JP2001072448A - 水砕スラグ製造用冷却水ノズル及び水砕スラグの製造方法 - Google Patents

水砕スラグ製造用冷却水ノズル及び水砕スラグの製造方法

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JP2001072448A
JP2001072448A JP24522499A JP24522499A JP2001072448A JP 2001072448 A JP2001072448 A JP 2001072448A JP 24522499 A JP24522499 A JP 24522499A JP 24522499 A JP24522499 A JP 24522499A JP 2001072448 A JP2001072448 A JP 2001072448A
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cooling water
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Hiroyuki Toubou
博幸 當房
Masato Kumagai
正人 熊谷
Katsuhiko Sato
克彦 佐藤
Hideyuki Kamano
秀行 鎌野
Tatsuya Ozawa
達也 小澤
Naoki Ishihara
直樹 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、従来に比べ簡易な手段で効率良くス
ラグを粗粒及び/又は硬質にする水砕スラグ製造用冷却
水ノズル及び水砕スラグの製造方法を提供することを目
的としている。 【解決手段】多数の水噴射孔を有し、流下させた溶融ス
ラグの流れと直交する方向に該水噴射孔を介して冷却水
を吹き付け、該溶融スラグを冷却、粒状化する水砕スラ
グ製造用冷却水ノズルにおいて、前記溶融スラグの流れ
幅方向に互いに離隔して複数の水噴射孔を設けた列を、
上下に3段以上、且つ上下に隣接する2列の各噴射孔の
上下方向への投影が重ならないように配設した。また、
各噴射孔の開口部水平寸法を5〜60mm、且つ前記溶
融スラグ流れの幅方向に互いに離隔して隣り合う噴射孔
の間隔を10〜100mmとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水砕スラグ製造用
冷却水ノズル及び水砕スラグの製造方法に係わり、特
に、コンクリートの施工に用いられる高炉スラグ細骨材
のように、粗粒及び/又は硬質であることを要する水砕
スラグの製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉で溶銑を製造した際の製錬滓である
高炉スラグは、日本だけでも年間約2300万トンも発
生する。そのうち、6割強の1400万トン以上は、溶
融状態にあるスラグに水を直接吹き付けて急冷凝固し、
粒状化した所謂「水砕スラグ」である。
【0003】この水砕スラグは、大部分がセメント原料
として利用されるが、その性状により他の用途に向けら
れることもある。つまり、セメント原料となる軟質な水
砕スラグ以外に、コンクリートの施工に細骨材として用
いられる硬質な水砕スラグ(以下、硬質水砕スラグとい
う)がある。なお、コンクリート施工用のスラグ細骨材
向けの硬質水砕スラグとしては、その性状が日本工業規
格(JIS A 5011)で詳細に規定されている。
【0004】現在、この硬質水砕スラグを製造するに
は、2通りの方法が採用されている。それは、高炉の鋳
床で一旦スラグをスラグ鍋に受けた後、高炉とは別の場
所に設けられた設備で水を吹き付け、直接硬質化する
「炉外方式」と、高炉に直結した軟質水砕製造設備で水
を吹き付け製造した水砕スラグの中から、高比重のもの
だけを選別する「炉前方式」である。
【0005】ところで、硬質水砕スラグがコンクリート
用細骨材として利用される際には、該硬質水砕スラグを
単独で使用することはほとんどない。つまり、一般的に
は、天然砂に硬質水砕スラグを一部混合して用いるよう
にしている。それは、硬質水砕スラグが水硬性を有し、
保存中に水分と反応して固結してしまい、水分を保持し
たまま単独で長期間保存し難いからである。また、コン
クリート施工用細骨材の粒度分布は、上記JIS規格で
決められているが、最近は、天然砂のみでその規格を満
足できない場合が多く、砕砂等を混合して粒度分布を調
整しているからでもある。前記硬質水砕スラグは、この
砕砂等の代替に利用され、混合する天然砂の粒度に応じ
て求められる粒度が異なってくる。すなわち、天然砂の
粒度が細粒のときには、粗粒のもの、天然砂の粒度が粗
粒のときには、細粒のものが求められる。このうち、細
粒の硬質水砕スラグが求められるときには、硬質水砕ス
ラグを破砕、粒度調整すれば、要求品質を容易に満足で
きるので、問題はない。
【0006】一方、粗粒の硬質水砕スラグが求められる
時には、製造時に該硬質水水砕スラグの粒度を粗粒化し
ておく必要がある。前記「炉前方式」で製造される通常
の軟質水砕スラグにおいては、出銑初期のスラグ流量が
小さいときには粒度が細目で、出銑末期のスラグ流量が
大きくなると、粒度が粗目になる傾向は知られている
が、硬質水砕スラグを粗粒化する方法に言及した従来技
術はない。ただし、水砕スラグの製造時にその粒度を調
整することに言及した技術はある。例えば、特公平6−
39340号公報は、溶融スラグの冷却水を4ケ所に分
けて噴射し、それぞれの噴射水圧を独立して調節できる
水冷ノズルと、溶融状態にあるスラグに最初に当たる冷
却水の水圧を低下させて、水砕スラグの粒度を粗くする
ノズル(粒化ノズルと称する)とを同時に備えた水滓ス
ラグ製造装置を提案している。そして、これらノズルの
使用で、硬質水砕スラグと軟質水砕スラグとを同一装置
で作り分けるようにした。
【0007】しかしながら、上記特公平6−39340
号公報記載の技術は、水砕スラグ製造装置の構造が複雑
となり、また各噴射ノズルの水圧をそれぞれ適切な範囲
に制御する必要があり、作業が煩雑になるという問題が
ある。そのため、もっと設備的、操業管理上、簡易な手
段で効率良くスラグを粗粒化及び/又は硬質化する技術
の出現が熱望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑み、従来に比べ簡易な手段で効率良くスラグを粗粒
及び/又は硬質にする水砕スラグ製造用冷却水ノズル及
び水砕スラグの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため鋭意研究し、その成果を本発明に具現化し
た。
【0010】すなわち、本発明は、多数の水噴射孔を有
し、流下させた溶融スラグの流れと直交する方向に該水
噴射孔を介して冷却水を吹き付け、該溶融スラグを冷
却、粒状化する水砕スラグ製造用冷却水ノズルにおい
て、前記溶融スラグの流れ幅方向に互いに離隔して複数
の水噴射孔を設けた列を、上下に3段以上、且つ上下に
隣接する2列の各噴射孔の上下方向への投影が重ならな
いように配設したことを特徴とする水砕スラグ製造用冷
却水ノズルである。
【0011】また、本発明は、各噴射孔の開口部水平寸
法が5〜60mmであり、且つ前記溶融スラグの流れ幅
方向に互いに離隔して隣り合う噴射孔の間隔が10〜1
00mmであることを特徴とする水砕スラグ製造用冷却
水ノズルである。
【0012】さらに、本発明は、流下させた溶融スラグ
の流れと直交する方向に冷却水を噴射し、該溶融スラグ
を冷却、粒状化する水砕スラグの製造方法において、前
記溶融スラグの流に対し、上記3種のいずれかの冷却水
ノズルを介して、水圧1.3kgf/cm2以下で冷却
水を吹き付ることを特徴とする水砕スラグの製造方法で
ある。
【0013】本発明によれば、水噴射孔の開口部寸法と
配列に工夫を凝らすだけで、従来に比べ簡易な手段で効
率良く水砕スラグを粗粒及び/又は硬質にすることが可
能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、発明をなすに至った経緯に
沿い、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】発明者らは、水砕条件が水砕スラグの粒度
に及ぼす影響を明らかにする目的で、実験室規模で水砕
スラグを製造する実験を行なった。実験装置の概要を図
2に示し、その仕様及び実験条件は、以下の通りであ
る。
【0016】実験炉24:高周波溶解炉 ルツボ25:黒鉛ルツボで内径200mmφ×深さ30
0mm ルツボ底に設けたスラグ流出口26の径:10mmφ スラグ溶解量:5kg(実験用スラグ27) 溶解温度:1450℃ スラグ流出時間:約60秒 コールドランナ53(水冷されて粒状化したスラグと使
用する水の通路)の形状:100Aパイプ半割り、長さ
は2m 冷却水槽15の容量:1000リットル 温水槽10の容量:800リットル 冷却水の温度:15〜70℃(水蒸気加熱,70℃標
準) 冷却水の吹き付け流量:60リットル/分 冷却水の圧力:0.6〜2.0kgf/cm2 実験の手順は、まず図2に示した黒鉛ルツボ25で5k
gの実験用スラグ27を1450℃まで昇温してから、
1400℃に温度を下げ、一定に保持する。そして、黒
鉛ルツボ25の軸と垂直方向に長い前記コールドランナ
53(以下、樋という)内で所定の温度、圧力の冷却水
54を噴射する。
【0017】実験用スラグ27の温度が1400℃で一
定になった20分後に、黒鉛ルツボ25の底に設けてあ
るストッパ(図示せず)を上昇させ、該ルツボ25の底
から真下に溶融スラグを流下させる。従って、この溶融
スラグ流30が前記樋53に落下する直前に、冷却水5
4とほぼ直角に衝突することになる。この衝突が起きる
際のスラグ流30の幅(又は直径)は、約3mmであっ
た。
【0018】水冷ノズル55としては、開口部がスリッ
ト状のものと、シャワーのように円形断面の噴射孔40
を多数離隔して設け、各孔間の距離(図1参照、記号
L)を種々変更したものとを使用した。なお、このシャ
ワー状のノズルは、孔の開口部寸法を2〜6mm、孔間
の間隔を最大8mmまでとした。また、これら水冷ノズ
ル55から噴射させた冷却水54は、水圧が0.6kg
f/cm2、水量が60リットル/分、水温が70℃で
一定とした。
【0019】実験結果の一例を図3に示す。図3より明
らかなように、シャワー状のノズルを使用し、しかも孔
間の間隔が4mmの場合に最も粗粒の水砕スラグが得ら
れた。ここで、図3の縦軸は、水砕スラグの粒度をF.
M値で表している。このF.M値は、骨材の粒度を表す
指標として一般に用いられるもので、粗粒率(Fine
ness Modulas)を意味している。この粗粒
率の定義は、80,40,20,10,5,2.5,
1.2,6,0.3,0.15mmの一連の篩を用いて
篩分けを行い、各篩に残留する残留累計百分率を合計
し、これを100で割ったものである。
【0020】また、実験中の溶融スラグと冷却水とが衝
突している状況を観察すると、スリット状開口のノズル
では、溶融スラグが勢い良く吹き飛ばされ、冷却水の流
れから飛び出してしまうものが多く、一方、シャワー状
ノズルでは、溶融スラグの流れが冷却水の流れの中に取
り込まれ易くなっていた。その状況から、溶融スラグの
流れに冷却水が勢い良く衝突するほど、そのエネルギー
でスラグは細粒化され易くなるものと考えられた。 孔
間の間隔が4mmのノズルで得た水砕スラグの粒度が最
大になり、さらに孔間の間隔を拡大すると、水砕スラグ
は細粒化したが、その理由は、黒鉛ルツボから落下して
くる溶融スラグ流の衝突直前の直径が約3mmと細く、
4mm以上に孔間の間隔を拡げると、最上段列の噴射孔
からの冷却水流が溶融スラグ流と全く衝突せずに通過す
る場合があるためである。その時の観察では、溶融スラ
グが真下の樋まで達し、一旦止まったような状態にな
り、水で引き千切られながら水平に運ばれ、発泡し易
く、また細粒化し易いと考えられる。従って、孔間の間
隔の拡大は、溶融スラグ流へ冷却水流がソフトに衝突
し、細かく砕かないため、水砕スラグの粗粒化に有効で
あるが、溶融スラグ流の幅以上に拡大すると、逆に細粒
化することがわかった。
【0021】上記実験室規模の実験で得た「冷却水の噴
射孔間の間隔拡大がスラグ流の径よりも小さい範囲での
効果」が、実際の水砕設備でも起きるかどうかを確認す
るため、高炉の炉前水砕設備(図5参照)において、水
冷ノズルの噴射孔間の間隔と水圧とをそれぞれ変更した
実験を行った。溶融スラグ流に吹き付ける冷却水のノズ
ルプレートは、図1(a)に示すような多孔のものを用
いた。この実験では、その冷却水を噴射する孔同士の間
隔を図1(b)のように決め、特に1段目と2段目に位
置する孔同士の水平間隔(記号Aで示す)を広げたり狭
めたりして実験した。その際、3段目の孔は、1段目の
孔と水平方向で同じ位置に配置した。また、孔の総面積
を増減することにより、吹き付ける冷却水の圧力を変更
した。溶融スラグとしては、実際の出銑時に流れて来た
ものを使用し、水砕スラグを連続的に製造した。出銑期
間の20分毎に採取した水砕スラグの粒度を測定した結
果を図4に示す。なお、図4において、横軸のA値にマ
イナスのものがあるのは、これは、上下列にある孔の投
影が重なっていることを意味しており、A=−20mm
は、スリット状開口のノズルに相当する。
【0022】前記の高炉に直結した炉前水砕設備を使用
した場合、出銑期間中で溶融スラグの流量は種々変化す
る。出銑の初期は、スラグ流量が少な目で、末期になる
と大流量となる。また、溶融スラグの温度も出銑の初期
に低く、出銑の末期に高くなる。そのため、水砕条件が
一定とならず、得られる水砕スラグは、粒度のバラツキ
が大きくなるが、水冷ノズル噴射孔間の間隔を拡げるこ
とにより、粒度が粗くなる傾向のあることは確認でき
た。また、噴射孔の開口部が連らなって一体となったス
リット状のノズルでは、やはり水砕スラグは細粒になっ
ていた。
【0023】また、冷却水の圧力が水砕スラグの粒度に
及ぼす影響も検討したが、該圧力を下げると、水砕スラ
グの粒度は粗くなることがわかった。これは、冷却水の
圧力低下が、冷却水の溶融スラグ流に対する衝撃力を弱
め、スラグの細粒化が起きない方向に作用するからであ
る。
【0024】発明者は、以上の実験結果を整理し、上記
した4つの本発明を完成したのである。
【0025】それらの本発明で重要なことは、隣接する
2列の冷却水噴射孔の上下方向への投影が重ならない範
囲をすり抜けたスラグが、それ以降の噴射孔の列では、
必ず水によって冷却されなければならないことである。
その観点から、本発明では、冷却水噴出孔の列は、上下
方向で3段以上設ける必要がある。なお、この冷却水噴
射孔の段数の上限は、本発明では特に定めない。しか
し、工業的規模での高炉水砕スラグ製造設備の場合、溶
融スラグの流量は、数トン/分程度のオーダーであるの
で、この量を樋下に流下するまでの間にすべて噴射水で
冷却するには、この噴射孔の段数は、最大でも10程度
で足りると考えられる。
【0026】次に、本発明では、各噴出孔の開口部の水
平寸法を5〜60mm、水平方向に隣り合う噴射孔の間
隔(図1(b)のL)が10〜100mmであることが
好ましい。ここで、噴射孔の開口部の水平寸法とは、噴
射孔が円形断面の場合はその直径、それ以外の形状の場
合は、水平方向の幅を意味する。上記開口部の水平寸法
が5mm未満では、溶融スラグの急冷効果が不十分とな
り、得られる水砕スラグが硬質化し難いからである。一
方、その寸法が60mmを超えると、冷却水の流れに当
たったスラグが微細化し易く、得られた水砕スラグの粗
粒比率が低下するので好ましくない。
【0027】また、噴射孔間の前記間隔(L)が10m
m以下では,各噴射孔の間隙を通り抜けるスラグ流が細
くなってしまい、得られる水砕スラグの粗粒比率が小さ
くなるので、好ましくない。また、100mmを超えた
場合も、溶融スラグが冷却水流にまったく衝突せずに樋
に落下して,その衝撃で結果的に微粒が多くなってしま
うので、好ましくない。
【0028】
【実施例】高炉に直結した炉前方式の軟質水砕スラグ製
造設備及び一旦溶融スラグを鍋に受けた後、高炉鋳床と
は別の位置に設置された炉外方式の硬質水砕製造設備
に、本発明に係る水砕スラグ製造用冷却水ノズルを採用
し、水砕スラグを製造した。
【0029】まず、炉前方式の軟質水砕スラグ製造設備
の概要を図5に示す。
【0030】吹製函6内を流下する溶融スラグに、本発
明に係るノズル55を介して冷却水7を吹き付けて水砕
後,冷却固化した水砕スラグが水と共に水砕槽8に入
る。その後、円筒状のフィルタ11aで水砕スラグと水
を分離した後、水砕スラグを製品槽ホッパ18a,18
bまでベルトコンベア13bで輸送する。ベルトコンベ
アの途中には秤量装置17が設けられており、連続的に
製造された水砕スラグの量を測定する。ベルトコンベア
上の水砕スラグは、水分が高く,この水分量を差し引い
たものが,実際の溶融スラグ流量となる。水砕スラグと
分離した水は、温水槽10に溜り、冷却塔16にポンプ
で送られ冷却される。冷却された水は、冷水槽15に蓄
えられる。
【0031】本発明法を実施した際、高炉からの出銑量
は7800〜8000トン/日、スラグ比は約320g
/溶銑トン,溶銑の出銑時温度は1495〜1505℃
であった。ノズルプレートの孔の配置は、図1(a)に
示したように配置されており、その孔間の間隔(d)
は、スリットの−20mmから15mmまで変えてい
る。孔の径は、20mmφを主とし、一部に35mmφ
のノズルプレートも使用した。
【0032】製造されたスラグは、ホッパから排出し、
積載量60トンのダンプで置き場まで運搬する。その置
き場でのスラグの各山毎からサンプルを採取し、それら
の粒度分布を測定した。製造された水砕スラグは、図6
のように、孔間の間隔を拡大すること、及び冷却水の水
圧を低下することにより、粗粒となった。また、孔間の
間隔Aを0mm以上に開き、且つ冷却水の水圧を1.3
kgf/cm2以下にすることにより、F.M.値≧
3.6の粗粒の硬質水砕スラグが得られた。
【0033】次に、本発明を実施した炉外方式の硬質水
砕スラグ製造装置の概要を図7に示す。それは、高炉1
の近くにタンディッシュ52、コールドランナ53、水
ノズル55、水砕槽8を設置すると共に、冷却水7を処
理する冷水槽15、温水槽10、冷却塔16、ポンプ2
0、ホッパ18a,18bは、前記炉前方式の設備を流
用したものである。冷却水7の温度調整は、前記炉前方
式の場合と同様にした。溶融スラグの流量は、タンディ
ッシュ52のスラグ流出口径と流出速度の関係とを把握
し、約2トン/分で一定になるようにした。冷却水7の
流量は、40m 3/分で一定、スラグ鍋50からの排出
量は、1回の処理で30トンである。
【0034】製造された水砕スラグは、炉前方式での場
合と同様に、60トンの各山毎からサンプルを採取し、
それらの粒度分布を測定した。製造された水砕スラグ
は、図8のように、炉前方式と同様に孔間の間隔を拡大
すること、冷却水の水圧を低下することにより、粗粒と
なった。また、孔間の間隔Aを0m以上に開き、且つ冷
却水の水圧を1.3kgf/cm2以下にすることによ
り、F.M.値≧3.6の粗粒の硬質水砕スラグが得ら
れた。この炉外方式の場合、一旦鍋にスラグを受けてい
るため、水砕前のスラグの温度が炉前方式よりも低いの
で、炉前方式の場合より粗いものが得られた。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、水砕
スラグ製造設備を大きく改造することなく、既設のもの
を用い、冷却水噴射用ノズルプレートの孔配置と孔断面
積とを変更するだけで、粗粒の水砕スラグを安定して製
造できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却水用のノズルプレートを示す
図であり、(a)はプレート全体の水噴射孔の配置状
況、(b)はその一部を拡大し、孔間の間隔を定義した
ものである。
【図2】実験室規模の水砕スラグ製造実験装置の概要を
示す図である。
【図3】水砕スラグの粒度に及ぼすノズル孔間の間隔の
影響を示す図である。
【図4】炉外方式でのノズル孔間の間隔及び冷却水の圧
力が水砕スラグの粒度に及ぼす影響を示す図である。
【図5】炉前方式の水砕スラグ製造設備の概要を示す図
である。
【図6】炉前方式で硬質水砕を製造した際のノズル孔間
の間隔と水砕スラグの粒度との関係を示す図である。
【図7】炉外方式の硬質水砕スラグ製造設備の概要を示
す図である。
【図8】炉外方式で硬質水砕スラグを製造した際のノズ
ル孔間の間隔と水砕スラグの粒度との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 高炉 2 出銃口 3 出銑樋 4 スラグ樋 5 冷却水(:吹製水)噴射ノズル 6 吹製函 7 冷却水(:吹製水) 8 水砕槽 9 煙突 10 温水槽 11 回転水切り装置 11a 円筒状のフィルタ 12 ディストリビュータ 13a,13b ベルトコンベア 14 熟電対 15 冷水槽 16 冷却塔 17 秤量装置 18a,18b 製品ホッパ 24 実験炉 25 ルツボ 26スラグ流出口 27 実験用スラグ 29 実験用ポンプ 30 溶融スラグ流(スラグ流れ) 31a 送液配管 31b 送液バイパス配管 32a,32b 切り換え弁 40 噴射孔 50 スラグ鍋 51 溶融高炉スラグ 52 タンディッシュ 53 コールドランナ(樋) 54 冷却水(:吹製水) 55 水噴射ノズル(水冷ノズル) 56 撹拌槽 57 スラリーポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克彦 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 鎌野 秀行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 小澤 達也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 石原 直樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 4G004 DA04 4G012 JH04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の水噴射孔を有し、流下させた溶融
    スラグの流れと直交する方向に該水噴射孔を介して冷却
    水を吹き付け、該溶融スラグを冷却、粒状化する水砕ス
    ラグ製造用冷却水ノズルにおいて、 前記溶融スラグの流れ幅方向に互いに離隔して複数の水
    噴射孔を設けた列を、上下に3段以上、且つ上下に隣接
    する2列の各噴射孔の上下方向への投影が重ならないよ
    うに配設したことを特徴とする水砕スラグ製造用冷却水
    ノズル。
  2. 【請求項2】 各噴射孔の開口部水平寸法が5〜60m
    mであり、且つ前記溶融スラグ流れの幅方向に互いに離
    隔して隣り合う噴射孔の間隔が10〜100mmである
    ことを特徴とする請求項1記載の水砕スラグ製造用冷却
    水ノズル。
  3. 【請求項3】 流下させた溶融スラグの流れと直交する
    方向に冷却水を噴射し、該溶融スラグを冷却、粒状化す
    る水砕スラグの製造方法において、 前記溶融スラグの流に対し、請求項1〜3のいずれかに
    記載の冷却水ノズルを介して、水圧1.3kgf/cm
    2以下で冷却水を吹き付ることを特徴とする水砕スラグ
    の製造方法。
JP24522499A 1999-08-31 1999-08-31 水砕スラグ製造用冷却水ノズル及び水砕スラグの製造方法 Pending JP2001072448A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001062683A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-30 Kawasaki Steel Corporation Laitier granule de haut fourneau, granulat fin prepare a partir de ce dernier et procede de production
JP2014227333A (ja) * 2013-05-27 2014-12-08 住友金属鉱山株式会社 水砕スラグの粗粒化方法

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