JP2001078046A - 色変換方法、色変換装置、および色変換定義記憶媒体 - Google Patents

色変換方法、色変換装置、および色変換定義記憶媒体

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JP2001078046A
JP2001078046A JP24771199A JP24771199A JP2001078046A JP 2001078046 A JP2001078046 A JP 2001078046A JP 24771199 A JP24771199 A JP 24771199A JP 24771199 A JP24771199 A JP 24771199A JP 2001078046 A JP2001078046 A JP 2001078046A
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color
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space
coordinate
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JP24771199A
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Akihito Okubo
彰人 大久保
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は入力デバイスにより得られた画像デー
タを、出力デバイスで画像出力した場合に好適な色調子
が得られるように変換する色変換方法等に関し、共通色
空間でガマットマッピングを行なったときに生じ易い不
自然な画像となってしまうことを避け、かつ色調子の優
れた再生画像を得ることのできる色変換を行なう。 【解決手段】出力デバイスに依存した色空間上で、彩色
の度合を表す評価値Cに応じた色変換曲線を採用して、
色変換を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば画像を入力
して画像データを得る入力デバイス等により得られた画
像データを、画像データに基づいて画像を出力する出力
デバイスで画像出力した場合に、好適な色調子が得られ
るように色変換を行なう色変換方法、色変換装置、およ
び好適な色調子が得られる色変換定義を記憶した色変換
定義記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、記録された画像を読み取って画
像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被
写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを
得るDSC(ディジタルスチールカメラ)等、画像を入
力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイス
が知られている。これらの入力デバイスでは、画像デー
タは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブル
ー)の3色についてそれぞれ例えば0〜255等の決ま
った範囲のデータで表わされるが、R、G、B3色につ
いてそれぞれ決まった範囲内の数値で表現することので
きる色には自ずと限界があり、元々の画像の色が極めて
豊かな表現を持っていたとしても、一旦入力デバイスを
用いて画像データに変換すると、その画像データによっ
て表わされる画像は、そのR、G、B色空間内のある色
表現領域内の色に制限されることになる。
【0003】また、画像データに基づいて画像を出力す
る出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ
光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上
に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインク
ジェット方式などの方式で用紙上に画像を記録するプリ
ンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、
画像データに基づいて表示画面上に画像を表示するCR
Tディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示装
置等、様々なタイプの出力デバイスが知られているが、
これらの出力デバイスについても上述の入力デバイスと
同様、各出力デバイスに応じた色表現領域が存在する。
すなわち、出力デバイスは、例えばR、G、B3色を表
現する画像データやC(シアン)、M(マゼンタ)、Y
(イエロー)、K(墨)の4色を表現する画像データに
基づいて様々な色を表現することができるが、その表現
できる色は、出力デバイス色空間(例えばR、G、B空
間、CMYK(空間等)のある色表現領域内(例えば
R、G、Bそれぞれについて0〜255の範囲の数値で
表わされる色表現領域内等)に制限される。このような
入力デバイスや出力デバイスにおける色表現領域はカラ
ーガマット(Color Gamut)と称される。
【0004】また、例えばある1つの画像データ(例え
ば(R、G、B)=(50,100,200)を表わす
画像データ)であってもその画像データに基づいて得ら
れる画像の色は出力デバイスの種類により異なる。この
点は入力デバイスと出力デバイスとの間でも同様であ
り、ある入力デバイスで得られた(R、G、B)=(5
0,100,200)の画像データをそのまま用いてあ
る出力デバイスで画像を出力しても、入力デバイスで入
力される元になった画像の色と出力デバイスで出力され
た画像の色は一般には一致しない。したがって、ある入
力デバイスで画像を読み取って画像データを得、その画
像データを基にして、ある出力デバイスで元の画像を再
現しようとしたとき、入力デバイスで得られた画像デー
タをそのまま出力デバイスに送るのではなく、その間で
画像データを変換する必要がある。ここでは画像の色に
着目しており、この画像データの変換を色変換(ガマッ
トマッピング(Gamut Mapping))と称す
る。
【0005】上述したように、色表現領域は各デバイス
によって異なるとともに、数値上同一の画像データであ
っても各デバイスにおいて表現される色はそれぞれに異
なっている。そこで、色変換(ガマットマッピング)を
行なうにあたっては、従来は、デバイスには依存しない
共通色空間(Device IndependentD
ataの空間)、例えばL***色空間等を中間に置
き、入力デバイスで得られた入力デバイスに依存した色
空間上の画像データを共通色空間上の画像データに変換
してその共通色空間上でガマットマッピングを行ない、
そのガマットマッピングを行なった後の画像データを、
出力デバイスに依存した色空間上の画像データにすると
いう手法が採用されている(例えば特開昭60−105
376号公報、特開昭61−288662号公報、特開
平4−196675号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
共通色空間上でガマットマッピングが行なわれている
が、この共通色空間でのガマットマッピングは、例えば
***色空間上ではL*軸、a*軸、b*軸の3軸から
なる3次元空間上でのマッピングであり、自由度が大き
く如何ようにもマッピングを行なうことが可能である
が、その反面、自由度が大き過ぎ、マッピングのための
調整パラメータの設定が困難であって、結果として、マ
ッピング後の画像に調子の不連続性(調子のジャンプや
階調のつながり悪さ)を来たす可能性が高く、また不自
然な印象を与える画像となってしまうことも多い。
【0007】一方、最終的に必要な画像データは出力デ
バイスに依存した色空間(出力色空間)における画像デ
ータであることから、出力色空間上の画像データに変換
し、その出力色空間(例えばRGB空間)上で、R、
G、Bそれぞれについて例えば0〜255の範囲から食
み出たデータを、負のデータについては0に、255を
越えるデータについては255にクリップすることによ
りR、G、Bそれぞれのデータを0〜255の範囲内に
圧縮する、といった手法が提案されている(特開平2−
214266号公報(CMY空間で圧縮)、特開平4−
334267号公報(濃度で圧縮))。これは、単純な
手法ではあるが、いわば出力色空間でのガマットマッピ
ングの一例に相当する。
【0008】このように、出力色空間上でガマットマッ
ピングを行なう、という考え方自体については従来提案
されており、出力色空間は、例えばRGB等、人間の色
の感覚に合った色空間であるため、共通色空間でガマッ
トマッピングを行なった場合に生じやすい調子の不連続
性や不自然な印象の画像となってしまうという不都合を
避けることができる。さらに、出力色空間でのマッピン
グは、その出力色空間を規定するR、G、Bの3軸それ
ぞれについて独立に1次元的なマッピングを行なうこと
ができ、マッピングが容易であり、高速なマッピングが
可能であるという利点もある。
【0009】しかしながら、出力色空間でマッピングを
行なう従来の提案は、例えばR、G、Bの各データのと
り得る範囲(例えば0〜255)から外れるデータを0
または255に単純にクリップするというものであり、
良好な色調子の再生画像を得るという観点からは不充分
である。これを改善し、R、G、Bの各軸について柔軟
にマッピングをすることも考えられるが、その場合、カ
ラーバランスが大きく崩れてしまう可能性があり、出力
色空間で良好なガマットマッピングを行なうための有力
な指針は見あたらないのが現状である。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、出力デバイス
に依存した色空間上でガマットマッピングを行なうこと
による不都合を避け、さらに、従来の単なるクリッピン
グ等の手法と比べ良好な色調子の再生画像を表わす画像
データを得ることのできる色変換方法、その色変換方法
を実現する色変換装置、およびそのような良好な色調子
の画像を得ることのできる画像データに変換することが
可能な色変換定義を記憶した色変換定義記憶媒体を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の色変換方法は、画像と画像データとの間を媒介する
第1のデバイスに依存した第1の色空間内の座標点を表
わす色データを、画像データに基づく画像を出力する第
2のデバイスに依存した第2の色空間内の座標点を表わ
す色データに変換する色変換方法において、上記第1の
色空間内の座標点を表わす色データを、上記第2の色空
間内の座標点を表わす色データに、その第2の色空間に
おける上記第2のデバイスの色表現領域から外れた座標
点を表わす色データへの変換を許容して変換する第1の
色変換過程と、第1の色変換過程において得られた、上
記第2の色空間内の、上記第2のデバイスの色表現領域
から外れた座標点であることが許容された第1の座標点
を表わす色データを、その第2の色空間内の、上記第2
のデバイスの色表現領域内の座標点であることが保証さ
れた第2の座標点を表わす色データに変換する第2の色
変換過程とを有し、上記第2の色変換過程が、上記第1
の座標点を表わす色データを、その第1の座標点で表わ
される色が持つ彩色の度合いに応じた色変換アルゴリズ
ムに従って上記第2の座標点を表わす色データに変換す
る過程であることを特徴とする。
【0012】ここで、上記の、「画像と画像データとの
間を媒介する第1のデバイス」は、画像を入力して画像
データを得る入力デバイスと、画像データに基づく画像
を出力する出力デバイスとの双方を含む概念である。上
記の本発明の色変換方法において、第1のデバイスが出
力デバイスである場合の一例としては、CRTディスプ
レイ装置(第1のデバイス)の表示画面上に画像を表示
し、その表示された画像をそのままプリンタ(第2のデ
バイス)でプリント出力する場合が挙げられる。この場
合、CRTディスプレイ装置(第1のデバイス)の表示
画面上に表示された画像を表わす、そのCRTディスプ
レイ装置に依存した第1の色空間上の画像データ(色デ
ータ)を、プリント出力を行なおうとしているプリンタ
に依存した第2の色空間上の画像データ(色データ)に
変換する必要があり、そこに本発明の色変換方法を適用
することができる。
【0013】出力デバイスに依存した色空間(例えばR
GB色空間)において、グレー軸については、マッピン
グにより座標点を移動させるのではなく座標点を変更し
ないままにしておく方が好ましい。これに対し、グレー
軸から離れた座標点については必要に応じてある程度大
きく移動させてもよい。本発明の色変換方法では、第2
の色変換過程における色変換前(第1の色変換過程にお
ける色変換後)の第1の座標点を表わす色データを、そ
の第1の座標点で表わされる色が持つ彩色の度合いに応
じた色変換アルゴリズムに従って第2の座標点を表わす
色データに変換するようにしたため、例えば彩色の度合
いが小さい、グレー軸に近い座標点についてはあまり移
動させずに、彩色の度合いが大きい、グレー軸から離れ
た座標点については、良好な色調子を狙ってかなり大胆
に座標を移動させ、グレーを崩さずに、良好な色調子
の、自然な印象の画像を得ることができる。
【0014】ここで、上記第2の色変換過程は、上記第
1の座標点で表わされる色が持つ彩色の度合いを指標す
る評価値を求め、その評価値に応じた色変換アルゴリズ
ムに従って上記第1の座標点を表わす色データを上記第
2の座標点を表わす色データに変換する過程であっても
よい。
【0015】この評価値を求める方法は特定の方法に限
定されるものではなく、例えば上記第1の座標点の、グ
レー軸からの距離を求め、その距離を評価値としてもよ
く、あるいは、その第1の座標点について、後述する実
施形態において説明するような「仮想彩度」を求め、そ
の仮想彩度を評価値としてもよい。
【0016】また、上記第2の色変換過程は、前記第2
の色空間を規定する複数の座標軸それぞれについて独立
に座標変換を行なうことにより、上記第1の座標点を表
わす色データを上記第2の座標点を表わす色データに変
換する過程であることが好ましい。
【0017】第2の色空間(出力デバイスに依存した色
空間)におけるガマットマッピングは、その色空間を規
定する複数の座標軸それぞれについて独立に座標変換を
行なうことができることに1つのメリットがあり、そう
することにより、容易な、したがって高速な色変換が可
能となる。
【0018】また、上記本発明の色変換方法において、
上記第1の色変換過程は、上記第1の色空間内の座標点
とデバイス非依存の共通色空間内の座標点との対応を定
義した第1の色変換定義と、共通色空間内の座標点と上
記第2の色空間内の座標点との対応を、その第2の色空
間における、上記第2のデバイスの色表現領域から外れ
た座標点と共通色空間内の座標点との対応の定義を含ん
で定義した第2の色変換定義とを用いて、上記第1の色
空間内の座標点を表わす色データを上記第2の色空間内
の座標点を表わす色データに、その第2の色空間におけ
る上記第2のデバイスの色表現領域から外れた座標点を
表わす色データへの変換を許容して変換する過程であっ
てもよい。
【0019】ここで、上記第1の色変換定義と上記第2
の色変換定義とを用いるにあたり、それらを別々に用い
て、第1の色空間の色データを一旦共通色空間の色デー
タに変換し、次いで、その共通色空間の色データを第2
の色空間の色データに変換してもよく、第1の色変換定
義と第2の色変換定義とを合体させて1つの色変換定義
を作成し、その合体させた色変換定義を用いて、第1の
色空間の色データを直接に第2の色空間の色データに変
換してもよい。
【0020】第1のデバイスに依存した色空間(第1の
色空間)と第2のデバイスに依存した色空間(第2の色
空間)は直接には対応づけられず、後述する実施形態に
示すようにして、第1の色空間と共通色空間とが対応づ
けられるとともに、第2の色空間と共通色空間とが対応
づけられ、これにより、第1の色空間と第2の色空間
は、共通色空間を介在させて対応づけられることにな
る。
【0021】ここで、上記本発明の色変換方法におい
て、上記第1の色変換過程の前段に、上記第2の色空間
における上記第2のデバイスの色表現領域から外れた座
標点と共通色空間内の座標点との対応を表わす対応デー
タを推定により求めるデータ推定過程を含む、上記第2
の色変換定義を作成する定義作成過程を有し、そのデー
タ推定過程が、上記第2の色空間における上記第2のデ
バイスの色表現領域から外れた第3の座標点の対応デー
タを求めるにあたり、上記第2の色空間における上記第
3の座標点を含む局所領域内の、既に対応データを有す
る複数の第4の座標点の対応データに基づいて、上記第
3の座標点の対応データを求める過程であることが好ま
しい。
【0022】第1のデバイスの色表現領域を第2のデバ
イスに依存した色空間(第2の色空間)に写像したと
き、その写像された第1のデバイスの色表現領域は、一
般に、第2のデバイスの色表現領域とは一致せず、第2
のデバイスの色表現領域から外れた座標点については共
通色空間の座標点との対応(すなわちその共通色空間を
媒介させた第1の色空間との対応)を推定する必要があ
る。ここでは、上記のように、第2の色空間における第
3の座標点(対応関係を推定しようとしている座標点)
の対応データを求めるにあたり、第2の色空間におけ
る、その第3の座標点を含む局所領域内の、既に対応デ
ータを有する複数の座標点(複数の第4の座標点)の対
応データに基づいて、その第3の座標点の対応データを
推定しようというものであり、推定しようとしている座
標点(第3の座標点)を含む局所領域内のデータを用い
るため高精度の推定が可能となり、良好な色変換、すな
わち良好な色調子の画像再生に大きく寄与することにな
る。
【0023】ここで、上記データ推定過程は、上記複数
の第4の座標点として、第2の色空間における第2のデ
バイスの色表現領域内の座標点を採用した過程であるこ
とが好ましく、あるいは、上記データ推定過程は、上記
複数の第4の座標点として、少なくとも1つの座標点が
第2の色空間における第2のデバイスの色表現領域内の
座標点であって、他の座標点は、既に対応データが求め
られた、第2の色空間における第2のデバイスの色表現
領域から外れた座標点を採用した過程であってもよく、
あるいは、上記データ推定過程は、上記複数の第4の座
標点として、第2の色空間における第2のデバイスの色
表現領域内外を区別することなく、全ての座標点が、既
に対応データが求められた、第2の色空間における第2
のデバイスの色表現領域から外れた座標点であることが
許容された複数の座標点を採用した過程であってもよ
い。
【0024】また、上記目的を達成する本発明の色変換
装置は、画像と画像データとの間を媒介する第1のデバ
イスに依存した第1の色空間内の座標点を表わす色デー
タを取得するデータ取得部と、データ取得部で取得した
色データを、画像データに基づく画像を出力する第2の
デバイスに依存した第2の色空間内の座標点を表わす色
データに変換するデータ変換部と、データ変換部で変換
された後の色データを出力するデータ出力部とを備え、
上記データ変換部が、第1の色空間内の座標点とデバイ
ス非依存の共通色空間内の座標点との対応を定義した第
1の色変換定義と、共通色空間内の座標点と第2の色空
間内の座標点との対応を、第2の色空間における、第2
のデバイスの色表現領域から外れた座標点と共通色空間
内の座標点との対応の定義を含んで定義した第2の色変
換定義と、第2の色空間における、第2のデバイスの色
表現領域から外れた座標点であることが許容された第1
の座標点を、第2の色空間における、第2のデバイスの
色表現領域内の座標点であることが保証された第2の座
標点に、第1の座標点で表される色が持つ彩色の度合い
に応じた色変換アルゴリズムに従って変換する第3の色
変換定義とを用いて、第1の色空間内の座標点を表わす
色データを、第2の色空間の第2のデバイスの色表現領
域内の座標点であることが保証された座標点を表わす色
データに変換するものであることを特徴とする。
【0025】本発明の色変換装置によれば、自然な印象
の画像であって、かつ良好な色調子の画像を得ることの
できる色データを得ることができる。
【0026】ここで、上記本発明の色変換装置におい
て、上記データ変換部が、第1の色変換定義と第2の色
変換定義と第3の色変換定義とを合体させた1つの色変
換定義を用いて、第1の色空間内の座標点を表わす色デ
ータを、第2の色空間の前記第2のデバイスの色表現領
域内の座標点であることが保証された座標点を表わす色
データに変換するものであることが好ましい。
【0027】合体させた1つの色変換定義を用いて色デ
ータを変換することにより、高速な色変換が可能とな
る。
【0028】また、本発明の色変換定義記憶媒体は、画
像データに基づく画像を出力する出力デバイスに依存し
た色空間における、その出力デバイスの色表現領域から
外れた座標点であることが許容された第1の座標点を、
その色空間における、その出力デバイスの色表現領域内
の座標点であることが保証された第2の座標点に、第1
の座標点で表わされる色が持つ彩色の度合いに応じた色
変換アルゴリズムに従って変換する色変換定義が記憶さ
れてなることを特徴とする。
【0029】本発明の色変換定義記憶媒体に記憶された
色変換定義(本発明の色変換装置における第3の色変換
定義)を用いて色データを変換することによって色調子
の優れた画像を得ることができる。
【0030】ここで、上記本発明の色変換定義記憶媒体
は、上記色変換定義に加え、さらに、その色変換定義と
は別々に、あるいはその色変換定義と1つに合体させた
形態で、デバイス非依存の共通色空間内の座標点と出力
デバイスに依存した色空間における、出力デバイスの色
表現領域から外れた座標点と共通色空間内の座標点との
対応の定義を含んで定義した色変換定義が記憶されてな
るものであってもよい。
【0031】この場合、これら双方の色変換定義(1つ
に合体させた形態を含む)を用いると共通色空間の色デ
ータを、好ましい色調子を持った、出力デバイスの色表
現領域内の色データに変換することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0033】図1は、本発明の一実施形態が適用された
画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図であ
る。
【0034】ここには、カラースキャナ10が示されて
おり、そのカラースキャナ10では原稿画像11が読み
取られてRGB3色の画像データが生成される。このR
GBの画像データはパーソナルコンピュータ20に入力
される。このパーソナルコンピュータ20では、カラー
スキャナ10で得られた画像データが、後述するカラー
プリンタ30に適した画像出力用のRGB3色の画像デ
ータに変換される。この画像出力用の画像データは、カ
ラープリンタ30に入力され、そのカラープリンタ30
では、入力された画像データに基づくプリント出力が行
なわれて、プリント画像31が形成される。
【0035】この図1に示すシステムでは、画像を入力
して画像データを得る入力デバイスの一例として、原稿
画像を読み取って画像データを生成するカラースキャナ
が示されているが、入力デバイスとしては、カラースキ
ャナのほか、例えばDSC(ディジタルスチールカメ
ラ)や、リバーサルフィルムを用いた写真撮影によりそ
のリバーサルフィルム上に画像を記録しその記録された
画像をカラースキャナ等で読み取って画像データを得る
システムや、その他画像を入力して画像データを得るも
のであればよい。
【0036】また、この図1に示すシステムでは画像デ
ータに基づく画像を出力する出力デバイスの一例として
カラープリンタ30を示したが、このカラープリンタ3
0は、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、
インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、
変調されたレーザ光で印画紙を露光してその印画紙を現
像する方式のプリンタであってもよく、そのプリント方
式の如何を問うものではない。また、出力デバイスとし
ては、プリンタに限定されるものではなく、印刷機であ
ってもよく、あるいは表示画面上に画像を表示するCR
Tディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置等の画
像表示装置であってもよい。
【0037】ただし、ここでは、入力デバイス、出力デ
バイスの各一例としてカラースキャナ10、カラープリ
ンタ30を備えたシステムを前提として説明する。
【0038】ここで、この図1に示すシステムにおけ
る、本発明の一実施形態としての特徴は、パーソナルコ
ンピュータ20の内部で実行される処理内容にあり、以
下、このパーソナルコンピュータ20について説明す
る。
【0039】図2は、図1に1つのブロックで示すパー
ソナルコンピュータ20の外観斜視図、図3は、そのパ
ーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図であ
る。
【0040】このパーソナルコンピュータ20は、外観
構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に
応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置
22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を
入力するキーボード23、および、表示画面22a上の
任意の位置を指定することにより、その位置に表示され
た、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス2
4を備えている。この本体装置21は、外観上、フロッ
ピィディスクを装填するためのフロッピィディスク装填
口21a、およびCD−ROMを装填するためのCD−
ROM装填口21bを有する。
【0041】本体装置21の内部には、図3に示すよう
に、各種プログラムを実行するCPU211、ハードデ
ィスク装置213に格納されたプログラムが読み出され
CPU211での実行のために展開される主メモリ21
2、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディ
スク装置213、フロッピィディスク100が装填され
その装填されたフロッピィディスク100をアクセスす
るFDドライバ214、CD−ROM110が装填さ
れ、その装填されたCD−ROM110をアクセスする
CD−ROMドライバ215、カラースキャナ10(図
1参照)と接続され、カラースキャナ10から画像デー
タを受け取る入力インタフェース216、カラープリン
タ30に画像データを送る出力インタフェース217が
内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図2にも
示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24
は、バス25を介して相互に接続されている。
【0042】ここで、CD−ROM110には、このパ
ーソナルコンピュータ20を色変換装置として動作させ
るための色変換プログラムや色変換定義が記憶されてお
り、そのCD−ROM110はCD−ROMドライバ2
15に装填され、そのCD−ROM110に記憶された
色変換プログラムや色変換定義がこのパーソナルコンピ
ュータ20にアップロードされてハードディスク装置2
13に記憶される。
【0043】ここで、コンピュータ20に組み込まれた
色変換プログラムの動作説明は後に譲り、次に、このパ
ーソナルコンピュータ20内に格納される、色変換定義
の作成方法について説明する。
【0044】図4は、色変換定義の1つを成す入力プロ
ファイルの概念図である。
【0045】入力プロファイルがカラースキャナ10の
メーカ等から入手できる時は、入力プロファイルを新た
に作成することは不要であるが、ここではその入力プロ
ファイルの基本的な作成方法について説明する。
【0046】図1に示す原稿画像11に代えて多数の色
パッチからなるカラーパッチ画像を用意し、そのカラー
パッチ画像をカラースキャナ10で読み取って、各色パ
ッチごとの、RGB空間(本発明にいう第1の色空間の
一例)上の色データを得るとともに、その原稿画像を測
色計で測色して、各色パッチについて、例えば、共通色
空間の一例であるL***空間上の座標点を表わす色
データを得る。尚、共通色空間に関する詳細説明は後に
譲る。
【0047】このようにしてRGB色空間上の座標点と
***色空間上の座標点との対応が定義された入力
プロファイルが得られる。この入力プロファイルは、カ
ラースキャナ10の種類や、さらに一般的には入力デバ
イスの種類によってそれぞれ異なる、入力デバイスに依
存したプロファイルである。
【0048】図5は、もう1つの色変換定義である出力
プロファイルの概念図である。
【0049】カラープリンタに対応する出力プロファイ
ルはそのカラープリンタのメーカから提供されることも
あり、プリント出力しようとするカラープリンタに対応
する出力プロファイルを入手することが出来れば出力プ
ロファイルの作成は不要であるが、ここでは、その出力
プロファイルを新たに作成するとした場合の基本的な作
成方法について説明する。
【0050】図1に示すパーソナルコンピュータ20か
ら、RGB3色の色データとして、R,G,Bそれぞれ
の値を順次変化させた色データを生成し、そのようにし
て生成した色データに基づくカラーパッチ画像をプリン
ト出力する。図1に示すプリント画像31は、カラーパ
ッチ画像を表わしている画像ではないが、このプリント
画像31に代えてカラーパッチ画像をプリント出力した
ものとし、そのカラーパッチ画像を構成する各カラーパ
ッチを測色計で測定する。こうすることにより、RGB
3色の色空間(本発明にいう第2の色空間の一例)上の
座標値と共通色空間(ここではL***色空間)上の
座標値との対応関係をあらわす出力プロファイルが構築
される。
【0051】この出力プロファイルは、出力デバイスに
応じてそれぞれ異なる、出力デバイスに依存したプロフ
ァイルである。
【0052】図6は、入力プロファイルと出力プロファ
イルとの双方からなる色変換定義を示す概念図である。
【0053】図4,図5を参照して説明した入力プロフ
ァイルと出力プロファイルを図1に示すパーソナルコン
ピュータ20に記憶しておき、カラースキャナ10で得
られたRGBの画像データを、図6に示すように、入力
プロファイルにより一旦L***色空間上の画像デー
タに変換し、そのL***色空間上の画像データを、
出力プロファイルによりRGBの画像データに変換して
カラープリンタに伝える。こうすることにより、カラー
プリンタ30では、原稿画像11の色表現を再現したプ
リント画像31を得ることができる。ただし、この場
合、以下に説明するようにカラースキャナ10の色表現
領域(カラーガマット)とカラープリンタ30の色表現
領域(カラーガマット)とが一般的には一致しないとい
う問題がある。
【0054】図7は、カラースキャナ10とカラープリ
ンタ30の色表現領域の模式図である。
【0055】図7(A)は、入力側の色空間である入力
RGB空間を示したものであるが、この図7(A)は、
図示の簡単のためR−G平面について示されてある。図
7(B),図7(C)も同様であり、図7(B)は共通
色空間の1つであるL** *空間のL*−a*平面につ
いて示されており、図7(C)は出力側の色空間である
出力RGB空間のR−G平面について示されている。
【0056】カラースキャナ10は、原稿画像11を、
R,G,Bそれぞれについて0〜255の値の数値を表
わす画像データに変換するものとし、この場合、カラー
スキャナ10の色表現領域は、図7(A)に示す矩形領
域101となる。
【0057】ここで、図4を参照して作成した入力プロ
ファイルを用いて、図7(A)に示す、カラースキャナ
10の色表現領域101を、L***空間に写像する
と、そのカラースキャナ10の色表現領域は領域102
のように表わされ、その色表現領域102を、さらに、
図5を参照して説明した出力プロファイルを用いて出力
側の色空間である出力RGB空間に写像すると、そのカ
ラースキャナ10の色表現領域は、図7(C)に示す領
域103に示すように表わされる。
【0058】これに対し、図1に示すカラープリンタ3
0の色表現領域は、図7(C)の出力RGB空間上で、
R,Gともに0〜255の数値範囲で示される矩形領域
303である。すなわち、原稿画像11をカラースキャ
ナ10で読み取って入力RGB空間上の画像データに変
換し、その画像データをL***空間を経由して出力
RGB空間上の画像データに変換すると、カラープリン
タ30で表現することのできる色(画像データ上でRG
Bともに0〜255の範囲)を超えた値、例えば図7
(C)に例示するような(R,G)=(110,29
0)、あるいは、(R,G)=(−100,260)な
どの値に変換される場合がある。この場合、これらの画
像データ、すなわち、カラープリンタ30の色表現領域
から外れた画像データはカラープリンタ30では出力で
きないため、従来は、前述した様に、それらの画像デー
タをカラープリンタ30の色表現領域の境界に位置する
画像データとなるようにクリップすることが提案されて
いる。具体的には、(R,G)=(110,290)
は、(R,G)=(110,255)に変更され、
(R,G)=(−100,260)は(R,G)=
(0,255)に変更されることになる。このような、
出力デバイスの色表現領域から外れたデータを単純にク
リップしてその色表現領域の境界に移動させる手法で
は、良好な色調の画像を得るという点からは不十分であ
り、これを改善しようというのが本実施形態である。
【0059】図7(C)に0〜255の矩形領域で示さ
れるカラープリンタ30の色表現領域303を出力プロ
ファイルを用いてL***空間に写像すると、図7
(B)に示す領域302のように表わされる。このL*
**空間に代表される共通色空間において、カラース
キャナ10(入力デバイス)の色表現領域102内の画
像データをカラープリンタ30(出力デバイス)の色表
現領域302に変換するための手法が従来いくつか提案
されていることは前述した通りである。
【0060】図7(B)のL***空間に写像された
カラープリンタ30の色表現領域302を図7(A)の
入力RGB空間にさらに写像すると、カラースキャナ1
0の色表現領域である矩形の領域101からはみ出た部
分のある、‘ひしゃげた’形の領域301のように表現
される。
【0061】ここで、図7(C)に示す出力RGB空間
に写像したカラースキャナ10の色表現領域103に
は、カラープリンタ30の色表現領域である(R,G)
=(0〜255,0〜255)の領域から外れた部分が
存在する旨説明したが、カラープリンタ30で色を表現
できるのは(R,G)=(0〜255,0〜255)の
領域であり、その矩形の色表現領域から外れた領域に関
しては、もともと色表現できない領域であるから、その
矩形の色表現領域から外れた領域内の点、例えば図7
(C)に例示的に示す(R,G)=(110,290)
や(R,G)=(−100,260)の点がL***
空間内のどの点に対応するかは一義的に決められるもの
ではなく、推定するより方法はない。
【0062】すなわち、ここには、カラースキャナ10
で得られた入力RGB空間上の画像データをカラープリ
ンタ30に依存した出力RGB空間上の画像データに変
換するには、カラープリンタ30の色表現領域303か
ら外れた点をどのようにして推定するかという問題が先
ず存在し、その推定が適切に行なわれた後、さらに出力
RGB空間上の画像データに変換された画像データを、
如何にしてカラープリンタ30の色表現領域内の画像デ
ータに変換する(ガマットマッピングを行なう)かとい
う問題が存在することになる。
【0063】そこで、以下では、カラープリンタ30の
色表現領域303から外れた点の推定方法と、出力RG
B空間上のガマットマッピングについて説明する。
【0064】ここでは先ず共通色空間について説明す
る。この共通色空間については、L***色空間がそ
の1つの例である旨説明したが、L***色空間であ
る必要はなく、特定の入力デバイスあるいは特定の出力
デバイスに依存しないように定義された色空間であれば
よい。例えばL***色空間のほか、XYZ色空間で
あってもよく、あるいはそれらの色空間に対し、色空間
上の各座標点が1対1で対応づけられるように明確に定
義された座標系であってもよい。そのような座標系の例
としては、以下の様に定義された標準RGB信号などが
ある。
【0065】
【数1】
【0066】ここで、例えばRSRGBを8ビットで表現し
たものをR8bitで表記すると、 R8bit=255×12.92RSRGB (0<RSRGB<0.00304) R8bit=255×1.055RSRGB (1.0/2.4) −0.055 (0.00304≦RSRGB≦1) となる。GSRGB,BSRGBを8ビットで表現したG8bit
8bitも同様に、それぞれGSRGB,BSRGBから変換する
ことができる。
【0067】もしくは、リバーサルフィルムのcmy濃
度で定義される色空間を共通色空間として採用してもよ
い。共通色空間を定めると、その共通色空間における色
表現領域が明確に定義される。ここでは、共通色空間と
して、その共通色空間の一例であるL***色空間を
取り上げて説明する。
【0068】図8は、出力RGB空間上の、カラープリ
ンタの色表現領域から外れた座標点に対応する、L**
*空間の座標点を指定する方法を示すフローチャート
である。ここでは、出力RGB空間は、R,G,Bのそ
れぞれについて例えば値が10ずつ飛び飛びに変化し
た、出力RGB空間上の各格子点について、L***
空間内の座標点との対応が求められ、LUT(ルックア
ップテーブル;LookUp Table)の形で記述
されるものとする。実際の色データの変換にあたって
は、その色データの上位ビット側はそのLUTを参照す
ることにより求められ、下位ビット側は、そのLUTを
参照した結果を補間することにより求められる。
【0069】そこで、ここでは、出力RGB空間上の各
格子点について、出力RGB空間とL***空間との
対応関係を推定することになる。
【0070】図9は、出力RGB空間におけるR−G平
面に並ぶ格子点を模式的に示した図である。
【0071】ここでは、この図9に示す色表現領域はカ
ラープリンタ30の色表現領域をいい、この色表現領域
内の各格子点については、各格子点の、L***空間
上の座標点との対応は、推定によらず一義的に定められ
る。従って、ここでは、図9に丸印や二重丸印を付し
た、色表現領域から外れた格子点とL***空間上の
座標点との対応が推定され、その対応を表わす対応デー
タが求められる。
【0072】以下、図9を参照しながら、図8のフロー
チャートについて説明する。
【0073】先ず、出力RGB空間上のある1つの格子
点に注目し、その注目した格子点(これを注目格子点と
称する)が、未推定格子点であるか否かが判定される
(ステップ(a1))。既に推定済みの格子点(色表現
領域内の格子点上は‘推定’を行うこともなく対応デー
タが存在するため、未推定格子点からは除外される。そ
の注目格子点が未推定格子点ではなかったとき、すなわ
ち、色表現領域内の格子点あるいは既に推定済みの格子
点であったときは、ステップ(a10)に進んで全ての
格子点について一巡したか否かが判定され、まだ、一巡
していないときは、次の格子点に注目格子点が移る(ス
テップ(a11))。
【0074】ステップ(a1)において注目格子点が未
推定格子点であると判定されると、ステップ(a2)に
進み、その注目格子点を中心として3×3×3格子内
(格子間距離にして±1)に、対応データを有する格子
点(色表現領域内の格子点あるいは既に推定済みの格子
点)が存在するか否かが判定される。その3×3×3格
子内に対応データを有する格子点が存在しなかったとき
は、ステップ(a10)に移り、ステップ(a11)に
おいて注目格子点が更新される。
【0075】ステップ(a2)において3×3×3格子
内に対応データを有する格子点が存在していたときは、
ステップ(a3)においてiを初期値1に設定し、ステ
ップ(a4)において、注目格子点を中心としたi×i
×i格子内に‘データ’が存在するか否かが判定され
る。ここでいう‘データ’は、後述するように、各実施
形態に応じて異なる。i×i×i格子内に‘データ’が
存在しないときはステップ(a8)に進み、iが1つイ
ンクリメントされる。
【0076】ステップ(a4)において、i×i×i格
子内にデータが存在すると判定されるとステップ(a
5)に進み、‘データ’の読取りが行なわれる。
【0077】ここで、ステップ(a4),(a5)にい
う‘データ’について説明する。
【0078】(1)推定方法の第1の実施形態では、ス
テップ(a4)において、i×i×i格子内に色表現領
域内の格子点が4つ以上存在するか否かが判定され、存
在する場合は、ステップ(a5)に進んで、その色表現
領域内の4つ以上の格子点の対応データが読み取られ
る。
【0079】(2)推定方法の第2実施形態では、ステ
ップ(a4)において、i×i×i格子内に少なくとも
1つは色表現領域内の格子点が存在し、かつ色表現領域
内外を問わず対応データを有する格子点が4つ以上存在
するか否かが判定され、その条件を満たすときはステッ
プ(a5)に進み、そのi×i×i格子内の4つ以上の
対応データが読み取られる。
【0080】(3)推定方法の第3実施形態では、ステ
ップ(a4)において、i×i×i格子内に、色表現領
域内外を問わず対応データを有する格子点が4つ以上存
在するか否かが判定され、対応データを有する格子点が
4つ以上存在するときは、ステップ(a5)に進み、そ
れら4つ以上の対応データが読み取られる。
【0081】ステップ(a6)では、ステップ(a5)
で読み取ったデータに基づいて、後述するステップ(a
9)で用いる行列の逆行列を計算する。行列が正則であ
って逆行列が計算できなければ(ステップ(a7))、
計算できるようになるまで、iが1つずつインクリメン
トされる(ステップ(a8))。
【0082】ステップ(a9)では、最小2乗法を用い
て、ステップ(a5)で読み取ったデータから、注目格
子点の対応データを推定する。
【0083】ステップ(a10)では、対応データを推
定しようとする格子点の全てについて処理が一巡したか
否かが判定され、未だ一巡していないときは現在の注目
格子点の次の格子点が新たな注目格子点として指定され
(ステップ(a11))、再び処理が繰り返される。
【0084】ステップ(a10)において、全ての格子
点について処理が一巡したと判定されるとステップ(a
12)に進み、対応データの推定を予定していた格子点
の中で未推定の格子点が存在するか否かが判定される。
これは、前回一巡する間において、対応データを有する
格子点からかなり離れた格子点を注目格子点としたとき
に、ステップ(a2)において、その注目格子点につい
ては対応データの推定を行なうことなく、次の格子点の
処理に移ることになり(ステップ(a11))、そのよ
うな未推定の格子点が存在するときは更に処理を繰り返
す必要があるからである。
【0085】ステップ(a12)において未推定格子点
が存在すると判定されると最初の格子点が注目格子点と
して設定され(ステップ(a13))、これまで説明し
た処理が繰り返される。
【0086】ステップ(a12)において、推定しよう
としていた格子点全てについて推定が終了した旨判定さ
れると、この推定ルーチンから抜けることになる。
【0087】ここで、最初に一巡する間には、図9に一
重丸印で示す、色表現領域に近い格子点の対応データの
推定が行なわれ、次に一巡する間には、図9に二重丸印
で示す最初の一巡の間に推定が行なわれた格子点に隣接
する領域の格子点の対応データの推定が行なわれる。
【0088】この図8に示す推定ルーチンの場合、注目
格子点の対応データを推定により求めるにあたり、上述
の(1)〜(3)のバリエーションを有するが、いずれ
の場合も、出力RGB空間内の、注目格子点を含む局所
領域(i×i×i格子)に着目して、その局所領域内
の、既に対応データを有する複数の格子点の対応データ
に基づいて注目格子点の対応データを求めるようにした
ため、高精度の推定が可能である。出力RGB色空間は
極めて非線形な空間であり、広い領域内の多数のデータ
に基づいて推定を行なうよりも、局所領域内のデータの
みを用いて推定を行なうことの方が高精度の推定が可能
となる。
【0089】次に、上記のような推定を含んで構築され
た出力プロファイルを用いて、出力RGB空間に変換さ
れた色データをカラープリンタ30の色表現領域内の色
データに変換する方法について説明する。
【0090】図10は、出力RGB空間内での色データ
の変換方法の説明図である。
【0091】ここでは、R,G,Bの3色それぞれにつ
いて独立して色変換が行なわれるが、図10には、それ
らR,G,BのうちのRに関する色変換を代表的に示し
てある。図10の横軸はRに関する変換前の値、縦軸は
変換後の値である。
【0092】従来提案された、マイナスの値を0にクリ
ップし、255を越える値を255にクリップする手法
は、図10に破線で示す変換に相当する。すなわち、0
〜255の範囲内の各値はそのままその値が保持され、
255を越える値は一律に255にクリップされ、マイ
ナスの値は一律に0にクリップされる。
【0093】これに対し、以下に説明する実施形態で
は、0〜255の範囲内の値も含め、ある程度なだらか
に0〜255の範囲内の数値に変換される。ただし、こ
こではR,G,Bそれぞれについて独立に座標変換を行
なうため、図10に示すような座標変換をR,G,Bそ
れぞれについて単純に行なったのでは、本来無彩色であ
るべき色(グレー)に色がついてしまい、グレーバラン
スが崩れで不自然な画像となってしまうことが予想され
る。そこでここでは、以下のようにして、グレーバラン
スを保った上で良好な色調子を得る色変換(ガマットマ
ッピング)が行なわれる。
【0094】図11は、色変換の過程を示したフローチ
ャートである。
【0095】ここでは先ずステップ(b1)において、
カラースキャナ10で画像を読み取ることにより得られ
た、入力RGB空間における色データが、図4を参照し
て説明した入力プロファイルに基づいてL***空間
の色データに変換され、次いでステップ(b2)におい
て、そのL***空間に変換された色データが、図5
を参照して説明した方法で作成されさらに図8,図9を
参照して説明した推定を含んで作成された出力プロファ
イルに基づいて、出力RGB空間の色データに変換され
る。この出力RGB空間に変換された色データは、図7
(C)に示す、カラースキャナの、出力RGB空間に写
像された色表現領域103の内部の座標点を表わす色デ
ータではあるが、カラープリンタの色表現領域(0〜2
55の矩形領域)303から外れた座標点を表わす色デ
ータである可能性がある。ここではこの色データを第1
の色データと称する。
【0096】そこで、次にステップ(b3)において、
その出力RGB空間に写像された第1の色データにより
表わされる色の彩色の度合いを指標する評価値が求めら
れる。この評価値の求め方の例は少し後で説明するが、
この評価値を求めた後、ステップ(b4)において、出
力RGB空間に写像された、カラープリンタの色表現領
域からはみ出しているかも知れない第1の色データか
ら、カラープリンタの色表現領域内の座標点であること
が保証された座標点を表わす色データ(ここではこれを
第2の色データと称する)に変換される。
【0097】これらステップ(b1)〜(b4)の処理
が、全ての第1の色データについて順次行なわれる(ス
テップ(b5))。
【0098】図12は評価値の求め方の説明図である。
【0099】ここでは、第1の色データのRGBの各値
をそのままそれぞれR,G,Bで表わし、それらR,
G,B3つの値のうちの最大値をMAX(RGB)、そ
れらR,G,B3つの値のうちの最小値をMIN(RG
B)、それらR,G,B3つの値のうちの中央値をMI
D(RGB)、で表わし、 Cp=MAX(RGB)−MID(RGB) Cm=MID(RGB)−MIN(RGB) としたとき、評価値Cとして、 C=(Cp+Cm)/255 を採用する。この評価値は、0≦C≦1の範囲内の座標
点(R,G,Bの各値の組み合わせ)に応じた値を持つ
ことになる。
【0100】ここで、Cpは、R,G,Bのいずれかの
純色にどれだけ近いかを示す指標であり、CmはC,
M,Yのいずれかの純色にどれだけ近いかを示す指標で
あり、したがって評価値Cは、色彩的には正確な彩度
(chroma)を示すものではなく、仮想彩度を示す
ものであるが、その色の彩色の度合いを指標している。
【0101】図13は、第1の色データから第2の色デ
ータへの、評価値Cに応じた変換アルゴリズムの説明図
である。
【0102】ここでは、C≦0.8のときは、彩色の度
合いが低いものとみなし、図10の破線に示す、255
を越える値を255にクリップし、マイナスの値を0に
クリップし、0〜255の範囲内の値はそのままその値
を保つという座標変換アルゴリズムが採用され、0.8
<C≦1.0のときは評価値Cの値に応じて、Cが1に
近づくほど広範囲の値を0〜255の範囲内の値になだ
らかにマッピングするというアルゴリズムが採用され
る。これにより、例えば、R=−100は、C≦0.8
のときはR’=0に変換されるが、C=0.9のときは
R’=10に変換され、R=300は、C≦0.8のと
きはR’=255に変換されるが、C=1のときはR’
=250に変換される。
【0103】ここで、R軸上のRcn1,Rcn2は、経験的
に定めた、あるいはある評価方法に基づいて定めたパラ
メータ値である。
【0104】このように、評価値Cが小さい値(グレー
軸に近い)のときは単にクリップするにとどめ、評価値
Cが大きくなるほど広範囲のデータをなだらかに0〜2
55の範囲内の値に写像することにより、グレーバラン
スを崩すことなく色調子の優れたプリント画像を得るこ
とのできる第2の色データへの変換が行なわれる。
【0105】尚、図12を参照して説明した評価値Cの
求め方や、図13を参照して説明した、評価値Cに応じ
た座標変換方法は、それぞれ一例に過ぎず、例えば評価
値Cとしてグレー軸(R=G=Bの対角線)からの距離
を求めその距離を評価値としてもよく、また座標変換方
法については、図13に示すパラメータRcn1,Rcn2
評価値Cに応じて変更したり、ある1つの評価値Cにお
けるRcn1以下の領域の変換カーブの傾きとRcn2以上の
領域の変換カーブの傾きを相互に異ならせたり、あるい
は、図13に示すような折れ線に代わり、もっとなめら
かな曲線を採用する等、様々な態様を採用することがで
きる。
【0106】図14は、本発明の色変換装置の一実施形
態の機能ブロック図である。
【0107】この図14に示す色変換装置は、図2,図
3に示すパーソナルコンピュータ20と、そのパーソナ
ルコンピュータで実行されるプログラムとの結合により
実現される。
【0108】この図14に示す色変換装置は、データ取
得部310と、データ変換部320と、データ出力部3
30と、定義記憶部340と、指定部350とから構成
されている。
【0109】定義記憶部340には、複数種類の入力デ
バイスそれぞれに対応した複数種類の入力プロファイル
341a,341b,…,341nと、複数種類の出力
デバイスそれぞれに対応した複数種類の出力プロファイ
ル342a,342b,…,342mと、複数種類の出
力色空間内色変換定義343a,343b,…,343
pが記憶されている。
【0110】入力プロファイル341a,341b,
…,341nのそれぞれは、各種の入力デバイスについ
て、基本的には図4を参照した作成方法により作成され
たものである。尚、図1には、入力デバイスはカラース
キャナ10の一種類のみ示されているが、図14の色変
換装置には、汎用性を持たせるため、複数種類の入力デ
バイスそれぞれに対応する複数種類の入力プロファイル
が用意されている。
【0111】また、定義記憶部340に記憶された出力
プロファイル342a,342b,…,342mは、各
種の出力デバイスについて、基本的には図5を参照して
説明した作成方法により作成され、さらに図8,図9を
参照して説明したように推定によりデータを持つ領域が
拡張された出力プロファイルである。
【0112】尚、入力プロファイルの場合と同様、図1
には、出力デバイスとして一種類のカラープリンタ30
のみ示されているが、図14の色変換装置は、出力デバ
イスに関しても汎用性を持たせるため、複数種類の出力
デバイスそれぞれに対応する複数種類の出力プロファイ
ルが用意されている。
【0113】また、定義記憶部340に記憶された出力
色空間内色変換定義343a,343b,…,343p
は、出力色空間内における出力デバイスの色表現領域内
とは限らない座標点を表わす第1の色データを、出力デ
バイスの色表現領域内であることが保証された第2の色
データに変換する色変換定義である。これら出力色空間
内色変換主義343a,343b,…,343pのうち
のある一部の出力色空間内色変換定義は、図11〜図1
3を参照して説明した方法によって作成された色変換定
義であり、ここでは、LUTの形式にまとめられたもの
である。また、これらの出力色空間内色変換定義353
a,343b,…,343pのうちの別の出力色空間内
色変換定義は、例えば図12を参照して説明した評価値
Cに代えてグレー軸からの距離を評価値としたり、図1
3に示す折れ線に代わり、別の変換曲線を採用したり
等、図11〜図13を参照して説明した方法とは異なる
方法によって作成された色変換定義であり、それらもL
UTの形式にまとめられている。
【0114】なお、この定義記憶部340は、ハードウ
ェア上は、図3に示すハードディスク装置213の内部
に設定されており、この定義記憶部340(図3に示す
ハードディスク装置)は、本発明の色変換定義記憶媒体
の一実施形態にも相当する。
【0115】指定部350では、入力デバイスの指定、
出力デバイスの指定、および出力色空間内色変換定義の
指定が行なわれる。あるいは、出力色空間内色変換定義
は、出力プロファイルに対応づけられており、出力プロ
ファイルの指定を受けてその指定された出力プロファイ
ルに応じた出力色空間内色変換定義を選択してもよい。
この指定部350は、ハードウェア上は、図2,図3に
示すキーボード23あるいはマウス24がその役割りを
担っている。
【0116】指定部350で入力デバイス、出力デバイ
スが指定されると、定義記憶部340に記憶された複数
の入力プロファイルのうちの指定された入力デバイスに
対応する入力プロファイル(ここでは入力プロファイル
341aとする)が読み出されてデータ変換部320に
入力されるとともに、定義記憶部340に記憶された複
数の出力プロファイル342a,342b,…,342
mのうちの指定された出力デバイスに対応する出力プロ
ファイル(ここでは出力プロファイル342aとする)
が読み出されてデータ変換部320に入力される。さら
に、定義変換部340からは、指定部350で指定され
た、あるいは出力プロファイルの指定に応じて選択され
た出力色空間内変換定義(ここでは出力色空間内色変換
定義343aとする)も読み出されて、データ変換部3
20に入力される。
【0117】データ変換部320では、それら入力プロ
ファイル341a、出力プロファイル342a、および
出力色空間内色変換定義343aが入力されると、それ
らを合体して1つの色変換用のLUT(ルックアップテ
ーブル)が作成される。
【0118】データ取得部310は、入力デバイスで得
られた色データを受け取る役割りをなすものであり、ハ
ードウェア上は、図3に示す入力インタフェース216
がこれに相当する。
【0119】また、データ出力部330は、データ変換
部320で色変換された後の色データの出力を担うもの
であり、ハードウェア上は、図3に示す出力インタフェ
ース217がこれに相当する。
【0120】入力デバイス、例えば図1に示すカラース
キャナ10で得られた色データがデータ取得部310を
経由してデータ変換部320に入力されると、データ変
換部320では、入力プロファイル341a、出力プロ
ファイル342a、および出力色空間内色変換定義34
3aの合体により作成された色変換用LUTによる色デ
ータの変換が行なわれる。この変換後の色データはデー
タ出力部330を経由して、出力デバイス、例えば図1
に示すカラープリンタ30に向けて出力される。
【0121】このデータ変換部320による色データの
変換は、本発明に特有な色変換を行なう出力色空間色変
換定義が参照された変換であり、色調子の優れた出力画
像を得ることができる。
【0122】ここで、図12に示す色変換装置におい
て、定義記憶部340に記憶された複数の出力プロファ
イル342a,342b,…,342mのうちの1つと
して、図2,図3に示す画像表示装置22に対応する出
力プロファイルを用意しておき、データ変換部320で
変換された後の色データに基づく画像をその画像表示装
置22の表示画面22a(図2参照)上に表示し、か
つ、指定部350(キーボード23やマウス24)に出
力色空間内色変換定義を補正する機能を持たせ、表示画
面上に表示された画像を見ながら、その画像がより好ま
しい色調子を持った画像となるように出力色空間内色変
換定義を補正できるように構成することが好ましい。
【0123】図15は、本発明の色変換定義記憶媒体の
もう1つの実施形態を示す図である。
【0124】図14を参照して、図14の色変換装置の
定義記憶部340が本発明の色変定義記憶媒体の一実施
形態に相当する旨説明したが、この図15には、本発明
の色変換定義記憶媒体のもう1つの例として、図3に示
すCD−ROM110に、ある特定の出力デバイスの出
力プロファイル343aと、その同じ出力デバイス用に
定義された出力空間内色変換定義343aが記憶された
例が示されている。
【0125】出力プロファイルは出力デバイスに依存し
ており、出力色空間内色変換定義343はその出力デバ
イスに依存した出力色空間において色調子のより優れた
画像を得るようにマッピングを行なうものであり、ある
特定の出力デバイスに適合した色変換定義としてこれら
をペアで、例えば可搬型記憶媒体に記憶させて流通させ
ることも可能である。図15には、出力プロファイル3
42aと出力色空間内色変換定義343aが別々に示さ
れているが、それらを合体させた1つの色変換定義を可
搬型記憶媒体に記憶させて流通させてもよい。
【0126】このような出力色空間内色変換定義343
aを入手したユーザは、図14に示すような機能を持つ
自分の色変換装置にその入手した出力色空間内色変換定
義343aをアップロードし、その色変換定義を使って
色調子の優れた色変換を行なうことができる。
【0127】尚、これまで説明した実施形態は、図1に
示すようにカラースキャナ10等の入力デバイスを用い
て画像から画像データを得る系に本発明を適用した例で
あるが、本発明は、2種類の出力デバイス間における色
変換にも適用することができる。
【0128】例えば、CRTディスプレイ装置(出力デ
バイスの一例)の表示画面上に画像データに基づく画像
を表示し、その表示画像と同じ画像をカラープリンタ
(出力デバイスのもう1つの例)でプリント出力しよう
とするときは、そのCRTディスプレイ装置に対応した
色空間の、そのCRTディスプレイ装置の色表現領域内
で定義された画像データを、カラープリンタに対応した
色空間の、そのカラープリンタの色表現領域内で定義さ
れる画像データに変換する必要があるが、このような場
面においても本発明を適用することができる。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
共通色空間でガマットマッピングを行なったときに生じ
易い調子の不連続や不自然な画像となってしまうことを
避け、かつ色調子の優れた再生画像を得る色変換を行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用された画像入力−色
変換−画像出力システムの全体構成図である。
【図2】図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピ
ュータの外観斜視図である。
【図3】図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピ
ュータのハードウェア構成図である。
【図4】入力プロファイルの概念図である。
【図5】出力プロファイルの概念図である。
【図6】入力プロファイルと出力プロファイルとの双方
からなる色変換定義を示す概念図である。
【図7】カラースキャナとカラープリンタの色表現領域
の模式図である。
【図8】出力RGB空間上の、カラープリンタの色表現
領域から外れた座標点上に対応する、L***空間の
座標点を推定する方法を示すフローチャートである。
【図9】出力RGB空間におけるR−G平面に並ぶ格子
点を模式的に示した図である。
【図10】R,G,BのうちのRに関する色変換を代表
的に示した図である。
【図11】出力RGB空間におけるガマットマッピング
の手順を示したフローチャートである。
【図12】評価値の求め方の説明図である。
【図13】第1の色データから第2の色データへの、評
価値Cに応じた変換アルゴリズムの説明図である。
【図14】本発明の色変換装置の一実施形態の機能ブロ
ック図である。
【図15】本発明の色変換定義記憶媒体のもう1つの実
施形態を示す図である。
【符号の説明】
10 カラースキャナ 11 原稿画像 20 パーソナルコンピュータ 21 本体装置 22 画像表示装置 22a 表示画面 23 キーボード 24 マウス 25 バス 30 カラープリンタ 100 フロッピィディスク 110 CD−ROM 211 CPU 212 主メモリ 213 ハードディスク装置 214 FDドライバ 215 CD−ROMドライバ 216 入力インタフェース 217 出力インタフェース 310 データ取得部 320 データ変換部 330 データ出力部 340 定義記憶部 341a,341b,…,341n 入力プロファイ
ル 342a,342b,…,342m 出力プロファイ
ル 343a,343b,…,343p 出力色空間内色
変換定義 350 指定部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像と画像データとの間を媒介する第1
    のデバイスに依存した第1の色空間内の座標点を表わす
    色データを、画像データに基づく画像を出力する第2の
    デバイスに依存した第2の色空間内の座標点を表わす色
    データに変換する色変換方法において、 前記第1の色空間内の座標点を表わす色データを、前記
    第2の色空間内の座標点を表わす色データに、該第2の
    色空間における前記第2のデバイスの色表現領域から外
    れた座標点を表わす色データへの変換を許容して変換す
    る第1の色変換過程と、 前記第1の色変換過程において得られた、前記第2の色
    空間内の、前記第2のデバイスの色表現領域から外れた
    座標点であることが許容された第1の座標点を表わす色
    データを、該第2の色空間内の、該第2のデバイスの色
    表現領域内の座標点であることが保証された第2の座標
    点を表わす色データに変換する第2の色変換過程とを有
    し、 前記第2の色変換過程が、前記第1の座標点を表わす色
    データを、該第1の座標点で表わされる色が持つ彩色の
    度合いに応じた色変換アルゴリズムに従って前記第2の
    座標点を表わす色データに変換する過程であることを特
    徴とする色変換方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の色変換過程が、前記第1の座
    標点で表わされる色が持つ彩色の度合いを指標する評価
    値を求め、該評価値に応じた色変換アルゴリズムに従っ
    て前記第1の座標点を表わす色データを前記第2の座標
    点を表わす色データに変換する過程であることを特徴と
    する請求項1記載の色変換方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の色変換過程が、前記第2の色
    空間を規定する複数の座標軸それぞれについて独立に座
    標変換を行なうことにより、前記第1の座標点を表わす
    色データを前記第2の座標点を表わす色データに変換す
    る過程であることを特徴とする請求項1記載の色変換方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1の色変換過程が、前記第1の色
    空間内の座標点とデバイス非依存の共通色空間内の座標
    点との対応を定義した第1の色変換定義と、前記共通色
    空間内の座標点と前記第2の色空間内の座標点との対応
    を、該第2の色空間における、前記第2のデバイスの色
    表現領域から外れた座標点と前記共通色空間内の座標点
    との対応の定義を含んで定義した第2の色変換定義とを
    用いて、前記第1の色空間内の座標点を表わす色データ
    を前記第2の色空間内の座標点を表わす色データに、該
    第2の色空間における前記第2のデバイスの色表現領域
    から外れた座標点を表わす色データへの変換を許容して
    変換する過程であることを特徴とする請求項1記載の色
    変換方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の色変換過程の前段に、前記第
    2の色空間における前記第2のデバイスの色表現領域か
    ら外れた座標点と前記共通色空間内の座標点との対応を
    表わす対応データを推定により求めるデータ推定過程を
    含む、前記第2の色変換定義を作成する定義作成過程を
    有し、 前記データ推定過程が、前記第2の色空間における前記
    第2のデバイスの色表現領域から外れた第3の座標点の
    対応データを求めるにあたり、該第2の色空間における
    前記第3の座標点を含む局所領域内の、既に対応データ
    を有する複数の第4の座標点の対応データに基づいて、
    前記第3の座標点の対応データを求める過程であること
    を特徴とする請求項4記載の色変換方法。
  6. 【請求項6】 前記データ推定過程が、前記複数の第4
    の座標点として、前記第2の色空間における前記第2の
    デバイスの色表現領域内の座標点を採用した過程である
    ことを特徴とする請求項5記載の色変換方法。
  7. 【請求項7】 前記データ推定過程が、前記複数の第4
    の座標点として、少なくとも1つの座標点が前記第2の
    色空間における前記第2のデバイスの色表現領域内の座
    標点であって、他の座標点は、既に対応データが求めら
    れた、前記第2の色空間における前記第2のデバイスの
    色表現領域から外れた座標点であることが許容された複
    数の座標点を採用した過程であることを特徴とする請求
    項5記載の色変換方法。
  8. 【請求項8】 前記データ推定過程が、前記複数の第4
    の座標点として、前記第2の色空間における前記第2の
    デバイスの色表現領域内外を区別することなく、全ての
    座標点が、既に対応データが求められた、前記第2の色
    空間における前記第2のデバイスの色表現領域から外れ
    た座標点であることが許容された複数の座標点を採用し
    た過程であることを特徴とする請求項5記載の色変換方
    法。
  9. 【請求項9】 画像と画像データとの間を媒介する第1
    のデバイスに依存した第1の色空間内の座標点を表わす
    色データを取得するデータ取得部と、 前記データ取得部で取得した色データを、画像データに
    基づく画像を出力する第2のデバイスに依存した第2の
    色空間内の座標点を表わす色データに変換するデータ変
    換部と、 前記データ変換部で変換された後の色データを出力する
    データ出力部とを備え、 前記データ変換部が、 前記第1の色空間内の座標点とデバイス非依存の共通色
    空間内の座標点との対応を定義した第1の色変換定義
    と、 前記共通色空間内の座標点と前記第2の色空間内の座標
    点との対応を、該第2の色空間における、前記第2のデ
    バイスの色表現領域から外れた座標点と前記共通色空間
    内の座標点との対応の定義を含んで定義した第2の色変
    換定義と、 前記第2の色空間における、前記第2のデバイスの色表
    現領域から外れた座標点であることが許容された第1の
    座標点を、該第2の色空間における、該第2のデバイス
    の色表現領域内の座標点であることが保証された第2の
    座標点に、該第1の座標点で表わされる色が持つ彩色の
    度合いに応じた色変換アルゴリズムに従って変換する第
    3の色変換定義とを用いて、 前記第1の色空間内の座標点を表わす色データを、前記
    第2の色空間の前記第2のデバイスの色表現領域内の座
    標点であることが保証された座標点を表わす色データに
    変換するものであることを特徴とする色変換装置。
  10. 【請求項10】 前記データ変換部が、前記第1の色変
    換定義と前記第2の色変換定義と前記第3の色変換定義
    とを合体させた1つの色変換定義を用いて、前記第1の
    色空間内の座標点を表わす色データを、前記第2の色空
    間の前記第2のデバイスの色表現領域内の座標点である
    ことが保証された座標点を表わす色データに変換するも
    のであることを特徴とする請求項9記載の色変換装置。
  11. 【請求項11】 画像データに基づく画像を出力する出
    力デバイスに依存した色空間における、該出力デバイス
    の色表現領域から外れた座標点であることが許容された
    第1の座標点を、該色空間における、該出力デバイスの
    色表現領域内の座標点であることが保証された第2の座
    標点に、該第1の座標点で表わされる色が持つ彩色の度
    合いに応じた色変換アルゴリズムに従って変換する色変
    換定義が記憶されてなることを特徴とする色変換定義記
    憶媒体。
  12. 【請求項12】 前記色変換定義に加え、さらに、該色
    変換定義とは別々に、あるいは該色変換定義と1つに合
    体させた形態で、デバイス非依存の共通色空間内の座標
    点と前記出力デバイスに依存した色空間における、該出
    力デバイスの色表現領域から外れた座標点と前記共通色
    空間内の座標点との対応の定義を含んで定義した色変換
    定義が記憶されてなることを特徴とする請求項11記載
    の色変換定義記憶媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062921A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびプログラム
JP2013102533A (ja) * 2000-10-13 2013-05-23 Seiko Epson Corp 画像ファイルの出力画像調整

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