JP2001073288A - 抄紙機の抄網支持部材 - Google Patents

抄紙機の抄網支持部材

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JP2001073288A
JP2001073288A JP24669399A JP24669399A JP2001073288A JP 2001073288 A JP2001073288 A JP 2001073288A JP 24669399 A JP24669399 A JP 24669399A JP 24669399 A JP24669399 A JP 24669399A JP 2001073288 A JP2001073288 A JP 2001073288A
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Toshiaki Kiyama
利明 木山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】支持部材自体の耐摩耗性、耐チツピング性が高
いだけでなく、抄網との摺動性を良好にし、近年の高速
抄紙機に対しても適用可能にする。 【解決手段】抄紙機の抄網に当接し支持する部材を、抄
紙機の全長にわたって継ぎ目のない一体形状で、肉厚が
0.5〜5mmの炭化珪素質セラミックスからなる板状
体9bをセラミックスや樹脂製のベース9aに貼り付け
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機の抄網に当
接し支持する部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられている抄紙機の構造は
図5に示すように、フォーマーパート101とプレスパ
ート102からなっている。そして、フォーマーパート
101は、ロール111によって矢印方向に回転させら
れる抄網112と、該抄網112の下方に配置された複
数の支持部材110からなっており、上記抄網112の
上部にヘッドボックス113よりスラリー状のパルプ原
料114を供給し、支持部材110で抄網112を支持
するとともにそのエッジ103aでパルプ原料114の
脱水を行うようになっている。
【0003】なお、上記支持部材110は、例えば図3
に示すようなクランプタイプの支持部材や図4(A)
(B)に示すようなFRP(繊維強化プラスチック)と
セラミックの接着面においてFRPを凸とする構造のハ
イドロフォイルや、不図示のサクションボックス等に用
いられている。
【0004】図3のクランプタイプの支持部材110
は、ステンレス基台104上にセラミック片109をボ
ルト105で固定したもので、先端エッジ部103aで
水切りを行うとともに、後部斜面部103bで抄網11
2が摺動する際に負圧を発生させて脱水するようになっ
ている。
【0005】図4(A)(B)の支持部材110は、F
RP製基材106上の凸条接着面107aに凹条溝11
0bを持つセラミック片109を組み込み接着したもの
で、図3と同様支持面110c上の先端エッジ部103
aで水切りを行うとともに、後部斜面部103bで抄網
112が摺動する際に負圧を発生させて脱水する。
【0006】次に、脱水されたパルプ原料114は、プ
レスパート102に送られるが、この部分はロール12
1によって矢印方向に回転させられるフェルト122
と、このフェルト122を支持する支持部材120から
なっている。そして、フォーマーパート101によって
ある程度脱水されたパルプ原料114は、このフェルト
122に押し当てられてさらに水分を吸収された後、次
の乾燥工程(不図示)に送られる。なお、水分を吸収し
たフェルト122は、支持部材120と摺動しながら真
空吸引により脱水されるようになつている。上記支持部
材120はフェルトサクションボックスと呼ばれてお
り、角部を丸め光沢のある表面を有し、真空吸引する為
の吸引孔を備えている。
【0007】また、上記抄紙機を構成する抄網112ま
たはフェルト122への支持部材110、120の材質
としては、以前は安価である為に超高分子ポリエチレン
等のプラスチック系材料が広く用いられていた。しかし
ながら、パルプ原料114中のクレーおよびタルクなど
の存在、あるいは抄網112などとの当接摺動によって
短時間のうちに摩耗してしまうため、抄紙機から支持部
材110、120を取り外し、表面の研磨修正あるいは
交換作業等のメンテナンスを頻繁に行わなければならな
かった。
【0008】そこで近年は支持部材110、120の材
質としてアルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素等
を主成分としたセラミックスが多く用いられている。こ
れらのセラミックスで構成した支持部材110、120
は耐磨耗性が大きく、その寿命が長いものとなる為、広
く使用されるようになっている。(特開昭55−805
91号、特開昭58−208485号公報参照)一方、
このような支持部材110、120は通常、図3に示す
ようにステンレス基台104にボルト105で固定され
たり、あるいは図4に示すように、基台に設けたはめ込
み部に挿入することによって固定する方法などが採られ
ている。
【0009】また、特にフォーマーパート101におけ
る上記セラミックス製の支持部材110において、当接
支持する抄網112を傷つけることなく滑らかに走行せ
しめるとともに、抄網112からの脱水(水の掻き取
り)作用を適切に行わせるため、あるいは支持部材11
0のエッジ部に割れや欠けが発生しないように、断面形
状、外周形状に留意した設計が行なわれている。とりわ
け抄網112が最初に当接し脱水作業に寄与する支持部
材110の先端部は、鋭角に形成され、その表面は入念
な仕上げ加工が施してある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近の抄紙
機では、生産性の向上といった点から、抄網112の速
度が大幅に高速化され、支持部材110、120への耐
摩耗性がより一層要求されている。これに対し従来のア
ルミナ、ジルコニア、窒化珪素などのセラミックスから
なる支持部材110、120では、この要求を充分に満
足させることができなかった。
【0011】また、アルミナ、窒化珪素からなるもので
は、支持部材110の先端エッジ部103aに欠けが発
生しやすく、この欠け等のために、抄網112の寿命を
低下させたり、あるいは抄網112からの脱水作用が小
さくなり、抄紙の均一な品質を保つことができず紙質の
低下へつながるなどの問題点があった。
【0012】更には、支持部材110、120を成すセ
ラミックスは肉厚が厚い為にヒートショックによる割れ
が発生する恐れがあった。
【0013】また、抄紙機は非常に長いものであるた
め、図3、4に示すように支持部材110、120を成
すセラミックスは複数個を継ぎあわせて構成しており、
この継ぎ目より段差が発生したりしていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本発明は、
抄紙機の抄網に当接し支持する部材において、肉厚が
0.5〜5mmの炭化珪素質セラミックスから成る板状
体にエッジを形成するとともに、この板状体をセラミッ
クス又は樹脂製のベースの上面に貼り付けたものであ
る。
【0015】又、上記板状体は、抄紙機の全長にわたっ
て継ぎ目のない一体形状品としたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て詳述する。
【0017】抄紙機の構造は図2に示すように、フォー
マーパート1とプレスパート2からなっている。そし
て、フォーマーパート1は、ロール11によって矢印方
向に回転させられる抄網12と、該抄網12の下方に配
置された複数の支持部材10からなっており、上記抄網
12の上部にヘッドボックス13よりスラリー状のパル
プ原料14を供給し、支持部材10で抄網12を支持す
るとともにそのエッジ3a及び後部斜面部3bでパルプ
原料14の脱水を行う。
【0018】次に、脱水されたパルプ原料14は、プレ
スパート2に送られるが、この部分はロール21によっ
て矢印方向に回転させられるフェルト22と、このフェ
ルト22を支持する支持部材20からなっている。そし
て、フォーマーパート1によってある程度脱水されたパ
ルプ原料14は、このフェルト22に押し当てられてさ
らに水分を吸収された後、次の乾燥工程に送られる。な
お、水分を吸収したフェルト22は、支持部材20と摺
動しながら真空吸引により脱水されるようになつてい
る。上記支持部材20はフェルトサクションボックスと
呼ばれており、角部を丸め光沢のある表面を有し、真空
吸引する為の吸引孔を備えている。
【0019】なお、上記フォーマーパート1における支
持部材10としては、例えば図1に示すようなハイドロ
フォイルが用いられ、先端のエッジ10aで水切りを行
うとともに後部の斜面部10bで抄網12が摺動する際
に負圧を発生させて脱水するようになっており、上記先
端エッジ10aを備えた支持部材10をFRP等からな
る基体6に接合して構成している。
【0020】本発明においては、上記支持部材10とし
て、肉厚が0.5〜5mmの炭化珪素質セラミックスか
らなる板状体9bをセラミックスや樹脂製のベース9a
の上面に貼り付けて構成したことを特徴とする。また、
上記セラミックス製板状体9bの先端エッジ部10aは
鋭角に形成され、シヤープエッジとなっている。
【0021】ここで、セラミックス製の板状体9bの肉
厚tを0.5〜5mmと薄くすることにより、ヒートシ
ョックが加わっても内部と表面との温度差を小さくでき
るため、耐熱衝撃性を向上することができる。板状体9
bの肉厚tを0.5〜5mmとしたのは、板状体9bの
肉厚tが5mmを超えると300゜C以上の高温環境下
ではヒートショックによるクラックが発生してしまい、
逆に板状体9bの肉厚tが0.5mm未満になると摩耗
により寿命が極端に短くなってしまうためである。
【0022】また、炭化珪素質セラミックスは熱伝導率
60W/m・K以上と高熱伝導率を有していることか
ら、抄網12との摺動により発生する摩擦熱をすみやか
にブロック体全体に放熱することができ、抄網12を保
護し抄網12の寿命を長くすることができる。
【0023】更に板状体9bは、グリーンシートを作成
し焼成することにより、抄紙機の全長にわたって継ぎ目
のない一体形状品としてある。継ぎ目があると高温域で
使用する時、接着剤の軟化により、セラミック片が浮き
上がって段差が発生するのに対し、本発明のように継ぎ
目のない一体形状品にすると、接着剤の軟化する高温域
での使用においても段差の完全防止が可能となる。しか
も、一体形状品とすることで、焼成後の一次研磨が不要
となって加工時間が短縮されるとともに、段差が発生し
ない為、再研磨の必要も無くなる。
【0024】グリーンシートの製造方法については、ロ
ールコンバクション法の他、押し出し法、ドクターブレ
ード法等が考えられる。このうち、ロールコンバクショ
ン法について図6にて説明すると、まず、炭化珪素粉末
と熱可塑性樹脂を混合した成形用顆粒34を、1対の金
属ロール32間に連続的に供給し、加圧して、成形用顆
粒34とロール32の摩擦力によってテープ状のグリー
ンシート33を得る。これを焼成後カットして一体形状
のセラミックス製板状体9bとし、ベース9aに接着し
て本発明の支持部材10を得る。
【0025】接着にはエポキシ系接着剤を用い、これを
ベース9aの接合面7の全面に塗布して貼り付ける。こ
れを自然乾燥または強制乾燥(150゜C、1Hr)す
る。又、板状体9bにおける先端エッジ部10aの形状
の作製は、平面研削盤により、形状ダイヤもしくは治具
等を用い研削加工にて行う。
【0026】これにより、一体形状の板状体9aを効率
よく大量に作製することができるとともに、複数のセラ
ミックス板の継ぎ目による不都合を防止できる。
【0027】そして、この支持部材10を、図2に示す
ように抄紙機に組み込み、支持部材10上でスラリー状
のパルプ原料14を供給した抄網12を摺動させること
によって、脱水作用を行う。このとき、本発明の支持部
材10は、先端エッジ部10aが炭化珪素質セラミック
スからなるため、高硬度、高ヤング率であり、耐磨耗
性、摺動性、剛性、耐チツピング性に優れ支持部材10
および抄網12の双方の寿命を長くすることができる。
【0028】一方プレスパート2における支持部材20
はフェルトサクションボックスと呼ばれており、角部を
丸め光沢のある表面を有し、真空吸引する為の吸引孔
(不図示)を備えている。
【0029】そして、この支持部材20についても、少
なくともパルプ原料14と摺接する表面に、上記の炭化
珪素質セラミックスからなる板状体を接合することが好
ましい。そのため、フェルト22との高速摺動によって
高温となっても、支持部材20の耐熱衝撃性が高いこと
から、割れや欠けが生じにくい。また、上記セラミック
スは摺動相手のフェルト22にダメージを与えにくいこ
とから長期間良好に使用することができる。
【0030】また、フォーマーパート1における支持部
材10の先端エッジ部10aは、脱水作用を成すために
曲率半径0.3〜1mm程度の比較的鋭いエッジ状とな
っており、一方プレスパート2の支持部材20の角部
は、フェルト22に傷をつけないように曲率半径5〜7
mm程度の滑らかな曲面状となっている。
【0031】このような炭化珪素質セラミックスは、ビ
ッカース硬度が1700kg/mm2 以上と高硬度で大
きな耐摩粍性を備えるとともに、摺動性に優れているた
め抄網に対する摩耗も小さくできる。一般に先端エッジ
部10aの硬度を高めるほど耐摩耗性が向上するが、特
に金属酸化物を焼結助剤として含有し液相焼結した炭化
珪素質セラミックスを用い、ビッカース硬度1700k
g/mm2 以上、好ましくは1900kg/mm2 以上
とすれば、抄網12に対する耐摩耗性は格段に高まる。
【0032】そして、炭化珪素質セラミックスも多種多
様存在するうち、焼結助剤として金属酸化物を添加して
液相焼結させたものが、抄網支持部材として最適であ
る。これは、液相焼結することにより焼結性を安定化で
きることから緻密質となり、ビッカース硬度が1700
〜2500kg/mm2 、好ましくは1900〜250
0kg/mm2 と硬度も高くなり耐摩耗性も向上させる
ことができる。しかも、この炭化珪素質セラミックスは
摺動性に優れているため抄網12に対する摩耗も小さく
できるのである。
【0033】しかも金属酸化物を添加して液相焼結した
ことによって、破壊靭性値(K1C)を4〜6MPa√m
と大きくすることができ、支持部材10の先端エッジ部
10aのチッピングの発生を少なくできる。それ故それ
らチッピングに起因する抄網12に対する摩耗も少なく
できる。
【0034】さらに、このような炭化珪素質セラミック
スは、熱膨張率4.0〜4.4×10-6/℃(40〜8
00℃)、ヤング率4.2×106 kg/cm2 以上
と、高耐熱変形性、高剛性で大きな耐磨耗性を備えるこ
とができる。
【0035】なお本発明において、炭化珪素質セラミッ
クスに焼結助剤として添加する金属酸化物としては、A
2 3 を1.7%、及びY2 3 、CoO2 などの周
期律表第3a族元素の酸化物を0.1〜5%加えればよ
い。これらの金属酸化物は、焼結助剤として炭化珪素質
セラミックスの焼結性を高めるとともに、焼結体中で炭
化珪素結晶粒子間に粒界相を形成してクラックの進展を
防止し、セラミックスの靭性を高くする作用がある。た
だし、添加量が多すぎると、硬度、強度が低くなるた
め、上記範囲のものがよい。
【0036】また、本発明の炭化珪素質セラミックスに
おいて、平均結晶粒子径は10μm以下、好ましくは
0.5〜6μmのものがよい。これは、平均結晶粒子径
が10μmを越えると、強度が劣化するとともに、支持
部材として用いる際に先端のシャープエッジを形成でき
なくなって、脱水作用が悪くなるためである。
【0037】さらに、本発明の炭化珪素質セラミックス
は、開気孔率1%以下、好ましくは0.3%以下のもの
を用いる。これは、開気孔率が1%より大きいと、強度
が低くなるとともに、シャープエッジが出にくくなるた
めである。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0039】実験例1 まず、図1に示す支持部材10を構成するセラミックス
の耐ヒートショック性に関する実験を行った。支持部材
10の長さ(図面の奥行き方向)は1.2mとした。板
状体9bとして、本発明の炭化珪素質セラミックスと、
比較例であるアルミナ質セラミックスを用いて種々の肉
厚tのものを用意し、基体6としてFRPを、ベース9
aとしてアルミナ質セラミックスを用いた。このときの
各材質の特性を表1に示す。
【0040】上記炭化珪素質セラミックスとアルミナセ
ラミックス製の板状体9bをベース9aに貼り付け、基
体6に接合したものを用いて、それぞれ空運転での温度
上昇した場合の各最高温度と使用条件温度に近い40℃
の間で、ヒートサイクルテストを20回行った。その
後、各支持部材10のクラック発生の有無を確認した。
結果は表2に示す通りである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】この結果より、比較例であるアルミナセラ
ミックスを用いたものでは熱膨張率が高いため、接着面
の剥れが発生し、クラックが発生した。
【0044】これに対し、板状体9bとして炭化珪素質
セラミックスを用いた本発明実施例では、剥がれやクラ
ックの発生が無く、紙質を低下させる恐れのないことが
わかる。ただし、板状体9bの肉厚tが5mmを超える
と、ヒートショックによるクラックが発生しやすくなっ
たため、肉厚tは5mm以下が良いことがわかる。
【0045】実験例2 つぎに、図1に示す本発明の支持部材10と、比較例と
して支持部材10として複数のセラミック片を継ぎ合わ
せて構成したものを用いた。いずれも支持部材10の長
さ(図面の奥行き方向)が1.2mとし、比較例では炭
化珪素質セラミックスとアルミナ質セラミックスを用い
た。
【0046】それぞれ、セラミック本体の温度を50〜
250゜Cまで変化させて24Hr実稼働させ、その後
支持部材10の上面継ぎ目の段差測定を行った。結果は
表3に示す通りである。
【0047】
【表3】
【0048】この結果より、炭化珪素質セラミックス又
はアルミナ質セラミックスのセラミック片を継ぎ合わせ
た比較例では、各セラミック片同士が競り合って接着面
の剥れが生じ易く、段差が発生した。そして、この段差
が抄紙時のスジを発生させ、紙質を低下させる原因とな
る。
【0049】これに対し、本発明の支持部材10では、
板状体9bとして継ぎ目のない一体形状品を用いている
ため、上記のような段差の発生は見られなかった。
【0050】
【発明の効果】このように本発明によれば、抄紙機の抄
網に当接し支持する部材において、肉厚が0.5〜5m
mの炭化珪素質セラミックスからなる板状体をセラミッ
クスや樹脂製のベースに貼り付けたことによって、支持
部材自体の耐摩耗性、耐チッピング性が高いだけでな
く、高硬度に基づく大きな耐摩耗性と、高靭性による耐
チッピング性が得られるとともに、炭化珪素質セラミッ
クスの板状体の肉厚をを薄くすることによる耐熱衝撃性
を向上することができる。
【0051】また、上記板状体を、抄紙機の全長にわた
って継ぎ目のない一体形状品としたことにより、焼成後
の一次研磨が不要となって加工時間が短縮されるととも
に、段差が発生しない為、再研磨の必要も無くなり、そ
のため、支持部材および抄網を長期にわたって良好に使
用することができるとともに、近年の高速抄紙機にも好
適に用いることが可能となるなど、優れた効果を有する
抄紙機の抄網支持部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の抄紙機用支持部材を示す斜視
図、(B)は同じく断面図である。
【図2】本発明の支持部材を用いる抄紙機の構造を示す
概略図である。
【図3】従来の抄紙機用の抄網支持部材を示す斜視図で
ある。
【図4】(A)(B)は従来の抄紙機用抄網支持部材を
示す斜視図である。
【図5】従来の抄紙機の構造を示す概略図である。
【図6】ロールコンパクション法によるグリーンシート
の作製法を示す概略図である。
【符号の説明】
1:フォーマーパート 6:基体 7:接合面 9a:ベース 9b:セラミックス製板状体 10:支持部材 10a:先端エッジ部 10b:後方斜面部 11:ロール 12:抄網 13:ヘッドボックス 14:パルプ原料 2:プレスパート 20:支持部材 21:ロール 22:フェルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抄紙機の抄網に当接し支持する部材におい
    て、肉厚が0.5〜5mmの炭化珪素質セラミックスか
    ら成る板状体にエッジを形成するとともに、この板状体
    をセラミックス又は樹脂製のベースの上面に貼り付けた
    ことを特徴とする抄紙機の抄網支持部材。
  2. 【請求項2】上記板状体が、抄紙機の全長にわたって継
    ぎ目のない一体形状品であることを特徴とする請求項1
    記載の抄紙機の抄網支持部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004137651A (ja) * 2002-10-17 2004-05-13 Klaus Bartelmuss ワイヤ支持及び周面水分払拭装置
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