JP2001072743A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置

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JP2001072743A
JP2001072743A JP24852299A JP24852299A JP2001072743A JP 2001072743 A JP2001072743 A JP 2001072743A JP 24852299 A JP24852299 A JP 24852299A JP 24852299 A JP24852299 A JP 24852299A JP 2001072743 A JP2001072743 A JP 2001072743A
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semiconductor
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Kazumasa Igarashi
一雅 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体素子の高周波化が進む状況のなかで、高
周波化に対応した比誘電率が低減され、かつ流動性にも
優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(D)成分を必須成分とし
て含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。そ
して、上記(A)成分と(B)成分とが、上記(A)成
分であるエポキシ樹脂のエポキシ当量Xと上記(B)成
分であるフェノール樹脂の水酸基当量Yの合計値(X+
Y)が350以上となるよう設定されている。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比誘電率が著しく
低減された低誘電率の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
およびそれを用いて半導体素子が樹脂封止された半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランジスター,IC,LS
I等の半導体素子を、エポキシ樹脂組成物等の封止材料
を用いてトランスファー成形により樹脂モールドしてな
る樹脂封止型の半導体装置は、信頼性、量産性および低
価格等の点で優れていることからセラミック封止型半導
体装置とともに広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、マイ
クロプロセッサ等の半導体素子の高機能化、高性能化が
図られており、これに基づき動作周波数が一段と上昇す
る傾向にある。また、情報通信関連分野のなかでも、携
帯電話、PHS等の小型電子装置においてはその周波数
帯域に関してギガヘルツに近い周波数帯域が使用される
ようになってきており、さらに2桁のギガヘルツ帯域を
使用する通信も開発が進められているのが現状である。
【0004】このように、半導体の高周波数化が進むな
かで、高信頼性が要求される半導体装置に関しては、現
在、高周波特性に優れたセラミック封止型の半導体装置
が多く採用されている。しかしながら、一方では、上記
のように量産性や各種信頼性に優れた低価格の樹脂封止
型の半導体装置の採用が考えられているのが実状であ
る。このことから、樹脂封止型半導体装置に用いられる
モールド用の低誘電率のエポキシ樹脂組成物の開発が要
求されている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、半導体素子の高周波化が進む状況のなかで、高
周波化に対応した比誘電率が低減された半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物およびそれを用いて樹脂封止された半
導体装置の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A)〜(D)成分を必須成分と
して含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であっ
て、上記(A)成分と(B)成分とが、上記(A)成分
であるエポキシ樹脂のエポキシ当量Xと上記(B)成分
であるフェノール樹脂の水酸基当量Yの合計値(X+
Y)が350以上となるよう設定されている半導体封止
用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。
【0007】また、本発明は、上記半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体
装置を第2の要旨とする。
【0008】本発明者は、まず、高周波特性に優れた樹
脂封止型の半導体装置を得るために、樹脂封止に用いら
れるエポキシ樹脂組成物、なかでも、必須成分であるエ
ポキシ樹脂のエポキシ当量およびフェノール樹脂の水酸
基当量に着目し、これら要因を中心に検討を行った。そ
して、上記エポキシ当量および水酸基当量の合計と、こ
れら成分を用いたエポキシ樹脂組成物硬化体との関係に
ついて研究を重ねた結果、上記エポキシ当量と水酸基当
量との合計値を特定の値以上に設定すると、その成分を
用いてなるエポキシ樹脂組成物硬化体の比誘電率が低減
されることを見出し本発明に到達した。
【0009】すなわち、従来より半導体素子の安価な樹
脂封止にはエポキシ樹脂組成物を用いて封止することは
旧知であるが、従来より用いられていたエポキシ樹脂お
よびフェノール樹脂を単に用いるのみでは、硬化体中で
の硬化反応後に生成する2級のアルコール性水酸基の極
性が高いために誘電率が比較的高いことを突き止めた。
そして、本発明者は、この硬化反応後生成する2級のア
ルコール性水酸基の濃度を減少させることにより、結果
として極性を低下させ、硬化体の比誘電率を低減させる
ことができることを見出したのである。
【0010】なかでも、上記(A)成分であるエポキシ
樹脂として、前記式(1)で表される特定のエポキシ樹
脂を、また上記(B)成分であるフェノール樹脂とし
て、前記式(2)で表される特定のフェノール樹脂を組
み合わせて用いると、これらのエポキシ当量と水酸基当
量との合計値が高く、得られるエポキシ樹脂組成物硬化
体の比誘電率がより一層低減され特に好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0012】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂(A成分)と、フェノール樹脂(B成
分)と、硬化促進剤(C成分)と、無機質充填剤(D成
分)とを用いて得られるものであって、通常、粉末状も
しくはそれを打錠したタブレット状になっている。また
は、上記エポキシ樹脂組成物を溶融混練した後、略円柱
状の顆粒体に成形した顆粒状になっている。
【0013】上記エポキシ樹脂(A成分)としては、そ
のエポキシ当量と、後述のフェノール樹脂の水酸基当量
との合計値が特定の値以上となるのであればよく、常温
(25℃)で固体であれば特に限定するものではなく従
来公知の各種エポキシ樹脂が用いられる。例えば、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等があげ
られる。これらエポキシ樹脂としては、単独でもしくは
2種以上併せて用いられる。具体的には、下記の式
(1)で表されるエポキシ樹脂、下記の式(3)で表さ
れるエポキシ樹脂、下記の式(4)で表されるエポキシ
樹脂、下記の式(5)で表されるエポキシ樹脂があげら
れる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】上記フェノール樹脂(B成分)は、上記エ
ポキシ樹脂(A成分)の硬化剤として作用するものであ
り、その水酸基当量と、前述のエポキシ樹脂のエポキシ
当量との合計値が特定の値以上となるのであればよい。
例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラッ
ク、ビスフェノールA型ノボラック、ナフトールノボラ
ック、フェノールアラルキル樹脂等があげられる。これ
らフェノール樹脂としては、単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。具体的には、下記の式(2)で表され
るフェノール樹脂、下記の式(6)で表されるフェノー
ル樹脂、下記の式(7)で表されるフェノール樹脂、下
記の式(8)で表されるフェノール樹脂があげられる。
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】上記エポキシ樹脂(A成分)とフェノール
樹脂(B成分)の配合割合は、エポキシ樹脂中のエポキ
シ基1当量に対して、フェノール樹脂中の水酸基当量を
0.5〜1.6の範囲となるよう設定することが好まし
い。より好ましくは0.8〜1.2の範囲に設定するこ
とである。
【0024】つぎに、上記A成分およびB成分とともに
用いられる硬化促進剤(C成分)は、特に限定するもの
ではなく従来公知のもの、具体的には、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレン
ジアミン等の三級アミン類、2−メチルイミダゾール等
のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフ
ェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のリン系
硬化促進剤等があげられる。これらは単独でもしくは2
種以上併せて用いられる。
【0025】上記硬化促進剤(C成分)の含有量は、上
記フェノール樹脂(B成分)100重量部に対して0.
5〜10重量部の範囲に設定することが好ましい。
【0026】上記A〜C成分とともに用いられる無機質
充填剤(D成分)としては、従来から用いられている各
種無機質充填剤が用いられる。例えば、シリカ微粉末、
炭酸カルシウム粉末、チタン白等があげられる。なかで
もシリカ粉末が好ましく用いられ、特に球状シリカ粉
末、摩砕処理シリカ粉末、破砕状シリカ粉末等が好まし
く用いられる。特に、球状溶融シリカ粉末を用いること
が好ましい。そして、上記無機質充填剤としては、最大
粒径が100μm以下のものを用いることが好ましい。
また、上記最大粒径とともに、平均粒径が1〜20μm
の範囲のものを用いることが好ましい。なお、上記最大
粒径および平均粒径は、例えば、レーザー回折散乱式粒
度分布測定装置を用いて測定することができる。
【0027】上記無機質充填剤(D成分)の含有量は、
エポキシ樹脂組成物全体中の60〜90重量%の範囲に
設定することが好ましい。
【0028】なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、上記エポキシ樹脂(A成分)、フェノール
樹脂(B成分)、硬化促進剤(C成分)および無機質充
填剤(D成分)以外に必要に応じて、低応力化剤、顔
料、離型剤、難燃剤、カップリング剤等各種の添加剤を
適宜に配合することができる。
【0029】上記低応力化剤としては、側鎖エチレング
リコールタイプジメチルシロキサン等のシリコーン化合
物、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等があげれら
る。
【0030】上記顔料としては、カーボンブラック、酸
化チタン等があげられる。また、上記離型剤としては、
ポリエチレンワックス、カルナバワックス、脂肪酸塩等
があげられる。
【0031】そして、上記難燃剤としては、ブロム化エ
ポキシ樹脂等のハロゲン系難燃剤があげられ、これに三
酸化アンチモン等の難燃助剤が用いられる。
【0032】さらに、上記ハロゲン系難燃剤以外に、下
記の一般式(9)で表される多面体形状の複合化金属水
酸化物を用いることができる。この複合化金属水酸化物
は、結晶形状が多面体形状を有するものであり、従来の
六角板形状を有するもの、あるいは、鱗片状等のよう
に、いわゆる厚みの薄い平板形状の結晶形状を有するも
のではなく、縦、横とともに厚み方向(c軸方向)への
結晶成長が大きい、例えば、板状結晶のものが厚み方向
(c軸方向)に結晶成長してより立体的かつ球状に近似
した粒状の結晶形状、例えば、略12面体、略8面体、
略4面体等の形状を有する複合化金属水酸化物をいう。
【0033】
【化11】
【0034】上記一般式(9)で表される複合化金属水
酸化物に関して、式(9)中の金属元素を示すMとして
は、Al,Mg,Ca,Ni,Co,Sn,Zn,C
u,Fe,Ti,B等があげられる。
【0035】また、上記一般式(9)で表される複合化
金属水酸化物中のもう一つの金属元素を示すQは、周期
律表のIVa,Va,VIa, VIIa,VIII,Ib,IIbか
ら選ばれた族に属する金属である。例えば、Fe,C
o,Ni,Pd,Cu,Zn等があげられ、単独でもし
くは2種以上併せて選択される。
【0036】このような結晶形状が多面体形状を有する
複合化金属水酸化物は、例えば、複合化金属水酸化物の
製造工程における各種条件等を制御することにより、
縦,横とともに厚み方向(c軸方向)への結晶成長が大
きい、所望の多面体形状、例えば、略12面体、略8面
体、略4面体等の形状を有する複合化金属水酸化物を得
ることができ、通常、これらの混合物からなる。
【0037】上記多面体形状を有する複合化金属水酸化
物の具体的な代表例としては、酸化マグネシウム・酸化
ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和
物、酸化マグネシウム・酸化銅の水和物等があげられ
る。
【0038】そして、上記多面体形状を有する複合化金
属水酸化物としては、下記に示す粒度分布(α)〜
(γ)を有することが好ましい。なお、下記に示す粒度
分布の測定には、レーザー式粒度測定機を使用する。 (α)粒径1.3μm未満のものが10〜35重量%。 (β)粒径1.3〜2.0μm未満のものが50〜65
重量%。 (γ)粒径2.0μm以上のものが10〜30重量%。
【0039】また、上記多面体形状を有する複合化金属
水酸化物のアスペクト比は、通常1〜8、好ましくは1
〜7、特に好ましくは1〜4である。ここでいうアスペ
クト比とは、複合化金属水酸化物の長径と短径との比で
表したものである。すなわち、アスペクト比が8を超え
ると、この複合化金属水酸化物を含有するエポキシ樹脂
組成物が溶融したときの粘度低下に対する効果が乏しく
なる。そして、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物の構成成分として用いられる場合には、一般的に、ア
スペクト比が1〜4のものが用いられる。
【0040】また、上記カップリング剤としては、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン等のシランカップリング剤があげられる。
【0041】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
においては、前記エポキシ樹脂(A成分)のエポキシ当
量Xと前記フェノール樹脂(B成分)の水酸基当量Yの
合計値(X+Y)が350以上となるよう、エポキシ樹
脂およびフェノール樹脂を組み合わせて用いなければな
らない。特に上記エポキシ当量Xと水酸基当量Yの合計
値(X+Y)が400以上となる組み合わせが好まし
い。すなわち、上記合計値(X+Y)が350未満で
は、得られるエポキシ樹脂組成物硬化体の比誘電率の充
分な低減効果が得られないからである。そして、上記エ
ポキシ樹脂(A成分)とフェノール樹脂(B成分)との
組み合わせにおいては、そのエポキシ当量と水酸基当量
の合計値が特に高くなり比誘電率の充分な低減効果が得
られるという点から、前記式(1)で表されるエポキシ
樹脂と前記式(2)で表されるフェノール樹脂とを組み
合わせて用いることが好ましい。そして、上記A成分で
あるエポキシ樹脂として2種以上併用する場合は、これ
ら複数のエポキシ樹脂のエポキシ当量の重量平均値が上
記エポキシ当量Xとなり、上記B成分であるフェノール
樹脂として2種以上併用する場合は、これら複数のフェ
ノール樹脂の水酸基当量の重量平均値が上記水酸基当量
Yとなる。そして、上記エポキシ当量および水酸基当量
はそれぞれg/eqで表される。なお、本発明におい
て、上記エポキシ当量Xと水酸基当量Yの合計値(X+
Y)には、先に述べた、ブロム化エポキシ樹脂等の難燃
剤として用いるエポキシ樹脂のエポキシ当量の値は含ま
れない。
【0042】本発明の半導体封止用のエポキシ樹脂組成
物は、例えば、つぎのようにして製造することができ
る。すなわち、前記エポキシ樹脂(A成分)、フェノー
ル樹脂(B成分)、硬化促進剤(C成分)および無機質
充填剤(D成分)ならびに必要に応じて他の添加剤を所
定量配合し、熱ロールやエクストルーダー、ニーダー等
を用い充分に溶融分散により混合した後、冷却して粉砕
し、場合によりタブレット状に圧縮成形するという一連
の工程により目的とするエポキシ樹脂組成物を製造する
ことができる。
【0043】このようにして得られたエポキシ樹脂組成
物を用いての半導体素子の封止は、特に限定するもので
はなく、通常の低圧トランスファー成形等の公知のモー
ルド方法により行うことができる。
【0044】このようにして得られる半導体装置は、封
止用樹脂組成物として用いられるエポキシ樹脂組成物に
おいて、エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノール樹脂
の水酸基当量の合計値が特定値以上となるよう組み合わ
せて使用されるため、このエポキシ樹脂組成物が著しく
比誘電率が低減された低誘電率であり、高周波特性を備
えた半導体装置となる。
【0045】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0046】まず、下記に示す各成分を準備した。
【0047】〔エポキシ樹脂a〕下記の式(a)で表さ
れるエポキシ樹脂(エポキシ当量195g/eq、軟化
点74℃)
【化12】
【0048】〔エポキシ樹脂b〕下記の式(b)で表さ
れるエポキシ樹脂(エポキシ当量192g/eq、融点
107℃)
【化13】
【0049】〔エポキシ樹脂c〕下記の式(c)で表さ
れるエポキシ樹脂(エポキシ当量273g/eq、軟化
点61℃)
【化14】
【0050】〔エポキシ樹脂d〕下記の式(d)で表さ
れるエポキシ樹脂(エポキシ当量290、軟化点95
℃)
【化15】
【0051】〔フェノール樹脂a〕下記の式(a)で表
されるフェノール樹脂(水酸基当量106g/eq、軟
化点82℃)
【化16】
【0052】〔フェノール樹脂b〕下記の式(b)で表
されるフェノール樹脂(水酸基当量162g/eq、軟
化点60℃)
【化17】
【0053】〔フェノール樹脂c〕下記の式(c)で表
されるフェノール樹脂(水酸基当量170g/eq、軟
化点70℃)
【化18】
【0054】〔フェノール樹脂d〕下記の式(d)で表
されるフェノール樹脂(水酸基当量208g/eq、軟
化点69℃)
【化19】
【0055】〔シリカ粉末〕球状溶融シリカ粉末(最大
粒径96μm、平均粒径15μm)
【0056】〔難燃剤〕臭素化フェノールノボラック型
エポキシ樹脂(エポキシ当量280)
【0057】〔難燃助剤〕三酸化アンチモン
【0058】〔離型剤〕カルナバワックス
【0059】〔硬化促進剤〕トリフェニルホスフィン
【0060】〔顔料〕カーボンブラック
【0061】〔シランカップリング剤〕β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
【0062】
【実施例1〜5、比較例1〜2】下記の表1に示す各原
料を同表に示す割合で同時に配合し、110〜120℃
に熱した熱ロールで5分間溶融混練して、冷却した後粉
砕して10メッシュパスの粉末状エポキシ樹脂組成物を
得た。
【0063】
【表1】
【0064】〔比誘電率の測定〕このようにして得られ
た実施例および比較例の粉末状エポキシ樹脂組成物を用
いて、成形圧力70kg/cm2 、金型温度175℃、
成形時間2分間の条件でトランスファー成形した後、後
硬化を175℃で5時間実施することにより、厚さ3m
m×直径50mmの円盤状硬化体を作製した。そして、
銀ペーストを用い主電極の直径30mm、ガード電極の
直径32mm、対抗電極の直径45mmの銀電極を作製
した後、測定周波数1MHz、温度25℃での条件下、
上記硬化体の静電容量を測定して下記の式により比誘電
率を算出した。その結果を下記の表2に示す。
【0065】
【数1】
【0066】〔ガラス転移温度〕上記各粉末状エポキシ
樹脂組成物を用いて、上記と同様のトランスファー成形
により長さ20mm×幅3mm×厚み3mmの硬化体を
作製し、175℃で5時間の後硬化を実施した後のガラ
ス転移温度を熱機械的分析計(リガク社製のTMA装
置:型番MG800GM)を用いて、昇温速度5℃/m
inで測定した。その結果を下記の表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】上記表2の結果、全ての実施例品の比誘電
率は比較例品のものと比べて低かった。また、ガラス転
移温度に関しても、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の
硬化体としては著しく劣った値ではなかった。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明は、エポキシ樹脂
のエポキシ当量とフェノール樹脂の水酸基当量の合計値
が特定の値以上となるよう設定して用いてなる半導体封
止用エポキシ樹脂組成物である。このため、著しく比誘
電率が低減された低誘電率を有したものである。したが
って、この半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて樹
脂封止された半導体装置は、高周波化に対応した高周波
特性にも優れたものである。
【0070】そして、上記エポキシ樹脂として前記式
(1)で表される特定のエポキシ樹脂を、また上記フェ
ノール樹脂として前記式(2)で表される特定のフェノ
ール樹脂を組み合わせて用いると、得られるエポキシ樹
脂組成物硬化体の比誘電率がより一層低減される。
【0071】このようなことから、本発明の半導体装置
は、従来からの特長である、各種信頼性、量産性に優
れ、低価格であるという点に加えて、高周波化に対応し
た樹脂封止型半導体装置であり、従来のセラミック封止
型半導体装置に代わる優れたものであるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CC03X CC05X CC06X CD00W CD05W CD06W DE137 DE237 DJ017 EN036 EU106 FA087 FD017 FD090 FD130 FD14X FD156 FD200 GJ02 GQ05 4J036 AD07 AE07 AF05 AF06 AF08 DC05 DC41 DD07 FA02 FA03 FA05 FA10 FB02 FB05 FB06 FB07 FB08 FB16 GA28 4M109 AA01 EA03 EB03 EB04 EB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(D)成分を必須成分と
    して含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であっ
    て、上記(A)成分と(B)成分とが、上記(A)成分
    であるエポキシ樹脂のエポキシ当量Xと上記(B)成分
    であるフェノール樹脂の水酸基当量Yの合計値(X+
    Y)が350以上となるよう設定されていることを特徴
    とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。
  2. 【請求項2】 上記(A)成分であるエポキシ樹脂が、
    下記の式(1)で表されるエポキシ樹脂であり、上記
    (B)成分であるフェノール樹脂が、下記の式(2)で
    表されるフェノール樹脂である請求項1記載の半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半
    導体装置。
JP24852299A 1999-09-02 1999-09-02 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 Pending JP2001072743A (ja)

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