JP2001089281A - 石灰窒素組成物 - Google Patents
石灰窒素組成物Info
- Publication number
- JP2001089281A JP2001089281A JP25861599A JP25861599A JP2001089281A JP 2001089281 A JP2001089281 A JP 2001089281A JP 25861599 A JP25861599 A JP 25861599A JP 25861599 A JP25861599 A JP 25861599A JP 2001089281 A JP2001089281 A JP 2001089281A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lime nitrogen
- effect
- lime
- nitrogen composition
- fertilizer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C05—FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
- C05C—NITROGENOUS FERTILISERS
- C05C7/00—Fertilisers containing calcium or other cyanamides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
整ができる石灰窒素組成物を、撥水性物質の有機溶剤を
用いることなしに、安価に提供すること。また、このよ
うな特性の他に、施肥時の粉塵等の発生防止効果を付与
した、取り扱いに優れた粒状の石灰窒素組成物を提供す
ること。 【解決手段】石灰窒素と、オキシカルボン酸又はその
塩、ケトカルボン酸又はその塩、糖類及びリグニンスル
ホン酸又はその塩から選ばれた1種類以上と、重油とを
含有してなることを特徴とする石灰窒素組成物。特に、
造粒物からなる上記石灰窒素組成物。
Description
関する。詳しくは、取り扱いが容易で、肥料に用いたと
きにその加水分解速度が制御され、しかも肥効と農薬効
果の調整が容易に可能となる石灰窒素組成物に関する。
を主成分とする緩効性肥料であり、農薬効果をも有する
ことから、長年にわたって賞用されている。しかし、石
灰窒素肥料の緩効性は土壌の影響を受けやすく、また農
薬効果は施用後1〜2日以内に発現しその後1週間前後
までは継続するが、それ以降は困難であったので、複数
回に分けて分けて施肥する必要があり、農作業を繁忙な
ものとしていた。そこで、土壌等の影響を受けずに、肥
効例えば硝酸化までの期間と、農薬効果例えばシアナミ
ドの徐放の調整が可能である石灰窒素肥料の出現が待た
れていた。
を達成するために、肥料を粒状となし、その表面に樹脂
等を被覆することが知られている(特公昭60−304
0号公報、特公昭60−21952号公報、特公平2−
23515号公報参照)が、これらの技術が対象として
いる肥料は、いずれも尿素、硫安、硝安、塩化カリ等で
あり、石灰窒素ではない。石灰窒素肥料については、そ
の風化防止のために、粒状としたものの表面に硫黄を被
覆することが開示されているのみである(特公昭40−
22896号公報)。
出を抑制させないように配慮して製造されているので、
土壌が異なった場合、肥効を保持しつつ緩効性と農薬効
果を調整することが困難であることが多い。また、石灰
窒素肥料を造粒してその表面に熱可塑性樹脂やゴム重合
体で被覆するなどの工夫も進められているが、加水分解
速度の調整が簡単ではない。
肥料中のカルシウムシアナミドが加水分解をする際、水
と接触する部分の石灰窒素の表面積を低下させることを
意図として被覆されているので、一旦、加水分解が開始
されると、その効果は失われるからである。
速度を、オキシカルボン酸又はその塩、ケトカルボン酸
又はその塩、糖類及びリグニンスルホン酸又はその塩か
ら選ばれた1種類以上(以下、「加水分解速度調整剤」
という。)と、撥水性物質とを含有させることによって
調整し、もって多くの土壌において肥効と農薬効果の調
整ができ、しかも取扱いに優れた粒状の石灰窒素組成物
を先に提案した。ここで例示された撥水性物質は、水と
相溶性のない物質であり、シランカップリング剤、脂肪
酸及びその塩、脂肪酸エステル、ワックス、及びパラフ
ィンから選ばれた1種以上である。
常温固体であるものが多いので、それを石灰窒素と加水
分解速度調整剤の混合物に被覆又は表面に付着させるに
は、撥水性物質を有機溶剤に溶解する等の処理が必要で
あった。しかも、有機溶剤の使用に伴い、火気、臭気等
に対する人体及び環境への配慮が必要となり、そのため
の回収装置、防爆構造、漏洩防止などの設備費用が嵩
み、結果的にコストが上昇する問題があった。
てなされたものであり、その目的は、撥水性物質を溶解
するための有機溶剤を用いることなしに、先に提案した
のと同等の肥効と農薬効果の調整効果を有する、安価な
石灰窒素組成物を提供することである。
灰窒素と、加水分解速度調整剤と、重油とを含有してな
ることを特徴とする石灰窒素組成物である。特に、石灰
窒素組成物は、造粒物からなるものであり、好ましくは
重油が、造粒物の中心部よりも表面に多く存在してなる
ものである。更に、本発明は、このような石灰窒素組成
物において、石灰窒素中の生石灰分の一部又は全部が消
和されてなるものである。
説明する。
手可能な石灰窒素で十分であり、カルシウムシアナミド
(CaCN2)を主成分とし、生石灰(CaO)、消石
灰(Ca(OH)2)、炭素(C)等を副成分とするさま
ざまな組成のものが知られているが、いずれのものでも
使用することができる。又、石灰窒素には、複数の肥料
成分、例えば窒素成分、リン酸成分、カリウム成分、そ
の他微量成分を、石灰窒素の加水分解速度を遅延させる
目的を損なわせない限り含有させることができる。
れる水分と接触し、カルシウムシアナミドが加水分解さ
れて農薬効果のあるシアナミド(H2CN2)に至り、尿
素を経て、肥効を示すアンモニウムイオン(NH4 +)、
硝酸イオン(NO3 -)に変化する。このように、土壌中
で石灰窒素は加水分解を受けてシアナミドを放出する
が、一般的には1〜2日で加水分解は終了し、生成した
シアナミドは更に尿素などに変化してゆくので、農薬効
果が1週間程度で終了する。そこで、石灰窒素の加水分
解速度を遅延してシアナミドの発生速度を遅くすれば、
それに続く尿素等の発生速度も遅延させることができる
ので、肥効の長期化、延長が可能となる。
とにより、石灰窒素利用において、作物によってはまれ
にみられる薬害をなくすことが可能となる。更に、薬害
がなく肥効が長く続くことにより、元肥としてはもちろ
ん、一度に複数回分の量の追肥を施肥するという利用法
が可能となる。
は、オキシカルボン酸又はその塩、ケトカルボン酸又は
その塩、糖類及びリグニンスルホン酸又はその塩から選
ばれた1種類以上である。具体的には、グルコン酸、グ
ルコヘプトン酸、クエン酸、酒石酸、ピルビン酸、リグ
ニン、リグニンスルホン酸等、及びそれらの酸のナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の塩、グ
ルコースを初めとする単糖類、グルコース1−リン酸、
グルコース6−リン酸及びそれらの塩、グルコサミン等
の単糖類の誘導体、ラクトース、サッカロース等のオリ
ゴ糖、デキストラン、β−シクロデキストリン、廃糖
蜜、廃糖蜜を基質として酵母等を培養した後に残る廃糖
蜜廃液、コーンシロップ、パルプ廃液等である。
100重量部に対し、0.1〜20重量部であることが
好ましい。0.1重量部未満では、効果が小さく、また
20重量部をこえると、肥料の窒素成分の低下を招き好
ましくない。
油と軽油留分とを混合して得られる石油製品であり、一
般に入手できる通常品で十分である。軽油留分がほとん
どのA重油、残油が主体のC重油、及び両者の中間のB
重油のいずれも使用可能であるが、価格・性能の面から
C重油が好ましい。
対し、0.1〜20重量部、特に1〜15重量部が好ま
しい。0.1重量部未満では、土壌膠質を多く含む土壌
において、石灰窒素の加水分解速度を抑制する効果が小
さく、また20重量部をこえると、肥料の窒素成分の低
下を招く。
解速度調整剤との混合物に、被覆又は表面に付着させる
には、直接付着させる、粉体に含浸させて付着させる、
乳化させて付着させる等の手段が採用される。
混合は、各種ミキサー、ミルを用いて行うことができ
る。
類の影響を受けずに肥効と農薬効果の調整を容易に行う
ことができる。また、これを平均粒径1〜10mm程度
の粒状、円柱状等の造粒物に造粒することによって、取
り扱い性に優れ、さらに他の肥料との混合も可能な石灰
窒素肥料にすることができる。
粒しても良いが、まず最初に石灰窒素と加水分解速度調
整剤とを造粒し、次いで重油を、混合、吹き付け、浸漬
等によって添加し、転動することが好ましい。この造粒
法によれば、造粒物中の重油の割合が、中心部よりも表
面付近に多くすることができるので、重油の使用量を減
らすことができ、肥料成分の低下を防ぐことができる。
しい。水をバインダーとすることによって、粒の硬さと
強度が優れるようになる。また、石灰窒素中に生石灰が
多量に含まれている場合には、生石灰が水和する際の体
積膨張によって、造粒品が崩壊し粉化てしまうことがあ
るので、あらかじめ水を石灰窒素に少量混合し、石灰窒
素中の生石灰の一部又は全部を消和しておくことが望ま
しい。更には、複数の肥料成分をあらかじめ溶かしてお
き原料混合の手間を軽減する目的で、水には、硝酸カル
シウム、塩化カルシウムなどの塩を溶解しておくことも
できる。水に溶かす塩の濃度については、設定したい肥
料成分量をバインダー使用量に応じて、適宜調整するこ
とができる。また、尿素をバインダーとすることもでき
る。
し、型押し、パン型造粒機等を用いることができる。造
粒後、必要に応じて、加熱、送風等によって乾燥する。
本発明を説明する。 実施例1〜3 比較例1〜6 あらかじめ消和した粉状の石灰窒素(電気化学工業社
製;粒径0.1mm以下)100重量部に、加水分解速
度調整剤(グルコン酸ナトリウムを4重量部、グルコヘ
プトン酸ナトリウムを4重量部、廃糖蜜を固形分換算で
4重量部、又はリグニンスルホン酸ナトリウムを4重量
部)と、水20重量部加え、混合した後、押し出し成形
機により直径約3mm、長さ約3mmのペレットに成形
した。
油、又はステアリン酸10重量%エタノール溶液の入っ
た容器に浸漬し、C重油又はステアリン酸を付着させた
石灰窒素と加水分解即調整剤を含む造粒物を製造した。
なお、C重油又はステアリン酸の付着量は、石灰窒素1
00重量部に対し、C重油が10重量部、ステアリン酸
が5重量部となるように調整した。
ついて、以下に示す加水分解性評価試験を行い、加水分
解率を測定した。それらの結果を加水分解即調整剤の種
類毎に表1、表2、表3に示す。
筒容器に土壌a(粒度分布で原土に対して粘土が54重
量%である礫質赤色土)又は土壌b(粒度分布で原土に
対して粘土が8重量%である中粗粒褐色低地土)を30
gはかり取った。この中央に上記で製造された石灰窒素
組成物の造粒物30mgを置いた。含水率が最大容水量
の60%となるように水を土壌の上から噴霧してから、
水分の蒸発を防ぐためにアルミホイルで密栓しない程度
に蓋をし、20℃の恒温槽内に静置した。20日経過後
に、2%酢酸溶液により土壌からシアナミドを抽出し
た。
後、ろ液中のシアナミドの量をペンタシアノアンミンフ
ェロエートを発色試薬として分光光度法で測定した。残
存シアナミド量とあらかじめ求めておいた試験前の造粒
物のシアナミド量から、加水分解率(%)=100−
(残存シアナミド量/造粒品のシアナミド量)×10
0、に従い、加水分解率を測定した。
実施例は、比較例に比べて、土壌が異なっていても、石
灰窒素の加水分解率を小さくすることができるのでシア
ナミドの発生が遅れ、それに続く尿素等の発生も遅延さ
せることができるので、肥効の長期化、延長が可能とな
る。
ずに肥効と農薬効果の調整ができる石灰窒素組成物を、
先に提案したような撥水性物質を溶解するための有機溶
剤を用いることなしに安価に提供することができる。ま
た、上記特性に加えて、施肥時の粉塵等の発生防止効果
を付与した、取り扱いに優れた石灰窒素組成物の粒状物
が提供される。
Claims (4)
- 【請求項1】 石灰窒素と、オキシカルボン酸又はその
塩、ケトカルボン酸又はその塩、糖類及びリグニンスル
ホン酸又はその塩から選ばれた1種類以上と、重油とを
含有してなることを特徴とする石灰窒素組成物。 - 【請求項2】 造粒物からなることを特徴とする請求項
1記載の石灰窒素組成物。 - 【請求項3】 重油が、造粒物の中心部よりも表面に多
く存在してなることを特徴とする請求項2記載の石灰窒
素組成物。 - 【請求項4】 石灰窒素中の生石灰分の一部又は全部が
消和されてなるものであることを特徴とする請求項1、
2又は3記載の石灰窒素組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25861599A JP3461764B2 (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 石灰窒素組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25861599A JP3461764B2 (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 石灰窒素組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001089281A true JP2001089281A (ja) | 2001-04-03 |
JP3461764B2 JP3461764B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=17322748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25861599A Expired - Fee Related JP3461764B2 (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 石灰窒素組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3461764B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015147710A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 電気化学工業株式会社 | 石灰窒素含有粒状肥料 |
-
1999
- 1999-09-13 JP JP25861599A patent/JP3461764B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015147710A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 電気化学工業株式会社 | 石灰窒素含有粒状肥料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3461764B2 (ja) | 2003-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4250660A (en) | Process for producing coated seed | |
JP6170035B2 (ja) | 多目的リグニン−炭水化物結合システム | |
US20070254809A1 (en) | Pesticide carrier and products | |
US9115307B2 (en) | Soil adherent pellet and active agent delivery with same | |
CN101475420A (zh) | 一种肥料水分散粒剂及其制备方法 | |
PL231027B1 (pl) | Sposób wytwarzania granulowanego nawozu wapniowego i/ lub wapniowo-magnezowego pojedynczego lub wieloskładnikowego | |
CS273641B2 (en) | Method of water-soluble fertilizers granulation with high kieserite portion | |
US5108481A (en) | Pelletized ferrous sulfate monohydrate product and method for making the same | |
JP3483775B2 (ja) | 石灰窒素組成物 | |
EP0509030A1 (en) | Micronutrient fertilizer composition | |
JP3461764B2 (ja) | 石灰窒素組成物 | |
US5174806A (en) | Neutral solid fertilizer | |
US3981713A (en) | Urea-zinc oxide composition and process | |
JP2002145690A (ja) | 融雪肥料 | |
JPH0466839B2 (ja) | ||
CN117185862A (zh) | 一种用于水田的防漂浮的防结块剂 | |
JP2000053481A (ja) | 被覆硝抑剤配合肥料 | |
JP4967227B2 (ja) | 高吸水性粒状肥料の製造方法 | |
JP3868095B2 (ja) | 石灰窒素含有組成物及びそれを用いた肥料 | |
CN1699304A (zh) | 控释功能肥料的生产工艺 | |
JP3029190B2 (ja) | 粒状混合燐酸肥料 | |
JP2000072585A (ja) | 肥料組成物 | |
CA1186522A (en) | Additive for fertilizers, especially fertilizer solutions | |
JP2002012488A (ja) | 粒状肥料の製造方法 | |
WO1988010246A1 (en) | Process for producing a granular soil conditioner |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |