JP2001071487A - インクジェットヘッド液室構造及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド液室構造及びその製造方法

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JP2001071487A
JP2001071487A JP24713499A JP24713499A JP2001071487A JP 2001071487 A JP2001071487 A JP 2001071487A JP 24713499 A JP24713499 A JP 24713499A JP 24713499 A JP24713499 A JP 24713499A JP 2001071487 A JP2001071487 A JP 2001071487A
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liquid chamber
substrate
jet head
ink jet
groove
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JP24713499A
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English (en)
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Seiichi Kato
静一 加藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路を液室基板の振動板を駆動するアクチュ
エータ基板側に形成し、振動板,加圧液室,流路溝が1
枚の液室基板で一体になった構造を容易に製作できるイ
ンクジェットヘッド液室構造を提供する。 【解決手段】 面方位(110)の単結晶Si基板20
から成り、該Si基板20の第1面に液室23が形成さ
れ、第2面に振動板22及び流体抵抗となる溝24およ
び貫通孔が形成されている。なお、10はアクチュエー
タで、個別電極3と振動板22の間に印加される電圧
で、振動板22が変位され、その復元力で、液室23内
インクが加圧され、ノズル31よりインク滴が吐出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの液室構造,その製造方法,その液室構造を用いた
インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド式インクジェットヘッドは
印字のカラー化の需要により、広く使用されているが、
更なる高画質化や高速印字化のため、ノズル数,ノズル
密度の増加が求められている。
【0003】Siは硬い上に加工が一般的マイクロマシ
ニングプロセスで行えるため、高ノズル密度液室の材料
として用いられている。また、流路の形成は結晶面のエ
ッチング量の差を利用した異方性エッチングを使用して
いる。特開平7−276626号公報では、(110)
面方位ウエハを使用し(110)面に平行なパターンと
して(111)面で形成されるV字断面の溝を流路とし
て用いている。また、特開平7−166374号公報で
は、(110)面をエッチングし(111)面に平行な
スリットを流路としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】振動板と加圧液室の隔
壁が一体構造の液室は、単結晶Siウエハ1枚で制作で
きるため低コストな方法であるが、流路を一体で作りに
くい問題がある。また、特開平7−276626号公報
に記載のように、(110)面方位のSi基板を異方性
エッチングして形成し、かつ流体抵抗体である流路をS
i液室のノズル側である上面に形成した場合、流路用溝
を形成後、加圧液室の異方性エッチングを行うことにな
る。しかし、流路溝を浸食せずに加圧液室をエッチング
することは容易でない。また、特開平7−166374
号公報に記載のスリット状流路では、ノズル密度が高密
度になり、小さい液滴を高速に噴射するようなヘッドで
は非常に狭いスリットを加工せざるをえず、加工のバラ
ツキを招くことになる。
【0005】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、流路を振動板を駆動するアクチュエータ基
板側に形成し、振動板,加圧液室,流路溝が1枚の基板
で一体になった構造を容易に製作できるインクジェット
ヘッド液室構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、面方
位(110)の単結晶Si基板から成り、該Si基板の
第1面に液室が形成され、第2面に振動板及び流体抵抗
となる溝および貫通孔が形成されていることを特徴とす
るインクジェットヘッドの液室構造である。
【0007】請求項2の発明は、面方位(100)の単
結晶Si基板から成り、該Si基板の第1面に液室が形
成され、第2面に振動板及び流体抵抗となる溝および貫
通孔が形成されていることを特徴としたものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記振動板が高濃度のBを含む単結晶
Siからなることを特徴としたものである。
【0009】請求項4の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記振動板がSOIによる単結晶Si
からなることを特徴としたものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記液室は共通液室と加圧液室とから
成り、該共通液室と加圧液室が同一面にあることを特徴
としたものである。
【0011】請求項6の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記流体抵抗となる溝が共通液室の一
部になっていることを特徴としたものである。
【0012】請求項7の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記流体抵抗である溝がアクチュエー
タが形成されている基板を貫通するインク供給路と連通
していることを特徴したものである。
【0013】請求項8の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、2つの(111)面で構成されたV字
断面の溝を前記流体抵抗の流路にもつことを特徴とした
ものである。
【0014】請求項9の発明は、単結晶Si基板の第2
面にSi窒化膜を成膜し、流体抵抗用の溝になる部分を
該基板上にエッチングで形成し、該窒化膜による選択酸
化で酸化膜を前記溝部分に形成し、該単結晶Siの第1
面から異方性エッチングで液室を形成することを特徴と
するインクジェットヘッド液室構造の製造方法である。
【0015】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記選択酸化の膜厚を0.3μm以上とすること
を特徴としたものである。
【0016】請求項11の発明は、請求項1又は請求項
2の発明において、前記単結晶Si基板が、アクチュエ
ータ基板と直接接合で接合されていることを特徴とする
インクジェットヘッドである。
【0017】請求項12の発明は、請求項1又は請求項
2の発明において、前記単結晶Si基板が、アクチュエ
ータ基板と陽極接合で接合することを特徴とするインク
ジェットヘッドである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるインクジェ
ットヘッドの構成例を説明するための要部断面図(図2
のI−I線断面図)、図2は、図1に示したインクジェ
ットを裏面から見た図で、アクチュエータ基板を一部切
断して液室基板が見えるようになっている。なお、本発
明は、静電型以外のインクジェットヘッドにも使用可能
であるが、以下、実施例として、静電型のインクジェッ
トヘッドを例として説明する。
【0019】図1において、10はアクチュエータ基
板、20は液室基板、30はノズルプレートで、アクチ
ュエータ基板10は、単結晶のSi基板1、該Si基板
1上に形成された熱酸化膜2、個別電極3、個別電極3
上に形成されたパッシベーション膜4、該パッシベーシ
ョン膜4が除去されて個別電極3が露出されている電極
パッド部5、裏面インク供給口部6及び6a等から成
り、液室基板20は、液室用基板21、振動板22、イ
ンク液室(加圧液室)23,流体抵抗流路24等から成
り、ノズルプレート30は、インク加圧液室23に連通
したノズル31を有し、周知のように、個別電極3と振
動板22との間に電圧を印加し、その静電力で振動板2
2を変位し、次いで静電気を開放し、振動板22の弾性
復元力でインク加圧液室23内のインクを加圧し、ノズ
ル31よりインクを吐出するもので、ここでは、このよ
うな動作をする静電型のインクジェットヘッドを例に説
明する。なお、インクの容器を液室と呼び、特に、イン
クを加圧する容器を加圧液室、インクを供給する部分を
共通液室、加圧液室と共通液室を連結する部分を流体抵
抗流路と呼ぶことにする。
【0020】図1において、一番下の層10をヘッド基
板またはアクチュエータ基板と呼び、液室を構成するS
i基板を液室基板20と呼ぶ。なお、簡単のためインク
を液と表現する場合がある。前述のように、振動板22
を静電力で変位し、静電気開放後の振動板22の復元力
で加圧液室23内のインクを加圧し、ノズル31より液
を吐出させる。流路24は加圧液室23内のインクを加
圧する際に流体抵抗体となって共通液室への逆流を低減
する。また、加圧液室23への液の供給は共通液室から
流路24をへて行われる。
【0021】(実施例1)図3及び図4は、本発明によ
るインクジェットヘッド液室構造の製造方法の一例を説
明するための工程図で、以下には、アクチュエータ基板
10にも単結晶Siを用いた場合について説明するが、
該アクチュエータ基板10は硼珪酸ガラス基板でも可能
である。
【0022】アクチュエータ基板の製作: A):半導体工業で一般的な面方位(100)の単結晶
Si基板1を1.2μm熱酸化2しアクチュエータ部基
板とする(図3(A))。
【0023】B):CHF3,H,Heの混合ガスで
RIE(リアクティブ・イオン・エッチング)を0.8
5μm行い、ギャップG部を形成する(図3(B))。
【0024】C):高融点金属やその化合物例えばTi
N薄膜をスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィで個
別対向電極3を形成する。その上にパッシベーション膜
4として例えばSiO2膜をCVD法で成膜する。この
ようにして、アクチュエータ基板10を製作した(図3
(C))。
【0025】振動板および液室用基板の製作: D):面方位(110)または(100)の液室基板2
1に高濃度Bを固相熱拡散法で形成21aし、20nm
熱酸化21bし、CVD法でSiH4とNH3の混合ガス
からSiN膜21cを150nm成膜する(図3
(D))。
【0026】E):フォトリソグラフィで有機レジスト
を用い流路部分の寸法に対応したパターンを形成する。
CHF3,H,Heの混合ガスによりRIE(リアク
ティブ・イオン・エッチング)でSiN膜21cとSi
2膜21bを除去し、SF6,O2の混合ガスでSi基
板をエッチング21dする(図3(E))。このエッチ
ング量は流路の高さに対応する深さにする。このとき、
図5に示すように(110)Si基板で(110)方向
に平行なパターンを用い、KOHやTMAH(テトラ・
メチル・アンモニューム・ハイドライド)を使用してエ
ッチングすると、断面がV字の(111)面で形成され
た流路24を形成できる。
【0027】F):例えば、1050℃で6時間熱酸化
して0.3から1μmの熱酸化膜21eを形成する(図
3(F))。 G):熱リン酸を用いSiN膜21c,SiO221b
を除去する(図3(G))。
【0028】H):アクチュエータ基板10と液室基板
20の流路用溝側を直接接合する。例えば、Nガス雰
囲気で1000℃の熱処理を行う(図4(H))。な
お、液室の必要な高さに応じて研磨することも可能であ
る。
【0029】I):熱酸化して25nmの酸化膜41を
形成し、CVD法でSiH4とNH3の混合ガスからSi
N膜42を150nm成膜する。フォトリソグラフィで
加圧液室やパッドのパターンを液室基板20側に、ま
た、アクチュエータ基板10の裏側に裏面給液口に対応
した有機レジストパターンを形成する。CHF3,H2
Heの混合ガスによりRIEしてSiNを開口し、レジ
スト除去してSiNマスクをパターニングする(図4
(I))。
【0030】J):KOHやTMAH(テトラ・メチル
・アンモニューム・ハイドライド)を用い異方性エッチ
ングを行う。液室側では高濃度B層21aと前記(F)
で酸化した酸化膜21eでエッチング速度が非常に遅く
なり、選択的にこれらの層を残すことができる(図4
(J))。また、アクチュエータ基板10の裏面からの
エッチングでは、熱酸化膜2でエッチングの終点とする
ことができる。熱リン酸でSiN膜42を除去する。
【0031】SiN(Si窒化膜)21cを用いて選択
酸化することで振動板22になる部分21aはSiN2
1cで覆われており酸化されず板厚が目減りしない。S
iN膜21cを用いずに全面酸化すると、後に、直接結
合するために接合面の酸化膜を取り去る時に、溝に形成
した酸化膜21eを選択的に残すことは容易でない。
【0032】液室基板の流路部になる溝に酸化膜21e
を形成し、反対の面から異方性エッチングを行うと、酸
化膜のエッチング速度はSiに比べ遙かに遅いので、酸
化膜21eを図4(J)に示したのように残すことがで
きる。しかし、この酸化膜21eをCVD法などで成膜
した場合には段差のカバレッジが悪いため垂直部分が薄
く、エッチング液漏れを生じる。そこで熱酸化膜を形成
すれば酸化膜はどの面でも均一に酸化されるため角や垂
直面でも充分な酸化膜厚がえられる(=コンフォーマル
な酸化膜が得られる)。ところが、液室基板全面を酸化
すると直接接合する部分の酸化膜は取り除く必要がある
ので、そのときに溝の酸化膜をフォトレジストなどで保
護してエッチングすることなどはフォトレジストを溝に
均一に塗布することが困難なため容易でない。SiN
(Si窒化膜)を用い溝部分だけが露出する状態で酸化
することで溝部分のみ選択的に酸化できる。その後Si
N膜を熱リン酸で除去する。このようにして、溝部分に
のみ酸化膜を均一な膜厚で形成できる(請求項9)。
【0033】酸化膜21eが0.2μmでは角Aが薄
く、薄い部分から酸化膜が破れエッチング液が漏れる。
そこで0.3μm以上の酸化膜を規定することでエッチ
ング液に耐えることができる(請求項10)。
【0034】K):流路を覆っていた酸化膜21eと裏
面給液口内の酸化膜2をCHF3によるドライエッチン
グとバッファフッ酸のエッチング処理により除く。すな
わち、アクチュエータ基板裏面の給液口から該基板表の
酸化膜をCHF3により0.9μmドライエッチングす
る。次に該酸化膜の残りの0.3μmをバッファフッ酸
でエッチング貫通しかつ接合されている液室基板の流路
内の酸化膜21eもエッチングし、加圧液室に貫通する
(図4(k))。
【0035】L):パッド上の単結晶SiをSF6とO2
の混合ガスでエッチングして除去し、さらに、個別対向
電極3上のパッシベーション膜4である酸化膜をCHF
3系ガスでエッチングして電極を露出する。ステンレス
のノズルプレート30をポリイミド系接着剤などで接着
する(図4(L))。
【0036】(実施例2)図6は、アクチュエータ10
側基板にガラス基板を用い、液室側基板20の振動板に
SOI活性層を使用し、共通液室と加圧液室が液室基板
の同一面にある場合の構造例を示す(図7のVI−VI線断
面図)。図7はアクチュエータ10の基板裏から見た図
であり、アクチュエータ基板10を一部切断して液室基
板20が見えるようになっている。
【0037】異方性エッチングを用いると振動板の長辺
方向にテーパ形状が生じ、加圧液室23と共通液室25
を連通する流路用溝24が長くなる場合がある、この場
合は、共通液室25側に近い溝の一部を広げ25a、図
7に示すように、基板10裏からの平面図のように、共
通液室部25に含めてしまうことで、流路の長さを短く
し、流体抵抗値が必要以上に大きくならないようにする
ことが可能である。それでも流体抵抗値が高い場合は、
必要に応じ、アクチュエータ基板側10にも共通液室の
一部となる溝を形成することも可能である。なお、50
は給液路基板、6は液供給口である。
【0038】図8,図9は、請求項4,5,6,12の
実施例を説明するための工程図で、以下、順を追って説
明する。
【0039】アクチュエータ基板の製作: A):線膨張係数が単結晶Siに近い硼珪酸ガラスの基
板1′にCr膜を蒸着し、フォトリソグラフィにより有
機レジストをパターンニングして、硝酸セリウム系のエ
ッチング液でエッチングし、ガラス基板1′上にCrマ
スクを製作する。バッファフッ酸でエッチングし、深さ
1.0μmのギャップ用溝Gを形成し、Cr膜をエッチ
ング液で除去する(図8(A))。
【0040】B):ギャップ用溝G内にNi薄膜3をス
パッタ法で成膜し、パッシベーション膜4として、例え
ば、SiO2膜をCVD法で成膜する。フォトリソグラ
フィでパターンニングし、個別対向電極を形成する。こ
のようにして、硼珪酸ガラス基板1′によるアクチュエ
ータ基板10を製作した(図8(B))。
【0041】振動板および液室用基板の製作: C):液室用基板として、例えば、活性層厚み4μmの
SOI基板21を使用し、20nm熱酸化21bし、C
VD法でSiH4とNH3の混合ガスからSiN膜21c
を成膜する(図8(C))。
【0042】D):フォトリソグラフィで有機レジスト
を用い流路部分の寸法に対応したパターンを形成する。
CHF3,H2,Heの混合ガスによりRIE(リアクテ
ィブ・イオン・エッチング)でSiN膜21cとSiO
2膜21bを除去し、SF6,O 2の混合ガスでSi基板
をエッチング21dする。このエッチング量は流路の高
さに対応する深さにする。このようにして流路24に対
応する溝を形成する(図8(D))。
【0043】E):例えば、1050℃で6時間熱酸化
して0.5から1μmの膜厚の熱酸化膜21eを形成す
る(図8(E))。
【0044】F):CHF3とHeの混合ガスで溝側の
面のSiN膜21cと熱酸化膜21bを除去する(図8
(F))。
【0045】G):アクチュエータ基板10と液室基板
20のSOI活性層側をマイクロマシン技術で一般的な
陽極接合法で接合する。陽極はSOIの活性層に接する
ように接続する(図9(G))。
【0046】H):SiN膜42にフォトリソグラフィ
で加圧液室,共通液室,パッドのパターンを形成し、C
HF3,H2,Heの混合ガスによりRIEしてSiNを
開口し、レジスト除去して、SiNマスクをパターニン
グする。KOHやTMAH(テトラ・メチル・アンモニ
ューム・ハイドライド)を用い異方性エッチングを行
う。液室基板20側では高濃度B層20′と前記(E)
で酸化した酸化膜21eでエッチング速度が非常に遅く
なり、これらの層を選択的に残すことができる。熱リン
酸でSiN膜を除去する(図9(H))。
【0047】I):流路溝を覆っていた酸化膜21eを
CHF3のドライエッチングやバッファフッ酸で除去し
貫通する。パッド上の単結晶SiをSF6とO2の混合ガ
スでエッチングして除去し、さらに、個別対向電極上の
パッシベーション膜4である酸化膜をCHF3系ガスで
エッチングして電極を露出する(図9(I))。
【0048】J):ステンレスのノズルプレート30や
給液路基板50をエポキシ系接着剤などで接着し積層す
る(図9(J))。
【0049】
【発明の効果】請求項1に対応する効果 単結晶Siの(110)配向ウエハーを用い第1面に液
室を形成し、第2面に振動板を形成しかつ流体抵抗とな
る溝および貫通孔が形成されることで容易に流路が形成
できる。
【0050】請求項2に対応する効果 単結晶Siの(100)配向ウエハーを用い第1面に液
室を形成し、第2面に振動板を形成しかつ流体抵抗とな
る溝および貫通孔が形成されることで容易に流路が形成
できる。
【0051】請求項3に対応する効果 振動板と加圧液室の底板を兼ねる部材の厚みを高濃度B
層で限定でき、流路の開口部と良好に接続できる。
【0052】請求項4に対応する効果 振動板と加圧液室の底板を兼ねる部材の厚みをSOI活
性層で限定でき、流路の開口部と良好に接続できる。
【0053】請求項5に対応する効果 加圧液室と共通液室の各連通口が同一平面上にあり、流
路の形成が容易になる。
【0054】請求項6に対応する効果 異方性エッチングにより生じるテーパ形状により加圧液
室と共通液室の間の距離が長くなっても流体抵抗流路を
短く形成でき、流体抵抗値が適切な範囲になるように低
減できる。
【0055】請求項7に対応する効果 基板を貫通して流路に液供給することで基板上での共通
液室を省くかまたはその大きさを低減できる。
【0056】請求項8に対応する効果 2つの111面で構成されたV字断面の溝を流路を液室
基板の裏側に形成することで、異方性エッチングで流路
が浸食されない。
【0057】請求項9に対応する効果 SiN膜による選択酸化を用いて溝を形成することで振
動板が酸化で膜減りしない。振動板裏面の酸化膜を除去
するとき溝内の酸化膜をエッチングしてしまうことがな
い。
【0058】請求項10に対応する効果 酸化膜厚を0.3μm以上にすることで異方性エッチン
グで、酸化膜が破損しエッチング液が溝内に侵入しな
い。
【0059】請求項11,12に対応する効果 直接接合することで接合の信頼性がよくなり、流路と基
板の接続面での液漏れがない。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェットヘッドの構成例
を説明するための要部断面図(図2のI−I線断面図)
である。
【図2】 図1に示したインクジェットをアクチュエー
タ基板裏面からアクチュエータ基板の一部を切断して見
た図である。
【図3】 本発明によるインクジェットヘッド液室構造
の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図4】 本発明によるインクジェットヘッド液室構造
の製造方法の一例を説明するための図3に示した工程に
続く工程図である。
【図5】 (110)方向に平行なパターンを用いて断
面がV字の流路を形成した場合の例を示す図である。
【図6】 アクチュエータ基板にガラス基板を用い液室
側基板の振動板にSOI活性層を使用し、共通液室と加
圧液室が液室基板の同一面にある場合の構造例を示す図
である。
【図7】 アクチュエータ基板の裏面から該アクチュエ
ータ基板の一部を切断して見た図である。
【図8】 本発明によるインクジェット液室構造の他の
製造方法を説明するための工程図である。
【図9】 図8に示した工程に続く工程図である。
【符号の説明】
1…Si基板、1′…ガラス基板、2…熱酸化膜、3…
個別電極、4…パッシベーション膜、5…電極パッド
部、6,6a…インク供給口部、10…アクチュエータ
基板、20…液室基板、21…液室用基板、22…振動
板、23…インク液室(加圧液室)、24…液体抵抗流
路、25…共通液室、30…ノズルプレート、31…ノ
ズル、50…給液路基板。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面方位(110)の単結晶Si基板から
    成り、該Si基板の第1面に液室が形成され、第2面に
    振動板及び流体抵抗となる溝および貫通孔が形成されて
    いることを特徴とするインクジェットヘッド液室構造。
  2. 【請求項2】 面方位(100)の単結晶Si基板から
    成り、該Si基板の第1面に液室が形成され、第2面に
    振動板及び流体抵抗となる溝および貫通孔が形成されて
    いることを特徴とするインクジェットヘッド液室構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記振
    動板が高濃度のBを含む単結晶Siからなることを特徴
    とするインクジェットヘッド液室構造。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、前記振
    動板がSOIによる単結晶Siからなることを特徴とす
    るインクジェットヘッド液室構造。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2において、前記液
    室は共通液室と加圧液室とから成り、該共通液室と加圧
    液室が同一面にあることを特徴とするインクジェットヘ
    ッド液室構造。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2において、前記流
    体抵抗となる溝が共通液室の一部になっていることを特
    徴とするインクジェットヘッド液室構造。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2において、前記流
    体抵抗である溝がアクチュエータが形成されている基板
    を貫通するインク供給路と連通していることを特徴とす
    るインクジェットヘッド液室構造。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2において、2つの
    (111)面で構成されたV字断面の溝を前記流体抵抗
    の流路にもつことを特徴としたインクジェットヘッド液
    室構造。
  9. 【請求項9】 単結晶Si基板の第2面にSi窒化膜を
    成膜し、流体抵抗の溝になる部分を該基板上にエッチン
    グで形成し、該窒化膜による選択酸化で酸化膜を前記溝
    部分に形成し、該単結晶Siの第1面から異方性エッチ
    ングで液室を形成することを特徴とするインクジェット
    ヘッド液室構造の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記選択酸化の膜
    厚を0.3μm以上とすることを特徴とするインクジェ
    ットヘッド液室構造の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1又は請求項2に記載の前記単
    結晶Si基板が、アクチュエータ基板と直接接合で接合
    されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1又は請求項2に記載の前記単
    結晶Si基板が、アクチュエータ基板と陽極接合で接合
    することを特徴とするインクジェットヘッド。
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