JP2001078737A - 食品保存剤 - Google Patents

食品保存剤

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JP2001078737A JP25660799A JP25660799A JP2001078737A JP 2001078737 A JP2001078737 A JP 2001078737A JP 25660799 A JP25660799 A JP 25660799A JP 25660799 A JP25660799 A JP 25660799A JP 2001078737 A JP2001078737 A JP 2001078737A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、天然物を原料とし、安全で持続効
果が高い食品保存剤を提案することを課題とする。 【解決手段】 ユーカリ属植物葉の極性溶媒抽出物とキ
トサンを含む食品保存剤。ユーカリ属植物葉の極性溶媒
抽出物およびキトサンを合計量で0.0001〜10重
量%含有すると効果が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品保存剤に関し、
詳しくは、食肉、魚の切り身、魚、果物、野菜、おにぎ
り、弁当、調理パン等の食品に対して保存効果(鮮度保
持効果、褐変防止効果も含む)が高く、かつ安全性の高
い食品保存剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、食品の保存剤として、ソルビ
ン酸、安息香酸等の有機酸やその塩類が一般に用いられ
ている。又、アミノ酸、プロタミン、ポリリジン等も食
品保存剤として提案されている。しかし、これらの保存
剤とタンパク質を多く含む食品と混合すると、効力が低
下するという問題がある。充分な効果を得るためには保
存剤を高濃度で使用する必要があり、結果として、食品
の風味を損なう等の問題が生じる。食品保存剤に関する
2成分以上の併用効果の例として、ユーカリ抽出物と有
機酸・保存料(特開昭52−102421号公報)、フ
ェルラ酸とキトサン(特開平5−168449号公
報)、プロピオン酸とキトサン(特開平5−13746
3号公報)、等が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、安全
で、効果が持続するものは少なく、また、効果が高いも
のであっても、合成化学物質には、人体等に対する影響
が全くないとは言えないものも多い。そこで、本発明
は、天然物を原料とし、安全で持続効果が高い食品保存
剤を提案することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成を採用する。即ち、本発明は、
「ユーカリ属植物葉の極性溶媒抽出物とキトサンを含む
食品保存剤」である。上記本発明において、ユーカリ属
植物葉の極性溶媒抽出物およびキトサンを合計量で0.
0001〜10重量%含有することが好ましい。また、
上記本発明において、前記極性溶媒抽出物が、低級アル
コール及びグリコール類からなる群より選択される1種
以上の溶媒により抽出されたものであることが好まし
い。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 <1>ユーカリ属植物の極性有機溶媒抽出物 本発明の食品保存剤に用いるユーカリ属植物の極性有機
溶媒抽出物(以下、「ユーカリ抽出物」ともいう)は、
ユーカリ属植物の葉を極性有機溶媒で抽出して得られる
抽出物である。
【0006】原料となる葉は、ユーカリ属に属する植物
の葉であれば使用可能で、ユーカリプタス・グランディ
ス(Eucalyptus grandis)、ユーカリプタス・ ボツリ
オイデス(Eucalyptus botryoides)、ユーカリプタス
・グロブルス(Eucalyptus globulus)、ユーカリプタ
ス・カマルジュレンシス(Eucalyptus camaldulensi
s)、ユーカリプタス・クレブラ(Eucalyptus crebr
a)、ユーカリプタス・マクラタ(Eucalyptus maculat
a)、ユーカリプタス・ビミナリス(Eucalyptus vimina
lis)等の植物の葉を用いることができる。これらのユ
ーカリ葉は、単独の植物由来の葉を用いてもよく、2種
以上の植物由来の葉を組み合わせて用いることもでき
る。
【0007】上記のようなユーカリ属植物葉を、極性有
機溶媒で抽出する。抽出に先立って、葉を適当な大きさ
に破砕したり、粉末化するなど、溶媒抽出し易いように
前処理する。極性有機溶媒としては、クロロホルム、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類、メチルエーテル、エチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸エ
ステル類、又はアセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級
アルコール類、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール等のグリコール類が挙げられる。これらの溶媒は、
単独で用いてもよく、任意の2種又は3種以上の混合溶
媒として用いてもよい。上記溶媒の中では、得られる抽
出物の保存効力の点から酢酸エチル、アセトン、低級ア
ルコール、グリコール類が好ましく、特に低級アルコー
ル、グリコール類が好ましい。低級アルコールの中では
エタノール、グリコール類の中ではプロピレングリコー
ル、ブチレングリコールが特に好ましい。
【0008】又、前記ユーカリ葉を非極性溶媒で脱脂
し、精油を除去してから前記の低級アルコールやグリコ
ール類等の極性有機溶媒で抽出しても良い。この操作は
水蒸気蒸留により精油を除去した後、残渣に低級アルコ
ール又はグリコール類を添加して抽出する方法でも行う
ことができる。
【0009】抽出方法としては、一般に用いられる方法
でよく、例えば極性有機溶媒中に原料ユーカリ葉を長時
間浸漬する方法、極性有機溶媒の沸点以下の温度で加
温、撹拌しながら抽出を行い、濾過して抽出物を得る方
法などがある。得られた抽出物はそのまま保存剤に添加
してもよいが、抽出物を例えば、活性炭等の吸着剤によ
り処理して色、臭いを除去して保存剤とする方が好まし
い。また、下記のような適切な条件で吸着を行うと、食
品保存剤としての効果が向上することも確かめられた。
【0010】以下、抽出物溶液の色、臭いを除去する方
法を以下に記載する。吸着剤を用いた処理方法として
は、例えば、容器中で抽出物溶液と吸着剤を混合後、攪
拌、又は静置し、一定時間放置後、濾過する方法、ある
いは、吸着剤を充填したカラムに抽出物を通液する方法
等が挙げられる。抽出物溶液と混合する吸着剤の割合は
抽出物1重量部に対して0.01重量部以上、好ましく
は0.25〜10重量部添加することが望ましい。この
範囲を超えると色、臭い成分以外の保存剤有効成分も活
性炭に吸着し、好ましくない。吸着剤を添加する際の抽
出物溶液における抽出物成分の濃度は0.1〜50重量
%が好ましく、より好ましくは、0.5重量%〜5重量
%である。
【0011】吸着剤としては活性炭、セライト、シリカ
ゲル、けいそう土、白土、活性白土、ゼオライト、アル
ミナ、カオリン、スチレン、ジビニルベンゼン、無水珪
酸、酸化亜鉛、モンモリロナイト、ベントナイト、チタ
ニア、ジルコニア、スチレンージビニルベンゼン系共重
合樹脂、アクリルエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂等
の合成樹脂・イオン交換樹脂等が挙げられる。抽出物の
色、臭いを効率良く除去するためには、活性炭、セライ
ト、シリカゲル、けいそう土を使用することが好まし
く、活性炭を使用することがさらに望ましい。
【0012】用いる活性炭の原料としては、例えば、木
粉、木炭、ヤシ殻等の植物原料、泥炭、亜炭、無煙炭、
石油ピッチ、コークス、コールタール等の化石原料、フ
ェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等の
合成樹脂原料、ポリブチル、ポリブタジエン、ポリクロ
ロプレン等の合成ゴム原料等が挙げられる。これらの活
性炭原料は、例えば、固定床、移動床、流動床等で炭化
・賦活されるが、賦活には、例えば、水蒸気、塩化水
素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素等を用いるガス賦
活、アルカリ、酸、又は塩を用いる薬品賦活等が挙げら
れるが、本発明においてはそのいずれによって賦活され
たものであっても使用することができる。本発明に用い
られる活性炭は、粉末炭、粒状炭、破砕炭等どのような
形状のものでもよい。又、用いる活性炭の種類として
は、1種類でも良いし、又異なるタイプの2種類以上の
活性炭を混合して用いても良い。
【0013】<2>キトサン キトサン(ポリβ−1,4−グルコサミン)は、キチン
の脱アセチル化物であり、例えばカニ、エビ等の甲殻類
の殻、あるいは昆虫の外骨格に含まれているキチンを、
高濃度熱アルカリ溶液中で脱アセチル化することにより
得られる。また、キトサン生産菌を培養することによっ
ても得ることができる。また、市販品を用いることもで
きる。
【0014】本発明に用いるキトサンの分子量は特に制
限されないが、低粘度であることが好ましく、5〜10
0cp程度(0.5%キトサン濃度の場合の粘度)が好
ましい。また、水溶性を高めたキトサンオリゴ糖やキト
サン乳酸塩、キトサン塩酸塩等のキトサン誘導体を用い
ることもできる。
【0015】<3>本発明の食品保存剤 本発明の食品保存剤は、上記ユーカリ抽出物とキトサン
を含む組成からなる。剤型は特に制限されず、例えば、
液状、ペースト状、スプレー剤、ムース剤等、適用方法
に応じて多岐にわたって選択され、噴霧、浸漬、塗布等
の方式によって行われる。液状とする場合は、ユーカリ
抽出物、キトサンを適当な溶媒に溶解させ、保存剤とし
て用いることができる。溶媒としては、エタノールと水
の混合液(比率は任意)に、例えば、キトサンを溶解さ
せる為の乳酸、酢酸等の酸を添加した溶媒が用いられ
る。但し、高濃度のエタノールはタンパク質を変性させ
るので、タンパク質を多く含む食品に使用する場合は、
エタノール濃度を0〜10%程度の範囲にするのが望ま
しい。尚、水溶性を高めたキトサンオリゴ糖や水溶性を
高めたキトサン誘導体を用いる場合は、前記の酸は添加
しなくてもよい。
【0016】本発明の保存剤中におけるユーカリ抽出物
及びキトサンの含有量は、その使用態様・剤型により適
宜変更しうるが、合計で0.00001〜10重量%、
好ましくは0.0001〜1重量%程度含有させること
が例示される。ユーカリ抽出物、キトサンは、上記濃度
の範囲内において任意の比率で混合することができる
が、「ユーカリ抽出物:キトサン」の純分重量比率で、
1:10〜10:1の範囲にすると保存効果が高い キトサンを溶解させる為の酸(乳酸、酢酸等)は、キト
サンを溶解し得る範囲で任意の濃度で配合することがで
きる。
【0017】上記保存剤には、本発明の効果を損なわな
い範囲で、食品等に一般的に用いられる各種成分、酸度
調節剤、安定化剤、界面活性剤、抗酸化剤、殺菌剤、保
存剤、消臭・脱臭剤等に用いられている成分を配合する
ことができ、2成分以上配合しても良い。更に、保存効
果をさらに増強する目的で他の保存剤と併用してもよ
い。
【0018】酸度調節及び安定化剤としては、例えば、
アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グリシ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、グルコノデルタラクト
ン、グルコン酸、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コ
ハク酸二ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、DL-酒石
酸、L-酒石酸、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリ
ウム、炭酸塩類、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、
フマル酸、フマル酸一ナトリウム、リゾチーム、DL-リ
ンゴ酸、DL-リンゴ酸ナトリウム、リン酸、リン酸塩
類、重合リン酸塩類、イタコン酸、フィチン酸等が挙げ
られる。
【0019】界面活性剤としては例えば、モノステアリ
ン酸グリセロール、トリオレイン酸ポリグリセロール等
のグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、リゾレ
シチン、ポリエチレングリコール、ポリオキシアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンポリアミン、アルキルポ
リオキシエチレン硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステ
ル塩、アシルメチルタウリン塩、N-アシルグルタミン酸
塩、アルキルアミドベタイン等が挙げられる。
【0020】抗酸化剤としてはカテキン、トコフェロー
ル、プロポリス、エラグ酸、植物抽出物(セージ、セ
リ、ローズマリー等)、ステアリン酸エステル、ノルジ
ヒドログアセレテン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、
ブチルヒドロキシアニソール、パラヒドロキシアニソー
ル、没食子酸プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシ
ポール等が挙げられる。
【0021】殺菌剤としては、殺菌力のある成分、抽出
物であれば特に制限はなく、例えば、ヒノキチオール、
プロタミン、植物抽出物、植物精油等が挙げられる。
【0022】保存剤としては、ソルビン酸、安息香酸、
クエン酸、デヒドロ酢酸、フマル酸、乳酸、酢酸等の有
機酸、及びその塩類、グリシン、システイン等のアミノ
酸等が挙げられる。
【0023】消臭・脱臭剤としては、消臭・脱臭力のあ
る成分や抽出物であれば特に制限はなく、例えば、緑茶
抽出物等の植物抽出物、キノコの抽出物、香料(植物精
油も含む)等が挙げられる。
【0024】ユーカリ属植物抽出物とキトサンを含む食
品保存剤は、ユーカリ抽出物とキトサンの相乗効果によ
り、食肉、魚、魚の切り身、果物、野菜、おにぎり、弁
当、調理パン等の食品に対して強い保存力を発揮し、ユ
ーカリ抽出物、キトサン共に安全性が高く、安全性の高
い他の成分と混合することにより、さらに、安全性の高
い食品保存剤を調製することができる。
【0025】従って、本保存剤は、例えば、食肉、魚、
魚の切り身、イカ、タコ、エビ等の甲殻類、ハンバー
グ、ソーセージ、ハム、ベーコン等の畜肉製品、かまぼ
こ、ちくわ、はんぺん等の水練り製品、刺身、寿司、野
菜、果物、麺類、米飯等、おにぎり、弁当、調理パン、
漬け物、佃煮、総菜、ソース、しょうゆ等の調味料、香
辛料、焼き肉のたれ、すき焼きのたれ等のたれ類、めん
つゆ、みそ、野菜、果物、海草類、豆腐、ガム、キャン
ディー、洋菓子、和菓子類、マヨネーズ、シュークリー
ム等の卵加工品、サンドイッチ、フライ類等の食品や飲
料等に添加したり、直接保存剤として使用することがで
きる。また、本保存剤は食品包装用のシート(紙類、包
装用フィルム等)、食品の下に敷くシート(紙類、フィ
ルム等)等に添加、塗布する薬剤としても使用すること
ができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例、試験例により本発明を具体的
に説明するが、これらの実施例は例示的であり、本発明
の範囲は特許請求の範囲により規定される。
【0027】<製造例1>ユーカリ(Eucalyptus globu
lus)の葉を乾燥し(乾燥重量30g)、エタノール50
0mlで3日間室温で抽出した。抽出液を減圧濃縮し、抽
出物を得た。
【0028】<製造例2>製造例1で得られた抽出液の
抽出物濃度が2.0重量%になるようにエタノールで調
製した。この抽出液50mlを容器に入れ、抽出物1重
量部に対して活性炭(Sigma)を2.5重量部になるよ
うに抽出液と混合し、室温で1時間撹拌した。次に、混
合液を濾紙で濾過後、濾液を減圧濃縮し、抽出物を得
た。
【0029】<実施例1、2>製造例2のユーカリ抽出
物、キトサン、及び他の成分を表1に示す割合で混合
し、実施例1、2及び比較例1〜6の保存剤水溶液を作
成した。ユーカリ抽出物とキトサンは重量%で表示し、
乳酸とエタノールは容量%で表示する。
【0030】
【表1】
【0031】<試験例1>イチゴの保存試験 表1の各保存剤500mlにイチゴ10個を浸漬し、室
温で放置した。5分後、各試験区のイチゴを滅菌した容
器に移し、4℃で保存した。一定時間後、イチゴの艶の
消失の程度(10個の平均値)を以下の基準により評価
した。 A: 試験開始時の艶と同程度の状態 B:表面積の一部がわずかに艶を失った状態 C:表面積全体が完全に艶を失った状態 表2に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む
組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較
例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、
はるかに保存効果が高かった。
【0032】
【表2】
【0033】<試験例2>ミニトマトの保存試験 表1の各保存剤500mlにミニトマト10個を浸漬
し、室温で放置した。5分後、各試験区のミニトマトを
滅菌した容器に移し、4℃で保存した。一定時間後、ミ
ニトマトの艶の消失の程度(10個の平均値)を試験例
1と同様の基準により評価した。表3に結果を示すが、
ユーカリ抽出物とキトサンを含む組成(実施例1,2)
では、ユーカリ抽出物単独(比較例1,2)、キトサン
単独(比較例3,4)に比べて、はるかに保存効果が高
かった。
【0034】
【表3】 A:試験開始時の艶と同程度の状態 B:表面の一部がわずかに艶を失った状態 C:表面全体が完全に艶を失った状態
【0035】<試験例3>レタスの保存試験 表1の各保存剤1mlをレタスの茎の切り口(1個体)
に噴霧し、4℃で保存した。一定時間後、レタスの切り
口の褐変化の程度(10個体の平均値)を以下の基準に
より評価した。 A: 茎の切り口の褐変化なし(試験開始時と同程度の
状態) B:茎の切り口がわずかに褐変化した状態 C:茎の切り口が完全に褐変化した状態 表4に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む
組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較
例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、
はるかに褐変化に要するまでの時間が遅延された。
【0036】
【表4】
【0037】<試験例4>モモの保存試験 表1の各保存剤10mlをモモ果実全体(1個体)に均
一に噴霧し、4℃で保存した。一定時間後、モモの腐敗
の程度(10個体の平均値)を以下の基準により評価し
た。 A:果皮の腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:果皮の一部がわずかに腐敗した状態 C:果皮の表面積の約50%が腐敗した状態 D:果皮の表面積全体が腐敗した状態 表5に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む
組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較
例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、
はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0038】
【表5】
【0039】<試験例5>魚の切り身の保存試験 表1の各保存剤500mlにマグロの切り身10g(1
ブロック)を10ブロック浸漬し、室温で放置した。5
分後、各試験区の切り身を滅菌した容器に移し、4℃で
保存した。一定時間後、切り身の腐敗の程度(10ブロ
ックの平均値)を以下の基準により評価した。尚、腐敗
の程度については、腐敗臭の発生の程度、色の変化より
評価した。 A: 腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗が進行した状態 C:完全に腐敗した状態 表6に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む
組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較
例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、
はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0040】
【表6】
【0041】<試験例6>魚の保存試験 表1の各保存剤3Lに魚(アジ)を10匹浸漬し、室温
で放置した。5分後、各試験区の魚を滅菌した容器に移
し、4℃で保存した。一定時間後、魚の腐敗の程度(1
0匹の平均値)を試験例5と同様の基準により評価し
た。表7に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを
含む組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独
(比較例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比
べて、はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0042】
【表7】 A:腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗した状態 C:完全に腐敗した状態
【0043】<試験例7>鶏肉の保存試験 表1の各保存剤2Lに鶏肉30g(1ブロック)を浸漬
し、室温で放置した。5分後、各試験区の鶏肉を滅菌し
た容器に移し、4℃で保存した。一定時間後、腐敗の程
度(10ブロックの平均値)を試験例5と同様の基準に
より評価した。表8に結果を示すが、ユーカリ抽出物と
キトサンを含む組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽
出物単独(比較例1,2)、キトサン単独(比較例3,
4)に比べて、はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延
された。
【0044】
【表8】 A:腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗した状態 C:完全に腐敗した状態
【0045】<試験例8>おにぎりの保存試験 表1の各保存剤2mlをご飯100gに噴霧し、おにぎ
りを作成した。4℃で保存した。一定時間後、腐敗の程
度(10個の平均値)を評価した。尚、腐敗の程度につ
いては腐敗臭の発生の程度を基準に評価した。表9に結
果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む組成(実
施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較例1,
2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、はるか
に腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0046】
【表9】 A:腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗した状態 C:完全に腐敗した状態
【0047】<試験例9>弁当の保存試験 表1の各保存剤3mlを弁当(25x18cm:ご飯、
総菜入り)に均一に噴霧し、4℃で保存した。一定時間
後、腐敗の程度(10個の平均値)を評価した。尚、腐
敗の程度については腐敗臭の発生の程度を評価した。表
10に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含む
組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独(比較
例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比べて、
はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0048】
【表10】 A:腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗した状態 C:完全に腐敗した状態
【0049】<試験例10>調理パンの保存試験 表1の各保存剤2mlを調理パンの内容物(ハム、野
菜、たまご入り)に均一に噴霧し、4℃で保存した。一
定時間後、腐敗の程度(10個の平均値)を評価した。
尚、腐敗の程度については腐敗臭の発生の程度を評価し
た。表11に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサン
を含む組成(実施例1,2)では、ユーカリ抽出物単独
(比較例1,2)、キトサン単独(比較例3,4)に比
べて、はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0050】
【表11】 A:腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B:わずかに腐敗した状態 C:完全に腐敗した状態
【0051】<実施例3、4>製造例1のユーカリ抽出
物、キトサン、及び他の成分を表12に示す割合で混合
し、実施例3、4及び比較例7〜12の保存剤水溶液を
作成した。ユーカリ抽出物とキトサンは重量%で示し、
乳酸とエタノールは容量%で示す。
【0052】
【表12】
【0053】<試験例11>魚の切り身の保存試験 表12の各保存剤500mlにマグロの切り身10g
(1ブロック)を10ブロック浸漬し、室温で放置し
た。5分後、各試験区の切り身を滅菌した容器に移し、
4℃で保存した。一定時間後、切り身の腐敗の程度(1
0ブロックの平均値)を以下の基準により評価した。
尚、腐敗の程度については、腐敗臭の発生の程度、色の
変化より評価した。 A: 腐敗なし(試験開始時と同程度の状態) B: わずかに腐敗が進行した状態 C: 完全に腐敗した状態 表13に結果を示すが、ユーカリ抽出物とキトサンを含
む組成(実施例3,4)では、ユーカリ抽出物単独(比
較例7,8)、キトサン単独(比較例9,10)に比べ
て、はるかに腐敗に要するまでの時間が遅延された。
【0054】
【表13】
【0055】
【発明の効果】本発明により、安全性が高く、食肉、
魚、魚の切り身、果物、野菜、おにぎり、弁当、調理パ
ン等に対して保存効果の高い食品保存剤が提供される。
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Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーカリ属植物葉の極性溶媒抽出物とキ
    トサンを含む食品保存剤。
  2. 【請求項2】 ユーカリ属植物葉の極性溶媒抽出物およ
    びキトサンを合計量で0.0001〜10重量%含有す
    る請求項1記載の食品保存剤。
  3. 【請求項3】 前記極性溶媒抽出物が、低級アルコール
    及びグリコール類からなる群より選択される1種以上の
    溶媒により抽出されたものである請求項1または請求項
    2に記載の食品保存剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101278762B1 (ko) * 2010-12-21 2013-06-25 대한민국(농촌진흥청장) 과일, 채소류 갈변억제제 조성물 및 이를 이용한 갈변 억제 방법
CN115024356A (zh) * 2022-05-11 2022-09-09 西南大学 一种专用于冷鲜羊肉的复合生物保鲜剂

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