JP3899732B2 - フェノキサゾン系化合物及びその製造方法 - Google Patents

フェノキサゾン系化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤色系蛍光性色素として有用なフェノキサゾン系化合物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蛍光性色素は、樹脂、染料、インクなどの種々の材料の着色に利用されているが、近年その蛍光効率を利用して、薄膜発光素子等の電子機器分野への用途が開発されている。蛍光性色素については種々の構造及び発光色の色素が知られているが、特に電子機器分野等で要求される赤色に高輝度で発光し、さらに堅牢度の優れた化合物は少ない。
フェノキサゾン系化合物を使用する有機電界発光素子(有機EL素子)に関する特開平7−211457には、下式(D−1)に示すジュロリジン構造を有するフェノキサゾン系化合物を使用して赤色発光が得られた例が開示されている。
【0003】
【化7】
Figure 0003899732
【0004】
また、下式(D−2)に示すフェノキサゾン系化合物はNileRedと呼ばれ赤色蛍光が得られる化合物として知られている。
【0005】
【化8】
Figure 0003899732
【0006】
これらの化合物では発光輝度が低いため、樹脂着色やEL素子に用いるには不十分である。また、シロキシ基を有したフェノキサゾン系化合物は未だ開示された例はなく新規な色素である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる事情を鑑み、蛍光性色素化合物に関しては、その多様性、機能性等のより一層の拡大を求めて、常に新規な色素の開発が求められている。
本発明は発光輝度が高く、堅牢性、発光効率などの特性の優れた新規赤色系蛍光性色素の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、(D−2)と同様の骨格を有するフェノキサゾン系化合物にシロキシ置換基を導入することにより、優れた性能を有する赤色系蛍光性色素であることを見出し本発明を達成した。即ち、本発明は下記一般式(I)で示されるフェノキサゾン系化合物に存する。
【0009】
【化9】
Figure 0003899732
【0010】
(式中、R1 、R2 は各々独立に、置換していても良いアルキル基、あるいは置換していても良いフェニル基を表し、R3 〜R5 は各々独立に、水素、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換していても良いアルキル基、置換していても良いフェニル基、置換していても良いアルコキシ基、置換していても良いアミノ基、置換していても良いアルコキシカルボニル基、あるいは置換していても良いアシル基を表す。また、R1 とR2 が同一環を形成していても良いし、R3 とR1 、R4 とR2 、あるいはR4 とR5 は各々結合して環を形成していても良い。R6 〜R8 は各々独立に、置換していても良いアルキル基、置換していても良いアルケニル基、置換しても良いアルキニル基、置換していても良いアリール基、あるいは置換していても良いアラルキル基を表す。)
本発明はまた、一般式(I)の化合物からなる色素及びその製造方法にも関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の化合物は前記一般式(I)で示される構造を有するものであって、フェノキサゾン骨格にシロキシ置換基を有する化合物であることが特徴である。
一般式(I)において、R1 からR8 がアルキル基を表す場合、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8程度の直鎖、もしくは分岐のアルキル基、またはシクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8程度の環状アルキル基が挙げられるが、好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられる。これらのアルキル基は置換されていても良く、置換基としてはヒドロキシ基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基、ヘテロ環基、アリールオキシ基が挙げられ、置換アルキル基の総炭素数は1から20特には1から10が好ましい。
【0012】
1 からR5 が置換していても良いフェニル基を表す場合、置換基としてはアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基等が挙げられ、置換フェニル基の総炭素数は1から20、特には1から8が好ましい。R3 からR5 が置換していても良いアシル基を表す場合も、置換基及び総炭素数は同様である。
3 からR5 が置換していても良いアルコキシ基を表す場合、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、置換基としてはヒドロキシ基、アルコキシ基等が挙げられ、置換アルコキシ基の総炭素数は1から20、特には1から8が好ましい。R3 からR5 が置換していても良いアルコキシカルボニル基を表す場合、アルコキシカルボニル基としてはCOOCH3 基やCOOC2 5 基が挙げられ、置換基及び総炭素数も同様である。
【0013】
1 とR2 はモルホリンやピペリジンのように同一環を形成していても良い。また、R1 とR3 、R2 とR4 がキノリン環やジュロリジン環のように同一環を形成していても良い。またR4 とR5 がフェニル環のように同一環を形成していても良い。
6 〜R8 がアルケニル基を表す場合、ビニル基、アリル基等が、またアルキニル基を表す場合、エチニル基、プロピニル基等が、またアリール基を表す場合、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基を表す場合、ベンジル基、フェネチル基等が好ましい。これらの基に置換しても良い基としては、メトキシ基、エトキシ基等の低級アルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジ低級アルキルアミノ基、メチルチオ基、エチルチオ基等の低級アルキルチオ基、トリメチルシリル基等のトリ低級アルキルシリル基、塩素原子、フッ素原子等のハロゲン原子、フェノキシ基等が挙げられる。なお低級とは炭素数1〜4を表す。R6 〜R8 は好ましくは、非置換のアルキル基又はアリール基であり、特に直鎖または分岐のアルキル基及びフェニル基が好ましい。
【0014】
SiR6 7 8 基としては、トリアルキルシリル基、アルキルアリール置換シリル基が挙げられるが、中でもトリアルキルシリル基が好ましい。特に好ましくは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基等が挙げられる。特に好ましい一般式(I)の化合物としては、下記一般式(VI)、一般式(VII )のいずれかで表わされる化合物である。
【0015】
【化10】
Figure 0003899732
【0016】
上記一般式(VI)、(VII )において、R1 、R2 及びR6 〜R8 の定義は前記一般式(I)と同じであり、R9 〜R12は各々独立に、水素または直鎖または分岐のアルキル基を表わす。R9 〜R12は、水素またはメチル基であるのがさらに好ましい。
このような本発明化合物の代表例を下記の表−1〜7に示すが、本発明化合物はこれに限定されるものではない。
【0017】
【表1】
Figure 0003899732
【0018】
【表2】
Figure 0003899732
【0019】
【表3】
Figure 0003899732
【0020】
【表4】
Figure 0003899732
【0021】
【表5】
Figure 0003899732
【0022】
【表6】
Figure 0003899732
【0023】
【表7】
Figure 0003899732
【0024】
一般式(I)で示される本発明の化合物は、例えば下式に従って製造することができる。
【0025】
【化11】
Figure 0003899732
【0026】
(式(I)〜(V)中、R1 〜R8 は前記一般式(I)と同じ)
まず、式(II)で示されるニトロソフェノール誘導体またはその塩酸塩等を、式(III )で示されるナフトール類と反応させて一般式(IV)の化合物を得る。
一般式(III )で表されるナフトールの水酸基の置換位置が、1,2−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−位のいずれのものでも良いが、1,5−、1,6−、1,7−位体から製造される一般式(I)のフェノキサゾン系化合物が特に色素として有用である。
【0027】
反応は通常、不活性溶媒中で実施される。使用される不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブまたは水などが挙げられるが、これらのうち、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンが好適である。溶媒の使用量は、一般式(II)の化合物に対して、通常、5〜50重量倍、好ましくは10〜20重量倍が適当である。
【0028】
反応温度は50℃から300℃の範囲、好ましくは100℃から200℃、反応時間は0.5〜48時間程度である。
反応終了後、反応液を冷却し、析出した結晶を濾過し、メタノールまたは水で洗浄、乾燥すれば目的物が得られる。また、冷却しても晶出しない場合には、反応液をメタノールか水に放出し、析出した結晶を濾過し、メタノールまたは水で洗浄すれば目的物が得られる。メタノールか水に放出しても析出しない場合には、酢酸エチル、ジクロロメタン等で抽出し、洗浄、乾燥、濃縮すれば良い。生成物は必要に応じて再結晶またはカラムクロマトグラフィーにより精製することができる。この場合、精製溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、ヘキサン等が好適である。
【0029】
得られた一般式(IV)の化合物を、塩基存在下、一般式(V)のケイ素化合物と反応させてシリル化することにより、一般式(I)を製造する。
シリル化に用いられる一般式(V)のケイ素化合物としては、特に限定されるものではないが、所望の置換シリルのハライドが好適に使用される。具体的には、例えば、トリメチルシリルクロライド、トリエチルシリルクロライド、トリイソプロピルシリルクロライド、トリ−n−ブチルシリルクロライド、トリ−n−ヘキシルシリルクロライド、エチルジメチルシリルクロライド、t−ブチルジメチルシリルクロライド等のトリアルキルシリルクロライド類、フェニルジメチルシリルクロライド等のアリールジアルキルシリルクロライド類、t−ブチルジフェニルシリルクロライド等のアリルジメチルシリルクロライド類が挙げられる。これらのうち、トリイソプロピルシリルクロライド、t−ブチルジメチルシリルクロライド、t−ブチルジフェニルシリルクロライドが好適である。
【0030】
一般式(V)の化合物の使用量は、一般式(IV)の化合物に対して、通常、1〜10モル倍、好ましくは1〜2モル倍程度使用される。
反応は通常、不活性溶媒中で実施される。使用される不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、トルエン、キシレンなどが挙げられるが、これらのうち、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンが好適である。溶媒の使用量は、上記の化合物(IV)に対して通常2〜50重量倍、好ましくは5〜15重量倍程度がよい。
【0031】
反応は適当な無機あるいは有機塩基の存在下で実施される。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物などが挙げられる。有機塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ジエチルアミン、ピペラジン、ピペリジン、ピロール、ピロリジン等が挙げられる。また、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等のアルコラート等も挙げられるが、これらのうち、イミダゾール、ルチジンが好適である。この塩基の使用量は、式(IV)の化合物に対して、1〜10倍モルの範囲で良いが、好ましくは、1〜4倍モル程度が適当である。
【0032】
反応温度は0℃から200℃の範囲、好ましくは20℃から100℃の温度で、反応時間は0.5〜20時間程度である。
反応終了後、反応液を冷却し、析出した結晶を濾過し、メタノールまたは水で洗浄し乾燥すれば目的物が得られる。また、冷却しても晶出しない場合には、反応液をメタノールか水に放出し、析出した結晶を濾過し、メタノールまたは水で洗浄し乾燥すれば目的物が得られる。メタノールか水に放出しても析出しない場合には、酢酸エチル、ジクロロメタン等で抽出し、洗浄、乾燥、濃縮すれば良い。生成物は必要に応じて再結晶またはカラムクロマトグラフィーにより精製すれば良い。
【0033】
本発明のフェノキサゾン系化合物は、水不溶性の色素として用いるのが好ましく、各種樹脂、塗料、インクなどの着色、繊維の染色の他に、色素レーザ、有機EL素子(有機電界発光素子)、蛍光標識試薬、蛍光コレクタ、蛍光センサ、シンチレータ、光ファイバ用増幅器などの色素に好適で、特に樹脂の着色用又は有機EL素子用などに使用される赤色系蛍光性色素として工業的に極めて有用である。
【0034】
【実施例】
以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例における化合物のNo.は表−1〜7の化合物のNo.に対応する。
実施例1 表−1の化合物No.1の合成
1,1,7,7-Tetramethyl-8-hydroxy-9-nitrosojulolidine 7.0g(26mmol)と1,7−ジヒドロキシナフタレン3.72g(23mmol)にDMF70mlを加え、加熱還流下5時間反応させた。反応液に水を添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥後濃縮し、粗結晶として10gを得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、3gの固体を得た。得られた固体の分析結果は次の通りであり、下記構造式(IV−a)の構造の化合物であることが確認された。
【0035】
【化12】
Figure 0003899732
【0036】
【表8】
1H−NMR(CDCl3 (δ=ppm)):
1.36(s,6H),1.54(s,6H),1.80(dt,4H),3.31(dt,4H),6.45(s,1H),
7.20(d,1H),7.50(s,1H),7.90(s,1H),8.60(d,1H)
【0037】
得られた上記式(IV−a)0.8g(1.9mmol )をDMF6mlに溶解し、イミダゾール0.39g(5.7mmol )とt−ブチルジメチルシリルクロライド0.59g(3.9mmol )を加え、室温にて8時間反応させた。反応液を水に添加し、有機層を水洗、乾燥剤を加え乾燥後濃縮し、1.4gの粗結晶を得た。得られた粗生成物を2回のカラムクロマトグラフィーにより精製し、0.1gの固体を得た。得られた固体の分析結果は次の通りであり、表−1のNo.1の化合物であることが確認された。
【0038】
【表9】
1H−NMR(CDCl3 (δ=ppm)):
1.40〜1.90(m,10H),1.99(m,4H),2.82(dt,4H),3.29(m,4H),4.52
(m,1H),6.38(s,1H),7.18(s,1H),7.25(dd,1H),7.73(d,1H),8.76
(d,1H)
MS:m/z 440
吸収スペクトル:λmax567nm(溶媒:塩化メチレン)
蛍光スペクトル:λmax632nm(溶媒:塩化メチレン)
【0039】
実施例2 表−6の化合物No.51の合成
2-Nitroso-5-diethylaminophenol hydrochloride0.68g(2.9mmol )と1,5−ジヒドロキシナフタレン0.43g(2.7mmol )にDMF20mlを加え、Piperizine0.29g(3.4mmol )と酢酸0.02g(0.4mmol )を加え、加熱還流下4時間反応させた。反応液に水を添加し、析出した結晶を濾過した。得られた固体を酢酸ナトリウム水溶液で懸洗し、粗結晶として0.44gを得た。そのうち約0.1gをカラムクロマトグラフィーにて精製を行い、46mgの固体を得た。得られた固体の分析結果は次の通りであり、下記構造式(IV−b)の構造の化合物であることが確認された。
【0040】
【化13】
Figure 0003899732
【0041】
【表10】
1H−NMR(CDCl3 (δ=ppm)):
1.23(t,10H),3.40(q,4H),6.32(s,1H),6.37(s,1H),6.56(d,1H),
7.23(d,1H),7.37(d,1H),7.50(d,1H),7.79(d,1H),13.15(s,1H)
【0042】
得られた上記式(IV−b)の粗生成物0.3gをDMF1.5mlに溶解し、イミダゾール0.18g(2.6mmol )とt−ブチルジメチルシリルクロライド0.27g(1.8mmol )を加え、室温にて6時間、さらに50℃にて15時間反応させた。反応液を水に添加し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水洗、乾燥剤を加え乾燥後濃縮し、0.47gの粗結晶を得た。得られた粗生成物を2回のカラムクロマトグラフィーにより精製し、0.07gの固体を得た。
得られた固体の分析結果は次の通りであり、表−6のNo.51の化合物であることが確認された。
【0043】
【表11】
MS:m/z 448
1H−NMR(CDCl3 (δ=ppm)):
0.32(s,9H),1.11(s,6H),1.26(t,10H),3.47(q,4H),6.37(s,1H),
6.48(s,1H),6.66(d,1H),7.20(d,1H),7.48(t,1H),7.65(d,1H),
8.04(d,1H)
吸収スペクトル:λmax535nm(溶媒:塩化メチレン)
蛍光スペクトル:λmax600nm(溶媒:塩化メチレン)
【0044】
実施例3 表−1の化合物No.1による樹脂の着色
実施例1で製造された化合物0.05gをポリメチルメタクリレート(「アクリペットMD」三菱レーヨン株式会社製品)100gに混合し、押し出し機を用いて200℃で処理し、着色ペレットを作成した。このペレットを射出成形機で200℃×5分間で成形し、着色成形板を作成した。得られた着色板は非常に強い蛍光性の橙色を示し、耐光性、耐移行性が優れていた。
また射出成形の際、250℃で10分間滞留させたこと以外は上記と同様に成形した着色板の色調は、200℃×5分間で成形した着色板と同じ色調を示し、色素の熱分解による変化はなかった。
【0045】
実施例4 表−6の化合物No.51による樹脂の着色
実施例2で製造された化合物0.05gをポリメチルメタクリレート(「アクリペットMD」三菱レーヨン株式会社製品)100gに混合し、押し出し機を用いて200℃で処理し、着色ペレットを作成した。このペレットを射出成形機で200℃×5分間で成形し、着色成形板を作成した。得られた着色板は非常に強い蛍光性の赤色を示し、耐光性、耐移行性が優れていた。
また射出成形の際、250℃で10分間滞留させたこと以外は上記と同様に成形した着色板の色調は、200℃×5分間で成形した着色板と同じ色調を示し、色素の熱分解による変化はなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明のフェノキサゾン系化合物は発光輝度が高く、堅牢性の良好な新規赤色系蛍光性色素化合物であり、蛍光性色素の種々の用途に利用することができる上に、蛍光性色素化合物の中間体としても工業的に極めて有用である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表されるフェノキサゾン系化合物。
    Figure 0003899732
    (式中、R1 、R2 は各々独立に、置換していても良いアルキル基、あるいは置換していても良いフェニル基を表し、R3 〜R5 は各々独立に、水素、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換していても良いアルキル基、置換していても良いフェニル基、置換していても良いアルコキシ基、置換していても良いアミノ基、置換していても良いアルコキシカルボニル基、あるいは置換していても良いアシル基を表す。また、R1 とR2 が同一環を形成していても良いし、R3 とR1 、R4 とR2 、あるいはR4 とR5 は各々結合して環を形成していても良い。R6 〜R8 は各々独立に、置換していても良いアルキル基、置換していても良いアルケニル基、置換しても良いアルキニル基、置換していても良いアリール基、あるいは置換していても良いアラルキル基を表す。)
  2. 一般式(I)に於いて、R6 〜R8 が、各々独立して、非置換のアルキル基またはアリール基であることを特徴とする請求項1記載のフェノキサゾン系化合物。
  3. 請求項1か2のいずれかに記載のフェノキサゾン系化合物からなる色素。
  4. 下記一般式(II)で表されるニトロソフェノール誘導体またはその塩を、
    Figure 0003899732
    (式中、R1 〜R5 の定義は前記一般式(I)と同じ)
    下記一般式(III )で表されるナフトール類
    Figure 0003899732
    と反応させて、下記一般式(IV)
    Figure 0003899732
    を得、続いて、塩基存在下、下記一般式(V)
    Figure 0003899732
    (式中、R6 〜R8 の定義は前記一般式(I)と同じであり、Xはハロゲン原子またはトリフルオロメタンスルホン酸残基を表す。)で示されるケイ素化合物と反応させることを特徴とする下記一般式(I)で示されるフェノキサゾン系化合物の製造方法。
    Figure 0003899732
    (式中、R1 〜R8 は前記一般式(I)と同じ)
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