JP2001077536A - 電子回路内蔵プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

電子回路内蔵プリント配線板およびその製造方法

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JP2001077536A JP24802499A JP24802499A JP2001077536A JP 2001077536 A JP2001077536 A JP 2001077536A JP 24802499 A JP24802499 A JP 24802499A JP 24802499 A JP24802499 A JP 24802499A JP 2001077536 A JP2001077536 A JP 2001077536A
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Masami Ishii
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造が簡素化され、素子の高密度実装が可能で
ある電子回路内蔵プリント配線板およびその製造方法を
提供する。 【解決手段】表面に第1の配線が形成された基材1と、
基材1上に形成され、第1の配線に接続する第1の電子
回路3と、第1の電子回路3および基材1上に形成され
た第1の絶縁性樹脂層2と、第1の絶縁性樹脂層2上に
形成された第2の配線とを有する電子回路内蔵プリント
配線板およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば抵抗やコン
デンサ等の電子部品が表面に実装されるプリント配線板
であって、電子回路を内蔵するプリント配線板およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化・軽量化に伴い、プリ
ント配線板の高密度化や実装部品の小型化に対する要求
が厳しくなっている。プリント配線板においては、配線
ルールの縮小により配線板表面と平行な方向について高
密度化が図られている。さらに、ビルドアップ工法を採
用して配線を積層させ、任意の層間にバイアホールを形
成することにより、配線板表面に垂直な方向での高密度
化も可能となった。
【0003】高密度実装のためチップ部品あるいは個別
受動部品は1005サイズから0603サイズへ縮小さ
れている。一方、半導体パッケージとしては従来、パッ
ケージの外周に多ピン化されたリードを有するSOP
(Small Outline Package)やQ
FP(Quad Flat Package)等の表面
実装デバイス(SMD;Surface Mount
Device)が用いられることが多かった。近年、半
導体パッケージをさらに小型化するため、ICチップの
能動素子面を基板に向けたフリップ・チップ接続によ
り、チップサイズパッケージ(CSP)化が図られてい
る。フリップ・チップ接続によればベアICはリードを
用いずに、通常、はんだバンプを介して基板にダイレク
トに実装される。
【0004】上記のフリップ・チップ実装によれば、I
Cチップの実装が可能な領域は基板表面であり、実装密
度は基板サイズの制限を受けるため、実装密度をさらに
飛躍的に向上させることは困難である。そこで、ICチ
ップを基板の内部に実装して実装密度を上げ、電子機器
を小型化する手段が特開平5−211256号公報およ
び特開平6−45763号公報に開示されている。以下
にこれらの発明について図面を参照して簡略に説明す
る。
【0005】特開平5−211256号公報記載の半導
体装置は、図4に示すように、下層基板101、キャビ
ティ基板102および上層基板103の3層から電気配
線基板が構成され、キャビティ基板102にキャビティ
104が形成されている。キャビティ104内にバンプ
105を介してICチップ106がフリップ・チップ実
装されている。ICチップ106と上層基板103との
間には熱良伝導性材107が形成され、ICチップ10
6からの放熱が促進されている。下層基板101とキャ
ビティ基板102の層間、およびキャビティ基板102
と上層基板103の層間にはそれぞれ配線108が形成
されている。また、各層の配線108を接続するバイア
ホール109が基板101、102、103の層間に形
成されている。上記の半導体装置によれば、電気配線基
板の内部にICチップ106が実装され、上層基板10
3および下層基板101の表面にそれぞれ電子部品11
0が形成されている。したがって、単位面積当たりの素
子実装数を増加させ、実装密度を向上させることが可能
となる。
【0006】一方、特開平6−45763号公報記載の
印刷配線板も、図5(a)および(b)に示すように、
内層基板201とその両面に形成された外層基板202
との3層を有し、図5(a)の印刷配線板は内層基板2
01に、図5(b)の印刷配線板は外層基板202にそ
れぞれICチップ203が形成されている。図5(a)
において、ICチップ203は内層基板201に形成さ
れたキャビティ204内にバンプ205を介して接続さ
れている。図5(b)においては、キャビティ204が
外層基板202に設けられ、ICチップ203が封止材
205により封止されている。上記の印刷配線板も、印
刷配線板の内部にICチップ203が実装され、外層基
板202の表面に電子部品206が形成されている。し
たがって、特開平5−211256号公報記載の半導体
装置と同様に、単位面積当たりの素子実装数を増加さ
せ、実装密度を向上させることが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の特開平5−211256号公報記載の半導体装
置、あるいは特開平6−45763号公報記載の印刷配
線板によれば、少なくとも3層の基板からプリント配線
板が構成され、それらの基板に形成されたキャビティ内
にICチップが実装される。したがって、基板にキャビ
ティを形成する工程や、基板を積層する工程が必要とな
る。
【0008】さらに、図4に示す特開平5−21125
6号公報記載の半導体装置の場合には、ICチップ10
6を実装した後、キャビティ104部分に例えばエポキ
シ樹脂からなる熱良伝導性材107を形成する工程が必
要である。同様に、図5(b)に示す特開平6−457
63号公報記載の印刷配線板の場合には、ICチップ2
03を実装した後、キャビティ204部分に封止材20
5を封入する工程が必要である。
【0009】プリント配線板にICチップを内蔵する従
来の方法によれば、以上のように工程数が増加し、ま
た、基板を積層するためプリント配線板の薄型化が難し
い。本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであ
り、したがって本発明は、構造が簡素化され、素子の高
密度実装が可能である電子回路内蔵プリント配線板およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電子回路内蔵プリント配線板は、表面に第
1の配線が形成された基材と、前記基材上に形成され、
前記第1の配線に接続する第1の電子回路と、前記第1
の電子回路および前記基材上に形成された第1の絶縁性
樹脂層と、前記第1の絶縁性樹脂層上に形成された第2
の配線とを有することを特徴とする。本発明の電子回路
内蔵プリント配線板は、好適には、前記第1の絶縁性樹
脂層に、前記第1の配線と前記第2の配線とを電気的に
接続するバイアホールが形成されていることを特徴とす
る。本発明の電子回路内蔵プリント配線板は、好適に
は、前記第2の配線上に、前記第2の配線に電気的に接
続する電子部品が形成されていることを特徴とする。
【0011】本発明の電子回路内蔵プリント配線板は、
好適には、前記第1の電子回路は半導体素子であり、前
記半導体素子は能動領域を前記基材に向けて実装されて
いることを特徴とする。本発明の電子回路内蔵プリント
配線板は、好適には、前記基材の裏面に形成された第3
の配線と、前記基材の裏面に形成され、前記第3の配線
に接続する第2の電子回路と、前記第2の電子回路およ
び前記基材の裏面を被覆する第2の絶縁性樹脂層と、前
記第2の絶縁性樹脂層の表面に形成された第4の配線と
を有することを特徴とする。
【0012】これにより、電子部品が実装されたプリン
ト配線板を有する電子機器を小型化・薄型化することが
可能となる。本発明の電子回路内蔵プリント配線板は、
従来の電子回路を内蔵したプリント配線板に比較して構
造が簡単であり、製造工程が簡略化される。また、本発
明の電子回路内蔵プリント配線板において、電子回路を
被覆する絶縁性樹脂として内部応力が小さいエポキシ系
樹脂を用いることにより、実装された電子回路が内部応
力により損傷を受けるのを防止することができ、実装さ
れた電子回路の信頼性を高めることができる。電子回路
をフリップ・チップ実装した場合には表面実装の場合に
比較して、通常、放熱性が低下するが、本発明の電子回
路内蔵プリント配線板によれば、電子回路を被覆する絶
縁性樹脂層を介して電子回路からの放熱が行われるた
め、内蔵された電子回路の温度上昇を抑制することがで
きる。
【0013】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法は、基材表
面に第1の配線を形成する工程と、前記基材上に前記第
1の配線に接続するように第1の電子回路を実装する工
程と、前記第1の電子回路および前記基材上に第1の絶
縁性樹脂層を形成する工程と、前記第1の絶縁性樹脂層
上に第2の配線を形成する工程とを有することを特徴と
する。本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法
は、好適には、前記第1の電子回路を実装する工程は、
半導体素子を能動領域が前記基材に向くように実装する
工程を含むことを特徴とする。本発明の電子回路内蔵プ
リント配線板の製造方法は、好適には、前記第1の電子
回路を実装する工程は、はんだバンプを介して前記半導
体素子を前記第1の配線に接続する工程を含むことを特
徴とする。本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製造
方法は、さらに好適には、前記第1の電子回路を実装
後、前記半導体素子と前記基材との空間に絶縁層を形成
する工程を有することを特徴とする。
【0014】本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製
造方法は、好適には、前記第1の絶縁性樹脂層に、前記
第1の配線と前記第2の配線とを電気的に接続するバイ
アホールを形成する工程を有することを特徴とする。本
発明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法は、さら
に好適には、前記バイアホールを形成する工程は、レー
ザ光照射により前記第1の絶縁性樹脂層を穿孔する工程
を含むことを特徴とする。本発明の電子回路内蔵プリン
ト配線板の製造方法は、さらに好適には、前記バイアホ
ールを形成する工程は、前記穿孔箇所に導電性材料を埋
め込む工程と、前記導電性材料の表面を平滑化する工程
とを含むことを特徴とする。本発明の電子回路内蔵プリ
ント配線板の製造方法は、さらに好適には、前記導電性
材料を埋め込む工程は、めっきを行う工程であることを
特徴とする。あるいは、本発明の電子回路内蔵プリント
配線板の製造方法は、好適には、前記導電性材料を埋め
込む工程は、導電ペーストを注入する工程であることを
特徴とする。
【0015】本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製
造方法は、好適には、前記第2の配線を形成する工程
は、前記第1の絶縁性樹脂層上に半硬化状態の樹脂層を
介して導電性膜を圧着させる工程と、前記導電性膜にエ
ッチングを行う工程とを含むことを特徴とする。本発明
の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法は、好適に
は、前記第2の配線上に、前記第2の配線に電気的に接
続する電子部品を形成する工程を有することを特徴とす
る。本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法
は、好適には、前記基材の裏面に第3の配線を形成する
工程と、前記基材の裏面に、前記第3の配線に接続する
ように第2の電子回路を実装する工程と、前記第2の電
子回路および前記基材の裏面を被覆する第2の絶縁性樹
脂層を形成する工程と、前記第2の絶縁性樹脂層の表面
に第4の配線を形成する工程とを有することを特徴とす
る。
【0016】これにより、簡略化された工程で電子回路
内蔵プリント配線板を形成することが可能となる。本発
明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法によれば、
基材上の電子回路を絶縁性樹脂を用いて被覆するため、
複数の基板を積層する工程や、基板にキャビティを設け
る工程が不要である。また、例えばレーザ光照射により
絶縁性樹脂層に任意にバイアホールを形成することがで
きるため、プリント配線板表面に電子部品を形成し、実
装密度を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電子回路内蔵プ
リント配線板およびその製造方法の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1(a)は本実施形態
の電子回路内蔵プリント配線板の断面図である。図1
(a)に示すように、本実施形態のプリント配線板は基
材1と絶縁性樹脂層2を有し、基材1には絶縁性樹脂層
2内に埋め込まれたICチップ(ベアIC)3が実装さ
れている。基材1は表面に配線が印刷された、例えばカ
プトン(デュポン社の商品名)やユーピレックス(宇部
興産の商品名)等のポリイミド樹脂、ガラスエポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂やセラミック等からなる基材であ
り、両面に配線が印刷された両面プリント配線板、ある
いは複数のプリント配線板が積層された多層プリント配
線板であってもよい。
【0018】基材1とICチップ3との接続は、ICチ
ップ3のアルミ電極表面に形成されたはんだバンプ(も
しくは金バンプ)4と、はんだペースト(もしくは導電
性接着剤層)5と、基材1表面の金めっきが施された銅
電極6によりなされている。基材1とICチップ3との
間の空間は絶縁性樹脂からなるアンダーフィル7により
埋め込まれている。また、基材1表面には銅からなるバ
イアホール接続ランド8も形成されている。
【0019】絶縁性樹脂層2の上層には接着層9を介し
て、所定のパターンを有する導電層10、11が形成さ
れている。導電層10、11のかわりに単層の導電層で
あってもよいが、導電層10が薄い場合には、例えばめ
っきにより導電層11が形成される。導電層10、11
以外の部分には接着層9上にソルダーレジスト12が形
成されている。導電層11の上部には例えばコンデンサ
や抵抗などの電子部品13が形成されている。電子部品
13の周囲には導電層11との接続のため、必要に応じ
てはんだ14が形成される。また、バイアホール接続ラ
ンド8上部の絶縁性樹脂層2、接着層9および導電層1
0にはバイアホール15が形成され、バイアホール15
内は導電層16となっている。導電層16上部の導電層
11は信号線となる。
【0020】上記の本実施形態の電子部品内蔵プリント
配線板によれば、素子の実装密度を上げ、電子機器を小
型化・薄型化することが可能となる。また、絶縁性樹脂
層2にはエポキシ系樹脂などの内部応力が小さい材料を
用いるため、実装された電子回路が内部応力により損傷
を受けるのを防止することができる。これにより、実装
された電子回路の信頼性を高めることができる。本実施
形態の電子回路内蔵プリント配線板によれば、ICチッ
プ3を被覆する絶縁性樹脂層2を介して電子回路からの
放熱が行われるため、内蔵されたICチップ3の温度上
昇を抑制することができる。
【0021】次に、上記の本実施形態の電子部品内蔵プ
リント配線板の製造方法について説明する。まず、図1
(b)に示すように、基材1に印刷された銅配線(不図
示)に金めっきを施し、基材1とICチップ3との接続
のための銅電極6およびバイアホール接続ランド8を形
成する。バイアホール接続ランド8の直径は例えば0.
2〜0.5mmとする。また、ICチップ3のアルミ電
極の表面にはんだ(もしくは金)バンプ4を形成する。
はんだ(もしくは金)バンプ4と銅電極6とを、はんだ
ペーストもしくは導電性接着剤層5を介して接続させ
る。導電性接着剤層5としては例えば、樹脂内に金属粒
を分散させてシート状にした異方性導電接着剤(AC
F;anisotropic conductive
film)を用いることができる。異方性導電接着剤を
用いる場合、上下から加熱・加圧すると樹脂が軟化し、
金属粒により電気的接続が得られる。基材1とICチッ
プ3との間の空間をアンダーフィル7により埋め込む場
合には、低粘度高純度エポキシ系インキ等の絶縁性樹脂
を、例えばディスペンサーを用いて注入し、100〜1
20℃、30分〜1時間加熱して樹脂を仮硬化させる。
【0022】次に、図1(c)に示すように、低内部応
力で高純度の熱硬化型エポキシ系インキを例えばステン
レススクリーンを用いて全面に印刷する。続いて、印刷
されたインキ内部の気泡を真空脱気により除去する。そ
の後、100〜120℃で1〜2時間加熱して樹脂を仮
硬化させ、さらに、150℃で30〜1時間の加熱によ
り樹脂を硬化させた。これにより、ICチップ3上の厚
さが例えば30〜100μmである絶縁性樹脂層2が形
成される。
【0023】次に、図2(a)に示すように、絶縁性樹
脂層2の上層に導電層として例えば銅箔10aを、接着
層9を介して圧着させる。銅箔10aの厚さは例えば1
2μmとするが、18μmあるいは35μmなど適宜変
更することができる。接着層9としては半硬化(Bステ
ージ)のエポキシ系樹脂を用い、接着層9の厚さは例え
ば20〜50μm程度とする。接着層9となる樹脂があ
らかじめ表面に形成された銅箔10aとして、例えば銅
箔RCC(松下電工製、住友ベークライト製、日立化成
製)を用いることができる。銅箔10aの接着層9を介
した絶縁性樹脂層2への圧着は、真空プレス成型により
行う。真空プレス成型の条件は例えば170〜180
℃、1時間、圧力20〜40kg/cm2 、真空度74
0〜750mmHgとする。
【0024】次に、図2(b)に示すように、バイアホ
ール接続ランド8の上部の銅箔10aにエッチングを行
い、直径0.1〜0.4mmの窓10bを形成する。窓
10bの直径はバイアホール接続ランド8の直径よりも
やや小さくなるように設定する。エッチングは例えば塩
化第2鉄もしくは塩化第2銅水溶液を用いたウェットエ
ッチングとする。窓10bはCO2 レーザもしくはUV
レーザを用いて、バイアホール接続ランド8上部の絶縁
性樹脂層2および接着層9にバイアホール15を形成す
るために設けられる。
【0025】次に、図2(c)に示すように、CO2
ーザもしくはUVレーザから窓10bにレーザ光を照射
して、絶縁性樹脂層2にバイアホール15を形成する。
バイアホール15の直径をバイアホール接続ランド8の
直径よりも例えば10〜30μm小さくすることによ
り、接続信頼性が高い良好な形状のバイアホール15を
形成することができる。レーザ光照射による穿孔の工程
で、除去された樹脂がバイアホール接続ランド8の銅表
面にパーティクルとして付着したり、あるいは、厚さ2
μm以下の樹脂薄膜となることがある。この場合、接続
不良の要因となるため、付着した樹脂を例えば過マンガ
ン酸水溶液(80〜90℃)を用いて完全に除去する。
【0026】次に、図3(a)に示すように、バイアホ
ール15に銀、銅などの導電性材料を含有する導電ペー
ストを充填してから、150〜170℃、20〜40分
程度加熱して導電ペーストを硬化させる。導電ペースト
の充填は例えばスクリーン印刷、ディスペンサーもしく
は針による転写によって行い、充填後、ブラシもしくは
バフ研磨により表面を平滑化する。これにより、バイア
ホール15内に導電層16が形成される。また、導電層
16の形成は、はんだペーストの充填と、はんだペース
トの一般的なリフロー条件に従った溶融により行うこと
もできる。
【0027】次に、図3(b)に示すように、銅箔10
aおよび導電層16の上層に、例えば銅めっきあるいは
導電ペーストの塗布により導電層11aを形成する。導
電層11aは銅箔10aが厚さ12μmあるいは18μ
mの薄膜である場合に形成し、導電層11aの厚さは例
えば10μmとする。バイアホール15の直径が0.1
mm程度と小さい場合には、バイアホール15の周囲が
良好にめっきされにくいため、導電ペーストにより導電
層11aを形成した方が一般に高い接続信頼性を得られ
る。
【0028】次に、図3(c)に示すように、導電層1
1aおよび銅箔10aにエッチングを行い、コンデンサ
や抵抗などの電子部品の接続ランド、あるいは信号線と
なる導電層10、11を形成する。このエッチングは、
例えば塩化第2鉄もしくは塩化第2銅水溶液を用いたウ
ェットエッチングとする。導電層10、11以外の部分
にエポキシ系の熱硬化型もしくは紫外線硬化型のソルダ
ーレジスト12を形成する。導電層11(あるいは、導
電層11を形成しない場合には導電層10)の表面に、
例えば銅からなる導電層の酸化や変色を防止する目的
で、フラックス処理、はんだコート処理もしくは金めっ
き処理を施す。その後、図1(a)に示すように、コン
デンサや抵抗などの電子部品13をICチップ3に接続
するランド(導電層10、11)に、はんだ14により
接続する。以上の工程により、図1(a)に示す電子回
路内蔵プリント配線板が形成される。
【0029】上記の本実施形態の電子回路内蔵プリント
配線板の製造方法によれば、簡略化された工程で、電子
回路を内蔵するプリント配線板を形成することが可能と
なる。また、レーザ光照射により絶縁性樹脂層2に任意
にバイアホール15を形成することができるため、プリ
ント配線板表面に電子部品13を形成し、実装密度を高
めることができる。本発明の電子回路内蔵プリント配線
板およびその製造方法の実施形態は、上記の説明に限定
されない。例えば、上記の実施形態においてICチップ
3はプリント配線板の片面に内蔵されるが、ICチップ
を基材1の両面に形成すれば、ICチップをプリント配
線板の両面に内蔵することも可能となる。その他、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の電子回路内蔵プリント配線板に
よれば、素子の実装密度を上げ、プリント配線板が用い
られる電子機器を小型化・薄型化することが可能とな
る。本発明の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法に
よれば、簡略な工程で電子回路が内蔵されたプリント配
線板を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の電子回路内蔵プリント配線板
の断面図であり、(b)および(c)は本発明の電子回
路内蔵プリント配線板の製造方法の製造工程を示す断面
図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の電子回路内蔵プリン
ト配線板の製造方法の製造工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明の電子回路内蔵プリン
ト配線板の製造方法の製造工程を示す断面図である。
【図4】従来の電子回路内蔵プリント配線板の断面図で
ある。
【図5】(a)および(b)は従来の電子回路内蔵プリ
ント配線板の断面図である。
【符号の説明】
1…基材、2…絶縁性樹脂層、3、106、203…I
Cチップ、4…はんだ(もしくは金)バンプ、5…はん
だペースト(もしくは導電性接着剤層)、6…銅電極、
7…アンダーフィル、8…バイアホール接続ランド、9
…接着層、10、11、16…導電層、12…ソルダー
レジスト、13、110、206…電子部品、14…は
んだ、15、109…バイアホール、101…下層基
板、102…キャビティ基板、103…上層基板、10
4、204…キャビティ、105…バンプ、107…熱
良伝導性材、108、207…配線、201…内層基
板、202…外層基板、205…封止材。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に第1の配線が形成された基材と、 前記基材上に形成され、前記第1の配線に接続する第1
    の電子回路と、 前記第1の電子回路および前記基材上に形成された第1
    の絶縁性樹脂層と、 前記第1の絶縁性樹脂層上に形成された第2の配線とを
    有する電子回路内蔵プリント配線板。
  2. 【請求項2】前記第1の絶縁性樹脂層に、前記第1の配
    線と前記第2の配線とを電気的に接続するバイアホール
    が形成されている請求項1記載の電子回路内蔵プリント
    配線板。
  3. 【請求項3】前記第2の配線上に、前記第2の配線に電
    気的に接続する電子部品が形成されている請求項1記載
    の電子回路内蔵プリント配線板。
  4. 【請求項4】前記第1の電子回路は半導体素子であり、
    前記半導体素子は能動領域を前記基材に向けて実装され
    ている請求項1記載の電子回路内蔵プリント配線板。
  5. 【請求項5】前記基材の裏面に形成された第3の配線
    と、 前記基材の裏面に形成され、前記第3の配線に接続する
    第2の電子回路と、 前記第2の電子回路および前記基材の裏面を被覆する第
    2の絶縁性樹脂層と、 前記第2の絶縁性樹脂層の表面に形成された第4の配線
    とを有する請求項1記載の電子回路内蔵プリント配線
    板。
  6. 【請求項6】基材表面に第1の配線を形成する工程と、 前記基材上に前記第1の配線に接続するように第1の電
    子回路を実装する工程と、 前記第1の電子回路および前記基材上に第1の絶縁性樹
    脂層を形成する工程と、 前記第1の絶縁性樹脂層上に第2の配線を形成する工程
    とを有する電子回路内蔵プリント配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1の電子回路を実装する工程は、半
    導体素子を能動領域が前記基材に向くように実装する工
    程を含む請求項6記載の電子回路内蔵プリント配線板の
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1の電子回路を実装する工程は、は
    んだバンプを介して前記半導体素子を前記第1の配線に
    接続する工程を含む請求項7記載の電子回路内蔵プリン
    ト配線板の製造方法。
  9. 【請求項9】前記第1の電子回路を実装後、前記半導体
    素子と前記基材との空間に絶縁層を形成する工程を有す
    る請求項8記載の電子回路内蔵プリント配線板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】前記第1の絶縁性樹脂層に、前記第1の
    配線と前記第2の配線とを電気的に接続するバイアホー
    ルを形成する工程を有する請求項6記載の電子回路内蔵
    プリント配線板の製造方法。
  11. 【請求項11】前記バイアホールを形成する工程は、レ
    ーザ光照射により前記第1の絶縁性樹脂層を穿孔する工
    程を含む請求項10記載の電子回路内蔵プリント配線板
    の製造方法。
  12. 【請求項12】前記バイアホールを形成する工程は、前
    記穿孔箇所に導電性材料を埋め込む工程と、 前記導電性材料の表面を平滑化する工程とを含む請求項
    11記載の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法。
  13. 【請求項13】前記導電性材料を埋め込む工程は、めっ
    きを行う工程である請求項12記載の電子回路内蔵プリ
    ント配線板の製造方法。
  14. 【請求項14】前記導電性材料を埋め込む工程は、導電
    ペーストを注入する工程である請求項12記載の電子回
    路内蔵プリント配線板の製造方法。
  15. 【請求項15】前記第2の配線を形成する工程は、前記
    第1の絶縁性樹脂層上に半硬化状態の樹脂層を介して導
    電性膜を圧着させる工程と、 前記導電性膜にエッチングを行う工程とを含む請求項6
    記載の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法。
  16. 【請求項16】前記第2の配線上に、前記第2の配線に
    電気的に接続する電子部品を形成する工程を有する請求
    項6記載の電子回路内蔵プリント配線板の製造方法。
  17. 【請求項17】前記基材の裏面に第3の配線を形成する
    工程と、 前記基材の裏面に、前記第3の配線に接続するように第
    2の電子回路を実装する工程と、 前記第2の電子回路および前記基材の裏面を被覆する第
    2の絶縁性樹脂層を形成する工程と、 前記第2の絶縁性樹脂層の表面に第4の配線を形成する
    工程とを有する請求項6記載の電子回路内蔵プリント配
    線板の製造方法。
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