JP2001071998A - 航空機および回転力伝達装置 - Google Patents

航空機および回転力伝達装置

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JP2001071998A JP2000193478A JP2000193478A JP2001071998A JP 2001071998 A JP2001071998 A JP 2001071998A JP 2000193478 A JP2000193478 A JP 2000193478A JP 2000193478 A JP2000193478 A JP 2000193478A JP 2001071998 A JP2001071998 A JP 2001071998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、垂直離着陸可能な航空機を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 前後に延びる胴体と,主翼および後翼を
有する固定翼と,舵面とを有する機体(ACT)と、入
力回転軸の回転を同時に前記プロペラ回転軸およびロー
タ回転軸に伝達する回転力伝達傘歯車(DD)を有する
プロペラ・ロータ回転力伝達装置(MT,TT)と、前
記入力回転軸を回転駆動する回転駆動装置(RDS)
と、プロペラピッチ制御装置(PCC)と、ロータブレ
ードのコレクティブピッチ制御装置(RCP)と、入力
回転軸の回転速度を変更するために前記回転駆動装置の
出力を制御する回転出力制御装置(RDSC)と、前記
舵面の位置を制御して前進時の機体の進行方向を制御す
る方向制御装置(DCS)とを有する飛行制御装置(F
CS)を具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、垂直離着陸または
短距離離着陸可能な航空機(以下V/STOL機ともい
う)および動力伝達装置に関するものである。本発明は
複葉ブレードおよび複葉プロペラを使用した航空機にも
好適に使用可能である。 (用語の説明) (a)「ロータ、ロータの揚力」 以下の説明において、ロータ(回転翼)は回転時に揚力
を発生する複数のロータブレード(回転羽根)とそれを
支持する回転軸(ロータ軸)等により構成される部材を
意味する。ロータの揚力とは複数のロータブレードが発
生する揚力の合力をいう。 (b)「ヘリコプタモード」 ヘリコプタモードとは、固定翼の揚力が0の状態で、ロ
ータ(回転翼)の揚力(すなわちロータブレードにより
発生する揚力の合力)のみで空中に浮揚する飛行モード
をいう。 (c)「固定翼モード」 固定翼モードとは、ロータ(回転翼)の揚力が0の状態
で、固定翼により発生する揚力のみで飛行する飛行モー
ドをいう。 (d)「コンパウンドモード」 コンパウンドモードとは、ロータ(回転翼)の揚力と、
固定翼により発生する揚力とを使用して飛行するモード
をいう。
【0002】
【従来の技術】従来の垂直離着陸可能な航空機として
は、プロペラとエンジンを装着した主翼を胴体に対して
傾斜させたり、又はエンジン付プロペラのみを回転して
推力を上方に向けることなどによりヘリコプタと同様に
垂直離着陸するティルトロータ機が1950年頃から試
作されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(1)従来のティルト
ロータ機としては、エンジン付プロペラを主翼に装着
し、胴体に対する主翼、又はエンジン付プロペラの取付
け角を可変にしたもの等がある。 そのようなティルト
ロータ機では、垂直離陸または垂直着陸するとき(ヘリ
コプタモードのとき)はエンジン付プロペラを上方に向
け、水平飛行するとき(固定翼モードのとき)はエンジ
ン付プロペラを前方に向けることにより飛行する試験飛
行が行われているが、ヘリコプタモードから固定翼モー
ドへ移行する場合、あるいは、固定翼モードからヘリコ
プタモードへ移行する場合には、十数秒以上かかり、そ
の間、機体が非常に不安定になるという問題がある。そ
のため、実用化にまでは至っていない。 (2)従来の垂直離着陸可能な航空機の回転力伝達装置
は、エンジンからの出力をプロペラまたはエンジンへ伝
達する機能は有しているが、エンジンからの出力をプロ
ペラおよびエンジンへ伝達する機能は有していない。
【0004】本発明は前述の事情に鑑み、固定翼および
回転翼を有する航空機において、下記(O01)〜(O0
4)の記載内容を課題とする。 (O01)回転翼および固定翼が共に揚力を発生するコン
パウンドモードと、回転翼のみが揚力を発生するヘリコ
プタモードと、固定翼のみが揚力を発生する固定翼モー
ドとで、飛行可能な航空機を提供すること。 (O02)ヘリコプタモードでも、固定翼モードでも、安
定性および操縦性のよい航空機を提供すること。 (O03)ヘリコプタモードから固定翼モードへ移行する
場合にも、固定翼モードからヘリコプタモードへ移行す
る場合にも、不安定にならない航空機を提供すること。 (O04)前記航空機に好適に使用することが出来る回転
力伝達装置を提供すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0006】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明の航空機は、下記の構成要件(A01)
〜(A04)を備えたことを特徴とする、(A01)前後に
延びる胴体(FUS)と、前記胴体の前後方向に離れた
位置に連結されて左右に延びるとともに前進時に揚力発
生可能な主翼(MW)と水平尾翼(THW)と、垂直尾
翼(TVW)からなる固定翼(MW,THW,TVW)
と、 前記左右の各主翼に取り付けた補助翼(MWA)
と、前記水平尾翼に取り付けた昇降舵(THE)と、前
記垂直尾翼に取り付けた方向舵(TVR)を有する機体
(ACT)、(A02)互いに直交するプロペラ回転軸の
支持軸(PSF)およびロータ回転軸の支持軸(RS
F)の一端、および前記両支持軸に直交または前記両支
持軸のいずれか1つの支持軸の延長線上にある入力回転
軸の支持軸(ISF)の一端が回転不能に連結された支
持軸連結部材(SFF)と、前記入力回転軸の支持軸
(ISF)回りに回転可能に装着された円筒状の入力回
転軸(IS1)と、前記プロペラ回転軸の支持軸(PS
F)回りに回転可能に装着され且つ推進力発生用の可変
ピッチプロペラ(P)が装着された円筒状のプロペラ回
転軸(PS)と、前記ロータ回転軸の支持軸(RSF)
回りに回転可能に装着され且つコレクティブピッチのみ
可変の揚力発生用のロータブレード(RB)を支持する
ロータヘッド(RH)が装着された円筒状のロータ回転
軸(RS)と、前記入力回転軸(IS)の回転を同時に
前記プロペラ回転軸(PS)および前記ロータ回転軸
(RS)に伝達する傘歯車(KA,KB,KC,KD)
とを有するプロペラ・ロータ回転力伝達装置(T)、
(A03)前記入力回転軸(IS)を回転駆動する回転駆
動装置(RDS)、(A04)前記可変ピッチプロペラ
(P)のピッチを制御するプロペラピッチ制御装置(P
CC)と、前記ロータブレード(RB)のコレクティブ
ピッチを制御するロータ・コレクティブピッチ制御装置
(RB)と、前記入力回転軸(IS)の回転速度を変更
するために前記回転駆動装置(RDS)の出力を制御す
る回転出力制御装置(RDSC)と、前記舵面(MW
A,THE,TVR)の位置を制御して前進時の機体
(ACT)の進行方向を制御する方向制御装置(DC
S)とを有する飛行制御装置(FCS)。
【0007】前記第1発明の航空機において、前記プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置(T)は、複数設けること
ができる。例えば、前記プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)は、機体(ACT)の中心部上方に1個のみ配
置したり、機体(ACT)の左右に1個づつ配置して合
計2個にしたり、機体(ACT)の左右とその前側また
は後側に1個配置して合計3個配置したり、機体(AC
T)の左右とその前側および後側に1個配置して合計4
個配置したりすることが可能である。そして、前記プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置(T)を3個設ける場合に
おいて、前記プロペラ・ロータ回転力伝達装置(T)の
うち2個を機体(ACT)の左右に、その後側に1個配
置する場合には、後側のプロペラ・ロータ回転力伝達装
置(以後テール・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT
という)により回転されるロータ(以後テール・ロータ
TRという)およびプロペラ(以後テール・プロペラT
Pという)は、機体の左右に配置したロータ(以後メイ
ン・ロータMRという)およびプロペラ(以後メイン・
プロペラMPという)よりも小さいテール・ロータ(T
R)およびテール・プロペラ(TP)として構成するこ
とが可能である。また、前記メイン・プロペラ・ロータ
回転力伝達装置(MT)を機体(ACT)の左右に配置
して、その後側に配置したテール・プロペラ・ロータ回
転力伝達装置(TT)には、機体のピッチ姿勢を制御す
るためのテール・ロータ(TR)のみを設けたり、機体
(ACT)の方向制御用(ヨー制御用)のテール・ロー
タ(TR)のみを設けることも可能である。また、前記
回転駆動装置(RDS)は複数設けることが可能であ
る。例えば、前記回転駆動装置(RDS)を2個設け、
前記2個の回転駆動装置(RDS)の回転力を前記2個
のメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置(MT)お
よび前記2個のテール・プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(TT)にそれぞれ伝達するように構成することが可
能である。
【0008】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の航空機では、回転駆動装置(RDS)は、前記円
筒状の入力回転軸(IS)を回転駆動する。前記入力回
転軸(IS)の回転は、プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)により前記プロペラ回転軸(PS)および前記
ロータ回転軸(RS)に同時に伝達される。このとき、
プロペラ(P)およびロータブレード(RB)が回転す
る。航空機の離陸時には、プロペラピッチ制御装置(P
CC)により前記可変ピッチプロペラ(P)のピッチ
(羽根角)を0とし、ロータ・コレクティブピッチ制御
装置(RCC)により前記ロータブレード(RB)のコ
レクティブピッチを大きく設定する。その場合、前記プ
ロペラ(P)による推進力が0となり各ロータブレード
(RB)の揚力が大きくなる。この場合、回転出力制御
装置(RDSC)により前記入力回転軸(IS)の回転
速度が大きくなるように前記回転駆動装置(RDS)の
出力を制御すると、主翼(MW)および水平尾翼(TH
W)を有する固定翼の揚力が0の状態で前記ロータ
(R)の揚力により航空機の機体(ACT)が上昇す
る。このとき、固定翼の揚力が0の状態で空中に浮揚す
る飛行モード(へリコプタモード)の飛行が行われる。
【0009】機体が上昇した状態で、前記プロペラ
(P)のピッチを大きくしていくと、機体(ACT)は
前進し始める。機体の前進により前記主翼(MW)およ
び水平尾尾翼(THW)による揚力が生じる。したがっ
て、機体(ACT)の前進速度が増加するに従ってロー
タブレード(RB)のコレクティブピッチを小さくす
る。このとき、機体はロータ(R)の揚力が減少する
が、前記主翼(MW)および水平尾翼翼(THW)によ
り十分な揚力が得られ、飛行を行うことができる。前記
ロータ(R)の揚力が0になった状態では航空機は主翼
(MW)および水平尾翼(THW)による揚力のみの飛
行モード(固定翼モード)で飛行する。
【0010】前記固定翼モードでは、前記飛行制御装置
(FCS)の方向制御装置(DCS)により前記揚力ま
たは前進時の空気抵抗を調節する舵面(MWA,TH
E,TVR)の位置を制御する。前記左右の各主翼(M
W)と水平尾翼(THW)と垂直尾翼(TVW)にそれ
ぞれ設けられた舵面(MWA,THE,TVR)は、前
進時に前記左右の各主翼(MW)と水平尾翼翼(TH
W)と垂直尾翼(TVW)で発生する揚力または前進時
の空気抵抗を調節するので、航空機の前進時の機体(A
CT)の進行方向を制御することができる。前記第1発
明では、ヘリコプタモードから固定翼モードへの遷移飛
行は、従来の航空機のティルト動作(プロペラの方向転
換動作)を行うことなく、ロータブレード(RB)のコ
レクティブピッチの変化およびプロペラ(P)のピッチ
変化のみにより行うことができる。このため、遷移飛行
を安全に行うことができる。また、ロータブレード(R
B)はサイクリックピッチ制御を行う必要がないので、
ロータブレードの回転機構およびピッチ制御機構が簡素
になる。
【0011】(第2発明)前記課題を解決するために、
本出願の第2発明の航空機は、前記第1発明において、
下記の構成要件(A05)を備えたことを特徴とする、
(A05)複葉化した前記ロータブレード(RB)、また
は複葉化した前記可変ピッチプロペラ(P)。
【0012】(第2発明の作用)第2発明の複葉化した
ロータブレード(RB)またはプロペラ(P)によれ
ば、複葉化しない場合よりも、ロータブレード(RB)
またはプロペラ(P)の枚数を増すことができる。その
ため、ロータブレード(RB)またはプロペラ(MP)
の回転半径を小さくすることができる。
【0013】(第3発明)前記課題を解決するために、
本出願の第3発明の回転力伝達装置は、下記のの構成要
件(B01)〜(B04)を備えたことを特徴とする、(B
01)互いに直交する第1支持軸(DSF1)および第2
支持軸(DSF2)と、第3支持軸(DSF3)の一端
が、回転不能に連結された支持軸連結部材(SFF)、
(B02)前記第1支持軸(DSF1)および第2支持軸
(DSF2)に直交、または、前記第1支持軸(DSF
1)または第2支持軸(DSF2)と同軸かつ前記支持
軸連結部材(SFF)の反対側に配置された前記第3支
持軸(DSF3)、(B03)前記第1支持軸(DSF
1)〜第3支持軸(DSF3)回りにそれぞれ装着され
た円筒状の第1回転軸(DS1)〜第3回転軸(DS
3)、(B04)前記第1回転軸(DS1)〜第3回転軸
(DS3)にそれぞれ装着された傘歯車を有し、前記第
1回転軸(DS1)〜第3回転軸(DS3)中の1つの
回転軸(DS1)の回転を他の2つの回転軸(DS2,
DS3)に同時に伝達する回転力伝達傘歯車(DD)。
【0014】(第3発明の作用)前記第1回転軸(DS
1)〜第3回転軸(DS3)のいずれか1軸を入力回転
軸(ISR)とし他の2軸を出力回転軸とすると、2つ
の出力回転軸とも入力回転軸(ISR)に直交する回転
軸になるか、または、出力回転軸の1つは入力回転軸
(ISR)に直交するが他の出力回転軸は入力回転軸
(ISR)と同軸かつ前記支持軸連結部材(SFF)の
反対側に配置された回転軸(DS3)になる。
【0015】
【実施の形態】(第1発明の実施の形態1)第1発明の
実施の形態1の航空機は、第1発明において、下記の構
成要件(A06)、(A07)を備えたことを特徴とする、
(A06)前記機体(ACT)の左右にそれぞれ設けられ
た前記プロペラ・ロータ回転力伝達装置(T)、(A0
7)前記機体(ACT)の左右にそれぞれ設けられたプ
ロペラピッチを独立して制御することにより機体(AC
T)の向きを制御する前記方向制御装置(DCS)。
【0016】(第1発明の実施の形熊1の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態1の航空機の方向制御
装置(DCS)は、前記機体(ACT)の左右にそれぞ
れ設けられたプロペラピッチを独立して制御することに
より機体(ACT)の向きを制御する。すなわち、前記
機体(ACT)の左右にそれぞれ設けられた前記プロペ
ラ・ロータ回転力伝達装置(T)の一方のプロペラ(P
1)のピッチ角を他方のプロペラ(P)のピッチ角より
も大きくすることにより、機体(ACT)にヨーイング
モーメントを発生させて、機体の方向制御(ヨー制御)
をすることができる。このヨー制御は、航空機が前進速
度を有していない飛行モード(へリコプタモード)でも
行うことが可能である。
【0017】(第1発明の実施の形態2)第1発明の実
施の形態2の航空機は、第1発明において、下記の構成
要件(Aそ08)を備えたことを特徴とする、(A08)同
一の回転数で回転するロータ軸(RS)およびプロペラ
軸(PS)を有する前記プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)。
【0018】(第1発明の実施の形熊2の作用)前記構
成要件を備えた第1発明の実施の形態2の航空機では、
プロペラ(P)の回転面とロータ(R)の回転面が交差
する場合でも、プロペラ(P)とロータブレード(R
B)の衝突を防止することができる。
【0019】(第3発明の実施の形態1)第3発明の実
施の形態1の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成要件(B05)を備えたことを特徴とする、(B
05)前記第1回転軸(DS1)〜第3回転軸(DS3)
の3本の回転軸のいずれか1本の回転軸には小径傘歯車
(KB)および大径傘歯車(KC)を装着し、他の2本
の回転軸のうちの1本の回転軸には小径傘歯車(KA)
を装着し、残りの1本の回転軸には大径傘歯車(KD)
を装着し、前記小径傘歯車(KA,KB)どうし、およ
び大径傘歯車(KC,KD)どうしが、それぞれ噛合う
前記回転力伝達傘歯車。
【0020】(第3発明の実施の形態1の作用)前記3
本の回転軸(DS1〜DS3)のうち、1本(DS1)
を入力回転軸(IS)に、2本(DS2,DS3)を出
力回転軸(OS)にすることができる。前記第1回転軸
(DS1)、第2回転軸(DS2)、第3回転軸(DS
3)の傘歯車の歯数の選定により、第1回転軸の回転数
(N1)と、第2回転軸の回転数(N2)と、第3回転
軸の回転数(N3)を、異なる回転数にすることができ
る。
【0021】(第3発明の実施の形態2)第3発明の実
施の形態2の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成下記の構成要件(B06)を備えたことを特徴と
する、(B06)立体的に互いに直交するように配置され
た前記3本の回転軸。
【0022】(第3発明の実施の形態3)第3発明の実
施の形態3の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成下記の構成要件(B07)を備えたことを特徴と
する、(B07)同一平面上に配置された前記3本の回転
軸。
【0023】(第3発明の実施の形態4)第3発明の実
施の形態4の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成下記の構成要件(B08)、(B09)を備えたこ
とを特徴とする、(B08)前記第1支持軸(DSF1)
〜第3支持軸(DSF3)からなる3本の支持軸のうち
1本の支持軸と同一直線軸上で前記支持軸連結部材(S
FF)の反対側に回転不能に連結された第4支持軸(D
SF4)、(B09)前記第4支持軸(DSF4)に回転
可能に装着されるとともに、前記3本の支持軸のうちの
前記1本の支持軸を除いた2本の支持軸にそれぞれ装着
された回転軸のいずれかに装着された傘歯車とかみ合う
傘歯車が装着された第4回転軸(DS4)。
【0024】(第3発明の実施の形態4の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態4の回転力伝達装置で
は、前記4本の回転軸のうち、1本を入力回転軸(I
S)に、3本を出力回転軸(OS)にすることができ
る。
【0025】(第3発明の実施の形態5)第3発明の実
施の形態5の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成下記の構成要件(B10)、(B11)を備えたこ
とを特徴とする、(B10)、前記第1支持軸(DSF
1)〜第4支持軸(DSF4)からなる4本の支持軸の
うち1本の支持軸と同一直線軸上で前記支持軸連結部材
(SFF)の反対側に回転不能に連結された第5支持軸
(DSF5)、(B11)前記第5支持軸(DSF5)に
回転可能に装着されるとともに、前記4本の支持軸のう
ちの前記1本の支持軸を除いた3本の支持軸にそれぞれ
装着された回転軸のうちのいずれかの回転軸に装着され
た傘歯車とかみ合う傘歯車が装着された第5回転軸(D
S5)。
【0026】(第3発明の実施の形態5の作用)前記構
成要件を備えた第3発明の実施の形態5の回転力伝達装
置では、前記5本の回転軸(DS)のうち、1本を入力
回転軸(IS)に、4本を出力回転軸(OS)にするこ
とができる。
【0027】(第3発明の実施の形態6)第3発明の実
施の形態6の回転力伝達装置は、第3発明において、下
記の構成下記の構成要件(B12)、(B13)を備えたこ
とを特徴とする、(B12)前記第1支持軸(DSF1)
〜第5支持軸(DSF5)からなる5本の支持軸のうち
1本の支持軸と同一直線軸上で前記支持軸連結部材(S
FF)の反対側に回転不能に連結された第6支持軸(D
SF6)、(B13)前記第6支持軸(DSF6)に回転
可能に装着されるとともに、前記5本の支持軸のうちの
前記1本の支持軸を除いた4本の支持軸にそれぞれ装着
された回転軸のうちのいずれかの回転軸に装着された傘
歯車とかみ合う傘歯車が装着された第6回転軸(DS
6)。
【0028】(第3発明の実施の形態6の作用)前記構
成要件を備えた第3発明の実施の形態6の回転力伝達装
置では、前記6本の回転軸(DS)のうち、1本を入力
回転軸(IS)に、5本を出力回転軸(OS)にするこ
とができる。
【0029】(実施例)次に図面を参照しながら、本発
明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
る航空機の平面図である。図2は実施例1の航空機の側
面図である。図3は実施例1の航空機の正面図である。
図1〜図3に示すように、実施例1の航空機は、補助翼
MWAを有し前部胴体の左右に取付けられた主翼MW
と、昇降舵THEを有し後部胴体の左右に取付けられた
水平尾翼THWと、方向舵TVRを有し後部胴体に取付
けられた垂直尾翼TVWと、左右の主翼MWと水平尾翼
THWの間に保持されるメイン・プロペラ・ロータ回転
力伝達装置MT1,MT2に装着されたメイン・ロータ
MR1,MR2,およびメイン・プロペラMP1,MP
1′,MP2,MP2′と、胴体後部に保持されるテー
ル・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1に装着され
たテール・ロータTR1,TR1′およびテール・プロ
ペラTP1,TP1′を備えている。そして図1〜図3
に示すように、メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装
置MT1の固定枠MTG1(図5,図7,図8参照)
は、支持軸MPSF1,MPSF1′(図5参照)およ
び円筒状の支持部材MGS1,MGS1′とにより支持
されたメイン・プロペラ回転軸MPS1,MPS1′
と、支持軸MISF1(図4参照)および円筒状の支持
部材NGS1により支持された入力回転軸MIS1とに
より、主翼MWと水平尾翼THWの間の胴体の右側に保
持されている。メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装
置MT2も前記MT1と同様の方法で主翼MWと水平尾
翼THWの間の胴体の左側に保持されている。テール・
プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の固定枠TTG
1(図10〜図13参照)は、支持軸TRSF1′(図
11参照)および胴体後部から上方に張り出した円筒状
の支持部材GS3とにより支持されたテール・ロータ回
転軸TRS1′と、支持軸TPSF1(図12参照)お
よび円筒状の支持部材TGS1とにより支持されたテー
ル・プロペラ回転軸TPS1とにより、後部胴体の上方
に保持されている。そして、円筒状の支持部材TGS1
は胴体後部から上方に張り出した円筒状の支持部材GS
4により保持されている(図2参照)。胴体FUSに設
置されたエンジンENGからの動力は、公知技術で構成
された歯車装置により回転駆動装置RDS3に入力さ
れ、前記RDS3から円筒状の支持部材NGS1,NG
S2の内部に設けた入力回転軸MIS1,MIS2を介
して前記回転力伝達装置MT1,MT2へ伝達されると
ともに、円筒状の支持部材TGS1の内部に設けた入力
回転軸TPS1によりテール・プロペラ・ロータ回転力
伝達装置TT1に伝達される。メイン・プロペラMP1
とMP1′、MP2とMP2′、メイン・ロータMR1
とMR2、テール・ロータTR1とTR1′、テール・
プロペラTP1とTP1′は、それぞれ回転方向が互い
に逆方向になるように回転させる。回転面が交差するプ
ロペラPとロータRは同一の回転数で回転(シンクロナ
イズして回転)させる。胴体下部は飛行艇の形状をして
いるが、航空機の胴体下部は飛行艇の形状にこだわるも
のではない。プロペラPおよびロータブレードRBのピ
ツチ角変更用サーボモータへ駆動電流および制御信号を
送る電線7,8は、プロペラPおよびロータRの配置の
形態により異なるが、回転しない支持軸MPSF1,M
RSF1の内部を通すか(図5,図7,図8参照)、入
力回転軸または出力回転軸のカバーをも兼ねる円筒状の
支持部材MGS,NGSなどの外部を通す(図7,図8
参照)。
【0031】(回転力伝達装置MT1,MT2の説明)
図4は実施例1の回転力伝達装置MT1の入力回転軸M
IS1,入力回転軸の支持軸MISF1,プロペラ回転
軸MPS1,MPS1′,プロペラ回転軸の支持軸MP
SF1,MPSF1′,ロータ回転軸MRS1,MRS
1′,ロータ回転軸の支持軸MRSF1,MRSF
1′,アイドル回転軸MSS1,アイドル回転軸の支持
軸MSSF1(図5参照)の説明図である。前記アイド
ル回転軸MSS1は支持軸連結部材MSFF1を支持し
ている。図5は図1に示すMT1とMR1との詳細を示
す断面図である。図6は図1のメイン・ロータMR1の
説明図である。図7は図1に示すMT1とMP1との詳
細を示す断面図である。図8は図1に示すMT1とMP
1′との詳細を示す断面図である。図4〜図8に示すよ
うに、実施例1のメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達
装置MT1は、入力回転軸MIS1と、出力回転軸とし
てのメイン・ロータ回転軸MRS1とメイン・プロペラ
回転軸MPS1とメイン・プロペラ回転軸MPS1′を
具備している。入力回転軸MIS1は入力回転軸の支持
軸MISF1により支持され、メイン・ロータ回転軸M
RS1はメイン・ロータ回転軸の支持軸MRSF1によ
り支持され、メイン・プロペラ回転軸MPS1はメイン
・プロペラ回転軸の支持軸MPSF1により支持され、
メイン・プロペラ回転軸MPS1′はメイン・プロペラ
回転軸の支持軸MPSF1′により支持されている。前
記回転軸MIS1,MRS1,MPS1,MPS1′を
支持する中空の支持軸MISF1,MRSF1,MPS
F1,MPSF1′の一端は支持軸連結部材MSFF1
に回転不能に連結されている。
【0032】図5〜図6に示すように、前記メイン・ロ
ータ回転軸MRS1の先端には、メイン・ロータMR1
が装着されている。メイン・ロータMR1は、メイン・
ロータヘッドMRHと複数のメイン・ロータブレードM
RBとスオッシュ・プレート3とブレードのピッチ角制
御装置AACから構成されている。メイン・ロータブレ
ードMRBのピッチ角変更にはスオッシュ・プレート3
を用いる。 スオッシュ・プレート3は非回転部分3A
と回転部分3Bとからなっている。 スオッシュ・プレ
ート3の非回転部分3Aは、ピッチ制御用サーボモータ
9とピッチリンク10により持ち上げられたり、下げら
れたりする。スオッシュ・プレート3の回転部分3Bは
ローテーティング・MRHが回転すればローテーティン
グシザーズ12およびスオッシュ・プレート3の回転部
分3Bも回転する。通常のヘリコプタに用いられている
スオッシュ・プレート3では、ロータブレードのコレク
ティブピッチおよびサイクリックピッチの変更をするこ
とができるが、本発明の航空機に用いるスオッシュ・プ
レート3では、コレクティブピッチのみの変更を行うこ
とができる。なお,より安定的な前進飛行を行うため
に、本発明のスオッシュ・プレートにサイクリックピッ
チ機構を付加することもできる(図示省略)。
【0033】メイン・ロータ回転軸の支持軸MRSF1
の端部にはメイン・ロータ回転軸MRS1の軸方向移動
防止装置DSPとピッチ角制御装置AACを取付ける。
ブレードピッチ角制御装置AACは、前記メイン・ロー
タ回転軸の支持軸MRSF1の端部に取付けた第1支持
台1と、第1支持台1に取付けたピッチ制御サーボモー
タ9により移動する第2支持台2と、非回転部分3Aと
回転部分3Bからなるスオッシュ・プレート3と、スオ
ッシュ・プレートの回転部分3BとロータブレードRB
の間に取付けられたピッチリンク10からなる。第2支
持台2には、雌メネジ部材5と、雌メネジ部材5に噛合
うネジ軸部材6が取付けられており、第1支持台1に取
付けた前記サーボモータ9によりネジ軸部材6が回転す
ると、前記支持軸MRSF1に固定された第1支持台1
に対して第2支持台2が軸方向(ネジ軸方向)に移動す
る。第2支持台2とスオッシュ・プレートの非回転部分
3Aは固着されているので、第2支持台2が第1支持台
1に対して軸方向に移動すると、スオッシュ・プレート
の非回転部分3Aおよび回転部分3Bは第1支持台1に
対して軸方向に移動する。スオッシュ・プレート3の回
転部分3Bとメイン・ロータブレードMRBの間には、
図5,図6に示すように、ピッチリンク10が取付けら
れている。スオッシュ・プレートの回転部分3Bが第1
支持台1に対して軸方向に移動すると、ピッチリンク1
0も第1支持台1に対して軸方向に移動するため、メイ
ン・ロータブレードMRBのピッチ角α(コレクティブ
ピッチ)を変化することになる。第2支持台2の移動量
はストッパー4により制限することができるため、メイ
ン・ロータブレードMRBのピッチ角αを失速角以下に
することができる。
【0034】前記メイン・ロータMR1のブレードピッ
チ角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦
室からの電線7,8(図5参照)は、主翼MWから支持
部材MGS1の中のメイン・プロペラ回転軸の支持軸M
PSF1の内部を通り、回転力伝達装置MT1の支持軸
連結部材MSFF1とメイン・ロータ回転軸の支持軸M
RSF1の内部を経由して、メイン・ロータMR1のブ
レードピッチ角制御装置AACへ導かれる。
【0035】図7〜図8に示すように、メイン・プロペ
ラ回転軸MPS1,MPS1′には、それぞれメイン・
プロペラMP1,MP1′が装着されている。メイン・
プロペラMP1,MP1′のピッチ角制御には、前記ス
オッシュ・プレート3によるメイン・ロータブレードの
ピッチ角制御装置の原理を使用することが出来る。すな
わち図7,図8に示すように、メイン・プロペラ回転軸
MPS1,MPS1′の外部に設けた支持部材MGS
1,MGS1′の端にそれぞれスオッシュ・プレート3
を取付け、スオッシュ・プレートの非回転部分3Aの軸
方向の移動をピッチ制御用サーボモータ9により制御
し、ピッチリンク10により、プロペラMP1,MP
1′とスオッシュ・プレート回転部分3Bをシンクロナ
イズして回転させることにより、メイン・プロペラMP
1,MP1′のピッチ角を制御することが出来る。前記
メイン・プロペラMP1のピッチ角制御装置AACへの
駆動電流と制御信号を送る操縦室からの電線7,8(図
7参照)は、主翼MWから支持部材MGS1の外部を通
り、メイン・プロペラMP1のピッチ角制御装置AAC
へ導かれる。 前記メイン・プロペラMP1′のピッチ
角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室
からの電線7,8(図8参照)は、水平尾翼THWから
支持部材MGS1′の外部を通り、メイン・プロペラM
P1′のピッチ角制御装置AACへ導かれる。なお、メ
イン・プロペラブレードのピッチ角制御には、可変ピッ
チプロペラの制御の原理を使用することもできる。回転
力伝達装置MT2も前記回転力伝達装置MT1と同様に
構成されている。回転力伝達装置MT2とMT1の構成
部品の対応関係を表1に示す。表1の(A)に示すMT
2の構成部品は、表1の(B)に示すMT1の構成部品
に対応している。 (表1) MT2とMT1の構成部品の対応表 (A) (B) 回転力伝達装置 MT2 MT1 入力回転軸 MIS2 MIS1 入力回転軸の支持軸 MISF2 MISF1 メイン・プロペラ回転軸 MPS2 MPS1 MPS2′ MPS1′ メイン・プロペラ回転軸の支持軸 MPSF2 MPSF1 MPSF2′ MPSF1′ メイン・ロータ回転軸 MRS2 MRS1 メイン・ロータ回転軸の支持軸 MRSF2 MRSF1
【0036】(回転力伝達装置TT1の説明)図9は実
施例1の回転力伝達装置TT1の入力回転軸兼プロペラ
回転軸TPS1,入力回転軸兼プロペラ回転軸の支持軸
TPSF1,プロペラ回転軸TPS1′,プロペラ回転
軸の支持軸TPSF1′,ロータ回転軸TRS1,TR
S1′,ロータ回転軸の支持軸TRSF1,TRSF
1′,アイドル回転軸TSS1,TSS1′,アイドル
回転軸の支持軸TSSF1′,TSSF1′,の説明図
である。 前記アイドル回転軸TSS1,TSS1′は
支持軸連結部材TSFF1を支持している。図10は図
2に示すTT1とTR1との詳細を示す断面図である。
図11は図2に示すTT1とTR1′との詳細を示す断
面図である。図12は図2に示すTT1とTP1との詳
細を示す断面図である。図13は図2に示すTT1とT
P1′との詳細を示す断面図である。図9〜図13に示
すように、実施例1のテール・プロペラ・ロータ回転力
伝達装置TT1は、出力回転軸としてのテール・ロータ
回転軸TRS1とTRS1′,およびテール・プロペラ
回転軸TPS1とTPS1′を有し、前記テール・プロ
ペラ回転軸TPS1は入力軸をも兼ねている。テール・
ロータ回転軸TRS1はテール・ロータ回転軸の支持軸
TRSF1により支持され、テール・ロータ回転軸TR
S1′はテール・ロータ回転軸の支持軸TRSF1′に
より支持され、テール・プロペラ回転軸TPS1はテー
ル・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1により支持さ
れ、テール・プロペラ回転軸1′はテール・プロペラ回
転軸の支持軸TPSF1′により支持されている。前記
回転軸TRS1,TRS1′,TPS1,TPS1′を
支持する中空の支持軸TRSF1,TRSF1′,TP
SF1,TPSF1′の一端は支持軸連結部材TSFF
1に回転不能に連結されている。
【0037】図10〜図11に示すように、テール・ロ
ータ回転軸TRS1の先端には、テール・ロータTR1
が装着され、テール・ロータ回転軸TRS1′にはテー
ル・ロータTR1′が装着されている。テール・ロータ
ブレードTRBのピッチ角制御にはスオッシュ・プレー
トによる前記メイン・ロータブレードのピッチ角制御の
原理を使用することが出来る。前記テール・ロータTR
1のブレードピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制
御信号を送る操縦室からの電線7,8(図10参照)
は、前記テール・ロータ回転軸TRS1′の支持軸TR
SF1′の内部を通り、回転力伝達装置TT1の支持軸
連結部材TSFF1の中空部とテール・ロータ回転軸の
支持軸TRSF1の内部を経由して、テール・ロータT
R1のブレードピッチ角制御装置AACへ導かれる。前
記テール・ータTR1′のブレードピッチ角制御装置A
ACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの電線
7,8(図11参照)は、後部胴体に取付けた支持部材
GS3の外部を通り、テール・ロータTR1′のブレー
ドピッチ角制御装置AACへ導かれる。
【0038】図12〜図13に示すように、テール・プ
ロペラ回転軸TPS1にはテール・プロペラTP1が装
着され、テール・プロペラ回転軸TPS1′の先端には
テール・プロペラTP1′が装着されている。テール・
プロペラのピッチ角制御には、前記メイン・プロペラの
ピッチ角制御の原理を使用することができる。また、テ
ール・プロペラのピッチ角制御には、可変ピッチプロペ
ラの制御の原理を使用することもできる。前記テール・
プロペラTP1のピッチ角制御装置AACへの駆動電流
と制御信号を送る操縦室からの電線7,8(図12参
照)は、後部胴体に取付けた支持部材GS4と支持部材
TGS1の外部を通りテール・プロペラTP1のピッチ
角制御装置AACへ導かれる。前記テール・プロペラT
P1′のピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制御信
号を送る操縦室からの電線7,8(図13参照)は、前
記テール・ロータ回転軸TRS1′内のテール・ロータ
回転軸の支持軸TRSF1′の内部を通り、回転力伝達
装置TT1の支持軸連結部材SFF1の中空部とテール
・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1′の内部を経由し
て、テール・プロペラTP1′のピッチ角制御装置AA
Cへ導かれる。
【0039】図14は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(1)である。パイロットは、飛行制御装置の
操縦桿CSSと、ペダルPDDと、プロペラ・コレクテ
ィブピッチ・レバーPCLと、ロータ・コレクティブピ
ッチ・レバーRCLとにより操縦を行う。
【0040】(a)操縦桿による制御(ピッチ制御、ロ
ール制御) 操縦桿CSSの下端は索または連結棒により昇降舵TH
Eおよび補助翼MWAに連結されている。また、操縦桿
CSSの傾き角はセンサで検知され変位信号が電線を介
して左右のメイン・ロータブレードMRBのピッチ制御
サーボモータ9およびテール・ロータブレードのピッチ
制御サーボモータ9に出力される。そのため、パイロッ
トが操縦桿CSSを前後方向または左右に動かすことに
より飛行姿勢を変化することができる。すなわち、操縦
桿CSSを前(後)に傾けると、昇降舵THEが下
(上)がるとともに、テール・ロータTRの発生する揚
力が増加(減少)するため、機首を下げる(上げる)こ
とができる。また、操縦桿CSSを左(右)に傾けると
左(右)側の補助翼MWAが上がり、右側の補助翼MW
Aが下がるとともに、左(右)側のメイン・ロータMR
の発生する揚力が減少(増加)し、右(左)側のメイン
・ロータMRの発生する揚力が増加(減少)する。その
ため機体を左(右)側に傾けることができる。
【0041】(b)ペダルによる制御(ヨー制御) ペダルPDDと方向舵TVRは、索または連結棒により
連結されており、左右のペダルのどちらかに力を入れる
と、それに応じて方向舵TVRが回転する。また、ペダ
ルPDDの変位はセンサで検知され変位信号が電線を介
して左右のメイン・プロペラMPのピッチ制御サーボモ
ータ9に出力され、前記サーボモータ9が方向制御装置
DCSとして作動する。すなわち、右(左)側のペダル
PDDを踏むと、方向舵TVRは進行方向の右(左)側
に舵角をとるとともに、左(右)側のメイン・プロペラ
MPの発生する推力が増加(減少)し、右(左)側のメ
イン・プロペラMPの発生する推力が減少(増加)す
る。そのため機首を重心まわりに右(左)に回すことが
できる。
【0042】(c)プロペラ・コレクティブピッチ・レ
バーによる制御(前進速制御) プロペラ・コレクティブピッチ・レバーPCLの傾き角
を変化させると、その傾き角はセンサで検知され変位信
号が電線を介して左右のメイン・プロペラMPのピッチ
制御サーボモータおよびテール・プロペラTPのピッチ
制御サーボモータに出力され、前記サーボモータはプロ
ペラ・コレクティブピッチ制御装置PCCとして作動す
るため、メイン・プロペラMPおよびテール・プロペラ
TPのコレクティブピッチを変化させて機体の前進速を
制御することができる。すなわち、前記PCLの傾き角
を増加(減少)すると、左右のメイン・プロペラMPの
コレクティブピッチが同じ角度だけ増加(減少)すると
ともに、テール・プロペラTPのコレクティブピッチが
増加(減少)し、前進速を増加(減少)することができ
る。また、プロペラ・コレクティブピッチ・レバーPC
Lを捩じると、その捩じり角はセンサで検知されて変位
信号が電線を介してエンジンへの燃料供給弁の制御装置
に出力され、前記燃料供給弁の制御装置は回転出力制御
装置RDSCとして作動するため、エンジンの出力が変
化する。
【0043】(d)ロータ・コレクティブピッチ・レバ
ーによる制御(上昇速制御) ロータ・コレクティブピッチ・レバーRCLの傾き角を
変化させると、その傾き角はセンサで検知され変位信号
が電線を介して左右のメイン・ロータブレードのピッチ
制御サーボモータおよびテール・ロータTRのピッチ制
御サーボモータに出力され、前記サーボモータはロータ
・コレクティブピッチ制御装置RCPとして作動するた
め、メイン・ロータMRおよびテール・ロータTRのコ
レクティブピッチが変化し機体の上昇速を制御すること
ができる。すなわち、前記RCLの傾き角を増加(減
少)すると、左右のメイン・ロータMRのコレクティブ
ピッチが同じ角度だけ増加(減少)するとともに、テー
ル・ロータTRのコレクティブピッチが増加(減少)
し、上昇速を増加(減少)することができる。また、ロ
ータ・コレクティブピッチ・レバーRCLを捩じると、
その捩じり角はセンサで検知されて変位信号が電線を介
してエンジンへの燃料供給弁の制御装置に出力され、前
記燃料供給弁の制御装置は回転出力制御装置RDSCと
して作動するため、エンジンの出力が変化する。
【0044】実施例1において、テール・プロペラTP
またはテール・ロータTRを省略することができる。図
15はテール・プロペラTPを省略した場合の実施例1
の航空機の操縦系統のブロック図(2)である。図16
はテール・プロペラTPおよびテール・ロータTRを省
略した場合の実施例1の航空機の操縦系統のブロック図
(3)である。テール・ロータTRを省略することによ
り、ヘリコプタモードでのピッチ制御能力が減少する場
合には、STOL機として使用することができる。
【0045】(実施例1の作用) (1)前記プロペラとロータブレードはシンクロナイズ
して回転させるため、前記各プロペラの回転面とロータ
の回転面が交差しているにもかかわらず、プロペラとロ
ータブレードは衝突しない。 (2)左右のメイン・プロペラの回転方向、左右メイン
・ロータの回転方向、および前後のテール・プロペラの
回転方向は、それぞれ互いに逆方向になるように回転さ
せるため、左右のメイン・プロペラ、左右のメイン・ロ
ータ、および前後のテール・プロペラの回転により発生
するトルクの機体に対する影響は互いに打消すことがで
きる。 (3)実施例1の航空機の方向制御装置 (DSC)
は、前記機体の左右にそれぞれ設けられたメイン・プロ
ペラのピッチを独立して制御することにより機体の向き
を制御することができる。すなわち、前記機体の左右に
それぞれ設けられた前記プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)の一方のプロペラ(P)のピッチ角を他方のプ
ロペラ(P)のピッチ角よりも大きくすることにより、
機体にヨーイングモーメントを発生させて、機体の方向
制御(ヨー制御)をすることができる。このヨー制御
は、航空機が前進速度を有していない飛行モード(へリ
コプタモード)でも行うことが可能である。
【0046】(a)ヘリコプタモードにおける作用 ロータ・コレクティブピッチ・レバーRCLの傾き角を
増加(減少)することにより、左右のメイン・ロータの
発生する揚力が同時に増加(減少)し、垂直上昇(下
降)する。操縦桿CSSを前(後)方向に傾けると、そ
の傾き角はセンサで検知され変位信号が電線を介してテ
ール・ロータTRのピッチ制御サーボモータに出力さ
れ、テール・ロータTRの推力を増大(減少)するた
め、機首が下(上)がる。操縦桿CSSを左(右)に傾
けると、その傾き角はセンサで検知され変位信号が電線
を介して左右のメイン・ロータブレードのピッチ制御サ
ーボモータに出力され、左側メイン・ロータの推力を減
少し、右側メイン・ロータの推力を増大するため、機体
を左(右)側に傾ける。右(左)側のペダルを踏むと、
ペダルの変位はセンサで検知され変位信号が電線を介し
て左右のメイン・プロペラMPのピッチ制御サーボモー
タに出力され、左(右)側のメイン・プロペラの発生す
る推力が増加(減少)し、右(左)側のメイン・プロペ
ラの発生する推力が減少(増加)するため機首を重心ま
わりに右(左)に回す。オートローテェイションによる
飛行もできる。
【0047】(b)固定翼モードにおける作用 プロペラ・コレクティブピッチ・レバーPCLの傾き角
を増加(減少)することにより、左右のメイン・プロペ
ラのピッチ角を同じ角度だけ増加(減少)し、機体の前
進速度を増大(減少)することができる。操縦桿CSS
を前(後)方向に傾けると昇降舵が下(上)がり機首が
下(上)がる。操縦桿CSSを左(右)に傾けると左
(右)側の補助翼が上がり、右側の補助翼が下がるため
機体を左(右)側に傾けることができる。右(左)側の
ペダルPDDを踏むと、方向舵は進行方向の右(左)側
に舵角をとり、機首を重心まわりに右(左)に回すこと
ができる。
【0048】(c)コンパウンドモードにおける作用 コンパウンドモードにおける作用は、前記ヘリコプタモ
ードにおける作用と固定翼モードにおける作用を合成し
た作用になる。
【0049】(実施例2)図17は本発明の実施例2の
航空機の平面図であり、前記実施例1の図1に対応する
図である。なお,この実施例2の説明において、前記実
施例の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下
記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前
記実施例1と同様に構成されている。実施例2の航空機
は、次の点で実施例1の航空機と異なる、(1)メイン
・プロペラの回転面とメイン・ロータの回転面が交差し
ないようにするために、メイン・プロペラMP1,MP
2を主翼の後方かつメイン・ロータMR1,MR2の回
転面の前方に設置し、(2)メイン・プロペラMP
1′,MP2′を水平尾翼の前方かつメイン・ロータM
R1,MR2の回転面の後方に位置するように設置して
いること。
【0050】(実施例2の作用)メイン・プロペラMP
1,MP1′,MP2,MP2′の回転面とメイン・ロ
ータMR1,MR2の回転面が交差しないためメイン・
プロペラの回転とメイン・ロータの回転をシンクロナイ
ズする必要がない。そのため、メイン・プロペラの回転
数とメイン・ロータの回転数を異なる回転数にすること
ができる。また、メイン・プロペラの回転面とメイン・
ロータの回転面が交差しないために、プロペラの枚数お
よびロータブレードの枚数は自由に選択することができ
る。その他の作用は、実施例1の作用と同様である。
【0051】(実施例3)図18は本発明の実施例3の
航空機の平面図であり、実施例2の図17に対応する図
である。図19は図18に示すMT1とMP1との詳細
を示す断面図である。図20は図18に示すMT1とM
P1′との詳細を示す断面図である。なお,この実施例
3の説明において、前記実施例の構成要素に対応する構
成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略
する。この実施例3は、下記の点で前記実施例2と相違
しているが、他の点では前記実施例2と同様に構成され
ている。実施例3の航空機は、次の点で実施例2の航空
機と異なる、 (1)メイン・プロペラMP1,MP1′,MP2,M
P2′の回転面とメイン・ロータMR1,MR2の回転
面が交差しないようにするために、メイン・プロペラM
P1,MP2を主翼の前方に設置し、メイン・プロペラ
MP1′,MP2′を水平尾翼の後方に位置するように
設置している。 (2)メイン・プロペラMP1,MP2のピッチ角制御
装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの
電線7,8(図19参照)は、主翼MWに取付けた支持
部材MSG1,MSG2の外部を経由して、メイン・プ
ロペラMP1,MP2のピッチ角制御装置AACへ導か
れる。 (3)メイン・プロペラMP1′,MP2′のピッチ角
制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室か
らの電線7,8(図20参照)は、水平尾翼THWに取
付けた支持部材MSG1′,MSG2′の外部を経由し
てメイン・プロペラMP1′,MP2′のピッチ角制御
装置AACへ導かれる。 (4)メイン・ロータMR1,MR2のブレードピッチ
角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室
からの電線7,8(図19、図20参照)は、主翼MW
に取付けた支持部材MGS1,MGS2の外部を経由し
て、前記回転力伝達装置MT1,MT2のそれぞれの電
線取入口EWIから支持軸連結部材MSFF1,MSF
F2の中空部に入り、支持軸MRSF1,MRSF2の
内部を通り前記メイン・ロータブレードMRBのピッチ
角制御装置AACへ導かれる。
【0052】(実施例3の作用)メイン・プロペラMP
1,MP1′の回転面とメイン・ロータMR1の回転
面、およびメイン・プロペラMP2,MP2′の回転面
とメイン・ロータMR2の回転面が、実施例2の場合よ
りも離れているため、メイン・プロペラMPとメイン・
ロータMRの干渉損失を少なくすることができる。その
他の作用は、実施例2の作用と同様である。
【0053】(実施例4)図21は本発明の実施例4の
航空機の平面図であり、前記実施例3の図18に対応す
る図である。図22は本発明の実施例4の回転力伝達装
置TT1とテール・プロペラTP1との詳細を示す断面
図である。なお,この実施例4の説明において、前記実
施例の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例4は、下
記の点で前記実施例3と相違しているが、他の点では前
記実施例3と同様に構成されている。実施例4の航空機
は、次の点で実施例3の航空機と異なる、 (1)水平尾翼の左右後方の位置にテール・プロペラ・
ロータ回転力伝達装置TT1とTT2を装着する。 (2)前記TT1はテール・ロータ回転軸TRS1とテ
ール・プロペラ回転軸TPS1を具備している。テール
・ロータ回転軸TRS1はテール・ロータ回転軸の支持
軸TRSF1により支持され、テール・プロペラ回転軸
TPS1はテール・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1
により支持されている。前記回転軸TRS1とTPS1
は内部にそれぞれ中空の支持軸TRSF1,TPSF1
を具備し、前記各支持軸の一端は支持軸連結部材TSF
F1に回転不能に連結されている。テール・ロータ回転
軸TRS1の先端にはテール・ロータTR1を装着し、
テール・プロペラ回転軸TPS1の先端にはテール・プ
ロペラTP1を装着する。 (3)前記回転力伝達装置TT1に入力される動力は、
支持部材MGS1′の内部に設けた回転軸を介して前記
回転力伝達装置MT1から伝達される。 (4)テール・プロペラTP1のピッチ角制御装置AA
Cへの駆動電流と操縦系統からの制御信号を送る操縦室
からの電線7,8は、水平尾翼THWからテール・プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の電線取入れ口(図
示省略)から取入れられ、支持軸連結部材TSFF1の
中空部とテール・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1の
中空部を経由してテール・プロペラTP1のピッチ角制
御装置AACへ導かれる。 (5)テール・ロータTR1のブレードのピツチ角制御
装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの
電線7,8(図22参照)は、水平尾翼THWからテー
ル・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の電線取入
れ口(図示省略)から取入れられ、支持軸連結部材TS
FF1の中空部とテール・ロータ回転軸の支持軸TRS
F1,の中空部を経由してテール・ロータTR1のブレ
ードピッチ角制御装置AACへ導かれる。 (6)回転力伝達装置TT2も前記回転力伝達装置TT
1と同様に構成されている。
【0054】(実施例4の作用)水平尾翼THWの左右
にテール・プロペラTPとテール・ロータTRを装着し
た為に、機体のピッチ制御、ヨー制御能力を大きくする
ことができる。その他の作用は、実施例3の作用と同様
である。
【0055】(実施例5)図23は本発明の実施例5の
航空機の平面図であり、前記実施例1の図1に対応する
図である。図24は本発明の実施例5の回転力伝達装置
MT1の入力回転軸、プロペラ回転軸、ロータ回転軸、
アイドル回転軸、ならびに入力回転軸の支持軸、プロペ
ラ回転軸の支持軸、ロータ回転軸の支持軸、アイドル回
転軸の支持軸の説明図である。図25は図23に示すM
T1とMP1との詳細を示す断面図である。なお,この
実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対
応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説
明を省略する。この実施例5は、下記の点で前記実施例
1と相違しているが、他の点では前記実施例3と同様に
構成されている。実施例5の航空機は、次の点で実施例
1の航空機と異なる、 (1)主翼MWの左右前方にプロペラ・ロータ回転力伝
達装置MT1、MT2が装着されていること。 (2)前記メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置M
T1は主翼MWから前方に張り出した支持部材MGS1
とGS1により保持され、MT2は主翼MWから前方に
張り出した支持部材MGS2とGS2により保持される
こと。 (3)メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置MT1
は、その上方で回転するメイン・ロータMR1と前方で
回転するメイン・プロペラMP1を有し、MT2は、そ
の上方で回転するメイン・ロータMR2と、前方で回転
するメイン・プロペラMP2を有すること。 (4)テール・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1
は、その上方で回転するテール・ロータTR1と、TT
1の前方および後方で回転するテール・プロペラTP
1,TP1′を有すること。
【0056】(5)主翼MWの左右に設置されたエンジ
ンENG1とENG2からの動力はそれぞれ回転駆動装
置RDS1とRDS2に入力され、回転駆動装置RDS
1とRDS2に入力された動力は、それぞれ支持部材M
GS1、MGS2の内部に設けた回転軸を介して前記回
転力伝達装置MT1とMT2へ伝達されるとともに、支
持部材NGS1、NGS2の内部に設けた伝達軸により
胴体FUSに設置された回転駆動装置RDS3へ伝達さ
れ、前記回転駆動装置RDS3に入力された動力は支持
部材TGS1の内部に設けた回転軸により前記テール・
プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1に伝達されるこ
と。
【0057】(6)メイン・プロペラMP1,MP2の
ピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る
操縦室からの電線7,8(図24参照)は、前記主翼M
Wに取付けた支持部材GS1,GS2の内部を経由して
前記メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置MT1,
MT2のそれぞれの電線取入れ口(図示省略)から支持
軸連結部材MSFF1,MSFF2の中空部に入り、メ
イン・プロペラ回転軸の支持軸MPSF1,MPSF2
の内部を通り前記メイン・プロペラMP1,MP2のピ
ッチ角制御装置AACへ導かれること。 (7)メイン・ロータMR1,MR2のブレードピッチ
角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室
からの電線7,8は、前記主翼MWに取付けた支持部材
GS1,GS2の内部を経由して前記メイン・プロペラ
・ロータ回転力伝達装置MT1,MT2のそれぞれの電
線取入れ口(図示省略)から支持軸連結部材MSFF
1,MSFF2の中空部に入り、メイン・ロータ回転軸
の支持軸MRSF1,MRSF2の内部を通り前記メイ
ン・ロータブレードMRBのピッチ角制御装置AACへ
導かれること。
【0058】(実施例5の作用)プロペラ・ロータ回転
力伝達装置MT1、MT2は主翼の左右に装着されるた
め、MT1、MT2の保持構造を簡単にすることが出来
る。その他の作用は、実施例1の作用と同様である。
【0059】(実施例6)図26は実施例6の回転力伝
達装置MT1とメイン・ロータ回転軸MRS1Aとの詳
細を示す断面図である。実施例1〜5の航空機において
は、メイン・ロータ回転軸として図5に示すメイン・ロ
ータ回転軸MRS1を使用しているが、図26に示すメ
イン・ロータ回転軸MRS1Aを使用することも出来
る。 (メイン・ロータ回転軸MRS1とMRS1Aの相違
点)図5に示すメイン・ロータ回転軸MRS1では、回
転軸MRS1の長さを回転力伝達装置MT1からロータ
ヘッドMRHまでにしている。そのため、スオッシュ・
プレート回転部分3Bはローテーティングシザーズ12
を介して伝達されるメイン・ロータヘッドMRHからの
力により回転する。図26に示すメイン・ロータ回転軸
MRS1Aでは、回転軸MRS1Aの長さを回転力伝達
装置MT1から第2支持台2まで伸ばし、スオッシュ・
プレートの回転部分3Bに設けた軸方向の溝(図示省
略)が回転軸MRS1設けた軸方向の突起(図示省略)
に接触させるようにする。そのため、スオッシュ・プレ
ート回転部分3Bは前記軸方向の溝(図示省略)と軸方
向の突起(図示省略)によりメイン・ロータ回転軸MR
S1から伝達される力により回転する。図10に示すテ
ール・ロータ回転軸TRS1も、図13に示すテール・
プロペラ回転軸TPS1′も、図22に示すテール・プ
ロペラ回転軸TPS1も、図25に示すメイン・プロペ
ラ回転軸MPS1も、それらの回転軸を第2支持台2ま
で伸ばすことにより、図26に示す回転軸MRS1Aと
同様の構造にすることが出来る。
【0060】(実施例6の作用)スオッシュ・プレート
の回転部分3Bがメイン・ロータ回転軸MRS1の回転
にシンクルナイズして回転するためのトルクは、実施例
1(図5)ではローテーティングシザーズ12により与
えられるが、実施例6(図26)ではメイン・ロータ回
転軸MRS1により与えられる。スオッシュ・プレート
の回転部分3Bが回転軸MRS1の軸方向に移動してロ
ータブレードのピッチ角を変化させる力は、実施例1
(図5)の場合も実施例6(図26)の場合も、スオッ
シュ・プレート3の非回転部分3Aから与えられる。
【0061】(実施例7)図27は実施例7の復葉化し
たメイン・ロータの説明図である。この実施例7は、下
記の点で前記実施例1〜実施例6のロータヘッドと相違
しているが、他の点では前記実施例のロータヘッドと同
様に構成されている。実施例1〜実施例6のロータヘッ
ドは、1つの回転面で回転するロータブレードを有する
が、実施例7のロータヘッドは、復葉化したロータブレ
ードを有するため、2つの回転面を形成する。上下のブ
レードの間には接続具11を付けることができる。実施
例7のロータヘッドとロータブレードは、実施例1〜6
の航空機に用いることができる。
【0062】(実施例7の作用)復葉化したロータブレ
ードによりブレードの枚数を増すことができるため、大
きな揚力を発生することができる。そのため、回転面の
半径を小さくすることができ、ブレードの長さを小さく
することができる。
【0063】(実施例8)図28は実施例8の回転力伝
達装置(固定枠省略)の説明図である。図29は図28
の矢印XXIXから見た図である。図30は図28の矢
印XXXから見た図である。図31は図28矢印XXX
Iから見た図である。図32は図28の回転力伝達装置
(固定枠省略)の分解説明図である。図29〜図31に
おける2点鎖線は回転力伝達装置の固定枠を示す。な
お、以後の説明の理解を容易にするために、回転力伝達
装置の説明図においては、第1回転力伝達軸DS1の方
向をX軸方向、第2回転力伝達軸DS2の方向をY軸方
向、第3回転力伝達軸DS3の方向をZ軸方向、第4回
転力伝達軸DS4の方向を−X軸方向、第5回転力伝達
軸DS5の方向を−Y軸方向、第6回転力伝達軸DS6
の方向を−Z軸方向とする。また、図中、「○」の中に
「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印
を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面
の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0064】図28〜図32示すように、原点Oにおい
て直行する3軸をX軸,Y軸,Z軸とするとき、本発明
の回転力伝達装置は、回転中心軸がX軸,Y軸,Z軸の
正方向および負方向に伸びる6本の中空の回転軸DS
と、前記各回転軸DSの内部に設けた6本の中空の支持
軸DSFと、前記各支持軸DSFの1端を固定する支持
軸連結部材SFFと、前記各支持軸DSFに設けた6本
の回転軸移動防止部材DSPを具備している。そしてベ
アリングが必要な個所にはベアリングを入れている。以
下の説明においては、いずれかの回転軸DSから動力の
トルクおよび回転が入力されている場合について説明す
る。
【0065】前記回転力伝達軸DS1〜DS6の各回転
軸DS1〜DS6は、ベアリングを介して、その中空部
に設けた支持軸DSF1〜DSF6と回転力伝達装置D
Tの固定枠DTGにより支持され、各回転軸の1端に設
けた傘歯車(ベベルギア)を介してトルクおよび回転が
伝達される。各回転軸DS1〜DS6の他端と支持軸D
SF1〜DSF6の間には前記回転軸DS1〜DS6の
軸方向の移動を防止するための、回転軸移動防止材DS
Pが設けられている。前記各支持軸DSF1〜DSF6
の1端は支持軸連結部材SFFにより固定されている。
回転の中心軸がX軸,Y軸,またはZ軸になるいづれか
の一対の支持軸は、支持軸連結部材SFFを貫通する支
持軸にすることも出来る。前記中空の支持軸DSF1〜
DSF6の中空部には、電線などを通すことができる。
【0066】X軸まわりに回転する第1回転軸DS1お
よび第4回転軸DS4には、同一円ピッチで同一歯車数
の第1傘歯車KA(歯数a)のみを装着する。Z軸まわ
りに回転する第3回転軸DS3および第6回転軸DS6
には、同一円ピッチで同一歯車数の第4傘歯車KD(歯
数d)のみを装着する。Y軸まわりに回転する第2回転
軸DS2および第5回転軸DS5には、第1傘歯車KA
(歯数a)と噛合う同一円ピッチで同一歯車数の第2傘
歯車KB(歯数b)と、第4傘歯車KD(歯数d)と噛
合う同一円ピッチで同一歯車数の第3傘歯車KC(歯数
c)を装着する。その場合、第2回転軸DS2および第
5回転軸DS5における第3傘歯車KC(歯数c)の装
着位置を、第2傘歯車KB(歯数b)の装着位置よりも
大きくする(支持軸連結部材SFFからの距離を大きく
する)とともに、第3傘歯車KCの円ピッチを第2傘歯
車KBの円ピッチよりも大きくすることにより、第1傘
歯車KAは第2傘歯車KBとのみ噛み合い、第3傘歯車
KCは第4傘歯車KDとのみ噛み合うようにする。
【0067】その結果、第1回転軸DS1は、傘歯車K
Aを有し、第2回転軸DS2は、傘歯車KBと、傘歯車
KCを有し、第3回転軸DS3は、傘歯車KDを有し、
第4回転軸DS4は、傘歯車KAを有し、第5回転軸D
S5は、傘歯車KBと、傘歯車KCを有し、第6回転軸
DS6は、傘歯車KDを有することになる。
【0068】そのため、第1回転軸DS1を入力軸とす
る場合には、エンジンからエンジンギヤボックスを介し
て第1回転軸DS1へ入力されたトルクおよび回転は、
次のようにして第2回転軸〜第6回転軸に伝達される。 (1)傘歯車KA,KBによる伝達 (第1回転軸から第2回転軸への伝達)第1回転軸DS
1の傘歯車KAへ伝達されたトルクおよび回転は、第1
回転軸DS1の傘歯車KAと噛合う第2回転軸DS2の
傘歯車KBを介して第2回転軸DS2へ伝達される(図
32参照)。 (第1回転軸から第5回転軸への伝達)第1回転軸DS
1の傘歯車KAへ伝達されたトルクおよび回転は、第1
回転軸DS1の傘歯車KAと噛合う第5回転軸DS5の
傘歯車KBを介して第5回転軸DS5へ伝達される(図
32参照)。 (第2回転軸から第4回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転材DS2
の傘歯車KBと噛合う第4回転軸DS4の傘歯車KAを
介して第4回転軸DS4へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第4回転軸への伝達)第5回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転材DS2
の傘歯車KBと噛合う第4回転軸DS4の傘歯車KAを
介して第4回転軸DS4へ伝達される(図32参照)。
【0069】(2)傘歯車KC,KDによる伝達 (第2回転軸から第3回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転軸DS2
の傘歯車KCと噛合う第3回転軸DS3の傘歯車KDを
介して第3回転軸DS3へ伝達される(図32参照)。 (第2回転軸から第6回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転軸DS2
の傘歯車KCと噛合う第6回転軸DS6の傘歯車KDを
介して第6回転軸DS6へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第3回転軸への伝達)第5回転軸DS
5に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転軸DS5
の傘歯車KCと噛合う第3回転軸DS3の傘歯車KDを
介して第3回転軸DS3へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第6回転軸への伝達)第5回転軸DS
5に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転軸DS5
の傘歯車KCと噛合う第6回転軸DS3の傘歯車KDを
介して第6回転軸DS6へ伝達される(図32参照)。
【0070】(実施例8の作用)傘歯車KAの歯数を
a、傘歯車KBの歯数をb、傘歯車KCの歯数をc、傘
歯車KDの歯数をd、左回転の場合を+、右回転の場合
を−とし、第1回転軸DS1に伝達される回転数を、+
N rpmとすると、第2回転軸DS2に伝達される回
転数は、−Na/b rpm、第3回転軸DS3に伝達
される回転数は、+Nac/bd rpm、第4回転軸
DS4に伝達される回転数は、−N rpm、第5回転
軸DS5に伝達される回転数は、+Na/b rpm、
第6回転軸DS6に伝達される回転数は、−Nac/b
d rpmとなる。
【0071】(使用例1)図33は本発明の回転力伝達
装置の使用例(1)を示す図である。図33に示す使用
例(1)は本発明の回転力伝達装置を航空機のプロペラ
・ロータ回転力伝達装置として使用する場合の1例(1
本の入力回転軸と2本のプロペラ回転軸と1本のロータ
回転軸を有する場合)であり、回転軸DS1を入力回転
軸ISとし、回転軸DS2と回転軸DS5をプロペラ回
転軸PSとし、回転軸DS3をロータ回転軸RSとして
いる。回転力伝達装置において、入力回転軸または出力
回転軸として使用しない軸はブレードまたはプロペラの
ピッチ角制御装置AACへの駆動電流および制御信号を
送る電線の取入れ口(電線取入口)として使用すること
が出来る。
【0072】図34は本発明の回転力伝達装置の使用例
(2)を示す図である。図34に示す使用例(2)は本
発明の回転力伝達装置を航空機のプロペラ・ロータ回転
力伝達装置として使用する場合の1例(1本の入力回転
軸と2本のプロペラ回転軸と2本のロータ回転軸を有す
る場合)であり、回転軸DS1を入力回転軸ISとし、
出力回転軸としての回転軸DS2と回転軸DS5をプロ
ペラ回転軸PSとし、回転軸DS3と回転軸DS6をロ
ータ回転軸RSとしている。回転軸DS2と回転軸DS
5は同一回転数で逆方向に回転するプロペラ回転軸PS
Rとして作動し、回転軸DS3およびDS6は同一回転
数で逆方向に回転するロータ回転軸として作動する。
【0073】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で、種
々の変更を行うことが可能である。次に本発明の変更例
を例示する。
【0074】(変更例1) (H01)実施例1〜7の航空機において、メイン・プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置MTとメイン・ロータMR
間,およびメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置M
Tとメイン・プロペラMPの間に、変速機を設けること
ができる(図示省略)。前進時には、変速機でメイン・
プロペラMPの回転数を大きくし、メイン・ロータMR
の回転数を減少することにより、高速性能を高めること
が出来る。ホバリング時には、変速機でメイン・ロータ
MRの回転数を大きくし、メイン・プロペラMPの回転
数を減少することにより、ホバリング性能を向上させる
こともできる。
【0075】(変更例2) (H02)実施例1〜7の航空機において、メイン・プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置MTとメイン・プロペラM
P間、およびメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置
MTとメイン・ロータMR間に、クラッチ(図示省略)
を設けることができる。前進時には、クラッチでメイン
・ロータMRの回転数を停止することにより、高速性能
を高めることが出来る。ホバリング時には、クラッチで
メイン・プロペラMPの回転を停止することにより、ホ
バリング性能を高めることが出来る。
【0076】(変更例3) (H03)実施例1〜7の航空機において、メイン・プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置MTとメイン・ロータMR
間,およびメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置M
Tとメイン・プロペラMPの間に、変速機とクラッチを
設けることができる(図示省略)。前進時には、変速機
でメイン・プロペラMPの回転数を大きくし、メイン・
ロータMRの回転を停止することにより、高速性能を大
幅に高めることが出来る。ホバリング時には、変速機で
メイン・ロータMRの回転数を大きくし、メイン・プロ
ペラMPの回転を停止することにより、ホバリング性能
を大幅に向上させることができる。
【0077】
【発明の効果】前記本発明の航空機および回転力伝達装
置は、下記の効果を奏することができる。 (本発明の航空機の効果) (C01)ヘリコプタモードにより垂直離着陸できるの
で、広い飛行場を必要とせず、船の甲板からでも離着艦
できる。 (C02)復葉化したメイン・ロータブレードを採用する
ことにより、ブレードの回転半径を小さくすることがで
き、航空機の収納場所を小さくすることができる。 (C03)垂直離着陸できないときには、STOL機とし
て使用することができる。 (C04)固定翼モードにより高速で飛行することができ
る。 (本発明の回転力伝達装置の効果)前記本発明の回転力
伝達装置は、下記の効果を奏することができる。 (D01)X軸まわりの第1回転軸と第4回転軸は同一回
転数で逆方向に回転し、Y軸まわりの第2回転軸と第5
回転軸は同一回転数で逆方向に回転し、Z軸まわりの第
3回転軸と第6回転軸は同一回転数で逆方向に回転する
ことができる。 (D02)傘歯車の歯数の選定により、X軸方向の回転軸
の回転数と、Y軸方向の回転軸の回転数と、Z軸方向の
回転軸の回転数を、異なる回転数にすることができる。 (D03)そのため、本発明の回転力伝達装置を、プロペ
ラの回転面とロータの回転面が交差しないようにした航
空機に使用した場合には、プロペラの回転数とロータの
回転数を異なる回転数にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1の航空機の平面図。
【図2】 図2は実施例1の航空機の側面図。
【図3】 図3は実施例1の航空機の正面図。
【図4】 図4は実施例1の回転力伝達装置MT1の入
力回転軸,入力回転軸の支持軸,プロペラ回転軸,プロ
ペラ回転軸の支持軸,ロータ回転軸,ロータ回転軸の支
持軸,アイドル回転軸、アイドル回転軸の支持軸の説明
図。
【図5】 図5は図1に示すMT1とMR1との詳細を
示す断面図。
【図6】 図6は図1のメイン・ロータMR1の説明
図。
【図7】 図7は図1に示すMT1とMP1との詳細を
示す断面図。
【図8】 図8は図1に示すMT1とMP1′との詳細
を示す断面図。
【図9】 図9は実施例1の回転力伝達装置TT1の入
力回転軸,入力回転軸の支持軸,プロペラ回転軸,プロ
ペラ回転軸の支持軸,ロータ回転軸,ロータ回転軸の支
持軸,アイドル回転軸、アイドル回転軸の支持軸の説明
図。
【図10】 図10は図2に示すTT1とTR1との詳
細を示す断面図。
【図11】 図11は図2に示すTT1とTR1′との
詳細を示す断面図。
【図12】 図12は図2に示すTT1とTP1との詳
細を示す断面図。
【図13】 図13は図2に示すTT1とTP1′との
詳細を示す断面図。
【図14】 図14は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(1)。
【図15】 図15は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(2)。
【図16】 図16は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(3)。
【図17】 図17は実施例2の航空機の平面図。
【図18】 図18は実施例3の航空機の平面図。
【図19】 図19は図18に示すMT1とMP1との
詳細を示す断面図。
【図20】 図20は図18に示すMT1とMP1′と
の詳細を示す断面図。
【図21】 図21は実施例4の航空機の平面図。
【図22】 図22は図21に示すTT1とTP1との
詳細を示す断面図。
【図23】 図23は実施例5の航空機の平面図。
【図24】 図24は実施例5の回転力伝達装置MT1
の入力回転軸、プロペラ回転軸、ロータ回転軸、アイド
ル回転軸、ならびに入力回転軸の支持軸、プロペラ回転
軸の支持軸、ロータ回転軸の支持軸、アイドル回転軸の
支持軸の説明図。
【図25】 図25は図23に示すMT1とMP1との
詳細を示す断面図。
【図26】 図26は実施例6の回転力伝達装置MT1
とメイン・ロータ回転軸MRS1Aとの詳細を示す断面
図。
【図27】 図27は実施例7の復葉化したメイン・ロ
ータの説明図。
【図28】 図28は実施例8の回転力伝達装置(固定
枠省略)の説明図。
【図29】 図29は図28矢印XXIXから見た図。
【図30】 図30は図28の矢印XXXから見た図。
【図31】 図31は図28の矢印XXXIから見た
図。
【図32】 図32は図28の回転力伝達装置の分解説
明図。
【図33】 図33は本発明の回転力伝達装置の使用例
(1)を示す図。
【図34】 図34は本発明の回転力伝達装置の使用例
(2)を示す図。
【符号の説明】
AAC…ブレードまたはプロペラのピッチ角制御装置、 ACT…機体、 AWH…補助車輪、 CSS…操縦桿、 DCS…方向制御装置、 DD…回転力伝達傘歯車、 DS,DS1〜DS6…回転軸、 DSF,DSF1〜DSF6…回転軸の支持軸、 DSP,DSP1〜DSP6…回転軸の軸方向移動防止
装置、 DT…回転力伝達装置、 DTG…回転力伝達装置の固定枠、 ENG…エンジン、 EWI…電線取入れ口 FCS…飛行制御装置、 FET…燃料タンク、 FLT…フロート、 FUS…胴体、 GS、MGS、NGS、TGS…支持部材、 ISF…入力回転軸の支持軸、 ISR…入力回転軸、 KA…第1傘歯車、 KB…第2傘歯車、 KC…第3傘歯車、 KD…第4傘歯車、 MW…主翼、 MWH…主車輪、 P,MP,TP…プロペラ PCL…プロペラ・コレクティブピッチ・レバー、 PCC…プロペラピッチ制御装置、 PDD…ペダル、 PH,MPH,TPH…プロペラヘッド PS,MPS,TPS…プロペラ回転軸、 PSF,MPSF,TPSF…プロペラ回転軸の支持
軸、 R,MR,TR…ロータ RB,MRB,TRB…ロータブレード RCL…ロータ・コレクティブピッチ・レバー、 RCP…ロータ・コレクティブピッチ制御装置、 RDS…回転駆動装置、 RDSC…回転出力制御装置、 RH,MRH,TRH…ロータヘッド、 RS,MRS,TRS…ロータ回転軸、 RSF,MRSF,TRSF…ロータ回転軸の支持軸、 SFF,MSFF,TSFF…支持軸連結部材、 T,MT,TT…プロペラ・ロータ回転力伝達装置、 TG,MTG,TTG…プロペラ・ロータ回転力伝達装
置の固定枠、 THE…昇降舵、 THW…水平尾翼、 TVR…方向舵、 TVW…垂直尾翼、 1…第1支持台、 2…第2支持台、 3…スオッシュ・プレート、 3A…スオッシュ・プレートの非回転部分、 3B…スオッシュ・プレートの回転部分、 4…ストッパー、 5…雌メネジ部材、 6…ネジ軸部材、 7…電線(ピッチ制御サーボモータ駆動用)、 8…電線(ピッチ制御サーボモータ制御用)、 9…ピッチ制御用サーボモータ、 10…ピッチリンク、 11…上下ブレードの接続具。 12…ローテーティングシザーズ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月25日(2000.7.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 航空機および回転力伝達装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、垂直離着陸または
短距離離着陸可能な航空機(以下V/STOL機ともい
う)および動力伝達装置に関するものである。本発明は
複葉ブレードおよび複葉プロペラを使用した航空機にも
好適に使用可能である。 (用語の説明) (a)「ロータ、ロータの揚力」 以下の説明において、ロータ(回転翼)は回転時に揚力
を発生する複数のロータブレード(回転羽根)とそれを
支持する回転軸(ロータ軸)等により構成される部材を
意味する。ロータの揚力とは複数のロータブレードが発
生する揚力の合力をいう。 (b)「ヘリコプタモード」 ヘリコプタモードとは、固定翼の揚力が0の状態で、ロ
ータ(回転翼)の揚力(すなわちロータブレードにより
発生する揚力の合力)のみで空中に浮揚する飛行モード
をいう。 (c)「固定翼モード」 固定翼モードとは、ロータ(回転翼)の揚力が0の状態
で、固定翼により発生する揚力のみで飛行する飛行モー
ドをいう。 (d)「コンパウンドモード」 コンパウンドモードとは、ロータ(回転翼)の揚力と、
固定翼により発生する揚力とを使用して飛行するモード
をいう。
【0002】
【従来の技術】従来の垂直離着陸可能な航空機として
は、プロペラとエンジンを装着した主翼を胴体に対して
傾斜させたり、又はエンジン付プロペラのみを傾斜させ
て推力を上方に向けることなどによりヘリコプタと同様
に垂直離着陸するティルトロータ機が1950年頃から
試作されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(1)従来のティルト
ロータ機としては、エンジン付プロペラを主翼に装着
し、胴体に対する主翼、又はエンジン付プロペラの取付
け角を可変にしたもの等がある。そのようなティルトロ
ータ機では、垂直離陸または垂直着陸するとき(ヘリコ
プタモードのとき)はエンジン付プロペラを上方に向
け、水平飛行するとき(固定翼モードのとき)はエンジ
ン付プロペラを前方に向けることにより飛行する試験飛
行が行われているが、ヘリコプタモードから固定翼モー
ドへ移行する場合、あるいは、固定翼モードからヘリコ
プタモードへ移行する場合には、十数秒以上かかり、そ
の間、機体が非常に不安定になるという問題がある。そ
のため、従来のティルトロータ機は実用化にまでは至っ
ていない。 (2)従来の垂直離着陸可能な航空機の回転力伝達装置
は、エンジンからの出力をプロペラまたはロータへ伝達
する機能は有しているが、エンジンからの出力をプロペ
ラおよびロータへ同時に伝達する機能は有していない。
【0004】本発明は前述の事情に鑑み、固定翼および
回転翼を有する航空機において、下記(O01)〜(O0
4)の記載内容を課題とする。 (O01)回転翼および固定翼が共に揚力を発生するコン
パウンドモードと、回転翼のみが揚力を発生するヘリコ
プタモードと、固定翼のみが揚力を発生する固定翼モー
ドとで、飛行可能な航空機を提供すること。 (O02)ヘリコプタモードでも、固定翼モードでも、安
定性および操縦性のよい航空機を提供すること。 (O03)ヘリコプタモードから固定翼モードへ移行する
場合にも、固定翼モードからヘリコプタモードへ移行す
る場合にも、不安定にならない航空機を提供すること。 (O04)前記航空機に好適に使用することが出来る回転
力伝達装置、並びに、複葉ブレードおよび複葉プロペラ
を提供すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0006】(第1発明)前記課題を解決するために本
発明の航空機は、下記の構成要件(A01)〜(A04)を
備えたことを特徴とする (A01)前後に延びる胴体(FUS)と、前記胴体の前
後方向に離れた位置に連結されて左右に延びるとともに
前進時に揚力発生可能な主翼(MW)と水平尾翼(TH
W)と、垂直尾翼(TVW)からなる固定翼(MW,T
HW,TVW)と、前記左右の各主翼(MW)に取り付
けた補助翼(MWA)と、前記水平尾翼に取り付けた昇
降舵(THE)と、前記垂直尾翼に取り付けた方向舵
(TVR)を有する機体(ACT)、(A02)互いに直
交するプロペラ回転軸の支持軸(PSF)およびロータ
回転軸の支持軸(MRSF)の一端、および前記両支持
軸に直交または前記両支持軸のいずれか1つの支持軸の
延長線上にある入力回転軸の支持軸(MISF)の一端
が回転不能に連結された支持軸連結部材(SFF)と、
前記入力回転軸の支持軸(ISF)回りに回転可能に装
着された円筒状の入力回転軸(IS)と、前記プロペラ
回転軸の支持軸(PSF)回りに回転可能に装着され且
つ推進力発生用の可変ピッチプロペラ(P)が装着され
た円筒状のプロペラ回転軸(PS)と、前記ロータ回転
軸の支持軸(RSF)回りに回転可能に装着され且つコ
レクティブピッチのみ可変の揚力発生用のロータブレー
ド(RB)を支持するロータヘッド(RH)が装着され
た円筒状のロータ回転軸(RS)と、前記入力回転軸
(IS)の回転を同時に前記プロペラ回転軸(PS)お
よび前記ロータ回転軸(RS)に伝達する傘歯車(K
A,KB,KC,KD)とを有するプロペラ・ロータ回
転力伝達装置(T)、(A03)前記入力回転軸(IS)
を回転駆動する回転駆動装置(RDS)、(A04)前記
可変ピッチプロペラ(P)のピッチ角を制御するプロペ
ラピッチ制御装置(PCC)と、前記ロータブレード
(RB)のコレクティブピッチを制御するロータコレク
ティブピッチ制御装置(RBC)と、前記入力回転軸
(MIS)の回転速度を変更するために前記回転駆動装
置(RDS)の出力を制御する回転出力制御装置(RD
SC)と、前記舵面(MWA,THE,TVR)の位置
を制御して前進時の機体(ACT)の進行方向を制御す
る方向制御装置(DCS)とを有する飛行制御装置(F
CS)。
【0007】前記第1発明の航空機において、前記プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置(T)は、複数設けること
ができる。例えば、前記プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)は、機体(ACT)の中心部上方に1個のみ配
置したり、機体(ACT)の左右に1個づつ合計2個配
置したり、機体(ACT)の左右とその前側または後側
に1個づつ配置して合計3個配置したり、機体(AC
T)の左右とその前側および後側に1個づつ配置して合
計4個配置したりすることが可能である。そして、前記
プロペラ・ロータ回転力伝達装置(T)を3個設ける場
合において、前記プロペラ・ロータ回転力伝達装置
(T)のうち2個を機体(ACT)の左右に、その後側
に1個配置する場合には、後側のプロペラ・ロータ回転
力伝達装置(以後テール・プロペラ・ロータ回転力伝達
装置TTという)により回転されるロータ(以後テール
・ロータTRという)およびプロペラ(以後テール・プ
ロペラTPという)は、機体の左右に配置したロータ
(以後メイン・ロータMRという)およびプロペラ(以
後メイン・プロペラMPという)よりも小さいテール・
ロータ(TR)およびテール・プロペラ(TP)として
構成することが可能である。また、前記メイン・プロペ
ラ・ロータ回転力伝達装置(MT)を機体(ACT)の
左右に配置して、その後側に配置したテール・プロペラ
・ロータ回転力伝達装置(TT)には、機体のピッチ姿
勢を制御するためのテール・ロータ(TR)のみを設け
たり、機体(ACT)の方向制御用(ヨー制御用)のテ
ール・ロータ(TR)のみを設けることが可能である。
また、前記回転駆動装置(RDS)は複数もうけること
が可能である。例えば、前記回転駆動装置(RDS)を
2個設け、前記2個の回転駆動装置(RDS)の回転力
を前記2個のメイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置
(MT)および前記2個のテール・プロペラ・ロータ回
転力伝達装置(TT)にそれぞれ伝達するように構成す
ることが可能である。
【0008】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の航空機では、回転駆動装置(RDS)は、前記円
筒状の入力回転軸(IS)を回転駆動する。前記入力回
転軸(IS)の回転は、プロペラ・ロータ回転力伝達装
置(T)により前記プロペラ回転軸(PS)および前記
ロータ回転軸(RS)に同時に伝達される。このとき、
プロペラ(P)およびロータブレード(RB)が回転す
る。航空機の離陸時には、プロペラピッチ制御装置(P
CC)により前記可変ピッチプロペラ(P)のピッチ角
(羽根角)を0とし、ロータ・コレクティブピッチ制御
装置(RBC)により前記ロータブレード(RB)のコ
レクティブピッチを大きく設定する。その場合、前記プ
ロペラ(P)による推進力が0となり各ロータブレード
(RB)の揚力が大きくなる。この場合、回転出力制御
装置(RDSC)により前記入力回転軸(IS)の回転
速度が大きくなるように前記回転駆動装置(RDS)の
出力を制御すると、主翼(MW)および水平尾翼(TH
W)を有する固定翼の揚力が0の状態で前記ロータ
(R)の揚力により航空機の機体(ACT)が上昇す
る。このとき、航空機は固定翼の揚力が0の状態で空中
に浮揚する飛行モード(へリコプタモード)で飛行す
る。
【0009】機体が上昇した状態で、前記プロペラ
(P)のピッチ角を大きくしていくと、機体(ACT)
は前進し始める。機体の前進により前記主翼(MW)お
よび水平尾尾翼(THW)による揚力が生じる。したが
って、機体(ACT)の前進速度が増加するに従ってロ
ータブレード(RB)のコレクティブピッチを小さくす
る。このとき、機体はロータ(R)の揚力が減少する
が、前記主翼(MW)および水平尾翼(THW)により
十分な揚力が得られ、飛行を行うことができる。前記ロ
ータ(R)の揚力が0になった状態では航空機は主翼
(MW)および水平尾翼(THW)による揚力のみの飛
行モード(固定翼モード)で飛行する。
【0010】前記固定翼モードでは、前記飛行制御装置
(FCS)の方向制御装置(DCS)により前記揚力ま
たは前進時の空気抵抗を調節する舵面(MWA,TH
E,TVR)の位置を制御する。前記左右の各主翼(M
W)と水平尾翼(THW)と垂直尾翼(TVW)にそれ
ぞれ設けられた舵面(MWA,THE,TVR)は、前
進時に前記左右の各主翼(MW)と水平尾翼(THW)
と垂直尾翼(TVW)で発生する揚力または前進時の空
気抵抗を調節するので、航空機の前進時の機体(AC
T)の進行方向を制御することができる。前記第1発明
では、ヘリコプタモードから固定翼モードへの遷移飛行
は、従来の航空機のティルト動作(プロペラの方向転換
動作)を行うことなく、ロータブレード(RB)のコレ
クティブピッチの変化およびプロペラ(P)のピッチ変
化のみにより行うことができる。このため、遷移飛行を
安全に行うことができる。また、ロータブレード(R
B)はサイクリックピッチ制御を行う必要がないので、
ロータブレードの回転機構およびピッチ制御機構が簡素
になる。
【0011】(第2発明)前記課題を解決するために本
発明の航空機は、前記第1発明において、次の構成要件
(A05)を備えたことを特徴とする、(A05)複葉化し
た前記ロータブレード(RB)、または複葉化した前記
可変ピッチプロペラ(P)。
【0012】(第2発明の作用)前記構成を備えた第2
発明の複葉化したロータブレード(RB)またはプロペ
ラ(P)によれば、複葉化しない場合よりも、ロータブ
レード(RB)またはプロペラ(P)の枚数を増すこと
ができる。そのため、揚力または推進力を減少させるこ
となく、ロータブレード(RB)またはプロペラ(M
P)の回転半径を小さくすることができる。
【0013】(第3発明)前記課題を解決するための回
転力伝達装置(DT)は、次の構成要件(B01)〜(B
04)を備えたことを特徴とする、(B01)互いに直交す
る第1支持軸(DSF1)および第2支持軸(DSF
2)と、第3支持軸(DSF3)の一端が、回転不能に
連結された支持軸連結部材(SFF)、(B02)前記第
1支持軸(DSF1)および第2支持軸(DSF2)に
直交、または前記第1支持軸(DSF1)または第2支
持軸(DSF2)と同軸かつ前記支持軸連結部材の反対
側に配置された前記第3支持軸(DSF3)、(B03)
前記第1支持軸(DSF1)〜第3支持軸(DSF3)
の回りにそれぞれ装着された円筒状の第1回転軸(DS
1)〜第3回転軸(DS3)、(B04)前記第1回転軸
(DS1)〜第3回転軸(DS3)にそれぞれ装着され
た傘歯車を有し、前記第1回転軸(DS1)〜第3回転
軸(DS3)中の1つの回転軸の回転を他の2つの回転
に同時に伝達する回転力伝達傘歯車(DD)。
【0014】(第3発明の作用)前記構成を備えた回転
力伝達装置の発明では、前記第1回転軸(DS1)〜第
3回転軸(DS3)のいずれか1軸を入力回転軸(IS
R)とし他の2軸を出力回転軸とすると、2つの出力回
転軸とも入力回転軸(ISR)に直交する回転軸になる
か、または、出力回転軸の1つは入力回転軸(ISR)
に直交するが他の出力回転軸は入力回転軸(ISR)と
同軸かつ前記支持軸連結部材(SFF)の反対側に配置
された回転軸になる。
【0015】
【実施の形態】(第1発明の実施の形態1)第1発明の
実施の形態1の航空機は、前記第1発明において、次の
構成要件(A06)〜(A07)を備えたことを特徴とす
る、(A06)前記機体の左右にそれぞれ設けられた前記
メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置(T)、(A
07)前記機体の左右にそれぞれ設けられた前記メイン・
プロペラピッチを独立して制御することにより機体(A
CT)の向きを制御する前記方向制御装置(DCS)。
【0016】(第1発明の実施の形熊1の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態1の航空機では、方向
制御装置(DCS)は、前記機体の左右にそれぞれ設け
られたメイン・プロペラピッチを独立して制御すること
により機体の向きを制御する。すなわち、前記機体(A
CT)の左右にそれぞれ設けられた前記プロペラ・ロー
タ回転力伝達装置(T)の一方のプロペラ(P)のピッ
チ角を他方のプロペラ(P)のピッチ角よりも大きくす
ることにより、機体(ACT)にヨーイングモーメント
を発生させて、機体の向きを制御(ヨー制御)すること
ができる。このヨー制御は、航空機が前進速度を有して
いない飛行モード(へリコプタモード)でも行うことが
可能である。
【0017】(第1発明の実施の形態2)第1発明の実
施の形態2の航空機は、前記第1発明において次の構成
要件(A08)を備えたことを特徴とする、(A08)同一
の回転数で回転するロータ軸(RS)およびプロペラ軸
(PS)を有する前記プロペラ・ロータ回転力伝達装置
(T)。
【0018】(第1発明の実施の形熊2の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態2の航空機では、プロ
ペラ(P)の回転面とロータ(R)の回転面が交差する
場合でも、プロペラ(P)とロータブレード(RB)の
衝突を防止することができる。
【0019】(第3発明の実施の形態1)第3発明の実
施の形態1の回転力伝達装置は、前記第3発明におい
て、次の構成要件(B05)を備えたことを特徴とする、
(B05)前記第1回転軸(DS1)〜第3回転軸(DS
3)の3本の回転軸のいずれか1本の回転軸には小径の
傘歯車(KB)および大径の傘歯車(KC)を装着し、
他の2本の回転軸のうちの1本の回転軸には小径の傘歯
車(KA)を装着し、残りの1本の回転軸には大径の傘
歯車(KD)を装着し、前記小径の傘歯車(KA,K
B)どうし、および大径の傘歯車(KC,KD)どうし
が、それぞれ噛合う前記回転力伝達傘歯車。
【0020】(第3発明の実施の形態1の作用)前記構
成要件を備えた第3発明の実施の形態1の回転力伝達装
置では、前記3本の回転軸(DS1〜DS3)のうち、
1本(DS1)を入力回転軸(IS)に、2本(DS
2,DS3)を出力回転軸(OS)にすることができ
る。前記第1回転軸(DS1)、第2回転軸(DS
2)、第3回転軸(DS3)の傘歯車の歯数の選定によ
り、第1回転軸の回転数(N1)と、第2回転軸の回転
数(N2)と、第3回転軸の回転数(N3)を、異なる
回転数にすることができる。
【0021】(第3発明の実施の形態2)第3発明の実
施の形態2の回転力伝達装置は、前記第3発明におい
て、次の構成要件(B06)を備えたことを特徴とする、
(B06)立体的に互いに直交するように配置された前記
3本の回転軸。
【0022】(第3発明の実施の形態3)第3発明の実
施の形態3の回転力伝達装置は、前記第3発明におい
て、次の構成要件(B07)を備えたことを特徴とする、
(B07)同一平面上に配置された前記3本の回転軸。
【0023】(第3発明の実施の形態4)第3発明の実
施の形態4の回転力伝達装置は、前記第3発明におい
て、次の構成要件(B08)〜(B09)を備えたことを特
徴とする、(B08)前記第1支持軸(DSF1)〜第3
支持軸(DSF3)からなる3本の支持軸のうちの1本
の支持軸と同一直線上で前記支持軸連結部材(SFF)
の反対側に回転不能に連結された第4支持軸(DSF
4)。(B09)前記第4支持軸(DSF4)に回転可能
に装着されるとともに、前記3本の支持軸のうちの前記
1本の支持軸を除いた2本の支持軸にそれぞれ装着され
た回転軸のいずれかに装着された傘歯車と噛み合う傘歯
車が装着された第4回転軸(DS4)。
【0024】(第3発明の実施の形態4の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態4の回転力伝達装置で
は、前記4本の回転軸のうち、1本を入力回転軸(I
S)に、3本を出力回転軸(OS)にすることができ
る。
【0025】(第3発明の実施の形態5)第3発明の実
施の形態5の回転力伝達装置は、前記第3発明の実施の
形態4において、次の構成要件(B10)、(B11)を備
えたことを特徴とする、(B10)前記第1支持軸(DS
F1)〜第4支持軸(DSF4)からなる4本の支持軸
のうちの1本の支持軸と同一直線上で前記支持軸連結部
材(SFF)の反対側に回転不能に連結された第5支持
軸(DSF5)、(B11)前記第5支持軸(DSF5)
に回転可能に装着されるとともに、前記4本の支持軸の
うちの前記1本の支持軸を除いた3本の支持軸にそれぞ
れ装着された回転軸のうちのいずれかの回転軸に装着さ
れた傘歯車と噛み合う傘歯車が装着された第5回転軸
(DS5)。
【0026】(第3発明の実施の形態5の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態5の回転力伝達装置で
は、前記5本の回転軸(DS)のうち、1本を入力回転
軸(IS)に、4本を出力回転軸(OS)にすることが
できる。
【0027】(第3発明の実施の形態6)第3発明の実
施の形態6の回転力伝達装置は、前記第3発明の実施の
形態5において、次の構成要件(B12)、(B13)を備
えたことを特徴とする、(B12)前記第1支持軸(DS
F1)〜第5支持軸(DSF5)からなる5本の支持軸
のうちの1本の支持軸と同一直線上で前記支持軸連結部
材(SFF)の反対側に回転不能に連結された第6支持
軸(DSF6)、(B13)前記第6支持軸(DSF6)
に回転可能に装着されるとともに、前記5本の支持軸の
うちの前記1本の支持軸を除いた4本の支持軸にそれぞ
れ装着された回転軸のうちのいずれかの回転軸に装着さ
れた傘歯車と噛み合う傘歯車が装着された第6回転軸
(DS6)。
【0028】(第3発明の実施の形態6の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態6の回転力伝達装置で
は、前記6本の回転軸(DS)のうち、1本を入力回転
軸(IS)に、5本を出力回転軸(OS)にすることが
できる。
【0029】(実施例)次に図面を参照しながら、本発
明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。従って、
回転力伝達装置、ロータブレード、プロペラ、翼、回転
駆動装置、燃料タンクなどを、航空機のどの部分に設置
して、どのような形態で機能させるかは、その航空機の
使用目的に応じた各様式により異なるものである。
【0030】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
る航空機の平面図である。図2は実施例1の航空機の側
面図である。図3は実施例1の航空機の正面図である。
図1〜図3に示すように、実施例1の航空機は、補助翼
MWAを有し前部胴体の左右に取付けられた主翼MW
と、昇降舵THEを有し後部胴体の左右に取付けられた
水平尾翼THWと、方向舵TVRを有し後部胴体に取付
けられた垂直尾翼TVWと、左右の主翼MWと水平尾翼
THWの間に保持されるメイン・プロペラ・ロータ回転
力伝達装置MT1,MT2に装着されたメイン・ロータ
MR1,MR2,およびメイン・プロペラMP1,MP
1′,MP2,MP2′と、胴体後部に保持されるテー
ル・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1に装着され
たテール・ロータTR1,TR1′およびテール・プロ
ペラTP1,TP1′を備えている。そして図1〜図3
に示すように、メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装
置MT1の固定枠MTG1(図5,図7,図8参照)
は、支持軸MPSF1,MPSF1′(図5参照)およ
び円筒状の支持部材MGS1,MGS1′とにより支持
されたメイン・プロペラ回転軸MPS1,MPS1′
と、支持軸MISF1(図4参照)および円筒状の支持
部材NGS1により支持された入力回転軸MIS1とに
より、主翼MWと水平尾翼THWの間の胴体の右側に保
持されていてる。メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達
装置MT2も前記MT1と同様の方法で主翼MWと水平
尾翼THWの間の胴体の左側に保持されている。テール
・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の固定枠TT
G1(図10〜図13参照)は、支持軸TRSF1′
(図11参照)および胴体後部から上方に張り出した円
筒状の支持部材GS3とにより支持されたテール・ロー
タ回転軸TRS1′と、支持軸TPSF1(図12参
照)および円筒状の支持部材TGS1とにより支持され
たテール・プロペラ回転軸TPS1とにより、後部胴体
の上方に保持されている。そして、円筒状の支持部材T
GS1は胴体後部から上方に張り出した円筒状の支持部
材GS4により保持されている。胴体FUSに設置され
たエンジンENGからの動力は、公知技術で構成された
歯車装置により回転駆動装置RDS3に入力され、前記
RDS3から円筒状の支持部材NGS1,NGS2の内
部に設けた入力回転軸MIS1,MIS2を介して前記
回転力伝達装置MT1,MT2へ伝達されるとともに、
円筒状の支持部材TGS1の内部に設けた入力回転軸T
PS1によりテール・プロペラ・ロータ回転力伝達装置
TT1に伝達される。プロペラMP1とMP1′、MP
2とMP2′、メイン・ロータMR1とMR2、テール
・ロータTR1とTR1′、テール・プロペラTP1と
TP1′は、それぞれ回転方向が互いに逆方向になるよ
うに回転させる。回転面が交差するメイン・プロペラと
メイン・ロータは同一の回転数で回転(シンクロナイズ
して回転)させる。実施例1の航空機の胴体下部は飛行
艇の形状をしているが、航空機の胴体下部は飛行艇の形
状にこだわるものではない。プロペラPおよびロータブ
レードRBのピッチ角変更用サーボモータへ駆動電流お
よび制御信号を送る電線7,8は、プロペラPおよびロ
ータRの配置の形態により異なるが、回転しない支持軸
MPSF1,MRSF1の内部を通すか(図5,図7,
図8参照)、入力回転軸または出力回転軸のカバーをも
兼ねる円筒状の支持部材MGS,NGSなどの外部を通
す(図7,図8参照)。
【0031】(回転力伝達装置MT1,MT2の説明)
図4は実施例1の回転力伝達装置MT1の入力回転軸M
IS1,プロペラ回転軸MPS1,MPS1′,ロータ
回転軸MRS1,アイドル回転軸MIDS1,MIDS
1′(図5参照),ならびに、入力回転軸の支持軸MI
SF1,プロペラ回転軸の支持軸MPSF1,MPSF
1′,ロータ回転軸の支持軸MRSF1,アイドル回転
軸の支持軸MIDSF1,MIDSF1′(図5参照)
の説明図である。図5は図1に示すMT1とMR1との
詳細を示す断面図である。図6は図1のメイン・ロータ
MR1の説明図である。図7は図1に示すMT1とMP
1との詳細を示す断面図である。図8は図1に示すMT
1とMP1′との詳細を示す断面図である。前記アイド
ル回転軸の支持軸MIDSF1、MIDSF1′は支持
軸連結部材MSFF1を支持している。図4〜図8に示
すように、実施例1のメイン・プロペラ・ロータ回転力
伝達装置MT1は、入力回転軸MIS1と、出力回転軸
としてのメイン・ロータ回転軸MRS1とメイン・プロ
ペラ回転軸MPS1とメイン・プロペラ回転軸MPS
1′を具備している。入力回転軸MIS1は入力回転軸
の支持軸MISF1により支持され、メイン・ロータ回
転軸MRS1はメイン・ロータ回転軸の支持軸MRSF
1により支持され、メイン・プロペラ回転軸MPS1は
メイン・プロペラ回転軸の支持軸MPSF1により支持
され、メイン・プロペラ回転軸MPS1′はメイン・プ
ロペラ回転軸の支持軸MPSF1′により支持されてい
る。前記回転軸MIS1,MRS1,MPS1,MPS
1′を支持する中空の支持軸MISF1,MRSF1,
MPSF1,MPSF1′の一端は支持軸連結部材MS
FF1に回転不能に連結されている。
【0032】図5〜図6に示すように、前記メイン・ロ
ータ回転軸MRS1の先端には、メイン・ロータMR1
が装着されている。メイン・ロータMR1は、メイン・
ロータヘッドMRHと複数のメイン・ロータブレードM
RBとスオッシュ・プレート3とブレードのピッチ角制
御装置AACから構成されている。メイン・ロータブレ
ードMRBのピッチ角変更にはスオッシュ・プレート3
を用いる。スオッシュ・プレート3は非回転部分3Aと
回転部分3Bとからなっている。スオッシュ・プレート
3の非回転部分3Aは、ピッチ制御用サーボモータ9と
ピッチリンク10により持ち上げられたり、下げられた
りする。スオッシュ・プレート3の回転部分3Bはロー
テーティング・シザーズ12によりメイン・ロータヘッ
ドMRHに連結されているため、メイン・ロータヘッド
MRHが回転すればローテーティング・シザーズ12お
よびスオッシュ・プレート3の回転部分3Bも回転す
る。通常のヘリコプタでは、スオッシュ・プレートを用
いてロータブレードのコレクティブピッチおよびサイク
リックピッチの変更を行うことにより、前進飛行を行う
ことができるが、本発明の航空機では、スオッシュ・プ
レートにより、ロータブレードのコレクティブピッチの
変更およびプロペラブレードのコレクティブピッチの変
更のみで飛行することが出来る。なお、より安定的な前
進飛行を行うために、本発明の航空機のスオッシュ・プ
レートにサイクリックピッチ機構を付加することも出来
る(図示省略)。
【0033】メイン・ロータ回転軸の支持軸MRSF1
の端部にはメイン・ロータ回転軸MRS1の軸方向移動
防止装置DSPとピッチ角制御装置AACを取付ける。
ブレードピッチ角制御装置AACは、前記メイン・ロー
タ回転軸の支持軸MRSF1の端部に取付けた第1支持
台1と、第1支持台1に取付けたピッチ制御サーボモー
タ9により移動する第2支持台2と、非回転部分3Aと
回転部分3Bからなるスオッシュ・プレート3と、スオ
ッシュ・プレートの回転部分3BとロータブレードRB
の間に取付けられたピッチリンク10からなる。第2支
持台2には、雌メネジ部材5と、雌メネジ部材5に噛合
うネジ軸部材6が取付けられており、第1支持台1に取
付けた前記サーボモータ9によりネジ軸部材6が回転す
ると、前記支持軸MRSF1に固定された第1支持台1
に対して第2支持台2が軸方向(ネジ軸方向)に移動す
る。第2支持台2とスオッシュ・プレートの非回転部分
3Aは固着されているので、第2支持台2が第1支持台
1に対して軸方向に移動すると、スオッシュ・プレート
の非回転部分3Aおよび回転部分3Bは第1支持台1に
対して軸方向に移動する。スオッシュ・プレート3の回
転部分3Bとメイン・ロータブレードMRBの間には、
図5,図6に示すように、ピッチリンク10が取付けら
れている。スオッシュ・プレートの回転部分3Bが第1
支持台1に対して軸方向に移動すると、ピッチリンク1
0も第1支持台1に対して軸方向に移動するため、メイ
ン・ロータブレードMRBのコレクティブピッチを変化
することになる。第2支持台2の移動量はストッパー4
により制限することができるため、メイン・ロータブレ
ードMRBのピッチ角αを失速角以下にすることができ
る。
【0034】前記メイン・ロータMR1のブレードピッ
チ角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦
室からの電線7,8(図5参照)は、主翼MWから支持
部材MGS1の中のメイン・プロペラ回転軸の支持軸M
PSF1の内部を通り、回転力伝達装置MT1の支持軸
連結部材MSFF1とメイン・ロータ回転軸の支持軸M
RSF1の内部を経由して、メイン・ロータMR1のブ
レードピッチ角制御装置AACへ導かれる。
【0035】図7〜図8に示すように、メイン・プロペ
ラ回転軸MPS1,MPS1′には、それぞれメイン・
プロペラMP1,MP1′が装着されている。メイン・
プロペラMP1,MP1′のピッチ角制御には、前記ス
オッシュ・プレート3によるメイン・ロータブレードの
ピッチ角制御装置の原理を使用することが出来る。すな
わち図7,図8に示すように、メイン・プロペラ回転軸
MPS1,MPS1′の外部に設けた支持部材MGS
1,MGS1′の端にそれぞれスオッシュ・プレート3
を取付け、スオッシュ・プレートの非回転部分3Aの軸
方向の移動をピッチ制御用サーボモータ9により制御
し、ピッチリンク10により、プロペラMP1,MP
1′とスオッシュ・プレート回転部分3Bをシンクロナ
イズして回転させることにより、メイン・プロペラMP
1,MP1′のピッチ角を制御することが出来る。前記
メイン・プロペラMP1のピッチ角制御装置AACへの
駆動電流と制御信号を送る操縦室からの電線7,8(図
7参照)は、主翼MWから支持部材MGS1の外部を通
り、メイン・プロペラMP1のピッチ角制御装置AAC
へ導かれる。前記メイン・プロペラMP1′のピッチ角
制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室か
らの電線7,8(図8参照)は、水平尾翼THWから支
持部材MGS1′の外部を通り、メイン・プロペラMP
1′のピッチ角制御装置AACへ導かれる。なお、メイ
ン・プロペラブレードのピッチ角制御には、可変ピッチ
プロペラの制御の原理を使用することもできる。回転力
伝達装置MT2も前記回転力伝達装置MT1と同様に構
成されている。回転力伝達装置MT2とMT1の構成部
品の対応関係を表1に示す。表1の(A)に示すMT2
の構成部品は、表1の(B)に示すMT1の構成部品に
対応している。 (表1) MT2とMT1の構成部品の対応表 (A) (B) 回転力伝達装置 MT2 MT1 入力回転軸 MIS2 MIS1 入力回転軸の支持軸 MISF2 MISF1 メイン・プロペラ回転軸 MPS2 MPS1 MPS2′ MPS1′ メイン・プロペラ回転軸の支持軸 MPSF2 MPSF1 MPSF2′ MPSF1′ メイン・ロータ回転軸 MRS2 MRS1 メイン・ロータ回転軸の支持軸 MRSF2 MRSF1 アイドル回転軸 MIDS2 MIDS1 MIDS2′ MIDS1′ アイドル回転軸の支持軸 MIDSF2 MIDSF1 MIDSF2′ MIDSF1′
【0036】(回転力伝達装置TT1の説明)図9は実
施例1の回転力伝達装置TT1の入力回転軸兼プロペラ
回転軸TPS1,入力回転軸兼プロペラ回転軸の支持軸
TPSF1,プロペラ回転軸TPS1′,プロペラ回転
軸の支持軸TPSF1′,ロータ回転軸TRS1,TR
S1′,ロータ回転軸の支持軸TRSF1,TRSF
1′,アイドル回転軸TIDS1,TIDS1′,アイ
ドル回転軸の支持軸TIDSF1,TIDSF1′の説
明図である。前記アイドル回転軸の支持軸TIDSF
1,TIDSF1′は支持軸連結部材TSFF1を支持
している。図10は図2に示すTT1とTR1との詳細
を示す断面図である。図11は図2に示すTT1とTR
1′との詳細を示す断面図である。図12は図2に示す
TT1とTP1との詳細を示す断面図である。図13は
図2に示すTT1とTP1′との詳細を示す断面図であ
る。図9〜図13に示すように、実施例1のテール・プ
ロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1は、出力回転軸と
してのテール・ロータ回転軸TRS1,TRS1′,テ
ール・プロペラ回転軸TPS1,TPS1′,アイドル
回転軸TIDS1,TIDS1′を有し、前記テール・
プロペラ回転軸TPS1は入力軸をも兼ねている。 テ
ール・ロータ回転軸TRS1,TRS1′は、それぞれ
テール・ロータ回転軸の支持軸TRSF1,TRSF
1′により支持され、テール・プロペラ回転軸TPS
1,TPS1′は、それぞれテール・プロペラ回転軸の
支持軸TPSF1,TPSF1′により支持され、アイ
ドル回転軸TIDS1,TIDS1′は、それぞれアイ
ドル回転軸の支持軸TIDSF1,TIDSF1′によ
り支持されている。前記回転軸TRS1,TRS1′,
TPS1,TPS1′,TIDS1,TIDS1′を支
持する中空の支持軸TRSF1,TRSF1′,TPS
F1,TPSF1′,TIDSF1,TIDSF1′
一端は支持軸連結部材TSFF1に回転不能に連結され
ている。
【0037】図10〜図11に示すように、テール・ロ
ータ回転軸TRS1の先端には、テール・ロータTR1
が装着され、テール・ロータ回転軸TRS1′にはテー
ル・ロータTR1′が装着されている。テール・ロータ
ブレードTRBのピッチ角制御にはスオッシュ・プレー
トによる前記メイン・ロータブレードのピッチ角制御の
原理を使用することが出来る。前記テール・ロータTR
1のブレードピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制
御信号を送る操縦室からの電線7,8(図10参照)
は、前記テール・ロータ回転軸TRS1′の支持軸TR
SF1′の内部を通り、回転力伝達装置TT1の支持軸
連結部材TSFF1の中空部とテール・ロータ回転軸の
支持軸TRSF1の内部を経由して、テール・ロータT
R1のブレードピッチ角制御装置AACへ導かれる。前
記テール・ロータTR1′のブレードピッチ角制御装置
AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの電線
7,8(図11参照)は、後部胴体に取付けた支持部材
GS3の外部を通り、テール・ロータTR1′のブレー
ドピッチ角制御装置AACへ導かれる。
【0038】図12〜図13に示すように、テール・プ
ロペラ回転軸TPS1にはテール・プロペラTP1が装
着され、テール・プロペラ回転軸TPS1′の先端には
テール・プロペラTP1′が装着されている。テール・
プロペラのピッチ角制御には、前記メイン・プロペラの
ピッチ角制御の原理を使用することができる。また、テ
ール・プロペラのピッチ角制御には、可変ピッチプロペ
ラの制御の原理を使用することもできる。前記テール・
プロペラTP1のピッチ角制御装置AACへの駆動電流
と制御信号を送る操縦室からの電線7,8(図12参
照)は、後部胴体に取付けた支持部材GS4と支持部材
TGS1の外部を通りテール・プロペラTP1のピッチ
角制御装置AACへ導かれる。前記テール・プロペラT
P1′のピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制御信
号を送る操縦室からの電線7,8(図13参照)は、前
記テール・ロータ回転軸TRS1′内のテール・ロータ
回転軸の支持軸TRSF1′の内部を通り、回転力伝達
装置TT1の支持軸連結部材SFF1の中空部とテール
・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1′の内部を経由し
て、テール・プロペラTP1′のピッチ角制御装置AA
Cへ導かれる。
【0039】図14は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(1)である。パイロットは、飛行制御装置の
操縦桿CSSと、ペダルPDDと、プロペラ・コレクテ
ィブピッチ・レバーPCLと、ロータ・コレクティブピ
ッチ・レバーRCLとにより操縦を行う。
【0040】(a)操縦桿による制御(機体のピッチ制
御、ロール制御) 操縦桿CSSの下端は索または連結棒により昇降舵TH
Eおよび補助翼MWAに連結されている。また、操縦桿
CSSの傾き角はセンサで検知され変位信号が電線を介
して左右のメイン・ロータブレードMRBのピッチ制御
用サーボモータ9およびテール・ロータブレードのピッ
チ制御用サーボモータ9に出力される。そのため、パイ
ロットが操縦桿CSSを前後方向または左右に動かすこ
とにより飛行姿勢を変化させることができる。すなわ
ち、操縦桿CSSを前(後)に傾けると、昇降舵THE
が下(上)がるとともに、テール・ロータTRの発生す
る揚力が増加(減少)するため、機首を下げる(上げ
る)ことができる。また、操縦桿CSSを左(右)に傾
けると左(右)側の補助翼MWAが上がり、右側の補助
翼MWAが下がるとともに、左(右)側のメイン・ロー
タMRの発生する揚力が減少(増加)し、右(左)側の
メイン・ロータMRの発生する揚力が増加(減少)す
る。そのため機体を左(右)側に傾けることができる。
【0041】(b)ペダルによる制御(ヨー制御) ペダルPDDと方向舵TVRは、索または連結棒により
連結されており、左右のペダルのどちらかに力を入れる
と、それに応じて方向舵TVRが回転する。また、ペダ
ルPDDの変位はセンサで検知され変位信号が電線を介
して左右のメイン・プロペラMPのピッチ制御用サーボ
モータ9に出力され、前記サーボモータ9が方向制御装
置DCSとして作動する。すなわち、右(左)側のペダ
ルPDDを踏むと、方向舵TVRは進行方向の右(左)
側に舵角をとるとともに、左(右)側のメイン・プロペ
ラMPの発生する推力が増加(減少)し、右(左)側の
メイン・プロペラMPの発生する推力が減少(増加)す
る。そのため機首を重心まわりに右(左)に回すことが
できる。
【0042】(c)プロペラ・コレクティブピッチ・レ
バーによる制御(前進速制御) プロペラ・コレクティブピッチ・レバーPCLの傾き角
を変化させると、その傾き角はセンサで検知され変位信
号が電線を介して左右のメイン・プロペラMPのピッチ
制御用サーボモータ(ステップモータを含む)およびテ
ール・プロペラTPのピッチ制御用サーボモータ(ステ
ップモータを含む)に出力され、前記サーボモータはプ
ロペラ・コレクティブピッチ制御装置PCCとして作動
するため、メイン・プロペラMPおよびテール・プロペ
ラTPのコレクティブピッチを変化させて機体の前進速
を制御することができる。すなわち、前記PCLの傾き
角を増加(減少)すると、左右のメイン・プロペラMP
のコレクティブピッチが同じ角度だけ増加(減少)する
とともに、テール・プロペラTPのコレクティブピッチ
が増加(減少)し、前進速を増加(減少)することがで
きる。また、プロペラ・コレクティブピッチ・レバーP
CLを捩じると、その捩じり角はセンサで検知されて変
位信号が電線を介してエンジンへの燃料供給弁の制御装
置に出力され、前記燃料供給弁の制御装置は回転出力制
御装置RDSCとして作動するため、エンジンの出力が
変化する。
【0043】(d)ロータ・コレクティブピッチ・レバ
ーによる制御(上昇速制御) ロータ・コレクティブピッチ・レバーRCLの傾き角を
変化させると、その傾き角はセンサで検知され変位信号
が電線を介して左右のメイン・ロータブレードのピッチ
制御用サーボモータ(ステップモータを含む)およびテ
ール・ロータブレードのピッチ制御用サーボモータ(ス
テップモータを含む)に出力され、前記サーボモータは
ロータ・コレクティブピッチ制御装置RCCとして作動
するため、メイン・ロータMRおよびテール・ロータT
Rのコレクティブピッチが変化し機体の上昇速を制御す
ることができる。すなわち、前記RCLの傾き角を増加
(減少)すると、左右のメイン・ロータMRのコレクテ
ィブピッチが同じ角度だけ増加(減少)するとともに、
テール・ロータTRのコレクティブピッチが増加(減
少)し、上昇速を増加(減少)することができる。ま
た、ロータ・コレクティブピッチ・レバーRCLを捩じ
ると、その捩じり角はセンサで検知されて変位信号が電
線を介してエンジンへの燃料供給弁の制御装置に出力さ
れ、前記燃料供給弁の制御装置は回転出力制御装置RD
SCとして作動するため、エンジンの出力が変化する。
【0044】実施例1において、テール・プロペラTP
またはテール・ロータTRを省略することができる。図
15はテール・プロペラTPを省略した場合の実施例1
の航空機の操縦系統のブロック図(2)である。図16
はテール・プロペラTPおよびテール・ロータTRを省
略した場合の実施例1の航空機の操縦系統のブロック図
(3)である。テール・ロータTRを省略することによ
り、ヘリコプタモードでのピッチ制御能力が減少する場
合には、STOL機として使用することができる。
【0045】(実施例1の作用) (1)前記プロペラとロータブレードはシンクロナイズ
して回転させるため、前記各プロペラの回転面とロータ
の回転面が交差しているにもかかわらず、プロペラとロ
ータブレードは衝突しない。 (2)左右のメイン・プロペラの回転方向、左右メイ
ン・ロータの回転方向、および前後のテール・プロペラ
の回転方向は、それぞれ互いに逆方向になるように回転
させるため、左右のメイン・プロペラ、左右のメイン・
ロータ、および前後のテール・プロペラの回転により発
生するトルクの機体に対する影響は互いに打消すことが
できる。 (3)実施例1の航空機では、方向制御装置(DCS)
は、前記機体(ACT)の左右にそれぞれ設けられたメ
イン・プロペラのピッチを独立して制御することにより
機体(ACT)の向きを制御することができる。すなわ
ち、前記機体の左右にそれぞれ設けられた前記メイン・
プロペラ・ロータ回転力伝達装置(MT)の一方のプロ
ペラ(P)のピッチ角を他方のプロペラ(P)のピッチ
角よりも大きくすることにより、機体にヨーイングモー
メントを発生させて、機体の向きを制御(ヨー制御)す
ることができる。このヨー制御は、航空機が前進速度を
有していない飛行モード(へリコプタモード)でも行う
ことが可能である。
【0046】(a)ヘリコプタモードにおける作用 ロータ・コレクティブピッチ・レバーRCLの傾き角を
増加(減少)することにより、左右のメイン・ロータの
発生する揚力が同時に増加(減少)し、垂直上昇(下
降)する。操縦桿CSSを前(後)方向に傾けると、そ
の傾き角はセンサで検知され変位信号が電線を介してテ
ール・ロータTRのピッチ制御用サーボモータに出力さ
れ、テール・ロータTRの推力を増大(減少)するた
め、機首が下(上)がる。操縦桿CSSを左(右)に傾
けると、その傾き角はセンサで検知され変位信号が電線
を介して左右のメイン・ロータブレードのピッチ制御用
サーボモータに出力され、左側メイン・ロータの推力を
減少し、右側メイン・ロータの推力を増大するため、機
体を左(右)側に傾ける。右(左)側のペダルを踏む
と、ペダルの変位はセンサで検知され変位信号が電線を
介して左右のメイン・プロペラMPのピッチ制御用サー
ボモータに出力され、左(右)側のメイン・プロペラの
発生する推力が増加(減少)し、右(左)側のメイン・
プロペラの発生する推力が減少(増加)するため機首を
重心まわりに右(左)に回す。オートローテェイション
による飛行もできる。
【0047】(b)固定翼モードにおける作用 プロペラ・コレクティブピッチ・レバーPCLの傾き角
を増加(減少)することにより、左右のメイン・プロペ
ラのピッチ角を同じ角度だけ増加(減少)し、機体の前
進速度を増大(減少)することができる。操縦桿CSS
を前(後)方向に傾けると昇降舵が下がり(上がり)機
首が下がる(上がる)。操縦桿CSSを左(右)に傾け
ると左(右)側の補助翼が上がり、右側の補助翼が下が
るため機体を左(右)側に傾けることができる。右
(左)側のペダルPDDを踏むと、方向舵は進行方向の
右(左)側に舵角をとり、機首を重心まわりに右(左)
に回すことができる。
【0048】(c)コンパウンドモードにおける作用 コンパウンドモードにおける作用は、前記ヘリコプタモ
ードにおける作用と固定翼モードにおける作用を合成し
た作用になる。
【0049】(実施例2)図17は本発明の実施例2の
航空機の平面図であり、前記実施例1の図1に対応する
図である。なお,この実施例2の説明において、前記実
施例の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下
記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前
記実施例1と同様に構成されている。実施例2の航空機
は、次の点で実施例1の航空機と異なる、(1)メイン
・プロペラの回転面とメイン・ロータの回転面が交差し
ないようにするために、メイン・プロペラMP1,MP
2を主翼の後方かつメイン・ロータMR1,MR2の回
転面の前方に設置し、(2)メイン・プロペラMP
1′,MP2′を水平尾翼の前方かつメイン・ロータM
R1,MR2の回転面の後方に位置するように設置して
いること。
【0050】(実施例2の作用)メイン・プロペラMP
1,MP1′,MP2,MP2′の回転面とメイン・ロ
ータMR1,MR2の回転面が交差しないためメイン・
プロペラの回転とメイン・ロータの回転をシンクロナイ
ズする必要がない。そのため、メイン・プロペラの回転
数とメイン・ロータの回転数を異なる回転数にすること
ができる。また、メイン・プロペラの回転面とメイン・
ロータの回転面が交差しないために、プロペラの枚数お
よびロータブレードの枚数は自由に選択することができ
る。 その他の作用は、実施例1の作用と同様である。
【0051】(実施例3)図18は本発明の実施例3の
航空機の平面図であり、実施例2の図17に対応する図
である。図19は図18に示すMT1とMP1との詳細
を示す断面図である。図20は図18に示すMT1とM
P1′との詳細を示す断面図である。なお,この実施例
3の説明において、前記実施例の構成要素に対応する構
成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略
する。この実施例3は、下記の点で前記実施例2と相違
しているが、他の点では前記実施例2と同様に構成され
ている。実施例3の航空機は、次の点で実施例2の航空
機と異なる、 (1)メイン・プロペラMP1,MP1′,MP2,M
P2′の回転面とメイン・ロータMR1,MR2の回転
面が交差しないようにするために、メイン・プロペラM
P1,MP2を主翼の前方に設置し、メイン・プロペラ
MP1′,MP2′を水平尾翼の後方に位置するように
設置している。 (2)メイン・プロペラMP1,MP2のピッチ角制御
装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの
電線7,8(図19参照)は、主翼MWに取付けた支持
部材MSG1,MSG2の外部を経由して、メイン・プ
ロペラMP1,MP2のピッチ角制御装置AACへ導か
れる。 (3)メイン・プロペラMP1′,MP2′のピッチ角
制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室か
らの電線7,8(図20参照)は、水平尾翼THWに取
付けた支持部材MSG1′,MSG2′の外部を経由し
てメイン・プロペラMP1′,MP2′のピッチ角制御
装置AACへ導かれる。 (4)メイン・ロータMR1,MR2のブレードピッチ
角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室
からの電線7,8(図19、図20参照)は、主翼MW
に取付けた支持部材MGS1,MGS2の外部を経由し
て、前記回転力伝達装置MT1,MT2のそれぞれの電
線取入口EWIから支持軸連結部材MSFF1,MSF
F2の中空部に入り、支持軸MRSF1,MRSF2の
内部を通り前記メイン・ロータブレードMRBのピッチ
角制御装置AACへ導かれる。
【0052】(実施例3の作用)メイン・プロペラMP
1,MP1′の回転面とメイン・ロータMR1の回転
面、およびメイン・プロペラMP2,MP2′の回転面
とメイン・ロータMR2の回転面が、実施例2の場合よ
りも離れているため、メイン・プロペラMPとメイン・
ロータMRの干渉損失を少なくすることができる。その
他の作用は、実施例2の作用と同様である。
【0053】(実施例4)図21は本発明の実施例4の
航空機の平面図であり、前記実施例3の図18に対応す
る図である。図22は本発明の実施例4の回転力伝達装
置TT1とテール・プロペラTP1との詳細を示す断面
図である。なお,この実施例4の説明において、前記実
施例の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例4は、下
記の点で前記実施例3と相違しているが、他の点では前
記実施例3と同様に構成されている。実施例4の航空機
は、次の点で実施例3の航空機と異なる、 (1)水平尾翼の左右後方の位置にテール・プロペラ・
ロータ回転力伝達装置TT1とTT2を装着する。 (2)前記TT1はテール・ロータ回転軸TRS1とテ
ール・プロペラ回転軸TPS1を具備している。テール
・ロータ回転軸TRS1はテール・ロータ回転軸の支持
軸TRSF1により支持され、テール・プロペラ回転軸
TPS1はテール・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1
により支持されている。前記回転軸TRS1とTPS1
は内部にそれぞれ中空の支持軸TRSF1,TPSF1
を具備し、前記各支持軸の一端は支持軸連結部材TSF
F1に回転不能に連結されている。テール・ロータ回転
軸TRS1の先端にはテール・ロータTR1を装着し、
テール・プロペラ回転軸TPS1の先端にはテール・プ
ロペラTP1を装着する。 (3)前記回転力伝達装置TT1に入力される動力は、
支持部材MGS1′の内部に設けた回転軸を介して前記
回転力伝達装置MT1から伝達される。 (4)テール・プロペラTP1のピッチ角制御装置AA
Cへの駆動電流と操縦系統からの制御信号を送る操縦室
からの電線7,8は、水平尾翼THWからテール・プロ
ペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の電線取入れ口(図
示省略)から取入れられ、支持軸連結部材TSFF1の
中空部とテール・プロペラ回転軸の支持軸TPSF1の
中空部を経由してテール・プロペラTP1のピッチ角制
御装置AACへ導かれる。 (5)テール・ロータTR1のブレードピッチ角制御装
置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室からの電
線7,8(図22参照)は、水平尾翼THWからテール
・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1の電線取入れ
口(図示省略)から取入れられ、支持軸連結部材TSF
F1の中空部とテール・ロータ回転軸の支持軸TRSF
1,の中空部を経由してテール・ロータTR1のブレー
ドピッチ角制御装置AACへ導かれる。 (6)回転力伝達装置TT2も前記回転力伝達装置TT
1と同様に構成されている。
【0054】(実施例4の作用)水平尾翼THWの左右
にテール・プロペラTPとテール・ロータTRを装着し
た為に、機体のピッチ制御、ヨー制御能力を大きくする
ことができる。その他の作用は、実施例3の作用と同様
である。
【0055】(実施例5)図23は本発明の実施例5の
航空機の平面図であり、前記実施例1の図1に対応する
図である。図24は実施例5の回転力伝達装置MT1の
入力回転軸,プロペラ回転軸,ロータ回転軸,アイドル
回転軸,ならびに,入力回転軸の支持軸,プロペラ回転
軸の支持軸,ロータ回転軸の支持軸,アイドル回転軸の
支持軸の説明図である。図25は図23に示すMT1と
MP1との詳細を示す断面図である。なお,この実施例
5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する
構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省
略する。回転力伝達装置MT2も前記回転力伝達装置M
T1と同様に構成されている。この実施例5は、下記の
点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実
施例3と同様に構成されている。実施例5の航空機は、
次の点で実施例1の航空機と異なる、 (1)主翼MWの左右前方にプロペラ・ロータ回転力伝
達装置MT1、MT2が装着されていること。 (2)前記メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置M
T1は主翼MWから前方に張り出した支持部材MGS1
とGS1により保持され、MT2は主翼MWから前方に
張り出した支持部材MGS2とGS2により保持される
こと。 (3)メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置MT1
は、その上方で回転するメイン・ロータMR1と前方で
回転するメイン・プロペラMP1を有し、MT2は、そ
の上方で回転するメイン・ロータMR2と、前方で回転
するメイン・プロペラMP2を有すること。 (4)テール・プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1
は、その上方で回転するテール・ロータTR1と、TT
1の前方および後方で回転するテール・プロペラTP
1,TP1′を有すること。
【0056】(5)主翼MWの左右に設置されたエンジ
ンENG1とENG2からの動力はそれぞれ回転駆動装
置RDS1とRDS2に入力され、回転駆動装置RDS
1とRDS2に入力された動力は、それぞれ支持部材M
GS1、MGS2の内部に設けた回転軸を介して前記回
転力伝達装置MT1とMT2へ伝達されるとともに、支
持部材NGS1、NGS2の内部に設けた伝達軸により
胴体FUSに設置された回転駆動装置RDS3へ伝達さ
れ、前記回転駆動装置RDS3に入力された動力は支持
部材TGS1の内部に設けた回転軸により前記テール・
プロペラ・ロータ回転力伝達装置TT1に伝達されるこ
と。
【0057】(6)メイン・プロペラMP1,MP2の
ピッチ角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る
操縦室からの電線7,8(図25参照)は、前記主翼M
Wに取付けた支持部材GS1,GS2の内部を経由して
前記メイン・プロペラ・ロータ回転力伝達装置MT1,
MT2のそれぞれの電線取入れ口(図示省略)から支持
軸連結部材MSFF1,MSFF2の中空部に入り、メ
イン・プロペラ回転軸の支持軸MPSF1,MPSF2
の内部を通り前記メイン・プロペラMP1,MP2のピ
ッチ角制御装置AACへ導かれること。 (7)メイン・ロータMR1,MR2のブレードピッチ
角制御装置AACへの駆動電流と制御信号を送る操縦室
からの電線7,8は、前記主翼MWに取付けた支持部材
GS1,GS2の内部を経由して前記メイン・プロペラ
・ロータ回転力伝達装置MT1,MT2のそれぞれの電
線取入れ口(図示省略)から支持軸連結部材MSFF
1,MSFF2の中空部に入り、メイン・ロータ回転軸
の支持軸MRSF1,MRSF2の内部を通り前記メイ
ン・ロータブレードMRBのピッチ角制御装置AACへ
導かれること。
【0058】(実施例5の作用)プロペラ・ロータ回転
力伝達装置MT1、MT2は主翼の左右に装着されるた
め、MT1、MT2の保持構造を簡単にすることが出来
る。その他の作用は、実施例1の作用と同様である。
【0059】(実施例6)図26は実施例6の回転力伝
達装置MT1とメイン・ロータの回転軸MRS1Aとの
詳細を示す断面図である。実施例1〜5の航空機におい
ては、メイン・ロータ回転軸として図5に示すメイン・
ロータ回転軸MRS1を使用しているが、実施例6の航
空機においては図26に示すメイン・ロータ回転軸MR
S1Aを使用する。 (メイン・ロータ回転軸MRS1とMRS1Aの相違
点)図5に示すメイン・ロータ回転軸MRS1では、回
転軸MRS1の長さを回転力伝達装置MT1からロータ
ヘッドMRHまでにしている。そのため、スオッシュ・
プレート回転部分3Bはローテーティング・シザーズ1
2を介して伝達されるメイン・ロータヘッドMRHから
の力により回転する。図26に示すメイン・ロータ回転
軸MRS1Aでは、回転軸MRS1Aの長さを回転力伝
達装置MT1から第2支持台2まで伸ばしているそし
て、スオッシュ・プレートの回転部分3Bと回転軸MR
S1Aとは回転力の伝達は可能、かつ、軸方向には相対
的に移動可能に連結している。そのため、スオッシュ・
プレートの回転部分3Bはメイン・ロータ回転軸MRS
1Aから直接伝達される力により回転するので、ローテ
ーティング・シザーズ12を設ける必要はない。図10
に示すテール・ロータ回転軸TRS1も、図13に示す
テール・プロペラ回転軸TPS1′も、図22に示すテ
ール・プロペラ回転軸TPS1も、図25に示すメイン
・プロペラ回転軸MPS1も、それらの回転軸を第2支
持台2まで伸ばすことにより、図26に示す回転軸MR
S1Aと同様の構造にすることが出来る。
【0060】(実施例6の作用)スオッシュ・プレート
の回転部分3Bがメイン・ロータ回転軸MRS1の回転
にシンクロナイズして回転するためのトルクは、実施例
1(図5)ではローテーティング・シザーズ12により
与えられるが、実施例6(図26)ではメイン・ロータ
回転軸MRS1により与えられる。スオッシュ・プレー
トの回転部分3Bが回転軸MRS1の軸方向に移動して
ロータブレードのピッチ角を変化させる力は、実施例1
(図5)の場合も実施例6(図26)の場合も、スオッ
シュ・プレート3の非回転部分3Aから与えられる。
【0061】(実施例7)図27は実施例7の復葉化し
たメイン・ロータの説明図である。この実施例7は、下
記の点で前記実施例1〜実施例6のロータヘッドと相違
しているが、他の点では前記実施例のロータヘッドと同
様に構成されている。実施例1〜実施例6のロータヘッ
ドは、1つの回転面で回転するロータブレードを有する
が、実施例7のロータヘッドは、復葉化したロータブレ
ードを有するため、2つの回転面を形成する。上下のブ
レードの間には接続具11を付けることができる。実施
例7のロータヘッドとロータブレードは、実施例1〜6
の航空機に用いることができる。
【0062】(実施例7の作用)復葉化したロータブレ
ードによりブレードの枚数を増すことができるため、大
きな揚力を発生することができる。そのため、回転面の
半径を小さくすることができ、ブレードの長さを小さく
することができる。
【0063】(実施例8)図28は実施例8の回転力伝
達装置(固定枠省略)の説明図である。図29は図28
の矢印XXIXから見た図である。図30は図28の矢印
XXXから見た図である。図31は図28の矢印XXXI
から見た図である。図32は図28の回転力伝達装置
(固定枠省略)の分解説明図である。図29〜図31に
おける2点鎖線は回転力伝達装置の固定枠を示す。な
お、以後の説明の理解を容易にするために、回転力伝達
装置の説明図においては、第1回転力伝達軸DS1の方
向をX軸方向、第2回転力伝達軸DS2の方向をY軸方
向、第3回転力伝達軸DS3の方向をZ軸方向、第4回
転力伝達軸DS4の方向を−X軸方向、第5回転力伝達
軸DS5の方向を−Y軸方向、第6回転力伝達軸DS6
の方向を−Z軸方向とする。また、図中、「○」の中に
「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印
を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面
の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0064】図28〜図32に示すように、原点Oにお
いて直交する3軸をX軸,Y軸,Z軸とするとき、本発
明の回転力伝達装置は、回転中心軸がX軸,Y軸,Z軸
の正方向および負方向に伸びる6本の中空の回転軸DS
と、前記各回転軸DSの内部に設けた6本の中空の支持
軸DSFと、前記各支持軸DSFの1端を固定する支持
軸連結部材SFFと、前記各支持軸DSFに設けた6本
の回転軸移動防止部材DSPを具備している。そしてベ
アリングが必要な個所にはベアリングを入れている。以
下の説明においては、回転軸DS1〜DS6のいずれか
から動力のトルクおよびパワーが供給されている場合に
ついて説明する。
【0065】前記回転力伝達軸DS1〜DS6の各回転
軸DS1〜DS6は、ベアリングを介して、その中空部
に設けた支持軸DSF1〜DSF6と回転力伝達装置D
Tの固定枠DTGにより支持され、各回転軸の1端に設
けた合計6個の傘歯車(ベベルギア)を介してトルクお
よび回転が伝達される。各回転軸DS1〜DS6の他端
と支持軸DSF1〜DSF6の間には前記回転軸DS1
〜DS6の軸方向の移動を防止するための、回転軸移動
防止材DSPが設けられている。前記各支持軸DSF1
〜DSF6の1端は支持軸連結部材SFFにより固定さ
れている。回転の中心軸がX軸,Y軸,またはZ軸にな
るいづれかの一対の支持軸は、支持軸連結部材SFFを
貫通する支持軸にすることも出来る。前記中空の支持軸
DSF1〜DSF6の中空部には、電線などを通すこと
ができる。
【0066】X軸まわりに回転する第1回転軸DS1お
よび第4回転軸DS4には、同一円ピッチで同一歯車数
の第1傘歯車KA(歯数a)のみを装着する。Z軸まわ
りに回転する第3回転軸DS3および第6回転軸DS6
には、同一円ピッチで同一歯車数の第4傘歯車KD(歯
数d)のみを装着する。 Y軸まわりに回転する第2回
転軸DS2および第5回転軸DS5には、第1傘歯車K
A(歯数a)と噛合う同一円ピッチで同一歯数の第2傘
歯車KB(歯数b)と、第4傘歯車KD(歯数d)と噛
合う同一円ピッチで同一歯数の第3傘歯車KC(歯数
c)を装着する。その場合、第2回転軸DS2および第
5回転軸DS5における第3傘歯車KC(歯数c)の装
着位置を、第2傘歯車KB(歯数b)の装着位置よりも
大きくする(支持軸連結部材SFFからの距離を大きく
する)とともに、第3傘歯車KCの円ピッチを第2傘歯
車KBの円ピッチよりも大きくすることにより、第1傘
歯車KAは第2傘歯車KBとのみ噛み合い、第3傘歯車
KCは第4傘歯車KDとのみ噛み合うようにする。
【0067】その結果、第1回転軸DS1は、傘歯車K
Aを有し、第2回転軸DS2は、傘歯車KBと、傘歯車
KCを有し、第3回転軸DS3は、傘歯車KDを有し、
第5回転軸DS5は、傘歯車KBと、傘歯車KCを有
し、第6回転軸DS6は、傘歯車KDを有することにな
る。
【0068】そのため、第1回転軸DS1を入力軸とす
る場合には、エンジンからエンジンギヤボックスを介し
て第1回転軸DS1へ入力されたトルクおよび回転は、
次のようにして第2回転軸〜第6回転軸に伝達される。 (1)傘歯車KA,KBによる伝達 (第1回転軸から第2回転軸への伝達)第1回転軸DS
1の傘歯車KAへ伝達されたトルクおよび回転は、第1
回転軸DS1の傘歯車KAと噛合う第2回転軸DS2の
傘歯車KBを介して第2回転軸DS2へ伝達される(図
32参照)。 (第1回転軸から第5回転軸への伝達)第1回転軸DS
1の傘歯車KAへ伝達されたトルクおよび回転は、第1
回転軸DS1の傘歯車KAと噛合う第5回転軸DS5の
傘歯車KBを介して第5回転軸DS5へ伝達される(図
32参照)。 (第2回転軸から第4回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転材DS2
の傘歯車KBと噛合う第4回転軸DS4の傘歯車KAを
介して第4回転軸DS4へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第4回転軸への伝達)第5回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転材DS2
の傘歯車KBと噛合う第4回転軸DS4の傘歯車KAを
介して第4回転軸DS4へ伝達される(図32参照)。
【0069】(2)傘歯車KC,KDによる伝達 (第2回転軸から第3回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転軸DS2
の傘歯車KCと噛合う第3回転軸DS3の傘歯車KDを
介して第3回転軸DS3へ伝達される(図32参照)。 (第2回転軸から第6回転軸への伝達)第2回転軸DS
2に伝達されたトルクおよび回転は、第2回転軸DS2
の傘歯車KCと噛合う第6回転軸DS6の傘歯車KDを
介して第6回転軸DS6へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第3回転軸への伝達)第5回転軸DS
5に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転軸DS5
の傘歯車KCと噛合う第3回転軸DS3の傘歯車KDを
介して第3回転軸DS3へ伝達される(図32参照)。 (第5回転軸から第6回転軸への伝達)第5回転軸DS
5に伝達されたトルクおよび回転も、第5回転軸DS5
の傘歯車KCと噛合う第6回転軸DS6の傘歯車KDを
介して第6回転軸DS6へ伝達される(図32参照)。
【0070】(実施例8の作用)傘歯車KAの歯数を
a、傘歯車KBの歯数をb、傘歯車KCの歯数をc、傘
歯車KDの歯数をd、左回転した場合を+、右回転した
場合を−とし、第1回転軸DS1に伝達される回転数
を、+N rpmとすると、第2回転軸DS2に伝達さ
れる回転数は、−Na/b rpm、第3回転軸DS3
に伝達される回転数は、+Nac/bd rpm、第4
回転軸DS4に伝達される回転数は、−N rpm、第
5回転軸DS5に伝達される回転数は、+Na/b r
pm、第6回転軸DS6に伝達される回転数は、−Na
c/bd rpmとなる。
【0071】(使用例1)図33は本発明の回転力伝達
装置の使用例(1)を示す図である。図33に示す使用
例(1)は本発明の回転力伝達装置を航空機のプロペラ
・ロータ回転力伝達装置として使用する場合の1例(1
本の入力回転軸と2本のプロペラ回転軸と1本のロータ
回転軸を有する場合)であり、回転軸DS1を入力回転
軸ISとし、回転軸DS2と回転軸DS5をプロペラ回
転軸PSとし、回転軸DS3をロータ回転軸RSとして
いる。回転力伝達装置において、入力回転軸または出力
回転軸として使用しない軸の支持軸はブレードまたはプ
ロペラのピッチ角制御装置AACへの駆動電流および制
御信号を送る電線の取入れ口(電線取入口)として、お
よび支持軸連結部材SFFを固定するための軸として使
用することが出来る。
【0072】(使用例2)図34は本発明の回転力伝達
装置の使用例(2)を示す図である。図34に示す使用
例(2)は本発明の回転力伝達装置を航空機のプロペラ
・ロータ回転力伝達装置として使用する場合の他の例
(1本の入力回転軸と2本のプロペラ回転軸と2本のロ
ータ回転軸を有する場合)であり、回転軸DS1を入力
回転軸ISとし、出力回転軸としての回転軸DS2と回
転軸DS5をプロペラ回転軸PSとし、回転軸DS3と
回転軸DS6をロータ回転軸RSとしている。回転軸D
S2と回転軸DS5は同一回転数で逆方向に回転するプ
ロペラ回転軸PSRとして作動し、回転軸DS3および
DS6は同一回転数で逆方向に回転するロータ回転軸と
して作動する。
【0073】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で、種
々の変更を行うことが可能である。次に本発明の変更例
を例示する。
【0074】(変更例1)(H01)プロペラとロータと
が交差しない航空機においては、プロペラ・ロータ回転
力伝達装置TとロータR間,およびプロペラ・ロータ回
転力伝達装置TとプロペラPの間に、変速機を設けるこ
とができる(図示省略)。前進時には、変速機でプロペ
ラPの回転数を大きくし、ロータRの回転数を減少する
ことにより、高速性能を高めることが出来る。ホバリン
グ時には、変速機でロータRの回転数を大きくし、プロ
ペラP回転数を減少することにより、ホバリング性能を
向上させることもできる。
【0075】(変更例2)(H02)プロペラとロータと
が交差しない航空機においては、プロペラ・ロータ回転
力伝達装置TとプロペラP間、およびプロペラ・ロータ
回転力伝達装置TとロータR間に、クラッチ(図示省
略)を設けることができる。前進時には、クラッチで
ータRの回転を停止することにより、高速性能を高める
ことが出来る。ホバリング時には、クラッチでプロペラ
の回転を停止することにより、ホバリング性能を高め
ることが出来る。
【0076】(変更例3)(H03)プロペラとロータと
が交差しない航空機においては、プロペラ・ロータ回転
力伝達装置TとロータR間,およびプロペラ・ロータ回
転力伝達装置TとプロペラPの間に、変速機とクラッチ
を設けることができる(図示省略)。前進時には、変速
機でプロペラPの回転数を大きくし、クラッチでロータ
の回転を停止することにより、高速性能を大幅に高め
ることが出来る。ホバリング時には、変速機でロータR
の回転数を大きくし、クラッチでプロペラPの回転を停
止することにより、ホバリング性能を大幅に向上させる
ことができる。
【0077】
【発明の効果】前記本発明の航空機および回転力伝達装
置は、下記の効果を奏することができる。 (本発明の航空機の効果) (C01)ヘリコプタモードにより垂直離着陸できるの
で、広い飛行場を必要とせず、船の甲板からでも離着艦
できる。 (C02)固定翼モードにより高速で飛行することができ
る。 (C03)ヘリコプタモードにより垂直離着陸できないほ
ど重い荷物を搭載したときには、STOL機として使用
することができる。 (C04)復葉化したメイン・ロータブレードを採用する
ことにより、ブレードの回転半径を小さくすることがで
き、航空機の収納場所を小さくすることができる。 (本発明の回転力伝達装置の効果)前記本発明の回転力
伝達装置は、下記の効果を奏することができる。 (D01)X軸まわりの第1回転軸と第4回転軸は同一回
転数で逆方向に回転し、Y軸まわりの第2回転軸と第5
回転軸は同一回転数で逆方向に回転し、Z軸まわりの第
3回転軸と第6回転軸は同一回転数で逆方向に回転する
ことができる。 (D02)傘歯車の歯数の選定により、X軸方向の回転軸
の回転数と、Y軸方向の回転軸の回転数と、Z軸方向の
回転軸の回転数を、異なる回転数にすることができる。 (D03)そのため、本発明の回転力伝達装置を、プロペ
ラの回転面とロータの回転面が交差しないようにした航
空機に使用した場合には、プロペラの回転数とロータの
回転数を異なる回転数にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1の航空機の平面図。
【図2】 図2は実施例1の航空機の側面図。
【図3】 図3は実施例1の航空機の正面図。
【図4】 図4は実施例1の回転力伝達装置MT1の入
力回転軸,入力回転軸の支持軸,プロペラ回転軸,プロ
ペラ回転軸の支持軸,ロータ回転軸,ロータ回転軸の支
持軸,アイドル回転軸,アイドル回転軸の支持軸の説明
図。
【図5】 図5は図1に示すMT1とMR1との詳細を
示す断面図。
【図6】 図6は図1のメイン・ロータMR1の説明
図。
【図7】 図7は図1に示すMT1とMP1との詳細を
示す断面図。
【図8】 図8は図1に示すMT1とMP1′との詳細
を示す断面図。
【図9】 図9は実施例1の回転力伝達装置TT1の入
力回転軸,入力回転軸の支持軸,プロペラ回転軸,プロ
ペラ回転軸の支持軸,ロータ回転軸,ロータ回転軸の支
持軸,アイドル回転軸,アイドル回転軸の支持軸の説明
図。
【図10】 図10は図2に示すTT1とTR1との詳
細を示す断面図。
【図11】 図11は図2に示すTT1とTR1′との
詳細を示す断面図。
【図12】 図12は図2に示すTT1とTP1との詳
細を示す断面図。
【図13】 図13は図2に示すTT1とTP1′との
詳細を示す断面図。
【図14】 図14は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(1)。
【図15】 図15は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(2)。
【図16】 図16は実施例1の航空機の操縦系統のブ
ロック図(3)。
【図17】 図17は実施例2の航空機の平面図。
【図18】 図18は実施例3の航空機の平面図。
【図19】 図19は図18に示すMT1とMP1との
詳細を示す断面図。
【図20】 図20は図18に示すMT1とMP1′と
の詳細を示す断面図。
【図21】 図21は実施例4の航空機の平面図。
【図22】 図22は図21に示すTT1とTP1との
詳細を示す断面図。
【図23】 図23は実施例5の航空機の平面図。
【図24】 図24は実施例5の回転力伝達装置MT1
の入力回転軸,プロペラ回転軸,ロータ回転軸,アイド
ル回転軸,ならびに、入力回転軸の支持軸,プロペラ回
転軸の支持軸,ロータ回転軸の支持軸,アイドル回転軸
の支持軸の説明図。
【図25】 図25は図23に示すMT1とMP1との
詳細を示す断面図。
【図26】 図26は実施例6の回転力伝達装置MT1
とメイン・ロータ回転軸MRS1Aとの詳細を示す断面
図。
【図27】 図27は実施例7の復葉化したメイン・ロ
ータの説明図。
【図28】 図28は実施例8の回転力伝達装置(固定
枠省略)の説明図。
【図29】 図29は図28の矢印XXIXから見た図。
【図30】 図30は図28の矢印XXXから見た図。
【図31】 図31は図28の矢印XXXIから見た図。
【図32】 図32は図28の回転力伝達装置の分解説
明図。
【図33】 図33は本発明の回転力伝達装置の使用例
(1)を示す図。
【図34】 図34は本発明の回転力伝達装置の使用例
(2)を示す図。
【符号の説明】 AAC…ブレードまたはプロペラのピッチ角制御装置、 ACT…機体、 AWH…補助車輪、 CSS…操縦桿、 DCS…方向制御装置、 DD…回転力伝達傘歯車、 DS,DS1〜DS6…回転軸、 DSF,DSF1〜DSF6…回転軸の支持軸、 DSP,DSP1〜DSP6…回転軸の軸方向移動防止
装置、 DT…回転力伝達装置、 ENG…エンジン、 EWI…電線取入れ口 FCS…飛行制御装置、 FET…燃料タンク、 FLT…フロート、 FUS…胴体、 GS、MGS、NGS、TGS…支持部材、IDS,MIDS,TIDS…アイドル回転軸、 IDSF,MIDSF,TIDSF…アイドル回転軸の
支持軸、 IS,MIS,TIS…入力回転軸、 ISF,MISF,TISF…入力回転軸の支持軸、 ISR…入力回転軸、 KA…第1傘歯車、 KB…第2傘歯車、 KC…第3傘歯車、 KD…第4傘歯車、 MW…主翼、 MWA…補助翼、 MWH…主車輪、 P,MP,TP…プロペラ PCC…プロペラビッチ角制御装置、 PCL…プロペラ・コレクティブピッチ・レバー、 PDD…ペダル、 PH,MPH,TPH…プロペラヘッド PS,MPS,TPS…プロペラ回転軸、 PSF,MPSF,TPSF…プロペラ回転軸の支持
軸、 R,MR,TR…ロータ RB,MRB,TRB…ロータブレード RCC…ロータピッチ角制御装置、 RCL…ロータ・コレクティブピッチ・レバー、 RDS…回転駆動装置、 RDSC…回転出力制御装置、 RH,MRH,TRH…ロータヘッド、 RS,MRS,TRS…ロータ回転軸、 RSF,MRSF,TRSF…ロータ回転軸の支持軸、 SFF,MSFF,TSFF…支持軸連結部材、 T,MT,TT…プロペラ・ロータ回転力伝達装置、 THE…昇降舵、 THW…水平尾翼、 TVR…方向舵、 TVW…垂直尾翼、 1…第1支持台、 2…第2支持台、 3…スオッシュ・プレート、 3A…スオッシュ・プレートの非回転部分、 3B…スオッシュ・プレートの回転部分、 4…ストッパー、 5…雌メネジ部材、 6…ネジ軸部材、 7…電線(ピッチ制御用サーボモータへの)、 8…電線(ピッチ制御用サーボモータへの)、 9…ピッチ制御用サーボモータ(ステップモータを含
む)、 10…ピッチリンク、 11…上下ブレードの接続具、 12…ローテーティング・シザーズ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の構成要件(A01)〜(A04)を備え
    たことを特徴とする航空機、(A01)前後に延びる胴体
    と、前記胴体の前後方向に離れた位置に連結されて左右
    に延びるとともに前進時に揚力発生可能な主翼と水平尾
    翼と、垂直尾翼からなる固定翼と、前記左右の各主翼に
    取り付けた補助翼と、水平尾翼に取り付けた昇降舵と、
    垂直尾翼に取り付けた方向舵を有する機体、(A02)互
    いに直交するプロペラ回転軸の支持軸およびロータ回転
    軸の支持軸の一端、および前記両支持軸に直交または前
    記両支持軸のいずれか1つの支持軸の延長線上にある入
    力回転軸の支持軸の一端が回転不能に連結された支持軸
    連結部材と、 前記入力回転軸の支持軸回りに回転可能に装着された円
    筒状の入力回転軸と、 前記プロペラ回転軸の支持軸回りに回転可能に装着され
    且つ推進力発生用の可変ピッチプロペラが装着された円
    筒状のプロペラ回転軸と、 前記ロータ回転軸の支持軸回りに回転可能に装着され且
    つコレクティブピッチのみ可変の揚力発生用のロータブ
    レードを支持するロータヘッドが装着された円筒状のロ
    ータ回転軸と、 前記入力回転軸の回転を同時に前記プロペラ回転軸およ
    び前記ロータ回転軸に伝達する回転力伝達傘歯車とを有
    するプロペラ・ロータ回転力伝達装置、(A03)前記入
    力回転軸を回転駆動する回転駆動装置、(A04)前記可
    変ピッチプロペラのピッチを制御するプロペラピッチ制
    御装置と、 前記ロータブレードのコレクティブピッ
    チを制御するロータ・コレクティブピッチ制御装置と、 前記入力回転軸の回転速度を変更するために前記回転駆
    動装置の出力を制御する回転出力制御装置と、 前記舵面の位置を制御して前進時の機体の進行方向を制
    御する方向制御装置とを有する飛行制御装置。
  2. 【請求項2】 次の構成要件(A05)を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の航空機、 (A05)複葉化した前記ロータブレード、または複葉化
    した前記可変ピッチプロペラ。
  3. 【請求項3】 次の構成要件(B01)〜(B04)を備え
    たことを特徴とする回転力伝達装置、(B01)、互いに
    直交する第1支持軸および第2支持軸と、第3支持軸の
    一端が、回転不能に連結された支持軸連結部材、(B0
    2)前記第1支持軸および第2支持軸に直交、または、
    前記第1支持軸または第2支持軸と同軸かつ前記支持軸
    連結部材の反対側に配置された前記第3支持軸、(B0
    3)前記第1支持軸〜第3支持軸回りにそれぞれ装着さ
    れた円筒状の第1回転軸〜第3回転軸、(B04)前記第
    1回転軸〜第3回転軸にそれぞれ装着された傘歯車を有
    し、前記第1回転軸〜第3回転軸中の1つの回転軸の回
    転を他の2つの回転軸に同時に伝達する回転力伝達傘歯
    車。
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