JP2001087857A - アーク溶接機の主回路構成方法およびアーク溶接機 - Google Patents

アーク溶接機の主回路構成方法およびアーク溶接機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほぼ倍数関係にある二つの入力電圧を必要に
応じて切り換えるアーク溶接機において、トランスの大
型化を防止し、かつ半導体パッケージの温度上昇を低減
する。 【解決手段】 低い方の電圧が入力された時に二つの半
導体パッケージ4a,4bにある四つの半導体素子によ
って構成するフルブリッジに切り換えるが、高い方の電
圧が入力された時に二つの半導体パッケージ4a,4b
からそれぞれ一つの半導体素子と平滑部3とを使用する
ことによって構成するハーフブリッジに切り換えること
によって、半導体素子の発熱が二つの半導体パッケージ
4aと4bに分散されるため、一つの半導体パッケージ
における発熱量が約二分の一になり、半導体パッケージ
における温度上昇を低減することができる。また、メイ
ントランス5の一次側の巻線を二つにする必要もなく、
大型化を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ほぼ倍数関係にあ
る二つの入力電圧を使用するアーク溶接機の主回路構成
方法およびアーク溶接機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ほぼ倍数関係にある二つの入力電圧を使
用できるアーク溶接機においては、入力電圧に応じて主
回路構成を切り換えることによって対応してきた。主回
路構成には、従来、二つの方法が使用されてきた。一つ
は、図4に示すように、低い方の入力電圧では主回路を
フルブリッジ構成(図4(a))に、高い方の入力電圧
では主回路をハーフブリッジ構成(図4(b))に切り
換える方法である。もう一つは、主回路構成をフルブリ
ッジ構成にしたまま、図5(a),(b)に示すよう
に、入力電圧に応じてメイントランスの一次側の結線を
切り換える方法である。
【0003】まず、図4に示す方法について考える。図
4(a)は低い方の電圧が入力された時のフルブリッジ
構成であり、図4(b)は高い方の電圧が入力された時
のハーフブリッジ構成である。図4において、1は三相
入力部、2は三相入力を直流に整流する整流部、3は平
滑コンデンサ3a,3bからなり整流部2に接続して整
流電圧を平滑する平滑部、4a,4bはそれぞれ二つの
半導体素子(半導体素子4a1と半導体素子4a2,半
導体素子4b1と半導体素子4b2)を持つ半導体パッ
ケージである。5は平滑部3の電圧を溶接に適する電圧
に変換するメイントランスである。ただし、ここではメ
イントランス5の一次側巻線のみ図示している。メイン
トランス5の二次側巻線(図示せず)から溶接アークが
必要とする電力が取り出される。図4(a)において、
平滑部3の平滑コンデンサ3aと平滑コンデンサ3bは
直列接続となっているが、並列接続でもよい。なお、図
4(b)では、半導体パッケージ4bは主回路構成に寄
与しないため図示していない。なお、半導体素子4a
1,4a2,4b1,4b2には、全て同等の半導体素
子を使用し、例えばIGBTやMOSFETなどのパワ
ー素子のいずれでも良い。
【0004】図4に示す構成方法では、低い方の電圧が
入力された時に図4(a)の回路を構成し、半導体パッ
ケージ4aと半導体パッケージ4bとがフルブリッジ構
成となってメイントランス5に電力を供給する。この場
合、図2(b)のタイミングチャートで示されるよう
に、半導体素子4a1と半導体素子4b2とが同時に導
通・非導通、半導体素子4a2と半導体素子4b1とが
同時に導通・非導通となり、半導体素子4a1,4b2
と半導体素子4a2,4b1とが交互に導通するように
制御される。
【0005】また、高い方の電圧が入力された時に図4
(b)の回路を構成し、半導体パッケージ4aと平滑部
3とがハーフブリッジを構成してメイントランス5に電
力を供給する。この場合、半導体素子4a1と半導体素
子4a2とが交互に導通するように制御される。
【0006】この構成方法で半導体パッケージの熱損失
を考えると、高い方の電圧が入力された時の図4(b)
の半導体素子の定常電流と低い方の電圧が入力された時
の図4(a)の半導体素子の定常電流とがほぼ等しいの
で、両者の定常損失はほぼ等しい。しかし、図4(b)
の場合のスイッチング損失は、その入力電圧が図4
(a)の場合より高いため、図4(a)の場合のスイッ
チング損失より高くなる。したがって、全体の半導体素
子の発熱を考えると、図4(b)の場合の方が図4
(a)の場合より多くなるため、半導体パッケージ4a
の温度上昇が問題となる恐れがある。
【0007】次に、図5に示す方法について考える。こ
の方法では、図4(a)のメイントランス5に代えて、
入力電圧に応じて、図5(a)のメイントランス6ある
いは図5(b)のメイントランス7の構成とし、その他
の主回路構成については、図4(a)のフルブリッジと
同じなのでその説明を省略する。なお、図5でも、メイ
ントランス6あるいはメイントランス7の一次側の結線
のみを示し、二次側巻線を省略している。
【0008】図5(a)は低い方の電圧が入力された時
であり、メイントランス6の一次側の二つの巻線6aと
巻線6bを並列に接続する。一方、図5(b)は高い方
の電圧が入力された時であり、メイントランス7の一次
側の二つの巻線7aと巻線7bを直列に接続する。図5
(a)と図5(b)とのいずれの場合においてもメイン
トランス6あるいはメイントランス7の二次側から同等
の出力を得ることができる。ただし、図示の通り、メイ
ントランス6あるいはメイントランス7の一次側の巻線
を二つにする必要がある。通常、一次側の巻線を二重に
巻く方法と一次側の巻線を二つのコアに巻く方法があ
る。前者では一次側の巻線の線間の絶縁が問題になる恐
れがある。また、いずれの場合も、メイントランスが大
きくなることが免れない。したがって、特にトランスの
小型化が要求された場合は、図4に示す主回路構成が向
いている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す従来の主回路構成方法ではハーフブリッジ構成時に
半導体パッケージの温度上昇が問題となる恐れがあっ
た。
【0010】本発明は、ほぼ倍数関係にある二つの入力
電圧を必要に応じて切り換えるアーク溶接機において、
トランスの大型化を防止し、かつ半導体パッケージの温
度上昇を低減できるアーク溶接機の主回路構成方法およ
びそれを応用したアーク溶接機を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のアーク溶
接機の主回路構成方法は、入力電圧として第1の電圧と
第1の電圧のほぼ2倍の第2の電圧とが入力されるアー
ク溶接機の主回路の構成要素として、入力電圧を直流に
整流する整流部と、第1および第2の平滑コンデンサか
らなる平滑部と、それぞれ二つの半導体素子を有した第
1および第2の半導体パッケージと、一次側巻線および
二次側巻線を有し二次側巻線から溶接アークが必要とす
る電力が取り出されるトランスとを準備し、入力電圧と
して第1の電圧を入力する際に、整流部の出力側の構成
を平滑部と第1および第2の半導体パッケージの全ての
半導体素子を使用するフルブリッジ構成とし、入力電圧
として第2の電圧を入力する際に、整流部の出力側の構
成を平滑部と第1および第2の半導体パッケージのそれ
ぞれ一つの半導体素子を使用するハーフブリッジ構成と
することを特徴とする。なお、第1および第2の半導体
パッケージ内の半導体素子としては、IGBTやMOS
FETなどのパワー素子のいずれでも良い。
【0012】この方法によれば、第2の電圧を入力電圧
としてハーフブリッジ構成を含む主回路を構成する際、
第1および第2の二つの半導体パッケージからそれぞれ
一つの半導体素子を使用することで、半導体素子の発熱
が二つの半導体パッケージに分散されるため、一つの半
導体パッケージにおける発熱量が約二分の一になり、半
導体パッケージにおける温度上昇を低減することができ
る。また、トランスの大型化も防止できる。
【0013】請求項2記載のアーク溶接機の主回路構成
方法は、請求項1記載のアーク溶接機の主回路構成方法
において、入力電圧として第2の電圧を入力する際のハ
ーフブリッジ構成に使用する二つの半導体素子に、入力
電圧として第1の電圧を入力する際のフルブリッジ構成
に使用されるときに導通・非導通のタイミングが異なる
関係にある半導体素子を用いることを特徴とする。
【0014】この方法により、第2の電圧を入力電圧と
してハーフブリッジ構成を含む主回路を構成する際に使
用される二つの半導体素子を、第1の電圧を入力電圧と
してフルブリッジ構成を含む主回路を構成する際と同じ
ように動作させればよいため、半導体素子の制御が簡単
になる。
【0015】請求項3記載のアーク溶接機の主回路構成
方法は、請求項1または請求項2記載のアーク溶接機の
主回路構成方法において、第2の電圧が第1の電圧の
1.8〜2.2倍である。このような範囲にあることが
好ましい。
【0016】請求項4記載のアーク溶接機は、第1の電
圧と第1の電圧のほぼ2倍の第2の電圧とを入力電圧と
し入力電圧を直流に整流する整流部と、第1および第2
の平滑コンデンサと、周期的に導通・非導通の状態に制
御される第1および第2の半導体素子を有した第1の半
導体パッケージと、周期的に導通・非導通の状態に制御
される第3および第4の半導体素子を有した第2の半導
体パッケージと、一次側巻線および二次側巻線を有し二
次側巻線から溶接アークが必要とする電力が取り出され
るトランスと、整流部と第1および第2の平滑コンデン
サと第1,第2,第3および第4の半導体素子とトラン
スとの接続を切り換える切換手段と、第1,第2,第3
および第4の半導体素子を駆動する半導体駆動回路とを
備え、入力電圧として第1の電圧を入力する際に、切換
手段は、整流部の出力の一端と他端との間に第1および
第2の平滑コンデンサを直列または並列接続した平滑部
を接続し、平滑部の一端に第1の半導体素子が接続され
平滑部の他端に第2の半導体素子が接続されるように平
滑部の両端間に第1および第2の半導体素子を直列接続
し、平滑部の一端に第3の半導体素子が接続され平滑部
の他端に第4の半導体素子が接続されるように平滑部の
両端間に第3および第4の半導体素子を直列接続し、第
1と第2の半導体素子の接続点と第3と第4の半導体素
子の接続点との間にトランスの一次側巻線を接続し、半
導体駆動回路は、第1の半導体素子と第2の半導体素子
との導通・非導通のタイミングが異なり、第3の半導体
素子と第4の半導体素子との導通・非導通のタイミング
が異なり、第1の半導体素子と第4の半導体素子との導
通・非導通のタイミングが同じになり、第2の半導体素
子と第3の半導体素子との導通・非導通のタイミングが
同じになるように制御し、入力電圧として第2の電圧を
入力する際に、切換手段は、整流部の出力の一端と他端
との間に第1および第2の平滑コンデンサを直列接続
し、トランスの一次側巻線を介して第1の平滑コンデン
サの両端間に第1および第2のうち一方の半導体素子を
接続し、トランスの一次側巻線を介して第2の平滑コン
デンサの両端間に第3および第4のうち一方の半導体素
子を接続し、半導体駆動回路は、第1の平滑コンデンサ
の両端間に接続した半導体素子と第2の平滑コンデンサ
の両端間に接続した半導体素子との導通・非導通のタイ
ミングが異なるように制御することを特徴とする。な
お、第1〜第4の半導体素子としては、IGBTやMO
SFETなどのパワー素子のいずれでも良い。
【0017】この構成によれば、第2の電圧を入力電圧
としてハーフブリッジ構成を含む主回路を構成する際、
第1および第2の二つの半導体パッケージからそれぞれ
一つの半導体素子を使用することで、半導体素子の発熱
が二つの半導体パッケージに分散されるため、一つの半
導体パッケージにおける発熱量が約二分の一になり、半
導体パッケージにおける温度上昇を低減することができ
る。また、トランスの大型化も防止できる。
【0018】請求項5記載のアーク溶接機は、請求項4
記載のアーク溶接機において、入力電圧として第2の電
圧を入力する際に、トランスの一次側巻線を介して第1
の平滑コンデンサの両端間に接続する半導体素子と、ト
ランスの一次側巻線を介して第2の平滑コンデンサの両
端間に接続する半導体素子とは、入力電圧として第1の
電圧を入力する際に導通・非導通のタイミングが異なる
関係にある半導体素子を用いることを特徴とする。
【0019】この構成により、第2の電圧を入力電圧と
してハーフブリッジ構成を含む主回路を構成する際に使
用される2つの半導体素子を、第1の電圧を入力電圧と
してフルブリッジ構成を含む主回路を構成する際と同じ
ように動作させればよいため、半導体素子を制御する半
導体駆動回路の構成が簡単になる。
【0020】請求項6記載のアーク溶接機は、請求項4
または請求項5記載のアーク溶接機において、第2の電
圧が第1の電圧の1.8〜2.2倍である。このような
範囲にあることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0022】図1は本発明の実施の形態におけるアーク
溶接機の主回路構成方法を示すブロック図である。低い
方の電圧が入力されてフルブリッジを構成する場合は図
4(a)に示す従来の構成例と同様になるので、その図
面を省略する。図1は、高い方の電圧が入力されてハー
フブリッジを構成する場合のブロック図である。なお、
図1において、従来の構成例と同一機能のものには同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0023】本実施の形態では、高い方の電圧が入力さ
れた時に、半導体パッケージ4aと半導体パッケージ4
bからそれぞれ一つの半導体素子(図1では、半導体素
子4a1と4b1)を使用し、平滑部3とハーフブリッ
ジを構成してメイントランス5に電力を供給する。な
お、図1では半導体素子4a1と4b1を使用してハー
フブリッジを構成しているが、半導体素子4a2と4b
2を使用してハーフブリッジを構成してもよい。
【0024】次に、本実施の形態におけるフルブリッジ
構成とハーフブリッジ構成の場合の動作を図2を参照し
ながら説明する。図2(a)は本発明の実施の形態にお
ける半導体素子の駆動方法を説明するためのブロック図
であり、8は半導体素子4a1,4a2,4b1,4b
2の制御端子へ駆動信号を出力する半導体駆動回路であ
る。図2(b)は半導体駆動回路8が出力する駆動信号
のタイミングチャートであり、は半導体素子4a1,
4b2へ入力される駆動信号、は半導体素子4a2,
4b1へ入力される駆動信号であり、図中のon,of
fは駆動信号がそのレベルのときに半導体素子がon
(導通),off(非導通)することを示す。
【0025】半導体駆動回路8が、半導体素子4a1,
4b2にの駆動信号を入力し、半導体素子4a2,4
b1への駆動信号を入力することで、半導体素子4a
1と半導体素子4b2とが同時に導通・非導通、半導体
素子4a2と半導体素子4b1とが同時に導通・非導通
となり、半導体素子4a1,4b2と半導体素子4a
2,4b1とが交互に導通する。
【0026】図4(a)に示されるように、低い方の電
圧が入力される時のフルブリッジ構成では、二つの半導
体パッケージ4aと4bにある四つの半導体素子4a
1,半導体素子4a2,半導体素子4b1および半導体
素子4b2が全部使用されるので、図2(b)に示す動
作タイミングチャートの通り動作する。
【0027】一方、ハーフブリッジ構成では、二つの半
導体パッケージ4aと半導体パッケージ4bからそれぞ
れ一つの半導体素子を使用し、図2(b)に示す動作タ
イミングチャートの通り動作させるためには、図1のよ
うに半導体素子4a1と半導体素子4b1とを使用する
か、あるいは半導体素子4a2と半導体素子4b2とを
使用しなければならない。なお、この場合に使用される
半導体素子4a1と半導体素子4b1、あるいは半導体
素子4a2と半導体素子4b2は、フルブリッジ構成時
には同時に導通していない。このように構成すること
で、ハーフブリッジ構成およびフルブリッジ構成のいず
れにおいても、同一の半導体駆動信号を使用することが
できるので、半導体駆動回路8の構成が簡単となる。
【0028】以上のように本実施の形態によれば、ハー
フブリッジ構成時に二つの半導体パッケージ4aと半導
体パッケージ4bからそれぞれ一つの半導体素子を使用
することで、図4(b)に示す従来の主回路構成と比較
して、半導体素子の発熱が二つの半導体パッケージ4a
と4bに分散されるため、一つの半導体パッケージにお
ける発熱量が約二分の一になり、半導体パッケージにお
ける温度上昇を低減することができる。また、メイント
ランス5を図5のように一次側の巻線を二つにする必要
がないため、メイントランス5の大型化も防止できる。
【0029】さらに、本実施の形態では、ハーフブリッ
ジ構成において、フルブリッジ構成時に同時に導通しな
い半導体素子4a1と半導体素子4b1、あるいは半導
体素子4a2と半導体素子4b2を使用することで、前
述のように半導体駆動回路8の構成が簡単となる。な
お、ハーフブリッジ構成において、半導体素子4a1と
半導体素子4b2、あるいは半導体素子4a2と半導体
素子4b1を使用して半導体パッケージにおける温度上
昇を低減することもできるが、この場合、使用する二つ
の半導体素子を交互に導通させるために、フルブリッジ
構成時と異なる駆動信号を用いなければならなくなる。
【0030】図3に本発明の実施の形態におけるアーク
溶接機を示すブロック図である。図3において、10は
切換手段であり、その他図1と対応する部分には同一符
号を付している。なお、図3では、半導体駆動回路8は
図示されていないが、図2に示されたように半導体駆動
回路8はフルブリッジ構成およびハーフブリッジ構成の
いずれの場合も半導体素子4a1,4a2,4b1,4
b2の制御端子に接続されたままである。したがって、
ハーフブリッジ構成の場合に、半導体駆動回路8は、ハ
ーフブリッジ構成に使用される二つの半導体素子に対し
てフルブリッジ構成時と同一の駆動信号を供給するが、
ハーフブリッジ構成に使用されない二つの半導体素子に
対しても駆動信号を供給している。
【0031】前述したアーク溶接機の主回路構成方法を
実現するために、本実施の形態のアーク溶接機は、切換
手段10を設け、この切換手段10により、整流部2
と、平滑コンデンサ3aおよび平滑コンデンサ3bと、
半導体素子4a1,半導体素子4a2,半導体素子4b
1および半導体素子4b2と、メイントランス5とを、
フルブリッジ構成の場合には例えば図4(a)と等価な
回路となるように接続し、ハーフブリッジ構成の場合は
例えば図1と等価な回路となるように接続するというよ
うに、接続を切り換えるようにしている。切換手段10
の動作は以下の通りである。
【0032】すなわち、ほぼ倍数関係にある二つの入力
電圧の低い方の電圧が入力された時に、切換手段10は
整流部2の出力を受け、その出力を平滑部3に入力し、
さらに平滑部3の出力を、半導体パッケージ4a,4b
にある四つの半導体素子4a1,半導体素子4a2,半
導体素子4b1および半導体素子4b2からなるフルブ
リッジに入力する。さらに、フルブリッジの出力をメイ
ントランス5に入力して溶接に供する。この場合、前述
したように平滑部3にある二つの平滑コンデンサ3aと
平滑コンデンサ3bは図4(a)のように直列接続でも
よいが、並列接続でもよい。
【0033】一方、高い方の電圧が入力された時に、切
換手段10は整流部2の出力を受け、その出力を平滑部
3と半導体パッケージ4a,4bにあるそれぞれ一つの
半導体素子からなるハーフブリッジに入力する。さら
に、ハーフブリッジの出力をメイントランス5に入力し
て溶接に供する。この場合、ハーフブリッジ構成に使用
する半導体素子として、フルブリッジ構成時に同時に導
通しない半導体素子4a1と半導体素子4b1、あるい
は半導体素子4a2と半導体素子4b2を使用すること
により、前述のように半導体駆動回路8(図2)の構成
が簡単になる。
【0034】以上のように構成するアーク溶接機では、
一次側の巻線を二つにする必要がなくメイントランス5
の大型化を防止できるとともに、高い方の電圧が入力さ
れた時のハーフブリッジ構成における半導体パッケージ
の温度上昇を低減できる。
【0035】なお、上記の実施の形態において、三相入
力部1に入力される高い方の電圧(第2の電圧)が、低
い方の電圧(第1の電圧)の1.8〜2.2倍の範囲で
あれば、前述の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の電
圧と第1の電圧のほぼ2倍の第2の電圧との二つの入力
電圧を必要に応じて切り換えるアーク溶接機において、
第2の電圧を入力電圧としてハーフブリッジ構成を含む
主回路を構成する際、第1および第2の二つの半導体パ
ッケージからそれぞれ一つの半導体素子を使用すること
で、半導体素子の発熱が二つの半導体パッケージに分散
されるため、一つの半導体パッケージにおける発熱量が
約二分の一になり、半導体パッケージにおける温度上昇
を低減することができる。また、トランスの大型化も防
止できる。
【0037】さらに、第2の電圧を入力電圧としてハー
フブリッジ構成を含む主回路を構成する際に使用される
二つの半導体素子に、入力電圧として第1の電圧を入力
する際に導通・非導通のタイミングが異なる関係にある
半導体素子を用いることにより、その2つの半導体素子
を第1の電圧を入力電圧としてフルブリッジ構成を含む
主回路を構成する際と同じように動作させればよいた
め、半導体素子を制御する半導体駆動回路の構成が簡単
になる。
【0038】また、第2の電圧が第1の電圧の1.8〜
2.2倍の範囲であれば、前述の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるアーク溶接機の主
回路構成方法を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態における半導体素子の駆動
方法を説明するためのブロック図および駆動信号波形
図。
【図3】本発明の実施の形態におけるアーク溶接機を示
すブロック図。
【図4】従来のアーク溶接機の主回路構成方法を示すブ
ロック図。
【図5】他の従来のアーク溶接機の主回路構成方法を説
明するための図。
【符号の説明】
1 三相入力部 2 整流部 3 平滑部 3a 平滑コンデンサ 3b 平滑コンデンサ 4a 半導体パッケージ 4b 半導体パッケージ 4a1 半導体素子 4a2 半導体素子 4b1 半導体素子 4b2 半導体素子 5 メイントランス 8 半導体駆動回路 10 切換手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧として第1の電圧と前記第1の
    電圧のほぼ2倍の第2の電圧とが入力されるアーク溶接
    機の主回路の構成要素として、前記入力電圧を直流に整
    流する整流部と、第1および第2の平滑コンデンサから
    なる平滑部と、それぞれ二つの半導体素子を有した第1
    および第2の半導体パッケージと、一次側巻線および二
    次側巻線を有し前記二次側巻線から溶接アークが必要と
    する電力が取り出されるトランスとを準備し、 前記入力電圧として前記第1の電圧を入力する際に、前
    記整流部の出力側の構成を前記平滑部と前記第1および
    第2の半導体パッケージの全ての半導体素子を使用する
    フルブリッジ構成とし、 前記入力電圧として前記第2の電圧を入力する際に、前
    記整流部の出力側の構成を前記平滑部と前記第1および
    第2の半導体パッケージのそれぞれ一つの半導体素子を
    使用するハーフブリッジ構成とすることを特徴とするア
    ーク溶接機の主回路構成方法。
  2. 【請求項2】 入力電圧として第2の電圧を入力する際
    のハーフブリッジ構成に使用する二つの半導体素子に、
    前記入力電圧として第1の電圧を入力する際のフルブリ
    ッジ構成に使用されるときに導通・非導通のタイミング
    が異なる関係にある半導体素子を用いることを特徴とす
    る請求項1記載のアーク溶接機の主回路構成方法。
  3. 【請求項3】 第2の電圧が第1の電圧の1.8〜2.
    2倍である請求項1または請求項2記載のアーク溶接機
    の主回路構成方法。
  4. 【請求項4】 第1の電圧と前記第1の電圧のほぼ2倍
    の第2の電圧とを入力電圧とし前記入力電圧を直流に整
    流する整流部と、第1および第2の平滑コンデンサと、
    周期的に導通・非導通の状態に制御される第1および第
    2の半導体素子を有した第1の半導体パッケージと、周
    期的に導通・非導通の状態に制御される第3および第4
    の半導体素子を有した第2の半導体パッケージと、一次
    側巻線および二次側巻線を有し前記二次側巻線から溶接
    アークが必要とする電力が取り出されるトランスと、前
    記整流部と前記第1および第2の平滑コンデンサと前記
    第1,第2,第3および第4の半導体素子と前記トラン
    スとの接続を切り換える切換手段と、前記第1,第2,
    第3および第4の半導体素子を駆動する半導体駆動回路
    とを備え、 前記入力電圧として前記第1の電圧を入力する際に、 前記切換手段は、前記整流部の出力の一端と他端との間
    に前記第1および第2の平滑コンデンサを直列または並
    列接続した平滑部を接続し、前記平滑部の一端に前記第
    1の半導体素子が接続され前記平滑部の他端に前記第2
    の半導体素子が接続されるように前記平滑部の両端間に
    前記第1および第2の半導体素子を直列接続し、前記平
    滑部の一端に前記第3の半導体素子が接続され前記平滑
    部の他端に前記第4の半導体素子が接続されるように前
    記平滑部の両端間に前記第3および第4の半導体素子を
    直列接続し、前記第1と第2の半導体素子の接続点と前
    記第3と第4の半導体素子の接続点との間に前記トラン
    スの一次側巻線を接続し、 前記半導体駆動回路は、前記第1の半導体素子と前記第
    2の半導体素子との導通・非導通のタイミングが異な
    り、前記第3の半導体素子と前記第4の半導体素子との
    導通・非導通のタイミングが異なり、前記第1の半導体
    素子と前記第4の半導体素子との導通・非導通のタイミ
    ングが同じになり、前記第2の半導体素子と前記第3の
    半導体素子との導通・非導通のタイミングが同じになる
    ように制御し、 前記入力電圧として前記第2の電圧を入力する際に、 前記切換手段は、前記整流部の出力の一端と他端との間
    に前記第1および第2の平滑コンデンサを直列接続し、
    前記トランスの一次側巻線を介して前記第1の平滑コン
    デンサの両端間に前記第1および第2のうち一方の半導
    体素子を接続し、前記トランスの一次側巻線を介して前
    記第2の平滑コンデンサの両端間に前記第3および第4
    のうち一方の半導体素子を接続し、 前記半導体駆動回路は、前記第1の平滑コンデンサの両
    端間に接続した半導体素子と前記第2の平滑コンデンサ
    の両端間に接続した半導体素子との導通・非導通のタイ
    ミングが異なるように制御することを特徴とするアーク
    溶接機。
  5. 【請求項5】 入力電圧として第2の電圧を入力する際
    に、トランスの一次側巻線を介して第1の平滑コンデン
    サの両端間に接続する半導体素子と、前記トランスの一
    次側巻線を介して第2の平滑コンデンサの両端間に接続
    する半導体素子とは、前記入力電圧として第1の電圧を
    入力する際に導通・非導通のタイミングが異なる関係に
    ある半導体素子を用いることを特徴とする請求項4記載
    のアーク溶接機。
  6. 【請求項6】 第2の電圧が第1の電圧の1.8〜2.
    2倍である請求項4または請求項5記載のアーク溶接
    機。
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