JP2001072739A - 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法 - Google Patents

医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法

Info

Publication number
JP2001072739A
JP2001072739A JP2000189088A JP2000189088A JP2001072739A JP 2001072739 A JP2001072739 A JP 2001072739A JP 2000189088 A JP2000189088 A JP 2000189088A JP 2000189088 A JP2000189088 A JP 2000189088A JP 2001072739 A JP2001072739 A JP 2001072739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
reaction
group
isocyanate
diisocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000189088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4761609B2 (ja
Inventor
Takeshi Watanabe
剛 渡辺
Yoshitoshi Itou
恵利 伊藤
Sadayasu Tanigawa
定康 谷川
Seiji Ichinohe
省二 一戸
Toshio Yamazaki
敏夫 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Menicon Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Menicon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Menicon Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2000189088A priority Critical patent/JP4761609B2/ja
Publication of JP2001072739A publication Critical patent/JP2001072739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4761609B2 publication Critical patent/JP4761609B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性の高いウレタン結合含有化合物を容易
に、またとくに分子量を制御しながら製造する方法を提
供すること。 【解決手段】 ヒドロキシ化合物(A)とイソシアネー
ト化合物(B)とを反応させて化合物(I)を調製する
際に、該反応を無触媒でまたは有機錫化合物以外の反応
触媒を用いて行なうことを特徴とする医療用具用ウレタ
ン結合含有化合物の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用具用ウレタ
ン結合含有化合物の製法に関する。さらに詳しくは、た
とえばコンタクトレンズ、眼内レンズなどの光学材料を
代表とする医療用具の材料としてきわめて有用な、安全
性の高いウレタン結合含有化合物(マクロモノマー)を
容易に製造する方法、またとくに該ウレタン結合含有化
合物を、その分子量を制御しながら製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、工業的にウレタンフォーム、ウレ
タンゴム、接着剤、ポリウレタン合成繊維などの各種ウ
レタン化合物が使用されている。
【0003】水酸基とイソシアネート基とによるウレタ
ン化反応は、無触媒で行なわれるか、有機金属化合物や
3級アミンなどの化合物が使用されている。なかでも有
機金属化合物が、その触媒活性の高さより一般的に使用
され、とくに有機錫化合物がよく知られている。
【0004】しかしながら、ウレタン材料を生体内や生
体と接触して使用される医療用具などの医用材料に適用
する場合、一般に毒性が高いといわれる有機錫化合物の
使用は避けるべきと考えられる。また、最近よくとりあ
げられる内分泌撹乱物質(環境ホルモン)として有機錫
化合物が確認されていることより、有機錫化合物に代わ
る触媒が熱望されるところである。
【0005】またウレタン結合を含むシロキサン化合物
(マクロモノマー)は、その機械的強度および良好な酸
素透過性により、医療用具、とくにコンタクトレンズ、
眼内レンズなどの光学材料として検討されている(特開
昭54−22487号公報、特開平6−121826号
公報、USP5451617など)。しかしながら、か
かるシロキサン化合物は、ほとんどの場合、製造時に有
機錫化合物が使用されているため、前記理由により医用
材料としては好ましくない。また精製を行なったとして
も、かかる有機錫化合物はマクロモノマー内に残存して
しまう。
【0006】また、前記ウレタン結合を含むシロキサン
化合物(マクロモノマー)は、通常、骨格となる多官能
ポリシロキサンにウレタン結合を介して最後に重合基を
導入する方法により製造されてきた(特開昭61−17
9217号公報、特開平3−35014号公報など)。
しかしながら、かかる方法では、骨格となる多官能ポリ
シロキサンに、ウレタン結合を介して予定外に重合基が
繰り返し導入されることは必至であり、このことはシロ
キサン化合物の設計値に比べて高分子量化を招く。また
それゆえに、得られる化合物の構造を明確に把握するこ
とが困難であるという問題があった。
【0007】さらに前記シロキサン化合物は、その分子
量や反応基材の種類により高粘性溶液となることから、
効果的な精製方法が見出されていなかった。そのため、
前記触媒や副生成物などの不純物を取り除くことが非常
に困難で、シロキサン化合物は未精製のままで使用され
ており、その結果、前記問題を含めた安全性に関して懸
念されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
に鑑みてなされたものであり、無触媒か、または従来の
有機錫化合物に代わるより毒性の低い触媒を用い、容易
に、またとくにその分子量を制御してウレタン結合含有
化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒドロキシ化
合物(A)とイソシアネート化合物(B)とを反応させ
て化合物(I)(ウレタン結合含有化合物)を調製する
際に、該反応を無触媒でまたは有機錫化合物以外の反応
触媒を用いて行なうことを特徴とする医療用具用ウレタ
ン結合含有化合物の製法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の医療用具用ウレタン結合
含有化合物の製法では、前記したように、ヒドロキシ化
合物(A)とイソシアネート化合物(B)とを反応させ
て化合物(I)を調製する際に、該反応を無触媒で行な
うか、または該反応をより促進させる目的で有機錫化合
物以外の反応触媒を用いて行なう。
【0011】前記反応触媒としては、得られるウレタン
結合含有化合物を医療用具の材料として用いることを考
慮すると、安全性にすぐれる点から有機鉄化合物やアミ
ン類が好ましく用いられる。
【0012】前記有機鉄化合物としては、たとえば鉄
(III)アセチルアセトナートなどがあげられる。
【0013】前記アミン類としては、たとえばトリエチ
レンジアミンなどの環状3級アミン;トリメチルアミ
ン、トリエチルアミンなどの脂肪族3級アミン;ジメチ
ルアニリン、トリフェニルアミンなどの芳香族3級アミ
ンなどがあげられる。
【0014】なお、得られるウレタン結合含有化合物の
分子量がより充分に制御され得るという点から、有機鉄
化合物がとくに好ましい。
【0015】反応触媒の量は、反応の進行を促進させる
効果を充分に発現させるためには、反応に供されるヒド
ロキシ化合物(A)とイソシアネート化合物(B)との
合計量(重量基準)の1ppm以上、好ましくは30p
pm以上であることが望ましく、また最終的に、反応終
了後に触媒を除去することが困難とならないようにする
ためには、反応に供されるヒドロキシ化合物(A)とイ
ソシアネート化合物(B)との合計量(重量基準)の1
0000ppm以下、好ましくは3000ppm以下で
あることが望ましい。なお、かかる反応触媒の量は、た
とえば後述するウレタン化反応(i)、(ii)における
各ヒドロキシ化合物(A)、イソシアネート化合物
(B)の種類などに応じ、該範囲内で適宜調整すればよ
い。
【0016】本発明において、前記のごとく化合物
(I)が調製されるが、かかる化合物(I)の調製方法
は、たとえば以下に示す2段階のウレタン化反応
(i)、(ii)からなることが好ましい。
【0017】まず、ウレタン化反応(i)では、ヒドロ
キシ化合物(A)として少なくとも1種のジヒドロキシ
化合物(A−2)を用い、イソシアネート化合物(B)
として少なくとも1種のジイソシアネート化合物(B−
2)を用い、該ジヒドロキシ化合物(A−2)とジイソ
シアネート化合物(B−2)とを反応させる。この反応
によりジヒドロキシ化合物(A−2)のヒドロキシル基
とジイソシアネート化合物(B−2)のイソシアネート
基とのあいだで2つ以上のウレタン結合が形成される。
【0018】ここで、ジヒドロキシ化合物(A−2)1
モルに対してジイソシアネート化合物(B−2)2モル
を反応させた場合、2つのウレタン結合が形成され、か
かる2つのウレタン結合を介して両端にイソシアネート
基を有する化合物が合成される。一方、ジヒドロキシ化
合物(A−2)2モルに対してジイソシアネート化合物
(B−2)1モルを反応させた場合、2つのウレタン結
合が形成され、かかる2つのウレタン結合を介して両端
にヒドロキシル基を有する化合物が合成される。
【0019】かかるウレタン化反応(i)で用いられる
ジヒドロキシ化合物(A−2)およびジイソシアネート
化合物(B−2)はそれぞれ1種ずつに限定されるわけ
ではなく、いずれの化合物も2種以上を適宜組み合わせ
て用いることができるので、かかるウレタン反応(i)
で合成される化合物中には、2種以上のジヒドロキシ化
合物(A−2)由来の単位および/または2種以上のジ
イソシアネート化合物(B−2)由来の単位を含むこと
ができる。
【0020】また、ウレタン化反応(i)は1回のみで
終了させてもよく、繰り返し段階的に行なってもよい。
かかるウレタン化反応(i)を繰り返し段階的に行なっ
た場合、それに応じて形成されるウレタン結合の数が増
加する。
【0021】前記ジヒドロキシ化合物(A−2)の代表
例としては、一般式(I):
【0022】
【化2】
【0023】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜20のアルキレン基、R34、R5、R6、R
7およびR8はそれぞれ独立してフッ素原子にて置換され
ていてもよい、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭
素数3〜20の分岐鎖状アルキル基または炭素数3〜2
0の環状アルキル基、xは1〜1500の整数、yは1
〜1499の整数であり、かつx+yは1〜1500の
整数を示す)で表わされるヒドロキシル基含有ポリシロ
キサン化合物などがあげられる。
【0024】前記ヒドロキシル基含有ポリシロキサン化
合物を表わす一般式(I)中、R1、R2は好ましくは、
炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3、R4
5、R 6、R7、R8は好ましくは、フッ素原子にて置換
されていてもよい、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基、
炭素数3〜5の分岐鎖状アルキル基または炭素数3〜5
の環状アルキル基であり、xは好ましくは1〜500の
整数、yは好ましくは1〜499の整数、x+yは好ま
しくは1〜500の整数である。
【0025】さらに、前記ジヒドロキシ化合物(A−
2)としては、たとえばポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール
などの両末端にヒドロキシル基を有するジヒドロキシ化
合物なども例示される。
【0026】前記ジイソシアネート化合物(B−2)の
代表例としては、一般式(II): O=C=N−R10−N=C=O (II) (式中、R10は炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素
基、炭素数2〜20の分岐鎖状脂肪族炭化水素基、炭素
数3〜20の環状脂肪族炭化水素基または炭素数6〜2
0の芳香族炭化水素基を示す)で表わされるジイソシア
ネート化合物などがあげられる。
【0027】前記ジイソシアネート化合物(B−2)を
表わす一般式(II)中、R1 0は好ましくは炭素数1〜1
2の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数2〜12の分岐鎖
状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化
水素基または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であ
る。
【0028】ジイソシアネート化合物(B−2)の具体
例としては、たとえばエチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、1,2−トルエンジイソシアネート、
1,4−トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、シクロヘ
キシル−1,4−ジイソシアネート、4,4′−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、2,2,4−(2,
4,4)−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネ
ートなどがあげられる。
【0029】ジヒドロキシ化合物(A−2)とジイソシ
アネート化合物(B−2)とをウレタン化反応させる際
の混合比率は、副生成物の生成割合、未反応化合物の残
存割合、ならびに最終目的生成物であるウレタン結合含
有化合物の分子量および分子量分布にいちじるしく影響
を及ぼすと考えられる。
【0030】前記ウレタン化反応(i)におけるジヒド
ロキシ化合物(A−2)とジイソシアネート化合物(B
−2)との割合は、未反応のイソシアネート基の残存を
抑制するという点から、ジイソシアネート化合物(B−
2)のイソシアネート基1モルに対してジヒドロキシ化
合物(A−2)のヒドロキシル基が合計0.4モル以
上、好ましくは0.6モル以上、さらに好ましくは0.
8モル以上となるようにすることが望ましい。またウレ
タン結合を介して、ジイソシアネート化合物(B−2)
と結合しない未反応のジヒドロキシ化合物(A−2)の
残存を抑制するという点から、ジイソシアネート化合物
(B−2)のイソシアネート基1モルに対してジヒドロ
キシ化合物(A−2)のヒドロキシル基が合計で2モル
以下、好ましくは1.5モル以下、さらに好ましくは
1.25モル以下となるようにすることが望ましい。
【0031】ジヒドロキシ化合物(A−2)とジイソシ
アネート化合物(B−2)との反応は、たとえば両者を
前記混合比率にて撹拌混合すればよい。
【0032】前記反応の反応温度および反応時間にはと
くに限定がなく、用いる各成分の種類や組合わせなどに
応じて適宜調整すればよい。たとえば反応が不充分で反
応物が得られにくくならないようにするためには、反応
時間が1分間以上、好ましくは30分間以上であり、反
応温度が−30℃以上、好ましくは0℃以上であること
が望ましく、また重合性の化合物が用いられているた
め、反応中に重合がおこるおそれをなくすためには、反
応時間が100時間以下、好ましくは50時間以下であ
り、反応温度が150℃以下、好ましくは100℃以下
であることが望ましい。
【0033】つぎに、ウレタン化反応(ii)では、
(イ)前記ウレタン化反応(i)で得られた両端にイソ
シアネート基を有する化合物と、ヒドロキシ化合物
(A)として少なくとも1種のモノヒドロキシ化合物
(A−1)とをウレタン化反応させるか、または(ロ)
前記ウレタン化反応(i)で得られた両端にヒドロキシ
ル基を有する化合物と、イソシアネート化合物(B)と
して少なくとも1種のモノイソシアネート化合物(B−
1)とをウレタン化反応させる。これらの反応により4
つ以上のウレタン結合を有する化合物(I)が調製され
る。
【0034】このように、本発明においてウレタン化反
応(i)およびウレタン化反応(ii)といった2段階の
反応を行なうことは、分子量を制御し、得られるウレタ
ン結合含有化合物の構造を正確に把握するという点から
好ましい。
【0035】前記(イ)において両端にイソシアネート
基を有する化合物と反応させるモノヒドロキシ化合物
(A−1)は1種に限定されるわけではなく、2種を適
宜組み合わせて用いることができる。同様に、前記
(ロ)において両端にヒドロキシル基を有する化合物と
反応させるモノイソシアネート化合物(B−1)も1種
に限定されるわけではなく、2種を適宜組み合わせて用
いることができる。よって、かかる(イ)または(ロ)
の反応で合成される化合物(I)には、2種のモノヒド
ロキシ化合物(A−1)由来の単位または2種のモノイ
ソシアネート化合物(B−1)由来の単位を含むことが
できる。
【0036】また、前記ウレタン化反応(i)を1回の
みで終了させているか、繰り返し段階的に行なっている
かにより、こののちのウレタン化反応(ii)によって合
成される化合物(I)中のウレタン結合の数や含まれる
各成分由来の単位(ブロック)数が異なり、たとえばジ
ブロック型の化合物(I)が合成され、各セグメントの
鎖長が制御されているので、異なる所望の効果を発現さ
せることができる。
【0037】前記モノヒドロキシ化合物(A−1)の代
表例としては、たとえばヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート、アリルアルコール、ビニルベンジルアルコ
ール、モノヒドロキシフマル酸エステル、モノヒドロキ
シマレイン酸エステル、モノヒドロキシイタコン酸エス
テルなどの、ヒドロキシル基および活性不飽和基を有す
る化合物があげられる。
【0038】前記化合物のなかでも、最終的に得られる
化合物(I)と他の共重合可能な活性不飽和基を有する
化合物との共重合性を考慮すると、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートが好ましく、かかるヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、たとえ
ば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0039】前記モノイソシアネート化合物(B−1)
の代表例としては、たとえばアリルイソシアネート、ビ
ニルイソシアネート、ビニルベンジルイソシアネート、
2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートなど
の、イソシアネート基および活性不飽和基を有する化合
物があげられる。
【0040】なお、本発明において前記ウレタン化反応
(ii)の(ロ)の方法を採用する場合、モノイソシアネ
ート化合物(B−1)として、ジイソシアネート化合物
(B−2)とモノヒドロキシ化合物(A−1)とをウレ
タン化反応させて得られたモノイソシアネート化合物
(B−1−1)を含むものを用いることにより、とくに
該モノイソシアネート化合物(B−1−1)のみをモノ
イソシアネート化合物(B−1)として用いることによ
り、化合物(I)中のウレタン結合の数を制御すること
ができ、それにより機械的強度を付与することができる
という点から好ましい。
【0041】前記(イ)の方法の場合、両端にイソシア
ネート基を有する化合物とモノヒドロキシ化合物(A−
1)との割合は、化合物中のイソシアネート基とモノヒ
ドロキシ化合物(A−1)中のヒドロキシル基とがほぼ
過不足なく反応するように調整されることが好ましい。
たとえば、未反応のイソシアネート基の残存を抑制する
という点から、化合物のイソシアネート基1モルに対し
てモノヒドロキシ化合物(A−1)のヒドロキシル基が
1.0モル以上、好ましくは1.1モル以上、さらに好
ましくは1.2モル以上となるようにすることが望まし
い。またウレタン結合を介して、両端にイソシアネート
基を有する化号物と結合しない未反応のモノヒドロキシ
化合物(A−1)の残存を抑制するという点から、化合
物のイソシアネート基1モルに対してモノヒドロキシ化
合物(A−1)のヒドロキシル基が2.0モル以下、好
ましくは1.75モル以下、さらに好ましくは1.5モ
ル以下となるようにすることが望ましい。
【0042】両端にイソシアネート基を有する化合物と
モノヒドロキシ化合物(A−1)との反応は、たとえば
両者を前記混合比率にて撹拌混合すればよい。
【0043】前記反応の反応温度および反応時間にはと
くに限定がなく、用いる各成分の種類や組合わせなどに
応じて適宜調整すればよい。たとえば反応が不充分で反
応物が得られにくくならないようにするためには、反応
時間が1分間以上、好ましくは30分間以上であり、反
応温度が−30℃以上、好ましくは0℃以上であること
が望ましく、また重合性の化合物が用いられているた
め、反応中に重合がおこるおそれをなくすためには、反
応時間が100時間以下、好ましくは50時間以下であ
り、反応温度が150℃以下、好ましくは100℃以下
であることが望ましい。
【0044】前記(ロ)の方法の場合、両端にヒドロキ
シル基を有する化合物とモノイソシアネート化合物(B
−1)との割合は、化合物中のヒドロキシル基とモノイ
ソシアネート化合物(B−1)中のイソシアネート基と
がほぼ過不足なく反応するように調整されることが好ま
しい。たとえば、未反応のヒドロキシル基の残存を抑制
するという点から、化合物のヒドロキシル基1モルに対
してモノイソシアネート化合物(B−1)のイソシアネ
ート基が1.0モル以上、好ましくは1.1モル以上、
さらに好ましくは1.2モル以上となるようにすること
が望ましい。またウレタン結合を介して、両端にヒドロ
キシル基を有する化号物と結合しない未反応のモノイソ
シアネート化合物(B−1)の残存を抑制するという点
から、化合物のヒドロキシル基1モルに対してモノイソ
シアネート化合物(B−1)のイソシアネート基が2.
0モル以下、好ましくは1.75モル以下、さらに好ま
しくは1.5モル以下となるようにすることが望まし
い。
【0045】両端にヒドロキシル基を有する化合物とモ
ノイソシアネート化合物(B−1)との反応は、たとえ
ば両者を前記混合比率にて撹拌混合すればよい。
【0046】前記反応の反応温度および反応時間にはと
くに限定がなく、用いる各成分の種類や組合わせなどに
応じて適宜調整すればよい。たとえば反応が不充分で反
応物が得られにくくならないようにするためには、反応
時間が1分間以上、好ましくは30分間以上であり、反
応温度が−30℃以上、好ましくは0℃以上であること
が望ましく、また重合性の化合物が用いられているた
め、反応中に重合がおこるおそれをなくすためには、反
応時間が100時間以下、好ましくは50時間以下であ
り、反応温度が150℃以下、好ましくは100℃以下
であることが望ましい。
【0047】なお、本発明において、たとえば前記のご
ときウレタン化反応方法(i)、(ii)によって化合物
(I)を調製する際に、用いる各化合物中の活性不飽和
基が重合してしまうおそれをなくすためには、重合禁止
剤を適宜配合することが好ましい。
【0048】前記重合禁止剤としては、たとえば安定ラ
ジカルや酸素、ベンゾキノン誘導体、ニトロ化合物など
の付加型禁止・抑制剤があげられ、好ましくはハイドロ
キノン、p−メトキシフェノール、ブチルヒドロキシト
ルエンなどがあげられる。またかかる重合禁止剤の量
は、たとえば用いられる活性不飽和基を有する化合物の
合計量100重量部(以下、部という)に対して0.0
1〜1部程度であることが好ましい。
【0049】ヒドロキシ化合物(A)とイソシアネート
化合物(B)との反応は、無溶媒でまたは有機溶媒を用
いて行なうことができる。
【0050】前記有機溶媒としては、たとえばテトラヒ
ドロフラン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、塩
化メチレンなどがあげられる。
【0051】有機溶媒を用いる場合、ヒドロキシ化合物
(A)とイソシアネート化合物(B)との反応が起こり
にくくなり、化合物(I)の収率が低下するおそれをな
くすためには、反応に供されるヒドロキシ化合物(A)
とイソシアネート化合物(B)との合計濃度が0.01
モル/リットル以上、好ましくは0.1モル/リットル
以上となるようにすることが望ましい。このように、有
機溶媒の量は、反応に供されるヒドロキシ化合物(A)
およびイソシアネート化合物(B)の濃度により算出す
ればよい。また有機溶媒を用いる場合、反応溶液を充分
に撹拌または振盪し、均一に反応を進行させるようにす
る。
【0052】かくして目的とするウレタン結合含有化合
物である化合物(I)が得られるが、該化合物(I)を
得る反応の終了後は、未反応化合物、低分子化合物(副
生成物)、触媒などを除去し、化合物(I)を精製する
ことが好ましい。
【0053】化合物(I)を精製するには、たとえば有
機溶媒が好ましく使用される。また、「高分子加工(第
43巻、第11号、38頁(1994))」を参考にす
ると、超臨界流体を用いて精製することも可能である。
【0054】前記精製用の有機溶媒としては、未反応化
合物、副生成物、触媒を溶解し得るものか、または化合
物(I)を溶解し得るものであればよい。かかる有機溶
媒の代表例としては、たとえばメタノール、エタノー
ル、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、
塩化メチレン、ヘキサンなどがあげられ、これらは単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。これ
らのなかでも、より効果的に精製を行なうためには、ヘ
キサンとメタノールとの混合溶媒や、ヘキサンとアセト
ニトリルとの混合溶媒が好ましい。
【0055】前記有機溶媒の量は、未反応化合物、副生
成物、触媒が充分に除去されるようにするためには、体
積基準で化合物(I)の1/20倍量以上、好ましくは
1/10倍量以上であることが望ましく、また精製後の
廃液量が多くなりすぎないようにするためには、体積基
準で化合物(I)の20倍量以下、好ましくは10倍量
以下であることが望ましい。
【0056】前記精製用の超臨界流体としては、たとえ
ば二酸化炭素、エタン、プロパンなどの超臨界状態の流
体が考えられる。
【0057】超臨界流体にて精製を行なう場合の条件
は、精製される化合物(I)の分子量や化学構造により
異なるので、一概には決定することができないが、処理
圧力は5〜100MPaであることが望ましく、処理温
度は0〜100℃であることが望ましい。
【0058】なお低分子化合物をより効果的に抽出する
ために、超臨界流体にて化合物(I)を処理する際に抽
出助剤を加えてもよい。該抽出助剤としては、たとえば
アセトニトリル、メタノールなどがあげられる。
【0059】このように、本発明の製法によれば、医療
用具の材料としてきわめて有用な安全性の高いウレタン
結合含有化合物を、容易に、またとくにその分子量を制
御しながら製造することができる。
【0060】
【実施例】つぎに、本発明の医療用具用ウレタン結合含
有化合物の製法を実施例に基づいてさらに詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0061】実施例1 (1)HEA−IPDIの合成 あらかじめチッ素ガス置換された側管にジムロート冷却
管、機械式撹拌器および温度計を取り付けた1リットル
容三つ口フラスコ内に、イソホロンジイソシアネート
(以下、IPDIという)66.69g(0.3モル)
を添加した。
【0062】つぎに、あらかじめ鉄(III)アセチルア
セトナート(以下、FeAAという)0.0110gを
溶解させた2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、
HEAという)41.80g(0.36モル)を三つ口
フラスコ内に添加した。
【0063】ついで、重合禁止剤としてp−メトキシフ
ェノール(以下、MEHQという)0.220gを添加
し、50℃のオイルバス中で反応溶液の撹拌を続けた。
約3時間後、反応溶液をサンプリングして1H−NMR
スペクトルを測定し、目的とする化合物(HEA−IP
DI)が得られていることを確認した。1H−NMRス
ペクトルのデータを以下に示す。
【0064】1H−NMR(CDCl3、δppm) 2.90(NH−C 2,2H,m) 3.02(CH2−N=C=O,2H,s) 3.05(原料、CH2−N=C=O,2H,s) 4.27〜4.33(−(O)CO−CH2−,4H,
m) 4.61(NH,1H,s) 4.87(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.13(CH=,1H,dd) 6.42(CH=,1H,dd)
【0065】(2)HEA−IPDIと両末端ヒドロキ
シル基含有ポリジメチルシロキサンとの反応(化合物
(I)の合成) あらかじめFeAA 0.0330gを溶解させた両末
端ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサン(重合
度:40、数平均分子量:3100、信越化学工業
(株)製、KF−6002、以下、DHDMSi−40
という)325.80g(ヒドロキシル基換算0.09
モル)を、三つ口フラスコ内の前記化合物(HEA−I
PDI)約60.8g(イソシアネート基0.18モル
含有)を含む反応溶液に添加し、オイルバスを80℃に
加熱して撹拌を続けた。
【0066】約4時間後、反応溶液をサンプリングして
1H−NMRスペクトルおよびFT/IRスペクトルを
測定し、構造解析を行なって目的とする化合物(I)が
得られていることを確認した。1H−NMRスペクトル
のデータおよびFT/IRスペクトルのデータを以下に
示す。
【0067】1H−NMR(CDCl3、δppm) 0.06(Si−CH3,3H,m) 0.52(Si−CH2,2H,m) 2.91(NH−C 2,2H,d) 3.02(中間体、CH2−N=C=O,2H,s) 3.42(−O−CH2,2H,t) 3.62(−O−CH2,2H,m) 4.18〜4.34(−(O)CO−CH2−,6H,
m) 4.54(NH,1H,s) 4.85(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.14(CH=,1H,dd) 6.43(CH=,1H,dd) FT/IR(cm-1) 1262および802(Si−CH3) 1094および1023(Si−O−Si) 1632(C=C) 1728付近(C=O、エステルおよびウレタン) 2227(N=C=O)
【0068】また、サイズ排除クロマトグラフィー(以
下、SECという)にて化合物(I)の数平均分子量を
測定し、副生した低分子化合物の割合をSECクロマト
グラムの面積比より算出した。その結果を表1に示す。
【0069】(3)有機溶媒(n−ヘキサン/アセトニ
トリル)による化合物(I)の精製(精製ウレタン結合
含有化合物の調製) 側管付きの5リットル容分液漏斗に、n−ヘキサン2リ
ットルに溶解させた化合物(I)約400gを移した。
つぎに、アセトニトリル300mLを添加し、約500
rpmで20分間撹拌したのち静置した。約1時間静置
後、内容物が二層に分離していることを確認し、アセト
ニトリル層(下層)を除去した。
【0070】さらに、アセトニトリル50mLでヘキサ
ン層を2回洗浄した。このとき、ヘキサン層が無色透明
であることを確認した。アセトニトリル層を除去したの
ち、ヘキサン層を、あらかじめ乾燥重量を秤量した1リ
ットル容褐色ナスフラスコに集め、溶媒を真空下で蒸発
させた。こののち、減圧乾燥器にて一晩乾燥させ、精製
ウレタン結合含有化合物318.49gを得た。収率は
83%であった。
【0071】前記精製ウレタン結合含有化合物について
1H−NMRスペクトルおよびFT/IRスペクトルを
測定し、構造解析を行なって目的化合物が得られている
ことを確認した。1H−NMRスペクトルのデータおよ
びFT/IRスペクトルのデータを以下に示す。
【0072】1H−NMR(CDCl3、δppm) 0.06(Si−CH3,3H,m) 0.52(Si−CH2,2H,m) 2.91(NH−C 2,2H,d) 3.42(−O−CH2,2H,t) 3.61(−O−CH2,2H,m) 4.18〜4.34(−(O)CO−CH2−,6H,
m) 4.54(NH,1H,s) 4.85(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.14(CH=,1H,dd) 6.43(CH=,1H,dd) FT/IR(cm-1) 1262および802(Si−CH3) 1094および1023(Si−O−Si) 1632(C=C) 1728付近(C=O、エステルおよびウレタン)
【0073】また、SECにて精製ウレタン結合含有化
合物の数平均分子量を測定し、副生した低分子化合物の
割合をSECクロマトグラムの面積比より算出した。そ
の結果を表1に示す。
【0074】さらに、前記化合物(I)については細胞
毒性を、化合物(I)および精製ウレタン結合含有化合
物については透明性を調べた。その結果を表1に示す。
【0075】なお、1H−NMR分析、FT/IR分
析、SEC分析、透明性評価および細胞毒性試験は、そ
れぞれ以下の方法にて行なった。
【0076】(イ)1H−NMR分析 以下の条件にて測定した。
【0077】フーリエ変換核磁気共鳴装置(NMR):
Varian社製、GEMINI2000/400BB
型 測定核種:1H(共鳴周波数400.42MHz) 溶媒:CDCl3 試験試料:約5〜10w/v%CDCl3溶液 測定温度:約22℃
【0078】(ロ)FT/IR分析 以下の条件にて測定した。
【0079】赤外吸収スペクトル装置(IR):日本分
光(株)製、FT/IR−8300 方法:液膜法(KBr板を使用)
【0080】(ハ)SEC分析 以下の条件にて行なった。
【0081】SEC装置:日本分光(株)製 カラムオーブン:日本分光(株)製、860−CO デガッサー:日本分光(株)製、DG−980−50 ポンプ:日本分光(株)製、PU−980 検出器(RI型、UV型):日本分光(株)製、830
−RI(RI型):(株)島津製作所製、SPD−10
A(UV型) カラム:Waters社製、Ultrastyrage
l Plus MX 103オングストローム(2本を
直列に接続) 移動相:テトラヒドロフラン 検量線:標準ポリスチレンを用いて作成
【0082】(ニ)透明性評価 試験試料を目視にて観察した。
【0083】(ホ)細胞毒性試験(コロニー形成阻害試
験) 「医療用具および医用材料の基礎的な生物学的試験のガ
イドライン(1995年薬機第99号、平成7年6月2
7日発行)」にしたがって試験を実施し、生物学的安全
性を評価した。
【0084】実施例2 実施例1において、DHDMSi−40のかわりに両末
端ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサン(重合
度:20、数平均分子量:2000、信越化学工業
(株)製、KF−6001、以下、DHDMSi−20
という)180g(水酸基換算0.09モル)を用いた
ほかは、実施例1と同様にして化合物(I)を調製し、
ついで精製ウレタン結合含有化合物233.7gを得
た。収率は81%であった。
【0085】得られた化合物(I)および精製ウレタン
結合含有化合物の構造については実施例1と同様にして
確認した。またこの化合物(I)および精製ウレタン結
合含有化合物の特性、ならびに副生した低分子化合物の
割合を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0086】実施例3 実施例1において、IPDIのかわりに4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、DCHM
DIという)77.4g(0.3モル)を用いたほか
は、実施例1と同様にして化合物(HEA−DCHMD
I)、化合物(I)を調製し、ついで精製ウレタン結合
含有化合物333.8gを得た。収率は75%であっ
た。
【0087】得られた化合物(HEA−DCHMD
I)、化合物(I)および精製ウレタン結合含有化合物
の構造については実施例1と同様にして確認した。また
この化合物(I)および精製ウレタン結合含有化合物の
特性、ならびに副生した低分子化合物の割合を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0088】比較例1(反応触媒として有機錫化合物を
用いる方法) 実施例1において、FeAAのかわりにジブチルスズジ
ラウレート(以下、BSnLという)0.011gを用
いたほかは実施例1と同様にして化合物(HEA−IP
DI)を調製し、またFeAAのかわりにBSnL0.
033gを用いたほかは実施例1と同様にして化合物
(I)を調製し、ついで精製ウレタン結合含有化合物3
73.5gを得た。収率は86%であった。
【0089】得られた化合物(HEA−IPDI)、化
合物(I)および精製ウレタン結合含有化合物の構造に
ついては実施例1と同様にして確認した。またこの化合
物(I)および精製ウレタン結合含有化合物の特性、な
らびに副生した低分子化合物の割合を実施例1と同様に
して調べた。その結果を表1に示す。
【0090】さらに、精製ウレタン結合含有化合物中に
含まれる錫を、ポーラログラフ法により定量した結果、
40ppm(重量基準)であった。ただし、化合物
(I)を合成する際の仕込時は約100ppm(重量基
準)であった。
【0091】
【表1】
【0092】表1に示された結果から、実施例1〜3の
ように本発明の製法を採用した場合には、低毒性である
ウレタン結合含有化合物をその分子量を制御して製造す
ることができ、しかも副生する低分子化合物の量がいち
じるしく少ないことがわかる。
【0093】これに対して、比較例1のように反応触媒
として有機錫化合物を用いた場合には、前記比較例1の
結果にも示したように、精製後における最終生成物であ
るウレタン結合含有化合物中の錫の含有量が高く、該ウ
レタン結合含有化合物の毒性が高くなるうえ、副生する
低分子化合物の量が多くなることがわかる。
【0094】実施例4 (1)HEA−IPDIの合成 あらかじめチッ素ガス置換された側管にジムロート冷却
管、機械式撹拌器および温度計を取り付けた1リットル
容三つ口フラスコ内に、IPDI 33.33g(0.
15モル)を添加した。
【0095】つぎに、あらかじめトリエチレンジアミン
(以下、TEDAという)0.06gを溶解させたHE
A 17.40g(0.15モル)を三つ口フラスコ内
に添加した。
【0096】ついで、重合禁止剤としてMEHQ 0.
09gを添加し、50℃のオイルバス中で反応溶液の撹
拌を続けた。約3時間後、反応溶液をサンプリングして
1H−NMRスペクトルを測定し、目的とする化合物
(HEA−IPDI)が得られていることを確認した。
1H−NMRスペクトルのデータを以下に示す。
【0097】1H−NMR(CDCl3、δppm) 2.90(NH−C 2,2H,m) 3.02(CH2−N=C=O,2H,s) 3.05(原料、CH2−N=C=O,2H,s) 4.27〜4.33(−(O)CO−CH2−,4H,
m) 4.61(NH,1H,s) 4.87(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.13(CH=,1H,dd) 6.42(CH=,1H,dd)
【0098】(2)HEA−IPDIと両末端ヒドロキ
シル基含有ポリジメチルシロキサンとの反応(化合物
(I)の合成) あらかじめTEDA 0.30gを溶解させたDHDM
Si−40 271.50g(ヒドロキシル基換算0.
075モル)を、三つ口フラスコ内の前記化合物(HE
A−IPDI)約50g(イソシアネート基0.1モル
含有)を含む反応溶液に添加し、50℃のオイルバス中
にて撹拌を続けた。
【0099】約6時間後、反応溶液をサンプリングして
1H−NMRスペクトルおよびFT/IRスペクトルを
測定し、構造解析を行なって目的とする化合物(I)が
得られていることを確認した。1H−NMRスペクトル
のデータおよびFT/IRスペクトルのデータを以下に
示す。
【0100】1H−NMR(CDCl3、δppm) 0.06(Si−CH3,3H,m) 0.52(Si−CH2,2H,m) 2.91(NH−C 2,2H,d) 3.02(中間体、CH2−N=C=O,2H,s) 3.42(−O−CH2,2H,t) 3.61(−O−CH2,2H,m) 4.18〜4.34(−(O)CO−CH2−,6H,
m) 4.54(NH,1H,s) 4.85(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.14(CH=,1H,dd) 6.43(CH=,1H,dd) FT/IR(cm-1) 1262および802(Si−CH3) 1094および1023(Si−O−Si) 1632(C=C) 1728付近(C=O、エステルおよびウレタン) 2227(N=C=O) また、実施例1と同様にして化合物(I)の数平均分子
量を測定したところ、4300であった。
【0101】(3)有機溶媒(n−ヘキサン/メタノー
ル)による化合物(I)の精製(精製ウレタン結合含有
化合物の調製) 側管付きの5リットル容分液漏斗に、n−ヘキサン2リ
ットルに溶解させた化合物(I)約300gを移した。
つぎに、蒸留水300mLを添加し、約500rpmで
20分間撹拌したのち静置した。約1時間静置後、内容
物が二層に分離していることを確認し、水層(下層)を
除去した。
【0102】つぎに、メタノール300mLを添加し、
約500rpmで20分間撹拌したのち静置した。約1
時間静置後、内容物が二層に分離していることを確認
し、メタノール層(下層)を除去した。
【0103】さらに、メタノール50mLでヘキサン層
を2回洗浄した。メタノール層を除去したのち、ヘキサ
ン層を、あらかじめ乾燥重量を秤量した1リットル容褐
色ナスフラスコに集め、ロータリーエバポレータにて溶
媒留去した。こののち、減圧乾燥器にて一晩乾燥させ、
精製ウレタン結合含有化合物220gを得た。収率は7
0%であった。
【0104】前記精製ウレタン結合含有化合物について
1H−NMRスペクトルおよびFT/IRスペクトルを
測定し、構造解析を行なって目的化合物が得られている
ことを確認した。1H−NMRスペクトルのデータおよ
びFT/IRスペクトルのデータを以下に示す。
【0105】1H−NMR(CDCl3、δppm) 0.06(Si−CH3,3H,m) 0.52(Si−CH2,2H,m) 2.91(NH−C 2,2H,d) 3.42(−O−CH2,2H,t) 3.61(−O−CH2,2H,m) 4.18〜4.34(−(O)CO−CH2−,6H,
m) 4.54(NH,1H,s) 4.85(NH,1H,s) 5.84(CH=,1H,dd) 6.14(CH=,1H,dd) 6.43(CH=,1H,dd) FT/IR(cm-1) 1262および802(Si−CH3) 1094および1023(Si−O−Si) 1632(C=C) 1728付近(C=O、エステルおよびウレタン) また、実施例1と同様にして精製ウレタン結合含有化合
物の数平均分子量を測定したところ、6000であっ
た。
【0106】さらに、前記化合物(I)については実施
例1と同様にして細胞毒性を調べた。その結果陰性であ
り、実施例4で得られたウレタン結合含有化合物が低毒
性のものであることがわかる。
【0107】
【発明の効果】本発明の製法によれば、たとえば光学材
料を代表とする医療用具の材料としてきわめて有用な安
全性の高いウレタン結合含有化合物を容易に得ることが
でき、とくに分子量を制御しながら製造することもでき
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/82 C08G 18/82 G02C 7/04 G02C 7/04 // C08F 299/06 C08F 299/06 (72)発明者 伊藤 恵利 愛知県春日井市高森台五丁目1番地10 株 式会社メニコン総合研究所内 (72)発明者 谷川 定康 愛知県春日井市高森台五丁目1番地10 株 式会社メニコン総合研究所内 (72)発明者 一戸 省二 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山崎 敏夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシ化合物(A)とイソシアネー
    ト化合物(B)とを反応させて化合物(I)を調製する
    際に、該反応を無触媒でまたは有機錫化合物以外の反応
    触媒を用いて行なうことを特徴とする医療用具用ウレタ
    ン結合含有化合物の製法。
  2. 【請求項2】 反応触媒として有機鉄化合物またはアミ
    ン類を用いる請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 (i)ヒドロキシ化合物(A)として少
    なくとも1種のジヒドロキシ化合物(A−2)を用い、
    イソシアネート化合物(B)として少なくとも1種のジ
    イソシアネート化合物(B−2)を用い、該ジヒドロキ
    シ化合物(A−2)とジイソシアネート化合物(B−
    2)とをウレタン化反応させて、2つ以上のウレタン結
    合を介して両端にイソシアネート基またはヒドロキシル
    基を有する化合物を合成し、(ii)(イ)前記(i)の
    ウレタン化反応で得られた両端にイソシアネート基を有
    する化合物と、ヒドロキシ化合物(A)として少なくと
    も1種のモノヒドロキシ化合物(A−1)とをウレタン
    化反応させるか、または(ロ)前記(i)のウレタン化
    反応で得られた両端にヒドロキシル基を有する化合物
    と、イソシアネート化合物(B)として少なくとも1種
    のモノイソシアネート化合物(B−1)とをウレタン化
    反応させ、4つ以上のウレタン結合を有する化合物
    (I)を調製する請求項1記載の製法。
  4. 【請求項4】 前記(ii)のウレタン化反応の(ロ)に
    おいて、ジイソシアネート化合物(B−2)とモノヒド
    ロキシ化合物(A−1)とをウレタン化反応させて得ら
    れたモノイソシアネート化合物(B−1−1)を含むモ
    ノイソシアネート化合物(B−1)を、両端にヒドロキ
    シル基を有する化合物と反応させる請求項3記載の製
    法。
  5. 【請求項5】 前記(ii)のウレタン化反応の(ロ)に
    おいて、ジイソシアネート化合物(B−2)とモノヒド
    ロキシ化合物(A−1)とをウレタン化反応させて得ら
    れたモノイソシアネート化合物(B−1−1)を、両端
    にヒドロキシル基を有する化合物と反応させる請求項3
    記載の製法。
  6. 【請求項6】 モノヒドロキシ化合物(A−1)がヒド
    ロキシル基および活性不飽和基を有する化合物である請
    求項3記載の製法。
  7. 【請求項7】 モノヒドロキシ化合物(A−1)がヒド
    ロキシアルキル(メタ)アクリレートである請求項3記
    載の製法。
  8. 【請求項8】 モノイソシアネート化合物(B−1)が
    イソシアネート基および活性不飽和基を有する化合物で
    ある請求項3記載の製法。
  9. 【請求項9】 ジヒドロキシ化合物(A−2)が一般式
    (I): 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜2
    0のアルキレン基、R3、R4、R5、R6、R7およびR8
    はそれぞれ独立してフッ素原子にて置換されていてもよ
    い、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜2
    0の分岐鎖状アルキル基または炭素数3〜20の環状ア
    ルキル基、xは1〜1500の整数、yは1〜1499
    の整数であり、かつx+yは1〜1500の整数を示
    す)で表わされるヒドロキシル基含有ポリシロキサン化
    合物である請求項3記載の製法。
  10. 【請求項10】 ジイソシアネート化合物(B−2)が
    一般式(II): O=C=N−R10−N=C=O (II) (式中、R10は炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素
    基、炭素数2〜20の分岐鎖状脂肪族炭化水素基、炭素
    数3〜20の環状脂肪族炭化水素基または炭素数6〜2
    0の芳香族炭化水素基を示す)で表わされるジイソシア
    ネート化合物である請求項3記載の製法。
  11. 【請求項11】 化合物(I)を有機溶媒にて精製する
    請求項1記載の製法。
JP2000189088A 1999-06-30 2000-06-23 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法 Expired - Fee Related JP4761609B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189088A JP4761609B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-23 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18502399 1999-06-30
JP11-185023 1999-06-30
JP1999185023 1999-06-30
JP2000189088A JP4761609B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-23 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001072739A true JP2001072739A (ja) 2001-03-21
JP4761609B2 JP4761609B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=26502851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000189088A Expired - Fee Related JP4761609B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-23 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4761609B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100016517A1 (en) * 2007-02-27 2010-01-21 Mitsui Chemicals, Inc Polymerization catalyst for polythiourethane-based optical material, polymerizable composition containing the catalyst, optical material obtained from the composition, and method for preparing the optical material
US20110065884A1 (en) * 2006-09-21 2011-03-17 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerization catalyst for polythiourethane optical material, polymerizable composition containing the same, polythiourethane resin obtained from the composition, and process for producing the resin
JP2012251105A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法
JP2013139569A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Pegavision Corp 親水性シリコーンプレポリマーの製造方法
JP2013163819A (ja) * 2007-11-13 2013-08-22 Toagosei Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法
WO2015092858A1 (ja) 2013-12-16 2015-06-25 株式会社メニコン 眼用レンズ用ポリシロキサン系マクロモノマー及びそれを用いた眼用レンズ
WO2015092859A1 (ja) 2013-12-16 2015-06-25 株式会社メニコン 眼用レンズ
CN111961183A (zh) * 2020-09-02 2020-11-20 哈尔滨工业大学无锡新材料研究院 一种氟硅双嵌段紫外光固化树脂及其制备方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110065884A1 (en) * 2006-09-21 2011-03-17 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerization catalyst for polythiourethane optical material, polymerizable composition containing the same, polythiourethane resin obtained from the composition, and process for producing the resin
US8586695B2 (en) * 2006-09-21 2013-11-19 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerization catalyst for polythiourethane optical material, polymerizable composition containing the same, polythiourethane resin obtained from the composition, and process for producing the resin
US20100016517A1 (en) * 2007-02-27 2010-01-21 Mitsui Chemicals, Inc Polymerization catalyst for polythiourethane-based optical material, polymerizable composition containing the catalyst, optical material obtained from the composition, and method for preparing the optical material
US8586694B2 (en) * 2007-02-27 2013-11-19 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerization catalyst for polythiourethane-based optical material, polymerizable composition containing the catalyst, optical material obtained from the composition, and method for preparing the optical material
JP5564949B2 (ja) * 2007-11-13 2014-08-06 東亞合成株式会社 硬化型組成物
JP2013163819A (ja) * 2007-11-13 2013-08-22 Toagosei Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法
JP2012251105A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法
JP2013139569A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Pegavision Corp 親水性シリコーンプレポリマーの製造方法
US9056879B2 (en) 2011-12-29 2015-06-16 Pegavision Corporation Method of manufacturing hydrophilic silicone prepolymer
WO2015092858A1 (ja) 2013-12-16 2015-06-25 株式会社メニコン 眼用レンズ用ポリシロキサン系マクロモノマー及びそれを用いた眼用レンズ
WO2015092859A1 (ja) 2013-12-16 2015-06-25 株式会社メニコン 眼用レンズ
US9650473B2 (en) 2013-12-16 2017-05-16 Menicon Co., Ltd. Polysiloxane-based macromonomer for ophthalmic lens and ophthalmic lens using the same
US9657131B2 (en) 2013-12-16 2017-05-23 Menicon Co., Ltd. Ophthalmic lens
CN111961183A (zh) * 2020-09-02 2020-11-20 哈尔滨工业大学无锡新材料研究院 一种氟硅双嵌段紫外光固化树脂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4761609B2 (ja) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Subramani et al. New development of polyurethane dispersion derived from blocked aromatic diisocyanate
Mishra et al. Hyperbranched polyurethane (HBPU)-urea and HBPU-imide coatings: Effect of chain extender and NCO/OH ratio on their properties
TWI663211B (zh) 胺基甲酸酯(甲基)丙烯酸酯及活性能量線硬化型樹脂組成物
Tassel et al. A new blocking agent of isocyanates
EP0631582B1 (en) Cyclic silylureas and process of preparation
Hu et al. Synthesis and structure investigation of hexamethylene diisocyanate (HDI)-based polyisocyanates
Eceiza et al. Influence of molecular weight and chemical structure of soft segment in reaction kinetics of polycarbonate diols with 4, 4′-diphenylmethane diisocyanate
KR20120098638A (ko) 생분해성 히드로겔
JP2001072739A (ja) 医療用具用ウレタン結合含有化合物の製法
Ferris et al. Synthesis of functional sugar‐based polyurethanes
Boisaubert et al. Photo-crosslinked Non-Isocyanate Polyurethane Acrylate (NIPUA) coatings through a transurethane polycondensation approach
Boisaubert et al. Photo-crosslinked coatings from an acrylate terminated non-isocyanate polyurethane (NIPU) and reactive diluent
Wołosz et al. Environmentally friendly synthesis of urea-free poly (carbonate-urethane) elastomers
US20030125500A1 (en) Process for preparing ocular lens with urethane compound and process for preparing urethane compound for medical instruments
JPH08502541A (ja) 水酸化パーフルオロアルキルポリエーテル、その調製方法、及びポリウレサン材料合成への応用
ES2197371T3 (es) Composicion de uretano liquido polifuncional.
JP2005194534A (ja) Ipdi−ppgプレポリマー組成物及びその調製方法
CN107778452B (zh) 一种长链烷烃聚氨酯及其制备方法和应用
JP2006524648A (ja) ポリウレタン製造用出発化合物
KR100803890B1 (ko) 알콕시실란 관능기를 갖는 뷰렛 및 이소시아네이트의 합성,그를 함유하는 제형물 및 그의 용도
US6495651B1 (en) Process for preparing urethane compound for medical instruments
US6369188B1 (en) Polyfunctional urethane- or urea-containing oligomers and polymers prepared therefrom
WO2018039453A1 (en) Photoresponsive polyurethanes
US20210163671A1 (en) Method for preparing compounds with an alkoxysilyl group
JPH06329767A (ja) ポリラクチド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100525

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110607

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4761609

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees