JP2001078301A - 集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置及びその保護方法 - Google Patents

集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置及びその保護方法

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JP2001078301A
JP2001078301A JP25248199A JP25248199A JP2001078301A JP 2001078301 A JP2001078301 A JP 2001078301A JP 25248199 A JP25248199 A JP 25248199A JP 25248199 A JP25248199 A JP 25248199A JP 2001078301 A JP2001078301 A JP 2001078301A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧回路にき電区分通過中のみブスラインを
遮断する装置を設けることによって、き電区分に囚われ
ない運転操作を可能とするとともに、高圧回路の焼損を
防止可能な集電装置を有する複数の車両を含む電気車の
高圧回路の保護装置及びその保護方法を提供する。 【解決手段】 集電装置を有する複数の車両を含む電気
車の高圧回路の保護装置において、き電区分の地点近傍
に配置される地上子51と、この地上子51を検知する
センサ52と、このセンサ52から信号を取り込み、出
力信号を出力する制御装置53と、この制御装置53が
接続されるとともに、集電装置を有する複数の車両を含
む電気車のブスライン30に配置される開閉器54とを
備え、前記地上子51の前記センサ52による検知に基
づいて制御装置53により前記開閉器54を動作させ、
き電区分の地点到達寸前に前記電気車のブスライン30
を開路し、この電気車のき電区分の地点通過直後に前記
電気車のブスライン30を閉路する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流き電区間を運
行する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧
回路の保護装置及びその保護方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11はかかる従来の直流き電区間のき
電回路図、図12はその直流き電回路を運行する集電装
置を有する複数の車両を含む電気車の主回路及び高圧補
助回路の構成図である。
【0003】図11に示すように、変電所1から開閉器
2を介して各き電区A,B(例えば、5〜10km)に
き電され、集電装置を有する複数の車両を含む電気車
(図示なし)に給電される。通常、開閉器2は「入り」
が定位である。
【0004】その電気車は、図12に示すように、複数
の主回路、高圧補助回路(図示なし)及び高圧引き通し
線を接続する高圧回路を有している。ここで、11は先
頭車両、12は先頭車両に従属する電車であり、主回
路、高圧補助回路及び高圧引き通し線を有している。そ
の主回路20は、パンタグラフ21、主開閉器(MS)
22、主電動機(MM)23、車輪24、レール25、
アース26から構成されており、ブスライン30は、ブ
スヒューズ(BF)31、ブススイッチ(BS)32、
車両間に配置される高圧引き通し線33から構成されて
いる。なお、35は異常高電圧の印加を保護するギャッ
プである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示すように、例えば、架線電圧1500Vのき電線の
Aき電区分には力行の電車が存在せず、Bき電区分に力
行の電車41が多数集中したような場合には、Bき電区
分の電圧降下が発生して、架線電圧は1500V以下と
なる。
【0006】このような、列車負荷によって直流き電区
分の両端の架線電圧が著しく異なっている状態で、高圧
引き通し線33を持つ集電装置を有する複数の車両を含
む電気車がき電区分A,Bを跨ぐと、高圧回路に過電流
が流れて回路を焼損するといった問題があった。しかし
ながら、今まで、これを防止する適切な装置がなかっ
た。
【0007】すなわち、図12に示した集電装置を有す
る複数の車両を含む電気車では、上記した高圧回路に過
電流が流れることにより、ブスライン30のブスヒュー
ズ31が溶断し、ブスライン30としての機能を果たさ
なくなるといった問題があった。
【0008】また、現行の方式ではたとえノッチオフの
状態でき電区分の地点を通過しても過電流が流れる場合
がある。従って、き電区分の手前で停止しなければ防止
できない。更に、当該き電区間内に存在する複数の電気
車の各々のノッチ条件によって架線電圧は変動するた
め、状態の変化は予測不可能である。
【0009】つまり、上記の回路の焼損の問題は、運転
士の通常の運転操作で防止できるものではなかった。
【0010】そこで、本発明では、異なるき電区分への
進入時にはブスラインを一時的に開放しておけばよいと
いう点に着目して、システムの設計を行うようにした。
【0011】本発明は、上記状況に鑑みて、高圧回路に
き電区分通過中のみブスラインを遮断する装置を設ける
ことによって、き電区分に囚われない運転操作を可能と
するとともに、高圧回路の焼損を防止可能な、集電装置
を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置
及びその保護方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧
回路の保護装置において、き電区分の地点近傍に配置さ
れる地上子と、この地上子を検知するセンサと、このセ
ンサから信号を取り込み、出力信号を出力する制御装置
と、この制御装置が接続されるとともに、電気車のブス
ラインに配置される開閉器とを備え、前記地上子の前記
センサによる検知に基づいて制御装置により前記開閉器
を動作させ、前記き電区分の地点到達寸前に前記電気車
のブスラインを開路し、前記電気車のき電区分の地点通
過直後に前記電気車のブスラインを閉路するようにした
ものである。
【0013】〔2〕上記〔1〕記載の集電装置を有する
複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置におい
て、前記電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の最
後部車両に配置される制御装置とそれに接続されるセン
サによる前記地上子の検知により行うようにしたもので
ある。
【0014】〔3〕上記〔1〕記載の集電装置を有する
複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置におい
て、前記電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の制
御装置内の距離計の設定距離に基づいて行うようにした
ものである。
【0015】〔4〕上記〔1〕記載の集電装置を有する
複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置におい
て、前記電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の制
御装置内のタイマの設定遅延時間に基づいて行うように
したものである。
【0016】〔5〕上記〔1〕記載の集電装置を有する
複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置におい
て、前記電気車のブスラインの閉路を、前記地上子と所
定距離をとって配置される他の地上子を前記センサで検
知して前記制御装置に取り込むことにより実行するよう
にしたものである。
【0017】〔6〕集電装置を有する複数の車両を含む
電気車の高圧回路の保護方法において、き電区分の地点
近傍に配置される地上子をセンサで検知すると、このセ
ンサからの信号を制御装置に取り込み、この制御装置か
ら出力信号を出力し、この出力信号により前記電気車の
ブスラインに配置される開閉器をき電区分の地点到達寸
前に開路させ、前記電気車のき電区分の地点の通過直後
に、前記開閉器を閉路するようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の第1実施例を示す直流き電
回路を運行する集電装置を有する複数の車両を含む電気
車の主回路、高圧補助回路(図示なし)及び高圧引き通
し線の構成図である。
【0020】この図において、51はき電区分の地点に
配置される地上子、52はその地上子51を検知する車
両に搭載されるセンサ、53はそのセンサ52からの信
号を取り込む制御装置、54はその制御装置53からの
出力信号により動作する高圧補助回路及び高圧引き通し
線に接続されるブスライン30に挿入される開閉器であ
る。
【0021】ここで、地上子51は例えば、磁界や電波
を発生する能動的装置であり、必ずしも地上面に配置す
るものに限定されるものではなく、レールの脇に配置さ
れる建造物やポールに配置するようにしてもよい。ただ
し、その場合には、センサ52はそれに対応して、先頭
車両11の適合した箇所に配置し、地上子51を検知す
るように構成する。
【0022】このように、き電区分の地点に配置される
地上子51がセンサ52によって検知されると、先頭車
両11にある制御装置53にその検知情報が取り込ま
れ、その制御装置53からの出力信号によって、ブスラ
イン30の開閉器54を開路する。そして、この集電装
置を有する複数の車両を含む電気車の最後部車両17に
配置されるセンサ56によって地上子51が検出される
と、制御装置55からの出力信号によって開閉器54を
閉路して原状に復する。その他の部分は、従来のものと
同様であり、それらの説明は省略する。
【0023】図2は本発明の第1実施例を示す直流き電
回路を運行する集電装置を有する複数の車両を含む電気
車の複数の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の
保護フローチャートである。
【0024】(1)まず、き電区分の地点に設置された
地上子51を先頭車両11に設けられるセンサ52が検
知したか否かをチェックする(ステップS1)。
【0025】(2)次に、センサ52が地上子51を検
知すると、そのセンサ52に接続される制御装置53に
その検知情報を取り込む(ステップS2)。
【0026】(3)次に、制御装置53からの出力信号
により開閉器54を開路し、ブスライン30を開く(ス
テップS3)。
【0027】(4)次に、最後部車両17に設けられる
センサ56によって地上子51が検知されたか否かをチ
ェックする(ステップS4)。
【0028】(5)次に、センサ56が地上子51を検
知すると、センサ56が接続される制御装置55にこれ
を取り込む(ステップS5)。
【0029】(6)次に、制御装置55からの出力信号
により開閉器54を閉路し、ブスライン30を原状に復
する(ステップS6)。
【0030】上記実施例では、ブスライン30の原状へ
の復帰を最後部車両17のセンサ56と制御装置55を
用いて行うようにしたが、これに代えて、先頭車両11
に配置された制御装置53内に距離計を設け、この距離
計により、例えば、車輪の1回転毎に1パルスを出力さ
せ、その車輪の回転数に応じたパルス数を制御装置でカ
ウントして、所定カウント数になると所定距離、つま
り、集電装置を有する複数の車両を含む電気車の長さに
対応した距離と判断して、その設定距離の通過によって
ブスライン30の復帰をさせるようにしてもよい。
【0031】以下、その説明を行う。
【0032】図3は本発明の第2実施例を示す距離計を
用いたブスラインの復帰手段を有する直流き電回路を運
行する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数
の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図で
ある。
【0033】この図に示すように、先頭車両11の制御
装置53内には距離計53Aを備え、予め設定された距
離(編成車両の長さ)を経過したら、ブスライン30に
挿入されている開閉器54を閉じて原状に復するように
する。
【0034】図4は本発明の第2実施例を示す直流き電
回路を運行する複数編成電車の複数の主回路、高圧補助
回路及び高圧引き通し線の保護フローチャートである。
【0035】(1)まず、き電区分の地点に設置された
地上子51を先頭車両11に設けられるセンサ52が検
知したか否かをチェックする(ステップS11)。
【0036】(2)次に、センサ52が地上子51を検
知すると、そのセンサ52に接続される制御装置53に
その検知情報を取り込む(ステップS12)。
【0037】(3)次に、制御装置53からの出力信号
により開閉器54を開路し、ブスライン30を開く(ス
テップS13)。
【0038】(4)次に、制御装置53内の距離計53
Aの設定距離を通過したか否かをチェックする(ステッ
プS14)。
【0039】(5)距離計53Aが設定距離を計測する
と、制御装置53からの出力信号により開閉器54を閉
路し、ブスライン30を原状に復する(ステップS1
5)。
【0040】距離計53Aの設定距離は予め編成される
電車の長さによって適正に設定することができる。
【0041】第1実施例では、ブスラインの復帰を最後
部車両のセンサと制御装置を用いて行うようにしたが、
これに代えて、第2実施例では、車両に配置された制御
装置53内に距離計53Aを設けるのみで、ブスライン
30の復帰を行わせることができ、コストを低減させる
ことができる。
【0042】また、上記実施例では、ブスライン30の
原状への復帰を最後部車両17のセンサ56と制御装置
55を用いたり、距離計53Aに基づいて行うようにし
たが、これに代えて、先頭車両11に配置された制御装
置53内にタイマを設けて、その遅延時間の設定によっ
てブスライン30の復帰をさせるようにしてもよい。
【0043】以下、その説明を行う。
【0044】図5は本発明の第3実施例を示すタイマを
用いたブスラインの復帰手段を有する直流き電回路を運
行する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数
の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図で
ある。
【0045】この図に示すように、先頭車両11の制御
装置53内にはタイマ53Bを備え、予め設定された遅
延時間を経過したら、ブスライン30に挿入されている
開閉器54を閉じて原状に復するようにする。
【0046】図6は本発明の第3実施例を示す直流き電
回路を運行する集電装置を有する複数の車両を含む電気
車の複数の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の
保護フローチャートである。
【0047】(1)まず、き電区分の地点に設置された
地上子51を先頭車両11に設けられるセンサ52が検
知したか否かをチェックする(ステップS21)。
【0048】(2)次に、センサ52が地上子51を検
知すると、そのセンサ52に接続される制御装置53に
その検知情報を取り込み(ステップS22)。
【0049】(3)次に、制御装置53からの出力信号
により開閉器54を開路し、ブスライン30を開く(ス
テップS23)。
【0050】(4)次に、制御装置53内のタイマ53
Bの設定遅延時間がタイムアップしたか否かをチェック
する(ステップS24)。
【0051】(5)タイマ53Bがタイムアップする
と、制御装置53からの出力信号により開閉器54を閉
路し、ブスライン30を原状に復する(ステップS2
5)。
【0052】タイマ53Bの設定遅延時間は予め編成さ
れる車両数とき電区分の地点での車両の走行速度によっ
て適正に設定することができる。
【0053】第1実施例では、ブスラインの復帰を最後
部車両のセンサと制御装置を用いて行うようになし、第
2実施例では、距離計に基づいて行うようにしたが、こ
れに代えて、第3実施例では、車両に配置された制御装
置53内にタイマ53Bを設けるのみで、ブスライン3
0の復帰を行わせることができ、コストを低減させるこ
とができる。
【0054】更に、ブスライン30の原状への復帰を上
記した地上子51から所定の距離を有する電気車の前方
にブスライン30の原状への復帰用の他の地上子を設置
することにより、その他の地上子のセンサによる検出に
よりブスライン30の復帰をさせるようにしてもよい。
【0055】以下、その説明を行う。
【0056】図7は本発明の第4実施例を示す他の地上
子を設置したブスラインの復帰手段を有する直流き電回
路を運行する集電装置を有する複数の車両を含む電気車
の複数の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の構
成図である。
【0057】この図に示すように、き電区分の地点には
第1の地上子61を配置し、その第1の地上子61から
前方に所定距離、つまり、集電装置を有する複数の車両
を含む電気車の長さに対応した距離の地点に第2の地上
子62を配置する。
【0058】そして、先頭車両11にはセンサ52が接
続される制御装置53を備え、第1の地上子61のセン
サ52の検知により、ブスライン30に挿入されている
開閉器54を開き、第2の地上子62のセンサ52の検
知により、ブスライン30に挿入されている開閉器54
を閉じるようにする。つまり、制御装置53は、第1の
地上子61が検知されるとブスライン30に挿入されて
いる開閉器54を開路し、第2の地上子62が検知され
るとブスライン30に挿入されている開閉器54を開路
する、フリップフロップ制御を行うように構成する。
【0059】図8は本発明の第4実施例を示す直流き電
回路を運行する集電装置を有する複数の車両を含む電気
車の主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の保護フ
ローチャートである。
【0060】(1)まず、き電区分の地点に設置された
第1の地上子61を先頭車両11に設けられるセンサ5
2が検知したか否かをチェックする(ステップS3
1)。
【0061】(2)次に、センサ52が第1の地上子6
1を検知すると、そのセンサ52に接続される制御装置
53にその検知情報を取り込む(ステップS32)。
【0062】(3)次に、制御装置53からの出力信号
により開閉器54を開路し、ブスライン30を開く(ス
テップS33)。
【0063】(4)次に、第2の地上子62をセンサ5
2が検知したか否かをチェックする(ステップS3
4)。
【0064】(5)第2の地上子62が検知されると、
制御装置53からの出力信号により開閉器54を閉路
し、ブスライン30を原状に復する(ステップS3
5)。
【0065】この実施例では、第1の地上子の前方の編
成される車両の長さに対応した地点に新たな第2の地上
子を配置することにより、この第2の地上子を検知する
ことにより、ブスライン30の復帰を行わせることがで
き、コストを低減させることができる。
【0066】なお、図9に示すように、き電区分の地点
の地上子51を検出して、編成された電気車が通過した
後その電気車が停止し、バックをして、その電気車がき
電区分の地点の地上子51を再び逆方向から検知したよ
うな場合には、再び、センサ56の検知信号により、制
御装置53はブスライン30に挿入される開閉器54を
開く、更に、電気車がバックして、センサ52が地上子
51を検知すると、ブスライン30に挿入される開閉器
54は閉じられて、電気車がき電区分の地点に到達する
以前の状態にセットされる。
【0067】次に、編成された電気車がき電区分の地点
の途中までバックしてきた場合には、センサ56の検知
信号により、制御装置53はブスライン30に挿入され
る開閉器54を一旦開路するが、再び、電気車が前方に
移動すると、センサ56が地上子51を検知することに
より、開閉器54は再び閉路されることになる。つま
り、制御装置55は、センサ52と56が地上子51を
検知する毎に開閉器54のオン・オフを繰り返す信号を
出力するモードにすることにより、き電区分での車両の
逆行時も的確な高圧回路の保護を行うことができる。
【0068】図10は本発明の実施例を示す複数編成電
車の高圧回路の保護装置の開閉器の構成図である。
【0069】この図に示すように、開閉器54は、サイ
リスタ71,72を並列に逆接続した構成にして、トリ
ガ回路にプラスパルスを入力することにより、サイリス
タ71,72はともに遮断され、トリガ回路にマイナス
パルスを入力することにより、サイリスタ71,72を
ともに閉路することができる。
【0070】また、き電区分の地点以外にもブスヒュー
ズ溶断の原因がある場合には、ゲートトリガ回路を論理
OR回路とすればよい。
【0071】なお、サイリスタなどの素子以外に接触器
等の使用でも可能であるが、主回路電流を遮断できる程
度のものが必要となる。また、先頭車両に設置する制御
装置は、地上子から信号を受信した際に、制御引き通し
線の状態を反転させれば良い。
【0072】更に、分割編成にも機能させることができ
る。
【0073】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0074】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、直流き電区分の両端の架線電圧が列車負荷によ
って著しく異なっている状態で、高圧引き通しを持つ集
電装置を有する複数の車両を含む電気車がき電区分を跨
いでも、高圧回路に過電流が流れることはないため、高
圧回路の焼損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す直流き電回路を運行
する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の
主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例を示す直流き電回路を運行
する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の
主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の保護フロー
チャートである。
【図3】本発明の第2実施例を示す距離計を用いたブス
ラインの復帰手段を有する直流き電回路を運行する集電
装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の主回路、
高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す直流き電回路を運行
する複数編成電車の複数の主回路、高圧補助回路及び高
圧引き通し線の保護フローチャートである。
【図5】本発明の第3実施例を示すタイマを用いたブス
ラインの復帰手段を有する直流き電回路を運行する集電
装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の主回路、
高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す直流き電回路を運行
する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の
主回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の保護フロー
チャートである。
【図7】本発明の第4実施例を示す他の地上子を設置し
たブスラインの復帰手段を有する直流き電回路を運行す
る集電装置を有する複数の車両を含む電気車の複数の主
回路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の構成図であ
る。
【図8】本発明の第4実施例を示す直流き電回路を運行
する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の主回
路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の保護フローチャ
ートである。
【図9】本発明の第5実施例を示す直流き電回路を逆行
する集電装置を有する複数の車両を含む電気車の主回
路、高圧補助回路及び高圧引き通し線の保護の説明図で
ある。
【図10】本発明の実施例を示す集電装置を有する複数
の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置の開閉器の構
成図である。
【図11】従来の直流き電区間のき電回路図である。
【図12】従来の直流き電回路を運行する集電装置を有
する複数の車両を含む電気車の複数の主回路、高圧補助
回路及び高圧引き通し線の構成図である。
【図13】従来の問題点を示す直流き電区間のき電回路
図である。
【符号の説明】
11 先頭車両 17 最後部車両 20 主回路 30 ブスライン 51 き電区分の地点に配置される地上子 52,56 センサ 53A 距離計 53B タイマ 53,55 制御装置 54 開閉器 61 第1の地上子 62 第2の地上子 71,72 サイリスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦 広 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 Fターム(参考) 5H115 PA08 PC02 PC07 PG01 PI03 PI29 PU01 QN12 SJ02 SL01 SL06 TU02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電装置を有する複数の車両を含む電気
    車の高圧回路の保護装置において、(a)き電区分の地
    点近傍に配置される地上子と、(b)該地上子を検知す
    るセンサと、(c)該センサから信号を取り込み、出力
    信号を出力する制御装置と、(d)該制御装置が接続さ
    れるとともに、電気車のブスラインに配置される開閉器
    とを備え、(e)前記地上子の前記センサによる検知に
    基づいて制御装置により前記開閉器を動作させ、前記き
    電区分の地点到達寸前に前記電気車のブスラインを開路
    し、該電気車のき電区分の地点通過直後に前記電気車の
    ブスラインを閉路することを特徴とする、集電装置を有
    する複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の集電装置を有する複数の
    車両を含む電気車の高圧回路の保護装置において、前記
    電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の最後部車両
    に配置される制御装置とそれに接続されるセンサによる
    前記地上子の検知により行うことを特徴とする、集電装
    置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の保護装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の集電装置を有する複数の
    車両を含む電気車の高圧回路の保護装置において、前記
    電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の制御装置内
    の距離計の設定距離に基づいて行うことを特徴とする、
    集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の
    保護装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の集電装置を有する複数の
    車両を含む電気車の高圧回路の保護装置において、前記
    電気車のブスラインの閉路を、前記電気車の制御装置内
    のタイマの設定遅延時間に基づいて行うことを特徴とす
    る、集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回
    路の保護装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の集電装置を有する複数の
    車両を含む電気車の高圧回路の保護装置において、前記
    電気車のブスラインの閉路を、前記地上子と所定距離を
    とって配置される他の地上子を前記センサで検知して前
    記制御装置に取り込むことにより実行することを特徴と
    する、集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧
    回路の保護装置。
  6. 【請求項6】 集電装置を有する複数の車両を含む電気
    車の高圧回路の保護方法において、(a)き電区分の地
    点近傍に配置される地上子をセンサで検知すると、該セ
    ンサからの信号を制御装置に取り込み、該制御装置から
    出力信号を出力し、(b)該出力信号により前記電気車
    のブスラインに配置される開閉器をき電区分の地点到達
    寸前に開路させ、(c)前記電気車のき電区分の地点の
    通過直後に、前記開閉器を閉路することを特徴とする、
    集電装置を有する複数の車両を含む電気車の高圧回路の
    保護方法。
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