JP2001088155A - モールの端末加工方法とモール端末加工用金型 - Google Patents

モールの端末加工方法とモール端末加工用金型

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JP2001088155A
JP2001088155A JP27302399A JP27302399A JP2001088155A JP 2001088155 A JP2001088155 A JP 2001088155A JP 27302399 A JP27302399 A JP 27302399A JP 27302399 A JP27302399 A JP 27302399A JP 2001088155 A JP2001088155 A JP 2001088155A
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cavity
molding material
molding
tip
terminal
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Hideyasu Fujimatsu
英靖 藤松
Isamu Eto
勇 江藤
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 端末の意匠面に継ぎ目ラインおよび艶のムラ
が現れず、しかも、モール素材の断面形状が複雑であっ
ても、かじり,皺等が生じず、外観が美麗なモール製品
を得ることができる端末加工方法と端末加工用金型を提
供する。 【解決手段】 下型21の端末加工用キャビティCを、
キャビティ先端部Caとキャビティ本体部Cbとで構成
し、該キャビティ本体部をキャビティ先端部の上端位置
と略等しい位置まで上方へ付勢して上方からの押圧によ
って正規の位置へ押し下げられるように構成し、前記上
方位置にあるキャビティ本体部内にモール素材11を配
置し、該素材の先端12aを前記キャビティ本体部先端
から突出させて前記キャビティ先端部上端に乗せ、次い
で、モール素材の端末12を加熱軟化させ、上型35に
よってキャビティ本体部をモール素材と共に下型内に押
し下げて加熱プレスする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モールの端末加
工方法及びモール端末加工用金型に関し、特には複雑な
断面形状を有するモールの端末加工方法及びモール端末
加工用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図12およびその一部を拡大して示す図
13のように、自動車40のルーフ41にはルーフモー
ル50が取り付けられることが多い。前記ルーフモール
50は、そのルーフモール50を外したルーフの一部を
示す図14から理解されるように、中央パネル42と側
部パネル43が一体に接合される継ぎ目部分を隠すた
め、その継ぎ目部分に形成された溝部44に装着される
ものである。
【0003】前記ルーフモール50は、図15から分か
るように、脚部52と該脚部52の上端に設けられて意
匠側となる装飾部53とからなり、前記ルーフ41の溝
部44に前記脚部52を挿入し装飾部53で前記溝部4
4を塞ぐように装着される。また、前記脚部52にはル
ーフモール50が前記継ぎ目部分の溝部44に正しく装
着保持し、また線膨張を少なくするために、長手方向に
沿って金属芯材54が埋設されることが多い。符号55
は、前記溝部への固定を確実にするため、脚部52の下
部両側面に長手方向に沿って形成されたリップ(ひれ
片)である。
【0004】ところで、前記ルーフ41の継ぎ目部分の
溝部44は、その両端を溝部44の中央と同じ深さでプ
レス成形するとアッパーコーナー部45に破れを生じる
ため、溝部44の端に向かって徐々に浅くされている。
そのため、前記ルーフモール50として、モール素材で
ある長尺押出成形品51を単に所定長に切断したものを
用いたのでは、脚部52の下端がボディに干渉して当該
ルーフモール50を正しく装着できなくなったり、美観
が損なわれる。
【0005】これらの不具合を解決する一つの手段とし
て、図15に示すように所定長に切断した押出成形品よ
りなるモール素材51の端部に、前記溝部44の端部の
深さに合い、かつ先端部分が裏側へ屈曲した端末部61
を射出成形することが考えられる。しかし、前記端末部
61を射出成形したルーフモール50にあっては、その
端末表面のモール素材51と端末部61との間で、継ぎ
目ライン62が現れ、当該ルーフモール50の美観を損
なう等の問題があった。
【0006】そこで、図16に示すような加熱プレスに
よって、モール素材の端末を屈曲形状等の所定形状に加
工することが提案されている。この加熱プレスにおいて
は、まず同図の(A)のように、加工用金型70の下型
71の端末加工用キャビティ72に、当該押出成形品よ
るなるモール素材51の先端56が前記キャビティ72
の先端上部(喰いきり部分)73へ乗り上げるようにし
て配置するとともに、該モール素材51の端末57をヒ
ータ等の加熱手段75により加熱軟化する。その後、同
図の(B)のように、上型76で加熱プスすることによ
って、前記モール素材51の端末57を押圧し、該素材
51の端末57を下型71のキャビティ72内に押し込
み賦形する。この加熱プレスによれば、先に説明した端
末部を射出成形したものと異なり、モール素材51と端
末57との間で継ぎ目ラインが現れず、外観が良好とな
る。なお、この加熱プレスによる端末加工方法は、前記
ルーフモールのみならず、自動車の車体側面のドア部分
に取り付けられるサイドモール等種々のモールの端末加
工に適用されている。図中の符号58は加熱プレスの際
に余ったモール素材の余剰部分で、最終的に切除される
ものである。
【0007】しかしながら、この加熱プレスによるモー
ルの端末加工方法においては、図16の(A)からも分
かるように、モール素材51の端末57の加熱時に該モ
ール素材51の先端56付近が下型71のキャビティ7
2内面から遠く離れているため、その加熱時に加熱手段
75であるヒータ等の熱風がモール素材51の端末57
表面とキャビティ72内面間の隙間Gに回り込み、過度
にモール素材51が加熱されて、加工後の製品表面の艶
にムラを生じることがあった。
【0008】さらに、前記従来の端末加工方法において
は、図17に示すような装飾部82にレインガータ部8
3を有する等、断面形状が複雑なモール素材81を端末
加工する場合、該モール素材81の複雑な断面形状に起
因して、モール素材のキャビティへの配置時に該素材を
正しい位置に配置させることができなかったり、あるい
は配置後当該モール素材がズレたりして、加熱プレス時
に加熱軟化したモール素材の端末をキャビティ内に正し
く押し込むことができないことがあり、そのような場合
には、製品表面に所謂かじりと称される傷や皺が生じる
等、良好な製品が得られないおそれがあった。また、前
記のようにモール素材が正しい位置に配置されなかった
り、配置後モール素材がズレた場合には、モール素材を
加熱軟化させる際に該モール素材の加熱状態にバラツキ
が生じ、加工後において製品の前記バラツキのあった部
分で変形が生じることがある。なお、図17中の符号8
4は脚部、85は脚部84に埋設された金属芯材、86
は脚部84の下部両側面に長手方向に沿って形成された
リップ(ひれ片)である。
【0009】また、図17に示したモール素材81のよ
うに、装飾部82のレインガータ部83と装飾部上端8
7間でアンダーカット形状88を構成する場合には、そ
れに対応して下型のキャビティ内面もアンダーカット形
状を有することとなるため、加熱プレス前におけるキャ
ビティ内へのモール素材の配置を、キャビティの後端側
から該モール素材をスライド挿入することによって行う
必要があり、上述したようにモール素材先端がキャビテ
ィの先端上部へ乗り上げるように当該モール素材を正し
く配置するのは困難である。加えて、上記アンダーカッ
ト形状88を有するモール素材81を端末加工する場合
には、加熱プレス後の製品の脱型作業をスムーズに行え
ないことがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、端末の意匠面に継ぎ目ラインおよ
び艶のムラが現れず、しかも、モール素材の断面形状が
複雑であっても、かじり,皺等が生じず、外観が美麗な
モール製品を得ることができる端末加工方法と端末加工
用金型を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、モー
ル素材の端末を下型の端末加工用キャビティに、当該モ
ール素材の先端が前記キャビティ先端上部へ乗り上げる
ようにして配置し、その後上型によって加熱プレスして
前記モール素材の端末を押圧して下型のキャビティ内に
押し込み賦形する端末加工方法において、前記下型の端
末加工用キャビティを、キャビティ先端部と、該先端部
に続くキャビティ本体部とで構成し、該キャビティ本体
部の内面を前記モール素材の装飾部外形に対応した形状
とするとともに、該キャビティ本体部をキャビティ先端
部の上端位置と略等しい位置まで上方へ付勢して上方か
らの押圧によって正規の位置へ押し下げられるように構
成し、前記上方位置にある下型のキャビティ本体部内に
モール素材を配置し、該素材の先端を前記キャビティ本
体部の先端から突出させて前記キャビティ先端部の上端
に乗せ、次いで、前記モール素材の端末を加熱軟化さ
せ、上型によってキャビティ本体部をモール素材と共に
下型内に押し下げて加熱プレスすることにより、前記キ
ャビティ本体部の先端から突出するモール素材の先端を
下型のキャビティ先端部内に押し込み賦形することを特
徴とするモールの端末加工方法に係る。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、モール素材がレインガータ部を有するルーフモール
用押出成形品であることを特徴とする。
【0013】また、請求項3の発明は、モール素材の端
末を下型の端末加工用キャビティに、当該モール素材の
先端が前記キャビティ先端上部へ乗り上げるようにして
配置し、その後上型によって加熱プレスして前記モール
素材の端末を押圧して下型のキャビティ内に押し込み賦
形するのに用いられる金型において、前記下型の端末加
工用キャビティを、キャビティ先端部と、該先端部に続
くキャビティ本体部とで構成し、該キャビティ本体部の
内面を前記モール素材の装飾部外形に対応した形状とす
るとともに、該キャビティ本体部をキャビティ先端部の
上端位置と略等しい位置まで上方へ付勢して上方からの
押圧によって正規の位置へ押し下げられるように構成し
たことを特徴とするモール端末加工用金型に係る。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
において、キャビティ本体部にモール素材のレインガー
タ部が嵌る突条を有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例により得
られた自動車用ルーフモールを示す要部の斜視図、図2
はモールの端末加工に用いるモール端末加工用金型の下
型および上型の一例を示す斜視図、図3はモールの端末
加工における切除工程を段階的に示す斜視図、図4は同
じく配置工程および加熱軟化工程を示す断面図、図5は
図4のa−a断面図、図6は図4のb−b断面図、図7
は同じくプレス工程の閉型初期を示す断面図、図8は同
じくプレス工程の閉型完了時を示す断面図、図9は図8
のc−c断面図、図10は図8のd−d断面図、図11
は同じく脱型工程を示す断面図である。
【0016】まず、この発明に係るモールの端末加工方
法により得られた自動車用ルーフモールの一例について
説明し、次にそのルーフモールの端末加工方法について
説明する。
【0017】図1に示す自動車用ルーフモール10は、
金属芯材14が埋設された脚部13と該脚部13の上端
に装飾部15が一体に形成された、所定断面形状からな
る押出成形品の樹脂製モール素材11から、この発明に
係る方法によって端末加工されたもので、図14に示し
たルーフ41の溝部44の深い部分に装着される本体部
10aと、溝部44の浅い端部に装着される端末12と
が継ぎ目ライン無く一連となっている。
【0018】前記装飾部15は、その外面が意匠面を構
成し、前記ルーフ41の溝部44を塞ぐ幅とされて脚部
13上端から幅方向両側へ張り出しており、端末12に
ついては、その表面側が、この発明に係る端末加工方法
により、先端12aに向けて徐々に低くなって所定の曲
面形状に仕上げられているとともに、前記端末12の先
端12aについては裏側へ屈曲形成されている。また、
この例においては、前記装飾部15はレインガータ部1
6を有しており、当該モール10の断面形状は複雑なも
のとなっている。さらに、この例では、前記装飾部15
のレインガータ部16と装飾部上端15a間でアンダー
カット形状Uを構成している。
【0019】一方、前記脚部13は、前記ルーフ41の
溝部44に挿入されて該ルーフモール10を溝部44に
嵌着するためのもので、脚部13の下部両側には、その
脚部13を前記溝部44内に挿入した際に溝部44の側
壁に圧接してルーフモール10を安定的に保持するため
に、軟質樹脂からなるリップ17が一体に形成されてい
る。この脚部13は、ルーフモール10の端末12にお
いて、本体部10a側から端末12の先端12aに向け
て薄くなるように脚部13下側が装飾部15裏面に向け
て斜めに切除され、前記リップ17についても除去され
ている。符号18は、前記切除によって形成された脚部
13の切除部であり、前記ルーフ41の溝部44の端部
の深さに応じて切除されている。なお、この例では、前
記端末12の先端12a付近で、金属芯材14とともに
脚部13が完全に除去されている。
【0020】次に、この発明に係るモールの端末加工方
法の一実施例について、前記レインガーター部16を有
するルーフモール10の端末加工を例として説明する。
実施例の端末加工方法においては、図2及び図7等に示
すようなモール端末加工用金型20が用いられる。この
金型20は、下型21と上型35とを含み、図示しない
プレス装置により閉型およびプレス可能とされている。
【0021】下型21は、本体型部22と、該本体型部
22の収容空間23内に昇降自在に収容される昇降型部
25と、該昇降型部25の前方に位置する前後スライド
型部27とを備える。前記昇降型部25の成形面26お
よび前後スライド型部27の成形面28により端末加工
用キャビティCが形成される。このキャビティCは、前
記前後スライド型部27の成形面28により区画された
キャビティ先端部Caと、該先端部Caに続き前記昇降
型部25の成形面26により区画されたキャビティ本体
部Cbとで構成されている。前記キャビティ本体部Cb
の内面、すなわち昇降型部25の成形面26は、前記モ
ール素材11の装飾部15外形に対応した形状に形成さ
れ、モール素材11のレインガータ部16が嵌る突条2
6aを有している。
【0022】また、前記キャビティ本体部Cbは、キャ
ビティ先端部Caの上端位置(図示の例では前後スライ
ド型部27の上面に形成された端末先端用載置面29の
位置)と略等しい位置まで上方へ付勢されている。そし
て、前記上方へ付勢されているキャビティ本体部Cb
は、上方からの押圧によって正規の位置、実施例では前
記昇降型部25の成形面26と前後スライド型部27の
成形面28とが面一となるような位置まで押し下げられ
るようになっている。なお、実施例では、前記本体型部
22と昇降型部25間に介在されたスプリングS1の弾
性力によって、上記のようにキャビティ本体部Cbが上
方へ付勢されている。さらに、実施例では、前記本体型
部22に、モール素材受け部24が、前記キャビティ本
体部Cbの正規位置にあるときに該本体部Cbと連続す
るように形成されている。
【0023】さらに、前記前後スライド型部27は、閉
型時の上型35の下降に伴い外側面30が後述する上型
35の傾斜部38と当接することによって、端末加工用
キャビティCの外側から内側方向Xへ移動(前進)する
ようになっている。また、前記スライド型部27と本体
型部22間にはスプリングS2が介在され、該スプリン
グS2の弾性力によって、型開きの際の上型35上昇時
に前後スライド型部27がキャビティCの内側から外側
方向Yへ移動(後退)し元の位置へ戻るようになってい
る。なお、前記前後スライド型部27が最も後退する位
置は、上型35の上昇による昇降型部25の上昇時に、
キャビティ先端部Ca内に押し込まれたモール素材11
の端末先端12aと当該前後スライド型部27とが接触
しないように設定される。
【0024】上型35は、モール素材11の端末12を
裏側から押圧するためのモール素材用押圧面36を有す
る。図示の例では、前記モール素材用押圧面36の両側
に、前記下型21の昇降型部25を押圧して該昇降型部
25を下降させる昇降型部用押圧面37が設けられてい
る。なお、前記昇降型部用押圧面37は、場合によって
は省かれ、前記モール素材用押圧面36の押圧力のみで
もって、モール素材11のプレスおよび前記昇降型部2
5の押し下げを行うようにしてもよい。また、上型35
には、前記下型21の前後スライド型部27と当接して
該スライド型部27を移動させる傾斜部38が設けられ
ている。
【0025】上記したようなモール端末加工用金型30
を用いるモールの端末加工においては、まず、図3の
(A)に示す所定断面形状、すなわち前記装飾部15と
脚部13とを有する、押出成形品よりなる樹脂製モール
素材11を所定長に切断する。
【0026】続いて、前記所定長のモール素材11に対
し、その端末12の裏側について装飾部15を残して、
図3の(B)に示すように、端末先端12aから所定長
の長さに渡って脚部13を部分的に切除する。この脚部
13の切除は、前記ルーフ41の溝部44の端部におけ
る浅くなった部分と対応する範囲に渡って行われ、ま
た、脚部13が切除されていないモール素材11の本体
部10a側から端末先端12aに向けてモール素材11
の厚みが徐々に薄くなるよう、切除部18下端が装飾部
15裏面へ向けて傾斜した形状に切除される。さらに、
この実施例においては、端末先端12a付近は、金属芯
材14とともに脚部13が完全に切除される。なお、切
除方法は、カッター等を用いる公知の切断方法によって
行われる。
【0027】次いで、図4ないし図6に示すように、前
記モール素材11の端末12を前記上方位置にある下型
21のキャビティ本体部Cb内に配置する。この際、モ
ール素材11の先端12aを前記下型11のキャビティ
本体部Cb先端から突出させて前記キャビティ先端部C
aの上端、図示の例では前後スライド型部27の端末先
端用載置面29に乗せるようにする。このようにモール
素材11を端末加工用キャビティCに配置すれば、至っ
て簡単にモール素材11を正しい位置に確実に配置する
ことができるとともに、配置後において当該モール素材
11はズレ難い。また、この実施例のようにモール素材
11の装飾部15にアンダーカット形状Uを有する場合
には、前記モール素材11のキャビティ本体部Cb内へ
の配置は、該キャビティ本体部Cbの後端側の開口から
当該モール素材11をスライド挿入することによって行
われる。なお、このモール素材11の配置時には前記前
後スライド型部27は後退位置にある。
【0028】前記モール素材11の配置後、ヒータ等の
加熱手段Hによってモール素材11の端末12の切除部
18付近を加熱軟化させる。このとき、従来とは異な
り、モール素材11の端末12と下型21のキャビティ
本体部Cbの内面、すなわち昇降型部25の成形面26
間に隙間が生じないため、加熱手段Hであるヒータ等の
熱風がモール素材11端末12とキャビティ本体部Cb
内面間に回り込んで過度にモール素材11が加熱される
のを防ぎ、製品表面の艶にムラが生じ難い。前記加熱の
程度は、モール素材11の端末12が軟化する程度とさ
れ、モール素材11の材質に応じて適宜の温度とされ
る。なお、図示の例では前記加熱手段Hは金型20とは
別に設けられているが、当該加熱手段Hを下型21ある
いは上型35に内蔵させてもよい。
【0029】前記端末12の加熱軟化後、図7ないし図
10に示すように、加工用金型20を閉型し、前記上型
35によってモール素材11と共に前記昇降型部25の
キャビティ本体部Cbを下型21の本体型部22内に押
し下げて当該モール素材端末12の切除部18を加熱プ
レスする。これによって、前記キャビティ本体部Cbの
先端から突出するモール素材11の先端12aが前記キ
ャビティ先端部Ca内に押し込まれ、当該モール素材端
末12が所望形状に賦形される。
【0030】前記金型20の閉型の際、図7から理解さ
れるように、下型21の前後スライド型部27の外側面
30が上型35の傾斜部38と当接することによって前
記端末加工用キャビティCの外側から内側方向Xへ移動
して、閉型完了時には、図8のように前後スライド型部
27と本体型部22とが隙間無く合体し、キャビティ先
端部Caとキャビティ本体部Cbが連続して一体とな
る。このように前記昇降型部25のキャビティ本体部C
bの下降と平行して前後スライド型部27の前進を行う
ようにすれば、加熱プレス時にモール素材端末12の先
端12a付近を裏側にスムーズに屈曲させ、前記モール
素材11の先端12aのキャビティ先端部Ca内への押
し込みを確実かつスムーズに行うことができる。その結
果、端末加工用キャビティCの内面をモール素材11に
良好に転写でき、外観性に優れたモール製品が得られ
る。図8中の符号Bは加熱プレスの際に余ったモール素
材の余剰部分である。
【0031】その後、図11に示すように、上型35を
上昇させて型開きする。その際、前記下型21の本体型
部22内に押し下げられていた昇降型部25は、スプリ
ングS1の付勢力により本体型部22に対して上昇して
閉型前の元の位置に戻るとともに、前後スライド型部2
7が、昇降型部25および加熱プレスされたモール素材
11の上昇を妨げないように、端末加工用キャビティC
の内側から外側方向Yへ移動する。
【0032】前記型開き後、加熱プレスされたモール素
材11を脱型するとともに、モール素材11の端末先端
12aに生じた余剰部分Bを除去することによって、図
1に示すようなモール製品(ルーフモール)10が得ら
れる。前記脱型の際、加熱プレスされたモール素材11
は、前記昇降型部25のキャビティ本体部Cbと共にキ
ャビティ先端部Caの上端位置まで上昇しているので、
脱型作業が容易になる。なお、この実施例では、モール
素材11の脱型は、モール素材11の装飾部15にアン
ダーカット形状Uを有することを考慮して、図示の鎖線
で示すように、当該モール素材11をキャビティCの内
側から外側方向Yへスライドさせながら抜き取ることに
よって行われる。
【0033】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1の
発明に係るモールの端末加工方法によれば、加熱プレス
により端末加工をおこなうので、端末を射出成形するの
と違って、製品の意匠面に継ぎ目ラインが現れない。ま
た、この端末加工方法においては、下型の端末加工用キ
ャビティをキャビティ先端部とそれに続くキャビティ本
体部とで構成し、該キャビティ本体部をキャビティ先端
部の上端位置と略等しい位置まで上方へ付勢して上方か
らの押圧によって正規の位置へ押し下げられるようにし
て、上方位置にあるキャビティ本体部内にモール素材を
配置し、該素材の先端を前記キャビティ本体部先端から
突出させて前記キャビティ先端部上端に乗せた後、上型
によって前記キャビティ本体部をモール素材と共に下型
内に押し下げて加熱プレスするので、モール素材の配置
時に素材端末表面とキャビティ内面間に隙間が生じな
い。その結果、モール素材を加熱軟化させる際に加熱手
段の熱風等がモール素材端末表面とキャビティ本体部内
面間に回り込んで過度にモール素材が加熱されるのを防
ぐことができ、加工後の製品表面の艶にムラが生じ難
い。
【0034】さらに、上記のようにモール素材を端末加
工用キャビティへ配置するので、請求項2の発明の如く
モール素材がレインガータ部を有する場合のように、モ
ール素材の断面形状が複雑になっても、当該モール素材
を簡単かつ確実にキャビティの正しい位置に配置できる
とともに、当該配置はモール素材を屈曲させることなく
フラットな状態で行われるので、配置後におけるモール
素材の安定性が高まり、配置後モール素材がズレ難い。
したがって、従来とは異なり、加熱プレス時に加熱軟化
したモール素材の端末をキャビティ内に正しく押し込む
ことができ、製品表面に所謂かじりと称される傷や皺が
発生するといった不具合を解消でき、外観性に優れた製
品を得ることができる。加えて、モール素材を加熱軟化
させる際に該モール素材の加熱状態にバラツキが生じ
ず、加工後における製品の変形が生じ難い。
【0035】また、請求項3の発明に係るモール端末加
工用金型によれば、前記端末加工方法を簡単かつ確実に
実施することができる。特に、請求項4の発明によう
に、下型のキャビティ本体部にモール素材のレインガー
タ部が嵌る突条を設ければ、レインガーター部を有する
モールの端末加工を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例により得られた自動車用ル
ーフモールを示す要部の斜視図である。
【図2】モールの端末加工に用いるモール端末加工用金
型の下型および上型の一例を示す斜視図である。
【図3】モールの端末加工における切除工程を段階的に
示す斜視図である。
【図4】同じく配置工程および加熱軟化工程を示す断面
図である。
【図5】図4のa−a断面図である。
【図6】図4のb−b断面図である。
【図7】同じくプレス工程の閉型初期を示す断面図であ
る。
【図8】同じくプレス工程の閉型完了時を示す断面図で
ある。
【図9】図8のc−c断面図である。
【図10】図8のd−d断面図である。
【図11】同じく脱型工程を示す断面図である。
【図12】ルーフモールが装着された自動車の一例の斜
視図である。
【図13】そのルーフの一部を示す拡大図である。
【図14】ルーフモールを取り外したルーフの一部を示
す拡大図である。
【図15】従来のルーフモールの端末を示す斜視図であ
る。
【図16】従来の加熱プレスによるモールの端末加工を
段階的に示す断面図である。
【図17】複雑な断面形状を有するモール素材の一例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ルーフモール 11 モール素材 12 モール素材の端末 12a モール素材の先端 15 装飾部 20 モール端末加工用金型 21 下型 35 上型 C 下型の端末加工用キャビティ Ca キャビティ先端部 Cb キャビティ本体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江藤 勇 愛知県安城市藤井町東長先8番地1 株式 会社イノアックコーポレーション桜井事業 所内 Fターム(参考) 3D023 AA01 AB01 AC08 AD09 AD11 AD22 4F202 AA00 AH23 AM32 CA09 CB01 CK18 CL02 4F204 AA00 AH23 AM32 FA01 FB01 FF49 FG05 FG08 FN02 FN15 FQ15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モール素材の端末を下型の端末加工用キ
    ャビティに、当該モール素材の先端が前記キャビティ先
    端上部へ乗り上げるようにして配置し、その後上型によ
    って加熱プレスして前記モール素材の端末を押圧して下
    型のキャビティ内に押し込み賦形する端末加工方法にお
    いて、 前記下型の端末加工用キャビティを、キャビティ先端部
    と、該先端部に続くキャビティ本体部とで構成し、該キ
    ャビティ本体部の内面を前記モール素材の装飾部外形に
    対応した形状とするとともに、該キャビティ本体部をキ
    ャビティ先端部の上端位置と略等しい位置まで上方へ付
    勢して上方からの押圧によって正規の位置へ押し下げら
    れるように構成し、 前記上方位置にある下型のキャビティ本体部内にモール
    素材を配置し、該素材の先端を前記キャビティ本体部の
    先端から突出させて前記キャビティ先端部の上端に乗
    せ、 次いで、前記モール素材の端末を加熱軟化させ、上型に
    よってキャビティ本体部をモール素材と共に下型内に押
    し下げて加熱プレスすることにより、前記キャビティ本
    体部の先端から突出するモール素材の先端を下型のキャ
    ビティ先端部内に押し込み賦形することを特徴とするモ
    ールの端末加工方法。
  2. 【請求項2】 モール素材がレインガータ部を有するル
    ーフモール用押出成形品であることを特徴とする請求項
    1記載のモールの端末加工方法。
  3. 【請求項3】 モール素材の端末を下型の端末加工用キ
    ャビティに、当該モール素材の先端が前記キャビティ先
    端上部へ乗り上げるようにして配置し、その後上型によ
    って加熱プレスして前記モール素材の端末を押圧して下
    型のキャビティ内に押し込み賦形するのに用いられる金
    型において、 前記下型の端末加工用キャビティを、キャビティ先端部
    と、該先端部に続くキャビティ本体部とで構成し、該キ
    ャビティ本体部の内面を前記モール素材の装飾部外形に
    対応した形状とするとともに、該キャビティ本体部をキ
    ャビティ先端部の上端位置と略等しい位置まで上方へ付
    勢して上方からの押圧によって正規の位置へ押し下げら
    れるように構成したことを特徴とするモール端末加工用
    金型。
  4. 【請求項4】 キャビティ本体部にモール素材のレイン
    ガータ部が嵌る突条を有することを特徴とする請求項3
    記載のモール端末加工用金型。
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