JP2001072621A - クロロメチルスチレン類の製造方法 - Google Patents

クロロメチルスチレン類の製造方法

Info

Publication number
JP2001072621A
JP2001072621A JP24878799A JP24878799A JP2001072621A JP 2001072621 A JP2001072621 A JP 2001072621A JP 24878799 A JP24878799 A JP 24878799A JP 24878799 A JP24878799 A JP 24878799A JP 2001072621 A JP2001072621 A JP 2001072621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloromethylstyrenes
reaction
chloroethylbenzyl
chlorides
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24878799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4474700B2 (ja
Inventor
Eigo Nomoto
栄吾 野元
Hiroshi Aito
広 合戸
Yasushi Nishimura
泰 西村
Tomoyuki Nakamura
知之 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd, NOF Corp filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP24878799A priority Critical patent/JP4474700B2/ja
Publication of JP2001072621A publication Critical patent/JP2001072621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4474700B2 publication Critical patent/JP4474700B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作の容易な液相法により高純度のクロロメ
チルスチレン類を高収率で製造することができるクロロ
メチルスチレン類の製造方法を提供する。 【解決手段】 メチルスチレン類に塩化水素を付加させ
てα−クロロエチルトルエン類を製造し、得られたα−
クロロエチルトルエン類のメチル基を塩素化してα−ク
ロロエチルベンジルクロライド類を製造し、次いでこの
α−クロロエチルベンジルクロライド類を脱塩化水素し
てクロロメチルスチレン類を製造する、クロロメチルス
チレン類の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イオン交換樹
脂、導電性樹脂、酸化還元樹脂、感光性樹脂等の機能性
樹脂の製造原料として、更には、水溶性光硬化性エラス
トマーや水中分散型でポリマー結合タイプの光増感剤等
の用途にも有用なクロロメチルスチレン類の製造方法に
係り、特に液相反応により高収率でかつ高純度のクロロ
メチルスチレン類を製造するのに適したクロロメチルス
チレン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のクロロメチルスチレン類
の製造方法としては、大別して気相法と液相法とが知ら
れている。そして、気相法としては、メチルスチレンを
高温下に塩素ガスと接触させてクロロメチルスチレンを
製造する方法(米国特許第 2,981,758号明細書)や、p-
メチルスチレンを加熱条件下に塩素と反応させ、得られ
た反応生成物を亜硫酸ソーダ含有水溶液と接触させてp-
クロロメチルスチレンを製造する方法(特開昭62-138,4
42号公報)等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの気相法は、いずれ
も400〜600℃という高温条件下での反応が必要に
なり、反応装置に特殊な材質が要求される等設備費が嵩
むほか、エネルギーコストも嵩み、しかも、比較的多量
の重合物が副生して満足できる収率が得られず、工業的
には必ずしも満足できる方法とはいえない。
【0004】また、液相法としては、エチルベンゼンを
パラホルムアルデヒドと塩化水素でクロロメチル化し、
エチル基のα位を臭素化し、次いでアミン塩基を用いて
脱臭化水素してクロロメチルスチレンを製造する方法
(米国特許第 3,927,117号明細書)や、フェネチルブロ
マイドをパラホルムアルデヒドと塩化水素でクロロメチ
ル化し、次いでアルコール溶媒中で水酸化カリウムによ
り脱臭化水素してクロロメチルスチレンを製造する方法
(ヨーロッパ特許第 345,478号明細書)等が知られてい
る。
【0005】しかしながら、これらの方法では、クロロ
メチル化反応においてオルソ置換体とパラ置換体等の工
業的には分離困難な置換位置異性体が生成し、また、臭
素化に用いる臭素が比較的高価で、しかも、臭素化生成
物が催涙性を有して工業的に取扱い難いという問題があ
り、更に、脱臭化水素反応で多量に副生する臭化カリウ
ム等の臭化塩の処理も工業的には大きな負担になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、このような従来の方法における問題点のないクロロ
メチルスチレン類の製造方法について鋭意検討した結
果、原料のメチルスチレン類のビニル基に塩化水素を付
加し、次いでメチル基に塩素を導入し、その後に脱塩化
水素を行うことにより、操作が比較的簡便な液相法によ
り高純度のクロロメチルスチレン類を高収率で製造でき
ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】従って、本発明の目的は、液相法により高
純度のクロロメチルスチレン類を高収率で製造すること
ができるクロロメチルスチレン類の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、メ
チルスチレン類に塩化水素を付加させてα−クロロエチ
ルトルエン類を製造し、得られたα−クロロエチルトル
エン類のメチル基を塩素化してα−クロロエチルベンジ
ルクロライド類を製造し、次いでこのα−クロロエチル
ベンジルクロライド類を脱塩化水素してクロロメチルス
チレン類を製造する、クロロメチルスチレン類の製造方
法である。
【0009】本発明において、原料として用いるメチル
スチレン類としては、ビニル基に対するメチル基の置換
位置に応じて、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、
及びp-メチルスチレンの異性体が存在し、製造目的であ
るクロロメチルスチレン類に応じて、o-メチルスチレ
ン、m-メチルスチレン、又はp-メチルスチレン、若しく
はこれらの混合物等が用いられる。このうち、特にp-メ
チルスチレンは、これを用いて製造されるp-クロロメチ
ルスチレンが非イソシアネート系レンズ材料用モノマ
ー、カチオン系イオン交換樹脂、改質的ポリマーの成分
(光硬化性エラストマー、光増感剤)等の用途に重要で
あることから、このp-クロロメチルスチレンを製造する
目的でp-メチルスチレンが好適に用いられる。
【0010】本発明方法においては、先ず、メチルスチ
レン類のメチル基に塩素を導入する際におけるビニル基
の保護のため、メチルスチレン類のビニル基に塩化水素
を付加させてα−クロロエチルトルエン類を製造する。
この塩化水素付加反応については、メチルスチレン類に
塩化水素ガスを接触させて行ってもよいほか、塩酸を用
いて行ってもよいが、転化率や後処理の観点から、好ま
しくは、前者のメチルスチレン類に塩化水素ガスを接触
させて行う反応がよい。
【0011】この塩化水素ガスによる塩化水素付加反応
は、好ましくは、例えばトリフェニルホスフィンオキサ
イド〔(C6H5)3P=O〕、トリブチルホスフィンオキサイド
〔[CH3(CH2)3]3P=O 〕等の鉄のマスキング剤の存在下に
行うのがよく、このような鉄のマスキング剤の使用によ
り、生成したα−クロロエチルトルエン類のフリーデル
クラフツ型縮合物の副生が効果的に抑制され、結果とし
てα−クロロエチルトルエン類の収率が向上する。
【0012】また、この塩化水素ガスによる塩化水素付
加反応は、通常、反応温度が0〜100℃、好ましくは
0〜50℃であり、原料のメチルスチレン類が液体なの
で無溶媒で反応を行ってもよいほか、塩化水素利用率向
上のために四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム等
の反応溶媒を用いてもよく、また、塩化水素ガスをその
まま用いてもよいほか、副生物抑制のために窒素等の不
活性ガスで希釈して用いてもよい。
【0013】次に、上記塩化水素付加反応で得られたα
−クロロエチルトルエン類は、そのメチル基に塩素が導
入され、α−クロロエチルベンジルクロライド類が製造
される。このα−クロロエチルトルエン類のメチル基に
塩素を導入する反応としては、紫外線照射下に、あるい
は、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド等のラジカル反応開始剤存在下に、更には、これ
らラジカル反応開始剤存在下及び紫外線照射下に、反応
剤として塩素、t-ブチルハイポクロライト、塩化スルフ
リル、トリクロロメタンスルホニルクロリド等を単独
で、あるいはこれら2種以上を併用して用いる方法が挙
げられるが、好ましくは紫外線照射下に塩素ガスを用い
て、必要によりラジカル反応開始剤存在下に、メチル基
の塩素化を行う光塩素化反応である。そして、この光塩
素化反応における光源としては、紫外線を含む光を発光
するものであればよく、例えば高圧又は中圧水銀灯等が
好適に用いられる。
【0014】また、上記α−クロロエチルトルエン類の
メチル基の塩素化においては、高濃度の塩素ガスをその
まま用いてもよいが、窒素等の不活性ガスで希釈して用
いてもよい。塩素ガスを不活性ガスで希釈して用いるこ
とにより、副生物の生成を抑制できるという利点があ
る。更に、α−クロロエチルトルエン類のメチル基の塩
素化を光塩素化反応で行う場合に、必要によりラジカル
反応開始剤を併用することは、光塩素化反応の後半に光
の透過性が低下して反応速度が低下するが、この反応速
度を維持するための補助となる。
【0015】このα−クロロエチルトルエン類の光塩素
化反応の反応温度と反応終点は、原料のα−クロロエチ
ルトルエン類が塩素化される転化率(CET転化率)
と、生成した塩素化物中における目的物α−クロロエチ
ルベンジルクロライド類の割合である選択率(CEBC
選択率)とを考慮して決定されるが、反応温度について
は、通常0〜120℃、好ましくは0〜40℃、より好
ましくは0〜10℃の範囲であるのがよく、また、反応
終点については、CET転化率が30〜80重量%の範
囲内にある時点、好ましくは50〜70重量%の範囲内
にある時点、より好ましくは55〜65重量%の範囲内
にある時点であるのがよい。反応温度が高くなるに連れ
てCEBC選択率が低下する傾向にあり、また、反応終
点を転化率30重量%より低い時点にすると未反応α−
クロロエチルトルエン類の割合が高くなりすぎて収率が
低下し、反対に、転化率80重量%より高い時点にする
とCEBC選択率が低下する。
【0016】上記光塩素化反応で得られたα−クロロエ
チルベンジルクロライド類は、次に脱塩化水素されてク
ロロメチルスチレン類が製造される。このα−クロロエ
チルベンジルクロライド類の脱塩化水素反応について
は、例えばカリウム−t-ブトキサイド(t-BuOK)等
の塩基を用い、t-ブタノール(t-BuOH)等の溶媒中
で、必要によりテトラブチルアンモニウムブロマイド
(TBAB)等の相間移動触媒の存在下に行ってもよ
く、また、加熱温度160〜200℃のクロロメチルス
チレン類の蒸留条件下での加熱脱塩化水素蒸留により行
ってもよいが、製造コストやクロロメチルスチレン類の
精製の問題を考慮すると、好ましくは後者の加熱脱塩化
水素蒸留である。
【0017】上記α−クロロエチルベンジルクロライド
類の加熱脱塩化水素蒸留において、加熱温度が160℃
より低いと、α−クロロエチルベンジルクロライド類の
脱塩化水素反応が十分に進行せず、また、200℃を超
えて加熱すると、生成物中における目的物クロロメチル
スチレン類の割合(CMS選択率)が低下する。このC
MS選択率は、加熱温度が低いほど高く、また、加熱時
間が短いほど高いという傾向を有するので、上記加熱温
度の範囲内、好ましくは180〜190℃の範囲内でク
ロロメチルスチレン類の蒸留条件を設定してα−クロロ
エチルベンジルクロライド類の脱塩化水素反応を行うの
がよい。この際に、生成したクロロメチルスチレン類の
重合を抑制し、結果として収率を高める目的で、t-ブチ
ルカテコール等の一般的な重合防止剤を添加してもよ
い。
【0018】α−クロロエチルベンジルクロライド類の
脱塩化水素反応をこの加熱脱塩化水素蒸留で行うことに
より、脱塩化水素反応と同時に、クロロメチルスチレン
類の蒸留分離が行われ、通常メチルスチレン類及びα−
クロロエチルトルエン類を主成分とする初留分と、クロ
ロメチルスチレン類及びα−クロロエチルベンジルクロ
ライド類を主成分とする本留分とが得られる。
【0019】上記脱塩化水素反応で得られたクロロメチ
ルスチレン類及びα−クロロエチルベンジルクロライド
類を主成分とする本留分については、重合防止剤存在下
の減圧蒸留により精製され、精留分として通常95重量
%以上、好ましくは99重量%以上の純度のクロロメチ
ルスチレン類が得られる。この目的で用いられる重合防
止剤としては例えばt-ブチルカテコール、2,4-ジニトロ
フェノール、ハイドロキノン、N-ニトロソフェニルヒド
ロキシアミン、アンモニウム塩、N-ニトロソフェニルヒ
ドロキシアミンアルミニウム塩、ニトロメタン、フェノ
チアジン等、あるいはこれらの2種以上の混合物等が挙
げられ、その使用量は通常500〜2000ppm、好
ましくは500〜1000ppmの範囲である。また、
この際の減圧蒸留は通常6〜30mmHg、好ましくは
6〜10mmHgの減圧下に、還流比0.2〜7、好ま
しくは0.2〜5及び留出温度92.5〜93.0℃、
好ましくは92.7〜92.8℃で行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて、本発明
の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0021】実施例1 コンデンサー、排ガス除去装置、冷却装置を備えた反応
容器にp-メチルスチレン1300.2g(11.0モ
ル)を仕込み、反応温度を40℃に維持しながら攪拌下
に塩化水素ガスを3.25g/分の速度で4時間導入
し、p-メチルスチレンの塩化水素付加反応を行った。反
応終了後、得られた反応混合物をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、p-(α−クロロエチル)トルエンの
割合(GC百分率)が96.4%であった。
【0022】次に、上記反応混合物中には、高圧水銀灯
照射下、反応温度5℃及び攪拌条件下に、窒素ガスで希
釈した塩素ガスを8.2g/分の速度(塩素ガス供給速
度:2.1g/分)で導入し、 p-(α−クロロエチル)
トルエンの光塩素化反応を行った。塩素ガスが8.5モ
ル供給されたところで光塩素化反応を停止し、得られた
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、
反応混合物の組成(GC百分率)は、未反応 p-(α−ク
ロロエチル)トルエンが40.4%、 p-(α−クロロエ
チル)ベンジルクロライドが40.5%、その他の多塩
素化物が19.1%であった。
【0023】このようにして得られた反応混合物197
3.2gについて、理論段数15段の蒸留塔を用いた還
流比1の条件での減圧蒸留による加熱脱塩化水素を行
い、加熱温度(釜液温度)140.9〜176.4℃で
留出温度57.4〜94.6℃/15mmHgの初留分
618.1gを回収し、次いで、加熱温度(釜液温度)
176.4〜190.2℃で留出温度94.6〜12
4.5℃/15mmHgの本留分723.7gを回収し
た。得られた初留分の組成(GC百分率)はp-メチルス
チレン49.0%、 p-(α−クロロエチル)トルエン5
0.0%、その他の成分1.0%であり、また、本留分
の組成(GC百分率)はp-クロロメチルスチレン44.
0%、 p-(α−クロロエチル)ベンジルクロライド5
1.9%、その他の成分4.1%であった。
【0024】得られた本留分723.7gに重合防止剤
のN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム
塩(和光純薬(株)製商品名:Q1300)500pp
mを添加し、理論段数15段の蒸留塔を用いて還流比5
の条件で減圧下に精製蒸留を行い、92.8℃/10m
mHgの精留分194.9gと釜残379.2gとを得
た。得られた精留分及び釜残をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、精留分は純度(GC百分率)98.8
%のp-クロロメチルスチレンであり、原料のp-メチルス
チレンを基準とする収率が11.4モル%であり、ま
た、釜残は純度(GC百分率)92.0%の p-(α−ク
ロロエチル)ベンジルクロライドであった。
【0025】実施例2 コンデンサー、排ガス除去装置、冷却装置を備えた反応
容器に、上記実施例1の加熱脱塩化水素蒸留で得られた
初留分(GC百分率組成:p-メチルスチレン49.0
%、 p-(α−クロロエチル)トルエン50.0%、その
他の成分1.0%)618.1gを仕込み、反応温度を
40℃に維持しながら攪拌下に塩化水素ガスを1.54
g/分の速度で1.5時間導入し、塩化水素付加反応を
行った。反応終了後、得られた反応混合物をガスクロマ
トグラフィーで分析した結果、p-(α−クロロエチル)
トルエンの割合(GC百分率)が93.3%であった。
【0026】次に、上記反応混合物について上記実施例
1の場合と同様にして光塩素化反応を行い、塩素ガスが
3.3モル供給されたところで光塩素化反応を停止させ
た。得られた反応混合物をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、反応混合物の組成(GC百分率)は、未反
応 p-(α−クロロエチル)トルエンが40.2%、p-
(α−クロロエチル)ベンジルクロライドが31.1
%、その他の多塩素化物が28.7%であった。
【0027】このようにして得られた反応混合物82
0.0gに上記実施例1の精製蒸留で得られた釜残37
9.2g(組成: p-(α−クロロエチル)ベンジルクロ
ライド92.0%)を加え、上記実施例1と同様にして
減圧蒸留による加熱脱塩化水素を行い、加熱温度(釜液
温度)129.5〜153.6℃で留出温度55.0〜
93.3℃/15mmHgの初留分391.0gを回収
し、次いで、加熱温度(釜液温度)153.6〜19
2.5℃で留出温度93.3〜123.5℃/15mm
Hgの本留分359.4gを回収した。得られた初留分
の組成(GC百分率)はp-メチルスチレン7.9%、 p
-(α−クロロエチル)トルエン77.0%、その他の成
分15.1%であり、また、本留分の組成(GC百分
率)はp-クロロメチルスチレン60.9%、 p-(α−ク
ロロエチル)ベンジルクロライド32.0%、その他の
成分7.1%であった。
【0028】得られた本留分357.4gについて、上
記実施例1と同様にして精製蒸留を行い、92.9℃/
10mmHgの精留分134.2gを得た。得られた精
留分をガスクロマトグラフィーで分析した結果、p-クロ
ロメチルスチレンの純度(GC百分率)は98.9%で
あり、原料のp-メチルスチレンを基準とする収率は7.
9モル%であった。この結果、上記実施例1とこの実施
例2で得られたp-クロロメチルスチレンは、その平均純
度(GC百分率)が98.8%であって、原料のp-メチ
ルスチレンを基準とする合計収率が19.3モル%に達
した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、原料のメチルスチレン
類のビニル基に塩化水素を付加し、次いでメチル基に塩
素を導入し、その後に脱塩化水素を行うという比較的操
作が簡便な液相法により、高純度のクロロメチルスチレ
ン類を高収率で製造することができ、クロロメチルスチ
レン類を工業的に有利に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 22/04 C07C 22/04 (72)発明者 合戸 広 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地、日本軽 金属株式会社蒲原製造所内 (72)発明者 西村 泰 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地、日本軽 金属株式会社蒲原製造所内 (72)発明者 中村 知之 愛知県知多郡武豊町字西門82番地、日本油 脂株式会社化成品研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC24 AC30 AD11 BA53 BA94 BA95 BC10 BC40 BM10 EA38 FC74 FE71

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルスチレン類に塩化水素を付加させ
    てα−クロロエチルトルエン類を製造し、得られたα−
    クロロエチルトルエン類のメチル基を塩素化してα−ク
    ロロエチルベンジルクロライド類を製造し、次いでこの
    α−クロロエチルベンジルクロライド類を脱塩化水素し
    てクロロメチルスチレン類を製造することを特徴とする
    クロロメチルスチレン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 α−クロロエチルトルエン類のメチル基
    を紫外線照射下に光塩素化してα−クロロエチルベンジ
    ルクロライド類を製造する請求項1に記載のクロロメチ
    ルスチレン類の製造方法。
  3. 【請求項3】 メチルスチレン類がp-メチルスチレンで
    あり、p-クロロメチルスチレンを製造する請求項1又は
    2に記載のクロロメチルスチレン類の製造方法。
  4. 【請求項4】 メチルスチレン類の塩化水素付加反応
    は、鉄のマスキング剤の存在下に行う請求項1〜3のい
    ずれかに記載のクロロメチルスチレン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 α−クロロエチルトルエン類の光塩素化
    反応は、反応温度0〜120℃でα−クロロエチルトル
    エン類の転化率が30〜80重量%の範囲まで行う請求
    項1〜4のいずれかに記載のクロロメチルスチレン類の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 α−クロロエチルベンジルクロライド類
    の脱塩化水素反応は、加熱温度160〜200℃のクロ
    ロメチルスチレン類の蒸留条件下で行う請求項1〜5の
    いずれかに記載のクロロメチルスチレン類の製造方法。
  7. 【請求項7】 クロロメチルスチレン類の蒸留条件下で
    行うα−クロロエチルベンジルクロライド類の脱塩化水
    素反応で得られ、クロロメチルスチレン類及びα−クロ
    ロエチルベンジルクロライド類を主成分とする本留分
    を、重合防止剤存在下の減圧蒸留により精製してクロロ
    メチルスチレン類の精留分を回収する請求項6に記載の
    クロロメチルスチレン類の製造方法。
JP24878799A 1999-09-02 1999-09-02 クロロメチルスチレンの製造方法 Expired - Fee Related JP4474700B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24878799A JP4474700B2 (ja) 1999-09-02 1999-09-02 クロロメチルスチレンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24878799A JP4474700B2 (ja) 1999-09-02 1999-09-02 クロロメチルスチレンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001072621A true JP2001072621A (ja) 2001-03-21
JP4474700B2 JP4474700B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=17183400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24878799A Expired - Fee Related JP4474700B2 (ja) 1999-09-02 1999-09-02 クロロメチルスチレンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4474700B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127354A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Nippon Soda Co Ltd トリクロロメタンスルホニルクロライドの製造方法
CN110452089A (zh) * 2019-08-01 2019-11-15 顾小星 对氯甲基苯乙烯的合成方法
WO2020145347A1 (ja) * 2019-01-11 2020-07-16 長瀬産業株式会社 α-クロロエチルベンジルクロライドの製造方法およびクロロメチルスチレンの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127354A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Nippon Soda Co Ltd トリクロロメタンスルホニルクロライドの製造方法
WO2020145347A1 (ja) * 2019-01-11 2020-07-16 長瀬産業株式会社 α-クロロエチルベンジルクロライドの製造方法およびクロロメチルスチレンの製造方法
CN110452089A (zh) * 2019-08-01 2019-11-15 顾小星 对氯甲基苯乙烯的合成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4474700B2 (ja) 2010-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9475739B2 (en) Process for the production of chlorinated propenes
CN101665405B (zh) 制备2,3,3,3‑四氟丙烯的方法
US9321707B2 (en) Process for the production of chlorinated propenes
JP4896965B2 (ja) 1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法
JP2011144148A (ja) 含水素ハロゲン化シクロペンタン、及びヘプタフルオロシクロペンテンの製造方法
JPH01319449A (ja) 多フッ化エーテルの製造方法
JP2839483B2 (ja) トリクロロメトキシベンゼンの製造方法
JP2010001244A (ja) 含フッ素オレフィン化合物の製造方法
JP2001072621A (ja) クロロメチルスチレン類の製造方法
US20150321978A1 (en) Method for Producing 1,3,3,3-Tetrafluoropropene
JP4474699B2 (ja) クロロメチルスチレンの製造法
US4254092A (en) Method for separating hydrogen chloride and hydrogen bromide
JPH05507688A (ja) 1,1―ジクロロ―1―フルオロエタンの製造法
JP4362903B2 (ja) クロロメチルスチレン類の製造方法
JP5571569B2 (ja) 2,3−ジクロロブタジエン−1,3を製造するための方法
WO1998040335A1 (fr) Procede pour produire du 1,1,1,3,3-pentafluoropropane
JP3800683B2 (ja) 塩素化芳香族炭化水素類の製造方法
WO2020145347A1 (ja) α-クロロエチルベンジルクロライドの製造方法およびクロロメチルスチレンの製造方法
WO2020070759A1 (en) Process for the preparation of 2,2-difluoro-1,3-benzodioxole and intermediates thereof
JPH06340562A (ja) 芳香族化合物の側鎖塩素化方法
CA1136646A (en) P-tert. butylbenzotribromide and p-tert. butylbenzoyl bromide and process for their manufacture
JPS60252435A (ja) ハロゲン化スチレンモノマ−の製造法
EP0953557B1 (en) Method for producing bis(trifluoromethyl)benzene
WO2013090354A1 (en) Process for the production of chlorinated and/or brominated propanes and/or propenes
JP4432187B2 (ja) 1,2−ジクロルエタンの回収方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060417

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4474700

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees