JP2001089420A - アクリレート化合物とそれを用いた接着剤及び液晶素子 - Google Patents
アクリレート化合物とそれを用いた接着剤及び液晶素子Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶層の接着剤成分に有用なアクリレート
化合物と、それを用いた軽量かつ薄型で破損のおそれが
なく、機械的強度に優れるとともに視認性の良好な液晶
素子を提供すること。 【解決手段】下記一般式〔1〕、 【化1】 〔式中、R1 R2 は、水素原子、アシル基、アルキルシ
リル基またはジメチメルシロキシ基を示す。但し、R1
R2 が共に水素原子である場合を除く。〕で表されるア
クリレート化合物と、該アクリレート化合物と重合開始
剤または重合開始剤と重合禁止剤からなる接着剤およ
び、透明導電膜を有する一対の基板の間に該接着剤と液
晶物質を含む組成物の層を挟持した液晶素子。
化合物と、それを用いた軽量かつ薄型で破損のおそれが
なく、機械的強度に優れるとともに視認性の良好な液晶
素子を提供すること。 【解決手段】下記一般式〔1〕、 【化1】 〔式中、R1 R2 は、水素原子、アシル基、アルキルシ
リル基またはジメチメルシロキシ基を示す。但し、R1
R2 が共に水素原子である場合を除く。〕で表されるア
クリレート化合物と、該アクリレート化合物と重合開始
剤または重合開始剤と重合禁止剤からなる接着剤およ
び、透明導電膜を有する一対の基板の間に該接着剤と液
晶物質を含む組成物の層を挟持した液晶素子。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアクリレー
ト化合物とそれを用いた接着剤、液晶組成物および液晶
素子に関する。さらに詳しくは、エポキシアクリレート
系のアクリレート化合物とそれを主成分とする接着剤、
該接着剤を配合した液晶組成物および機械的強度と視認
性を向上させた液晶素子に関する。
ト化合物とそれを用いた接着剤、液晶組成物および液晶
素子に関する。さらに詳しくは、エポキシアクリレート
系のアクリレート化合物とそれを主成分とする接着剤、
該接着剤を配合した液晶組成物および機械的強度と視認
性を向上させた液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶素子は、薄型で軽量であることか
ら、オプトエレクトロニクス分野において、たとえば液
晶表示素子、液晶記憶素子、液晶音響素子、調光ガラス
などに広く用いられている。この液晶素子は、これを構
成する液晶セルの形成のため、基板としてガラス板が主
に用いられてきた。ところで、このガラス板を基板とす
る液晶素子は、液晶セルの組立をした後、これに液晶を
真空注入する必要があることから製造工程が煩雑である
うえ、これを用いて製造した液晶表示パネルなどの液晶
表示素子においては、この素子自体の可撓性が小さく、
したがって、外力によってガラス板が破損し易いという
問題があった。
ら、オプトエレクトロニクス分野において、たとえば液
晶表示素子、液晶記憶素子、液晶音響素子、調光ガラス
などに広く用いられている。この液晶素子は、これを構
成する液晶セルの形成のため、基板としてガラス板が主
に用いられてきた。ところで、このガラス板を基板とす
る液晶素子は、液晶セルの組立をした後、これに液晶を
真空注入する必要があることから製造工程が煩雑である
うえ、これを用いて製造した液晶表示パネルなどの液晶
表示素子においては、この素子自体の可撓性が小さく、
したがって、外力によってガラス板が破損し易いという
問題があった。
【0003】そこで、このような外力による破損のおそ
れがなく、しかも加工しやすいプラスチック製の基板を
用いた液晶素子の開発が試みられている。しかしなが
ら、プラスチックフィルムを基板に用いた液晶素子にお
いては、人手による押圧によっても液晶の流動が生ずる
ことから表示の乱れを招くという問題がある。そこで、
このプラスチックフィルムを基板に用いた液晶素子につ
いての機械的強度の改良が試みられている。
れがなく、しかも加工しやすいプラスチック製の基板を
用いた液晶素子の開発が試みられている。しかしなが
ら、プラスチックフィルムを基板に用いた液晶素子にお
いては、人手による押圧によっても液晶の流動が生ずる
ことから表示の乱れを招くという問題がある。そこで、
このプラスチックフィルムを基板に用いた液晶素子につ
いての機械的強度の改良が試みられている。
【0004】たとえば、特開昭60−153025号公
報においては、対向するプラスチックフィルム基板に設
けた配向制御膜に、球状のギャップ材を固定して、素子
の機械的強度の向上をはかる方法が提案されている。と
ころで、この方法においては、配向制御膜の配向性を損
なうことなくギャップ材を固定することに困難性がある
ほか、球状のギャップ材を固着させるだけでは、その固
着部の接点が小さいために、素子の曲げに対する機械的
強度の向上効果が充分には得られないという問題もあ
る。
報においては、対向するプラスチックフィルム基板に設
けた配向制御膜に、球状のギャップ材を固定して、素子
の機械的強度の向上をはかる方法が提案されている。と
ころで、この方法においては、配向制御膜の配向性を損
なうことなくギャップ材を固定することに困難性がある
ほか、球状のギャップ材を固着させるだけでは、その固
着部の接点が小さいために、素子の曲げに対する機械的
強度の向上効果が充分には得られないという問題もあ
る。
【0005】また、特開平1−250930号公報にお
いては、非液晶性熱可塑性樹脂と液晶物質をともに溶媒
に溶解させた溶液を、一方のプラスチックフィルム基板
に塗布して乾燥させ、その上に対向基板を積層してなる
散乱型の液晶表示素子を得る方法を提案している。この
場合、非液晶性熱可塑性樹脂を液晶物質に対して1:1
〜1:3(重量比)の割合で用いるのであるが、このよ
うに非液晶性熱可塑性樹脂を大量に用いると、複屈折型
液晶素子では非液晶性熱可塑性樹脂が直接目視で見えた
り、不要な光散乱が発生するという問題がある。
いては、非液晶性熱可塑性樹脂と液晶物質をともに溶媒
に溶解させた溶液を、一方のプラスチックフィルム基板
に塗布して乾燥させ、その上に対向基板を積層してなる
散乱型の液晶表示素子を得る方法を提案している。この
場合、非液晶性熱可塑性樹脂を液晶物質に対して1:1
〜1:3(重量比)の割合で用いるのであるが、このよ
うに非液晶性熱可塑性樹脂を大量に用いると、複屈折型
液晶素子では非液晶性熱可塑性樹脂が直接目視で見えた
り、不要な光散乱が発生するという問題がある。
【0006】さらに、特開平5−264980号公報に
おいては、液晶物質と、光重合性組成物および(メタ)
アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤または高分
子量の光重合開始剤との混合物の層に、活性光線を照射
することによって、光重合性組成物の重合体中に、該光
重合開始剤を含有する透明性高分子物質を形成し、液晶
物質と透明性高分子物質からなる調光層を有する液晶素
子の製造法を提案している。しかしながら、このように
して得られる液晶素子は、電界の非印加時の光散乱が大
きすぎて、複屈折型液晶素子に適用することができな
い。
おいては、液晶物質と、光重合性組成物および(メタ)
アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤または高分
子量の光重合開始剤との混合物の層に、活性光線を照射
することによって、光重合性組成物の重合体中に、該光
重合開始剤を含有する透明性高分子物質を形成し、液晶
物質と透明性高分子物質からなる調光層を有する液晶素
子の製造法を提案している。しかしながら、このように
して得られる液晶素子は、電界の非印加時の光散乱が大
きすぎて、複屈折型液晶素子に適用することができな
い。
【0007】そして、特開平5−27246号公報にお
いては、対向する基板の間を、均一に分布した紫外線硬
化樹脂の柱で接続することにより液晶素子の機械的強度
の向上をはかる方法を提案している。この方法では、液
晶物質に紫外線硬化樹脂のモノマーを溶解させてセルに
注入した後、これに紫外線照射をして該モノマーを硬化
させ、対向する基板間の柱を形成するのであるが、この
柱をセルの厚み程度にまで成長させるのが容易ではない
という難点がある。
いては、対向する基板の間を、均一に分布した紫外線硬
化樹脂の柱で接続することにより液晶素子の機械的強度
の向上をはかる方法を提案している。この方法では、液
晶物質に紫外線硬化樹脂のモノマーを溶解させてセルに
注入した後、これに紫外線照射をして該モノマーを硬化
させ、対向する基板間の柱を形成するのであるが、この
柱をセルの厚み程度にまで成長させるのが容易ではない
という難点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリレー
ト化合物とそれを主成分とする接着剤、該接着剤を配合
した液晶組成物および機械的強度と視認性を向上させた
液晶素子を提供することを目的とするものである。
ト化合物とそれを主成分とする接着剤、該接着剤を配合
した液晶組成物および機械的強度と視認性を向上させた
液晶素子を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プラスチ
ック製の基板を用いた液晶素子の機械的強度と視認性の
向上をはかるため種々検討を重ねた結果、液晶素子の液
晶層構成材料として、特定の化学構造を有するアクリレ
ート化合物を主成分とする接着剤を液晶物質に配合した
液晶組成物を用い、これにより液晶層を形成した液晶素
子によれば、上記目的を達成することができることを見
出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
ック製の基板を用いた液晶素子の機械的強度と視認性の
向上をはかるため種々検討を重ねた結果、液晶素子の液
晶層構成材料として、特定の化学構造を有するアクリレ
ート化合物を主成分とする接着剤を液晶物質に配合した
液晶組成物を用い、これにより液晶層を形成した液晶素
子によれば、上記目的を達成することができることを見
出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 (1)下記一般式〔1〕、
ある。 (1)下記一般式〔1〕、
【0011】
【化2】
【0012】〔式中、R1 、R2 は、各々独立に水素原
子、炭素数2〜9の飽和もしくは不飽和炭素を有するア
シル基、炭素数3〜16の飽和もしくは不飽和炭素を有
するアルキルシリル基または珪素数2〜4のジメチルシ
ロキシ基を示す。但し、R1 とR2 が共に水素原子であ
る場合を除く。〕で表されるアクリレート化合物。 (2)前記(1)に記載のアクリレート化合物90〜9
9重量%と重合開始剤1〜10重量%とからなる接着
剤。 (3)前記(1)に記載のアクリレート化合物87〜9
8.9重量%と重合開始剤1〜10重量%および重合禁
止剤0.1〜3重量%とからなる接着剤。 (4)液晶化合物70〜99重量%と前記(2)または
(3)に記載の接着剤1〜30重量%からなる液晶組成
物。 (5)透明導電膜を有する一対の基板間に前記(4)に
記載の液晶組成物を用いて形成された液晶層を挟持して
なる液晶素子。
子、炭素数2〜9の飽和もしくは不飽和炭素を有するア
シル基、炭素数3〜16の飽和もしくは不飽和炭素を有
するアルキルシリル基または珪素数2〜4のジメチルシ
ロキシ基を示す。但し、R1 とR2 が共に水素原子であ
る場合を除く。〕で表されるアクリレート化合物。 (2)前記(1)に記載のアクリレート化合物90〜9
9重量%と重合開始剤1〜10重量%とからなる接着
剤。 (3)前記(1)に記載のアクリレート化合物87〜9
8.9重量%と重合開始剤1〜10重量%および重合禁
止剤0.1〜3重量%とからなる接着剤。 (4)液晶化合物70〜99重量%と前記(2)または
(3)に記載の接着剤1〜30重量%からなる液晶組成
物。 (5)透明導電膜を有する一対の基板間に前記(4)に
記載の液晶組成物を用いて形成された液晶層を挟持して
なる液晶素子。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における前記一般式〔1〕
で表されるアクリレート化合物は、新規なエポキシアク
リレート系のアクリレート化合物である。そして、この
一般式〔1〕において、R1 およびR2 が表わす炭素数
2〜9の飽和もしくは不飽和炭素を有するアシル基とし
ては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バロイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、シク
ロヘキシルカルボニル基、メタクリロイル基、クロトノ
イル基、イソクロトノイル基、ベンゾイル基、トルオイ
ル基、ヒドラトロポイル基、アトロポイル基、シンナモ
イル基、アニソイル基などが挙げられる。これらアシル
基の中でも、アセチル基を有するアクリレート化合物が
とくに好適に用いられる。また、同式におけるこれらR
1 およびR2 が表わす炭素数3〜16の飽和もしくは不
飽和炭素を有するアルキルシリル基としては、トリメチ
ルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げら
れる。これらアルキルシリル基の中でも、t−ブチルジ
メチルシリル基を有するアクリレート化合物がとくに好
適に用いられる。さらに、同式におけるこれらR1 およ
びR2 が表わす珪素数2〜4のジメチルシロキシ基とし
ては、ペンタメチルジシロキシ基、ヘプタメチルトリシ
ロキシ基、ノナメチルテトラシロキシ基などが挙げられ
る。これらの中でも、ヘプタメチルトリシロキシ基がと
くに好適なものとして挙げられる。
で表されるアクリレート化合物は、新規なエポキシアク
リレート系のアクリレート化合物である。そして、この
一般式〔1〕において、R1 およびR2 が表わす炭素数
2〜9の飽和もしくは不飽和炭素を有するアシル基とし
ては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バロイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、シク
ロヘキシルカルボニル基、メタクリロイル基、クロトノ
イル基、イソクロトノイル基、ベンゾイル基、トルオイ
ル基、ヒドラトロポイル基、アトロポイル基、シンナモ
イル基、アニソイル基などが挙げられる。これらアシル
基の中でも、アセチル基を有するアクリレート化合物が
とくに好適に用いられる。また、同式におけるこれらR
1 およびR2 が表わす炭素数3〜16の飽和もしくは不
飽和炭素を有するアルキルシリル基としては、トリメチ
ルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などが挙げら
れる。これらアルキルシリル基の中でも、t−ブチルジ
メチルシリル基を有するアクリレート化合物がとくに好
適に用いられる。さらに、同式におけるこれらR1 およ
びR2 が表わす珪素数2〜4のジメチルシロキシ基とし
ては、ペンタメチルジシロキシ基、ヘプタメチルトリシ
ロキシ基、ノナメチルテトラシロキシ基などが挙げられ
る。これらの中でも、ヘプタメチルトリシロキシ基がと
くに好適なものとして挙げられる。
【0014】つぎに、これらアクリレート化合物を製造
する方法としては、その原料化合物として、ビスフェノ
ールA(アクリロイル)オキシグリシジルエーテルやビ
スフェノールA(メタクリロイル)オキシグリシジルエ
ーテルを使用すればよい。そして、一般式〔1〕におけ
るR1 およびR2 の少なくとも一方が炭素数2〜9のア
シル基で置換されたアクリレート化合物を得る場合に
は、これら原料化合物に、炭素数2〜9の飽和もしくは
不飽和アルキル基を有するカルボン酸のクロライド、ブ
ロマイドまたは酸無水物を反応させればよい。また、同
式におけるR1 およびR2 の少なくとも一方が炭素数3
〜16の飽和もしくは不飽和炭素を有するアルキルシリ
ル基で置換されたアクリレート化合物を製造する場合に
は、これら原料化合物に、その置換基に対応するアルキ
ルシリルクロライドを反応させればよい。さらに、同式
におけるR1 およびR2 の少なくとも一方が珪素数2〜
4のジメチルシロキシ基で置換されたアクリレート化合
物を製造する場合には、これら原料化合物に、その置換
基に対応するモノクロロシロキサンを反応させればよ
い。
する方法としては、その原料化合物として、ビスフェノ
ールA(アクリロイル)オキシグリシジルエーテルやビ
スフェノールA(メタクリロイル)オキシグリシジルエ
ーテルを使用すればよい。そして、一般式〔1〕におけ
るR1 およびR2 の少なくとも一方が炭素数2〜9のア
シル基で置換されたアクリレート化合物を得る場合に
は、これら原料化合物に、炭素数2〜9の飽和もしくは
不飽和アルキル基を有するカルボン酸のクロライド、ブ
ロマイドまたは酸無水物を反応させればよい。また、同
式におけるR1 およびR2 の少なくとも一方が炭素数3
〜16の飽和もしくは不飽和炭素を有するアルキルシリ
ル基で置換されたアクリレート化合物を製造する場合に
は、これら原料化合物に、その置換基に対応するアルキ
ルシリルクロライドを反応させればよい。さらに、同式
におけるR1 およびR2 の少なくとも一方が珪素数2〜
4のジメチルシロキシ基で置換されたアクリレート化合
物を製造する場合には、これら原料化合物に、その置換
基に対応するモノクロロシロキサンを反応させればよ
い。
【0015】また、上記の反応を行うにあたっては、溶
媒としてジクロロメタンやトルエンなどを用いるのが好
ましく、これら溶媒に上記原料化合物のビスフェノール
A(アクリロイル)オキシグリシジルエーテルやビスフ
ェノールA(メタクリロイル)オキシグリシジルエーテ
ルを溶解させた溶液に、塩基の存在下、カルボン酸のク
ロライドやブロマイドなどを滴下して反応させればよ
い。ここで用いる塩基としては、トリエチルアミンやピ
リジン、ジイソプロピルエチルアミンなどが好適なもの
として挙げられる。また、上記のカルボン酸無水物を反
応させる場合には、ピリジンなどの塩基を理論量よりも
過剰に用いた方が有利である。さらに、アルキルシリル
クロライドやモノクロロシロキサンを反応させる場合に
は、上記の塩基の他に、イミダゾールの存在下、ジメチ
ルホルムアルデヒド中で反応させることにより製造する
ことができる。
媒としてジクロロメタンやトルエンなどを用いるのが好
ましく、これら溶媒に上記原料化合物のビスフェノール
A(アクリロイル)オキシグリシジルエーテルやビスフ
ェノールA(メタクリロイル)オキシグリシジルエーテ
ルを溶解させた溶液に、塩基の存在下、カルボン酸のク
ロライドやブロマイドなどを滴下して反応させればよ
い。ここで用いる塩基としては、トリエチルアミンやピ
リジン、ジイソプロピルエチルアミンなどが好適なもの
として挙げられる。また、上記のカルボン酸無水物を反
応させる場合には、ピリジンなどの塩基を理論量よりも
過剰に用いた方が有利である。さらに、アルキルシリル
クロライドやモノクロロシロキサンを反応させる場合に
は、上記の塩基の他に、イミダゾールの存在下、ジメチ
ルホルムアルデヒド中で反応させることにより製造する
ことができる。
【0016】つぎに、本発明における接着剤は、前記一
般式〔1〕で表されるアクリレート化合物90〜99重
量%に、重合開始剤1〜10重量%を配合することによ
って得られる。ここで用いる重合開始剤としては、例え
ば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルフォリノフェニル)−ブタノン−1や、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリ
ノプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン系化合
物、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1
−オンや、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン系化
合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン
−1−オンなどのベンジルジメチルケタール系化合物、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
フォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィン
オキサイド系化合物などが挙げられる。これら重合開始
剤の中でも、α−アミノケトン系化合物が特に好適に用
いられる。
般式〔1〕で表されるアクリレート化合物90〜99重
量%に、重合開始剤1〜10重量%を配合することによ
って得られる。ここで用いる重合開始剤としては、例え
ば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルフォリノフェニル)−ブタノン−1や、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリ
ノプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン系化合
物、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1
−オンや、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン系化
合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン
−1−オンなどのベンジルジメチルケタール系化合物、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
フォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィン
オキサイド系化合物などが挙げられる。これら重合開始
剤の中でも、α−アミノケトン系化合物が特に好適に用
いられる。
【0017】そして、この重合開始剤の配合割合につい
ては、この重合開始剤の配合割合が1重量%未満である
と、接着剤の硬化が不十分になることがあり、また、こ
の割合が10重量%を超えると、重合開始剤の結晶が析
出することがある。したがって、この重合開始剤の配合
割合は上記の範囲内とするのである。また、本発明にお
ける接着剤は、前記一般式〔1〕で表されるアクリレー
ト化合物87〜98.9重量%に、重合開始剤1〜10
重量%および重合禁止剤0.1〜3重量%を配合するこ
とによって得ることもできる。この場合に用いる重合開
始剤も、上記と同様な化合物を使用すればよい。ここで
用いる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メト
キシフェノールなどが好適なものとして挙げられる。こ
の重合禁止剤の配合割合は、その配合割合が0.1重量
%未満であると、保存中あるいは熱により硬化すること
があり、またその配合割合が3重量%を超えると、接着
剤の硬化が不十分になることがある。
ては、この重合開始剤の配合割合が1重量%未満である
と、接着剤の硬化が不十分になることがあり、また、こ
の割合が10重量%を超えると、重合開始剤の結晶が析
出することがある。したがって、この重合開始剤の配合
割合は上記の範囲内とするのである。また、本発明にお
ける接着剤は、前記一般式〔1〕で表されるアクリレー
ト化合物87〜98.9重量%に、重合開始剤1〜10
重量%および重合禁止剤0.1〜3重量%を配合するこ
とによって得ることもできる。この場合に用いる重合開
始剤も、上記と同様な化合物を使用すればよい。ここで
用いる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メト
キシフェノールなどが好適なものとして挙げられる。こ
の重合禁止剤の配合割合は、その配合割合が0.1重量
%未満であると、保存中あるいは熱により硬化すること
があり、またその配合割合が3重量%を超えると、接着
剤の硬化が不十分になることがある。
【0018】つぎに、本発明の液晶組成物は、液晶化合
物に対して上記で得られる接着剤を特定割合で配合する
ことによって得られる。即ち、本発明の液晶組成物は、
液晶化合物70〜99重量%に、上記接着剤1〜30重
量%を配合することによって得られる。ここで、上記接
着剤の液晶化合物への配合割合については、この接着剤
の配合割合が1重量%未満であると、液晶素子に十分な
機械的強度を持たせることができないことがあり、ま
た、この接着剤の配合割合が30重量%を超えると、液
晶素子の光学特性に悪影響を及ぼすことがある。さら
に、この液晶組成物には、これら液晶化合物と接着剤の
他、適量の非液晶性高分子物質を配合して用いてもよ
い。
物に対して上記で得られる接着剤を特定割合で配合する
ことによって得られる。即ち、本発明の液晶組成物は、
液晶化合物70〜99重量%に、上記接着剤1〜30重
量%を配合することによって得られる。ここで、上記接
着剤の液晶化合物への配合割合については、この接着剤
の配合割合が1重量%未満であると、液晶素子に十分な
機械的強度を持たせることができないことがあり、ま
た、この接着剤の配合割合が30重量%を超えると、液
晶素子の光学特性に悪影響を及ぼすことがある。さら
に、この液晶組成物には、これら液晶化合物と接着剤の
他、適量の非液晶性高分子物質を配合して用いてもよ
い。
【0019】ここで用いる液晶化合物としては、様々な
化学構造を有する液晶性化合物を用いることができる
が、それらの中でも強誘電性液晶化合物がとくに好適に
用いられる。このような強誘電性液晶化合物は、カイラ
ルスメクチックC相を示す低分子液晶化合物、高分子液
晶化合物またはこれらの混合物が用いられる。混合物と
して用いる場合には、低分子液晶化合物と高分子液晶化
合物を1種のみ用いたものでもよいし、これらを2種以
上用いたものであってもよい。また、液晶素子の応答速
度の向上のために、強誘電性を示さない低分子液晶化合
物を配合したものであってもよい。
化学構造を有する液晶性化合物を用いることができる
が、それらの中でも強誘電性液晶化合物がとくに好適に
用いられる。このような強誘電性液晶化合物は、カイラ
ルスメクチックC相を示す低分子液晶化合物、高分子液
晶化合物またはこれらの混合物が用いられる。混合物と
して用いる場合には、低分子液晶化合物と高分子液晶化
合物を1種のみ用いたものでもよいし、これらを2種以
上用いたものであってもよい。また、液晶素子の応答速
度の向上のために、強誘電性を示さない低分子液晶化合
物を配合したものであってもよい。
【0020】強誘電性高分子液晶化合物としては、例え
ば、ポリアクリレート主鎖、ポリメタクリレート主鎖、
ポリクロロアクリレート主鎖、ポリオキシラン主鎖、ポ
リエステル主鎖、ポリシロキサン−オレフィン主鎖など
の主鎖と、液晶性側鎖からなる側鎖型強誘電性高分子液
晶化合物が好適に用いられる。これら強誘電性高分子液
晶化合物は、通常、その重量平均分子量が1,000〜
100万、好ましくは1,000〜10万であるものが
好ましい。
ば、ポリアクリレート主鎖、ポリメタクリレート主鎖、
ポリクロロアクリレート主鎖、ポリオキシラン主鎖、ポ
リエステル主鎖、ポリシロキサン−オレフィン主鎖など
の主鎖と、液晶性側鎖からなる側鎖型強誘電性高分子液
晶化合物が好適に用いられる。これら強誘電性高分子液
晶化合物は、通常、その重量平均分子量が1,000〜
100万、好ましくは1,000〜10万であるものが
好ましい。
【0021】この側鎖型強誘電性高分子液晶化合物の具
体例を示すと、下記のような化学構造を有するものが挙
げられる。ポリアクリレート主鎖系強誘電性高分子液晶
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
体例を示すと、下記のような化学構造を有するものが挙
げられる。ポリアクリレート主鎖系強誘電性高分子液晶
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
【0022】
【化3】
【0023】ポリメタクリレート主鎖系強誘電性高分子
液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが
挙げられる。
液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが
挙げられる。
【0024】
【化4】
【0025】ポリクロロアクリレート主鎖系強誘電性高
分子液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有するも
のが挙げられる。
分子液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有するも
のが挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】ポリオキシラン主鎖系強誘電性高分子液晶
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
【0028】
【化6】
【0029】ポリシロキサン主鎖系強誘電性高分子液晶
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
化合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げ
られる。
【0030】
【化7】
【0031】ポリエステル主鎖系強誘電性高分子液晶化
合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げら
れる。
合物としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げら
れる。
【0032】
【化8】
【0033】ポリシロキサン−オレフィン主鎖系強誘電
性高分子液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有す
るものが挙げられる。
性高分子液晶化合物としては、下記の繰返し単位を有す
るものが挙げられる。
【0034】
【化9】
【0035】ここで、上記式中のxおよびyは、x:y
の比が、19:1〜7:3(モル比)であるものが好適
に用いられる。そして、上記の強誘電性高分子液晶化合
物の繰返し単位は、側鎖の骨格が、ビフェニル骨格、フ
ェニルベンゾエイト骨格、ビフェニルベンゾエイト骨
格、フェニル4−フェニルベンゾエイト骨格で置換され
たものであってもよい。また、これら骨格中のベンゼン
環が、ピリミジン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピラ
ジン環、テトラジン環、シクロヘキサン環、ジオキサン
環、ジオキサポリナン環で置換されたものでもよく、フ
ッ素、塩素などのハロゲン基またはシアノ基で置換され
たものであってもよく、また1−メチルアルキル基、2
−フルオロアルキル基、2−クロロアルキル基、2−ク
ロロ−3−メチルアルキル基、2−トリフルオロメチル
アルキル基、1−アルコキシカルボニルエチル基、2−
アルコキシ−1−メチルエチル基、2−アルコキシプロ
ピル基、2−クロロ−1−メチルアルキル基、2−アル
コキシカルボニル−1−トリフルオロメチルプロピル基
などの光学活性基で置換されたものであってもよい。ま
た、スペーサの長さは、メチレン鎖長がメチレン基2〜
30の範囲で変化してもよい。また、これら強誘電性高
分子液晶化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以
上を混合して用いてもよい。
の比が、19:1〜7:3(モル比)であるものが好適
に用いられる。そして、上記の強誘電性高分子液晶化合
物の繰返し単位は、側鎖の骨格が、ビフェニル骨格、フ
ェニルベンゾエイト骨格、ビフェニルベンゾエイト骨
格、フェニル4−フェニルベンゾエイト骨格で置換され
たものであってもよい。また、これら骨格中のベンゼン
環が、ピリミジン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピラ
ジン環、テトラジン環、シクロヘキサン環、ジオキサン
環、ジオキサポリナン環で置換されたものでもよく、フ
ッ素、塩素などのハロゲン基またはシアノ基で置換され
たものであってもよく、また1−メチルアルキル基、2
−フルオロアルキル基、2−クロロアルキル基、2−ク
ロロ−3−メチルアルキル基、2−トリフルオロメチル
アルキル基、1−アルコキシカルボニルエチル基、2−
アルコキシ−1−メチルエチル基、2−アルコキシプロ
ピル基、2−クロロ−1−メチルアルキル基、2−アル
コキシカルボニル−1−トリフルオロメチルプロピル基
などの光学活性基で置換されたものであってもよい。ま
た、スペーサの長さは、メチレン鎖長がメチレン基2〜
30の範囲で変化してもよい。また、これら強誘電性高
分子液晶化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以
上を混合して用いてもよい。
【0036】つぎに、強誘電性低分子液晶化合物として
は、シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物、アゾおよ
びアゾキシ系強誘電性低分子液晶化合物、ビフェニルお
よびアロマティックスエステル系強誘電性低分子液晶化
合物、ハロゲン、シアノ基などの置換基を導入した強誘
電性低分子液晶化合物、複素環を有する強誘電性低分子
液晶化合物などが挙げられる。
は、シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物、アゾおよ
びアゾキシ系強誘電性低分子液晶化合物、ビフェニルお
よびアロマティックスエステル系強誘電性低分子液晶化
合物、ハロゲン、シアノ基などの置換基を導入した強誘
電性低分子液晶化合物、複素環を有する強誘電性低分子
液晶化合物などが挙げられる。
【0037】シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物と
しては、たとえば、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
しては、たとえば、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
【0038】
【化10】
【0039】また、アゾおよびアゾキシ系強誘電性低分
子液晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なもの
として挙げられる。
子液晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なもの
として挙げられる。
【0040】
【化11】
【0041】ビフェニルおよびアロマティックスエステ
ル系強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化
合物が好適なものとして挙げられる。
ル系強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化
合物が好適なものとして挙げられる。
【0042】
【化12】
【0043】ハロゲン、シアノ基などの置換基を導入し
た強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化合
物が好適なものとして挙げられる。
た強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化合
物が好適なものとして挙げられる。
【0044】
【化13】
【0045】さらに、複素環を有する強誘電性低分子液
晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
【0046】
【化14】
【0047】これら強誘電性低分子液晶化合物について
も、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用
いてもよい。また、前記非液晶性高分子物質としては、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂のいず
れであってもよいが、上記液晶化合物との相溶性が小さ
く、かつ液晶素子の透明電極上に設けられる電気絶縁層
に用いられる電気絶縁材料との接着性の良好な樹脂が好
適に用いられる。そして、このうちの熱可塑性樹脂につ
いては、その数平均分子量が1,500以上、好ましく
は1,500〜10万程度であるものが好ましい。数平
均分子量が1,500未満のものでは、そのガラス転移
温度や融点が低く、機械的強度の向上が充分には得られ
ないことがあるからである。
も、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用
いてもよい。また、前記非液晶性高分子物質としては、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂のいず
れであってもよいが、上記液晶化合物との相溶性が小さ
く、かつ液晶素子の透明電極上に設けられる電気絶縁層
に用いられる電気絶縁材料との接着性の良好な樹脂が好
適に用いられる。そして、このうちの熱可塑性樹脂につ
いては、その数平均分子量が1,500以上、好ましく
は1,500〜10万程度であるものが好ましい。数平
均分子量が1,500未満のものでは、そのガラス転移
温度や融点が低く、機械的強度の向上が充分には得られ
ないことがあるからである。
【0048】この熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、
塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−スチレン−
アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル三元共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ンなどのハロゲン化ビニルの重合体または共重合体;ポ
リビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポリビニ
ルエーテルなどの不飽和アルコールもしくはエーテルの
重合体または共重合体;アクリル酸もしくはメタクリル
酸などの不飽和カルボン酸の重合体または共重合体;ポ
リ酢酸ビニルなどのポリビニルエステル、ポリフタル酸
などのポリアリルエステルなどのアルコール残基中に不
飽和結合を持つものの重合体または共重合体;ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、マレイン
酸エステルもしくはフマル酸エステルの重合体などの酸
残基または酸残基とアルコール残基中に不飽和結合を持
つものの重合体または共重合体;アクリロニトリルもし
くはメタアクリロニトリルの重合体または共重合体、ポ
リシアン化ビニリデン、マロノニトリルもしくはフマロ
ニトリルの重合体または共重合体などの不飽和ニトリル
の重合体または共重合体;ポリスチレン、ポリα−メチ
ルスチレン、ポリp−メチルスチレン、スチレン−α−
メチルスチレン共重合体、スチレン−p−メチルスチレ
ン共重合体、ポリビニルベンゼン、ポリハロゲン化スチ
レンなどの芳香族ビニル化合物の重合体または共重合
体;ポリカーボネートなどのポリエステル縮合物;ナイ
ロン6、ナイロン6,6などのポリアミド縮合物;無水
マレイン酸、無水フマール酸およびそのイミド化物を含
む重合体または共重合体;ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリアリレートなどの耐熱性有機高分子
化合物が挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート、ナイロンなどが好適に用いられる。
ル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、
塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−スチレン−
アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル三元共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ンなどのハロゲン化ビニルの重合体または共重合体;ポ
リビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポリビニ
ルエーテルなどの不飽和アルコールもしくはエーテルの
重合体または共重合体;アクリル酸もしくはメタクリル
酸などの不飽和カルボン酸の重合体または共重合体;ポ
リ酢酸ビニルなどのポリビニルエステル、ポリフタル酸
などのポリアリルエステルなどのアルコール残基中に不
飽和結合を持つものの重合体または共重合体;ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、マレイン
酸エステルもしくはフマル酸エステルの重合体などの酸
残基または酸残基とアルコール残基中に不飽和結合を持
つものの重合体または共重合体;アクリロニトリルもし
くはメタアクリロニトリルの重合体または共重合体、ポ
リシアン化ビニリデン、マロノニトリルもしくはフマロ
ニトリルの重合体または共重合体などの不飽和ニトリル
の重合体または共重合体;ポリスチレン、ポリα−メチ
ルスチレン、ポリp−メチルスチレン、スチレン−α−
メチルスチレン共重合体、スチレン−p−メチルスチレ
ン共重合体、ポリビニルベンゼン、ポリハロゲン化スチ
レンなどの芳香族ビニル化合物の重合体または共重合
体;ポリカーボネートなどのポリエステル縮合物;ナイ
ロン6、ナイロン6,6などのポリアミド縮合物;無水
マレイン酸、無水フマール酸およびそのイミド化物を含
む重合体または共重合体;ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリアリレートなどの耐熱性有機高分子
化合物が挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート、ナイロンなどが好適に用いられる。
【0049】また、この液晶化合物には、液晶素子にお
ける液晶層の形成時に、外力により液晶層の厚みの変動
が生ずることのないように、スペーサーを混合して膜厚
を均一に保持できるようにしてもよい。このようなスペ
ーサーとしては、ガラスやシリカ、あるいは耐溶剤性に
優れた合成樹脂、例えば、ジビニルベンゼン重合体やポ
リスチレンを用いることができる。スペーサーの形状
は、球状や円盤状、円柱状が好ましく、その粒径は1〜
20ミクロン、好ましくは1.5〜10ミクロンであ
る。またスペーサーの配合割合は、液晶化合物に対して
0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%であ
る。
ける液晶層の形成時に、外力により液晶層の厚みの変動
が生ずることのないように、スペーサーを混合して膜厚
を均一に保持できるようにしてもよい。このようなスペ
ーサーとしては、ガラスやシリカ、あるいは耐溶剤性に
優れた合成樹脂、例えば、ジビニルベンゼン重合体やポ
リスチレンを用いることができる。スペーサーの形状
は、球状や円盤状、円柱状が好ましく、その粒径は1〜
20ミクロン、好ましくは1.5〜10ミクロンであ
る。またスペーサーの配合割合は、液晶化合物に対して
0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%であ
る。
【0050】さらに、ゲストホスト型の液晶表示素子を
得る場合には、この液晶化合物に二色性色素を配合して
もよい。この二色性色素としては、アントラキノノン系
やアゾ系、アゾメチン系、メロシアニン系、スチリル
系、テトラジン系などの色素が好適に用いられる。つぎ
に、本発明の液晶素子の構成については、一対の対向す
る透明導電膜付き基板の間に前記液晶組成物で形成され
た液晶層が挟持されている。ここで用いる基板として
は、とくに制約はないが、破損のおそれがなく、加工し
やすいプラスチック基板が好適に用いられる。このプラ
スチック基板材料としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂やポリスルホン樹脂、ポリエーテルスル
ホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド
樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネ
ート樹脂やポリエーテルスルホン樹脂が好適に用いられ
る。
得る場合には、この液晶化合物に二色性色素を配合して
もよい。この二色性色素としては、アントラキノノン系
やアゾ系、アゾメチン系、メロシアニン系、スチリル
系、テトラジン系などの色素が好適に用いられる。つぎ
に、本発明の液晶素子の構成については、一対の対向す
る透明導電膜付き基板の間に前記液晶組成物で形成され
た液晶層が挟持されている。ここで用いる基板として
は、とくに制約はないが、破損のおそれがなく、加工し
やすいプラスチック基板が好適に用いられる。このプラ
スチック基板材料としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂やポリスルホン樹脂、ポリエーテルスル
ホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド
樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネ
ート樹脂やポリエーテルスルホン樹脂が好適に用いられ
る。
【0051】また、これら基板上に製膜して用いる透明
導電膜としては、導電性を有する材料であれば制約はな
いが、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムと酸化
錫からなるITO膜などの透明導電膜が好適に用いられ
る。そして、この透明導電膜の表面には、電気絶縁層を
有するものが好適に用いられる。この電気絶縁層の形成
に用いる電気絶縁材料については、一般に用いられてい
る電気絶縁材料を用いることができる。例えば有機材料
では、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、
フッ素系熱硬化性樹脂、シリコン系熱硬化性樹脂、シロ
キサン系熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルア
ルコール樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、シアノエチ
ル化セルロースなどが挙げられる。また、アクリル系ま
たはシリコン系などの紫外線硬化型樹脂を用いてもよ
い。無機材料では、酸化珪素や酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物が挙げられる。
導電膜としては、導電性を有する材料であれば制約はな
いが、例えば、酸化インジウム、酸化インジウムと酸化
錫からなるITO膜などの透明導電膜が好適に用いられ
る。そして、この透明導電膜の表面には、電気絶縁層を
有するものが好適に用いられる。この電気絶縁層の形成
に用いる電気絶縁材料については、一般に用いられてい
る電気絶縁材料を用いることができる。例えば有機材料
では、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、
フッ素系熱硬化性樹脂、シリコン系熱硬化性樹脂、シロ
キサン系熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルア
ルコール樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、シアノエチ
ル化セルロースなどが挙げられる。また、アクリル系ま
たはシリコン系などの紫外線硬化型樹脂を用いてもよ
い。無機材料では、酸化珪素や酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物が挙げられる。
【0052】これら電気絶縁材料を用いて、電気絶縁層
を形成するには、有機材料では溶媒に溶解させた溶液を
塗工する方法を採用すればよい。この場合の溶液濃度
は、有機材料や溶媒の種類により異なるが、0.1〜2
0重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲であり、2
5℃での粘度が1〜10センチポイズの範囲に調整して
あるものが好適に用いられる。この場合に用いる溶媒と
しては、例えばエポキシ系熱硬化性樹脂ではメチルエチ
ルケトンやメチルイソブチルケトンなどが好適であり、
ポリアミド樹脂ではメタノールやエタノール、エチレン
グリコールなどが好適に用いられる。また、無機材料を
用いる場合には、金属アルコキシドなどを溶媒に溶解さ
せて塗工した後、適当な温度で焼成して層を形成する方
法が好適である。このようにして形成する電気絶縁層の
厚みは、対向する電極間の電気抵抗や液晶層の配向性、
光学的特性、使用材料の誘電率や硬度に応じて、0.0
1〜1ミクロンの範囲から選定するのが好ましい。
を形成するには、有機材料では溶媒に溶解させた溶液を
塗工する方法を採用すればよい。この場合の溶液濃度
は、有機材料や溶媒の種類により異なるが、0.1〜2
0重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲であり、2
5℃での粘度が1〜10センチポイズの範囲に調整して
あるものが好適に用いられる。この場合に用いる溶媒と
しては、例えばエポキシ系熱硬化性樹脂ではメチルエチ
ルケトンやメチルイソブチルケトンなどが好適であり、
ポリアミド樹脂ではメタノールやエタノール、エチレン
グリコールなどが好適に用いられる。また、無機材料を
用いる場合には、金属アルコキシドなどを溶媒に溶解さ
せて塗工した後、適当な温度で焼成して層を形成する方
法が好適である。このようにして形成する電気絶縁層の
厚みは、対向する電極間の電気抵抗や液晶層の配向性、
光学的特性、使用材料の誘電率や硬度に応じて、0.0
1〜1ミクロンの範囲から選定するのが好ましい。
【0053】つぎに、本発明の液晶素子を製造するにあ
たっては、前記基板の透明導電膜面あるいはその上に形
成した電気絶縁層の上に、前記の接着剤を含有させた液
晶組成物を使用して液晶層を形成する。この液晶層の形
成工程においては、前記液晶組成物を構成する液晶化合
物成分と接着剤成分を共に溶解させることのできる溶媒
を使用するのが好ましい。このような溶媒としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢
酸エチルまたはこれらの混合物が好適に用いられる。そ
して、前記液晶組成物をこれら溶媒に溶解させて塗工液
を調製し、この塗工液を塗工することによって製膜す
る。この場合の塗工液の濃度は、5〜90重量%、好ま
しくは10〜60重量%である。また、製膜方法として
は、スピンコート法、ロールコート法、キスコート法、
バーコート法、ディップ法、スプレー法、刷毛塗り法、
電着法、転写法などによることができるが、連続塗工に
よる場合には、ロールコート法、キスコート法、バーコ
ート法を採用することができる。このようにして液晶層
の塗膜を形成した後、塗膜から溶媒を蒸発させることに
より、電気絶縁層の上に液晶層が形成された基板を得る
ことができる。
たっては、前記基板の透明導電膜面あるいはその上に形
成した電気絶縁層の上に、前記の接着剤を含有させた液
晶組成物を使用して液晶層を形成する。この液晶層の形
成工程においては、前記液晶組成物を構成する液晶化合
物成分と接着剤成分を共に溶解させることのできる溶媒
を使用するのが好ましい。このような溶媒としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢
酸エチルまたはこれらの混合物が好適に用いられる。そ
して、前記液晶組成物をこれら溶媒に溶解させて塗工液
を調製し、この塗工液を塗工することによって製膜す
る。この場合の塗工液の濃度は、5〜90重量%、好ま
しくは10〜60重量%である。また、製膜方法として
は、スピンコート法、ロールコート法、キスコート法、
バーコート法、ディップ法、スプレー法、刷毛塗り法、
電着法、転写法などによることができるが、連続塗工に
よる場合には、ロールコート法、キスコート法、バーコ
ート法を採用することができる。このようにして液晶層
の塗膜を形成した後、塗膜から溶媒を蒸発させることに
より、電気絶縁層の上に液晶層が形成された基板を得る
ことができる。
【0054】このようにして得られた液晶層の形成され
た基板の上に、一対の基板のうちの他方の基板の透明電
導電膜または電気絶縁層が接するように重ね合わせて、
両基板の間に液晶層を挟持した積層体とする。この場合
には、加圧ローラなどを用いるラミネート法によるのが
好適である。つぎに、ここで得られた積層体に加熱処理
を施すとよい。この場合の加熱処理温度は、この液晶組
成物の等方相転移温度以上の温度にするのが望ましい
が、液晶化合物と接着剤が塗工後、すでに相分離してい
る場合には、加熱処理を施す必要はない。ここでの加熱
処理は、液晶組成物の構成成分の割合によって50〜1
50℃の範囲内において実施するのがよく、この加熱処
理によって、接着剤成分が液晶化合物成分と相分離し、
液晶層中に不定形な形で分散していた接着剤が、その上
下に存在する電気絶縁層の表面に密着し、さらにその上
に不定形な分散体が結合を繰り返すことによって、柱状
に成長し、対向する電気絶縁層の間をつなぐ柱が形成さ
れる。この柱の径は、約0.1〜50μmとなる。
た基板の上に、一対の基板のうちの他方の基板の透明電
導電膜または電気絶縁層が接するように重ね合わせて、
両基板の間に液晶層を挟持した積層体とする。この場合
には、加圧ローラなどを用いるラミネート法によるのが
好適である。つぎに、ここで得られた積層体に加熱処理
を施すとよい。この場合の加熱処理温度は、この液晶組
成物の等方相転移温度以上の温度にするのが望ましい
が、液晶化合物と接着剤が塗工後、すでに相分離してい
る場合には、加熱処理を施す必要はない。ここでの加熱
処理は、液晶組成物の構成成分の割合によって50〜1
50℃の範囲内において実施するのがよく、この加熱処
理によって、接着剤成分が液晶化合物成分と相分離し、
液晶層中に不定形な形で分散していた接着剤が、その上
下に存在する電気絶縁層の表面に密着し、さらにその上
に不定形な分散体が結合を繰り返すことによって、柱状
に成長し、対向する電気絶縁層の間をつなぐ柱が形成さ
れる。この柱の径は、約0.1〜50μmとなる。
【0055】ついで、この加熱処理を終えた積層体に
は、液晶の配向処理をする。この液晶の配向処理方法に
ついては、公知の種々の方法によることができるが、例
えば、この積層体に曲げ変形を与えて液晶を配向させる
方法が好適である。この場合、両基板の電極間に電界を
印加しながら曲げ変形を与えると、さらに効果的に液晶
の配向を行うことができる。
は、液晶の配向処理をする。この液晶の配向処理方法に
ついては、公知の種々の方法によることができるが、例
えば、この積層体に曲げ変形を与えて液晶を配向させる
方法が好適である。この場合、両基板の電極間に電界を
印加しながら曲げ変形を与えると、さらに効果的に液晶
の配向を行うことができる。
【0056】そして、このようにして液晶の配向処理を
した後、この積層体に紫外線などの照射により接着剤を
硬化させる。この接着剤の硬化により、液晶層内で対向
する電気絶縁層の間をつなぐ接着剤の柱の機械的強度が
向上し、この積層体の全面にほぼ均一に分布した構造と
なるので、全体的に機械的強度に優れた液晶素子を得る
ことができる。
した後、この積層体に紫外線などの照射により接着剤を
硬化させる。この接着剤の硬化により、液晶層内で対向
する電気絶縁層の間をつなぐ接着剤の柱の機械的強度が
向上し、この積層体の全面にほぼ均一に分布した構造と
なるので、全体的に機械的強度に優れた液晶素子を得る
ことができる。
【0057】さらに、本発明において用いる接着剤の主
成分の前記アクリレート化合物は、その屈折率が、液晶
化合物の屈折率とほぼ同等であることから、液晶層にお
ける散乱光が低減し、液晶表示素子の視認性が向上す
る。また、この接着剤においては、一般的に用いられて
いるエポキシアクリレート系の接着剤に較べて、界面親
和性の強い水酸基の含有割合を低減させてあるので、液
晶の配向状態を良好に維持することができ、その結果、
液晶表示素子の表示コントラストが向上する。
成分の前記アクリレート化合物は、その屈折率が、液晶
化合物の屈折率とほぼ同等であることから、液晶層にお
ける散乱光が低減し、液晶表示素子の視認性が向上す
る。また、この接着剤においては、一般的に用いられて
いるエポキシアクリレート系の接着剤に較べて、界面親
和性の強い水酸基の含有割合を低減させてあるので、液
晶の配向状態を良好に維持することができ、その結果、
液晶表示素子の表示コントラストが向上する。
【0058】このようにして得られる積層体には、さら
に公知の方法により、その周縁部に外部電源との接続の
ための取出電極を形成し、さらに、積層体周縁に封止部
を形成することにより、各種の液晶表示部材に用いるこ
とができる。
に公知の方法により、その周縁部に外部電源との接続の
ための取出電極を形成し、さらに、積層体周縁に封止部
を形成することにより、各種の液晶表示部材に用いるこ
とができる。
【0059】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により、さらに具体
的に説明する。 〔実施例1〕原料化合物として、ビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)6.0gと、触媒のトリエチルアミン2.5
gを、塩化メチレン40ミリリットルに溶解し、攪拌し
た後、0℃に冷却した。
的に説明する。 〔実施例1〕原料化合物として、ビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)6.0gと、触媒のトリエチルアミン2.5
gを、塩化メチレン40ミリリットルに溶解し、攪拌し
た後、0℃に冷却した。
【0060】ついで、この溶液に、アセチルクロライド
1.4gを5分間かけて滴下し、30分間攪拌した。そ
の後、25℃に昇温し4時間攪拌して反応を終了した。
ここで得られた反応生成物を飽和重曹水溶液で2回洗浄
し、純水で1回洗浄した後、ジクロロメタンにより抽出
した。ついで、その抽出液を硫酸マグネシウムにより乾
燥した後、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を展開溶媒と
して、カラムクロマトグラフィーにより精製した。さら
に、得られた精製物より溶媒を留去して目的化合物2.
8g(収率43%)を得た。
1.4gを5分間かけて滴下し、30分間攪拌した。そ
の後、25℃に昇温し4時間攪拌して反応を終了した。
ここで得られた反応生成物を飽和重曹水溶液で2回洗浄
し、純水で1回洗浄した後、ジクロロメタンにより抽出
した。ついで、その抽出液を硫酸マグネシウムにより乾
燥した後、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を展開溶媒と
して、カラムクロマトグラフィーにより精製した。さら
に、得られた精製物より溶媒を留去して目的化合物2.
8g(収率43%)を得た。
【0061】ここで得られた化合物は、FDマススペク
トル分析の結果より、その分子量が526であることが
確認された。また、 1H−NMRによる分析の結果よ
り、1.61(6H,s)ppm,2.00(3H,
s)ppm,3.03(1H,d)ppm,3.94〜
4.17(5H,m)ppm,4.18〜4.50(4
H,m)ppm,5.73(1H,m)ppm,5.8
2(2H,m)ppm,6.10(2H,m)ppm,
6.40(2H,dd)ppm,6.76(4H,m)
ppm,7.07(4H,d)ppmに吸収ピークが観
察され、これら分析結果より、この化合物は、下記で表
されるビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビス
フェノールA(エポキシアクリレート)のモノアセチル
体であると認められた。また、この化合物の屈折率は、
1.45であった。
トル分析の結果より、その分子量が526であることが
確認された。また、 1H−NMRによる分析の結果よ
り、1.61(6H,s)ppm,2.00(3H,
s)ppm,3.03(1H,d)ppm,3.94〜
4.17(5H,m)ppm,4.18〜4.50(4
H,m)ppm,5.73(1H,m)ppm,5.8
2(2H,m)ppm,6.10(2H,m)ppm,
6.40(2H,dd)ppm,6.76(4H,m)
ppm,7.07(4H,d)ppmに吸収ピークが観
察され、これら分析結果より、この化合物は、下記で表
されるビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビス
フェノールA(エポキシアクリレート)のモノアセチル
体であると認められた。また、この化合物の屈折率は、
1.45であった。
【0062】
【化15】
【0063】〔実施例2〕原料化合物として、ビス(ア
クリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフェノールA
(エポキシアクリレート)6.0gと、触媒のトリエチ
ルアミン2.5gを、塩化メチレン40ミリリットルに
溶解し、攪拌した後、0℃に冷却した。ついで、この溶
液に、クロロヘプタメチルトリシロキサン3.5gを1
5分間かけて滴下し、30分間攪拌した。その後、25
℃に昇温し4時間攪拌して反応を終了した。
クリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフェノールA
(エポキシアクリレート)6.0gと、触媒のトリエチ
ルアミン2.5gを、塩化メチレン40ミリリットルに
溶解し、攪拌した後、0℃に冷却した。ついで、この溶
液に、クロロヘプタメチルトリシロキサン3.5gを1
5分間かけて滴下し、30分間攪拌した。その後、25
℃に昇温し4時間攪拌して反応を終了した。
【0064】ここで得られた反応生成物を飽和重曹水溶
液で2回洗浄し、純水で1回洗浄した後、ジクロロメタ
ンにより抽出した。ついで、その抽出液を硫酸マグネシ
ウムにより乾燥した後、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒
を展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーにより精
製した。さらに、得られた精製物より溶媒を留去して目
的化合物4.4g(収率58%)を得た。
液で2回洗浄し、純水で1回洗浄した後、ジクロロメタ
ンにより抽出した。ついで、その抽出液を硫酸マグネシ
ウムにより乾燥した後、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒
を展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーにより精
製した。さらに、得られた精製物より溶媒を留去して目
的化合物4.4g(収率58%)を得た。
【0065】ここで得られた化合物は、FDマススペク
トル分析の結果より、その分子量が620であることが
確認された。また、 1H−NMRによる分析の結果よ
り、0.10(21H,m)ppm,1.61(6H,
s)ppm,3.01(1H,d)ppm,3.92〜
4.17(5H,m)ppm,4.18〜4.60(5
H,m)ppm,5.82(2H,m)ppm,6.1
3(2H,m)ppm,6.38(2H,dd)pp
m,6.72(4H,m)ppm,7.06(4H,
d)ppmに吸収ピークが観察され、これら分析結果よ
り、この化合物は、下記で表されるビス(アクリロイル
オキシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシア
クリレート)のモノヘプタメチルトリシロキシ置換体で
あると認められた。また、この化合物の屈折率は、1.
08であった。
トル分析の結果より、その分子量が620であることが
確認された。また、 1H−NMRによる分析の結果よ
り、0.10(21H,m)ppm,1.61(6H,
s)ppm,3.01(1H,d)ppm,3.92〜
4.17(5H,m)ppm,4.18〜4.60(5
H,m)ppm,5.82(2H,m)ppm,6.1
3(2H,m)ppm,6.38(2H,dd)pp
m,6.72(4H,m)ppm,7.06(4H,
d)ppmに吸収ピークが観察され、これら分析結果よ
り、この化合物は、下記で表されるビス(アクリロイル
オキシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシア
クリレート)のモノヘプタメチルトリシロキシ置換体で
あると認められた。また、この化合物の屈折率は、1.
08であった。
【0066】
【化16】
【0067】〔実施例3〕基板として、ポリエーテルス
ルホンのフィルムに、インジウム錫酸化物(ITO)か
らなる透明電極を形成した幅が300mm、長さが50
0mmのプラスチック基板〔住友ベークライト社製;F
ST〕を用いた。この基板2枚に、それぞれその透明電
極に、電気絶縁層を形成した。電気絶縁材料としては、
シアノエチル化プルラン〔信越化学社製;CR−S〕を
用い、その5重量%濃度のメチルエチルケトンとアセト
ンの混合溶液をグラビアコーターを用いて塗布し、14
0℃において4分間乾燥処理した。ここで形成された電
気絶縁層の厚みは、光干渉法による測定において0.2
μmであった。
ルホンのフィルムに、インジウム錫酸化物(ITO)か
らなる透明電極を形成した幅が300mm、長さが50
0mmのプラスチック基板〔住友ベークライト社製;F
ST〕を用いた。この基板2枚に、それぞれその透明電
極に、電気絶縁層を形成した。電気絶縁材料としては、
シアノエチル化プルラン〔信越化学社製;CR−S〕を
用い、その5重量%濃度のメチルエチルケトンとアセト
ンの混合溶液をグラビアコーターを用いて塗布し、14
0℃において4分間乾燥処理した。ここで形成された電
気絶縁層の厚みは、光干渉法による測定において0.2
μmであった。
【0068】つぎに、液晶層の形成材料の調製をした。
液晶成分としては、下記、
液晶成分としては、下記、
【0069】
【化17】
【0070】で表される化学構造を有する強誘電性高分
子液晶(a)1.5gと、
子液晶(a)1.5gと、
【0071】
【化18】
【0072】で表される化学構造を有する強誘電性高分
子液晶(b)0.6g、
子液晶(b)0.6g、
【0073】
【化19】
【0074】で表される化学構造を有する低分子液晶
(c)0.3g、
(c)0.3g、
【0075】
【化20】
【0076】で表される化学構造を有する低分子液晶
(d)0.3gおよび、
(d)0.3gおよび、
【0077】
【化21】
【0078】で表される化学構造を有する低分子液晶
(e)0.3gを用いた。このようにして調製した液晶
組成物に対して、接着剤成分として、実施例1で得られ
たビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフェ
ノールA(エポキシアクリレート)のモノアセチル体
を、その配合後の含有割合が15重量%となる分量で配
合し、また重合開始剤として、2−ベンジル−2−ジメ
チルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタ
ノン−1〔チバスペシャルティーケミカルズ社製;イル
ガキュア369〕を配合後の含有割合が0.3重量%と
なる分量で、さらに重合禁止剤としてヒドロキノンを配
合後の含有割合が0.06重量%となる分量で配合して
液晶層形成材料を得た。
(e)0.3gを用いた。このようにして調製した液晶
組成物に対して、接着剤成分として、実施例1で得られ
たビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフェ
ノールA(エポキシアクリレート)のモノアセチル体
を、その配合後の含有割合が15重量%となる分量で配
合し、また重合開始剤として、2−ベンジル−2−ジメ
チルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタ
ノン−1〔チバスペシャルティーケミカルズ社製;イル
ガキュア369〕を配合後の含有割合が0.3重量%と
なる分量で、さらに重合禁止剤としてヒドロキノンを配
合後の含有割合が0.06重量%となる分量で配合して
液晶層形成材料を得た。
【0079】つぎに、この液晶組成物をメチルエチルケ
トンに溶解させ、さらにシリカスペーサーを加えて、溶
質の濃度が30重量%の液晶層形成用塗工液を調製し
た。このようにして調製した塗工液を用いて、グラビア
コーターにより、上記電気絶縁層付きの基板のうち1枚
の電気絶縁層の表面に塗布した。ついで、この液晶材料
の塗布面に、他の1枚の電気絶縁層付き基板の電気絶縁
層が接するように重ねて貼り合わせ、加圧ローラを用い
て押圧することにより積層体を得た。その後、90℃、
10分間の条件下に加熱処理した。
トンに溶解させ、さらにシリカスペーサーを加えて、溶
質の濃度が30重量%の液晶層形成用塗工液を調製し
た。このようにして調製した塗工液を用いて、グラビア
コーターにより、上記電気絶縁層付きの基板のうち1枚
の電気絶縁層の表面に塗布した。ついで、この液晶材料
の塗布面に、他の1枚の電気絶縁層付き基板の電気絶縁
層が接するように重ねて貼り合わせ、加圧ローラを用い
て押圧することにより積層体を得た。その後、90℃、
10分間の条件下に加熱処理した。
【0080】つぎに、この基板間に、40ボルトの直流
電圧を印加しながら、基板に曲げ変形を与えることによ
り、液晶の配向処理を行った。さらに、この積層体の全
面に、紫外線ランプにより照射強度1,700ミリジュ
ール/cm2 において照射して、接着剤成分を硬化させ
ることにより、液晶素子を得た。
電圧を印加しながら、基板に曲げ変形を与えることによ
り、液晶の配向処理を行った。さらに、この積層体の全
面に、紫外線ランプにより照射強度1,700ミリジュ
ール/cm2 において照射して、接着剤成分を硬化させ
ることにより、液晶素子を得た。
【0081】つぎに、上記で得られた液晶素子の表示コ
ントラストの評価をした。この表示コントラストの評価
は、液晶素子の表裏面に、ニュートラル偏光板をクロス
ニコル配置で貼合せ、上下基板間に矩形波を印加し、明
状態と暗状態を切替え、透過光量の比、即ち表示コント
ラストを測定した。その結果、この液晶素子の表示コン
トラストは120であった。本実施例の液晶素子の表示
コントラストがこのように高い値を示すのは、ここで用
いた接着剤成分の硬化後の屈折率を別途測定したところ
1.50であり、この値は、上記液晶組成物の常光屈折
率1.45および異常光屈折率1.55に較べて差がい
ずれも0.05と小さく、液晶と接着剤との間の光の散
乱が抑制されたことによるものと考えられる。
ントラストの評価をした。この表示コントラストの評価
は、液晶素子の表裏面に、ニュートラル偏光板をクロス
ニコル配置で貼合せ、上下基板間に矩形波を印加し、明
状態と暗状態を切替え、透過光量の比、即ち表示コント
ラストを測定した。その結果、この液晶素子の表示コン
トラストは120であった。本実施例の液晶素子の表示
コントラストがこのように高い値を示すのは、ここで用
いた接着剤成分の硬化後の屈折率を別途測定したところ
1.50であり、この値は、上記液晶組成物の常光屈折
率1.45および異常光屈折率1.55に較べて差がい
ずれも0.05と小さく、液晶と接着剤との間の光の散
乱が抑制されたことによるものと考えられる。
【0082】〔実施例4〕実施例3において、液晶層形
成材料の接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)のモノアセチル体に代えて、実施例2で得ら
れたビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフ
ェノールA(エポキシアクリレート)のモノヘプタメチ
ルトリシロキシ置換体をその配合後の含有割合が15重
量%となる分量で用いた他は、実施例3と同様にした。
ここで得られた液晶素子について、表示コントラストの
評価を行った結果、85であった。
成材料の接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)のモノアセチル体に代えて、実施例2で得ら
れたビス(アクリロイルオキシグリシジロキシ)ビスフ
ェノールA(エポキシアクリレート)のモノヘプタメチ
ルトリシロキシ置換体をその配合後の含有割合が15重
量%となる分量で用いた他は、実施例3と同様にした。
ここで得られた液晶素子について、表示コントラストの
評価を行った結果、85であった。
【0083】〔実施例5〕実施例3において、電気絶縁
層の形成に用いたシアノエチル化プルランに代えて、ト
リメトキシアミノシラン:トリメトキシグリシジルシラ
ン:トリメトキシシランを、それらの重量比で1:1:
1の割合で混合してなる組成物に、加水分解触媒のシュ
ウ酸を該組成物に対して0.01重量%添加し、さらに
エタノールを加えて調製した塗工液を用い、これを基板
の透明電極面上に塗布した後の熱処理を120℃で30
分間として、膜厚0.2μm電気絶縁層を形成した。こ
のようにして得られた電気絶縁層を有する基板を用いた
他は、実施例3と同様にして液晶素子を製造した。ここ
で得られた液晶素子について、表示コントラストの評価
を行った結果、130であった。
層の形成に用いたシアノエチル化プルランに代えて、ト
リメトキシアミノシラン:トリメトキシグリシジルシラ
ン:トリメトキシシランを、それらの重量比で1:1:
1の割合で混合してなる組成物に、加水分解触媒のシュ
ウ酸を該組成物に対して0.01重量%添加し、さらに
エタノールを加えて調製した塗工液を用い、これを基板
の透明電極面上に塗布した後の熱処理を120℃で30
分間として、膜厚0.2μm電気絶縁層を形成した。こ
のようにして得られた電気絶縁層を有する基板を用いた
他は、実施例3と同様にして液晶素子を製造した。ここ
で得られた液晶素子について、表示コントラストの評価
を行った結果、130であった。
【0084】〔実施例6〕実施例3において、電気絶縁
層の形成に用いたシアノエチル化プルランに代えて、ト
リメトキシアミノシラン:トリメトキシグリシジルシラ
ン:トリメトキシシランを、それらの重量比で1:1:
1の割合で混合してなる組成物に、加水分解触媒のシュ
ウ酸を該組成物に対して0.01重量%添加し、さらに
エタノールを加えて調製した塗工液を用い、これを基板
の透明電極面上に塗布した後の熱処理を120℃で30
分間として、膜厚0.2μm電気絶縁層を形成した。こ
のようにして得られた電気絶縁層を有する基板を用いた
他は、実施例4と同様にして液晶素子を製造した。ここ
で得られた液晶素子について、表示コントラストの評価
を行った結果、100であった。
層の形成に用いたシアノエチル化プルランに代えて、ト
リメトキシアミノシラン:トリメトキシグリシジルシラ
ン:トリメトキシシランを、それらの重量比で1:1:
1の割合で混合してなる組成物に、加水分解触媒のシュ
ウ酸を該組成物に対して0.01重量%添加し、さらに
エタノールを加えて調製した塗工液を用い、これを基板
の透明電極面上に塗布した後の熱処理を120℃で30
分間として、膜厚0.2μm電気絶縁層を形成した。こ
のようにして得られた電気絶縁層を有する基板を用いた
他は、実施例4と同様にして液晶素子を製造した。ここ
で得られた液晶素子について、表示コントラストの評価
を行った結果、100であった。
【0085】〔比較例1〕実施例3において、液晶層形
成材料の接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)のモノアセチル体に代えて、本発明のアクリ
レート化合物の原料化合物であるビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)を、その配合後の含有割合が15重量%とな
る分量で用いた他は、実施例3と同様にした。
成材料の接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)のモノアセチル体に代えて、本発明のアクリ
レート化合物の原料化合物であるビス(アクリロイルオ
キシグリシジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアク
リレート)を、その配合後の含有割合が15重量%とな
る分量で用いた他は、実施例3と同様にした。
【0086】得られた液晶素子について、表示コントラ
ストの評価を行った結果、35であった。なお、ここで
接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオキシグリ
シジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアクリレー
ト)の硬化後の屈折率を測定した結果、1.60あり、
ここで用いた液晶組成物の常光屈折率1.45、異常光
屈折率1.55に較べて、その差がそれぞれ0.15、
0.05と大きく、散乱光による視認性が低下したもの
と考えられる。
ストの評価を行った結果、35であった。なお、ここで
接着剤成分として用いたビス(アクリロイルオキシグリ
シジロキシ)ビスフェノールA(エポキシアクリレー
ト)の硬化後の屈折率を測定した結果、1.60あり、
ここで用いた液晶組成物の常光屈折率1.45、異常光
屈折率1.55に較べて、その差がそれぞれ0.15、
0.05と大きく、散乱光による視認性が低下したもの
と考えられる。
【0087】
【発明の効果】本発明のアクリレート化合物は、その重
合開始剤または重合開始剤と重合禁止剤と併せて液晶素
子における液晶層の接着剤成分に用いることにより、機
械的強度に優れるとともに視認性に優れた液晶素子を得
ることができる。
合開始剤または重合開始剤と重合禁止剤と併せて液晶素
子における液晶層の接着剤成分に用いることにより、機
械的強度に優れるとともに視認性に優れた液晶素子を得
ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式〔1〕、 【化1】 〔式中、R1 、R2 は、各々独立に水素原子、炭素数2
〜9の飽和もしくは不飽和炭素を有するアシル基、炭素
数3〜16の飽和もしくは不飽和炭素を有するアルキル
シリル基または珪素数2〜4のジメチルシロキシ基を示
す。但し、R1 とR2 が共に水素原子である場合を除
く。〕で表されるアクリレート化合物。 - 【請求項2】 請求項1に記載のアクリレート化合物9
0〜99重量%と重合開始剤1〜10重量%とからなる
接着剤。 - 【請求項3】 請求項1に記載のアクリレート化合物8
7〜98.9重量%と重合開始剤1〜10重量%および
重合禁止剤0.1〜3重量%とからなる接着剤。 - 【請求項4】 液晶化合物70〜99重量%と請求項2
または3に記載の接着剤1〜30重量%からなる液晶組
成物。 - 【請求項5】 透明導電膜を有する一対の基板間に請求
項4に記載の液晶組成物を用いて形成された液晶層を挟
持してなる液晶素子。
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