター、エレクトレットを含む、中、高性能フィ
ルター、HEPA/ULPAなどがあるが、これらフィ
ルター濾材のを構成する繊維に直接、本発明によってポ
ビドンヨードを担持させることもできるが、予めポビド
ンヨードを担持したフィルター基材と積層して使用する
こともできる。また、本発明のフィルターは掃除機用の
ゴミパックとしても使用できうる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、本発明の趣旨を超えない限り、これらに限定さ
れるものではない。
するが、本発明の趣旨を超えない限り、これらに限定さ
れるものではない。
【0018】実施例1 ポリエステル繊維、レーヨン繊維よりなる目付量60g
/m2の乾式不織布を、水流交絡によって繊維を交絡さ
せて、しなやかな風合いを持つ、ウェッブ1を作製し
た。次に以下の水溶液を作製した。
/m2の乾式不織布を、水流交絡によって繊維を交絡さ
せて、しなやかな風合いを持つ、ウェッブ1を作製し
た。次に以下の水溶液を作製した。
【0019】 ポビドンヨード(PVP−I 日宝化学製) 3重量部 ポリビニルアルコール(NM−11 日本合成化学工業製) 5重量部 水 92重量部
【0020】ウェッブ1をコロナ処理を施し、繊維の水
に対するぬれ性を改善したのち、この水溶液に素早くを
含浸させて、60℃の温風で乾燥させて、繊維基材1を
作製した。この時、ポビドンヨードとPVAの乾燥後の
含浸量は15g/m2であった。この繊維基材1を、両
側から目付量25g/m2のメルトブロー法によるポリ
エチレン不織布挟み込み、エンボス加工を施して、一体
型として、裁断縫製をおこないベット用シーツを作製し
た。
に対するぬれ性を改善したのち、この水溶液に素早くを
含浸させて、60℃の温風で乾燥させて、繊維基材1を
作製した。この時、ポビドンヨードとPVAの乾燥後の
含浸量は15g/m2であった。この繊維基材1を、両
側から目付量25g/m2のメルトブロー法によるポリ
エチレン不織布挟み込み、エンボス加工を施して、一体
型として、裁断縫製をおこないベット用シーツを作製し
た。
【0021】このシーツの2cm角に切り取り、ブドウ
球菌(stapluy blococcus auve
us 209P)の存在する培地上に置いたところ、約
3mmの阻止縁が観察された。
球菌(stapluy blococcus auve
us 209P)の存在する培地上に置いたところ、約
3mmの阻止縁が観察された。
【0022】実施例2 繊維径33ミクロン、繊維長60mmのポリプロピレン
(PP)よりなる繊維70重量部と17ミクロン、繊維
長65mmの芯鞘構造を有するバインダー繊維(芯部分
は融点161℃のPP、鞘部分は融点142℃のPP−
ポリエチレン(PE)共重合体)30重量部を空気中で
解繊し、カード法にてウェッブを作製し、150℃に加
熱してバインダー部分の鞘部分を融解させて、シート強
度の高い、目付量100g/m2のウェッブ2を作製し
た。
(PP)よりなる繊維70重量部と17ミクロン、繊維
長65mmの芯鞘構造を有するバインダー繊維(芯部分
は融点161℃のPP、鞘部分は融点142℃のPP−
ポリエチレン(PE)共重合体)30重量部を空気中で
解繊し、カード法にてウェッブを作製し、150℃に加
熱してバインダー部分の鞘部分を融解させて、シート強
度の高い、目付量100g/m2のウェッブ2を作製し
た。
【0023】次の、水溶液2を作製した。 ポビドンヨード(PVP−I 日宝化学製) 2重量部 アクリル共重合エマルジョン (モビニール952 ヘキスト合成製 20%濃度) 30重量部 水 68重量部
【0024】作製した水溶液2に、コロナ処理を施し水
へのぬれ性を改善したウェッブ2を含浸させて、60℃
の温風で乾燥させて、繊維基材2を作製した。この時、
樹脂及びポビドンヨードの含有量は8g/m2であっ
た。
へのぬれ性を改善したウェッブ2を含浸させて、60℃
の温風で乾燥させて、繊維基材2を作製した。この時、
樹脂及びポビドンヨードの含有量は8g/m2であっ
た。
【0025】この繊維基材2を2cm角に切り取り、ブ
ドウ球菌(stapluy blococcus au
veus 209P)の存在する培地上に置いたとこ
ろ、約2mmの阻止縁が観察された。
ドウ球菌(stapluy blococcus au
veus 209P)の存在する培地上に置いたとこ
ろ、約2mmの阻止縁が観察された。
【0026】実施例3 次の水溶液を作製した。 ポビドンヨード(PVP−I 日宝化学製) 3重量部 コロイダルシリカ複合アクリル樹脂エマルジョン (モビニール8020 ヘキスト合成製 20%濃度)25重量部 水 72重量部
【0027】この水溶液を、帯電したメルトブロー法に
よって作製されたウェッブ3に含浸して、60℃にて乾
燥させて後、素早く80℃に加熱処理して、繊維基材3
を作製した。
よって作製されたウェッブ3に含浸して、60℃にて乾
燥させて後、素早く80℃に加熱処理して、繊維基材3
を作製した。
【0028】この基材を2cm角に切り取り、大腸菌
(escherichia coliw3110)の存
在する培地上に置いたところ約1.5mmの阻止縁が観
察された。
(escherichia coliw3110)の存
在する培地上に置いたところ約1.5mmの阻止縁が観
察された。
【0029】実施例4 次の水溶液を窒素置換した。 ビニルピロリドン 8重量部 酢酸ビニル 2重量部 過硫酸アンモニウム 0.2重量部 水 75重量部 エタノール 5重量部 ノニオン性界面活性剤 0.01重量部
【0030】この水溶液をホモジナイザーにて分散した
のち、80℃に加熱して、更にビニルピロリドン2重量
部、酢酸ビニル14重量部、エタノール5重量部の混合
液をゆっくり滴下して2時間加熱した。更に過硫酸アン
モニウム0.1重量部を混合し、更に4時間加熱を続け
た。次に、減圧下でエタノールを除去して、ポリビニル
ピロリドン−酢酸ビニルの共重合体エマルジョンを作製
した。
のち、80℃に加熱して、更にビニルピロリドン2重量
部、酢酸ビニル14重量部、エタノール5重量部の混合
液をゆっくり滴下して2時間加熱した。更に過硫酸アン
モニウム0.1重量部を混合し、更に4時間加熱を続け
た。次に、減圧下でエタノールを除去して、ポリビニル
ピロリドン−酢酸ビニルの共重合体エマルジョンを作製
した。
【0031】これとは別に、ヨウ素溶液を作製し、これ
を混合して、ポリビニルピロリドンの部分にヨウ素を付
与して、変性ポビドンヨードを作製した。この変性ポビ
ドンヨード5%濃度の水溶液を作製して、コロナ処理を
施した、実施例1のウェッブに樹脂含浸量6g/m2と
なるように担持し、充分に洗浄して繊維基材4とした。
を混合して、ポリビニルピロリドンの部分にヨウ素を付
与して、変性ポビドンヨードを作製した。この変性ポビ
ドンヨード5%濃度の水溶液を作製して、コロナ処理を
施した、実施例1のウェッブに樹脂含浸量6g/m2と
なるように担持し、充分に洗浄して繊維基材4とした。
【0032】この繊維基材4を縫製して、前掛けを作製
した。この前掛けを2cm角に切り取り、大腸菌(es
cherichia coli w3110)の存在す
る培地上に置いたところ約2mmの阻止縁が観察され
た。
した。この前掛けを2cm角に切り取り、大腸菌(es
cherichia coli w3110)の存在す
る培地上に置いたところ約2mmの阻止縁が観察され
た。
【0033】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
簡便な方法で、優れた抗菌性のある繊維基材を得ること
ができた。
簡便な方法で、優れた抗菌性のある繊維基材を得ること
ができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 1/40 D06M 15/263 D06M 15/263 A61L 9/01 M // A61L 9/01 D06M 101:16 D06M 101:16 15/21 Z Fターム(参考) 4C080 AA06 BB05 CC01 HH03 JJ06 KK08 LL10 MM18 NN06 NN28 QQ17 4D019 AA01 BA02 BA03 BA04 BA12 BA13 BB03 BB05 BC01 BC06 BC13 CA02 DA06 4H011 AA02 BA01 BB18 BB19 BC19 DA07 DA10 DD07 DH02 DH25 DH26 DH27 4L033 AC07 AC10 CA29 CA32 DA00 DA06 4L047 AA12 AA21 AA28 AA29 BA04 BA09 BB03 CA19 CB10 CC12 DA00
Claims (6)
- 【請求項1】 繊維表面に少なくともポビドンヨードが
水溶性ポリマーと共に担持されていることを特徴とする
繊維基材。 - 【請求項2】 繊維表面に少なくともヨードホールが微
粒子状非水溶性熱可塑性ポリマーによって担持されてい
ることを特徴とする、シート基材及びフィルター基材。 - 【請求項3】 繊維表面に少なくともポビドンヨード
が、コロイダルシリカ複合(メタ)アクリル樹脂エマル
ジョンを用いて担持されていることを特徴とする繊維基
材。 - 【請求項4】 ポリビニルピロリドンを共重合させた非
水溶性熱可塑性ポリマーと、ヨウ素を反応させて得られ
た変性ポビドンヨードが、繊維表面に担持されて成る繊
維基材。 - 【請求項5】 親水化処理を施した合成繊維表面に、少
なくともポビドンヨードが担持されていることを特徴と
する、シート基材及びフィルター基材。 - 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載さ
れた繊維基材によって製造されるシート及びフィルタ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26879399A JP2001089974A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 繊維基材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26879399A JP2001089974A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 繊維基材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001089974A true JP2001089974A (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17463356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26879399A Pending JP2001089974A (ja) | 1999-09-22 | 1999-09-22 | 繊維基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001089974A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005028269A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Ti Kenkyusho:Kk | 殺菌用フィルター |
JP2005539160A (ja) * | 2002-09-16 | 2005-12-22 | トリオシン・ホールディング・インコーポレイテッド | 活性剤が加入された静電的に荷電したフィルター媒体 |
JP2009039718A (ja) * | 2008-11-06 | 2009-02-26 | Ti Kenkyusho:Kk | 殺菌用フィルター |
JP2012170801A (ja) * | 2011-02-17 | 2012-09-10 | Daiya Seiyaku Kk | 繊維編成マスク |
JP2015081233A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-27 | 株式会社ピュアソン | 抗菌処理方法及び抗菌処理薬剤 |
-
1999
- 1999-09-22 JP JP26879399A patent/JP2001089974A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005539160A (ja) * | 2002-09-16 | 2005-12-22 | トリオシン・ホールディング・インコーポレイテッド | 活性剤が加入された静電的に荷電したフィルター媒体 |
JP2005028269A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Ti Kenkyusho:Kk | 殺菌用フィルター |
JP2009039718A (ja) * | 2008-11-06 | 2009-02-26 | Ti Kenkyusho:Kk | 殺菌用フィルター |
JP2012170801A (ja) * | 2011-02-17 | 2012-09-10 | Daiya Seiyaku Kk | 繊維編成マスク |
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