JP2001082337A - 圧縮機の吐出弁装置 - Google Patents

圧縮機の吐出弁装置

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JP2001082337A
JP2001082337A JP26248599A JP26248599A JP2001082337A JP 2001082337 A JP2001082337 A JP 2001082337A JP 26248599 A JP26248599 A JP 26248599A JP 26248599 A JP26248599 A JP 26248599A JP 2001082337 A JP2001082337 A JP 2001082337A
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valve
valve seat
compressor
seat surface
reed
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Izumi Onoda
泉 小野田
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Toshiba Carrier Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧の冷媒ガスを用いる場合にも、圧縮機の
性能を確保しつつ、吐出弁装置の信頼性を向上させる。 【解決手段】 弁座部3Aの弁座面4Aは、その外周縁
42が内周縁40に対してリード弁5の基端5b側に偏
心している。これにより、リード弁5の基端5b側に対
応した弁座面4Aの幅Bが、リード弁5の先端5a側に
対応した弁座面4Aの幅Aよりも大きくなっている。リ
ード弁5が閉じる際に最初に衝突するのが、リード弁5
の基端5b側に対応した弁座面4Aであるため、この部
分の弁座面4Aの幅Bを相対的に大きくすることで、リ
ード弁5と弁座面4Aとの間における衝突時の衝撃力を
緩和することができる。一方、リード弁5の先端5a側
に対応した弁座面4Aの幅Aを相対的に小さくすること
で、弁座面4全体の面積が大きくなり過ぎて圧縮機の性
能が低下するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出孔周辺の弁座
面に対してリード弁が弾性的に接離するように構成され
た圧縮機の吐出弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9には、本発明の適用される一般的な
冷媒ガス用圧縮機が例示されている。図9に示すロータ
リー式の圧縮機は、密閉ケース20内に収納された圧縮
機構部21および電動機部22を備えている。また、電
動機部22のロータ24と圧縮機構部21とを連結する
駆動軸(クランク軸)12が設けられている。
【0003】ここで、上記圧縮機構部21は、駆動軸1
2が貫通する一対のシリンダ11,11’を備えてい
る。また、各シリンダ11,11’内に、駆動軸12の
回転に伴ってシリンダ11,11’内壁を転動するロー
ラ10が設けられている。また、上記一対のシリンダ1
1,11’を挟んで、主軸受および副軸受(圧縮機部
品)1,1’が設けられている。
【0004】次に図10には、上記のような圧縮機に用
いられる、従来の圧縮機の吐出弁装置が示されている。
図10には上記主軸受(圧縮機部品)1の一部が示され
ている。この場合、圧縮機の吐出弁装置は各軸受1,
1’にそれぞれ設けられるが、上記副軸受1’も主軸受
1とほぼ同様の構成なので、以下、主軸受1側について
のみ説明する。
【0005】図10に示すように、主軸受1は、上記シ
リンダ11内から圧縮ガスを吐出するための吐出孔2を
有している。この主軸受1において、吐出孔2の出口側
周縁部に弁座部3が突出形成されている。この弁座部3
は、円環状の平坦な弁座面4を上部に有している。
【0006】また、主軸受1には、吐出孔2の出口を開
閉するためのリード弁5が取り付けられている。このリ
ード弁5は、弁座部3の弁座面4に対して弾性的に接離
する弁体部6と、主軸受1に対して固定された固定部7
とを有している。なお、図10では省略されているが、
リード弁5の上側には、当該リード弁5の開度を制限す
るための弁押さえが設けられる。
【0007】図10(a)に示すように、弁座部3は、
弁座面4の外縁44がリード弁5の弁体部6の外縁60
より内側に位置すると共に、弁座面4の幅(シール幅)
が全周で一定となるように構成されている。すなわち弁
座面4は、その内縁40と外縁44とが同心円をなすよ
うに構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
圧縮機の吐出弁装置には、以下のような問題点がある。
すなわち、上記弁座面4は、リード弁5が閉じる際の衝
撃力を面で受けることで、当該リード弁5の損傷等を防
止する役目も果たしている。ところが、最近のようにR
22よりも高圧の冷媒(例えばR410A等のHFC
(ハイドロフルオロカーボン)冷媒)を用いる場合は、
リード弁5の弾性力も大きくする必要がある。
【0009】このため、リード弁5が閉じる際の衝撃力
が大きくなり、当該リード弁5の損傷等による信頼性の
低下が懸念される。その場合、損傷防止のためにリード
弁5の厚さを大きくすると、リード弁5の応答性を悪化
させ、圧縮機の性能低下につながるという問題がある。
そこで、リード弁5を受ける弁座面4の幅(面積)を広
げることで、リード弁5が閉じる際の衝撃力を緩和する
手段が有効と考えられる。
【0010】そして、弁座面4の幅を広げるには、まず
弁座面4の外径を大きくする(外縁44を外側に広げ
る)ことが考えられる。しかし、この場合は、リード弁
5における弁体部6の外縁60に対して、座面4の外縁
44が大きくなってしまう。このため、圧縮機の運転条
件によっては、リード弁5における弁体部6の外縁60
が最初に弁座面4に(面ではなく)線で衝突する可能性
があり、リード弁5の損傷が生じやすい。
【0011】次に弁座面4の幅を広げるには、弁座面4
の内径を小さくする(内縁40を内側に狭める)ことが
考えられる。しかし、この場合は、吐出孔2の出口径も
小さくなってしまうため、ガス吐出抵抗の増大によって
圧縮機の性能低下を招いてしまう。
【0012】また、弁座部4の幅を全体的に広げると、
弁座面4全体の面積が大きくなり過ぎる。このため、吐
出圧力が比較的低い通常運転時に、リード弁5の弁体部
6が弁座面4から離れ難くなってしまう。従って、この
場合もリード弁5の応答性を悪化させ、圧縮機の性能低
下を招いてしまう。
【0013】このように、従来の圧縮機の吐出弁装置で
は、リード弁5が閉じる際の衝撃力緩和による信頼性の
向上と、圧縮機の性能の確保とが両立しないという問題
がある。
【0014】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、R22よりも高圧の冷媒ガスを圧縮する
圧縮機の吐出弁装置において、当該圧縮機の性能を確保
しつつ、吐出弁装置の信頼性を向上させることを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、R22よ
りも高圧の冷媒ガスを圧縮する圧縮機の吐出弁装置にお
いて、圧縮ガスを吐出するための吐出孔を有する圧縮機
部品と、この圧縮機部品における吐出孔の出口側周縁部
に突出形成された、環状の弁座面を有する弁座部と、こ
の弁座部の弁座面に対して弾性的に接離する先端側の弁
体部と、前記圧縮機部品に対して固定された基端側の固
定部とを有するリード弁とを備え、前記弁座部は、前記
弁座面の外縁が前記リード弁の弁体部の外縁より内側に
位置すると共に、前記リード弁の基端側に対応した弁座
面の幅が、前記リード弁の先端側に対応した弁座面の幅
よりも大きくなっている、ことを特徴とする圧縮機の吐
出弁装置である。
【0016】この第1の手段によれば、リード弁が閉じ
る際に最初に衝突するのが、リード弁の基端側に対応し
た弁座面であるため、この部分の弁座面の幅を相対的に
大きくすることで、リード弁と弁座部との間における衝
突時の衝撃力を緩和することができる。一方、リード弁
の先端側に対応した弁座面の幅を相対的に小さくするこ
とで、弁座面全体の面積が大きくなり過ぎて圧縮機の性
能が低下するのを防止することができる。
【0017】第2の手段は、第1の手段において、前記
弁座部の弁座面は、その内縁および外縁が略円形をなす
と共に、前記外縁が前記内縁に対して前記リード弁の基
端側に偏心しているものである。
【0018】第3の手段は、第1又は第2の手段におい
て、前記弁座部は、前記リード弁の基端側に対応した弁
座面の幅が0.5mm以上となっているものである。
【0019】この第3の手段によれば、第1又は第2の
手段において、リード弁の基端側において弁座部面と接
触する弁体部の摩耗を、効果的に抑制することができ
る。
【0020】第4の手段は、R22よりも高圧の冷媒ガ
スを圧縮する圧縮機の吐出弁装置において、圧縮ガスを
吐出するための吐出孔を有する圧縮機部品と、この圧縮
機部品における吐出孔の出口側周縁部に突出形成され
た、環状の弁座面を有する弁座部と、この弁座部の弁座
面に対して弾性的に接離する先端側の弁体部と、前記圧
縮機部品に対して固定された基端側の固定部とを有する
リード弁と、前記圧縮機部品上において、前記リード弁
の固定部と前記弁座部との間に設けられた弁受け部とを
備え、前記弁受け部は、前記リード弁が閉じる際に、前
記弁座部よりも先に前記リード弁が当たるように構成さ
れている、ことを特徴とする圧縮機の吐出弁装置であ
る。
【0021】この第4の手段によれば、リード弁が閉じ
る際に最初に衝突するのが、弁座部ではなく弁受け部な
ので、リード弁衝突時の衝撃力の大部分が弁受け部によ
って吸収される。このことにより、弁座部自体の設計は
変更しなくても、リード弁と弁座部との間における衝突
時の衝撃力を緩和することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図8は本発明によ
る圧縮機の吐出弁装置の実施の形態を示す図である。な
お、図1乃至図8に示す本発明の実施の形態において、
図10に示す従来例または図9に示す一般的な圧縮機と
同一の構成部分には同一符号を付すと共に、適宜図9も
参照して説明する。
【0023】[第1の実施形態]まず、図1、図2、図
3および図9により、本発明の第1の実施形態について
説明する。
【0024】〈構 成〉初めに、図9を参照して、本発
明が適用される一般的な冷媒ガス用の圧縮機について説
明する。図9に示すロータリー式の圧縮機は、密閉ケー
ス20内に収納された圧縮機構部21および電動機部2
2を備えている。また、電動機部22のロータ24と圧
縮機構部21とを連結する駆動軸(クランク軸)12が
設けられている。
【0025】ここで、上記圧縮機構部21は、仕切板1
5を挟んで重ね合わされた一対のシリンダ11,11’
を備えている。これらのシリンダ11,11’は略円筒
形状をなし、その内側を駆動軸2が貫通している。ま
た、各シリンダ11,11’内に、それぞれローラ10
が設けられている。これらのローラ10は、駆動軸12
の回転軸線に対して偏心して取り付けられ、駆動軸12
の回転に伴ってシリンダ11,11’内壁を転動するよ
うになっている。また、上記一対のシリンダ11,1
1’を挟んで、主軸受および副軸受(圧縮機部品)1,
1’が設けられている。
【0026】次に図1には、上記のような圧縮機に用い
られる、本実施形態の圧縮機の吐出弁装置が示されてい
る。図1には、上記主軸受(圧縮機部品)1の一部が示
されている。なお、本実施形態の圧縮機の吐出弁装置
は、各軸受1,1’にそれぞれ設けられるが、上述した
ように、上記副軸受1’も主軸受1とほぼ同様の構成な
ので、以下、主軸受1側についてのみ説明する。
【0027】図1に示すように、主軸受1は、上記シリ
ンダ11内から圧縮ガスを吐出するための吐出孔(吐出
ポート)2を有している。この主軸受1において、吐出
孔2の出口側周縁部に弁座部3Aが突出形成されてい
る。この弁座部3Aは、環状の平坦な弁座面4Aを上部
に有している。
【0028】また、主軸受1には、吐出孔2の出口を開
閉するための板ばね状のリード弁5が取り付けられてい
る。このリード弁5は、先端5a側の円盤状の弁体部6
と、基端5b側の固定部7と、これらの弁体部6および
固定部7の間を繋ぐ連結部8とを有している。
【0029】このうち弁体部6は、弁座部3Aの弁座面
4Aに対して弾性的に接離するようになっている。また
固定部7は、主軸受1に対してリベットR等で固定され
ている。なお、図1では省略されているが、リード弁5
の上側には、当該リード弁5の開度を制限するための弁
押さえが設けられる。
【0030】この場合、図9に示す各シリンダ11,1
1’内で圧縮された冷媒ガスの圧力が所定の吐出圧を超
えると、リード弁5の弁体部6が(リード弁5自体の弾
性力に抗して)弁座部3Aの弁座面4Aから離れ、吐出
孔2の出口を開くようになっている(図1(b)に2点
鎖線で示す状態)。このことにより、圧縮された冷媒ガ
スが吐出孔2を通って、図9に示す密閉ケース20内に
吐出される。
【0031】また、各シリンダ11,11’内の冷媒ガ
スの圧力が所定の吐出圧を下回ると、リード弁5の弁体
部6が(リード弁5自体の弾性力で)弁座部3Aの弁座
面4A側に戻り、吐出孔2の出口を閉じるようになって
いる(図1(b)に実線で示す状態)。
【0032】ここで、図1(a)に示すように、上記弁
座部3Aは、その弁座面4Aの外縁42がリード弁5の
弁体部6の外縁60より内側に位置するように構成され
ている。また、弁座部3Aの弁座面4Aは、その内縁4
0および外縁42が略円形をなすと共に、外縁42が内
縁40に対してリード弁5の基端5b側に偏心してい
る。
【0033】このことにより、リード弁5の基端5b側
に対応した弁座面4Aの幅Bが、リード弁5の先端5a
側に対応した弁座面4Aの幅Aよりも大きくなってい
る。なお、弁座面4Aの内縁40の直径、すなわち吐出
孔2の直径自体は、従来と同様である。
【0034】この場合、リード弁5の基端5b側に対応
した弁座面4Aの幅Aは0.5mm以上であることが好
ましい。その理由は、実際の製品を用いた耐久試験によ
り、弁座面の幅(シール幅)とリード弁の摩耗量との間
には、図2のグラフに示すような関係のあることが分か
ったからである(この場合、リード弁5の摩耗量とは、
図3に示すような摩耗部50の深さWを指す)。すなわ
ち、図2のグラフに示す結果によれば、弁座面の幅が
0.5mm以上の場合に、摩耗量が十分小さい良好な結
果が得られている。
【0035】〈作用効果〉次に、このような構成よりな
る本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態
によれば、リード弁5が閉じる際に最初に衝突するの
が、リード弁5の基端5b側に対応した弁座面4Aであ
るため、この部分の弁座面4Aの幅Bを相対的に大きく
することで、リード弁5と弁座面4Aとの間における衝
突時の衝撃力を緩和することができる。
【0036】一方、リード弁5の先端5a側に対応した
弁座面4Aの幅Aを相対的に小さくすることで、弁座面
4A全体の面積が大きくなり過ぎて圧縮機の性能が低下
するのを防止することができる。このため、R22より
も高圧の冷媒ガスを圧縮する圧縮機においても、当該圧
縮機の性能を確保しつつ、吐出弁装置の信頼性を向上さ
せることができる。
【0037】〈変形例〉本実施形態において、弁座面4
Aの内縁40および外縁42が略円形をなすような弁座
部3Aを用いる場合について説明したが、例えば図4及
び図5に示すような、弁座面4Bが他の形状をなした弁
座部3Bを用いてもよい。
【0038】図4及び図5に示す弁座部3Bは、焼結合
金等によって吐出孔2Bと一体の別部品(吐出孔部品)
1Bとして形成された上で、主軸受1に埋め込まれてい
る。このような製法を採ることで、弁座部等の形状自由
度を高めることができる。図4及び図5に例示した弁座
部3Bでは、その弁座面4Bの内縁46(吐出孔2B)
および外縁48が略正方形状をなしている。
【0039】但し、弁座面4Bの外縁48は、リード弁
5(図4及び図5では省略)の基端5b側(図4の右
側)に対応した部分49が、他の部分よりも外方に突出
するように形成されている(突出部49)。このことに
より、上記弁座部3Aの場合と同様、リード弁5の基端
5b側に対応した弁座面4Bの幅B’が、リード弁5の
先端5a側に対応した弁座面4Bの幅A’よりも大きく
なっている。
【0040】[第2の実施形態]次に、図6及び図7に
より本発明の第2の実施形態について説明する。なお、
図6及び図7に示す本実施形態において、図1に示す上
記第1の実施形態と同一の構成部分には同一符号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0041】〈構 成〉本実施形態は、図6に示すよう
に、円環状の弁座面4を有した従来と同様の弁座部3を
用いると共に、この弁座部3の周囲に円環状の弁受け部
9を設けたものである。なお、その他の主軸受(圧縮機
部品)1やリード弁5等の構成は、図1に示す上記第1
の実施形態と略同様である。
【0042】図6に示すように、上記弁受け部9は、主
軸受1上における弁座部3の周囲に、溝部90を間に介
して同心円状に配置されている。この弁受け部9は、環
状の平坦な受け面92を上部に有している。この受け面
92の高さは、弁座部3の弁座面4の高さより、例えば
数十〜数百μm(図6(b)に示す寸法H)だけ低く設
定されている。
【0043】このことにより、図7に示すように、弁受
け部9は、リード弁5が閉じる際に、弁座部3よりも先
に(その受け面92に)リード弁5が当たるようになっ
ている。すなわち本実施形態は、閉じようとするリード
弁5が、まず弁受け部9の受け面92に衝突し、その次
に弁座部3の弁座面4に当たるように構成されている。
【0044】〈作用効果〉次に、このような構成よりな
る本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態
によれば、リード弁5が閉じる際に最初に衝突するの
が、弁座部3ではなく受け部9なので、リード弁5衝突
時の衝撃力の大部分が受け部9によって吸収される。こ
のことにより、弁座部3自体の設計は変更しなくても、
リード弁5と弁座部3との間における衝突時の衝撃力を
緩和することができる。このため、R22よりも高圧の
冷媒ガスを圧縮する圧縮機においても、当該圧縮機の性
能を確保しつつ、吐出弁装置の信頼性を向上させること
ができる。
【0045】〈変形例〉本実施形態において、図6及び
図7に示すように、弁座部3の周囲に溝部90を間に介
して弁受け部9を設ける場合について説明したが、図8
に示すように、上記溝部90を省略して弁座部3の周囲
に直接、段状の弁受け部9’を形成するようにしてもよ
い。
【0046】また、製造上の容易性を考慮して、弁受け
部9,9’を環状に形成する場合について説明したが、
これらの弁受け部9,9’は必ずしも弁座部3の全周に
対応させて設ける必要はない。すなわち、閉じようとす
るリード弁5を受けるための弁受け部9,9’として
は、リード弁5の固定部7と弁座部3との間の部分にさ
え設けられていれば十分である。
【0047】[その他]以上の実施の形態において、一
対のシリンダ11,11’を備えると共に、一対の軸受
1,1’にそれぞれ吐出弁装置を設けた2シリンダ型の
圧縮機を例にとって説明したが、単一のシリンダを備え
ると共に、主軸受1のみに吐出弁装置を設けた圧縮機に
ついて本発明を適用してもよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1乃至3記載の発明によれば、リ
ード弁の基端側に対応した弁座面の幅を相対的に大きく
することで、リード弁と弁座部との間における衝突時の
衝撃力を緩和することができる。一方、リード弁の先端
側に対応した弁座面の幅を相対的に小さくすることで、
弁座面全体の面積が大きくなり過ぎて圧縮機の性能が低
下するのを防止することができる。このため、R22よ
りも高圧の冷媒ガスを圧縮する圧縮機においても、当該
圧縮機の性能を確保しつつ、吐出弁装置の信頼性を向上
させることができる。
【0049】請求項4記載の発明によれば、リード弁衝
突時の衝撃力の大部分が弁受け部によって吸収されるの
で、弁座部自体の設計は変更しなくても、リード弁と弁
座部との間における衝突時の衝撃力を緩和することがで
きる。このため、R22よりも高圧の冷媒ガスを圧縮す
る圧縮機においても、当該圧縮機の性能を確保しつつ、
吐出弁装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧縮機の吐出弁装置における第1
の実施形態を示す図であって、(a)は平面図、(b)
は縦断面図。
【図2】図1に示す圧縮機の吐出弁装置の図。
【図3】図2に示す摩耗量の基準を示すための図であっ
て、(a)はリード弁の摩耗部を模式的に示す底面図、
(b)は(a)のX−X線における拡大断面図。
【図4】図1に示す圧縮機の吐出弁装置における弁座部
の変形例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は
縦断面図。
【図5】図4に示す弁座部を含む別部品を単体で示す斜
視図。
【図6】本発明による圧縮機の吐出弁装置における第2
の実施形態を示す図であって、(a)は弁座部周辺の平
面図、(b)は同じく縦断面図。
【図7】図6に示す圧縮機の吐出弁装置における、弁受
け部とリード弁との関係を拡大して示す要部縦断面図。
【図8】図6に示す圧縮機の吐出弁装置における弁受け
部の変形例を示す図であって、(a)は平面図、(b)
は縦断面図。
【図9】本発明が適用される一般的な冷媒用圧縮機の構
造を例示した部分縦断面図。
【図10】従来の圧縮機の吐出弁装置を示す図であっ
て、(a)は平面図、(b)は縦断面図。
【符号の説明】
1 主軸受(圧縮機部品) 1’ 副軸受(圧縮機部品) 1B 吐出孔部品 2,2B 吐出孔 3,3A,3B 弁座部 4,4A,4B 弁座面 40,46 内縁部 42,44,48 外縁部 49 突出部 5 リード弁 5a 先端部 5b 基端部 6 弁体部 7 固定部 8 連結部 9,9’ 弁受け部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R22よりも高圧の冷媒ガスを圧縮する圧
    縮機の吐出弁装置において、 圧縮ガスを吐出するための吐出孔を有する圧縮機部品
    と、 この圧縮機部品における吐出孔の出口側周縁部に突出形
    成された、環状の弁座面を有する弁座部と、 この弁座部の弁座面に対して弾性的に接離する先端側の
    弁体部と、前記圧縮機部品に対して固定された基端側の
    固定部とを有するリード弁とを備え、 前記弁座部は、前記弁座面の外縁が前記リード弁の弁体
    部の外縁より内側に位置すると共に、前記リード弁の基
    端側に対応した弁座面の幅が、前記リード弁の先端側に
    対応した弁座面の幅よりも大きくなっている、ことを特
    徴とする圧縮機の吐出弁装置。
  2. 【請求項2】前記弁座部の弁座面は、その内縁および外
    縁が略円形をなすと共に、前記外縁が前記内縁に対して
    前記リード弁の基端側に偏心している、ことを特徴とす
    る請求項1記載の圧縮機の吐出弁装置。
  3. 【請求項3】前記弁座部は、前記リード弁の基端側に対
    応した弁座面の幅が0.5mm以上である、ことを特徴
    とする請求項1又は2記載の圧縮機の吐出弁装置。
  4. 【請求項4】R22よりも高圧の冷媒ガスを圧縮する圧
    縮機の吐出弁装置において、 圧縮ガスを吐出するための吐出孔を有する圧縮機部品
    と、 この圧縮機部品における吐出孔の出口側周縁部に突出形
    成された、環状の弁座面を有する弁座部と、 この弁座部の弁座面に対して弾性的に接離する先端側の
    弁体部と、前記圧縮機部品に対して固定された基端側の
    固定部とを有するリード弁と、 前記圧縮機部品上において、前記リード弁の固定部と前
    記弁座部との間に設けられた弁受け部とを備え、 前記弁受け部は、前記リード弁が閉じる際に、前記弁座
    部よりも先に前記リード弁が当たるように構成されてい
    る、ことを特徴とする圧縮機の吐出弁装置。
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