JP2001082074A - トンネル用の水抜管及び先行水抜工法 - Google Patents
トンネル用の水抜管及び先行水抜工法Info
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Abstract
要しない地山においても、経済性、合理性を確保するこ
とができるトンネル用の水抜管及び先行水抜工法を提供
する。 【解決手段】 削岩機の削孔ロッドRが削孔自在かつ引
抜自在に連結されるべき先端鋼管1と、前記先端鋼管1
の後端部に接続される有孔塩化ビニル管2と、を含むト
ンネル用の水抜管である。前記水抜管の内部に収容され
ると共に該水抜管の先端鋼管1に削孔自在かつ引抜自在
に連結された削岩機の削孔ロッドRにより、該水抜管を
切羽Kの前方であって掘削領域外側に打設する水抜管打
設工程と、前記水抜管打設工程の後に、前記削孔ロッド
Rを前記水抜管から引き抜く削孔ロッド引抜工程と、ト
ンネル掘削に先行して、前記水抜管打設工程で打設した
前記水抜管を通じてトンネル坑内へと水を抜く先行水抜
工程とを含む先行水抜工法である。
Description
いて湧水を低減する等の目的に用いられるトンネル用の
水抜管及び先行水抜工法に関する。
ては、削岩機の削孔ロッドが先端部に削孔自在かつ引抜
自在に連結され、切羽前方であって掘削領域外周に係る
部位に適宜間隔で打設される有孔鋼管であって、先受工
(フォアパイル)としての役割を果たすと共に、トンネ
ル掘削に先行してトンネル坑内へと水を抜く役割をも果
たすものが知られている。
において地山からの湧水をかなり低減することができる
ので、フォアパイルとしての機能と相俟って、支保工が
施工されて効果を発揮するまでの間における、切羽及び
天端の十分な安定を獲得することが可能である。
高く高価である有孔鋼管では、地山が、水抜きができれ
ばよく、鋼管による先受工を要しないような場合には、
剛性の殆どが無駄になり、きわめて不経済、不合理なも
のとなってしまう。
に代えて、剛性が低く低廉である有孔塩化ビニル管を使
用しようとすると、削孔時に地山から受ける衝撃力によ
って該有孔塩化ビニル管が損壊する事態を招いてしま
う。
ばよく、鋼管による先受工を要しない地山においても、
経済性、合理性を確保することができるトンネル用の水
抜管及び先行水抜工法を提供することにある。
に、第1発明に係るトンネル用の水抜管は、削岩機の削
孔ロッドが削孔自在かつ引抜自在に連結されるべき先端
鋼管と、前記先端鋼管の後端部に接続される有孔塩化ビ
ニル管と、を含むことを特徴としている。
ける先端部を剛性が高く高価である先端鋼管とし、余り
の部分を剛性が低く低廉である有孔塩化ビニル管とする
ことにより、水抜きができればよく、鋼管による先受工
を要しないような地山においても、経済性、合理性の確
保ができるトンネル用の水抜管の提供を可能にする。
る先行水抜工法は、第1発明のトンネル用の水抜管の内
部に収容されると共に該水抜管の先端鋼管に対して削孔
自在かつ引抜自在に連結された削岩機の削孔ロッドによ
り、該水抜管を切羽前方であって掘削領域外側に打設す
る水抜管打設工程と、前記水抜管打設工程の後に、前記
削孔ロッドを前記水抜管から引き抜く削孔ロッド引抜工
程と、トンネル掘削に先行して、前記水抜管打設工程で
打設した前記水抜管を通じてトンネル坑内へと水を抜く
先行水抜工程とを含むことを特徴としている。
て水抜管を切羽前方であって掘削領域外側に打設する水
抜管打設工程、該打設した水抜管から削孔ロッドを引き
抜く削孔ロッド引抜工程、及び該打設した水抜管を通じ
てトンネル坑内へと水を抜く先行水抜工程を含む技術的
手段とすることにより、水抜きができればよく、鋼管に
よる先受工を要しないような地山においても、経済性、
合理性の確保ができる先行水抜工法の提供を可能にす
る。
できればよく、鋼管による先受工を要しないが、棒鋼に
よる先受工では不十分である場合において、第2発明の
効果を維持しながら、棒鋼より強固な先受効果を獲得し
ようとする観点からすれば、前記水抜管打設工程で複数
の水抜管を掘削領域外周に係る部位に適宜間隔で打設し
た場合において、前記先行水抜工程の後に、前記複数の
水抜管に係る領域に固化材を充填して該固化材及び該水
抜管からなるフォアパイルを構築するフォアパイル構築
工程を含むことが好ましい。
に基づいて本発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1に係るトンネル用の水抜管
が適用されたトンネルの概略構成を示す横断面図、図2
は該トンネルの概略構成を示す縦断面図、図3は該水抜
管の先端鋼管の詳細構成を示す図(図3(a)は側面
図、図3(b)は正面図)、である。尚、この実施の形
態1においては、地山が、水抜きができればよく、鋼管
による先受工を要しない場合に該当するものとする。但
し、鋼管による先受工を要しないとはいえ、棒鋼による
先受工(通常のフォアパイル)は要するものとする。
ルの最先端で地山を露出させる切羽、を示す。また、符
号Sは、地山にコンクリートを吹き付けて密着させた吹
付コンクリートS1、吹付コンクリートS1の密着力を
向上させ、施工後の剥落を防止する溶接金網S2、ロッ
クボルト(図示外)、及び吹付コンクリートS1の補強
及び切羽Kの早期安定を図る鋼アーチ支保工S3からな
る支保工、を示す。更に、符号Bは、先受効果を獲得す
るために切羽Kの天端前方に向けて打設されるフォアパ
イルたる棒鋼、を示す。
水抜管は、これらの図に示すように、切羽Kの前方であ
って掘削領域外側に打設されており、削岩機(図示外)
の削孔ロッドRが削孔自在かつ引抜自在に連結されるべ
き先端鋼管1と、先端鋼管1の後端部に螺着される有孔
塩化ビニル管2とから構成されている。
く高価である先端鋼管1を短尺で配し、余りの部分に剛
性が低く低廉である有孔塩化ビニル管2を配してなるも
のである。
できればよく、鋼管による先受工を要しない地山にあっ
ても、削孔による衝撃力を受ける先端部のみを剛性が高
い先端鋼管1とし、余りの部分を剛性が低い有孔塩化ビ
ニル管2としたので、先端鋼管1や有孔塩化ビニル管2
の有する剛性は無駄に費やされず、経済性、合理性が確
保されることとなる。
先端部及び後端部を特殊な形状に加工したものであり、
地山から受ける衝撃力に耐えながら地山の削孔をすると
共に、有孔塩化ビニル管2の打設をする役割を果たす。
先端部の内側では複数の凹部が形成されたパイプリーダ
ー11を有しており、パイプリーダー11の更に先端側
では地山の削孔を行うリングビット12を有している。
部の内側では有孔塩化ビニル管2の先端部に形成された
おねじが螺着されるめねじが刻まれている。
に、先端部の周囲では、パイプリーダー11の複数の凹
部に対応した複数の凸部が形成されたケーシングガイド
R1を有しており、ケーシングガイドR1の更に先端側
では、地山の削孔を行うパイロットビットR2を有して
いる。
R1の複数の凸部がパイプリーダー11の複数の凹部に
嵌装されることにより、先端鋼管1に連結されている。
また、先端鋼管1及び有孔塩化ビニル管2は、螺着によ
り相互に接続されている。ここで、先端鋼管1及び有孔
塩化ビニル管2の螺着は、削孔時における先端鋼管1の
回動によって弛むことがない方向でねじが形成され又は
刻まれている。
互いに連結状態となっているときに、削岩機により打撃
力及び回転力が付与されると、パイロットビットR2及
びリングビット12によって地山の削孔をすると共に、
水抜管の打設を行うこととなる。
水抜管の打設が終了した後、先端鋼管1から引き抜かれ
ることにより転用することが可能となっている。
2に示すように、水道管、電線管として一般に用いられ
る塩化ビニル管の管壁に穴Pをあけると共に、図示しな
いが、先端部の外側では先端鋼管1のめねじに螺着され
るおねじが形成され、後端部の内側ではめねじが刻まれ
ている有孔塩化ビニル単管の複数本を螺着により接続し
てなるものである。
削に先行して、穴Pを通じて地山に含まれる水を管内に
導いてトンネル坑内へと抜く役割を果たす。
ット12を有する先端鋼管1と異なり、直接地山の削孔
をするものではないので、削孔時に地山から強い衝撃力
を受けることは想定し難い。
削孔時に先端鋼管1と連結状態となって削孔によりでき
た孔壁の中で回動するため、該孔壁の形状や硬度次第で
は該孔壁から微弱ながら衝撃力を受けることとなる。
る能力をできる限り大きくするという観点から、HI−
VP管(耐衝撃性硬質塩化ビニル管)を用いることとし
ている。
に係るトンネル用の水抜管を用いて行う先行水抜工法に
ついて説明する。
に収容されると共に水抜管の先端鋼管1に連結されてお
り、かつ、パイロットビットR2が鋼アーチ支保工S3
の手前の吹付コンクリートS1に当接状態であって軸線
が前上方向に設定されている。
外)が削孔ロッドRに打撃力及び回転力を付与すると、
該打撃力及び回転力は、ケーシングガイドR1及びパイ
プリーダー11を介して削孔ロッドRから先端鋼管1へ
と伝達される。
ビット12が地山に打撃動作及び回転動作を行うことと
なる結果、地山は順次削孔されていき、水抜管が切羽K
の前方であって掘削領域外側に打設されていく。
単管を螺着によって接続しながら上記水抜管の打設を継
続し、所定の長さ寸法の水抜管の打設が終了した時点で
削岩機(図示外)の稼働を停止し、これにより、水抜管
打設工程を終了する。
している削孔ロッドRの部分を掴んで水抜管から引き抜
く削孔ロッド引抜工程を行う。削孔ロッドRが引き抜か
れると、削孔ロッドRに付帯するパイロットビットR2
やケーシングガイドR1も回収されることとなる。即
ち、これらの付帯部材を含む削孔ロッドRは、転用が可
能となっている。
設した水抜管を通じてトンネル坑内へと水を抜く。これ
により、切羽Kの前方であって掘削領域を掘削した場合
において地山からの湧水をかなり低減することができ、
その結果、棒鋼Bによる先受効果と相俟って、支保工S
が施工されて効果を発揮するまでの間における、切羽K
及び天端の十分な安定を獲得することができる。
が適用されたトンネルの概略構成を示す横断面図、図2
は該トンネルの概略構成を示す縦断面図、図3は該水抜
管の先端鋼管の詳細構成を示す図(図3(a)は側面
図、図3(b)は正面図)、である。尚、実施の形態1
と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号
を付してここではその詳細な説明を省略する。また、こ
の実施の形態2においては、地山が、水抜きができれば
よく、鋼管による先受工を要しないが、棒鋼Bによる先
受工では不十分な場合に該当するものとする。
管の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施
の形態1と異なり、水抜管は、切羽Kの前方であって掘
削領域外周天端に係る部位に適宜間隔で打設されてお
り、水を抜いた後においてフォアパイルとして機能する
ものとなっている。
の水抜管を用いて行う先行水抜工法は、複数の水抜管を
掘削領域外周に係る部位に適宜間隔で打設等する点を除
くほか、実施の形態1における(1)水抜管打設工程、
(2)削孔ロッドR引抜工程、及び(3)先行水抜工程
と全く同様である工程を含んでいるが、(3)先行水抜
工程の後に、複数の水抜管に係る領域に固化材を充填し
て固化材及び水抜管からなるフォアパイルを構築する
(4)フォアパイル構築工程を有する点で相違してい
る。
内部のみならず、削孔によりできた孔壁と水抜管の周囲
との隙間をも含む領域を意味している。
できればよく、鋼管による先受工を要しないが、棒鋼B
による先受工では不十分な地山にあっても、経済性、合
理性が確保されるという本発明の基本的効果を維持しな
がら、地山からの湧水の低減及び固化材及び水抜管から
なるフォアパイルによる先受効果によって、支保工Sが
施工されて効果を発揮するまでの間における、切羽K及
び天端の十分な安定を獲得することができる。
行水抜工法によれば、以上のように構成したため、水抜
きができればよく、先受工を要しないような場合におい
ても、経済性、合理性を確保することが可能になる。
管が適用されたトンネルの概略構成を示す横断面図であ
る。
トンネル用の水抜管が適用されたトンネルの概略構成を
示す縦断面図である。
水抜管の先端鋼管1の詳細構成を示す図(図3(a)は
側面図、図3(b)は正面図)である。
管が適用されたトンネルの概略構成を示す横断面図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 削岩機の削孔ロッドが削孔自在かつ引抜
自在に連結されるべき先端鋼管と、 前記先端鋼管の後端部に接続される有孔塩化ビニル管
と、を含むことを特徴とする、トンネル用の水抜管。 - 【請求項2】 請求項1に記載のトンネル用の水抜管の
内部に収容されると共に該水抜管の先端鋼管に対して削
孔自在かつ引抜自在に連結された削岩機の削孔ロッドに
より、該水抜管を切羽前方であって掘削領域外側に打設
する水抜管打設工程と、 前記水抜管打設工程の後に、前記削孔ロッドを前記水抜
管から引き抜く削孔ロッド引抜工程と、 トンネル掘削に先行して、前記水抜管打設工程で打設し
た前記水抜管を通じてトンネル坑内へと水を抜く先行水
抜工程とを含むことを特徴とする、先行水抜工法。 - 【請求項3】 前記水抜管打設工程で複数の水抜管を掘
削領域外周に係る部位に適宜間隔で打設した場合におい
て、 前記先行水抜工程の後に、前記複数の水抜管に係る領域
に固化材を充填して該固化材及び該水抜管からなるフォ
アパイルを構築するフォアパイル構築工程を含むことを
特徴とする、請求項2に記載の先行水抜工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25821299A JP3440375B2 (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | トンネル用の水抜管及び先行水抜工法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001082074A true JP2001082074A (ja) | 2001-03-27 |
JP3440375B2 JP3440375B2 (ja) | 2003-08-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25821299A Expired - Fee Related JP3440375B2 (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | トンネル用の水抜管及び先行水抜工法 |
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---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1447521A3 (en) * | 2003-01-24 | 2004-10-06 | FERRARI DE NOBILI S.r.l. | Method of consolidation, impermeabilisation and drainage of underground works by guided perforations |
JP2008255685A (ja) * | 2007-04-05 | 2008-10-23 | Kajima Corp | 水抜き管の埋設方法 |
CN104875759A (zh) * | 2015-05-26 | 2015-09-02 | 中铁十四局集团第五工程有限公司 | 一种用于隧道反坡排水的水泵移动装置 |
JP2015203193A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | 大成建設株式会社 | トンネル施工方法 |
-
1999
- 1999-09-13 JP JP25821299A patent/JP3440375B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1447521A3 (en) * | 2003-01-24 | 2004-10-06 | FERRARI DE NOBILI S.r.l. | Method of consolidation, impermeabilisation and drainage of underground works by guided perforations |
US6893188B2 (en) | 2003-01-24 | 2005-05-17 | Ferrari De Nobili S.R. L. | Continuous method of realization of works underground, tunnels and excavations in general with works of consolidation, permeabilization and drainage obtained through guided perforations |
EP2034129A3 (en) * | 2003-01-24 | 2011-01-26 | Ferrari de Nobile S.r.L. | Method of consolidation, impermeabilisation and drainage of underground works by guided perforations |
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CN104875759A (zh) * | 2015-05-26 | 2015-09-02 | 中铁十四局集团第五工程有限公司 | 一种用于隧道反坡排水的水泵移动装置 |
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---|---|
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