JP2001073727A - バルブ駆動装置 - Google Patents

バルブ駆動装置

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JP2001073727A
JP2001073727A JP29950699A JP29950699A JP2001073727A JP 2001073727 A JP2001073727 A JP 2001073727A JP 29950699 A JP29950699 A JP 29950699A JP 29950699 A JP29950699 A JP 29950699A JP 2001073727 A JP2001073727 A JP 2001073727A
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valve
mover
shaft
valve body
armature
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JP29950699A
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Akira Shibata
晃 柴田
Osamu Sato
佐藤  修
Joji Yamaguchi
錠二 山口
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦損失および消費電力を低減し、安定した
作動が得られるバルブ駆動装置を提供する。 【解決手段】 ロアリテーナ72の凸部73とアッパリ
テーナ42の凹部44との径方向の隙間は、ロアハウジ
ング63とスプリング収容室40を形成するエンジンブ
ロック4の内壁との取付部の径方向の隙間よりも微小に
形成されている。このため、アッパリテーナ42および
ロアリテーナ72は、バルブボディ1のステム11およ
びアーマチャシャフト22の径方向の移動を規制し、ス
テム11およびアーマチャシャフト22が傾き、ステム
ガイド5およびシャフトガイド80に横荷重が発生する
ことを防止する。したがって、バルブボディ1およびア
ーマチャ20の往復運動による摩擦損失および消費電力
を低減し、安定した作動を得ることができる。さらに、
規制手段を構成するための特別な部材を必要としないの
で、部品点数を削減して製造コストを低減することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁あるいは排気
弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの吸気弁あるいは排
気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置が知られて
いる。このようなバルブ駆動装置においては、吸気弁あ
るいは排気弁の開閉タイミングをエンジンの運転条件に
応じて吸気あるいは排気が良好に行われるように制御す
ることにより、エンジンの安定性向上、燃費の向上、あ
るいは排気エミッションを低減することが可能である。
【0003】上記の従来のバルブ駆動装置として、例え
ば特開平7−305612号公報に開示されるバルブ駆
動装置が知られている。特開平7−305612号公報
に開示されるバルブ駆動装置においては、電磁力を発生
するコイル部に無通電時、バルブボディが半開きの位置
になるように、バルブボディを弁開方向に付勢する第1
のスプリングと、バルブボディを弁閉方向に付勢する第
2のスプリングとのセット荷重が調整されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、アーマ
チャおよびバルブボディを質量として含むばね−質量系
から構成されるバルブ駆動装置は、消費電力が少ないと
いう優れた特性をもっている。しかしながら、ばね−質
量系から構成されるバルブ駆動装置においても、アーマ
チャおよびバルブボディが往復運動を行うことによって
摩擦損失が発生すると、その損失分のエネルギを往復運
動中に電磁力によって投入する必要があるため、消費電
力が増大するという問題があった。さらに、摩擦損失の
変化に対して電磁石の通電時間を最適に制御しなければ
ならず、制御が複雑になるという問題があった。
【0005】したがって、上記の摩擦損失を低減するこ
とが、アーマチャが電磁石に吸着されない吸着失敗の防
止や消費電力の低減に繋がる。しかしながら、一般的な
圧縮コイルばねにおいては、たわみによって発生する荷
重の向きがたわみ方向と異なる傾向にある。その結果、
アーマチャおよびバルブボディの軸が傾くことによって
軸受部に横荷重が発生し、摩擦損失が増大したり、ばね
の挙動によって摩擦力が異なるため、作動が安定しなく
なるという問題があった。
【0006】また、従来のバルブ駆動装置においては、
アーマチャの軸受部として、アーマチャシャフトを滑り
軸受けまたは転がり軸受けで支える構造を採用してい
る。しかしながら、このような軸と軸受けとの接触は、
使用環境温度の変化、または使用劣化によるクリアラン
スや接触面の変化により摩擦力が安定せず、安定した作
動ができなくなる恐れがあるという問題があった。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、摩擦損失および消費電力を低減
し、安定した作動が得られるバルブ駆動装置を提供する
ことを目的とする。本発明の他の目的は、簡単な構成で
製造コストを低減するバルブ駆動装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
バルブ駆動装置によると、エンジンの吸気弁あるいは排
気弁のバルブボディと、このバルブボディに接続される
可動子シャフトとの接続部には、バルブボディと可動子
シャフトとの径方向の移動を規制する規制手段が設けら
れている。このため、バルブボディおよび可動子の軸が
傾くことを防止し、バルブボディおよび可動子の軸受部
に横荷重が発生することを防止する。したがって、バル
ブボディおよび可動子の往復運動による摩擦損失および
消費電力を低減し、安定した作動を得ることができる。
【0009】本発明の請求項2記載のバルブ駆動装置に
よると、規制手段は、第1の付勢手段を保持するための
第1の保持部材と、この第1の保持部材に対向して配設
され、第2の付勢手段を保持するための第2の保持部材
とを有しているので、規制手段を構成するための特別な
部材を必要としない。したがって、簡単な構成で往復運
動部の質量を低減して消費電力を低減するとともに、部
品点数を削減して製造コストを低減することができる。
【0010】本発明の請求項3記載のバルブ駆動装置に
よると、規制手段の径方向の隙間は、可動子、第1の固
定子および第2の固定子を収容するハウジングとエンジ
ンとの取付部の径方向の隙間よりも小さいので、エンジ
ンブロックに形成される取付穴の加工精度を高めること
なく、バルブボディおよび可動子の軸受部に横荷重が発
生することを防止する。したがって、バルブボディおよ
び可動子の往復運動による摩擦損失および消費電力を低
減するとともに、加工工数を削減して製造コストを低減
することができる。
【0011】本発明の請求項4または8記載のバルブ駆
動装置によると、可動子シャフトの反バルブボディ側の
端部には、可動子シャフトを弾性支持する弾性支持手段
が設けられているので、可動子シャフトを滑り軸受けま
たは転がり軸受けで支える必要がない。したがって、使
用環境温度の変化および使用劣化による影響を低減し、
安定した作動を得ることができる。
【0012】本発明の請求項5または9記載のバルブ駆
動装置によると、弾性部材からなる支持部材が可動子シ
ャフトの中心軸に対し点対称に設けられているので、バ
ルブスプリングのサージによりバルブボディが運転中に
回転し、このバルブ回転と同様に可動子に回転力が発生
しても、この可動子の回転力を妨げるエネルギ損失を低
減することができる。したがって、消費電力を低減し、
作動を安定にすることができる。
【0013】本発明の請求項6または10記載のバルブ
駆動装置によると、可動子シャフトの支持部材に対する
軸方向の移動を規制する接続部材が可動子シャフトと支
持部材とを接続しているので、可動子シャフトの軸方向
のがたつきを防止することができる。したがって、作動
の安定性を高めることができる。
【0014】本発明の請求項7または11記載のバルブ
駆動装置によると、支持部材の弾性変形量に基づいて可
動子シャフトの移動量を検出する検出部が支持部材に設
けられているので、検出部の設置場所を特別に確保する
ことなく、可動子シャフトの移動量を検出することがで
きる。したがって、バルブ位置を正確かつ確実に検出す
ることができるとともに、小型で簡単な構成の検知部を
支持部材に設けることにより、簡単な構成のバルブ駆動
装置が得られ、製造コストを低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるバルブ駆動装
置を図1〜図4に示す。第1実施例のバルブ駆動装置1
00は、エンジンの吸気弁を電磁力により駆動するバル
ブ駆動装置である。図1は、無通電時のバルブボディ1
が半開きの状態を示し、図2は、ロアコイル51に通電
した弁開状態を示し、図3は、アッパコイル31に通電
した弁閉状態を示している。
【0016】図1〜図3に示すバルブボディ1は、エン
ジンの燃焼室2に燃料と空気を供給する吸気口3を所定
のタイミングで開閉制御される。バルブボディ1は、エ
ンジンブロック4に形成されるスプリング収容室40に
向けて延長して形成されるステム11により軸方向上下
に移動する。またバルブボディ1は、軸方向の移動を案
内するステムガイド5によりエンジンブロック4に対し
て摺動自在に保持されている。
【0017】スプリング収容室40内には、第1の付勢
手段としての第1のスプリング41および第2の付勢手
段としての第2のスプリング71が収容されている。第
1のスプリング41は、一方の端部が後述するロアハウ
ジング63に形成されたスプリング溝64の内底面65
に当接し、他方の端部が第1の保持部材としてのアッパ
リテーナ42に当接している。アッパリテーナ42は後
述するアーマチャシャフト22の端部にコッタ45によ
り固定されているので、第1のスプリング41はバルブ
ボディ1を弁開方向に付勢している。またアッパリテー
ナ42には、後述するダンパピストン96に当接可能な
凸部43と、後述するロアリテーナ72の凸部73に嵌
合される凹部44とが形成されている。
【0018】第2のスプリング71は、一方の端部が第
2の保持部材としてのロアリテーナ72に当接し、他方
の端部がスプリング収容室40の内底面46に当接して
いる。ロアリテーナ72はバルブボディ1のステム11
の端部にコッタ75により固定されているので、第2の
スプリング71はバルブボディ1を弁閉方向に付勢して
いる。またロアリテーナ72には、アッパリテーナ42
の凹部44に嵌合される凸部73が形成されている。こ
こで、ロアリテーナ72の凸部73とアッパリテーナ4
2の凹部44との径方向の隙間は、ロアハウジング63
とスプリング収容室40を形成するエンジンブロック4
の内壁との取付部の径方向の隙間よりも微小に形成され
ている。したがって、ロアリテーナ72の凸部73とア
ッパリテーナ42の凹部44とは、バルブボディ1のス
テム11およびアーマチャシャフト22の軸の傾きを防
止して摺動抵抗を低減することができる。すなわち、ア
ッパリテーナ42およびロアリテーナ72は、ステム1
1およびアーマチャシャフト22の径方向の移動を規制
する規制手段を構成している。
【0019】ハウジング60は、概略円筒形状のアッパ
ハウジング61と、概略円筒形状のミドルハウジング6
2と、概略円筒形状のロアハウジング63とからなり、
スプリング収容室40を形成するエンジンブロック4の
内壁に嵌め込まれ固定されている。ハウジング60内に
は、アーマチャ20と、第1の固定子としてのアッパコ
ア30と、第2の固定子としてのロアコア50と、軸受
部としてのシャフトガイド80と、ダンパ手段90とが
収容されている。
【0020】可動子としてのアーマチャ20は、アーマ
チャ本体21とアーマチャシャフト22とから構成さ
れ、軸方向の移動を案内するシャフトガイド80によ
り、アッパコア30およびロアコア50に対して摺動自
在に支持されている。アーマチャ本体21は、アッパコ
ア30とロアコア50との間に配設され、円板状の鉄等
の磁性材からなる。またアーマチャ本体21は、後述す
るダンパピストン91に当接可能な凸部24を有してい
る。
【0021】可動子シャフトとしてのアーマチャシャフ
ト22は、一方の端部がアーマチャ本体21の略中心部
に嵌め込まれて接合されており、他方の端部がアッパリ
テーナ42およびロアリテーナ72を介してバルブボデ
ィ1のステム11の端部に当接可能にステム11に接続
されている。アーマチャシャフト22は、例えばステン
レス鋼からなり、外壁に軸方向に形成される溝部23を
有している。溝部23は、アーマチャシャフト22の周
方向にほぼ均等に複数本形成されており、シャフトガイ
ド80に形成される油路81に連通している。この溝部
23にオイルが供給されることにより、ダンパ手段にオ
イルを供給することが可能であるとともに、アーマチャ
シャフト22の摺動抵抗を増大することなく、シャフト
ガイド80に対してアーマチャシャフト22を同軸に保
つことができる。
【0022】アッパコア30は、アッパハウジング61
に収容されており、鉄等の磁性材により形成されてい
る。アッパコア30の内部に第1のコイル部としてのア
ッパコイル31が巻回されている。アッパコイル31は
通電されると、アッパコア30がアーマチャ本体21を
吸引して弁閉方向にアーマチャ20およびバルブボディ
1を移動させる電磁力を発生する。
【0023】ロアコア50は、ロアハウジング63に収
容されており、アーマチャ本体21を挟んでアッパコア
30に対向して配設されている。ロアコア50は鉄等の
磁性材により形成されている。ロアコア50の内部に第
2のコイル部としてのロアコイル51が巻回されてい
る。ロアコイル51は通電されると、ロアコア50がア
ーマチャ本体21を吸引して弁開方向にアーマチャ20
およびバルブボディ1を移動させる電磁力を発生する。
【0024】アッパコア30とロアコア50との間には
ミドルハウジング62が配設されており、ミドルハウジ
ング62の厚みにより、アーマチャ20の移動量が規制
される。
【0025】シャフトガイド80は、アーマチャシャフ
ト22を軸方向に摺動可能に支持するものであって、ロ
アハウジング63に形成される油路66と、アーマチャ
シャフト22の溝部23とを連通する油路81を有して
いる。この油路81にオイルが供給されることで、シャ
フトガイド80とアーマチャシャフト22との摺動を良
好にしている。
【0026】ダンパ手段90は、アーマチャ本体21が
アッパコア30あるいはロアコア50に着座する直前に
ダンパ機能を発揮するものであって、シャフトガイド8
0の一端に設けられる第1のピストン部材としてのダン
パピストン91と、シャフトガイド80の他端に設けら
れる第2のピストン部材としてのダンパピストン96と
を有している。すなわちダンパピストン91および96
は、シャフトガイド80の軸方向に互いに対向して設け
られている。ダンパピストン91および96は、シャフ
トガイド80によって軸方向に摺動可能に支持されてお
り、それぞれ所定の位置でアーマチャ本体21の凸部2
4およびアッパリテーナ42の凸部43と当接可能であ
る。また、シャフトガイド80の両端部にはダンパスト
ッパ93および98が設けられており、ダンパピストン
91および96の移動量が規制されている。
【0027】アーマチャシャフト22の外壁と、シャフ
トガイド80の内壁と、ダンパピストン91の外壁とで
ダンパ室94が形成されており、図3に示すように、弁
閉時において、ダンパ室94はアーマチャシャフト22
の溝部23と連通し、油路81および66を経由してダ
ンパ室94にオイルが供給される構成となっている。ま
た、アーマチャシャフト22の外壁と、シャフトガイド
80の内壁と、ダンパピストン96の外壁とでダンパ室
99が形成されており、図2に示すように、弁開時にお
いて、ダンパ室99はアーマチャシャフト22の溝部2
3と連通し、油路81および66を経由してダンパ室9
9にオイルが供給される構成となっている。
【0028】図4に示すように、ダンパピストン91の
一方の端部には凹部92が形成されており、弁開時にお
いて、凹部92の内底面にアーマチャ本体21の凸部2
4の端面が当接可能である。このため、アーマチャ本体
21の凸部24がダンパピストン91に衝突する直前
に、凹部92に溜められたオイルにより減衰力が発生す
る構成となっている。
【0029】エンジンブロック4には、油路66に連通
するオイル供給路112が形成されており、オイル供給
路112には、図示しないオイル溜まりからオイルを汲
み上げるオイルポンプ110が油圧調整弁111を介し
て接続されている。油圧調整弁111は、ダンパ手段9
0に供給される油圧を調整するためのものである。ここ
で、オイルポンプ110および油圧調整弁111は、エ
ンジンの潤滑部へオイルを供給するためのものを兼用し
てもよいし、バルブ駆動装置100の専用のものとして
設けられていてもよい。
【0030】上記の構成のバルブ駆動装置100におい
て、アッパコイル31およびロアコイル51に無通電
時、アーマチャ本体21がアッパコア30とロアコア5
0との略中間位置になるように、第1のスプリング41
および第2のスプリング71のセット荷重が調整されて
いる。このとき、バルブボディ1は、図1に示すように
半開きの状態にある。そして、エンジン動作中は、アッ
パコイル31とロアコイル51とが交互に通電されて弁
閉状態と弁開状態とを繰返す。
【0031】次に、ダンパ手段90の作動について、図
2、図3および図4を用いて説明する。 (1) 弁開時、図2および図4に示すように、アーマチャ
本体21がロアコア50に着座する直前において、アー
マチャ本体の凸部24はダンパピストン91に衝突す
る。このとき、ダンパ室94に溜められたオイルにより
ダンパ作用が発生する。さらに、凹部92に溜められた
オイルによりダンパ機能が発揮される減衰力を緩やかに
立ち上げる。したがって、アーマチャ本体21がロアコ
ア50に直接衝突して大きな衝撃音が発生したり、アー
マチャ本体21およびロアコア50が破損したりするこ
とを防止することができる。このとき、ダンパ室99は
アーマチャシャフト22の溝部23と連通し、油路81
および66とオイル供給路112とを経由してダンパ室
99にオイルが供給される。
【0032】(2) 弁閉時、図3に示すように、アーマチ
ャ本体21がアッパコア30に着座する直前において、
アッパリテーナ42の凸部43はダンパピストン96に
衝突する。このとき、ダンパ室99に溜められたオイル
によりダンパ作用が発生する。したがって、アーマチャ
本体21がアッパコア30に直接衝突して大きな衝撃音
が発生したり、アーマチャ本体21およびアッパコア3
0が破損したりすることを防止することができる。この
とき、ダンパ室94はアーマチャシャフト22の溝部2
3と連通し、油路81および66とオイル供給路112
とを経由してダンパ室94にオイルが供給される。
【0033】以上説明した本発明の第1実施例において
は、アッパリテーナ42およびロアリテーナ72は、バ
ルブボディ1のステム11およびアーマチャシャフト2
2の径方向の移動を規制するので、ステム11およびア
ーマチャシャフト22が傾くことを防止し、ステムガイ
ド5およびシャフトガイド80に横荷重が発生すること
を防止する。したがって、バルブボディ1およびアーマ
チャ20の往復運動による摩擦損失および消費電力を低
減し、安定した作動を得ることができる。
【0034】さらに第1実施例においては、バルブボデ
ィ1のステム11およびアーマチャシャフト22の径方
向の移動を規制する手段を構成するための特別な部材を
必要としないので、簡単な構成で往復運動部の質量を低
減して消費電力を低減するとともに、部品点数を削減し
て製造コストを低減することができる。
【0035】さらにまた、第1実施例においては、ロア
リテーナ72の凸部73とアッパリテーナ42の凹部4
4との径方向の隙間は、ロアハウジング63とスプリン
グ収容室40を形成するエンジンブロック4の内壁との
取付部の径方向の隙間よりも微小に形成されているの
で、スプリング収容室40の加工精度を高めることな
く、ステムガイド5およびシャフトガイド80に横荷重
が発生することを防止する。したがって、バルブボディ
1およびアーマチャ20の往復運動による摩擦損失およ
び消費電力を低減するとともに、加工工数を削減して製
造コストを低減することができる。
【0036】第1実施例では、アッパリテーナ42は凸
部43を有し、凸部43がダンパピストン96に当接可
能な構成としたが、本発明では、アッパリテーナに凹部
を形成し、この凹部に対向するダンパピストンの端部に
凸部を形成してもよい。アッパリテーナに凹部を形成
し、この凹部に対向するダンパピストンの端部に凸部を
形成することで、アーマチャ本体がアッパコアに着座す
る直前において、上記の凹部に溜められたオイルにより
ダンパ機能が発揮される減衰力を緩やかに立ち上げるこ
とができる。
【0037】(第2実施例)本発明の第2実施例による
バルブ駆動装置を図5に示す。図1に示す第1実施例の
バルブ駆動装置100と同一構成部分に同一符号を付
す。
【0038】図5に示すように、第2のスプリング収容
室140内には、第2の付勢手段としての第2のスプリ
ング171が収容されている。第2のスプリング171
は、一方の端部がリテーナ172に当接し、他方の端部
が第2のスプリング収容室170の内底面173に当接
している。リテーナ172はバルブボディ1のステム1
1の端部にコッタ175により固定されているので、第
2のスプリング171はバルブボディ1を弁閉方向に付
勢している。
【0039】ハウジング160は、概略円筒形状のアッ
パハウジング161と、概略円筒形状のロアハウジング
162とからなり、第2のスプリング収容室140を形
成するエンジンブロック4の内壁に嵌め込まれ固定され
ている。ハウジング160内には、可動子としてのアー
マチャ120と、第1の固定子としてのアッパコア13
0と、第2の固定子としてのロアコア150と、ストッ
パ180と、アッパシャフトガイド124と、ロアシャ
フトガイド125とが収容されている。
【0040】アーマチャ120は、アーマチャ本体12
1と、可動子シャフトとしてのアーマチャシャフト12
2とから構成される。アーマチャ本体121は、アッパ
コア130とロアコア150との間に配設され、円板状
の鉄等の磁性材からなる。アーマチャシャフト122
は、一方の端部がアーマチャ本体121の略中心部に嵌
め込まれてフランジ部126に接合されており、他方の
端部がシャフト接続部材190を介してバルブボディ1
のステム11に接続されている。
【0041】シャフト接続部材190は、バルブボディ
1のステム11の端部が接続されるバルブ側接続部19
1と、アーマチャシャフト122の他方の端部が接続さ
れるシャフト側接続部192とを有している。バルブ側
接続部191とシャフト側接続部192とは同軸に形成
されており、ステム11の端部とバルブ側接続部191
との径方向の隙間、ならびにアーマチャシャフト122
の他方の端部とシャフト側接続部192との径方向の隙
間は、ロアハウジング162と第2のスプリング収容室
170を形成するエンジンブロック4の内壁との取付部
の径方向の隙間よりも微小に形成されている。したがっ
て、シャフト接続部材190は、バルブボディ1のステ
ム11およびアーマチャシャフト122の軸の傾きを防
止して摺動抵抗を低減することができる。すなわち、シ
ャフト接続部材190は、ステム11およびアーマチャ
シャフト122の径方向の移動を規制する規制手段を構
成している。ここで、バルブ側接続部191の内底面と
ステム11の端面との間には隙間193が形成されてい
るので、ステム11の軸方向長さの温度差による影響を
防止している。したがって、高温時の熱膨張により吸気
弁が弁閉不可能となるのを防止することができる。
【0042】アッパコア130は、アッパハウジング1
61に収容されており、鉄等の磁性材により形成されて
いる。アッパコア130の内部に第1のコイル部として
のアッパコイル131が巻回されている。アッパコイル
131は通電されると、アーマチャ本体121を吸引し
て弁閉方向にアーマチャ120およびバルブボディ1を
移動させる電磁力を発生する。
【0043】ロアコア150は、ロアハウジング162
に収容されており、アーマチャ本体121を挟んでアッ
パコア130に対向して配設されている。ロアコア15
0は鉄等の磁性材により形成されている。ロアコア15
0の内部に第2のコイル部としてのロアコイル151が
巻回されている。ロアコイル151は通電されると、ア
ーマチャ本体121を吸引して弁開方向にアーマチャ1
20およびバルブボディ1を移動させる電磁力を発生す
る。
【0044】アッパコア130とロアコア150との間
にはストッパ180が配設されており、ストッパ180
の厚みにより、アーマチャ120の移動量が規制され
る。アッパシャフトガイド124およびロアシャフトガ
イド125は、アーマチャシャフト122を軸方向に摺
動可能に支持するものである。
【0045】ハウジング160の反エンジンブロック側
の端部にはスプリングキャップ142が嵌め込まれ固定
されている。スプリングキャップ142は有底筒形状で
あって、スプリングキャップ142の内壁は第1のスプ
リング収容室140を形成している。第1のスプリング
収容室140内には、第1の付勢手段としての第1のス
プリング141およびフランジ部126が収容されてい
る。第1のスプリング141は、アーマチャ本体121
を挟んで第2のスプリング171に対向して配設されて
いる。第1のスプリング141は、一方の端部がスプリ
ングキャップ142の内底面143に当接し、他方の端
部がフランジ部126に当接している。したがって、第
1のスプリング141は、アーマチャ120およびバル
ブボディ1を弁開方向に付勢している。
【0046】上記の構成のバルブ駆動装置200におい
て、アッパコイル131およびロアコイル151に無通
電時、アーマチャ本体121がアッパコア130とロア
コア150との略中間位置になるように、第1のスプリ
ング141および第2のスプリング171のセット荷重
が調整されている。このとき、バルブボディ1は、図1
に示すように半開きの状態にある。そして、エンジン動
作中はアッパコイル131とロアコイル151とが交互
に通電されて弁閉状態と弁開状態とを繰返す。
【0047】以上説明した本発明の第2実施例において
は、シャフト接続部材190は、バルブボディ1のステ
ム11およびアーマチャシャフト122の径方向の移動
を規制するので、ステム11およびアーマチャシャフト
122が傾くことを防止し、ステムガイド5、アッパシ
ャフトガイド124およびロアシャフトガイド125に
横荷重が発生することを防止する。したがって、バルブ
ボディ1およびアーマチャ120の往復運動による摩擦
損失および消費電力を低減し、安定した作動を得ること
ができる。
【0048】さらに第2実施例においては、バルブボデ
ィ1のステム11およびアーマチャシャフト122の径
方向の移動を規制する手段を構成するための特別な部材
を必要としないので、簡単な構成で往復運動部の質量を
低減して消費電力を低減するとともに、部品点数を削減
して製造コストを低減することができる。
【0049】さらにまた、第2実施例においては、ステ
ム11の端部とバルブ側接続部191との径方向の隙
間、ならびにアーマチャシャフト122の他方の端部と
シャフト側接続部192との径方向の隙間は、ロアハウ
ジング162と第2のスプリング収容室170を形成す
るエンジンブロック4の内壁との取付部の径方向の隙間
よりも微小に形成されている。このため、第2のスプリ
ング収容室170の加工精度を高めることなく、ステム
ガイド5、アッパシャフトガイド124およびロアシャ
フトガイド125に横荷重が発生することを防止する。
したがって、バルブボディ1およびアーマチャ120の
往復運動による摩擦損失および消費電力を低減するとと
もに、加工工数を削減して製造コストを低減することが
できる。
【0050】(変形例)本発明の第2実施例によるバル
ブ駆動装置の変形例を図8に示す。図5に示す第2実施
例のバルブ駆動装置200と同一構成部分に同一符号を
付す。
【0051】シャフト接続部材390は、一方の端部が
バルブボディのステム11の端部に形成されるバルブ側
接続部391に接続され、他方の端部がアーマチャシャ
フト122の他方の端部に形成されるシャフト側接続部
392に接続されている。バルブ側接続部391とシャ
フト側接続部392とは同軸に形成されており、シャフ
ト接続部材390とバルブ側接続部391との径方向の
隙間、ならびにシャフト接続部材390とシャフト側接
続部392との径方向の隙間は、ロアハウジングと第2
のスプリング収容室を形成するエンジンブロックの内壁
との取付部の径方向の隙間よりも微小に形成されてい
る。したがって、シャフト接続部材390は、バルブボ
ディのステム11およびアーマチャシャフト122の軸
の傾きを防止して摺動抵抗を低減することができる。す
なわち、シャフト接続部材390は、ステム11および
アーマチャシャフト122の径方向の移動を規制する規
制手段を構成している。ここで、ステム11の端部とア
ーマチャシャフト122の他方の端部との間には隙間3
93が形成されているので、ステム11の軸方向長さの
温度差による影響を防止している。したがって、高温時
の熱膨張により吸気弁が弁閉不可能となるのを防止する
ことができる。
【0052】(第3実施例)本発明の第3実施例による
バルブ駆動装置を図6および図7に示す。図1に示す第
1実施例のバルブ駆動装置100と同一構成部分に同一
符号を付す。
【0053】図6に示すように、第1のスプリング41
は、一方の端部が後述するロアハウジング263に形成
されたスプリング溝64の内底面65にスプリング座2
66を介して当接し、他方の端部がスプリング座47を
介してアッパリテーナ42に当接している。アッパリテ
ーナ42は後述するアーマチャシャフト222の端部に
コッタ45により固定されている。
【0054】ハウジング260は、概略円筒形状のアッ
パハウジング261と、概略円筒形状のミドルハウジン
グ262と、概略円筒形状のロアハウジング263とか
らなり、スプリング収容室40を形成するエンジンブロ
ック4の内壁に嵌め込まれ固定されている。ハウジング
260内には、可動子としてのアーマチャ220と、電
磁コアとしてのアッパコア230と、電磁コアとしての
ロアコア250と、ダンパ手段290とが収容されてい
る。
【0055】アーマチャ220は、アーマチャ本体22
1とアーマチャシャフト222とから構成される。アー
マチャ本体221は、アッパコア230とロアコア25
0との間に配設され、円板状の鉄等の磁性材からなる。
アーマチャシャフト222は、一方の端部がアーマチャ
本体221の略中心部に嵌め込まれて後述する接続部材
212を介して支持腕211に接続されており、他方の
端部がアッパリテーナ42およびロアリテーナ72を介
してバルブボディ1のステム11の端部に当接可能にス
テム11に接続されている。アーマチャシャフト222
は、例えばステンレス鋼等の非磁性材から形成されてい
る。
【0056】アッパコア230は、アッパハウジング2
61に収容されており、珪素鋼板としての方向性軟磁性
板を積層してなる積層材231と、磁性材および非磁性
材を複合してなる軟磁性複合材232とから構成されて
いる。アッパコア230の内部には、樹脂製のボビン2
34に巻回されるコイル部としてのアッパコイル233
が収容されている。アッパコイル233は通電される
と、アッパコア230がアーマチャ本体221を吸引し
て弁閉方向にアーマチャ220およびバルブボディ1を
移動させる電磁力を発生する。
【0057】ロアコア250は、ロアハウジング263
に収容されており、アーマチャ本体221を挟んでアッ
パコア230に対向して配設されている。ロアコア25
0は、珪素鋼板としての方向性軟磁性板を積層してなる
積層材251と、磁性材および非磁性材を複合してなる
軟磁性複合材252とから構成されている。ロアコア2
50の内部には、樹脂製のボビン254に巻回されるコ
イル部としてのロアコイル253が巻回されている。ロ
アコイル253は通電されると、ロアコア250がアー
マチャ本体221を吸引して弁開方向にアーマチャ22
0およびバルブボディ1を移動させる電磁力を発生す
る。
【0058】アッパコア230およびロアコア250
は、積層材231および251の周辺上に軟磁性複合材
232および252が配置されている。積層材231お
よび251は、方向性軟磁性板を積層して構成されてお
り、方向性軟磁性板を用いることで、磁性板内部で発生
する渦電流が早期に消滅し、効率よく大きな磁束を流通
させることができる。軟磁性複合材232および252
は、純鉄粉等の磁性材の周りに非磁性材としての樹脂被
膜を被せた粉末を所望形状の成形型を用いて加圧および
加熱して形成したものであり、渦電流の影響が極めて小
さい、すなわち渦電流の環流抵抗が高いという特徴があ
る。また、アッパコイル233またはロアコイル253
の通電時に、アーマチャ本体221とアッパコア230
との接触面近傍の磁束、またはアーマチャ本体221と
ロアコア250との接触面近傍の磁束がアッパコイル2
33またはロアコイル253の内部および外部で略均等
となるように設定されている。したがって、ロアコア2
30またはロアコア250は、アッパコイル233また
はロアコイル253で発生する磁界に対し、効率よく磁
束を流通させて電磁力を向上するとともに、消費電力を
低減することができる。
【0059】アッパコア230とロアコア250との間
にはミドルハウジング262が配設されており、ミドル
ハウジング262の厚みにより、アーマチャ220の移
動量が規制される。ここで、アーマチャ220と、アッ
パコア230と、アッパコイル233と、ロアコア25
0と、ロアコイル253とは、電磁アクチュエータを構
成している。
【0060】ダンパ手段290は、アーマチャ本体22
1がアッパコア230あるいはロアコア250に着座す
る直前にダンパ機能を発揮するものであって、円筒状に
形成されたハウジング291内に設けられる外輪29
2、内輪293、ゴム材で形成された可動膜294、2
95および可動筒296を有している。
【0061】外輪292はハウジング291の内周壁に
固定されており、外輪292、内輪293および可動膜
294、295は密封容器を構成している。この密封容
器内には作動油が充填されている。可動筒296は、ア
ーマチャシャフト222の軸方向に所定間隔をおいて嵌
合している環状部材297および298に当接可能な環
状凸部299が形成されている。可動膜294、295
および可動筒296は可動部材を構成している。
【0062】アーマチャシャフト222の反バルブボデ
ィ側の端部には弾性支持手段210が設けられている。
弾性支持手段210は、支持腕211と、接続部材21
2と、リフトセンサ213とから構成され、アーマチャ
シャフト222を弾性支持するものである。支持部材と
しての支持腕211は、板バネ等の弾性部材からなり、
一方の端部がアッパハウジング261の反エンジンブロ
ック側の端部に固定され、他方の端部が接続部材212
に固定されている。図7に示すように、支持腕211
は、アーマチャシャフト222の中心軸に対し点対称に
設けられている。第3実施例においては、第1および第
2のスプリング41および71の付勢力が支持腕211
の変形方向反転に伴う変形力のヒステリシスに比べて大
きく設定されているので、支持腕211の変形力のヒス
テリシスは無視できる程度に小さい。したがって、支持
腕211の変形力のヒステリシスは、従来の滑り軸受け
のクーロン摩擦のヒステリシスよりも小さい。
【0063】接続部材212は、アーマチャシャフト2
22と支持腕211とを接続しており、例えばアーマチ
ャシャフト222に形成される図示しない円周溝に嵌合
すること等により、アーマチャシャフト222の軸中心
の回転を許容し、アーマチャシャフト222の支持腕2
11に対する軸方向の移動を規制している。このため、
アーマチャシャフト222の軸方向のがたつきを防止
し、作動の安定性を高めることができる。
【0064】図7に示すように、検出部としての一対の
リフトセンサ213は、支持腕211のアッパハウジン
グ261との取付部近傍に設けられており、例えば歪ゲ
ージ等のように、支持腕211の弾性変形量に基づいて
アーマチャシャフト222の移動量を検出することがで
きる。支持腕211にリフトセンサ213を配置するこ
とで、リフトセンサの特別な設置場所を確保しなくてよ
い。
【0065】上記の構成のバルブ駆動装置300におい
て、アッパコイル233およびロアコイル253に無通
電時、アーマチャ本体221がアッパコア230とロア
コア250との略中間位置になるように、第1のスプリ
ング41および第2のスプリング71のセット荷重が調
整されている。このとき、バルブボディ1は、図6に示
すように半開きの状態にある。そして、エンジン動作中
は、アッパコイル233とロアコイル253とが交互に
通電されて弁閉状態と弁開状態とを繰返す。
【0066】次に、ダンパ手段290の作動について説
明する。 (1) 弁開時、アーマチャ本体221がロアコア250に
着座する直前において、環状部材297が環状凸部29
9に衝突する。そして、アーマチャシャフト222とと
もに可動筒296が図6の下方に移動し、可動膜294
および295が図6の下方に移動する。すると、密封容
器内に充填されている作動油によりダンパ作用が発生す
る。したがって、アーマチャ本体221がロアコア25
0に直接衝突して大きな衝撃音が発生したり、アーマチ
ャ本体221およびロアコア250が破損したりするこ
とを防止することができる。
【0067】(2) 弁閉時、アーマチャ本体221がアッ
パコア230に着座する直前において、環状部材298
が環状凸部299に衝突する。そして、アーマチャシャ
フト222とともに可動筒296が図6の上方に移動
し、可動膜294および295が図6の上方に移動す
る。すると、密封容器内に充填されている作動油により
ダンパ作用が発生する。したがって、アーマチャ本体2
21がアッパコア230に直接衝突して大きな衝撃音が
発生したり、アーマチャ本体221およびアッパコア2
30が破損したりすることを防止することができる。
【0068】以上説明した本発明の第3実施例において
は、アーマチャシャフト222の反バルブボディ側の端
部に弾性支持手段210が設けられているので、アーマ
チャシャフト222を滑り軸受けまたは転がり軸受けで
支える必要がない。したがって、使用環境温度の変化お
よび使用劣化による影響を低減し、安定した作動を得る
ことができる。
【0069】さらに第3実施例においては、支持腕21
1がアーマチャシャフト222の中心軸に対し点対称に
設けられているので、バルブスプリングのサージにより
バルブボディ1が運転中に回転し、このバルブ回転と同
様にアーマチャ220に回転力が発生しても、アーマチ
ャ220の回転力を妨げるエネルギ損失を低減すること
ができる。したがって、消費電力を低減し、作動を安定
にすることができる。
【0070】さらにまた、第3実施例においては、リフ
トセンサ213が支持腕211に設けられているので、
リフトセンサの設置場所を特別に確保することなく、ア
ーマチャシャフト222の移動量を検出することができ
る。したがって、バルブ位置を正確かつ確実に検出する
ことができるとともに、小型で簡単な構成のリフトセン
サ213を支持腕211に設けることにより、簡単な構
成のバルブ駆動装置300が得られ、製造コストを低減
することができる。
【0071】第3実施例では、作動油を充填した密封容
器を有するダンパ手段290を備えたバルブ駆動装置3
00に本発明を適用した例について説明したが、本発明
では、ダンパ手段に作動油を供給する手段、ならびにダ
ンパ手段から作動油を排出する手段を備えたダンパ手段
を備えたバルブ駆動装置に適用することは可能である。
【0072】以上説明した本発明の複数の実施例では、
吸気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置に本発明
を適用したが、排気弁を電磁力により駆動するバルブ駆
動装置に適用可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置の無
通電時の状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置の弁
開時の状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置の弁
閉時の状態を示す縦断面図である。
【図4】図2の主要部拡大図である。
【図5】本発明の第2実施例によるバルブ駆動装置の無
通電時の状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第3実施例によるバルブ駆動装置の無
通電時の状態を示す縦断面図である。
【図7】図6のVII方向矢視図である。
【図8】本発明の第2実施例によるバルブ駆動装置の変
形例を示す主要部拡大図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 20、120、220 アーマチャ(可動子) 21、121、221 アーマチャ本体 22、122、222 アーマチャシャフト(可
動子シャフト) 30、130、230 アッパコア(第1の固定
子) 31、131 アッパコイル(第1のコイル部) 41、141 第1のスプリング(第1の付勢手
段) 42 アッパリテーナ(第1の保持部材、規制手
段) 50、150、250 ロアコア(第2の固定
子) 51、151 ロアコイル(第2のコイル部) 60、160、260 ハウジング 71、171 第2のスプリング(第2の付勢手
段) 72 ロアリテーナ(第2の保持部材、規制手
段) 100、200、300 バルブ駆動装置 190 シャフト接続部材(規制手段) 210 弾性支持手段 211 支持腕(支持部材) 212 接続部材 213 リフトセンサ(検出部) 233 アッパコイル(第1のコイル部) 253 ロアコイル(第2のコイル部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 錠二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H052 AA01 BA25 CD03 EA16 3H106 DA07 DA25 DB02 DB12 DB26 DB32 DC02 DD09 EE22 EE23 EE24 EE34 FA08 GD03 KK17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁あるいは排気弁のバル
    ブボディと、 前記バルブボディに接続される可動子シャフト、および
    磁性材からなる可動子本体を有する可動子と、 前記可動子本体を吸引して前記バルブボディおよび前記
    可動子を弁閉方向に移動させる電磁力を発生する第1の
    コイル部を有する第1の固定子と、 前記可動子本体を挟んで前記第1の固定子に対向して配
    設され、前記可動子本体を吸引して前記バルブボディお
    よび前記可動子を弁開方向に移動させる電磁力を発生す
    る第2のコイル部を有する第2の固定子と、 前記バルブボディあるいは前記可動子を弁開方向に付勢
    する第1の付勢手段と、 前記第1の付勢手段に対向して配設され、前記バルブボ
    ディあるいは前記可動子を弁閉方向に付勢する第2の付
    勢手段と、 前記可動子、前記第1の固定子および前記第2の固定子
    を収容するハウジングと、 前記バルブボディと前記可動子シャフトとの接続部に設
    けられ、前記バルブボディおよび前記可動子シャフトの
    径方向の移動を規制する規制手段と、 を備えることを特徴とするバルブ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記規制手段は、前記第1の付勢手段を
    保持するための第1の保持部材と、前記第1の保持部材
    に対向して配設され、前記第2の付勢手段を保持するた
    めの第2の保持部材とを有することを特徴とする請求項
    1記載のバルブ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記規制手段の径方向の隙間は、前記ハ
    ウジングと内燃機関との取付部の径方向の隙間よりも小
    さいことを特徴とする請求項1または2記載のバルブ駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 前記可動子シャフトの反バルブボディ側
    の端部に設けられ、前記可動子シャフトを弾性支持する
    弾性支持手段を備えることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載のバルブ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性支持手段は、前記可動子シャフ
    トの中心軸に対し点対称に設けられ、弾性部材からなる
    支持部材を有することを特徴とする請求項4記載のバル
    ブ駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性支持手段は、前記可動子シャフ
    トと前記支持部材とを接続し、前記可動子シャフトの前
    記支持部材に対する軸方向の移動を規制する接続部材を
    有することを特徴とする請求項5記載のバルブ駆動装
    置。
  7. 【請求項7】 前記弾性支持手段は、前記支持部材に設
    けられ、前記支持部材の弾性変形量に基づいて前記可動
    子シャフトの移動量を検出する検出部を有することを特
    徴とする請求項5または6記載のバルブ駆動装置。
  8. 【請求項8】 内燃機関の吸気弁あるいは排気弁のバル
    ブボディと、 前記バルブボディに接続される可動子シャフト、および
    磁性材からなる可動子本体を有する可動子と、 前記可動子本体を吸引して前記バルブボディおよび前記
    可動子を弁閉方向に移動させる電磁力を発生する第1の
    コイル部を有する第1の固定子と、 前記可動子本体を挟んで前記第1の固定子に対向して配
    設され、前記可動子本体を吸引して前記バルブボディお
    よび前記可動子を弁開方向に移動させる電磁力を発生す
    る第2のコイル部を有する第2の固定子と、 前記バルブボディあるいは前記可動子を弁開方向に付勢
    する第1の付勢手段と、 前記第1の付勢手段に対向して配設され、前記バルブボ
    ディあるいは前記可動子を弁閉方向に付勢する第2の付
    勢手段と、 前記可動子シャフトの反バルブボディ側の端部に設けら
    れ、前記可動子シャフトを弾性支持する弾性支持手段
    と、 を備えることを特徴とするバルブ駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記弾性支持手段は、前記可動子シャフ
    トの中心軸に対し点対称に設けられ、弾性部材からなる
    支持部材を有することを特徴とする請求項8記載のバル
    ブ駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記弾性支持手段は、前記可動子シャ
    フトと前記支持部材とを接続し、前記可動子シャフトの
    前記支持部材に対する軸方向の移動を規制する接続部材
    を有することを特徴とする請求項9記載のバルブ駆動装
    置。
  11. 【請求項11】 前記弾性支持手段は、前記支持部材に
    設けられ、前記支持部材の弾性変形量に基づいて前記可
    動子シャフトの移動量を検出する検出部を有することを
    特徴とする請求項9または10記載のバルブ駆動装置。
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JP2013083157A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の弁作動状態検出装置

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