JP2001081347A - クマリン系化合物およびその製造方法 - Google Patents

クマリン系化合物およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001081347A
JP2001081347A JP25537099A JP25537099A JP2001081347A JP 2001081347 A JP2001081347 A JP 2001081347A JP 25537099 A JP25537099 A JP 25537099A JP 25537099 A JP25537099 A JP 25537099A JP 2001081347 A JP2001081347 A JP 2001081347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
atom
general formula
nitrogen atom
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25537099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3899736B2 (ja
Inventor
Takashi Teruda
尚 照田
Yukichi Murata
勇吉 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP25537099A priority Critical patent/JP3899736B2/ja
Publication of JP2001081347A publication Critical patent/JP2001081347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3899736B2 publication Critical patent/JP3899736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
    • C09B57/02Coumarine dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光輝度が高く、堅牢な赤色系蛍光化合物を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるクマリン系
化合物 【化1】 {式中、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4 は窒素原子又は炭素
原子を表し、Z1 〜Z4の少なくとも1つは窒素原子を
表す。R1 、R2 、R3 及びR4 は、炭素原子に結合し
ている場合、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ジア
リールアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、シリル基、シロキシ基、アルキル基またはアリール
基を表し、隣接する二つの基が結合して環を形成しても
よい。R1 、R2 、R3 及びR4 は、窒素原子に結合し
ている場合は非置換を表す。R5 、R6 、R7 及びR8
は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは酸
素原子、イオウ原子、−NH−あるいは−NR9 −であ
り、Yは=O,=NHあるいは=NR10である(R9
よびR10は炭素数6以下のアルキル基またはシクロアル
キル基を表す。)}。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なクマリン系化
合物に関する。本発明の化合物は機能性色素、特に赤色
系蛍光性色素として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、蛍光性色素について種々の構造お
よび発光色の色素が知られているが、赤色に高輝度で発
光し、更に堅牢性、溶解性などの優れた化合物は少な
い。例えば特開平6−9892には、下記構造式のクマ
リン系化合物が記載されている。
【0003】
【化4】
【0004】上記構造式(4)の化合物は強い蛍光を有
しているが、蛍光は緑色である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蛍光性色素化合物につ
いては物質の着色という色素本来の用途に加え、最近
は、電子分野等において種々の機能的用途が開発され、
その多様性、機能性などのより一層の拡大を求めて、常
に新しい化合物の開発が求められている。本発明はかか
る事情に鑑みなされたものであって、発光輝度が高く、
堅牢で、且つ、溶解性の良好な赤色系蛍光性色素であ
り、また、良好な昇華性、高い耐熱性が求められる有機
EL用色素としても有用な新規化合物を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々検討の
結果、上記式(4)のクマリン系化合物のチアゾール環
に縮合するベンゼン環を窒素含有環に置換し、更にクマ
リン環にシアノ基を導入することにより、赤色に高輝度
で発光し、更に堅牢性、溶解性、昇華性などの優れた化
合物が得られることを知り、本発明を達成した。即ち本
発明の要旨は、下記一般式(1)で示されるクマリン系
化合物に存する。
【0007】
【化5】
【0008】{式中、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4 は窒素
原子又は炭素原子を表し、Z1 〜Z4の少なくとも1つ
は窒素原子を表す。R1 、R2 、R3 及びR4 は、炭素
原子に結合している場合、各々独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ジアルキルア
ミノ基、ジアリールアミノ基、水酸基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、シリル基、シロキシ基、アルキル基また
はアリール基を表し、隣接する二つの基が結合して環を
形成してもよい。R1 、R2 、R3 及びR4 は、窒素原
子に結合している場合は非置換を表す。R5 、R6 、R
7 及びR8 は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示
す。Xは酸素原子、イオウ原子、−NH−あるいは−N
9 −であり、Yは=O,=NHあるいは=NR10であ
る。(R9 およびR10は炭素数6以下のアルキル基また
はシクロアルキル基を表す。)}本発明は、又一般式
(1)で示されるクマリン系化合物の製造法及び係るク
マリン系化合物からなる色素にも関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(1)において、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4
は窒素原子又は炭素原子を表し、その中の少なくと1つ
が窒素原子である。好ましくは、Z1 〜Z4 の中の1又
は2個が窒素原子である。窒素原子が2個の場合、その
組合せとしては、Z1 とZ2 、Z1 とZ3 、Z1 とZ
4 、Z2 とZ3 、Z2 とZ4 及びZ3 とZ 4 があり、好
ましくは、Z1 とZ3 、Z1 とZ4 及びZ2 とZ4 の組
合せである。
【0010】前記一般式(1)において、R1 、R2
3 及びR4 は、炭素原子と結合する場合、すなわち、
それらが結合するZ1 〜Z4 が炭素原子の場合、各々独
立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
アミノ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、
水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シリル基、シロ
キシ基、アルキル基またはアリール基を表し、隣接する
二つの基が結合して環を形成してもよい。
【0011】具体的には、ハロゲン原子としてはフッ素
原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。ジアルキ
ルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、シリル
基、シロキシ基を構成するアルキル鎖部分は、炭素数1
〜4の直鎖もしくは分岐鎖アルキルが好ましく、アリー
ルオキシ基、アリールアミノ基などを構成するアリール
基としてはフェニル基、ナフチル基、トリル基などが好
ましい。例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;
メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブチ
ルオキシ基等のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチ
オ基、イソプロピルチオ基、t−ブチルチオ基等のアル
キルチオ基が挙げられる。アリールチオ基としては、フ
ェニルチオ基、ナフチルチオ基;トリメチルシリル基、
トリメトキシシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、
t−ブチルジフェニルシリル基等の低級アルキル基又は
アリール基で置換されたシリル基;トリメチルシリルオ
キシ基、トリメトキシシリルオキシ基、t−ブチルジメ
チルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキ
シ基等の低級アルキル基又はアリール基で置換されたシ
ロキシ基が挙げられる。アリールアミノ基としてはジフ
ェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としてはフェノキシ基、ナフチルオキ
シ基等が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル
基などの炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖もしくは環状のア
ルキル基が挙げられる。アリール基としてはフェニル
基、ナフチル基、トリル基等が挙げられる。又、隣接す
る二つの基で環を形成する場合の例としては、隣接環に
縮合してベンゼン環、ジオキソラン環、ジュロリジン環
を形成する場合等が挙げられる。R1 、R2 、R3 及び
4 として、好ましくは水素原子またはアルキル基であ
り、特に水素原子が好ましい。
【0012】前記一般式(1)において、R5 、R6
7 及びR8 は、各々独立して、炭素数1〜6のアルキ
ル基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等の直
鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が挙げられる。好ましく
はR5 〜R8 は同一で、特に好ましくはメチル基であ
る。前記一般式(1)において、 Xは、酸素原子、イ
オウ原子、−NH−あるいは−NR9 −であり、R9
炭素数1〜6のアルキル基またはシクロアルキル基を示
し、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、t−ブチル基、t−アミル基、n−ヘキシル
基、シクロヘキシル基等の直鎖、分岐鎖もしくは環状の
アルキル基が挙げられる。
【0013】前記一般式(1)において、Yは=O、=
NHあるいは= NR10であり、R10はアルキル基または
シクロアルキル基を表わし、具体的には例えば、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−ア
ミル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖、分
岐鎖もしくは環状のアルキル基が挙げられる。Yは好ま
しくは酸素原子である。一般式(1)で示される化合物
の具体例を表−1に示すが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】
【0020】
【表7】
【0021】
【表8】
【0022】表ー1において、tBuはtーブチル基
を、Phはフェニル基を、c−Hexはシクロヘキシル
基を表す。
【0023】一般式(1)で示される本発明のクマリン
系化合物は、本発明方法に従って、下記一般式(2)
【0024】
【化6】
【0025】{式中、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4 は窒素
原子又は炭素原子を表し、Z1 〜Z4の少なくとも1つ
は窒素原子を表す。R1 、R2 、R3 及びR4 は、炭素
原子に結合している場合、各々独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ジアルキルア
ミノ基、ジアリールアミノ基、水酸基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、シリル基、シロキシ基、アルキル基また
はアリール基を表し、隣接する二つの基が結合して環を
形成してもよい。R1 、R2 、R3 及びR4 は、窒素原
子に結合している場合は非置換を表す。R5 、R6 、R
7 及びR8 は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示
す。Xは酸素原子、イオウ原子、−NH−あるいは−N
9 −であり、Yは=O,=NHあるいは=NR10であ
る。(R9 およびR10は炭素数6以下のアルキル基また
はシクロアルキル基を表す。)}で示されるクマリン系
化合物を、不活性溶媒中で、下記一般式(3)
【0026】
【化7】 MCN (3)
【0027】(式中、M は水素原子、ナトリウム原子、
カリウム原子あるいは銅原子を表す。)で示されるシア
ン化合物と反応させ、さらに酸化剤で処理することによ
り製造することができる。
【0028】使用される不活性溶媒としては、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチ
ルスルホキシド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシ
レン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブまたは酢酸
エチルなどが挙げられるが、これらのうち、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)が好適である。溶媒の使
用量は、一般式(3)のクマリン系化合物に対して2〜
100重量倍、好ましくは5〜50重量倍程度である。
【0029】一般式(3)のシアン化合物としては、具
体的にはシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シア
ン化銅、シアン化水素が挙げられるが、これらのうち、
シアン化ナトリウム、シアン化カリウムが好適である。
これらシアン化合物の使用量は、一般式(2)の化合物
に対して1〜10倍モルの範囲、好ましくは1〜4倍モ
ル程度である。反応温度は−78〜300℃の範囲から
選ばれ、0〜50℃の範囲が適当である。反応時間は5
分から10時間程度である。
【0030】シアン化合物との反応物は、酸化剤で処理
されるが、用いられる酸化剤としては、塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲン単体、四酢酸鉛、アルカリ−ペルオキ
ソ二硫酸塩等の過酸化物が挙げられる。これらのうち、
臭素が好適である。これら酸化剤の使用量は一般式
(2)のクマリン系化合物に対して0.9〜10倍モ
ル、好ましくは0.95〜1.2倍モル程度である。酸
化剤処理の温度は−78〜300℃の範囲から選ばれ、
0〜50℃の範囲が適当である。処理時間は5分から1
0時間程度である。
【0031】反応終了後、反応液を飽和重曹水で希釈
し、結晶が析出する場合は濾別して乾燥する。結晶が析
出しない場合には、有機溶媒で抽出し、溶媒除去後乾燥
する。生成物は必要に応じて再結晶、昇華精製またはカ
ラムクロマトグラフィー等の一般的手段により精製する
ことができる。再結晶溶媒としては、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン、水、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、塩化メチレン、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなど
が好適である。
【0032】カラムクロマトグラフィー展開溶媒として
は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、
酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノー
ル、水、アセトニトリル、酢酸などが好適である。カラ
ムクロマトグラフィー担体としてはシリカ、アルミナ、
フロリジール、セルロースなどが好適である。一般式
(1)で示される本発明のクマリン系化合物は、有機溶
媒に溶解すると赤色で高輝度の蛍光を有する。従って、
水不溶性の色素として用いるのが好ましく、各種樹脂、
塗料、インクなどの着色、繊維の染色、その他レーザ、
有機EL素子、蛍光標識試薬、蛍光コレクタ、蛍光セン
サ、シンチレータ、光ファイバ用増幅器など、機能性赤
色系蛍光性色素として工業的な種々の用途が期待され
る。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に制約されるものではない。なお、以下の実施例にお
ける化合物No.は表−1記載のNo.に対応する。
【0034】実施例1 化合物No.1の合成
【0035】
【化8】
【0036】上記式(5)で示す構造の化合物0.19
gを、ジメチルホルムアミド(DMF)10mlに溶解
し、シアン化ナトリウム0.044gを加え、室温で3
0分撹拌した。さらに、臭素0.08g相当のDMF溶
液1mlを加え、0℃に冷却して30分撹拌した。反応
液を飽和重曹水100ml中に注いで反応停止した。析
出した固体を濾過し、固体から酢酸エチルで抽出した。
濾液は更に酢酸エチルで抽出し、先の有機層と合わせ
て、減圧下、溶媒除去して粗生成物を得た。カラムクロ
マトグラフィー(Merck 社製シリカゲルゲル、展開液;
塩化メチレン:酢酸エチル=8:2)で精製し、紫色の
固体0.135gを得た。分析結果は次の通りであり、
化合物No.1であることが確認された。
【0037】1HNMR スペクトル:(300MHz CDCl3δ(pp
m) ):1.36(s,6H),1.57(s,6H),1.77-1.87(m,4H),3.37-
3.50(m,4H),7.34(dd,1H,J=8Hz,5Hz),7.61(s,1H),7.95
(d,1H,J=8Hz),8.64(d,1H,J=5Hz) マススペクトル(m/z) :440(M + ) 吸収スペクトル:λmax =549nm (塩化メチレン) 蛍光スペクトル:λmax =610nm (塩化メチレン)
【0038】実施例2 化合物No.27の合成
【0039】
【化9】
【0040】上記式(6)で示す構造の化合物1.0g
をDMF20mlに溶解し、シアン化ナトリウム0.2
4gを加え、室温で1時間撹拌した。さらに、臭素0.
42g相当のDMF溶液4.2mlを加え、0℃に冷却
して30分撹拌した。反応液を飽和重曹水中に注いで反
応を停止した。塩化メチレンで抽出し、減圧下、溶媒を
除去して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー
(Merck 社製シリカゲルゲル、展開溶媒 塩化メチレ
ン:酢酸エチル=9:1→8:2)で精製し、紫色の固
体0.50を得た。分析結果は次の通りであり、化合物
No.27であることが確認された。
【0041】1HNMR スペクトル:(300MHz CDCl3δ(pp
m) ):1.38(s,6H),1.58(s,6H),1.80-1.88(m,4H),3.36-
3.48(m,4H),7.25-7.29(m,1H),7.72(s,1H),8.15-8.18(m,
1H),8.40-8.42(m,1H),11.66(brs.1H) マススペクトル(m/z) :439(M + ) 吸収スペクトル:λmax =564nm (塩化メチレン) 蛍光スペクトル:λmax =614nm (塩化メチレン)
【0042】実施例3 化合物No.31の合成
【0043】
【化10】
【0044】上記式(7)で示す構造の化合物0.17
gをDMF10mlに溶解し、シアン化ナトリウム0.
04gを加え、室温で1時間撹拌した。さらに、臭素
0.07g相当のDMF溶液0.7mlを加え、0℃に
冷却して30分撹拌した。反応液を飽和重曹水中に注い
で反応を停止した。析出した固体を濾過し、固体から塩
化メチレンで抽出した。濾液は酢酸エチルで抽出し、水
で洗浄、先の塩化メチレン層と合わせて減圧下、溶媒を
除去して0.20gの粗生成物を得た。カラムクロマト
グラフィー(Merck 社製シリカゲルゲル、展開溶媒 塩
化メチレン:酢酸エチル=8:2→6:4→4:6→
2:8)で精製し、紫色の固体0.150を得た。分析
結果は次の通りであり、化合物No.31であることが
確認された。
【0045】1HNMR スペクトル:(300MHz CDCl3δ(pp
m) ):1.38(s,6H),1.58(s,6H),1.78-1.88(m,4H),3.37-
3.49(m,4H),7.50(brs.,1H),7.72(s,1H),8.43-8.45(m,1
H),9.21(brs,1H),11.65(brs.1H) マススペクトル(m/z) :439(M + ) 吸収スペクトル:λmax =561nm (塩化メチレン) 蛍光スペクトル:λmax =609nm (塩化メチレン)
【0046】実施例4化合物No.1による樹脂の着色 実施例1で製造された化合物0.05gをポリメチルメ
タクリレート(「アクリペットMD」三菱レーヨン株式会
社製品)100gに混合し、押し出し機を用いて200
℃で処理し、着色ペレットを作製した。このペレットを
射出成形機で200℃×5分で成形し、着色成形板を作
成した。得られた着色板は非常に強い蛍光性の赤色を示
し、耐光性、耐移行性が優れていた。
【0047】
【発明の効果】本発明に係わる新規なクマリン系化合物
は、赤色で高輝度の蛍光を有し、各種材料の着色材とし
て有用である。又、有機電界発光素子の色素としても期
待される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるクマリン系
    化合物 【化1】 {式中、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4 は窒素原子又は炭素
    原子を表し、Z1 〜Z4の少なくとも1つは窒素原子を
    表す。R1 、R2 、R3 及びR4 は、炭素原子に結合し
    ている場合、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、シア
    ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ジア
    リールアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキ
    シ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ
    基、シリル基、シロキシ基、アルキル基またはアリール
    基を表し、隣接する二つの基が結合して環を形成しても
    よい。R1 、R2 、R3 及びR4 は、窒素原子に結合し
    ている場合は非置換を表す。R5 、R6 、R7 及びR8
    は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは酸
    素原子、イオウ原子、−NH−あるいは−NR9 −であ
    り、Yは=O,=NHあるいは=NR10である。(R9
    およびR10は炭素数6以下のアルキル基またはシクロア
    ルキル基を表す。)}。
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)において、Z1 が窒素
    原子であり、Z2 、Z3 及びZ4 が炭素原子であり、R
    2 、R3 及びR4 が水素原子であるクマリン系化合物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(1)において、Z2 が窒素
    原子であり、Z1 、Z3 及びZ4 が炭素原子であり、R
    1 、R2 及びR4 が水素原子であるクマリン系化合物。
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)において、Z3 が窒素
    原子であり、Z1 、Z2 及びZ4 が炭素原子であり、R
    1 、R2 及びR4 が水素原子であるクマリン系化合物。
  5. 【請求項5】 上記一般式(1)において、Z4 が窒素
    原子であり、Z1 、Z2 及びZ3 が炭素原子であり、R
    1 、R2 及びR3 が水素原子であるクマリン系化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のクマ
    リン系化合物からなる色素。
  7. 【請求項7】 下記一般式(2) 【化2】 {式中、Z1 、Z2 、Z3 及びZ4 は窒素原子又は炭素
    原子を表し、Z1 〜Z4の少なくとも1つは窒素原子を
    表す。R1 、R2 、R3 及びR4 は、炭素原子に結合し
    ている場合、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、シア
    ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ジア
    リールアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキ
    シ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ
    基、シリル基、シロキシ基、アルキル基またはアリール
    基を表し、隣接する二つの基が結合して環を形成しても
    よい。R1 、R2 、R3 及びR4 は、窒素原子に結合し
    ている場合は非置換を表す。R5 、R6 、R7 及びR8
    は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは酸
    素原子、イオウ原子、−NH−あるいは−NR9 −であ
    り、Yは=O,=NHあるいは=NR10である。(R9
    およびR10は炭素数6以下のアルキル基またはシクロア
    ルキル基を表す。)}で示されるクマリン系化合物を、
    不活性溶媒中で、下記一般式(3) 【化3】 MCN (3) (式中、M は水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子
    あるいは銅原子を表す。) で示されるシアン化合物と反応させ、更に酸化剤で処理
    することを特徴とする請求項1 乃至5の何れかに記載の
    クマリン系化合物の製造方法。
JP25537099A 1999-09-09 1999-09-09 クマリン系化合物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3899736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25537099A JP3899736B2 (ja) 1999-09-09 1999-09-09 クマリン系化合物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25537099A JP3899736B2 (ja) 1999-09-09 1999-09-09 クマリン系化合物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001081347A true JP2001081347A (ja) 2001-03-27
JP3899736B2 JP3899736B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=17277836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25537099A Expired - Fee Related JP3899736B2 (ja) 1999-09-09 1999-09-09 クマリン系化合物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3899736B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002062802A1 (fr) * 2001-02-02 2002-08-15 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Derive de coumarine, procede de production correspondant, agent et element luminescents contenant ledit derive
WO2012070226A1 (ja) * 2010-11-22 2012-05-31 出光興産株式会社 含酸素縮合環誘導体及びそれを含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2015199141A1 (ja) * 2014-06-26 2015-12-30 国立大学法人 群馬大学 発光性・半導体性能を発現するクマリン系縮環化合物およびその製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112143487A (zh) * 2020-09-25 2020-12-29 高伟健 一种用于化妆品中重金属离子检测的介孔硅荧光探针

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002062802A1 (fr) * 2001-02-02 2002-08-15 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Derive de coumarine, procede de production correspondant, agent et element luminescents contenant ledit derive
WO2012070226A1 (ja) * 2010-11-22 2012-05-31 出光興産株式会社 含酸素縮合環誘導体及びそれを含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子
US9484540B2 (en) 2010-11-22 2016-11-01 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Oxygen-containing fused ring derivative and organic electroluminescence device comprising the same
WO2015199141A1 (ja) * 2014-06-26 2015-12-30 国立大学法人 群馬大学 発光性・半導体性能を発現するクマリン系縮環化合物およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3899736B2 (ja) 2007-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2187593A1 (en) Naphthalenelactamimide fluorescence dyes
US7408072B2 (en) Heteropolycyclic compound and dye
JPH0414144B2 (ja)
JP3899736B2 (ja) クマリン系化合物およびその製造方法
JP7222517B2 (ja) 新規化合物及びその製造方法
JP6598573B2 (ja) 新規なベンゾインデノフルオレノピラン類及びその製造方法
JP4075293B2 (ja) クマリン系化合物及びその製造方法
JP2008195749A (ja) 複素多環系フェナジン化合物
JP3952624B2 (ja) クマリン系化合物及びその製造方法
JP3899732B2 (ja) フェノキサゾン系化合物及びその製造方法
JP3887981B2 (ja) フェノキサゾン系化合物及びその製造方法
KR20040023746A (ko) 형광성 디케토피롤로피롤 동족체
JP2001055391A (ja) ベンズオキサジノン系化合物及びその製造方法
JP2762478B2 (ja) フォトクロミック材料
JP3780693B2 (ja) アザチオキサンテン系化合物及びその製造方法
JP6009958B2 (ja) 有機金属錯体
US3659004A (en) Substituted 3-aminobenzothiophenes
JP2005029500A (ja) ビスイミダゾピラジノン誘導体及びビスアミノピラジン誘導体
JP3578281B2 (ja) ジフエノキノン系化合物
JP3911916B2 (ja) ベンゾピラン系化合物及びその製造方法
JP2569285B2 (ja) アントラキノン系長波長吸収色素
JP4204793B2 (ja) 蛍光性ビスアニル化合物、蛍光性着色剤及びその製造方法
JP3704872B2 (ja) アザチオキサンテン系蛍光性赤色色素化合物
JPS5927780B2 (ja) ベンゾオキサンテン−及びベンゾチオキサンテン染料、並びにその製法
JP2000248187A (ja) ヒドロキシアザチオキサンテン系化合物およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061218

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees