JP4106205B2 - 車両用電源供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用電源供給装置に係わり、特に、車両衝突時に車載電源から負荷に対する電源供給を遮断する車両用電源供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用電源供給装置の一例として、特開平9−263193号公報に記載された図2に示されたようなものが知られている。
【0003】
同図に示すように、車両用電源供給装置は、車両の各負荷に電源を供給する車載バッテリBと、この車載バッテリBから電源が供給される第1及び第2負荷1、2とを備えている。また、車載バッテリB−第1及び第2負荷1、2間には、車両の衝突を検出した旨を示す衝突検出信号S1の出力に応じて、第1負荷1に対する電源供給を遮断するとともに、第2負荷2に対する電源供給の遮断は行わない遮断ユニット3が設けられている。
【0004】
なお、第1負荷1は、エアコンディショナ、ABS(Antilock Brake System)などの車両を最低限駆動させるには必要のない負荷であり、第2負荷2は、スタータモータ駆動回路などの車両を最低限度駆動するために必要な負荷もしくはホーン・ハザードなどの車両は駆動しないが安全を確保するのに必要な負荷である。
【0005】
以上の車両用電源供給装置によれば、車両の衝突に起因して、電源の供給路である電源線が接地されても、第1負荷1に対する車載バッテリBからの電源供給は、車両衝突に応じて直ちに遮断されるため、過電流が流れることがない。このため、過電流が生じることによる種々の不具合を解決することができる。また、車両を最低限駆動するために必要な第2負荷2に対する電源供給の遮断は行われないため、事故が起きても、容易に車両を路肩に移動させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した車両用電源供給装置は、遮断ユニット3により、車載バッテリB−第1負荷1間の電気接続を遮断して、電源供給の遮断を行っている。このため、車載バッテリB−遮断ユニット3間の電源線がショートすると、車載バッテリBが短絡して、依然、過電流が流れるという恐れがあった。
【0007】
この車載バッテリBの短絡を防止するために、たとえば、車載バッテリBのマイナス端子−アース間の電気接続を遮断する遮断ユニットを設けることも考えられる。しかしながら、この方法では、車両を最低限度駆動するための第2負荷2に対する電源供給が行えなくなるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、衝突による電源遮断時において、車載電源の短絡による過電流を防止し、かつ、衝突後も使う必要のある負荷には電源供給を行える車両用電源供給装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、第1車載電源と、互いに並列に接続され、前記第1車載電源からの電源供給を受ける第1及び第2負荷と、該第2負荷のアース側にマイナス端子が、前記第2負荷の第1車載電源側にプラス端子が各々接続された第2車載電源と、車両衝突時時以降に、前記第1車載電源のマイナス端子−アース間の電気接続を遮断する第1遮断手段と、少なくとも車両衝突時以降に、前記第2車載電源から前記第1負荷に流れる電流を遮断する第2遮断手段と、前記第1車載電源−前記第2負荷及び第2車載電源の並列回路間であって、かつ、前記第1負荷と並列に接続された第2スイッチ手段と、前記第1車載電源−前記第2スイッチ手段間と、前記第2車載電源のプラス端子とを接続する接続線と、前記第2負荷及び第2車載電源の並列回路上に設けられ、かつ、第2スイッチ手段−前記第2負荷間に一端が接続され、前記第2車載電源のプラス端子に他端が接続された第3スイッチ手段と、を備え、そして、前記第2車載電源は、前記第1車載電源より端子電圧が小さいことを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、通常は、第1車載電源から第1及び第2負荷に対する電源供給が行われる。車両衝突の検出に応じて、第1遮断手段により第1車載電源のマイナス端子−アース間の電気接続を遮断すると、第1車載電源から第1及び第2負荷に対する電源供給が遮断される。少なくとも車両衝突時以降は、第2遮断手段により、第2車載電源から第1負荷に流れる電流が遮断されるため、第2車載電源から第2負荷のみに対する電源供給が行われる。
【0011】
従って、第1遮断手段により、第1車載電源−アース間の電気接続が遮断されているため、第1車載電源のプラス端子がアースされても、第1車載電源が短絡されることがない。また、第1車載電源からの電源が遮断された後も、第2負荷だけには、第2車載電源からの電源を供給し続けることができる。しかも、第1車載電源のプラス端子がアースされたり、第2車載電源及び第2負荷の並列回路上の接続線がアースされ、第2車載電源に短絡が生じても、第1車載電源の短絡に比べて、過電流の電気量は小さく、過電流が流れても不具合の程度を抑えることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、第2スイッチ手段が、第1車載電源−第2負荷及び第2車載電源の並列回路間であって、かつ、第1負荷と並列に接続されている。接続線が、第1車載電源−第2スイッチ手段間と第2車載電源のプラス端子を接続する。第3スイッチ手段は、第2負荷及び第2車載電源の並列回路上に設けられ、かつ、第2スイッチ手段−第2負荷間に、一端が接続され、第2車載電源のプラス端子に、他端が接続されている。
従って、通常時に、第3スイッチ手段を開状態にしておけば、第2車載電源から第2負荷に対する電源供給が常時行われることがなく、第2スイッチ手段の開閉により、第2負荷への電源供給のオンオフ制御を行うことができる。しかも、以上のような位置に第3スイッチ手段及び接続線を設ければ、第2スイッチ手段が開状態であっても、接続線を介して、第1車載電源から第2車載電源に対する充電を行うことができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用電源供給装置であって、前記第2遮断手段は、前記第2負荷及び前記第2車載電源に対して並列に、かつ、前記第1負荷に対して直列に接続された第1逆流防止用ダイオードであることを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、第2負荷及び第2車載電源に対して並列に、かつ、前記第1負荷に対して直列に接続された第1逆流防止用ダイオードが、第2遮断手段として用いられている。従って、第1車載電源からの第1負荷に対する電源供給方向と第2車載電源からの第1負荷に対する電源供給方向とが互いに逆向きであるため、第1車載電源からの電源は第1逆流防止用ダイオードを介して第1負荷に供給できるが、第2車載電源からの電源は第1逆流防止用ダイオードにより阻止できる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の車両用電源供給装置であって、前記第3スイッチ手段は、常閉のリレースイッチであり、当該リレーコイルが、前記接続線上に設けられていることを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、第3スイッチ手段は、常閉のリレースイッチであり、そのリレーコイルが、接続線上に設けられている。以上の構成によれば、通常時、即ち、第1遮断手段が遮断していないときは、接続線を介して、第1車載電源から第2車載電源に対する充電が行われるため、その接続線上に設けられたリレーコイルに充電電流が流れる。
【0019】
このため、第3スイッチ手段を、開状態とすることができる。これに対して、衝突が生じて、遮断手段により遮断されると、第1車載電源から第2車載電源に対する充電電流も遮断されるため、その接続線上に設けられたリレーコイルに流れる充電電流も遮断される。このため、第3スイッチ手段は、閉状態となり、自動的に第2車載電源から第2負荷に対する電源供給を開始することができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れか1項に記載の車両用電源供給装置であって、前記接続線上に設けられた第2逆流防止用ダイオードをさらに備えることを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、接続線上に、第2逆流防止用ダイオードが設けられている。従って、第1車載電源のプラス端子がアースされ、第2車載電源が短絡されても、第2逆流防止用ダイオードにより、過電流が流れることを防止することができる。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れか1項に記載の車両用電源供給装置であって、前記第2スイッチ手段−前記第2負荷間であって、前記第2車載電源のプラス端子より第2スイッチ手段側に設けられた第3逆流防止用ダイオードをさらに備えることを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0023】
請求項5記載の発明によれば、第3逆流防止用ダイオードが、第2スイッチ手段−第2負荷間であって、第2車載電源のプラス端子より第2スイッチ手段側に設けられている。従って、第2スイッチ手段−第2負荷間であって、第2車載電源のプラス端子より第2スイッチ手段側がアースされ、第2車載電源が短絡されても、第3逆流防止用ダイオードにより、過電流が流れることを防止することができる。
【0024】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の車両用電源供給装置であって、前記第2車載電源及び前記第2又は前記第3逆流防止用ダイオードは、前記第2負荷内に内蔵されていることを特徴とする車両用電源供給装置に存する。
【0025】
請求項6記載の発明によれば、第2車載電源及び第2又は第3逆流防止用ダイオードが、第2負荷内に内蔵されている。第2車載電源−第2又は第3逆流防止用ダイオード間の接続線がショートすると、第2車載電源に短絡が生じてしまう。しかしながら、以上のように、第2車載電源及び第2又は第3逆流防止用ダイオードを負荷内に内蔵することにより、上記接続線を、車両内に配索せずに、第2負荷内部に納めることができ、車両の衝突が起きても、第2車載電源−第2又は第3逆流防止用ダイオード間の接続線がアースされることがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の車両用電源供給装置の一実施の形態を示す回路図である。同図に示すように、車両用電源供給装置は、車両の各負荷に電源を供給する車載バッテリB1(請求項中の第1車載電源に相当。)と、この車載バッテリB1から第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2(請求項中の第2スイッチ手段に相当。)をそれぞれ介して、電源が供給されている第1負荷1及び第2負荷2とを備えている。
【0027】
上述した第1負荷1は、エアコンディショナ、ABS(Antilock Brake System)などの車両衝突後に使う必要のない負荷であり、第2負荷2は、スタータモータ駆動装置など車両を最低限度駆動するために必要な負荷や、ホーン、ハザードなどの車両衝突後に、自車の存在を周囲に知らせるために必要な負荷もしくはスタータモータ駆動回路などの車両を最低限度駆動するために必要な負荷である。
【0028】
また、車両用電源供給装置は、第2負荷2のアース側にマイナス端子が、第2負荷2−第2スイッチSW2間にプラス端子が接続されている小型バッテリB2(請求項中の第2車載電源に相当。)と、車載バッテリB1のマイナス端子−アース間に設けられた遮断ユニット3と、第1スイッチSW1−第1負荷1間に設けられたダイオードD1(請求項中の第1逆流防止用ダイオード)を備えている。
【0029】
上述した小型バッテリB2は、第2負荷2だけを駆動するのに必要な端子電圧があればよい。このため、小型バッテリB2としては、多くの負荷を駆動する車載バッテリB1に比べて、端子電圧が小さいものを用いている。また、小型バッテリB2としては、充放電可能なものを使用している。
【0030】
上述した遮断ユニット3は、たとえば、図示しないヒュージブルリンク(請求項中の遮断手段に相当。)を有し、通常は、このヒュージブルリンクを介して、車載バッテリB1−アース間が電気的に接続されている。この遮断ユニット3は、図示しない衝突センサによる車両衝突の検出に応じて、上記ヒュージブルリンクを機械的に切断することにより、車載バッテリB1−アース間の電気接続を遮断する。
【0031】
ダイオードD1は、車載バッテリB1から第1負荷1に対する電源供給方向が順方向となるように設けられている。従って、ダイオードD1により、車載バッテリB1からの電源電流は第1負荷1に供給されるが、小型バッテリB2からの電源電流は阻止される。
【0032】
さらに、車両用電源供給装置は、第2負荷2及び小型バッテリB2の並列回路上に設けられ、かつ、第2スイッチSW2−第2負荷2間に一端が接続され、小型バッテリB2のプラス端子に他端が接続された常閉の接点sを有するリレースイッチLe(請求項中の第3スイッチ手段に相当。)と、車載バッテリB1−第2スイッチSW2間と小型バッテリB2のプラス端子を接続する接続線Lとを備えている。
【0033】
なお、上述したリレースイッチLeのリレーコイルcは、接続線L上に設けられている。また、リレーコイルcより車載バッテリB1側の接続線Lには、逆流防止用のダイオードD2(請求項中の第2逆流防止用ダイオードに相当。)が設けられている。上記ダイオードD2は、車載バッテリB1から小型バッテリB2に向かう方向が、順方向となるように設けられている。
【0034】
また、車両用電源供給装置は、第2スイッチSW2−第2負荷2間であって、小型バッテリB2のプラス端子より第2スイッチSW2側に設けられたダイオードD3(第3逆流防止用ダイオード)を備えている。上記ダイオードD3は、第2スイッチSW2から第2負荷2に向かう方向が順方向となるように設けられている。
【0035】
上述した構成の車両用電源供給装置の動作について以下説明する。
通常、車両用電源供給装置において、車載バッテリB1のマイナス端子−アース間は、遮断ユニット3内のヒュージブルリンクを介して、電気的に接続されている。従って、第1及び第2負荷1、2には、第1及び第2スイッチSW1、SW2の閉に応じて、車載バッテリB1からの電源が供給される。また、このとき、車載バッテリB1は、接続線Lを介して、小型バッテリB2に対する充電も行っている。
【0036】
従って、車載バッテリB1のマイナス端子−アース間が、遮断ユニット3内のヒュージブルリンクを介して、電気的に接続されている間、接続線L上に設けられたリレースイッチLe内のリレーコイルcには、充電電流が流れた状態となっている。このため、リレースイッチLeの接点sが開状態となり、小型バッテリB2は、第2負荷2に対する電源供給を行うことなく、車載バッテリB1からの充電のみが行われる。
【0037】
これに対して、図示しない衝突センサが車両の衝突を検出すると、遮断ユニット3は、内部に備えたヒュージブルリンクが機械的に切断し、車載バッテリB1のマイナス端子−アース間の電気接続を遮断する。これに応じて、車載バッテリB1から第1及び第2負荷1、2に対する電源供給は遮断される。従って、衝突により、車載バッテリB1から第1負荷1に対する電源の供給路が接地されたとしても、過電流が流れることがない。
【0038】
また、車載バッテリB1から、小型バッテリB2に対する充電も遮断されるため、接続線Lや、接続線L上に設けられたリレーコイルcに流れていた充電電流も遮断される。このため、リレースイッチLeの接点sは、閉状態となり、小型バッテリB2から第2負荷2に対する電源供給が開始される。従って、車両が衝突して、車載バッテリB1の電源が遮断されたとしても、第2負荷2であるスタータモータ駆動装置、ホーン、ハザードなどには電源供給を行うことができ、車両を路肩に移動させたり、自車両の存在を周囲に知らせることができる。
【0039】
また、リレースイッチLe内のリレーコイルcを接続線L上に設けることにより、簡単な構成で、遮断ユニット3による遮断に応じて、自動的に第2負荷2に対する電源供給を開始することができる。なお、小型バッテリB2から第1負荷1に対する電源供給方向は、ダイオードD2の順方向でないため、小型バッテリB2から第1負荷に対しての電源供給は行われることなく、車載バッテリB1からの電源供給が遮断されると、小型バッテリB2から第2負荷2に対する電源供給のみが行われる。
【0040】
以上の車両用電源供給装置によれば、車両衝突時に、遮断ユニット3により、車載バッテリB1−アース間の電気接続が遮断されるため、車載バッテリB1のプラス端子がアースされても、車載バッテリB1が短絡されることがない。また、車載バッテリB1からの電源が遮断された後も、第2負荷2だけには、小型バッテリB2からの電源を供給し続けることができる。
【0041】
しかも、上述したように、車載バッテリB1のプラス端子がアースされたり、小型バッテリB2及び第2負荷2の並列回路上の接続線がアースされたりして、小型バッテリB2が短絡されても、上述したように小型バッテリB2は、車載バッテリB1に比べて端子電圧が小さい。このため、小型バッテリB2の短絡が生じても、車載バッテリB1の短絡にくらべて、過電流の電気量は小さく、過電流による不具合の程度を抑えることができる。従って、衝突による電源遮断時において、車載電源の短絡による過電流を防止し、かつ、衝突後も使う必要のある第2負荷2には電源供給を行える。
【0042】
また、本発明の車両用電源供給装置によれば、接続線L上に、ダイオードD2を設けられている。従って、上述したように、車載バッテリB1のプラス端子がアースされ、小型バッテリB2が短絡されても、ダイオードD2により過電流を阻止できるようになっている。このため、より一層確実に、過電流が生じることによる不具合を防止することができる。
【0043】
また、上述した車両用電源供給装置において、接続線Lは、車載バッテリB1のプラス端子−小型バッテリB2のプラス端子を接続し、リレースイッチLeは、第2負荷2及び小型バッテリB2の並列回路上であって、第2スイッチSW2−第2負荷2間に、一端が接続され、小型バッテリB2のマイナス端子に、他端が接続されている構成となっている。
【0044】
以上の構成により、通常時に、リレースイッチLeの接点sを開状態にしておけば、小型バッテリB2から第2負荷2に対する電源供給が行われることがなく、第2スイッチSW2の開閉により、第2負荷2への電源供給のオンオフ制御を行うことができる。
【0045】
これに対して、リレースイッチLeの接点sを、小型バッテリB2のプラス端子−アース間に設けても、第2スイッチSW2の開閉により、第2負荷2への電源供給のオンオフ制御も行うことができる。しかしながら、図1に示す位置にリレースイッチLeを設ければ、リレースイッチLeが開状態であっても、接続線Lを介して、車載バッテリB1から小型バッテリB2に対する充電を行うことができる。
【0046】
さらに、図1に示す構成によれば、第2スイッチSW2−第2負荷2間であって、小型バッテリB2のプラス端子より第2スイッチSW2側の接続線がアースされたときも、小型バッテリB2が短絡されてしまう。しかしながら、第2スイッチSW2−第2負荷2であって、小型バッテリB2のプラス端子より第2スイッチSW2側に、ダイオードD3を設けることにより、小型バッテリB2の短絡により流れる過電流を阻止することができる。このため、より一層確実に、過電流が生じすることによる不具合を防止することができる。
【0047】
なお、上述したダイオードD2及びD3、リレースイッチLe及び小型バッテリB2は、第2負荷2内に内蔵することが考えられる。このような構成によれば、ダイオードD2及び小型バッテリB2間の接続線Lと、ダイオードD3及び第2負荷2間の接続線を、車両内に配索せず、第2負荷2の内部に納めることができる。このため、車両の衝突が起きても、小型バッテリB2−ダイオードD2間の接続線L及び小型バッテリB2−ダイオードD3がアースされることがないので、小型バッテリB2の短絡をより確実に防止することができる。
【0048】
また、上述した実施形態によれば、第2車載電源として、小型バッテリB2を用いていたが、たとえば、コンデンサなどを用いる場合も考えられる。
【0049】
さらに、上述した実施形態によれば、第2遮断手段として、ダイオードD1を用いていたが、例えば、第1スイッチSW1を第2遮断手段として働かせることも考えられる。この場合、車載バッテリB1からの電源供給を受けて閉する常開のスイッチを用いれば、遮断ユニット3により車載バッテリB1からの電源が遮断されると、第1スイッチSW1が開して、小型バッテリB2から第1負荷1に対する電源供給が遮断され、第2負荷2にのみ電源が供給されるようになる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、第1遮断手段により、第1車載電源−アース間の電気接続が遮断されているため、第1車載電源のプラス端子がアースされても、第1車載電源が短絡されることがない。また、第1車載電源からの電源が遮断された後も、第2負荷だけには、第2車載電源からの電源を供給し続けることができる。しかも、第1車載電源のプラス端子がアースされたり、第2車載電源及び第2負荷の並列回路上の接続線がアースされ、第2車載電源に短絡が生じても、第1車載電源の短絡に比べて、過電流の電気量は小さく、過電流が流れても不具合の程度を抑えることができるので、衝突による電源遮断時において、車載電源の短絡による過電流を防止し、かつ、衝突後も使う必要のある第2負荷には電源供給を行える。また、通常時に、第3スイッチ手段を開状態にしておけば、第2車載電源から第2負荷に対する電源供給が常時行われることがなく、第2スイッチ手段の開閉により、第2負荷への電源供給のオンオフ制御を行うことができる。しかも、以上のような位置に第3スイッチ手段及び接続線を設ければ、第2スイッチ手段が開状態であっても、接続線を介して、第1車載電源から第2車載電源に対する充電を行うことができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【0051】
請求項2記載の発明によれば、第1車載電源からの第1負荷に対する電源供給方向と第2車載電源からの第1負荷に対する電源供給方向とが互いに逆向きであるため、第1車載電源からの電源は第1逆流防止用ダイオードを介して第1負荷に供給できるが、第2車載電源からの電源は第1逆流防止用ダイオードにより阻止できるので、簡単な構成で第2車載電源からの第1負荷に対する電源供給を遮断することができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【0053】
請求項3記載の発明によれば、通常時、即ち、第1遮断手段が遮断していないときは、接続線を介して、第1車載電源から第2車載電源に対する充電が行われるため、その接続線上に設けられたリレーコイルに充電電流が流れる。このため、第3スイッチ手段を、開状態とすることができる。これに対して、衝突が生じて、遮断手段により遮断されると、第1車載電源から第2車載電源に対する電流も遮断されるため、その接続線上に設けられたリレーコイルに流れる電流も遮断される。このため、第3スイッチ手段は、閉状態となり、自動的に第2負荷に対する第2車載電源からの電源供給を開始することができるので、回路構成を簡素にすることができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【0054】
請求項4記載の発明によれば、第1車載電源のプラス端子がアースされ、第2車載電源が短絡されても、第2逆流防止用ダイオードにより、過電流が流れることを防止することができるので、より一層確実に、過電流が生じることによる不具合を防止することができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【0055】
請求項5記載の発明によれば、第2スイッチ手段−第2負荷間であって、第2車載電源のプラス端子より第2スイッチ手段側がアースされ、第2車載電源が短絡されても、第3逆流防止用ダイオードにより、過電流が流れることを防止することができるので、より一層確実に、過電流が生じることによる不具合を防止することができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【0056】
請求項6記載の発明によれば、接続線を、車両内に配索せずに、第2負荷内部に納めることができ、車両の衝突が起きても、第2車載電源−第2又は第3逆流防止用ダイオード間の接続線がアースされることがないので、第2車載電源の短絡を防止することができる車両用電源供給装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用電源供給装置の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】従来の車両用電源供給装置の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第1負荷
2 第2負荷
3 遮断ユニット(第1遮断手段)
B1 車載バッテリ(第1車載電源)
B2 小型バッテリ(第2車載電源)
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ(第2スイッチ手段)
Le リレースイッチ(第3スイッチ手段)
c リレーコイル
D1 ダイオード(第1逆流防止用ダイオード)
D2 ダイオード(第2逆流防止用ダイオード)
D3 ダイオード(第3逆流防止用ダイオード)
L 接続線
Claims (6)
- 第1車載電源と、
互いに並列に接続され、前記第1車載電源からの電源供給を受ける第1及び第2負荷と、
該第2負荷のアース側にマイナス端子が、前記第2負荷の第1車載電源側にプラス端子が各々接続された第2車載電源と、
車両衝突時時以降に、前記第1車載電源のマイナス端子−アース間の電気接続を遮断する第1遮断手段と、
少なくとも車両衝突時以降に、前記第2車載電源から前記第1負荷に流れる電流を遮断する第2遮断手段と、
前記第1車載電源−前記第2負荷及び第2車載電源の並列回路間であって、かつ、前記第1負荷と並列に接続された第2スイッチ手段と、
前記第1車載電源−前記第2スイッチ手段間と、前記第2車載電源のプラス端子とを接続する接続線と、
前記第2負荷及び第2車載電源の並列回路上に設けられ、かつ、第2スイッチ手段−前記第2負荷間に一端が接続され、前記第2車載電源のプラス端子に他端が接続された第3スイッチ手段と、を備え、そして、
前記第2車載電源は、前記第1車載電源より端子電圧が小さい
ことを特徴とする車両用電源供給装置。 - 請求項1記載の車両用電源供給装置であって、
前記第2遮断手段は、前記第2負荷及び前記第2車載電源に対して並列に、かつ、前記第1負荷に対して直列に接続された第1逆流防止用ダイオードである
ことを特徴とする車両用電源供給装置。 - 請求項1又は2記載の車両用電源供給装置であって、
前記第3スイッチ手段は、常閉のリレースイッチであり、当該リレーコイルが、前記接続線上に設けられている
ことを特徴とする車両用電源供給装置。 - 請求項1〜3何れか1項に記載の車両用電源供給装置であって、
前記接続線上に設けられた第2逆流防止用ダイオードを
さらに備えることを特徴とする車両用電源供給装置。 - 請求項1〜4何れか1項に記載の車両用電源供給装置であって、
前記第2スイッチ手段−前記第2負荷間であって、前記第2車載電源のプラス端子より第2スイッチ手段側に設けられた第3逆流防止用ダイオードを
さらに備えることを特徴とする車両用電源供給装置。 - 請求項4又は5記載の車両用電源供給装置であって、
前記第2車載電源及び前記第2又は前記第3逆流防止用ダイオードは、前記第2負荷内に内蔵されている
ことを特徴とする車両用電源供給装置。
Priority Applications (1)
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