JP2001087069A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置

Info

Publication number
JP2001087069A
JP2001087069A JP26690999A JP26690999A JP2001087069A JP 2001087069 A JP2001087069 A JP 2001087069A JP 26690999 A JP26690999 A JP 26690999A JP 26690999 A JP26690999 A JP 26690999A JP 2001087069 A JP2001087069 A JP 2001087069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide
internal gear
gear
seat back
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26690999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3791823B2 (ja
Inventor
Kakuji Miyata
覚二 宮田
Akira Sasaki
顕 佐々木
Masaaki Nonomiya
正昭 野々宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP26690999A priority Critical patent/JP3791823B2/ja
Priority to DE60043584T priority patent/DE60043584D1/de
Priority to US10/009,729 priority patent/US6843533B1/en
Priority to EP00939087A priority patent/EP1195115B1/en
Priority to PCT/JP2000/003959 priority patent/WO2000076374A1/ja
Publication of JP2001087069A publication Critical patent/JP2001087069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3791823B2 publication Critical patent/JP3791823B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドギヤの部品共通化、小型軽量化およ
び強度向上を図り、スライドギヤとインターナルギヤと
の係合によって生じるガタを少なくする。 【解決手段】 ガイド部41,42を有する固定プレー
ト21と、軸30と、インターナルギヤ66を有する回
動プレート22と、一対のスライドギヤ70,71と、
カム部材72と、回動プレート22をシートバックS2
が前傾する方向へ回動させる渦巻きばね60等を備えて
いる。スライドギヤ70,71を前後に配置し、インタ
ーナルギヤ66に対するスライドギヤ70,71の係合
位置の中心を、シートバックS2の標準傾斜角θに沿っ
た線L1に直交し、かつ回動プレート22の回動中心を
通過する線L2上に配置し、双方のスライドギヤ70,
71にかかる負荷を均等化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用シ
ート等のシートバック(背もたれ)の傾斜角度を調節す
る内歯式リクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内歯式リクライニング装置は、シートク
ッションに固定される円盤状の固定プレートと、シート
バックに固定されて固定プレートに対向配置される同じ
く円盤状の回動プレートと、これらプレートの間に介在
されて回動プレートをシートバックが前傾する方向に常
に回動するよう付勢するばねと、両プレートの中心に回
転自在に貫通させられて上記操作レバーにより回動操作
される軸と、回動プレートを固定プレートに係合させる
ために固定プレートに設けられたガイド内に配設された
一対のスライドギヤとを主体として構成されたものが一
般的である。
【0003】回動プレートには、固定プレートへの係合
用のインターナルギヤ(内歯)が形成されている。一
方、一対のスライドギヤは、上記軸を挟んだ状態で固定
プレートの径方向外側に対して進退自在に設けられてお
り、その先端には、回動プレートのインターナルギヤに
噛み合って係合する歯部が形成されている。各スライド
ギヤは、歯部が回動プレートのインターナルギヤに係合
するロック位置と、歯部がインターナルギヤから離れる
ロック解除位置とに亘って移動自在とされ、その移動
は、軸に取り付けられたカム部材により同時になされ
る。通常、各スライドギヤはロック位置にあり、これに
よって回動プレートは固定プレートに係合してシートバ
ックは固定されている。シートバックの角度を調節する
場合には、操作レバーを操作して軸を回動させる。する
と、各スライドギヤはカム部材によりロック解除位置ま
で移動させられるので、回動プレートは固定プレートに
対してフリーになり、シートバックの角度を任意に調節
できる。この後、操作レバーを離すとカム部材によって
各スライドギヤがロック位置に戻り、再び回動プレート
が固定プレートに固定され、シートバックの角度がそこ
で固定される。
【0004】ところで、上記のようなリクライニング装
置は、着座者の背部からシートバックを介して負荷の入
力を受けており、シートバック内においてその負荷を担
っているのはバックフレームである。リクライニング装
置の取付部は、このバックフレームに溶接やボルトで取
り付けられ、シートスライドのアッパーレールに対し、
直接支持されるか、クッションフレームを介して間接的
に支持されている。バックフレームが受けた着座者の負
荷は、当然リクライニング装置にかかるが、主にその負
荷は、回動プレートと固定プレートとの係合位置、すな
わち、スライドギヤの歯部とインターナルギヤとの噛み
合い部分にかかってくる。
【0005】上記のような構成を備えたリクライニング
装置としては、例えば、特開平7−231820号公報
や特開平8−19444号公報に開示されている。図7
(a)は、これら従来のリクライニング装置におけるス
ライドギヤの配置を模式的に示すもので、左側が前方で
ある。この場合、一対のスライドギヤ1a,1bは上下
に配置されており、これらスライドギヤ1a,1bの歯
部とインターナルギヤ2との係合位置の中心すなわち負
荷を受ける中心は、回動プレートの回動中心(軸3の中
心)を通過するシートバックの標準傾斜角θに沿った線
L1上に位置している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記従来のリ
クライニング装置における負荷の関係式を、次に示す。
図7(a)に示すように、シートバックへの負荷をF、
シートバックの回動中心から負荷点までの距離をL、ス
ライドギヤ1a,1bおよびインターナルギヤ2の歯部
のピッチサークルの半径をr、上側のスライドギヤ1a
とインターナルギヤ2との係合で生じる反力をfa、下
側のスライドギヤ1bとインターナルギヤ2との係合で
生じる反力をfbとすると、力の釣り合いから、 F+fb=fa モーメントの釣り合いから、 F×L=(fa+fb)×r 上記二式から、 fa=(L+r)×F/2r fb=(L−r)×F/2r…(1)
【0007】このことから、スライドギヤ1a,1bと
インターナルギヤ2の係合位置にかかる負荷は上下で異
なり、上側のスライドギヤ1aにかかる負荷が下側のス
ライドギヤ1bにかかる負荷よりも大きいことが判る。
このため、上側のスライドギヤ1aの強度を下側のスラ
イドギヤ1bの強度よりも高く設定する必要が生じる。
これは、スライドギヤ1a,1bのガイド部にも言える
ことである。しかしながら、実際には、製作性あるいは
組立性の簡易化を図るために強度設計の異なるスライド
ギヤを2種類製作することは行われないのが現状であろ
う。そして、このようにスライドギヤの部品共通化を図
ると、負荷の大きい上側の負荷条件に合わせた強度設計
となるので、下側に配置されるスライドギヤにおいては
無用な板厚の増加や大型化を招き、装置全体としても大
型化や重量増大といった不都合を招くことになる。
【0008】また、通常、スライドギヤとインターナル
ギヤとが係合した状態では、両ギヤの係合を許容させる
ためのクリアランスによって不可避なガタが生じる。こ
のガタは、着座者がシートバックにもたれかかった際に
瞬間的に生じるものであるが、上記のようにスライドギ
ヤにかかる負荷に差異があると、係合位置ごとにガタが
2回生じる場合がある。図8(a)および図9(a)
は、そのようなガタの発生状態を示す線図である。図8
(a)は、シートバックに負荷がかかってから、まず、
大きな負荷を受ける上側の係合位置においてガタが生じ
(g1で示す部分)、次いで、小さな負荷がかかること
によって生じるガタ(g2で示す部分)が下側の係合位
置において発生していることを示している。図9(a)
は、シートバックに負荷がかかった場合のみに関するシ
ートバックの変位を単純化したもので、g1,g2で示
す平行部分がガタの発生を示している。このように、ガ
タが2段階に発生することは、瞬間的ではあるものの着
座者に不快感や違和感を与える現象であり、改良される
べき問題点である。
【0009】よって、本発明の第1の目的は、スライド
ギヤの部品共通化が図られることは勿論のこと、小型軽
量化および強度向上が達成されることにあり、第2の目
的としては、スライドギヤとインターナルギヤとの係合
位置に生じるガタを少なくすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のリクライニング
装置は、互いに対向する一対のガイド壁を有する第1の
ガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を有する
第2のガイド部が設けられた固定プレートと、固定プレ
ートに水平方向の軸線回りに回転自在に設けられた軸
と、固定プレートに対し軸を中心に相対回転可能に対向
配置され、かつ該軸を中心とする円弧に沿ったインター
ナルギヤが設けられ、シートクッションに対し軸を中心
に傾動自在に設けられるシートバックに一体に固定され
る回動プレートと、第1のガイド部の各ガイド壁間に収
容され、かつインターナルギヤに係合するロック位置と
インターナルギヤから離れるロック解除位置とに亘って
移動自在な第1のスライドギヤと、第2のガイド部の各
ガイド壁間に収容され、かつインターナルギヤに係合す
るロック位置とインターナルギヤから離れるロック解除
位置とに亘って移動自在な第2のスライドギヤと、第1
のスライドギヤと第2のスライドギヤとの間で軸に取り
付けられ、該軸により回動させられることでこれらスラ
イドギヤを同時にロック位置とロック解除位置とに亘っ
て移動させるカム部材と、固定プレートと回動プレート
との間に介在され、回動プレートをシートバックが前傾
する方向に回動させる付勢部材とを具備したリクライニ
ング装置において、第1および第2のスライドギヤとイ
ンターナルギヤとの係合位置の中心を、シートバックの
標準傾斜角に沿った線に直交し、かつ回動プレートの回
動中心を通過する線上に配置したことを特徴としてい
る。
【0011】図7(b)は、本発明のリクライニング装
置におけるスライドギヤの配置を模式的に示すものであ
る。同図のように、一対のスライドギヤ1a,1bは前
後に配置されており、これらスライドギヤ1a,1bの
歯部とインターナルギヤ2との係合位置の中心、すなわ
ち負荷を受ける中心は、シートバックの標準傾斜角θに
沿った線L1に直交し、かつ回動プレートの回動中心
(軸3)を通過する線L2上に位置している。
【0012】ここで、本発明のリクライニング装置にお
ける負荷の関係式を、次に示す。図7(b)に示すよう
に、シートバックへの負荷をF、シートバックの回動中
心から負荷点までの距離をL、スライドギヤ1a,1b
およびインターナルギヤ2の歯部のピッチサークルの半
径をr、前側のスライドギヤ1aとインターナルギヤ2
との係合で生じる反力をfa、後側のスライドギヤ1b
とインターナルギヤ2との係合で生じる反力をfbとす
ると、モーメントの釣り合いから、 F×L=(fa’+fb’)×r fa’=fb’ 上記二式から、 fa’=fb’=L×F/2r…(2)
【0013】このことから、スライドギヤの係合位置に
かかる負荷は前後同じである。したがって、一対のスラ
イドギヤおよびこれらスライドギヤの各ガイド部等に係
る部品を、負荷条件を同じくして設計することができ、
部品の共通化が図られる。また、上記(2)式と前述の
(1)式とを対比すると、従来の上側の係合位置にかか
る負荷faよりも本発明の係合位置にかかる負荷fa’
(=fb’)の方が小さいことは明らかである。したが
って、小型軽量化が図られるとともに、強度を向上させ
ることができる。また、一対のスライドギヤにかかる負
荷が均等であることから、これらスライドギヤの係合位
置に生じるガタは同時に発生し、したがって、ガタは1
回に減少する。
【0014】また、一対のスライドギヤにかかる負荷が
均等であることから、これらスライドギヤの係合位置に
生じるガタは同時に発生し、したがって、ガタの発生を
1回に留めることができる。図8(b)および図9
(b)は、本発明におけるガタの発生状態を示す線図で
ある。図8(b)は、シートバックに対して後方に負荷
をかけ、次いで前方へ負荷をかけた際に生じるシートバ
ックの上端部の変位を示しており、g1で示す部分でガ
タが発生している。図9(b)は、シートバックに負荷
がかかった場合のみに関するシートバックの変位を単純
化したもので、g1で示す平行部分がガタの発生を示し
ている。このようにシートバックに負荷がかかった場合
のガタの発生は、1回のみである。その結果、ガタの発
生によって着座者に与える不快感や違和感を極力抑える
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。A.実施形態の構成 図1は、一実施形態に係るリクライニング装置20が自
動車用シートSに取り付けられた状態を示している。図
1においては、左側が前方であり、シートSは、シート
クッションS1と、このシートクッションS1の後端部
に傾動自在に取り付けられたシートバックS2とから構
成される。
【0016】図2はシートSの左側に取り付けられる上
記リクライニング装置20を示す分解斜視図であり、図
3は右側のリクライニング装置20’を示している。こ
れら2つのリクライニング装置20,20’は、勝手違
いに製作されている。図5は、リクライニング装置20
を組み立てた状態を示している。さて、本実施形態のリ
クライニング装置20は、シートクッションS1の図示
せぬフレームに固定される固定プレート21と、固定プ
レート21に重ねて設けられる回動プレート22を備え
ている。これら固定プレート21と回動プレート22は
いずれも金属製のプレス成形品、もしくは冷間鍛造等の
鍛造製品である。
【0017】固定プレート21には、外周側へ突出する
2つの鍔部23,23が円周方向に互いに離間して形成
され、各鍔部23には、シートクッションS1のフレー
ムに取り付けるためのボルトを挿入する孔23aが形成
されている。回動プレート22には、外面側に突出した
固定用凸部24がプレス成形されており、図6に示すよ
うに、固定用凸部24をシートバックS2のバックフレ
ーム27に溶接するなどしてシートバックS2に固定さ
れる。
【0018】固定プレート21と回動プレート22のそ
れぞれの中央部には、貫通孔25,26が形成されてい
る。これら貫通孔25,26には、軸(回動中心)30
が水平方向に挿入されている。軸30は、フランジ状の
基部31と、断面が非円形のカム取付部32と、シャフ
ト取付部33aおよびレバー取付部33bを有してい
る。シャフト取付部33aには、図3に示すシャフトT
が取り付けられている。軸30は、その軸線O(図2と
図6に示す)まわりに回転自在である。
【0019】固定プレート21には、プレス成形によっ
て内側(図6において右側)に凸となるように打ち出し
た第1のガイド部41と第2のガイド部42が設けられ
ている。第1のガイド部41は、互いに対向するほぼ平
行な一対のガイド壁45,46を含む凸部47,48を
有している。第2のガイド部42も、互いに対向するほ
ぼ平行な一対のガイド壁50,51を含む凸部52,5
3を有している。
【0020】第1のガイド壁45,46の間には、プレ
ス成形によって外側(図6において左側)に向けて凹ま
せた一対の溝55が設けられている。第2のガイド壁5
0,51の間にも、プレスによって外側に向かって凹ま
せた一対の溝56が設けられている。さらに中央の貫通
孔25の近傍には、プレス成形によって外側に打ち出し
た一対の丸型位置決め凸部57aと角型位置決め凸部5
7bとが設けられている。丸型位置決め凸部57aは、
軸線Oに関して互いに対称位置に配置され、丸形位置決
め凸部57aおよび角型位置決め凸部57bは、軸線O
から同じ寸法離間している。そして、これら丸型位置決
め凸部57aおよび角型位置決め凸部57bにブラケッ
ト61が固定されている。
【0021】ブラケット61は、略半円筒状をなす縦板
部61aと、この縦板部61aから内周側へ向けて延在
する底板部61bとからなっている。これら縦板部61
aおよびと底板部61bの交叉部には、縦板部61aお
よび底板部61bに亘る複数の切欠61c,61dが形
成されている。切欠61cは半円状をなし、固定プレー
ト21の丸形位置決め凸部57aと嵌合している。切欠
61dは矩形状をなし、角型位置決め凸部57bと嵌合
している。そして、これら切欠61c,61dと位置決
め凸部57a,57bとを溶接することにより、ブラケ
ット61は、回り止めがなされた状態で固定プレート2
1に固定されている。
【0022】回動プレート22は、固定プレート21に
対して軸30を中心に相対回転自在である。また、回動
プレート22には、外周側へ突出する鍔部22aが形成
され、鍔部22aに形成された孔22bにはピン62が
固定されている。一方、固定プレート21には、外周側
に突出するストッパ58,58が一体的に形成され、ピ
ン62がストッパ58に当接することで回動プレート2
2の回動範囲が制限されている。渦巻きばね(付勢部
材)60は、その中央空間部にブラケット61が収容さ
れるように取り付けられ、その内周側の端部60aは、
ブラケット61の縦板部61aに係止されている。ま
た、渦巻きばね60の外周側の端部60bは、渦巻きば
ね60をねじった状態でピン62に係止されている。こ
れにより、回動プレート22には、軸30まわりのトル
ク(シートバックS2を前傾させる方向のトルク)が与
えられている。
【0023】ここで、ピン62の中央部にはフランジ6
2aが形成され、このフランジ62aと回動プレート2
2によって固定プレート21を挟み込んでいる。また、
固定プレート21には、フランジ状の頭部を有するピン
59が回動プレート22の外周に沿って固定され、ピン
59の頭部と固定プレート21によって回動プレート2
2を挟み込んでいる。ピン62,59,59は、円周方
向の3箇所に配置されており、固定プレート21と回動
プレート22とを離間させる荷重がかかったときに、そ
の荷重を支えて両者の離間を阻止する。さらに、固定プ
レート21の回動プレート22側の面には、軸線Oを中
心とする円弧状の凸条75が形成されており、回動プレ
ート22が凸条75の表面と摺接するようになってい
る。
【0024】次に、回動プレート22には、内側に向か
ってほぼ円形に打ち出したオフセット加工部65が形成
されている。このオフセット加工部65は、固定プレー
ト21と向かい合う面が凹んだ形状となっており、その
内周面にはインターナルギヤ66が形成されている。イ
ンターナルギヤ66は、軸30が通る貫通孔26を中心
とする円弧に沿って形成されている。なお、図2の回動
プレート22に記載したギヤ状の部分は、インターナル
ギヤ66をプレス成形する際の雌型の彫刻面で形成され
たものである。
【0025】オフセット加工部65の内側の固定プレー
ト21と回動プレート22との間に形成された空間部分
には、一対のスライドギヤ70,71が収容され、これ
らスライドギヤ70,71の中間にカム部材72が収容
されている。一方のスライドギヤ70は、第1のガイド
壁45,46に沿って移動することができ、他方のスラ
イドギヤ71は、第2のガイド壁50,51に沿って移
動することができる。スライドギヤ70,71は同形同
大とされ、点対称に配置されている。
【0026】スライドギヤ70,71の先端部には、イ
ンターナルギヤ66に係脱可能な歯部82が形成されて
いる。スライドギヤ70,71の基端側には、歯部82
に沿う方向へ突出する凸部87が形成され、この凸部8
7の内側に後述するカム部材72のフック100が挿入
されている。また、凸部87と対向する部分には、ロッ
ク状態の時にカム部材72のカム面101によって押圧
されるカム面88が形成されている。
【0027】また、スライドギヤ70,71には、外側
へ向けて打ち出した凸部90,91が設けられている。
これら凸部90,91は、上述の溝55,56に挿入さ
れ、溝55,56に沿う方向に凸部90,91が移動す
るのでスライドギヤ70,71はロック位置とロック解
除位置とに亘って移動することができる。これら凸部9
0,91と溝55,56とを嵌合させたことにより、追
突等のときにスライドギヤ70,71からガイド部4
1,42にかかる荷重が軽減される。
【0028】カム部材72の中心部には孔95が形成さ
れ、この孔95には軸30のカム取付部32が挿入され
ている。そして、図6に示すように、固定プレート21
および回動プレート22に軸30を外側(左側)から挿
入し、内側から軸30に座金96を通してその内側をか
しめる(図6中符号97で示す)ことによって、軸30
がカム部材72から抜け出ないようになっている。カム
部材72には、一対のフック100が点対称に形成され
ている。これらフック100は、スライドギヤ70,7
1のそれぞれの凸部87の内側に挿入される。また、カ
ム部材72には、スライドギヤ70,71のそれぞれの
カム面88を押圧可能な一対のカム面101が点対称に
形成されている。これらのカム面101は、カム部材7
2が図4に示すロック位置にある時にスライドギヤ7
0,71のカム面88を押圧し、これにより、スライド
ギヤ70,71がインターナルギヤ66に向かって押圧
される。
【0029】カム部材72のフック100は、カム部材
72が図4において反時計回りのロック解除方向に回動
する際に、スライドギヤ70,71の凸部87に係合し
てスライドギヤ70,71を軸30に近付ける方向に引
き寄せる。以上の構成のカム部材72は、図2に示すリ
ターンばね110によって、ロック位置方向(図4にお
いて時計回り方向)に常時付勢されている。図示例の場
合、リターンばね110は2個使われており、それぞれ
固定プレート21に形成したばね掛け部111と、カム
部材72に形成したばね受け部112との間に、カム部
材72をロック位置方向に付勢するトルクを発生するよ
うにねじった状態でセットされている。
【0030】図3に示すように、右側のリクライニング
装置20’においては、軸30のレバー取付部33bの
外周に溝33cが形成され、この溝33cにはスナップ
リング120が取り付けられている。一方、操作レバー
34には、その厚さ方向に延在する取付穴35が形成さ
れて、取付穴35の内周には、スナップリング120が
嵌合する溝(図示略)が形成されている。したがって、
操作レバー34の取付穴35にレバー取付部33bを挿
入すると、スナップリング120によって両者が結合さ
れる。なお、この実施形態では、右側のリクライニング
装置20’にはブラケット61と渦巻きばね60を装着
していないが、右側のリクライニング装置20’にのみ
ブラケット61および渦巻きばね60を装着することも
可能である。さらに、これらを両方のリクライニング装
置20,20’に装着することもできる。
【0031】上記構成のリクライニング装置20(2
0’)は、固定プレート21がシートクッションS1に
固定された状態において、図1に示すように、一方のス
ライドギヤ71が前方に、他方のスライドギヤ70が後
方に配置されている。なお、図1におけるリクライニン
グ20は、スライドギヤ70,71やカム部材72を透
視して図示している。これらスライドギヤ70,71
は、その移動方向が若干前上がりに傾斜するように前後
に配置され、インターナルギヤ66に係合するそれぞれ
の歯部82の中心が、シートバックS2の標準傾斜角θ
に沿った線L1に直交し、かつ回動プレート22の回動
中心である軸30の中心を通過する線L2上に位置して
いる。
【0032】B.実施形態の動作 次に、上記構成のリクライニング装置20の動作につい
て説明する。図4に示すロック状態では、カム部材72
のカム面101によってスライドギヤ70,71がイン
ターナルギヤ66に押し付けられており、スライドギヤ
70,71の歯部82とインターナルギヤ66が係合す
ることにより、回動プレート22が固定プレート21に
固定される。つまりシートバックS2が固定された状態
となる。
【0033】この状態で操作レバー34をロック解除方
向(図3において上方)に操作すると、フック100が
凸部87に係合してスライドギヤ70,71を軸30側
へ引き寄せる。これにより、スライドギヤ70,71が
インターナルギヤ66から離れ、両者の係合が外れる。
このロック解除状態では、スライドギヤ70,71によ
る回動プレート22の拘束が解かれるため、固定プレー
ト21に対して回動プレート22が軸30を中心に回動
することが可能となる。
【0034】上記のロック解除状態でシートバックS2
の傾斜角度を変えると、回動プレート22は固定プレー
ト21の凸条75の表面を摺動しつつ回動する。そし
て、シートバックS2を所望の位置にしてレバー34の
操作力を解除すれば、カム部材72がリターンばね11
0の弾性力によって図4に示すロック位置に戻るととも
に、操作レバー34も元の位置に戻る。これにより、ス
ライドギヤ70,71がインターナルギヤ66と係合し
て回動プレート22が固定される。
【0035】上記リクライニング装置20(20’)に
よれば、スライドギヤ70,71が前後に配置され、イ
ンターナルギヤ66に係合するそれぞれの歯部82の中
心が、シートバックS2の標準傾斜角θに沿った線L1
に直交し、かつ回動プレート22の回動中心である軸3
0の中心を通過する線L2上に位置している。これによ
り、スライドギヤ70,71にかかる負荷は、双方同じ
である。このことは、前述した(2)式によって証明さ
れている。したがって、一対のスライドギヤ70,71
およびこれらスライドギヤ70,71を支持する各ガイ
ド部41,42(凸部47,48および凸部52,5
3)を、負荷条件を同じくして設計することができ、そ
の結果、部品の共通化が図られる。また、前述の如く、
スライドギヤを上下に配置した従来構成における上側の
係合位置にかかる負荷よりも、前後に配置した本実施形
態のスライドギヤ70,71の係合位置にかかる負荷の
方が小さい。したがって、小型軽量化が図られるととも
に、強度を向上させることができる。
【0036】また、一対のスライドギヤ70,71にか
かる負荷が均等であることから、これらスライドギヤ7
0,71のインターナルギヤ66に対する係合位置に生
じるガタは同時に発生し、したがって、ガタの発生を1
回に留めることができる。これは、図8(b)および図
9(b)を参照して前述した通りである。その結果、ガ
タの発生によって着座者に与える不快感や違和感を極力
抑えることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
対のスライドギヤとインターナルギヤとの係合位置の中
心を、シートバックの標準傾斜角に沿った線に直交し、
かつ回動プレートの回動中心を通過する線上に配置した
ので、各スライドギヤにかかる負荷が均等となり、その
結果、スライドギヤやスライドギヤに係る部品の共通化
が図られるとともに、装置の小型軽量化および強度向上
が達成され、さらに、不可避であるガタを少なくするこ
とができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のリクライニング装置が
シートに取り付けられた状態を示す側面図である。
【図2】 一実施形態のリクライニング装置の左側の部
分を示す分解斜視図である。
【図3】 一実施形態のリクライニング装置の右側の部
分を示す分解斜視図である。
【図4】 一実施形態のリクライニング装置を回動プレ
ートのインターナルギヤの部分で切断した断面図であ
る。
【図5】 図2に示すリクライニング装置を組み立てた
状態を示す斜視図である。
【図6】 図5に示すリクライニング装置の断面図であ
る。
【図7】 (a)は従来のリクライニング装置における
スライドギヤの配置を模式的に示す側面図、(b)は本
発明のリクライニング装置におけるスライドギヤの配置
を模式的に示す側面図である。
【図8】 (a)は従来のリクライニング装置に前後負
荷をかけた際のシートバックの変位量を示す線図、
(b)は本発明のリクライニング装置に前後負荷をかけ
た際のシートバックの変位量を示す線図である。
【図9】 (a)は従来のリクライニング装置に後負荷
をかけた際のシートバックの変位量を示す線図、(b)
は本発明のリクライニング装置に後負荷をかけた際のシ
ートバックの変位量を示す線図である。
【符号の説明】
20…リクライニング装置 21…固定プレート 22…回動プレート 30…軸(回動中心) 41…第1のガイド部 42…第2のガイド部 45,46…第1のガイド部のガイド壁 50,51…第2のガイド部のガイド壁 60…渦巻きばね(付勢部材) 66…インターナルギヤ 70,71…スライドギヤ 72…カム部材 L1…シートバックの標準傾斜角に沿った線 L2…シートバックの標準傾斜角に沿った線に直交する
線 S…シート S1…シートクッション S2…シートバック θ…シートバックの標準傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野々宮 正昭 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 Fターム(参考) 3B099 AA04 AA05 CA05 CA23 CA31 CB06 DA04 DA07 DA10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する一対のガイド壁を有する
    第1のガイド部および互いに対向する一対のガイド壁を
    有する第2のガイド部が設けられた固定プレートと、 上記固定プレートに水平方向の軸線回りに回転自在に設
    けられた軸と、 上記固定プレートに対し上記軸を中心に相対回転可能に
    対向配置され、かつ該軸を中心とする円弧に沿ったイン
    ターナルギヤが設けられ、シートクッションに対し上記
    軸を中心に傾動自在に設けられるシートバックに一体に
    固定される回動プレートと、 上記第1のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつ上
    記インターナルギヤに係合するロック位置とインターナ
    ルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な
    第1のスライドギヤと、 上記第2のガイド部の各ガイド壁間に収容され、かつ上
    記インターナルギヤに係合するロック位置とインターナ
    ルギヤから離れるロック解除位置とに亘って移動自在な
    第2のスライドギヤと、 上記第1のスライドギヤと上記第2のスライドギヤとの
    間で上記軸に取り付けられ、該軸により回動させられる
    ことでこれらスライドギヤを同時に上記ロック位置と上
    記ロック解除位置とに亘って移動させるカム部材と、 上記固定プレートと上記回動プレートとの間に介在さ
    れ、上記回動プレートを上記シートバックが前傾する方
    向に回動させる付勢部材とを具備したリクライニング装
    置において、 上記第1および第2のスライドギヤと上記インターナル
    ギヤとの係合位置の中心を、上記シートバックの標準傾
    斜角に沿った線に直交し、かつ上記回動プレートの回動
    中心を通過する線上に配置したことを特徴とするリクラ
    イニング装置。
JP26690999A 1999-06-16 1999-09-21 リクライニング装置 Expired - Fee Related JP3791823B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26690999A JP3791823B2 (ja) 1999-09-21 1999-09-21 リクライニング装置
DE60043584T DE60043584D1 (de) 1999-06-16 2000-06-16 Neigungsverstellvorrichtung
US10/009,729 US6843533B1 (en) 1999-06-16 2000-06-16 Reclining device
EP00939087A EP1195115B1 (en) 1999-06-16 2000-06-16 Reclining device
PCT/JP2000/003959 WO2000076374A1 (fr) 1999-06-16 2000-06-16 Dispositif d'inclinaison

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26690999A JP3791823B2 (ja) 1999-09-21 1999-09-21 リクライニング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001087069A true JP2001087069A (ja) 2001-04-03
JP3791823B2 JP3791823B2 (ja) 2006-06-28

Family

ID=17437359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26690999A Expired - Fee Related JP3791823B2 (ja) 1999-06-16 1999-09-21 リクライニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3791823B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003009979A (ja) * 2001-07-03 2003-01-14 Araco Corp 車両用シートのリクライニング装置
JP2005177310A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Delta Kogyo Co Ltd シートのリクライニング装置
JP2007130237A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Toyota Boshoku Corp リクライニング装置
JP2008259613A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Koyo Giken Kk 背もたれ付家具

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003009979A (ja) * 2001-07-03 2003-01-14 Araco Corp 車両用シートのリクライニング装置
JP4506043B2 (ja) * 2001-07-03 2010-07-21 トヨタ紡織株式会社 車両用シートのリクライニング装置
JP2005177310A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Delta Kogyo Co Ltd シートのリクライニング装置
JP2007130237A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Toyota Boshoku Corp リクライニング装置
JP2008259613A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Koyo Giken Kk 背もたれ付家具

Also Published As

Publication number Publication date
JP3791823B2 (ja) 2006-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002177078A (ja) リクライニング装置
EP1279553B1 (en) Seat reclining device
CN1907752B (zh) 用于车辆的座椅
EP1195115B1 (en) Reclining device
KR100197921B1 (ko) 경사형 시트용 조절 가능한 힌지 장착부
US5873630A (en) Rotary-cam type reclining device
KR100589834B1 (ko) 리클라이닝 어저스터
US7484806B2 (en) Seat reclining apparatus for vehicle
US20140091607A1 (en) Seat reclining apparatus
JP2000052826A (ja) リクライニングシートのラチェット構造
JP2004092718A (ja) シート高さ調整クラッチ
JP2001130296A (ja) シートリクライニング装置のベースプレート補強構造
US6755471B2 (en) Seat device
US11241981B2 (en) Vehicle seat reclining device
JP2003009978A (ja) シートリクライニング装置
JP2001087069A (ja) リクライニング装置
JP2001137061A (ja) 回動規制装置及びそれを用いた座席のリクライニング装置
JP4336218B2 (ja) リクライニング装置
US7461899B2 (en) Recliner mechanism
JP3792942B2 (ja) リクライニング装置
JP2001087073A (ja) リクライニング装置
US20060244296A1 (en) Infinitely variable continuous recliner mechanism for vehicle seats and similar applications
JP2001061583A (ja) リクライニング装置
JP4104058B2 (ja) リクライニング装置
JP2002178806A (ja) 座席シート

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060331

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees