JP2001089580A - 透明部品 - Google Patents

透明部品

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JP2001089580A
JP2001089580A JP27009399A JP27009399A JP2001089580A JP 2001089580 A JP2001089580 A JP 2001089580A JP 27009399 A JP27009399 A JP 27009399A JP 27009399 A JP27009399 A JP 27009399A JP 2001089580 A JP2001089580 A JP 2001089580A
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JP
Japan
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fiber
resin
transparency
gypsum
molding
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Application number
JP27009399A
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English (en)
Inventor
Masanori Nagafune
昌則 長船
Shogo Ogawa
省吾 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Chemicals Corp
Original Assignee
Shikoku Chemicals Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス繊維が対応できないような微小な形状
部分の成形を可能とし、透明性を犠牲にせずに機械物性
を向上させることができ、且つ成形品の形状の自由度を
上げることが可能な透明性に優れた樹脂成形体を提供す
る。 【解決手段】 石膏繊維を含む合成樹脂組成物を成形し
て、透明性を損なうことなく、機械特性の優れた透明性
に優れた樹脂成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は透明性に優れた樹
脂成形体に関するものであり、特に光学部品およびOA
機器等の外装材などに有用である透明部品に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】透明性に優れた樹脂成形体の用途は、従
来、レンズ、光ディスクおよび光ファイバーなどであっ
たが、近年、成形品のデザイン性の面から、OA機器の
外装部品などにも採用され、その用途が広がりつつあ
る。
【0003】このような事情によって、透明部品用樹脂
の機械物性の向上に対する要求が強くなっており、樹脂
に繊維状物質を加えて補強することが行なわれている。
例えば特開平9−227740号公報には、ガラス繊維
およびポリスチレン系樹脂との界面密着性を高めること
を目的とした樹脂組成物が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかしながら、ガラス繊維は樹脂成形品の
表面平滑性あるいは微小な形状部分の補強を要求される
場合には効果が期待できない。このような用途にチタン
酸カリウムウィスカが良く使われているが、チタン酸カ
リウムウィスカは透光性に乏しく透明部品には対応でき
なかった。そこで本発明はガラス繊維が対応できないよ
うな微小な形状部分の成形を可能とし、透明性を犠牲に
せずに機械物性を向上させることができ、且つ成形品の
形状の自由度を上げることが可能な透明性に優れた樹脂
成形体を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な事情に鑑み鋭意試験研究を重ねた結果、透明な合成樹
脂に対して石膏繊維を配合することにより、優れた機械
物性を備え且つ透明性に優れた樹脂成形体が得られるこ
とを見出し、本発明を完遂するに至った。
【0006】本発明の実施において使用される合成樹脂
は、透明なものであれば特に限定されるものではない
が、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネ
イト樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネイ
ト樹脂、ポリスチレン系樹脂、メタクリル酸メチル-ス
チレン共重合体、アクリルニトリル-スチレン共重合
体、ポリ4−メチルペンテン樹脂が代表的である。これ
らの樹脂の中でも、ポリカーボネイト樹脂、ジエチレン
グリコールビスアリルカーボネイト樹脂、ポリスチレン
系樹脂、メタクリル酸メチル-スチレン共重合体、アク
リルニトリル-スチレン共重合体を使用した場合には、
それらの樹脂の屈折率が石膏に近いために、特に高い透
明性の実現が可能である。
【0007】本発明の実施において使用される石膏繊維
の製法は、特に限定されるものではないが、特願平11
−230938号に記載されている方法により合成され
たものは、より高い透明性の実現が可能である。
【0008】石膏繊維の形状は特に限定されるものでは
ないが、補強材として使用する場合は、径が2μm以
下、好ましくは1μm以下が効果的であり、アスペクト
比が20以上、好ましくは40以上であることが必要で
ある。また、適宜各種処理剤を使用して石膏繊維表面の
改質を行うことができる。
【0009】石膏繊維の配合量は、合成樹脂組成物に対
して1容量%〜40容量%までの範囲にすべきである。
1容量%以下では充分な繊維補強の効果が現れないし、
40容量%以上では成形時の溶融粘度が高くなり過ぎ、
成形不良となる可能性が高いからである。
【0010】本発明の実施において使用される石膏繊維
および合成樹脂の複合化方法、或いはその樹脂組成物の
成形方法は、特に限定するものではないが、例えば複合
化方法としては、各種押し出し機、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ブラベンダー、ロール、ヘンシェルミキ
サーおよびフィーダールーダーなどを用いることができ
る。また成形方法としては、射出成形、押し出し成形な
らびに圧縮成形などが挙げられる。
【0011】このようにして得られた樹脂組成物を成形
してなる透明部品は、光学部品、窓材ならびに、透明性
を特徴にしたOA機器の外装部品などに極めて有用であ
る。
【0012】
【作用】径が3μmに満たない微小な繊維および合成樹
脂を複合化した場合には、繊維が透明であっても樹脂な
らびに繊維の屈折率に差があれば、それらを組み合わせ
た複合材は透明にならない。それらの屈折率の違いによ
り、繊維および樹脂の界面で透過光が反射を起こすため
である。ほとんどの樹脂の屈折率は1.45〜1.65
の範囲にあり、樹脂の補強に使用できる種々の針状フィ
ラーの中で、この屈折率の範囲に入るものは少ない。石
膏の屈折率は、1.52〜1.60の範囲であり、特に
半水塩あるいは無水塩は1.57程度である。即ち、ポ
リカーボネイト樹脂、ジエチレングリコールビスアリル
カーボネイト樹脂、ポリスチレン系樹脂、メタクリル酸
メチル−スチレン共重合体およびアクリルニトリル−ス
チレン共重合体などの屈折率とほぼ一致している。
【0013】また、複合材料の透明性を保持するもうひ
とつの要因は、繊維および樹脂の界面の密着性である。
繊維および樹脂の屈折率が同一であっても、それらの密
着性が悪い場合には複合材の透明性が損なわれる。この
ため、特開平9−227740号公報においては、エポ
キシ基を含有するスチレン系樹脂を添加することによ
り、ガラス繊維および樹脂の密着性を上げて透明性を実
現している。石膏繊維に対しても、樹脂との密着性を上
げるために表面処理を行ってもよいが、特願平11−2
30938号に記載されている方法により合成された石
膏繊維においては、繊維の合成段階にて撥水性の物質が
繊維表面に均一に吸着しており、後工程で表面処理を行
う場合に比べて顕著な効果がある。
【0014】
【実施例】以下本発明を、実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの試験における評価方法は、次に示
した試験規格によって行ったものである。 曲げ試験:ASTM D790 全光透過率:ASTM D1003
【0015】[実施例1〜7、比較例1〜5]以下の原
料を表1に示した割合で配合して押し出し後、試験片を
成形した。これらの試験結果は表1に示したとおりであ
った。 「樹脂」 樹脂1:ポリメタクリル酸メチル樹脂〔三菱レイヨン、
アクリペットUT−100〕 樹脂2:ポリカーボネイト樹脂〔帝人化成、パンライト
L−1250〕 樹脂3:ポリスチレン系樹脂〔旭化成、スタイロン47
0A〕 樹脂4:アクリルニトリル−スチレン共重合体〔旭化
成、スタイラック767〕 「繊維」 繊維1(石膏繊維1):以下に示した方法で合成した繊
維を用いた。 二水石膏を水に分散させて6%スラリーとし、オートク
レーブで120℃で2時間保持する。スラリーを固液分
離し、80℃で乾燥し、径2μm、長さ50μmの半水
石膏繊維を得た。 繊維2(石膏繊維2):以下に示した方法で合成した繊
維を用いた。 2mol/lの塩化カルシウム水溶液に、3g/lにな
るようにパラフィンを加え、ここに塩化カルシウム水溶
液の4倍量の0.5mol/lの硫酸ナトリウム水溶液
を、両者を各々煮沸した後、5秒程度で滴下した。得ら
れたスラリーを固液分離し、80℃で乾燥し、径2μ
m、長さ50μmの半水石膏繊維を得た。 繊維3(石膏繊維3):以下に示した方法で合成した繊
維を用いた。 1mol/lの塩化カルシウム水溶液に、1.5g/l
になるようにステアリン酸マグネシウムを加え、ここに
塩化カルシウム水溶液の2倍量の0.5mol/lの硫
酸ナトリウム水溶液を、両者を各々煮沸した後、5分程
度で滴下した。得られたスラリーを固液分離し、80℃
で乾燥し、径1μm、長さ100μmの半水石膏繊維を
得た。 繊維4(石膏繊維4):1kgの繊維1に対して、10
gのパラフィンを溶解させたメタノールで処理し、80
℃で乾燥した。 繊維5:チタン酸カリウムウィスカ(大塚化学、ティス
モD)
【0016】
【表1】
【0017】表1に示した試験結果によれば、石膏繊維
を配合した樹脂の透明性は充填材を配合しない樹脂に匹
敵しており、且つ曲げ弾性が向上していることが認めら
れる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、石膏繊維を含む合成樹
脂組成物を用いて作った透明性に優れた樹脂成形体は、
その最大の特徴である透明性を保持したまま、機械的強
度の向上ならびに線膨張係数が低減ができるので、光学
部品あるいは窓材のみならず、OA機器の外装部品など
に幅広く応用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AB08 AC08 AD04 AD05 AD09 AD41 AK14 AK15 AK16 AL01 AL11 4G076 AA14 AB04 AC02 BA12 BA15 BA43 BC02 BC07 BC08 BD02 CA07 CA26 DA02 DA30 4J002 BB171 BC031 BC061 BC071 BG061 CG001 DG056 FA046 FB266 FD016 GP00 GQ00 4J037 AA10 CC13 CC16 CC30 DD05 DD09 EE08 EE28 FF02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏繊維を含む合成樹脂組成物を成形し
    てなる透明性に優れた樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 石膏繊維として、無機物表面に撥水性を
    付与できる物質が半水石膏の繊維成長時に繊維表面に吸
    着している半水石膏繊維を用いたことを特徴とする請求
    項1に記載の透明性に優れた樹脂成形体。
  3. 【請求項3】 合成樹脂組成物に対して、石膏繊維が1
    〜40容量%の範囲で配合されていることを特徴とする
    請求項2に記載の透明性に優れた樹脂成形体。
JP27009399A 1999-09-24 1999-09-24 透明部品 Pending JP2001089580A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014043584A (ja) * 2013-11-12 2014-03-13 Tokuyama Corp 樹脂組成物の製造方法

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