JP2001084997A - 自動車用鉛蓄電池 - Google Patents

自動車用鉛蓄電池

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JP2001084997A
JP2001084997A JP25834699A JP25834699A JP2001084997A JP 2001084997 A JP2001084997 A JP 2001084997A JP 25834699 A JP25834699 A JP 25834699A JP 25834699 A JP25834699 A JP 25834699A JP 2001084997 A JP2001084997 A JP 2001084997A
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敏 田中
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  • Filling, Topping-Up Batteries (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用鉛蓄電池の爆発による破裂を防止す
る。 【構成】 蓄電池と前記蓄電池の蓋上面を除く外周部に
密封な容器の補助タンクを設け、補助タンクには予め水
を注入し、上部に空気を残す。また蓄電池と補助タンク
の間を連絡する細管を設け、細管の一端は蓄電池の蓋裏
空間の所定位置まで挿入し、他端は補助タンクの底壁に
届く位置まで挿入した自動車用鉛蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用鉛蓄電池の
破裂防止に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用鉛蓄電池(以後、蓄電池と言
う。)は電解液が減少すると様々な故障が発生する。特
に液切れ状態で極板が空気に露出すると短寿命に終わ
る。このような訳で液減りの多いアンチモン合金を使用
した蓄電池では補水は必ず必要なものされてきた。しか
しこの補水作業は面倒で腐食性の硫酸に触れるため敬遠
され、またエンジンルーム内に設置されるため蓄電池の
液面が直接確認できず忘れがちになることが多かった。
この結果これが原因して蓄電池の寿命を早めることが多
かった。
【0003】この諸問題を解決したのがカルシウム合金
を使用した蓄電池の開発で、使用期間中補水をしなくて
も液切れすることはほとんどなく無保守の蓄電池として
広く使用されるようになった。しかし自動車の高性能化
に伴いエンジンルーム内の環境も変り、蓄電池は当初予
想もされなかった過酷な環境の下で使用されるようにな
ってきた。高温による充電電流の増大と蒸発により蓄電
池の電解液は早期に減少し、短寿命になるものが目立つ
ようになってきた。
【0004】蓄電池の短寿命は直接事故につながること
はないため当初大きな問題に発展することはなかった。
しかし高温下で液切れ状態が継続すると蓄電池内電導部
の腐食が急速に促進し、始動時などの大電流で導伝部が
溶断する場合があり、これが火点となって蓄電池が破裂
する事故が散見されるようになった。液切れは重大な事
故を招くため、無保守の蓄電池として取り扱ってきた蓄
電池でも最近では以前にまして補水の重要性を説き、保
守面から蓄電池の破裂事故を未然に防止しようとしてい
る。この問題は取扱者が保守・点検を忘れると依然とし
て残る問題で、保守・点検を忘れてもこのような事故が
発生しない蓄電池の開発が待ち望まれるのが現在であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蓄電池を充電すれば電
解液中の水は必ず減少する。また温度が上昇すれば水分
は蒸発する。この不変な化学現象を蓄電池の極板構成に
より減液量をできるだけ少なくしようとしてきたのが最
近の蓄電池の技術開発と言って過言でない。しかし極板
をどのように改良しても減液を皆無にするには理論上無
理がある。ここで考えられるのは蓄電池の液面を自動的
に管理し、水を外部から自動的に補給する以外ないとい
う結論に達する。
【0006】自動補水に関する提案は据置用鉛蓄電池で
は数多く提案されているが装置自体が複雑になり蓄電池
コストを大幅に押し上げ、また装置自身の信頼性が得ら
れなかったため据置用鉛蓄電池でも現在採用されていな
い。まして振動があって高温環境下で使用される蓄電池
に関して検討すらされていないのが現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】即、本発明は蓄電池と前
記蓄電池の蓋上面部を除く外周部に蓄電池セル数と同数
の密封な容器を持つ補助タンクを設け、補助タンク各容
器に予め水を所定量注入し、上部に空気を残す。また前
記蓄電池各セルとこれに相対する補助タンク各容器の間
を連絡する細管を設け、細管の一端は蓄電池蓋を貫通し
各セルの蓋裏空間所定位置まで挿入し、他端は補助タン
ク各容器の壁部を貫通し底壁上面まで挿入した構成の蓄
電池により本題を解決しようとするものである。
【0008】
【発明実施の形態】以下、本発明は蓄電池の破裂防止を
目的としたもで、この破裂状況が蓄電池の蓋裏空間7の
体積の変化によりどのように変わるかを図1に従って詳
述する。
【0009】蓄電池1の爆発による破裂を未然に防止で
きる方法として現在唯一残されているのは蓄電池1の液
面8上部の蓋裏空間7を小さくし、この空間に溜まる爆
鳴気(水素と酸素の混合気体)のガス量を少なくするこ
と以外現在のところ対策はない。
【0010】ガス量が少なくなれば爆発エネルギーも小
さくなり、たとえ爆鳴気のガスに何らか原因で引火して
も蓄電池1は破裂しなくなる。これには蓄電池1の液面
8が使用期間中常に一定に維持され、液面8の低下によ
り蓋裏空間7の体積を増やさないことが条件になる。蓋
裏空間7は破裂防止のためにできるだけ小さくすればよ
いのは周知であるが、電解液9の減少による液面8低下
で蓋裏空間7は大きくなる。また蓋裏空間7を小さくし
過ぎると充電・振動により電解液9が溢液するようにな
り、この最小限の蓋裏空間7を確保したのが蓄電池1の
最高液面Hになっている。
【0011】蓄電池1の液面8を常時最高液面Hに維持
できれば蓋裏空間7の体積が増加することはなく、また
蓄電池1に内部火点が発生しても電解液9が火点を遮断
(消火)する。また外部からの火点で引火しても容量が
小さい蓄電池1については蓋裏空間7の体積が蓄電池1
の破裂限界以下の体積になっているため破裂することも
ない。
【0012】これから理解できるように液面8を最高液
面Hに維持できれば容量の小さい蓄電池1については液
口部12に防爆排気栓13aの装着も不要になり、通常
の液栓13の装着だけで信頼性の高い防爆構造がとれ
る。また少々容量の大きい蓄電池1であっても液面8を
最高液面Hに維持できれば、外部火点で運悪く引火して
も蓄電池1の蓋6に亀裂が入る程度か、あるいは爆音を
残す程度ですみ蓄電池1の破片が飛散するような破裂事
故になることはない。 このように液面8を最高液面H
に維持できれば乗用車に搭載されている大部分の蓄電池
1の破裂事故を防爆排気栓13aを装着しなくても未然
に防止することができる。容量が大きい蓄電池1に限っ
て防爆排気栓13aを装着すればよいことになる。
【0013】電解液9が減少し極板群4・電導部10が
空気中に露出しない下限の液面8が蓄電池1の最低液面
Lになる。この時の蓋裏空間7の体積は極板群4高さに
よって若干相違するが最高液面Hの時の蓋裏空間7の約
1.5〜2倍に増加する。この場合も極板群4・電導部
10が電解液9中にあるため内部火点が発生しても電解
液9が火点を遮断する。しかし外部火点で引火した場合
にはガス量が増えているため蓄電池蓋6が亀裂あるいは
場合によっては破裂するようになる。減液の少ないカル
シウム合金格子を使用した蓄電池1でも液面8は寿命末
期になると最低液面L近くまで低下する。この場合外部
火点による引火で蓄電池1が破裂する可能性は残るため
防爆排気栓13aの装着が適当となる。蓄電池1の液面
8が最高液面Hと最低液面Lとの間に維持できれば蓄電
池1の破裂事故は防爆排気栓13aの装着により未然に
阻止できる。
【0014】液面8がさらに低下し、液切れ状態になる
と極板群4・電導部10が空気中に露出するようにな
り、内部火点に対して電解液9による防爆効果がなくな
る。また蓋裏空間7も約2〜2.5倍に増加し、ガス量
の増加に伴って爆発エネルギーも急激に大きくなる。こ
の状態で内部火点が発生すると蓄電池1は必ず破裂する
ようになり、電槽5,蓄電池蓋6の破片および電解液9
の飛沫を外周に飛散さすようになり、危険度を増す。液
切れ状態が継続すると電導部10の腐食を急速に加速さ
せる。この状態でエンジン始動時の過電流が流れたり、
過度の振動が加わると電導部10を溶断・折損させ、こ
れが内部火点の原因になって破裂事故を招く。この場合
防爆排気栓13aを装着しても破裂事故を阻止すること
ができない。
【0015】液切れ状態は蓄電池1の設置した環境が悪
い場合、補水を忘れた場合に起こる。これらが原因して
起こる蓄電池1の破裂事故は外部火点による破裂事故よ
りかなり多いと考えられ、この問題を解決しない限り本
題を解決することができない。
【0016】以上、前述した事項は蓄電池1が現在おか
れている概況と液面8の低下により蓄電池1の破裂状態
がどのように変わるかを説明したものである。
【0017】(発明の構成)図1は特許請求の範囲第1
項〜第3項記載に基づき作成した本発明の具体的な一例
で、裁断側面図による模式図で表されている。
【0018】図1に示すように本発明の主な構成は蓄電
池1,補助タンク2および細管3から成り、蓄電池1と
補助タンク2の間を連絡する細管3の蓄電池側一端は蓄
電池蓋6に設けた細管挿入口11より蓋裏空間7の所定
位置(最高液面H)まで挿入され、他端は補助タンク2
の上部に設けた細管挿入口16より補助タンクの底壁1
5aの上面に届く位置まで挿入した構成になっている。
図2は図1の裁断側面図と特許請求の範囲第5項〜第8
項記載に基づき描いた外観図で、この両図に従って本発
明を具体的に説明する。
【0019】蓄電池1は自動車用鉛蓄電池であるため6
セルで構成され、各セルは一列に配列されたサイド・ツ
・サイドの構成例を採用している。
【0020】補助タンク2の容器数は蓄電池1のセル数
と同数であるため6容器で構成され、各容器は図2の外
観図に示すように蓄電池1の長側面側に沿って一列に配
列され、ブロー成型により一体構成された一例になって
いる。また図2の外観図に示すように蓄電池1の各セル
とこれに相対する補助タンク2の各容器との間には両者
を連絡する細管3が設けられている。細管3の蓄電池側
一端は各セルの蓄電池蓋6に設けた筒状体の細管挿入口
11を蓄電池蓋6と細管3の貫通部とし、これを通して
各セルの蓋裏空間7の所定位置(最高液面H)まで挿入
され、細管3と細管挿入口11は適宜固定されている。
【0021】本発明の蓄電池1の液面8は常温下の放置
状態では細管下端3aの位置に維持される。よって細管
下端3aを所定位置まで挿入すると、蓄電池1の液面8
は細管下端3aが所定位置になる。充電あるいは温度上
昇で液面変動があっても所定位置より上部での液面変動
で、所定値より低下することはない。
【0022】所定位置は最低液面Lと最高液面Hとの間
の任意の位置でよいが、液切れさせない目的のためだけ
であれば最低液面Lに設定すればよく、蓄電池1の破裂
防止が目的であれば最高液面Hあるいは最高液面Hより
若干高く設定する。
【0023】本発明は蓄電池1の破裂防止を目的として
いるため、細管下端3aの挿入位置は以後最高液面Hと
して扱っている。尚、細管下端3aを最高液面Hに設定
する場合、最低液面Lに設定する場合より補助タンク2
の容積は約2倍大きく見込む必要がある。詳細について
は後述している。
【0024】細管3の補助タンク側一端は補助タンク容
器の任意壁部15を貫通し、底壁15aの上面に届く位
置まで挿入する。図1では補助タンク各容器上端の壁部
15に直立した筒状体を設け、これを細管挿入口16と
し、これが細管3と壁部15の貫通部になっている。
【0025】細管3の補助タンク側一端を細管挿入口1
6より挿入し、細管下端3bが補助タンク2の各容器の
底壁15aに届く位置まで垂下させた状態で、細管3の
所定部に設けたブッシング3cと細管挿入口16の嵌合
で補助タンク2の各容器が密封できるようにしている。
【0026】細管挿入口16は補助タンク2の各容器へ
の細管3の挿入口であると同時に補助タンク各容器への
水17の注水口でもある。細管挿入口16より予め水1
7を所定量注入し、補助タンク各容器の上部に所定量以
上の空気18が残るようにする。
【0027】ブッシング3cと細管挿入口16との嵌合
部は温度上昇時に空気18の膨張による圧力がかかる、
また温度上昇によりブッシング3cと細管挿入口16と
の嵌合が緩み抜けやすくなるため、ブッシング3cを細
管挿入口16に一度差し込めば容易に抜けない構造にす
る。図1ではブッシング3cの下端にフック3eを設
け、強挿によりブッシング3c部を細管挿入口16に差
し込んだ一例になっている。
【0028】嵌合部に気密不良が発生すると補助タンク
2から蓄電池1に水17の供給ができなくなる。図1で
はブッシング3cと細管3が一体構成された一例で、ブ
ッシング3c表面にシール剤を塗布し、また嵌合面を長
くすることにより気密性を向上させている。またブッシ
ング3cの表面にリング状の溝を設け、毛管現象で水が
這い上がるのを阻止している。
【0029】図1の構成で細管3とブッシング3cを分
離して構成してもよい。この場合ブッシング3cの形状
はリング状になりポリエチレン、ゴムなどの密着性のよ
い材質が使用できるようになり、ブッシング3c表面に
特別な密封処理をしなくても密封性を向上させることが
できる。
【0030】細管3の内径は1〜3mmが適当で、細管
3の口径に不均一な部分があっても動作上問題になるこ
とはない。また細管3の断面形状は扁平な形であっても
よいが、目詰りさえしなければ細管3の断面形状は任意
でよい。細管3の口径が大きくなる場合、あるいは長く
なる場合には補助タンク2の上部に残す空気18の量を
予め多く見込めば動作上問題になることはない。詳細に
ついては原理説明で述べている。
【0031】補助タンク2の構成法には種々の方法があ
る。例えば図9の蓄電池1内に内蔵された補助タンク2
の容器のようにブロー成型により細管3を補助タンク2
の容器側壁面に一体構成し、細管下端3bを容器の底部
に通じるようにしている。また細管上端3aは図9では
補助タンク2の上端壁手前までしか伸ばしていないが、
細管挿入口11に挿入できる寸法まで上方に伸ばし、所
定部で折り曲げ蓄電池1の細管挿入口11に直接挿入で
きるようにすることもできる。
【0032】この構造であれば補助タンク2の容器上端
に設けた鎖線の注水口(16a)より注水し、注水完了
後注水口(16a)の溶着により密封ができる。この構
成では図1のようなブッシング3cなどの嵌合部が不要
になるため信頼性の高い構造が得られる。
【0033】前記した補助タンク2の容器をブロー成型
する場合、上方に伸びる細管3の成型が困難になる場合
がある。この場合補助タンク2の形状を逆にして、細管
上端3aを蓄電池1の細管挿入口11に挿入できる寸法
まで垂下させ、補助タンク2の容器底部に注水口16a
を設け、この注水口16aを成型時のブロー口として成
型すればよい。逆にした状態で注水口16aより水17
を注水し、注水完了後注水口を熱溶着により密封し、正
置の状態に戻せばよい。この方法であれば細管3が下方
に少々長く垂下してもブロー成型できる。(図9を参
照) また補助タンク2の容器上端壁に細管挿入口16と注水
口16aの二つの開口部を設け、細管挿入口16につい
ては内径を細管3の外径とほぼ同じ寸法に構成し、細管
3を細管挿入口16より底壁15aに届く位置まで挿入
後、細管挿入口16の外周部(ネック部)を熱変形によ
りかしめ細管3を固定するなどの方法がある。この場合
補助タンクへの注水は注水口16aから実施し、注水完
了後熱溶着により密封すればよい。
【0034】このように細管3と補助タンク2の壁部1
5との貫通部の構造は種々ある。適宜適当な方法で実施
すればよい。
【0035】液口部12には通常の液栓13あるいは防
爆排気栓13aが装着される。本発明では寿命末期まで
蓄電池1の液面8は最高液面Hに維持されるため、蓄電
池1の破裂原因になる爆鳴気のガス量も一定値以下に維
持できる。自動車用鉛蓄電池の型式ではB24あるいは
D20サイズ以下のものでは液面が最高液面Hにあれば
蓋裏空間7のガス量は蓄電池1の破裂限界以下になる。
よって液口部12には通常の液栓13の装着でよく防爆
排気栓13aの装着は不要になる。これ以上のサイズの
蓄電池1については防爆排気栓13aの装着が適当にな
る。
【0036】図1の構成では蓄電池蓋6に設けた細管挿
入口11より電解液9の注入、比重調整などができる。
補助タンクをセットすれば寿命まで一切補水をする必要
がなくなるため液栓13を蓄電池蓋6に一体構成もでき
る。蓄電池1の液面8が低下すると電解液9の比重も上
昇する。最低液面Lまで低下すれば約50ポイント、液
切れ状態まで低下すれば約100ポイント上昇し、電解
液が100ポイント上昇すると電解液の酸化性は急激に
増し活物質の結合を緩め短寿命の原因になる。また液面
8が電導部10の極板耳まで低下すると液面8の上下に
起こるループ電流で電導部10を腐食さす。このように
電解液9の比重が寿命末期まで一様に維持できることは
蓄電池の延命に貢献する。また常時電解液9が最高液面
Hにあれば蓄電池の熱容量を大きい状態に維持でき、温
度上昇を抑制する。このように電解液9の液面8が低下
しないことはあらゆる意味で蓄電池1の延命につなが
る。
【0037】図3は特許請求の範囲第1項,第2項およ
び第4項に基づき描いた具体的な一例で、裁断側面図に
よる模式図により表されている。
【0038】蓄電池1と補助タンク2の間を連絡する細
管3の蓄電池側一端を液栓14に設けた細管挿入口14
aより蓋裏空間7の最高液面Hまで挿入した例になって
いる。図4は図3の裁断側面図と特許請求の範囲第5項
〜第8項記載に基づき描いた外観図である。
【0039】本構成は自動車用鉛蓄電池に装着済みの汎
用液栓を細管挿入口14aを設けた専用の液栓14に取
り替えれば本発明を汎用の自動車用鉛蓄電池に取付がで
きるようにしたものである。
【0040】図3は図1の蓄電池蓋6に設けていた細管
挿入口11を液栓14に設けたものである。液栓14の
中央に上下に貫通する筒状体を設け、これが細管挿入口
14aになっている。細管3の蓄電池側一端は細管挿入
口14aを通して各セルの蓋裏空間7の最高液面Hまで
挿入され、適宜固定される。
【0041】液栓14は同時に排気部にもなるため細管
挿入口14aの筒状体外周部に外筒を設け、筒状体と外
筒との間の空間に適宜防沫板14bを設け、防沫板14
b上端の液栓鍔に排気口14cを設けている。
【0042】本構成では排気部14cに防爆フィルター
を設けると構造が複雑になる。よって小容量で防爆排気
栓13aの装着の不要な自動車用鉛蓄電池、型式ではB
24あるいはD20サイズ以下に適用するのがよい。こ
れ以上のサイズの蓄電池に本構成を適用する場合、液栓
の大きいものを採用し、細管挿入口14aの筒状体外周
部に鍔状の防爆フィルターを設け構成すればよい。特許
請求の範囲第5項記載は補助タンク2の構成に関するも
のである。図2,図4の外観図に示す通り、補助タンク
2の各容器は蓄電池1の長側面側に沿って一列に配置さ
れ、図では各容器はブロー成型により一体構成された例
になっている。この配列は補助タンク2の各容器が最も
効率よく配置でき、蓄電池1と補助タンク2との間を連
絡する細管3の長さが最短になり、また各細管3の長さ
も同一寸法に構成できる。
【0043】補助タンク2の固定は適宜適当な方法で固
定すればよいが、図1〜4では蓄電池1の長側面に面し
た壁部15の一部を上方に伸ばし、蓄電池ホルダー21
で挟み固定している。あるいは壁部15の一部をさらに
上方に伸ばし、図1に示すように蓄電池蓋6の上面に設
けた固定用突起6aに引っかけてもよい。
【0044】補助タンク2の各容器を単独に成型し、各
容器を一列に配列したうえで水平状の帯で束ね構成して
もよい。また前記補助タンク2の各容器を収納ケースに
入れ固定してもよい。蓄電池1との固定には水平状の帯
あるいは収納ケースの壁部の一部を上方に伸ばし蓄電池
ホルダー21固定するか、あるいは蓄電池蓋6に別途固
定用突起6aなどを設け、これと引っかけ固定すればよ
い。コンビネーション構成の蓄電池1であれば蓄電池の
両長側面に補助タンク2の各容器を3容器づつ配列すれ
ばよい。蓄電池1の両短側面に3容器づつ配置してもよ
い。補助タンクの位置が蓄電池1の底壁面より低い位置
であってもよい。あるいは蓄電池1から少々離れた位置
であってもよい。補助タンク2の上部の空気18を適正
に見込むことにより動作上問題になることはない。特許
請求の範囲第6項記載は各セルを一列に配列した蓄電池
1の両端のセルはエンジンの輻射熱による温度上昇が速
く、また外気に接触する面積も大きいため液面8の低下
が他の中間セルに比較し速くなる。この両端のセルと細
管3で連絡される補助タンク側の両端容器の容積を予め
1割以上多めに見込むと補助タンク各容器の減液速度は
ほぼ均一になり、大きなバラツキが発生しなくなる。
【0045】しかし、蓄電池1が搭載される車体の種類
によっては両端のセル、特にエンジンと向かいあってい
るセルの減液が2〜3割速い場合がある。このような場
合、蓄電池の搭載される車体あるいは減液実績を確認の
うえ補助タンク2の各容器容積を決めるのが適当にな
る。
【0046】補助タンク2の設置場所はエンジンルーム
が最適であるが、蓄電池1から離れた区画に設置する場
合、補助タンク2はエンジンの輻射熱の影響を受け十分
温度変化のある場所に設置することが条件になる。トラ
ンクルームなどエンジンルームに比較し、比較的温度上
昇しにくい場所では補助タンク2の上部に残す空気18
の量を十分にとれば動作上問題になることはない。
【0047】図5は特許請求の範囲第7項記載に基づき
各細管3を一体構成した一例で、裁断側面図で表されて
いる。図6は図5のAA断面図になっている。
【0048】蓄電池1の各セルと補助タンク2の各容器
を連絡する細管3の数は6本で、これら細管3を一本づ
つ各細管挿入口に装着すると手間がかかる。
【0049】また各細管3を一本づつ単独に構成し、蓄
電池側の各細管挿入口11(14a)および補助タンク
側の各細管挿入口16に挿入し嵌合させると、いずれか
一つでも嵌合が緩むと気密不良になって動作しなくな
る。しかし複数本の細管3を各細管挿入口の真上で図
5,6に示すような連結板3fで一体にすると、いずれ
かの細管3が抜けようとした場合、他の嵌合部で緩んだ
細管3の抜けを防止することができる。この各細管3を
一体にする連結板3fの位置は各細管挿入口の上端位置
が最も効果的で、また連結板3fをこの位置に設けると
各細管3を一括して細管挿入口に挿入しやすくなる。こ
のように細管3を単独で構成するより、一体構成にする
と嵌合部の信頼性は遥かに向上する。
【0050】図5,6の各細管3は一本の連続したチュ
ーブで構成した例で、細管3の蓄電池側一端は連結板3
fの下端に設けた細管固定筒3jに挿入後、細管3を鋭
角に折り曲げ、連結板3fに設けたフック3kに固定し
ている。図5に示すように細管3の折り曲げのアールを
小さくなるように構成すれば細管3は細管固定筒3jか
ら抜けなくなる。
【0051】この細管固定筒3jを蓄電池側細管挿入口
11(14a)に挿入し、フック3dで抜けないように
すれば強固な固定が得られる。この場合細管固定筒3j
の下端が細管下端3aの位置になり、これが所定位置の
最高液面Hになるように予め寸法を設定しておけばよ
い。
【0052】補助タンク側の連結板3fの下端にブッシ
ング3cを設け、この下端にブッシング3cの抜けを防
止するフック3eを設けている。細管3の補助タンク側
一端をブッシング3cの筒内を通し、細管3の先端(細
管下端3b)が補助タンク2の底壁15aに届く寸法ま
で出す。この状態で細管3を連結板3fの上端で折り曲
げ、連結板3fの上に設けたフック3kで固定する。ブ
ッシング3cの嵌合が緩むと気密不良により動作しなく
なるため、フック3eを設け、一度ブッシング3cを差
し込めば容易に抜けない構造にしている。さらに嵌合部
の信頼性を向上させるには細管挿入口16の上端を熱溶
着あるいは熱により部分的に変形させ、ブッシング3c
が抜けない構造にする。このブッシング3cの固定には
種々の方法がある。適宜適当な方法で固定すればよい。
【0053】本構成で、二つの連結板3fは分離して構
成されているが、図5,図6の二点鎖線で示すように両
者を一体構成にしてもよい。連結板3fを分離して構成
する場には補助タンク側の連結板3fは密着性のよい材
質を使用するのが適当で、蓄電池側の連結板3fは強度
のある材質が適当になる。
【0054】前記した構成で細管部を一体構成する場
合、各細管3を連結板3fにセットし、各細管3をブッ
シング3cに通さなければならず、手間がかかる。これ
らの手間を省いたのが図7で、ブロー成型により細管部
全体が一体成型された例になっている。
【0055】図7は特許請求の範囲第8項記載に係るも
のである。
【0056】図7の鎖線部は細管3を各細管挿入口11
(14a)および16に挿入した状態を示す。鎖線で描
いたように折り曲がった形状の細管3ではブロー成型は
できない。これを予め実線で描いた水平形状に戻してブ
ロー成型する。
【0057】図7の実線で示すように蓄電池側細管挿入
口11(あるいは14a)および補助タンク側細管挿入
口16の上端位置に当たる部分に各細管3を一体にする
連結板3fを設けている。また補助タンク側連結板3f
の下端部に細管挿入口16と嵌合するブッシング3cが
設けられ、ブッシング3cの下端部に補助タンク2の各
容器の底壁15aに届く細管3設けられ、ブロー成型後
各細管3の先端部は切断点3iで所定寸法に切断され
る。この先端が細管下端3bになる。また蓄電池側連結
板3fの下端部に細管挿入口11に挿入される細管3が
設けられ、細管下端に細管3の抜け防止のフック3dが
設けられ、この先端の切断点3iで所定寸法に切断さ
れ、この先端が細管下端3aになる。
【0058】また両連結板3f間の細管3の両側にバリ
で構成した細管補強帯3hと、細管補強帯3hの所定部
に細管補強帯3hの一部を薄く構成した折り目3gが設
けられ、各細管挿入口に装着時、この折り目3gでコの
字形に折り曲げられ、各細管挿入口に挿入される。
【0059】前記した細管部の最大長は30cm程にな
り、ブロー成型が難しくなる場合があればブッシング3
c下端で補助タンク内挿入部分の細管3の下端部を切り
離し、蓄電池側の細管下端3aとブッシング3c間をブ
ロー成型すればよい。細管3の下端部、つまり補助タン
ク内挿入部分については図7の鎖線部に示すように別途
設けたチューブあるいはパイプをブッシング3c内の筒
内に嵌合させ構成してもよい。この場合ブッシング3c
からチューブ(細管3)が抜ける危険性があるため十分
な嵌合面を設けるか、熱でブッシング3c下端部と細管
3を溶着してもよい。
【0060】連結板3fには十分な強度を設ける。この
部分が温度上昇により曲がると嵌合部が緩み、気密不良
の原因になる。また連結板3fと細管挿入口16の外壁
面とを適宜固定すれば嵌合部の信頼性はさらに向上す
る。
【0061】図8,9は特許請求の範囲第9項記載に係
るものである。
【0062】特許請求の範囲第1項から第8項では補助
タンク2を蓄電池1の外部に設け、蓄電池1と補助タン
ク2の間を細管3で連絡する構成のものであったが、請
求項9では補助タンク2の各容器を蓄電池1の各セルに
内蔵することにより細管3の外部配管を省いた構成にな
っている。本発明では蓄電池1の液面8は寿命末期まで
所定位置の最高液面Hに維持されるため最高液面Hと最
低液面L間の電解液9を省くことができる。またこの部
分の電解液を省いても蓄電池1の始動特性にあまり大き
な影響を与えない。この間の電解液9は従来の蓄電池1
では液切れ防止の目的で設けられている意図も大きく、
この部分の電解液9がなければ短期間に液切れ状態にな
り、蓄電池1の大幅な短寿命を招く危険性がある。
【0063】この間の電解液9を省くと蓄電池1の高さ
は図8の一点鎖線に示すJIS寸法の蓄電池より約3〜
4cm程低く構成できる。この省いた容積に相当する空
間あるいは省いた空間より少々多めの空間を蓄電池1の
極板群4片側と電槽5の内壁面との間に設け、この空間
に補助タンク2の各容器を内蔵したのが図8および図9
である。
【0064】図8の蓄電池1内に内蔵される補助タンク
2の容器は密封な容器で、上端に筒状体の細管挿入口1
6を持ち、細管挿入口16より所定量の水17を注入
後、容器の上端部に一定値以上の空気18が残る構造に
している。
【0065】この細管挿入口16に細管3を差し込み、
細管3の下端は容器の底壁上面に届く位置まで垂下さ
せ、細管3上端のブッシング3c部は細管挿入口16と
密着嵌合できるようにしでいる。このブッシング部3c
で気密不良が発生すると密封容器内の水17を電解液9
中に排出できなくなるため、嵌合のあと細管3の上面と
細管挿入口16の上端を熱溶着するのがよい。
【0066】図8の一点鎖線の細管3のように細管3が
細管挿入口16より上方に伸びる場合には細管挿入口1
6の外周部(ネック部)を熱変形させ固定するなどの方
法がよい。
【0067】細管上端3aの位置あるいは一点鎖線の逆
U字状の細管下端3aは所定位置の最高液面Hになるよ
うに設定している。本構成での動作原理は細管3を蓄電
池1の外部に設けた場合と全く同じで、細管上端3aあ
るいは細管下端3aの位置に蓄電池1の液面8を維持す
る。ただ本構成では補助タンク2が蓄電池1の電解液9
中にあるため外周部の温度変化を受けにくくなるが、細
管3が短い分だけ補助タンク2の水17の排出が容易に
なる。図8では細管3の上端は上を向いているため活物
質が沈殿して目詰りを起こす場合もあるため、細管3の
上端を逆U字状に構成し細管3の先端、つまり細管下端
3aが所定位置の最高液面Hになるように構成してもよ
い。
【0068】各セルに内蔵された補助タンク2の各容器
はセル間隔壁の表面に設けた垂直なリブ5a,セル間の
隔壁,電槽の内壁面で左右、前後に移動しないように固
定し、補助タンク2各容器の内容積をできるだけ大きく
している。また補助タンク2の容器の水17が減ると容
器が浮上するため、蓄電池蓋6から垂下させたストッパ
ー6bなどで上下移動および浮上を阻止している。
【0069】請求項9の構成はDサイズの電槽にBサイ
ズの極板群4を挿入すると、片側に補助タンク2の各容
器を内蔵するのに十分な空間が生まれる。この空間に前
記した補助タンク各容器を内蔵すれば汎用の電槽・蓋を
一部改造することにより請求項9を構成できる。
【0070】図9は補助タンク2の容器と細管3をブロ
ー成型で一体構成したもので、密封容器の上端に注水口
16aを設け、密封容器に所定量水17を注入し、上部
に空気18を残したうえで、注水口16aを密封してい
る。細管3は密封容器の側壁面に一体構成されたもの
で、細管下端3bは密封容器の底壁部で容器内に通じ、
細管上端3aは所定液面の最高液面Hの位置まで伸ばし
た構成になっている。
【0071】密封容器の上端壁は蓄電池蓋と電槽との溶
着に支障がない限り上方に設け、蓄電池1の蓋裏空間7
ができるだけ小さくなるようにする。またこの補助タン
ク2の容器側壁面に一体構成したた細管3の細管上端3
a部を逆U字状に構成し、細管の先端つまり、細管下端
3aが最高液面Hになるように設定してもよい。
【0072】図10は特許請求の範囲第10項記載に係
るものである。
【0073】各区画を一列に配列したモノブロック構成
の電槽各区画を極板群4挿入部と補助タンク2容器部に
隔壁5bで分割し、蓄電池蓋6の溶着により補助タンク
2の各容器を密封する。
【0074】補助タンク2の各容器上部の蓄電池蓋6に
蓄電池蓋6から垂下する筒状体を設け、これを細管挿入
口16とする。また蓄電池1側各セル上部の蓄電池蓋6
から垂下する筒状体を設け、これを細管挿入口11とす
る。また前記両細管挿入口の上端部に細管3を通す水平
な溝を設けている。
【0075】一本の連続した細管3の一端(下端)を細
管挿入口16の下端のブッシング3c部を通して補助タ
ンク2の底壁上面に届く位置まで垂下させる。細管3の
他端は前記した水平状の溝を通して細管挿入口11に差
し込み、固定する。この場合細管下端3aの位置は細管
挿入口11の下端になっている。
【0076】あるいは細管3を細管挿入口16より底壁
上面まで垂下させ、細管3の上端をブッシング3cで固
定し、水平状の溝上端をカバーで密封してもよい。この
場合前記した水平状の溝、細管挿入口11の口径は目詰
まりしない程度の細い通路に構成するのが適当になる。
【0077】(原理説明)本発明の補助タンクを備えた
自動車用鉛蓄電池はエンジンルームなど温度変化ある環
境下に設置することを条件とし、補助タンク2の上部に
残した空気18が外周部の温度変化により膨張、収縮す
る時の圧力変化利用したものである。即、膨張時には補
助タンク2の水17を細管3を通して蓄電池1に排出
し、収縮時に細管下端3aが電解液に接触していれば電
解液を補助タンク2に吸引し、接触していなければ蓋裏
空間の空気を補助タンク2に吸引する動作の繰り返しに
より蓄電池1の液面8を細管下端3aに集束させ、蓄電
池1の液面8をこの位置を基準にした一定値に維持でき
るようにしたもので、これにより蓋裏空間7に滞留する
爆鳴気のガス量を蓄電池1の破裂限界以下の値に維持す
ることにより蓄電池1の破裂を防止できるようにしたも
のである。
【0078】詳細な動作は次の通りである。 1.蓄電池1の液面8が細管下端3aより上にある場
合。
【0079】エンジンの輻射熱等により補助タンク2の
温度が上昇すると補助タンク2の上部に残した空気18
は膨張し、補助タンク2内を加圧する。加圧により補助
タンク2の液面19は下方に押され、逃げ場を失った補
助タンク2の水17は細管下端3bより細管3を通り蓄
電池1の電解液9中に排出され、蓄電池1の液面8を上
昇させる。この時補助タンク2の液面19は排出量だけ
低下する。
【0080】エンジン休止後の放置により補助タンク2
の温度が降下すると補助タンク2の上部の空気18が収
縮し、補助タンク2内を減圧状態にする。減圧状態にな
った補助タンク2は細管下端3aより電解液9を吸い込
み補助タンク2に戻す。
【0081】補助タンク2が温度上昇前の状態に戻れ
ば、温度上昇時に蓄電池1に排出した水17と等量の電
解液9を補助タンク2に戻す。このため補助タンク2の
液面19はもとの液面に戻り、補助タンク2の底部には
電解液9が混じるようになる。
【0082】電解液9は硫酸で、比重が水より重いため
補助タンク2の底部に残留し、容易に補助タンク2の上
部まで拡散しない。このため温度変化により補助タンク
2から出入りする水17は補助タンク2の底部の電解液
の混じった同じ部分の水が主になり、補助タンク2の上
部の水が出入りすることは少ない。よって補助タンク2
の水が電解液9のように濃度の濃い状態になることはな
い。
【0083】次に、蓄電池1側の液面8は充電・蒸発に
より徐々に低下する。液面8が低下し、細管下端3aに
達するまでのあいだ温度変化があれば補助タンク2の水
17は補助タンク2と蓄電池1との間を行き来し、蓄電
池1の液面8および補助タンク2の液面19は互いに逆
の上下変動する。
【0084】補助タンク2が温度上昇前の安定した温度
に戻れば補助タンク2の液面19はもとの液面に戻り、
低下することはない。しかし蓄電池1の液面8は充電・
蒸発による水の損失分だけ低下し、液面8が細管下端3
aに低下するまで低下し続ける。
【0085】2.蓄電池1の液面8が細管下端3aより
低下した場合。
【0086】蓄電池1の液面8が充電・蒸発によりさら
に低下し、細管下端3aから離れる場合がある。この場
合、温度上昇時には補助タンク2の水17の排出により
蓄電池1の液面8を上昇させる。
【0087】水17の排出により液面8が細管下端3a
まで上昇しなっかた場合、温度降下時に補助タンク2の
減圧により蓋裏空間7の空気を吸い込み、補助タンク2
内の水17と置換して補助タンク2の上部に浮上し、空
気18の体積を増やす。これに伴って補助タンク2の液
面19は吸い込んだ空気の量だけ低下する。
【0088】前述の動作は液面8が細管下端3aに上昇
するまで繰り返されるが、電解液9の水の消耗による液
面低下より補助タンク2から排出される水17より液面
上昇する方が速いため、十分な温度上昇があれば一回で
蓄電池1の液面8は細管下端3aの位置まで補正され
る。
【0089】本発明の蓄電池1は液面8が一時的に細管
下端3aから若干離れることがあるが、常時は細管下端
3aの位置を下限にした上部で液面変動をするため蓋裏
空間7が所定量より大きくなることはない。
【0090】以上を定量的に説明すると次の通りであ
る。
【0091】蓄電池1の液面変動幅は補助タンク2の上
部に残した空気18の体積および外周部の温度変化量に
比例する。補助タンク2の一容器の容積を例えば120
ccとし、補助タンク2に水100ccを注入し、上部
に残す空気を20ccとする。
【0092】前記の条件でエンジンルーム内の温度が6
0度上昇したと仮定する。気体の体積はボイル・シャー
ルの法則により約300度の温度上昇で2倍になるた
め、60度の温度上昇では空気18は約20%膨張し、
4ccの水を蓄電池1側に排出することになる。
【0093】これに対し、補助タンク2の水17が減少
し、補助タンク2の底部に20ccの水17が残り、上
部に100ccの空気18が残ったとする。この場合6
0度の温度上昇で20ccの水を蓄電池1に排出するこ
とになる。
【0094】排出量が4ccの場合、自動車用鉛蓄電池
の型式B19相当の蓄電池1では約1mmの液面上昇に
なる。これに対して20ccの排出量では6mmの液面
上昇になる。このように補助タンク2の水17の残量が
少なくなるにつれ蓄電池1の液面変動幅は大きくなり、
また補助タンク2の液面変動幅も大きくなる。実験結果
では補助タンク2から排出される水17の量は計算値よ
り小さくなる。これは温度上昇により補助タンク自身も
膨張し容積を増やす。この増加分は空気18の膨張分か
ら差し引かなければならない。
【0095】補助タンク2の上部に残した空気18の量
が少ない時、補助タンク2の容器は容器全体で膨張する
ため、少量の空気18の体積膨張分より補助タンク2の
容積膨張分の方が大きくなる場合がある。この場合補助
タンク2の温度がいくら上昇しても補助タンク2から水
17が排出されな場合がある。
【0096】この場合補助タンク2の壁部15の平面部
をできるだけなくし、予め湾曲させた円筒形状に近い形
状にすると容器の容積膨張率を小さくできる。補助タン
ク2の各容器形状を直方体にする場合、壁部15の肉厚
を厚くするか上部に残す空気18の量を予め多めに見込
めば空気18の膨張率は容器の膨張率より大きくなり、
温度上昇時に補助タンク2から水17を必ず排出するよ
うになる。
【0097】よって補助タンク2の上部には適量の空気
18を必ず残す。この量は補助タンク2の形状にもよる
が10〜20cc程見込めばよい。水17を満杯状態ま
で注水すると本発明は動作しなくなる場合がある。また
この状態で細管3を補助タンク内に差し込むと細管挿入
口16より溢液する。
【0098】この他細管3内の表面張力による圧力損も
細管3の口径が小さいため大きなものとなる。細管3内
を水17が上昇する時、細管3内の液面と補助タンク内
液面19との水頭差による圧力損も発生する。また細管
3の口径が大きくなる場合、あるいは細管3が長くなる
場合で、空気18の量が少ない場合には空気18の膨張
量が少ないため補助タンク2から出ようした水17が細
管3内の中空部で吸収される。
【0099】このような訳で上部に残した空気18の体
積が少ない間、補助タンク2の外周部温度が20〜30
度上昇しても補助タンク2からの水17が蓄電池1側に
排出されない場合がある。
【0100】エンジンルームの温度上昇は30分ほど走
行すれば40度以上上昇する。これが夏場であれば60
度程上昇する。このように60度の温度上昇があっても
水17の排出に利用できる温度差は30度程であるため
水17の排出量はかなり少なくなる。この排出量が計算
値の半分であっても蓄電池1の液面8低下の速度はこれ
より遥かに遅いため、補正には十分な量になる。
【0101】蓄電池1の液面8は充電および温度上昇に
よっても数ミリ上昇する。使用初期の蓄電池1の液面変
動は主に前記理由によるが、補助タンク2の水17が減
少し上部に残る空気18の量が増えると液面8の変動は
補助タンク2からの水17の排出による変動分も加味す
る必要がある。この値は補助タンク2の容積にもよるが
だいたい3〜4mm程で、前記した液面変動にこれを加
えると最大1cm液面上昇する場合があるが、蓄電池1
の外周部温度が常温に落ち着くと蓄電池1の液面8は細
管下端3aの位置に戻る。
【0102】蓄電池1の最高液面Hには少々の過補水を
しても電解液9が溢液しない余裕を持たせているため、
細管下端3aの位置を最高液面Hより5mm上方に設定
しても溢液することはない。
【0103】細管下端3aの位置を5mm上昇させるこ
とにより蓋裏空間7の体積をさらに小さくでき、一つサ
イズの大きい型式D23の自動車用鉛蓄電池でも防爆排
気栓を装着しなくても蓄電池1の破裂対策がとれるよう
になる。本発明による補助タンクからの補水は人為的な
補水でないため過補水になる心配がく、この位置を所定
液面にすればさらに信頼性の高い防爆構造が得られる。
【0104】細管下端3aを最低液面Lに設定すれば液
面8が最低液面Lに低下するまでのあいだ補助タンク2
の液面19は低下しない。液面8が細管下端3aの最低
液面Lより低下すると、動作原理の2項と同様の動作に
移行し液面8を最低液面Lに維持する。
【0105】この場合、蓋裏空間7が長期間増大した状
態になるため、小容量の自動車用鉛蓄電池であっても防
爆排気栓13aの装着が必要になる。これに対し細管下
端3aを最高液面Hあるいは最高液面Hプラス5mmに
設定した場合、寿命末期まで蓄電池1の液面8を前記し
た値に維持でき、小型乗用車に搭載する程度の蓄電池で
は蓋裏空間7に滞留する爆鳴気のガス量を蓄電池の破裂
限界より小さくできるため、防爆排気栓13aの装着が
不要になる。普通乗用車に搭載する容量の大きい蓄電池
に限って防爆排気栓13aを装着すればよい。
【0106】(補助タンク2の容積の決め方)本発明の
補助タンクを備えた蓄電池1にはカルシウム蓄電池ある
いはハイブリッド蓄電池の減液の少ない自動車用鉛蓄電
池の併用が条件になる。この蓄電池であれば液面低下時
に一度補水をすれば寿命末期まで再度補水をする必要は
ない。よって蓄電池1の液面8を最高液面Hに常時維持
するには極板群4の上端と最高液面H間の蓋裏空間7の
体積を補助タンク2の各容器の容積としてに見込めばよ
い。型式B19相当の蓄電池では一容器の容積を約12
0ccにすればよい。
【0107】また蓄電池1の液面8を最低液面L以上の
液面に維持するには極板群4の上端と最低液面L間の蓋
裏空間7の体積を補助タンク2の各容器の容積として見
込めばよい。この時の補助タンク2の容積は液面8を最
高液面Hに維持する場合の約半分の容積になる。収納ス
ペースが小さいエンジンルームでは後者の条件で設計
し、防爆排気栓13aを装着すれば液切れを防止するこ
とができる。この条件が確保できれば現在問題になって
いる蓄電池の破裂は皆無になる。アンチモン合金を使用
した自動車用鉛蓄電池では寿命までに2〜3回補水が必
要になり、業務用車ではこれ以上の回数が必要になる。
この場合補助タンク2の容積が大きくなって嵩張るため
エンジンルームに装着できない場合が発生する。この場
合には補助タンク2の各容器上端の壁部15に細管挿入
口16とは別途開閉自在な密封栓を設け、これより補水
をすればよい。業務用車・タクシーなどにアンチモン合
金を使用した自動車用鉛蓄電池が採用されている場合が
あり、前記した密封栓を設けると補水が便利になる。あ
るいは細管挿入口16の外壁面にネジ部を設け、これに
細管挿入口16を密封できるキャップを設け、このキャ
ップの開閉により補水できるようにすればよい。この場
合細管3はキャップの鍔が細管3との貫通部になる。
【0108】
【発明の効果】1.蓄電池の内部、外部のどのような場
所で火点(火花)が発生しても蓄電池が破裂することは
ない。 2.蓄電池の液面を寿命末期まで所定値(最高液面H)
を下限にした液面に保持できる。つまり完全無保守の蓄
電池になる。 3.蓄電池の完全充電状態での電解液比重が寿命までほ
とんど変化しない。これにより蓄電池の寿命が大幅に延
命できる。 4.蓄電池1の背の高さをJIS寸法より3〜4cm低
くすることができ、自動車のフロント部分のデザイン設
計に自由度を与える。 5.液切れによる電導部の空気中露出がないため、電導
部10の腐食を抑制でき、。 電導部の腐食損傷によ
る蓄電池の寿命を激減させることができる。 6.補助タンクの液面を通して蓄電池の状態を管理する
ことができる。これにより蓄電池の電槽材質は不透明の
樹脂の使用が可能になり、再生樹脂の使用も可能にな
る。 7.補助タンク2の合理的な配置により遮熱板としても
利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲第1項から第3に基づき作成し
た本発明の裁断側面図で、蓄電池1と補助タンク2との
間を連絡する細管3の蓄電池側一端は蓄電池蓋6に設け
た細管挿入口11に挿入された図例になっている。
【図2】図1の裁断側面図と特許請求の範囲第5項から
第8項に基づき作成した本発明の外観図になっている。
【図3】特許請求の範囲第1項,第2項および第4項に
基づき作成した本発明の裁断側面図で、蓄電池1と補助
タンク2との間を連絡する細管3の蓄電池側一端は液栓
14に設けた細管挿入口14aに挿入された図例になっ
ている。
【図4】図4の裁断側面図と特許請求の範囲第5項から
第8項に基づき作成した本発明の外観図になっている。
【図5】特許請求の範囲第7項に基づき作成した細管部
の裁断側面図で、各細管3は連結板3fにより束ねられ
一体に構成され、各細管の先端部は蓄電池側細管挿入口
11および補助タンク側細管挿入口16に挿入された図
になっている。
【図6】図5の上面図で、3本の細管3が連結板3fに
より束ねられ、一体に構成されている。
【図7】特許請求の範囲第8項に基づき作成した細管部
の外観図で、予め細管部を水平形状にしてブロー成型し
た状態を示している。
【図8】補助タンク2の各容器を蓄電池1内の各セルに
内蔵したもので、蓄電池1と補助タンク2の間を連絡す
る細管3を省いた構成になっている。蓄電池1の液面8
は細管3の上端の位置に維持される。
【図9】図 8の蓄電池1内に内蔵されている補助タン
ク2の各容器をブロー成型により構成した例で、細管3
と補助タンク2の容器が一体構成されている。
【図10】蓄電池1の各セルと相対する位置に蓄電池1
の電槽と一体になった補助タンク2の各容器を設けた例
で、蓄電池1の各セルと補助タンク各容器を連絡する細
管3は蓄電池1内で連絡され、外部に露出しない構成例
になっている。
【符号の説明】
1・・・・蓄電池 2・・・・補助タンク 3・・・・細管 3a・・・(蓄電池側に挿入され
る細管の)細管下端 3b・・・(補助タンク内に挿入される細管の)細管下
端 3c・・・ブッシング 3d・・・フック 3e・・・フック 3f・・・連結板 3g・・・折り目 3h・・・細管補強帯 3i・・・切断点 3j・・・細管固定筒 3k・・・フック 4・・・・極板群 5・・・・電槽 6・・・・蓄電池蓋 7・・・・蓋裏空間 8・・・・(蓄電池の)液面 9・・・・電解液 10・・・電導部 11・・・(蓄電池側)細管挿入口 12・・・液口部 13・・・液栓 13a・・・防爆排気栓 14・・・液栓 14a・・・細管挿入口
14b・・・防沫板 14c・・・排気口 15・・・壁部 15a・・・底壁 16・・・細管挿入口 16a・・・注水口 17・・・(補助タンク内の)水 18・・・(補助タンクの上部に残した)空気 19・・・(補助タンク内の)液面 20・・・(補助タンクの固定用の)突起板 21・・・蓄電池ホルダー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電池と前記蓄電池の蓋上面を除く外周
    部に密封な容器の補助タンクを設け、補助タンクには予
    め水を注入し、上部に空気を残す。また蓄電池と補助タ
    ンクの間を連絡する細管を設け、細管の一端(細管下
    端)は蓄電池蓋を貫通し蓋裏空間の所定位置まで挿入
    し、細管の他端は補助タンクの壁部を貫通し底壁上面ま
    で挿入した構成で、エンジンルームなど温度変化のある
    環境下に設置することにより蓄電池の液面を細管下端の
    位置に維持できるようにした自動車用鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】 蓄電池と前記蓄電池の蓋上面部を除く外
    周部に前記蓄電池セル数と同数の密封な容器を持つ補助
    タンクを設け、補助タンク各容器には予め水を所定量注
    入し、上部に空気を残す。また前記蓄電池各セルとこれ
    に相対する補助タンク各容器の間を連絡する細管を設
    け、細管の一端(細管下端)は蓄電池蓋を貫通し各セル
    蓋裏空間の所定位置まで挿入し、細管の他端は補助タン
    ク各容器の壁部を貫通し底壁上面まで挿入した自動車用
    鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】 各セルの蓄電池蓋下端面に垂下する筒状
    体を設け、これを蓄電池側の細管挿入口とし、細管と蓄
    電池蓋との貫通部とする。また補助タンク各容器の上端
    に立つ筒状体を設け、これを補助タンク側の細管挿入口
    とし、細管と補助タンク各容器壁部との貫通部とする。
    蓄電池各セルと補助タンク各容器の間を連絡する細管の
    一端を各セルの蓄電池蓋に設けた細管挿入口より各セル
    蓋裏空間の所定位置まで挿入し、適宜固定する。また細
    管の他端は予め補助タンク側の細管挿入口より水を所定
    量注入後補助タンク上部に空気を残し、細管挿入口より
    補助タンク各容器の底壁上面まで挿入し、細管所定部に
    設けたブッシング部と細管挿入口との嵌合により補助タ
    ンク各容器を密封した特許請求の範囲第2項記載の自動
    車用鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】 各セル液栓の中央部に上下に貫通する筒
    状体を設けこれを蓄電池側の細管挿入口とし、細管と蓄
    電池蓋の貫通部とする。前記細管挿入口の外周部には適
    宜防沫板および排気口を設け、蓄電池各セルと補助タン
    ク各容器の間を連絡する細管の蓄電池側一端を前記細管
    挿入口より各セルの蓋裏空間所定位置まで挿入し、適宜
    固定した特許請求の範囲第2項および第3項記載の自動
    車用鉛蓄電池。
  5. 【請求項5】 蓄電池セル数と同数の容器を一列に配列
    し、これを一体構成した補助タンクあるいは蓄電池セル
    数と同数の単独に構成した容器を一列に配列し、これを
    束ね一体構造にした補助タンクを前記蓄電池の長側面側
    に設け、蓄電池各セルとこれに相対する補助タンク各容
    器とを各細管で連絡した特許請求の範囲第2項〜第4項
    記載の自動車用鉛蓄電池。
  6. 【請求項6】 補助タンク各容器を一列に配列した両端
    容器の容積を中間に配列した容器の容積より一割以上大
    きくした特許請求の範囲第5項。
  7. 【請求項7】 蓄電池側細管挿入口および補助タンク側
    細管挿入口の上端位置に当たる細管部に各細管を一体に
    する連結板を設け、蓄電池側および補助タンク側各細管
    を一括して蓄電池側および補助タンク側細管挿入口に挿
    入のうえ適宜固定できるようにした細管部を持つ特許請
    求の範囲第2項〜第6項記載の自動車用鉛蓄電池。
  8. 【請求項8】 各細管を水平形状にし、所定部に各細管
    を一体にする連結板を設け、ブロー成型により構成した
    細管部で、所定部で折り曲げ蓄電池側細管挿入口および
    補助タンク側細管挿入口に蓄電池側各細管下端および補
    助タンク側各細管下端が一括して挿入・固定できるよう
    にした細管部を持つ特許請求の範囲第2項〜弟6項記載
    の自動車用鉛蓄電池。。
  9. 【請求項9】 蓄電池内各セルの極板群片側とこれに相
    対する電槽内壁面との間に所要の空間を設け、この空間
    に補助タンクの各容器を内蔵する。前記補助タンク各容
    器は密封な容器で上部に筒状体の細管挿入口を設け、細
    管挿入口より密封容器内底壁上面まで垂下する細管を設
    け、密封容器内には予め所定量の水を注入し、上部に空
    気を残した状態にする。また前記細管の上端(あるいは
    細管の先端)位置は各セル蓋裏空間の所定位置に設定
    し、エンジンルームなど温度変化のある環境下に設置す
    ることにより蓄電池の液面を細管の上端(あるいは細管
    の先端)の位置に維持できるようにした自動車用鉛蓄電
    池。
  10. 【請求項10】 モノブロック構成蓄電池の電槽長側面
    側片側に蓄電池の各セルと相対する位置に隔壁を挟んで
    電槽と一体になった補助タンク各容器を設け、蓄電池各
    セル部と補助タンク各容器を蓄電池蓋で密封し、補助タ
    ンク各容器には水を所定量注入し、上部に空気を残す。
    また蓄電池各セルとこれに相対する補助タンク各容器の
    間を連絡する細管を設け、細管の一端は蓄電池側各セル
    の蓋裏空間の所定位置まで挿入し、細管の他端は補助タ
    ンク各容器の底壁上面まで挿入した自動車用鉛蓄電池。
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JP2016004781A (ja) * 2015-05-22 2016-01-12 株式会社豊田自動織機 蓄電装置および二次電池

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WO2014030908A1 (ko) * 2012-08-22 2014-02-27 (주)마루엠씨에스 산업용 배터리의 어댑터 플러그
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