JP2001075425A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2001075425A
JP2001075425A JP24738499A JP24738499A JP2001075425A JP 2001075425 A JP2001075425 A JP 2001075425A JP 24738499 A JP24738499 A JP 24738499A JP 24738499 A JP24738499 A JP 24738499A JP 2001075425 A JP2001075425 A JP 2001075425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
photosensitive drum
roller
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24738499A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Murano
敏郎 村野
Katsuya Kamimura
勝也 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Data Corp filed Critical Oki Data Corp
Priority to JP24738499A priority Critical patent/JP2001075425A/ja
Publication of JP2001075425A publication Critical patent/JP2001075425A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーが感光ドラムの表面に固着するフィル
ミング現象が発生しない画像形成装置を提供する。 【解決手段】 10は感光ドラム、12は帯電ローラ、
13は静電潜像書込装置、14は現像ローラ、15は転
写ローラ、16は転写材、17はクリーニングローラ、
20a,20bは給紙ローラ、21a,21bはピンチ
ローラである。トナー容器14c内には、回転可能なト
ナー供給ローラ14d、及び板ばね状のトナー層厚規制
部材14eが設けられ、重合法カプセルトナーが充填さ
れている。このカプセルトナーに対して機械的な摩擦が
与えられている場合、感光ドラム10表面における光導
電層10aの、転写材10、000枚当りの膜削れ量が1.
2[μm]以上であると、トナーの樹脂成分が溶融状態に
至る以前に感光ドラムの表面から剥離して、トナーフィ
ルミングの現象が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、重合法カプセル
トナーを現像剤とする電子写真方式の画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式の画像形成装置にお
いては、一般に像担持体の表面を均一に帯電する帯電行
程、帯電させられた像担持体の表面に対して光書込みを
行い、そこに静電潜像を形成する露光行程、静電潜像に
現像剤、例えばトナーを付着させてトナー像を形成する
現像行程、像担持体に形成されたトナー像を転写材、例
えば印刷用紙に転写する転写行程、転写材上のトナー像
を定着する定着行程、及び転写後に像担持体の表面に残
留したトナーを除去するクリーニング行程からなる一連
のプロセスによって、用紙などの転写材に画像が形成さ
れる。さらに、転写行程後であって帯電行程前に、残像
の発生を防止するための除電行程が設けられているもの
もある。
【0003】最近の電子写真方式では、像担持体として
感光ドラム(Image Drum:ID)を内蔵した現像(E
P:Electro-photography)一体カートリッジ方式が採
用されている。こうした画像形成装置は、複雑なEPプ
ロセスをトナータンクと一体のEPカートリッジにまと
め、感光ドラム,現像器、クリーニングユニットを消耗
品として使い捨てにして、定期保守作業から保守員を解
放することによって、電子写真方式の画像形成装置にパ
ーソナルユースの道を開いたのである。
【0004】ところで、従来の画像形成装置におけるク
リーニング行程では、像担持体を構成する感光ドラムに
弾性ゴムブレード等の導電性部材を押し当てて、残留し
たトナーを回収するようにしていた。そして、回収され
たトナーはEPカートリッジ内の廃トナー容器(トナー
回収タンク)に蓄えられ、EPカートリッジが寿命にな
って交換される時に、一緒に廃棄されていた。このよう
に回収されたトナーをEPカートリッジ内の廃トナ一容
器に蓄えておく構成であると、EPカートリッジを小型
化することができない。また、最終的にはトナーをEP
カートリッジとともに廃棄することになるため、自然環
境保護の観点からも好ましくない。さらに、EPカート
リッジの寿命が廃トナーを収容する回収タンクの大きさ
で決まってしまうため、EPカートリッジを小型化した
場合、装置自体の寿命も短くなる。そのため、このよう
な構成のEPカートリッジでは、印刷枚数が10,000枚
以下の寿命しかない製品が一般的であった。
【0005】そこで、発明者らはEPカートリッジの寿
命を伸ばすために、感光ドラムの表面に残留したトナー
をクリーニング装置ではなく、現像装置の現像ローラに
よって回収し、再び使用するリサイクル型の画像形成装
置を開発した。このリサイクル型の画像形成装置では、
感光ドラム上に接触するようにクリーニングローラを設
けて、残留トナーを一時的にクリーニングローラ上に移
す。その後、次の画像形成プロセスにおける転写タイミ
ングで、クリーニングローラから感光ドラムにトナーを
戻すことによって、現像行程において現像ローラでトナ
ーが再利用(リサイクル)される。このようにすれば、
画像形成装置を小型化できるとともに、EPカートリッ
ジの寿命を20,000〜30,000枚程度まで伸ばすことでき
る。
【0006】また、電子写真方式の画像形成に使用され
る卜ナーは、従来から、粉砕法によって製造されたトナ
ーが主流であった。しかし、近年になって重合トナ一
(Polymerizing Toner)が開発されており、その中でも
重合法によるカプセルトナー(Encapsulated Toner)が
注目されている。カプセルトナーとは、コア(内核)と
薄いシェル(外殼)の少なくとも二重構造を備え、一方
でコアの融点を低くしつつ、他方ではシェルの融点を高
くした低温定着構造のトナーであって、次のような特徴
を持つものである。
【0007】1.少なくとも熱可塑性樹脂と着色剤とか
ら構成されるトナーであって、重合反応により熱可塑性
樹脂となる2種類以上の原料単量体(モノマー)を含ん
でいる。
【0008】2.最外殻の樹脂層では、ガラス転移温度
が70〜100[℃]である。
【0009】3.この場合に、コア材のガラス転移温度
を50〜70[℃]とすることが好ましい。
【0010】重合法カプセルトナーでは、コア材及びシ
ェル材の樹脂として、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができ、
着色剤としては、従来のトナー用着色剤に用いられてい
る染料、顔料等が使用できる。また、コア材中には必要
に応じて、耐オフセット性を改善する目的でオフセット
防止剤が含有されている。ここで、オフセットとは、定
着行程でトナーが溶融して定着ローラ側に付着すること
をいう。このオフセット防止剤には、ポリオレフィン、
脂肪酸金属塩、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、部分ケン
化脂肪酸エステル、高級アルコール、パラフィンワック
ス、シリコーンオイル、アミド系ワックス、シリコーン
ワニス、多価アルコールエステル、脂肪族フロロカーボ
ン等が使用される。ここで、卜ナーの大きさは7[μm]
程度で、コア材の外側におけるシェル材の厚さは0.1〜
0.5[μm]程度である。
【0011】この重合法カプセルトナーは、シェル材の
融点が従来の粉砕法トナーと同程度であって、保存時に
も、外部から加わる程度の熱の影響を受けにくく、いわ
ゆる耐ブロッキング性に優れている。また、最外殻の樹
脂層を薄く設計すれば、低い温度で定着できる低温定着
性が得られ、従来の電子写真プリンタで使用されている
熱定着器によって定着することができる。ここでブロッ
キングとは、トナーが互いにくっつき合って塊状になる
ことをいう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、重合法カ
プセルトナーは転写材上に画像が定着しやすいため、省
エネルギー(エコロジー)の観点からは最適なトナーで
ある。しかし、この重合法カプセルトナーは摩擦熱によ
って溶融しやすいという欠点を有している。そのため、
EPカートリッジ内の感光ドラム上で、各種ローラから
重合法カプセルトナーが摩擦を受けた場合には、従来の
粉砕法トナーより溶融しやすい。
【0013】すなわち、重合法カプセルトナーを用いた
従来の画像形成装置においては、長時間に渡ってトナー
が像担持体である感光ドラムに接触していると、トナー
表面が摩擦熱によって溶融して感光ドラムの表面に融着
し、そのトナーが固着するフィルミング現象が発生す
る。そして、このようなフィルミングが生じた場合、印
刷面に筋状の模様が現れて、画像品質の著しい低下をも
たらすという問題があった。
【0014】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、その目的は、トナーが感光ドラ
ムの表面に固着するフィルミング現象が発生しない画像
形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る画像形成
装置は、重合法カプセルトナーを現像剤とする電子写真
方式の画像形成装置において、表面に感光体膜が形成さ
れた像担持体と、像担持体の表面を帯電させる帯電装置
と、像担持体の表面に光を照射して静電潜像を形成する
静電潜像書込装置と、像担持体に接触して配設され、現
像剤によって像担持体表面に可視像を形成する現像装置
と、像担持体に形成された可視像を転写材に転写するた
めの転写装置とを備え、像担持体は、感光体膜表面が転
写材10,000枚当り膜厚1.0[μm]以上の割合で削り取られ
るように構成されているものである。
【0016】また、この発明に係る画像形成装置は、像
担持体の感光体膜を、分子量20,000以下のバインダポリ
マを含む電荷移動層によりコーティングしたものであ
る。
【0017】また、この発明に係る画像形成装置は、像
担持体を、転写装置に搬送されてくる転写材との間での
摩擦係数が1.2以上となるように形成したものであ
る。
【0018】さらに、この発明に係る画像形成装置は、
さらに、像担持体に接触して配設され、転写後に担持体
の表面に残留する現像剤を回収するための導電性部材を
備え、この導電性部材が、アスカーC29以上の硬度を
有する発泡スポンジローラから構成されているものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明の実施の形態について説明する。
【0020】実施の形態1.最初に、重合法カプセルト
ナーを現像材として用いた画像形成装置の構成について
説明する。
【0021】図1は、実施の形態1に係る画像形成装置
の要部概略構成を示す図である。図1において、10は
矢印A方向に回転する像担持体としての感光ドラムであ
る。この感光ドラム10の表面には、感光体膜として後
に詳述する光導電層10aが形成されている。光導電層
10aには、負極性のOPC(有機感光体:organicpho
to-conductor)が使用されており、感光ドラム10は有
機材料特有の高絶縁性を保ちながら,赤色〜近赤外域の
光に高い感度を有している。光導電層10aの誘電率ε
pは、εp=3.5εo、光導電層10aの厚さdp
は、dp=20[μm]である。ただし、真空誘電率εoは
8.855×10-12[c/v・m]である。
【0022】12は、感光ドラム10の表面を帯電させ
る帯電装置としての帯電ローラであって、導電性のゴム
からなり、所定の圧力で感光ドラム10に接触して従動
(連れ回り)する。この帯電ローラ12は、従動によっ
て回転させるのではなく、ギヤなどで動力を受けるよう
に構成してもよい。また、帯電ローラ12ではなく、ブ
ラシなどの固定型接触帯電器やコロナ放電帯電器などの
非接触帯電器を使用することもできる。ここでは、電気
抵抗が105[Ω]の帯電ローラ12を使用したが、100
〜109[Ω]程度のものも使用することができる。ここ
で電気抵抗は、帯電ローラ12と感光ドラム10が接触
する部分(ニップ幅×長手方向長さの部分)と導電シャ
フト12aとの間の電気抵抗をいう。12bは導電シャ
フト12aに電圧を供給するための電源である。
【0023】13は、帯電させられた感光ドラム10表
面に光を照射して静電潜像を形成する静電潜像書込装置
である。この実施の形態1では、静電潜像書込装置13
としてLEDアレイを使用しているが、その他にレーザ
ビーム走査装置、液晶シャッタアレイ等を使用すること
もできる。
【0024】14は、現像装置のトナー担持体を構成す
る現像ローラであり、所定の圧力で感光ドラム10に接
触し、矢印B方向に回転する。この実施の形態1では導
電性ゴムローラを使用している。この現像ローラ14に
は、電気抵抗が106[Ω]のゴムローラが使用されてい
るが、100〜109[Ω]程度のものであればよい。ま
た、電気抵抗は帯電ローラ12の電気抵抗と同様に定義
されるものであって、現像ローラ14の感光ドラム10
に接触する部分と導電シャフト14aとの間の電気抵抗
をいう。14bは導電シャフト14aに電圧を供給する
ための電源であり、この電源14bによって感光ドラム
10の画像部の電位と非画像部の電位との中間の電位
が、現像バイアスとして現像ローラ14に付与されるよ
うになっている。
【0025】現像ローラ14上では、図示しない手段に
よって数十ミクロンに薄層化された現像剤、例えば重合
法カプセルトナーは、現像ローラ14の回転に伴って感
光ドラム10との接触部分である現像領域に入り、感光
ドラム10に付着して現像が行われて、可視像が形成さ
れる。この重合法カプセルトナーについては後に詳述す
るが、感光ドラム10の帯電極性と同極性の負電荷を有
し、静電潜像書込装置13によって露光された画像部分
に付着して、反転現像によるトナー像を形成するもので
ある。
【0026】15は、転写装置としての転写ローラであ
り、感光ドラム10から図示しない手段によって矢印C
方向に搬送されてくる転写材16上にトナー像を転写す
るものである。この転写ローラ15は、所定の圧力で感
光ドラム10と接触して従動可能に設けられている。1
5bは、導電シャフト15aに電圧を供給する電源であ
る。転写ローラ15以外であっても、転写装置として実
質的に同じ機能を有する他の手段を使用してもよい。ま
た、実施の形態1の転写ローラ15は、電気抵抗が10
8[Ω]のものを使用したが、100〜109[Ω]程度のも
のも使用することができる。この電気抵抗は帯電ローラ
12の場合と同様に定義され、転写ローラ15の感光ド
ラム10に接触する部分と導電シャフト15aとの間の
電気抵抗をいう。
【0027】17は、転写行程が終了した後に感光ドラ
ム10の表面に残留したトナーを回収するクリーニング
ローラである。このクリーニングローラ17は所定の圧
力で感光ドラム10に接触して従動可能に設けられてい
る。クリーニングローラ17は導電性の発泡ウレタンス
ポンジで形成されるが、その他の導電性の回転部材、例
えば導電性カーボンを含有したシリコーンゴムローラな
どで形成することもできる。また、クリーニングローラ
ではなく、弾性ゴムブレードを使用したクリーニング装
置であっても良い。
【0028】ここでは、クリーニングローラ17は電気
抵抗が105[Ω]の発泡ウレタンスポンジを使用した
が、100〜109[Ω]程度のものであっても使用でき
る。また、クリーニングローラ17の電気抵抗は、帯電
ローラ12の場合と同様に定義され、クリーニングロー
ラ17の感光ドラム10に接触する部分と導電シャフト
17aとの間の電気抵抗をいう。17bは導電シャフト
17aに電圧を供給する電源であり、図示しない制御手
段によって電圧及びその極性が制御される。
【0029】なお、トナー像が転写された転写材16は
感光ドラム10から分離され、図示しない定着装置に搬
送され、定着が終了した後に印刷物として画像形成装置
の外に排出されるように構成されている。
【0030】つぎに、実施の形態1の画像形成装置にお
いて使用される感光ドラムについて説明する。
【0031】図2は、感光ドラムの断面構成を示す斜視
図である。
【0032】10は、像担持体としてのOPC(有機感
光体)ドラムである。3は、外径Φが30[mm]、表面粗
さ(roughness)Rzが0.5〜0.7[μm]に加工された、主
成分がアルミニウムからなる円筒形の基体である。この
基体3上に、厚さ1.0[μm]の中間層4が、アルコキシメ
チルナイロンと共重合ナイロンを混合したものをバイン
ダポリマとして、酸化チタンを分散させて形成されてい
る。更に、この中間層4の上に、厚さ0.3[μm]の電荷発
生層5が、ポリビニルブチラール樹脂をバインダとす
る、オキシチタニウムフタロシアニンの分散液に浸漬塗
布することによって形成されている。次いで、電荷発生
層5の上には、厚さ約18[μm]の電荷移動層6が、ポ
リカーボネート樹脂をバインダとして、ブタジエンとジ
フェニルヒドラゾン化合物を分散させた電荷輸送材料に
よって形成されている。
【0033】ここで、中間層4、電荷発生層5、電荷移
動層6によってOPCドラム10の光導電層10aを構
成する場合に、分子量が10,000、20,000、40,000、8
0,000の4種類のポリカーボネート樹脂を用意して電荷
移動層6を製作し、それぞれをSample1、Sample2、Sa
mple3、Sample4の感光ドラムとした。これら各サンプ
ルSample1、Sample2、Sample3、Sample4の表面粗さ
を測定したところ、いずれもRz=0.15[μm]であ
った。この表面粗さの測定には、株式会社小坂製作所製
SE3400を使用した。
【0034】つぎに、リサイクル設計された画像形成装
置におけるEPカートリッジについて説明する。
【0035】図3は、EPカートリッジの断面構成を示
す概略図である。
【0036】図3において、10は感光ドラム、12は
帯電ローラ、13は静電潜像書込装置、14は現像ロー
ラ、15は転写ローラ、16は転写材、17はクリーニ
ングローラ、20a,20bは一対の給紙ローラ、21
a,21bは一対のピンチローラである。ここでは、い
ずれの部材にも図1で説明した部材と対応するものに
は、同一の符号を付けてある。また、トナー容器14c
内には、回転可能なトナー供給ローラ14d、及び現像
ローラ14に圧接された板ばね状のトナー層厚規制部材
14eが設けられ、重合法カプセルトナーが充填されて
いる。
【0037】ここで、カプセルトナーの基本構造につい
て説明する。コア粒子は、樹脂原料となるモノマーに帯
電制御剤、着色剤、重合開始剤等を添加し、これら分散
質として、水等の分散媒中に分散させた油滴と重合反応
させることで得られる。このようなコア粒子の製造法
は、単層重合法トナーの製造工程と同じであるが、カプ
セルトナーの場合には、ここで出来上がったコア粒子
に、さらにシェルとなるモノマーを添加し、シェルの重
合反応を行う。その後の工程は、単層重合法トナーと同
じで、洗浄、乾燥、外添処理を行って、コア(核)とシ
ェル(殼)からなる2層構造のカプセルトナーが得られ
る。
【0038】重合法カプセルトナーの樹脂材料として
は、コア、シェルともスチレン−アクリル共重合系のも
のを使用することによって、一般の重合法トナーより軟
化点が20[℃]程度低くできる。一般に用いられる粉砕
トナーや単層重合トナーの軟化点は120[℃]程度であ
るが、この実施の形態で使用される重合法カプセルトナ
ーの軟化点は、100[℃]であった。
【0039】つぎに、実施の形態1に係る画像形成装置
の動作について説明する。
【0040】まず、帯電ローラ12によって感光ドラム
10の表面が一様かつ均一に帯電させられ、続いて、静
電潜像書込装置13によって感光ドラム10の表面が露
光され、感光ドラム10上に静電潜像が形成される。一
方、トナー容器14c内において図示しないトナー撹拌
シャフトが回転させられると、トナー容器14cからト
ナーがトナー供給ローラ14dに供給され、トナー供給
ローラ14dの矢印方向の回転に伴って搬送され、現像
ローラ14に供給される。このとき、現像ローラ14は
感光ドラム10に対して約1.3倍の周速度で回転させ
ている。
【0041】この現像ローラ14に供給されたトナー
は、現像ローラ14の矢印B方向の回転に伴ってトナー
層を形成して搬送され、板ばね状のトナー層厚規制部材
14eによってトナー層が薄層化される。続いて、現像
ローラ14上のトナーは、感光ドラム10上に形成され
た静電潜像に静電的に付着させられ、静電潜像を現像し
てトナー像を形成する。そして、感光ドラム10上のト
ナー像は転写ローラ15によって転写材16に転写され
る。
【0042】卜ナー像が転写された転写材16は感光ド
ラム10から分離され、図示しない定着装置に搬送さ
れ、定着が終了した後に印刷物として画像形成装置の外
に排出される。一方、転写時に転写されずに用紙に残留
したトナーは、トナーと逆極性の電圧が印加されて、ク
リーニングローラ17に付着させられる。
【0043】この実施の形態1では、負帯電型のトナー
が使用されており、残留トナーの電荷の極性も負であ
る。そこで、クリーニングローラ17に正極性のクリー
ニング電圧を印加することによって、感光ドラム10の
表面に残留しているトナーがクリーニングローラ17に
一旦付着され、そこに蓄積される。その後、非印刷時に
クリーニング電圧をオフ、或いは負電圧に反転して、残
留トナーが感光ドラム10に戻される。感光ドラム10
に戻されたトナーは、現像電界中で現像ローラ14によ
って回収され、再使用される。なお、クリーニングロー
ラ17は感光ドラム10より1.3倍の周速度で回転し
ているので、ここでは残留トナーが機械的にも剥離され
ることになる。
【0044】図4は、現像ローラの感光ドラムへの圧接
力に対する負荷トルクを示す図である。横軸は現像ロー
ラ14の圧接力であり、感光ドラム10の接触部におけ
る線圧であらわされる。縦軸は、感光ドラムの回転時の
負荷トルクを示している。現像ローラ14の圧接力を1
00〜250[gr/cm]の範囲で変えたとき、感光ドラム
の負荷トルクは、現像ローラ14の圧接力に比例して変
化する。
【0045】EPカートリッジ内では、図3に示すよう
に、現像ローラ14は感光ドラム10に圧接しながら回
転するものであって、現像ローラ14が感光ドラム10
に対して離間しないように、EPカートリッジは現像ロ
ーラ14の軸部と感光ドラム10の取り付け固定軸との
軸間距離が一定に設計されている。したがって、このE
Pカートリッジに現像ローラ14と感光ドラム10を設
置するとき、現像ローラ14及び感光ドラム10のそれ
ぞれの外径が最大のものを取り付けると、現像ローラ1
4の圧接力が250[gr/cm]となり、50〜250[gr/c
m]程度のバラツキのある圧接力は、一般的な値である。
また、実際には、回転時の負荷トルクは、現像ローラ1
4の圧接力と現像ローラ14上に存在するトナー層の種
類や厚さによって変化し、感光ドラム10の摩擦係数に
はほとんど依存しない。即ち、感光ドラム10の摩擦係
数が低いからといって、現像ローラ14との接触時の摩
擦力が小さくなって、回転時の負荷トルクが少なくなる
ことはない。
【0046】このように構成され、動作する画像形成装
置において、上述したSample1、Sample2、Sample3、
Sample4の感光ドラム10を用いて、それぞれ三万枚の
連続印刷を行ない、感光ドラム10表面の状態を比較し
てみた。
【0047】印刷に先立って、各感光ドラム10の用紙
に対する摩擦係数を測定した。
【0048】図5は、感光ドラム10の表面の摩擦係数
を測定する測定方法を示す説明図である。
【0049】図5に示す摩擦係数測定装置では、感光ド
ラム10が回転不可の状態で固定されている。8は用紙
であり、Xerox社製4200のA4用紙を用いた。
9は圧力センサである。Wは負荷となる重りであり、1
00[gr.]のものを用いた。圧力センサ9を矢印M方向
に10[mm/sec]の速さで移動させて、圧力センサ9の
値を読み取って、所定の変換式にしたがって摩擦係数を
算出した。
【0050】各サンプルSample1、Sample2、Sample
3、Sample4の摩擦係数の測定結果は、次の表1に示す
通りである。
【0051】
【表1】 次に、上述の画像形成装置を用いて印字を行った結果に
ついて説明する。
【0052】最初に、画像形成装置における感光ドラム
10の表面に形成された光導電層10aの膜削れ量につ
いて説明する。
【0053】ここでは、現像ローラ14上に上述した重
合法カプセルトナーを25[μm]の厚さで形成するよう
に設定した。また、現像ローラ14と感光ドラム10の
圧接力は、250[gr/cm]に設定した。このような条件
において、Sample1の感光ドラム10を使用して、Xe
rox社製4200のA4用紙を転写材とする連続印刷
を行って、転写材5,000枚毎の感光ドラム10の表面状
態(感光ドラム表面へのトナー固着の有無)、及び膜削
れ量を測定した。膜削れ量ΔTは、初期の光導電層10
aの膜厚T1[μm]と試験後の膜厚T2[μm]とを計測し
て、それらの差(T1−T2)として求めた。
【0054】図6には、ポリカーボネート樹脂の分子量
と感光ドラムの膜削れ量との関係を示す。膜削れ量は、
印刷枚数に比例しているだけでなく、ポリカーボネート
樹脂の分子量との間には反比例関係が成立して、ポリカ
ーボネート樹脂の分子量が大きいサンプルほど、膜削れ
量が少なくなっていることが分かる。
【0055】また、同様にサンプル(Sample2)、及び
比較例の感光ドラムであるサンプル(Sample3,Sample
4)を取り付けて、同様のA4用紙に30,000枚の
連続印刷をおこなって、5,000枚毎に各感光ドラム10
の表面状態(感光ドラム表面へのトナー固着の有無)、
及び膜削れ量を測定した。これらの測定結果を表2に示
す。
【0056】
【表2】 表2において、ポリカーボネート樹脂の分子量が40,000
のサンプル(Sample3)、及び80,000のサンプル(Samp
le4)では、膜削れ量がそれぞれ0.9[μm],0.7
[μm]であったが、感光ドラム上ではトナーの固着が発
生していた。一方、分子量が10,000のサンプル(Sample
1)、及び20,000のサンプル(Sample2)では、膜削れ
量がそれぞれ1.5[μm],1.2[μm]とやや大きかっ
たが、トナーの固着は発生していなかった。そして分子
量が10,000のサンプル(Sample1)、及び20,000のサン
プル(Sample2)の感光ドラムでは、摩擦係数がそれぞ
れ1.3,1.2といずれも1より大きな値であった。
【0057】このようにEPカートリッジにおいて、感
光ドラム10に導電性ゴムからなる現像ローラ14が押
し当てられることによって、カプセルトナーに対して機
械的な摩擦が与えられている場合でも、感光ドラム10
表面における光導電層10aの、転写材10,000枚当りの
膜削れ量が1.2[μm]以上であると、トナーの樹脂成
分が溶融状態に至る以前に感光ドラムの表面から剥離し
て、そこにトナーが固着するというトナーフィルミング
の現象が防止できる。逆に、転写材10,000枚当りの膜削
れ量が0.9[μm]以下であると、感光ドラム10の表
面凹凸部に付着したトナーが長時間に渡って摩擦される
ことによって、その樹脂成分が一部溶融状態になること
によって固着する現象が発生するのである。
【0058】従来では、感光ドラム表面の凹凸部に付着
したカプセルトナーが長時間に渡って摩擦されると、ト
ナーの樹脂成分が一部溶融状態になって、感光ドラムの
表面で固着した状態となっていたが、感光ドラム10の
表面が適度に摩耗するように構成されていることによっ
て、トナーが固着状態になる前に感光ドラム10から剥
離されるからである。そして、感光ドラム10が、そこ
に接触する現像ローラ14と適度な周速差をもって回転
しているため、現像ローラ14との間での摩擦によって
感光ドラム10が適度な膜べりを起こしていることも、
カプセルトナーのフィルミング現象の防止に寄与してい
る。
【0059】以上に説明した実施の形態1では、重合法
カプセルトナーを現像剤とする電子写真方式の画像形成
装置において、使用する感光ドラム10の膜削れ量が
1.2[μm]/10,000枚以上であると、感光ドラム10
の表面にトナーが固着する、いわゆるトナーフィルミン
グの現象を防止できる。したがって、リサイクル設計さ
れたEPカートリッジ内のカプセルトナーが無くなるま
で、印刷面に筋状の模様が現れることなく、画像品質を
維持することができる。
【0060】なお、感光ドラム10の表面に残留するト
ナーを回収するクリーニングローラや弾性ゴムブレード
によっても、感光ドラムの表面に接触して同様に摩擦に
よる感光ドラムの膜べりが生じるから、トナーフィルミ
ング現象の防止に寄与するものである。これらについて
は、次に説明する。
【0061】実施の形態2.つぎに、本発明の実施の形
態2について図面を用いて説明する。
【0062】図7は、実施の形態2の画像形成装置にお
いて使用されるクリーニングローラの断面構成を示す図
である。
【0063】クリーニングローラ17は、金属製のシャ
フト17a、及びその周りに固着されたローラ本体17
cよりなっている。ローラ本体17cは、導電剤を配合
した半導電性のスポンジ体となっており、後に詳述する
ように、発泡シリコン、発泡ポリウレタン等により形成
される。ローラ本体17cの表面には、発泡によってお
のおの独立した複数の穴が形成されている。画像形成装
置のその他の構成については、実施の形態1において図
1乃至図3により説明したものと同様であって、それら
の説明を省略する。
【0064】つぎに、実施の形態2に係る画像形成装置
の動作について説明する。
【0065】まず、帯電ローラによって感光ドラムの表
面が一様かつ均一に帯電させられ、続いて、静電潜像書
込装置によって感光ドラムの表面が露光され、感光ドラ
ム上に静電潜像が形成される。一方、トナー容器内にお
いてトナー撹拌シャフトが回転させられると、トナー容
器からトナーがトナー供給ローラに供給され、トナー供
給ローラの回転に伴って搬送され、現像ローラに供給さ
れる。このとき、現像ローラは感光ドラムに対して約
1.3倍の周速度で回転させている。
【0066】この現像ローラに供給されたトナーは、現
像ローラの回転に伴ってトナー層を形成して搬送され、
板ばね状のトナー層厚規制部材によってトナー層が薄層
化される。続いて、現像ローラ上のトナーは、感光ドラ
ム上に形成された静電潜像に静電的に付着させられ、静
電潜像を現像してトナー像を形成する。そして、感光ド
ラム上のトナー像は転写ローラによって転写材に転写さ
れる。
【0067】卜ナー像が転写された転写材は感光ドラム
から分離され、定着装置に搬送され、定着が終了した後
に印刷物として画像形成装置の外に排出される。一方、
転写時に転写されずに用紙に残留したトナーは、トナー
と逆極性の電圧が印加されて、クリーニングローラ17
に付着させられる。そこで、クリーニングローラ17に
プラスの極性の電圧が印加されると、感光ドラムの表面
に残留しているトナーがクリーニングローラ17に付着
させられる。
【0068】そして、クリーニングローラ17に回収さ
れたトナーは、次の画像形成プロセスの転写タイミング
までの間に、クリーニングローラ17に残留トナーと同
極性の電圧を印加するか、クリーニング電圧をオフにす
ることによって、感光ドラム10に戻され、現像ローラ
によって回収される。
【0069】実施の形態2では、このクリーニングロー
ラ17には発泡ポリウレタン、発泡シリコン等のスポン
ジローラを用いている。例えば発泡ポリウレタンは、ポ
リイソシアネートプレポリマーとポリエーテル系ポリオ
ールとを主体とした主原料と、シリコーンをアルキルベ
ンゼン溶媒に溶かした整泡剤である低粘性混合液等を配
合して調整溶液を作り、これを反応成形してウレタンゴ
ムスポンジ体であるローラ本体17cを成形し、このロ
ーラ本体17cにシャフト17aを装着して製作される
ものである。
【0070】ここで、発泡スポンジローラを構成する場
合に、上述したポリイソシアネートプレポリマーとポリ
エーテル系ポリオールとの配合割合を変えて、それぞれ
硬度が異なる4種類のクリーニングローラ(Sample5、
Sample6、Sample7、Sample8)を製作した。
【0071】このように構成され、動作する画像形成装
置において、上述したSample5、Sample6、Sample7、
Sample8のクリーニングローラ17を用いて、それぞれ
三万枚の連続印刷を行ない、感光ドラム10表面の状態
を比較してみた。
【0072】まず、サンプルSample5、Sample6、Samp
le7、Sample8の硬度を測定したところ、アスカ−Cで
それぞれ18,23,29,40であった。つぎに、実
施の形態1で使用した摩擦係数0.7の感光ドラム(Sa
mple4)に対する、クリーニングローラの変形量と押し
付け力を測定した。EPカートリッジに組み込まれた各
サンプルSample5、Sample6、Sample7、Sample8のク
リーニングローラ毎の測定結果は、表3に示す通りであ
る。
【0073】
【表3】 EPカートリッジ内では、図3に示すように、クリーニ
ングローラ17は感光ドラムに圧接しながら回転するも
のであって、その際に、クリーニングローラ17と感光
ドラムとの圧接力は、表3に示す押し付け力に等しい。
また、クリーニングローラ17は、長さが20[cm]程
度であって、単位長さの接触部での線圧として圧接力を
あらわすと、55〜70[gr/cm]となる。すなわ
ち、表3に示すように、発泡スポンジローラの硬度が異
なっていても、圧接力はそれほど変化していない。しか
し、クリーニングローラの変形量は、発泡スポンジロー
ラの硬度が高くなるに従って低下していることが分か
る。したがって、発泡スポンジローラの硬度が高くなる
に従って、感光ドラムに対する単位面積当たりの力(す
なわち圧力)が大きくなっているといえる。
【0074】次に、画像形成装置を用いて印字を行った
結果について説明する。
【0075】ここでは、現像ローラ上に上述した重合法
カプセルトナーを25[μm]の厚さで形成するように設
定した。また、現像ローラと感光ドラムの圧接力は、2
50[gr/cm]に設定した。このような条件において、Sam
ple4の感光ドラムを使用して、Xerox社製420
0のA4用紙を転写材とする連続印刷を行って、転写材
5,000枚毎の感光ドラムの表面状態(感光ドラム表面へ
のトナー固着の有無)、及び膜削れ量を測定した。膜削
れ量ΔTは、初期の光導電層10aの膜厚T1[μm]と
試験後の膜厚T2[μm]とを計測して、それらの差(T
1−T2)として求めた。
【0076】これらの測定結果を表4に示す。
【0077】
【表4】 表4に示すように、クリーニングローラ17の硬度を硬
くすると、感光ドラムの膜削れ量が増える傾向がある。
そして、クリーニングローラ17の硬度が23以下(ア
スカ−C)では、感光ドラムの膜削れ量が少なかったた
めに、感光ドラム上にトナーの固着が発生していた。一
方、クリーニングローラの硬度が29以上(アスカ−
C)では、感光ドラム上にトナーの固着は発生していな
かった。
【0078】このようにEPカートリッジにおいて、像
担持体を構成する感光ドラムの残留トナーをクリーニン
グローラ17などにより一時的に回収する場合、クリー
ニング行程で感光ドラム表面における光導電層の、転写
材10,000枚当りの膜削れ量が1.0[μm]以上である
と、トナーの樹脂成分が溶融状態に至る以前に感光ドラ
ムの表面から剥離して、そこにトナーが固着するという
トナーフィルミングの現象が防止できる。逆に、転写材
10,000枚当りの膜削れ量が0.8[μm]以下であると、
感光ドラムの表面凹凸部に付着したトナーが長時間に渡
って摩擦されることによって、その樹脂成分が一部溶融
状態になることによって固着する現象が発生するのであ
る。
【0079】なお、図3に示すようなトナーカートリッ
ジとドラムカートリッジが一体型である画像形成装置に
おいては、膜べり量を1.0[μm]/10,000枚と
しても、ドラム使用限界(寿命)となる以前にトナーカ
ートリッジ中のトナーは無くなってしまうので、Sample
8のクリーニングローラを用いて、膜削れ量が大きくて
も問題はない。
【0080】また、実施の形態2の場合は、感光ドラム
の表面に残留したトナーを現像装置の現像ローラによっ
て回収する画像形成装置において、クリーニングローラ
を設けた装置であるが、クリーニングローラの硬度をア
スカーCで、29以上にすることによって、実施の形態
1で説明したSample3,4のような、表面の摩擦係数が
1.2より低い感光ドラムを使用しても、感光ドラムの
表面が適度に摩耗するのでにトナーが固着する、いわゆ
るトナーフィルミングの現象を防止できた。
【0081】以上に説明した実施の形態2では、重合法
カプセルトナーを現像剤とする電子写真方式の画像形成
装置において、像担持体に接触してクリーニングローラ
を配設して、転写行程後の像担持体の表面に残留した現
像剤を一時的に回収する時に、クリーニングローラの種
類を選ぶことにより、具体的には硬度を選定して使用す
ることによって、感光ドラムの表面にトナーが固着す
る、いわゆるトナーフィルミングの現象を防止できる。
【0082】すなわち、感光ドラムの膜削れ量が1.0
[μm]/10,000枚以上になるように、感光ドラム
の種類に応じてクリーニングローラの硬度を選定するこ
とにより、感光ドラムの表面にトナーが固着する、いわ
ゆるトナーフィルミングの現象を防止できる。
【0083】なお、クリーニングローラ以外であって
も、感光ドラムに摩擦を与える部材を設けて機械的に残
留トナーを回収しても、同様の効果がある。
【0084】この発明は、上述した2つの実施の形態に
限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々
に変形して実施することが可能であり、これらを本発明
の範囲から排除するものではない。
【0085】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0086】請求項1に係る画像形成装置によれば、像
担持体を、感光体膜表面が転写材10,000枚当り膜厚1.0
[μm]以上の割合で削り取られるように構成したので、
トナーが感光ドラムの表面に固着するフィルミング現象
が発生せず、良好な画像品質を保持することができる。
【0087】請求項2に係る画像形成装置によれば、像
担持体の感光体膜を、分子量20,000以下のバイン
ダポリマを含む電荷移動層によりコーティングしたの
で、トナーが感光ドラムの表面に固着するフィルミング
現象が発生せず、良好な画像品質を保持することができ
る。
【0088】請求項3に係る画像形成装置によれば、像
担持体を、転写装置に搬送されてくる転写材との間での
摩擦係数が1.2以上となるように形成したので、トナ
ーが感光ドラムの表面に固着するフィルミング現象が発
生せず、良好な画像品質を保持することができる。
【0089】請求項4に係る画像形成装置によれば、像
担持体に接触して配設され、転写後に担持体の表面に残
留する現像剤を回収するための導電性部材を備え、この
導電性部材が、アスカーC29以上の硬度を有する発泡
スポンジローラから構成されているので、トナーが感光
ドラムの表面に固着するフィルミング現象が発生せず、
良好な画像品質を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る画像形成装置の概略構成
を示す図である。
【図2】 実施の形態1の画像形成装置において使用さ
れる感光ドラムの断面構成を示す斜視図である。
【図3】 EPカートリッジの断面構成を示す概略図で
ある。
【図4】 現像ローラの感光ドラムへの圧接力に対する
負荷トルクを示す図である。
【図5】 感光ドラムの表面の摩擦係数を測定する測定
方法を示す説明図である。
【図6】 ポリカーボネート樹脂の分子量と感光ドラム
の膜削れ量との関係を示す
【図7】 実施の形態2の画像形成装置において使用さ
れるクリーニングローラの断面構成を示す図である。
【符号の説明】
10 感光ドラム、 10a 光導電層、 12 帯電
ローラ、 13 静電潜像書込装置、 14 現像ロー
ラ、 15 転写ローラ、 16 転写材、17 クリ
ーニングローラ、 17a 導電シャフト、 20a,
20b 一対の給紙ローラ、 21a,21b 一対の
ピンチローラ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合法カプセルトナーを現像剤とする電
    子写真方式の画像形成装置において、 表面に感光体膜が形成された像担持体と、 前記像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、 前記像担持体の表面に光を照射して静電潜像を形成する
    静電潜像書込装置と、 前記像担持体に接触して配設され、前記現像剤によって
    前記像担持体表面に可視像を形成する現像装置と、 前記像担持体に形成された可視像を転写材に転写するた
    めの転写装置とを備え、 前記像担持体は、感光体膜表面が転写材10,000枚当り膜
    厚1.0[μm]以上の割合で削り取られるように構成されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体の感光体膜を、分子量2
    0,000以下のバインダポリマを含む電荷移動層によ
    りコーティングしたことを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体を、前記転写装置に搬送さ
    れてくる転写材との間での摩擦係数が1.2以上となる
    ように形成したことを特徴とする請求項1又は2のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3のいずれかに記載の
    画像形成装置であって、 さらに、前記像担持体に接触して配設され、転写後に前
    記担持体の表面に残留する現像剤を回収するための導電
    性部材を備え、 この導電性部材が、アスカーC29以上の硬度を有する
    発泡スポンジローラから構成されていることを特徴とす
    る画像形成装置。
JP24738499A 1999-09-01 1999-09-01 画像形成装置 Withdrawn JP2001075425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24738499A JP2001075425A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24738499A JP2001075425A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001075425A true JP2001075425A (ja) 2001-03-23

Family

ID=17162638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24738499A Withdrawn JP2001075425A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001075425A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013218228A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Shin Etsu Polymer Co Ltd 像担持体用クリーニングローラ及び画像形成装置
CN118092106A (zh) * 2024-04-22 2024-05-28 泰兴荟萃人力资源有限公司 一种用于人力资源管理的档案打印装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013218228A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Shin Etsu Polymer Co Ltd 像担持体用クリーニングローラ及び画像形成装置
CN118092106A (zh) * 2024-04-22 2024-05-28 泰兴荟萃人力资源有限公司 一种用于人力资源管理的档案打印装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0397501B1 (en) Developing device for use in the electrophotographic field
JP5786532B2 (ja) 保護剤供給部材、保護層形成装置、及び画像形成装置
US9098020B2 (en) Image forming apparatus with cleaning current control
JP5621428B2 (ja) 保護層形成装置、並びに、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
US6829464B2 (en) Developing apparatus
JP2007004051A (ja) 画像形成装置
JP2009282218A (ja) トナー、及び、画像形成方法
JP2005208325A (ja) 画像形成装置
JP5407202B2 (ja) 導電性ロール、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3927888B2 (ja) 画像形成装置
CN100383678C (zh) 显影单元和电摄影中的密度控制方法
JP4627251B2 (ja) 画像形成装置
JP2001075425A (ja) 画像形成装置
US20210373454A1 (en) Image forming apparatus
US6522842B1 (en) Developing apparatus and image forming apparatus
JP2001042646A (ja) 画像形成装置
JP2000155468A (ja) 画像形成装置、現像装置及びプロセスカートリッジ
JP3091130B2 (ja) 現像装置及びそれに用いる非磁性1成分現像剤
JP3426989B2 (ja) 一成分トナーの現像装置
JPH09329128A (ja) ゴムローラ、ゴムブレードおよび画像形成装置
JP2000172073A (ja) 一成分トナーの現像装置
JPH0980905A (ja) 画像形成装置
JP3179266B2 (ja) 帯電部材
JPH07175331A (ja) 画像形成装置
JP4464115B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061107