JP2001071166A - レーザ加工用ノズル及びレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工用ノズル及びレーザ加工装置

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JP2001071166A
JP2001071166A JP25628799A JP25628799A JP2001071166A JP 2001071166 A JP2001071166 A JP 2001071166A JP 25628799 A JP25628799 A JP 25628799A JP 25628799 A JP25628799 A JP 25628799A JP 2001071166 A JP2001071166 A JP 2001071166A
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nozzle
laser processing
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gas
opening end
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JP25628799A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nagabori
正幸 長堀
Shinji Numata
慎治 沼田
Harutoshi Maruyama
晴敏 丸山
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TANAKA ENGINEERING WORKS Ltd
Original Assignee
TANAKA ENGINEERING WORKS Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールドガスがアシストガスの流路に入り込
んで逆流することを防ぐ。 【解決手段】 レーザ加工用ノズル51を、略円筒状の
内部ノズル62と、この内部ノズル62の外径よりも大
きな内径を有する略円筒状の外部ノズル63とを、それ
ぞれ中心軸線Oと同軸に配置して構成した。中心軸線O
に沿って被加工材56へと向かう方向において、内部ノ
ズル62の先端部開口端62aの位置は、外部ノズル6
3の先端部開口端63aの位置よりも被加工材の表面に
近接した位置となるように、内部ノズル62の先端部開
口端62aを、外部ノズル63の先端部開口端63aよ
りも突出して配置した。内部ノズル62の先端部開口端
62aが外部ノズル63の先端部開口端63aに対して
突出する突出量Lを、0.2mm≦L≦1.5mmの範
囲とし、例えばL=0.5mmに設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光により被
加工材の切断加工等を行うレーザ加工装置及びレーザ加
工用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ切断等を行うレーザ加
工装置に使用されるレーザ加工用ノズルとして、加工位
置に供給されて被加工材の切断加工等を補助するアシス
トガスを噴出させる第1ノズルと、この第1ノズルを囲
繞して配置されてアシストガスの噴出領域内へ周囲の空
気等が流入するのを防ぐシールドガスを噴出させる第2
ノズルとを備えた二重構造のレーザ加工用ノズルが知ら
れている。図4は上述した従来技術の一例によるレーザ
加工用ノズル10を示す側断面図であり、図5は図4に
示すレーザ加工用ノズル10を用いて切断加工を行う際
に、レーザ加工用ノズル10が被加工材に近接した場合
のシールドガス17のガス流を示す図である。このレー
ザ加工用ノズル10は、略円筒状の第1ノズル11と、
この第1ノズル2の外径よりも大きな内径を有する略円
筒状の第2ノズル12とが、それぞれ中心軸線Oと同軸
に配置されて構成されている。
【0003】第1ノズル11の内周面11Aは基端側か
ら先端側に向かい漸次縮径したテーパ面状に形成されて
おり、第1ノズル11の外周面は、一定の外径を有する
基端側外周面11Cと、第1ノズル2の先端部開口端1
1aに向かい漸次縮径したテーパ面状の先端側外周面1
1Dとから形成されている。ここで、レーザ光(図示せ
ず)は、アシストガス15の流路16とされる第1ノズ
ル11の内部を貫通するようにして導かれて、先端部開
口端11aから被加工材の加工位置に向けて照射される
と共に、アシストガス15は、このレーザ光を囲繞する
ようにして同軸状に加工位置及びその周辺部に向けて噴
出される。第2ノズル12の内周面は、第1ノズル11
の基端側外周面11Cよりも大きな一定の内径を有する
基端側内周面12Aと、第1ノズル11の先端側外周面
11Dよりも大きな内径を有すると共に第2ノズル12
の先端部開口端12aに向かい漸次縮径したテーパ面状
の先端側内周面12Bとから形成されている。すなわ
ち、第1ノズル11の外周面と第2ノズル12の内周面
とによって画成されるシールドガス17の流路18は、
基端側では一定の内径及び外径を有する円筒状をなし、
先端部近傍では先端側に向かい徐々に縮径した内径及び
外径を有する円筒状に形成されており、シールドガス1
7は、アシストガス15の噴出領域を取り囲むようにそ
の外側から加工位置の中心部に向かう方向、すなわち中
心軸線Oに対して適宜の角度だけ傾いた方向に沿って加
工位置の中心部へと収束するようにして噴出される。そ
して、中心軸線Oに沿った方向において、第1ノズル1
1の先端部開口端11aの位置と、第2ノズル12の先
端部開口端12aの位置とが等しくなるように、すなわ
ちレーザ加工用ノズル10の先端において、第1ノズル
11と第2ノズル12とは互いに相対的に突出すること
無しに配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるレーザ加工用ノズル10において、例えば
アシストガス15のガス圧がシールドガス17のガス圧
よりも低い値である状態で、レーザ加工用ノズル10と
被加工材との間の距離が所定値よりも小さいと、図5に
示すレーザ加工用ノズル10の側断面図のように、シー
ルドガス17が第1ノズル11の先端部開口端11aか
ら第1ノズル11の内部に入り込んで、アシストガス1
5の流路16にシールドガス17の逆流17aが瞬間的
に発生する場合がある。すると、この逆流17aに搬送
されるようにして、切断作業時やピアシング作業時に被
加工材から発生したスパッタがアシストガス15の流路
16の上流側へと運ばれて、レーザ光の集光等を行うレ
ンズ(図示せず)に付着してしまい、レーザ光の集光効
率等に悪影響を与えるという問題が生じる。また、レー
ザ加工用ノズル10と被加工材との間の静電容量を検出
することによってレーザ加工用ノズル10と被加工材と
の間の距離を測定する高さ倣いセンサ等の距離検出装置
を備えている場合であって、レーザ加工用ノズル10自
体が静電容量センサの電極とされている場合には、レー
ザ加工用ノズル10にスパッタが付着すると静電容量を
誤検出する恐れがあり、レーザ加工用ノズル10と被加
工材との間の距離を正確に把握することができなくなる
という問題が生じる。本発明は上記事情に鑑みてなされ
たもので、切断作業時やピアシング作業時等にシールド
ガスがアシストガスの流路に入り込んで逆流することを
防ぐことによって、被加工材から発生するスパッタがレ
ーザ加工用ノズルに付着したり、レーザ加工用装置の内
部に入り込むことを防止することが可能なレーザ加工用
ノズル及びこのレーザ加工用ノズルを備えたレーザ加工
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のレー
ザ加工用ノズルは、被加工材に向けて照射されるレーザ
光が導かれる第1ノズル孔が貫設されてなり、該第1ノ
ズル孔に送り込まれるアシストガスを前記被加工材に向
けて前記レーザ光と同軸に噴出する第1ノズルと、前記
第1ノズルをその外側から囲繞して該第1ノズルの外周
面との間に筒状の第2ノズル孔を画成して、該第2ノズ
ル孔に送り込まれるシールドガスを前記アシストガスの
噴出領域を包み込むようにして噴出する筒状の第2ノズ
ルとを備えており、前記第1ノズルの先端部開口端は前
記第2ノズルの先端部開口端よりも前記被加工材に向か
い突出して形成されており、前記第2ノズルの先端部開
口端に対する前記第1ノズルの先端部開口端の突出量L
は、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲に設定されてい
ることを特徴としている。
【0006】上記構成のレーザ加工用ノズルによれば、
被加工材に近接する方向において、第1ノズルの先端部
開口端が、第2ノズルの先端部開口端に対して突出して
配置されていることから、レーザ加工用ノズルと被加工
材との間の距離が小さくなった場合に、第2ノズルから
噴出されたシールドガスが、第1内部ノズルの先端部開
口端からアシストガスの流路内に入り込んで、シールド
ガスによる逆流が生じることを防ぐことができ、被加工
材から発生したスパッタがアシストガスの流路の上流側
へと運ばれて、レーザ光の集光レンズに付着することを
防ぐことができる。ここで、第1ノズルの先端部開口端
が第2ノズルの先端部開口端に対して突出する突出量L
は、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲とされており、
この突出量Lが0.2mmより小さい場合には、レーザ
加工用ノズルと被加工材との間の距離が小さくなった場
合に、第2ノズルから噴出されたシールドガスが第1ノ
ズルの先端部開口端からアシストガスの流路内に入り込
んで、シールドガスによる逆流が生じることを防ぐこと
ができなくなり、逆に突出量Lが1.5mmよりも大き
くなると、シールドガスでアシストガスの噴出領域を取
り囲むことでアシストガスの噴出領域内に周囲の空気等
が流入することを防ぐことができなくなり、レーザ光に
よる加工効率が低下する。
【0007】さらに、請求項2に記載の本発明のレーザ
加工用ノズルは、被加工材との間の距離を静電容量とし
て検出する静電容量式の距離検出装置の静電容量センサ
とされていることを特徴としている。
【0008】上記構成のレーザ加工用ノズルによれば、
シールドガスが第1ノズルの先端部開口端の近傍に流れ
込むことが防止されると共に、第1ノズルの先端部開口
端が被加工材の表面によって閉塞されるまでアシストガ
スの噴出が持続されることから、第1ノズル及び第2ノ
ズルに被加工物からのスパッタが付着することを防ぐこ
とができ、静電容量センサとされるレーザ加工用ノズル
と、被加工材との間の容量値を誤検出することを防止し
て、レーザ加工用ノズルと被加工材との間の距離を正確
に測定することができる。
【0009】さらに、請求項3に記載の本発明のレーザ
加工装置は、請求項1又は請求項2の何れかに記載のレ
ーザ加工用ノズルと、前記レーザ加工用ノズルと被加工
材との間の距離を静電容量として検出する静電容量式の
距離検出装置と、この距離検出装置が出力する検出信号
に基づいて前記距離を所定の一定値に保つ駆動装置とを
備えることを特徴としている。
【0010】上記構成のレーザ加工用装置によれば、ア
シストガスの流路をシールドガスが逆流することを防い
でレーザ光の集光レンズに被加工物からのスパッタが付
着することを防止することができると共に、レーザ加工
用ノズルにスパッタが付着することを防ぐことができる
ため、例えばレーザ加工用ノズルを静電容量センサとす
る距離検出装置であっても、レーザ加工用ノズルと被加
工材との間の容量値を誤検出することを防止して、レー
ザ加工用ノズルと被加工材との間の距離を正確に測定す
ることができ、この距離検出装置からの検出信号に基づ
いて駆動装置を動作させることで、レーザ加工用ノズル
と被加工材との間の距離を所定の一定値に保ちながらレ
ーザ加工を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザ加工用ノズ
ル及びこのレーザ加工用ノズルを備えたレーザ加工装置
の一実施形態について添付図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明の一実施形態に係るレーザ加工装置5
0の要部側断面図であり、図2は図1に示すレーザ加工
用ノズル51の側断面図である。図1に示すように、本
実施の形態に係るレーザ加工装置50は、レーザ加工用
ノズル51と、トーチ52と、集光レンズ53と、距離
検出装置54と、モータMとを備えて構成されている。
中心軸線Oを有する略円筒状のトーチ52は、先端側に
向かい漸次縮径したテーパ面状の内周面を有しており、
トーチ52の基端側の位置において、トーチ52の内周
面上に中心軸線Oと同軸に円環状の凹溝52aが形成さ
れており、レーザ光61を集光する集光レンズ53の外
周部が凹溝52aに装着されている。トーチ54の内周
面上において、集光レンズ53が保持されている位置よ
りも先端側の適宜の位置には、アシストガス15をトー
チ52の内部に導入するためのアシストガス導入孔55
が貫設されており、このアシストガス導入孔55を介し
て、例えばガス制御装置(図示せず)等により圧力及び
流量が調整されたアシストガス15がトーチ52の内部
に導入されて、トーチ52の基端側から先端側に向かっ
て流通させられている。
【0012】距離検出装置54は、レーザ加工用ノズル
51と被加工材56との間の間隔を静電容量として検出
するものであって、レーザ加工用ノズル51自体が静電
容量センサ(電極)とされている。そして、この静電容
量センサとされるレーザ加工用ノズル51が出力する容
量値に基づいてレーザ加工用ノズル51と被加工材56
との間の距離を測定する。距離検出装置54から出力さ
れるレーザ加工用ノズル51と被加工材56との間の距
離に関する検出信号はモータMに入力されており、モー
タMは距離検出装置54からの検出信号に基づいてトー
チ52を中心軸線O方向に沿って上昇又は下降移動させ
ることによって、レーザ加工用ノズル51と被加工材5
6との間の距離を所定の一定値に保つ制御を行う。
【0013】次に、本実施の形態に係るレーザ加工用ノ
ズル51の構造形状の一例について、図1及び図2を参
照しながら説明する。レーザ加工用ノズル51は、トー
チ52の先端に中心軸線Oと同軸に装着されており、略
円筒状の内部ノズル62と、この内部ノズル62の外径
よりも大きな内径を有する略円筒状の外部ノズル63と
が、それぞれ中心軸線Oと同軸に配置されて構成されて
いる。内部ノズル62は、基端側から先端側に向かい漸
次縮径したテーパ面状の内周面62Aを有しており、内
部ノズル62の基端部における内径がトーチ52の先端
部の内径とほぼ等しくなるように形成されており、トー
チ52の内部を貫通するレーザ光61が遮られること無
く内部ノズル62内に導入されるように配されている。
内部ノズル62の基端部には、トーチ52の円環状の先
端面52Aと当接する略円環板状のフランジ部64が、
内部ノズル62の外周面から径方向外側に向かい突出す
るようにして中心軸線Oと同軸に設けられており、この
フランジ部64の外径はトーチ52の先端部の外径と等
しくされている。
【0014】内部ノズル62の外周面は、一定の外径を
有する基端側外周面62Cと、内部ノズル62の先端部
開口端62aに向かい漸次縮径したテーパ面状の先端側
外周面62Dとから形成されている。ここで、トーチ5
2の内部から内部ノズル62内に導入されたレーザ光6
1は、内部ノズル62内を貫通して先端部開口端62a
へと導かれて被加工材56の加工位置に向けて照射され
る。さらに、トーチ52の内部から送り込まれるアシス
トガス15は、内部ノズル62の内部をアシストガス1
5の流路65として先端部開口端62aへ向けて流通さ
せられて、加工位置に照射されるレーザ光61を囲繞す
るようにして同軸状に加工位置及びその周辺部に向けて
噴出される。
【0015】略円筒状の外部ノズル63は、内部ノズル
62の外径よりも大きな内径を有すると共に、内部ノズ
ル62のフランジ部64と等しい外径を有しており、外
部ノズル63の内周面は、内部ノズル62の基端側外周
面62Cよりも大きな一定の内径を有する基端側内周面
63Aと、内部ノズル62の先端側外周面62Dよりも
大きな内径を有すると共に外部ノズル63の先端部開口
端63aに向かい漸次縮径したテーパ面状の先端側内周
面63Bとから形成されている。すなわち、内部ノズル
62の外周面と外部ノズル63の内周面とによって画成
されるシールドガス17の流通路66は、基端側では一
定の内径及び外径を有する円筒状をなし、先端部近傍で
は先端側に向かい徐々に縮径した内径及び外径を有する
円筒状に形成されている。外部ノズル63の外周面上に
は、シールドガス17の流通路66内にシールドガス1
7を導入するためのシールドガス導入孔67が貫設され
ており、このシールドガス導入孔67を介して、例えば
ガス制御装置(図示せず)等により圧力及び流量が調整
されたシールドガス17が外部ノズル63内に導入され
る。そして、外部ノズル63の基端側から先端部開口端
63aに向かって流通させられたシールドガス17は、
内部ノズル62から噴出されるアシストガス15の噴出
領域を取り囲むようにその外側から加工位置に向かう方
向、すなわち中心軸線Oに対して適宜の角度だけ傾いた
方向に沿って加工位置へと収束するようにして噴出され
る。
【0016】ここで、中心軸線Oに沿って被加工材56
へと向かう方向において、内部ノズル62の先端部開口
端62aの位置は、外部ノズル63の先端部開口端63
aの位置よりも被加工材56の表面に近接した位置とな
るように、内部ノズル62の先端部開口端62aは、外
部ノズル63の先端部開口端63aよりも突出して配置
されており、この内部ノズル62の先端部開口端62a
の外部ノズル63の先端部開口端63aに対する突出量
Lは、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲とされてお
り、例えば0.5mmに設定されている。ここで、内部
ノズル62の先端部開口端62aの突出量Lが0.2m
mより小さい場合には、レーザ加工用ノズル51と被加
工材56との間の距離が小さくなった場合に、外部ノズ
ル63の先端部開口端63aから噴出されたシールドガ
ス17が、内部ノズル62の先端部開口端62aからア
シストガス15の流路65に入り込んで、流路65に逆
流が生じることを防ぐ効果を奏し得ず、逆に突出量Lが
1.5mmよりも大きくなると、シールドガス17でア
シストガス15の噴出領域を取り囲むことでアシストガ
ス15の噴出領域内に周囲の空気等が流入することを防
ぐことができなくなり、レーザ光61による加工効率が
低下する。
【0017】本実施の形態によるレーザ加工用ノズル5
1は上記構成を備えており、次に、レーザ加工用ノズル
51を用いて被加工材56の切断加工を行う際の動作に
ついて添付図面を参照しながら説明する。被加工材56
の切断加工時において、例えばアシストガス15のガス
圧を所定値に固定し、シールドガス17の流量を所定値
に固定して両ガス15,17の供給が行われている状態
で、レーザ加工用ノズル51と被加工材56との間の距
離が短くなると、いわば内部ノズル62の先端部開口端
62aが被加工材56の表面によって閉塞されるように
なる。ここで、内部ノズル62内でのアシストガス15
のガス圧が一定値となるように設定されているため、内
部ノズル62の先端部開口端62aから噴出されるアシ
ストガス15の流量は徐々に低下する。この時、シール
ドガス17の流量は一定値となるように設定されている
ため、外部ノズル63の先端部開口端63aが被加工材
56の表面に向かい近接するに従って、外部ノズル63
内でのシールドガス17のガス圧が上昇するが、外部ノ
ズル63の先端部開口端63aは、中心軸線Oに沿って
被加工材65に向かう方向おいて、内部ノズル62の先
端部開口端62aよりも後退した位置に配置されている
ため、たとえ内部ノズル62の先端部開口端62aが被
加工材65の表面に当接した状態であっても、被加工材
65の表面と外部ノズル63の先端部開口端63aとの
間には所定の間隙が設けられており、外部ノズル63内
でのシールドガス17のガス圧の上昇は僅かとなるよう
に配されている。
【0018】従って、例えばレーザ加工用ノズル51と
被加工材56との間の間隔が大きい時点で、シールドガ
ス17のガス圧がアシストガス15のガス圧よりも小さ
い状態であれば、間隔が小さくなったとしてもシールド
ガス17のガス圧がアシストガス15のガス圧を超えて
大きくなることを抑制することができる。一方、シール
ドガス17のガス圧がアシストガス15のガス圧を超え
て大きくなっている状態で、レーザ加工用ノズル51と
被加工材56との間の間隔が小さくなったとしても、図
2に示すように、外部ノズル63の先端部開口端63a
の近傍で内部ノズル62に向かい噴出されるシールドガ
ス17は、被加工材56に向かって突出した内部ノズル
62の先端側外周面62Dに遮られるようにして内部ノ
ズル62の先端部開口端62aの近傍に到達することは
なく、内部ノズル62に対して径方向外側に向かうシー
ルドガス17のガス流17bが生じる。これにより、シ
ールドガス17が内部ノズル62の先端部開口端62a
から内部ノズル62内に入り込んで、アシストガス15
の流路65にシールドガス17による逆流が生じること
が防止されている。
【0019】本実施の形態によるレーザ加工用ノズル5
1によれば、中心軸線Oに沿って被加工材56へと向か
う方向において、内部ノズル62の先端部開口端62a
が外部ノズル63の先端部開口端63aに対して突出し
て配置されていることから、レーザ加工用ノズル51と
被加工材56との間の距離が小さくなった場合に、外部
ノズル63の先端部開口端63aから噴出されたシール
ドガス17が、内部ノズル62の先端部開口端62aか
らアシストガス15の流路65内に入り込んで、流路6
5にシールドガス17による逆流が生じることを防ぐこ
とができ、被加工材56から発生したスパッタがアシス
トガス15の流路65の上流側へと運ばれて、レーザ光
61の集光レンズ53に付着することを防ぐことができ
る。さらに、シールドガス17が内部ノズル62の先端
部開口端62aの近傍に流れ込むことが防止されると共
に、内部ノズル62の先端部開口端62aが被加工材5
6の表面によって閉塞されるまでアシストガス15の噴
出が持続されることから、内部ノズル62及び外部ノズ
ル63に被加工物56からのスパッタが付着することを
防ぐことができ、静電容量センサとされるレーザ加工用
ノズル51と被加工材56との間の容量値を誤検出する
ことを防止して、レーザ加工用ノズル51と被加工材5
6との間の距離を正確に測定することができる。
【0020】ここで、内部ノズル62の先端部開口端6
2aが外部ノズル63の先端部開口端63aに対して突
出する突出量Lは、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲
とされており、この突出量Lが0.2mmより小さい場
合には、レーザ加工用ノズル51と被加工材56との間
の距離が小さくなった場合に、外部ノズル63の先端部
開口端63aから噴出されたシールドガス17が、内部
ノズル62の先端部開口端62aからアシストガス15
の流路65内に入り込んで、流路65にシールドガス1
7による逆流が生じることを防ぐことができなくなり、
逆に突出量Lが1.5mmよりも大きくなると、シール
ドガス17でアシストガス15の噴出領域を取り囲むこ
とでアシストガス15の噴出領域内に周囲の空気等が流
入することを防ぐことができなくなり、レーザ光61に
よる加工効率が低下する。
【0021】以下に、本実施の形態によるレーザ加工用
ノズル51を備えたレーザ加工装置50を用いて、レー
ザ加工用ノズル51と被加工材56との間の間隔Xを変
化させてアシストガス15及びシールドガス17の流量
及びガス圧を測定した試験の結果について添付図面を参
照しながら説明する。図3はレーザ加工用ノズル10,
51と被加工材56との間の間隔Xを変化させた際の、
アシストガス15及びシールドガス17の流量及びガス
圧の変化を示す図である。なお、以下において、本実施
の形態によるレーザ加工用ノズル51を用いた場合を実
施例とし、上述した従来技術の一例によるレーザ加工用
ノズル10を用いた場合を比較例とする。この試験で
は、実施例及び比較例の双方に対して、第1ノズル11
及び内部ノズル62におけるアシストガス15の圧力を
0.3kg/cm2とし、第2ノズル12及び外部ノズ
ル63におけるシールドガス17の流量を100リット
ル/分とした。なお、実施例では、内部ノズル62の先
端部開口端62aが外部ノズル63の先端部開口端63
aに対して突出する突出量Lを0.5mmに設定した。
そして、比較例及び実施例に対して、レーザ加工用ノ
ズル10,51と、被加工材56との間の間隔を変化さ
せて、第1ノズル11及び内部ノズル62内におけるア
シストガス15の流量と、第2ノズル12及び外部ノズ
ル63内におけるシールドガス17のガス圧との測定を
行った。
【0022】図3に示すように、実施例及び比較例にお
いて、アシストガス15のガス圧が一定値に固定されて
いるために、レーザ加工用ノズル10,51と被加工材
56との間隔Xが狭くなるに従ってアシストガス15の
流量は徐々に低下している。ここで、比較例では間隔X
が狭くなるに従ってシールドガス17のガス圧が上昇し
ており、アシストガス15のガス圧よりもシールドガス
17のガス圧が大きくなった時、すなわち間隔Xが約
0.2mmとなった時点でアシストガス15の流量はゼ
ロとなり、さらに間隔Xが狭くなると、シールドガス1
7がレーザ加工用ノズル10内でアシストガス15の流
路16を逆流して、アシストガス15の流量がマイナス
の値を示していることが確認できる。一方、実施例では
間隔Xが狭くなってもシールドガス17のガス圧の上昇
は僅かであり、シールドガス17のガス圧がアシストガ
ス15のガス圧よりも大きくなることは無く、間隔Xが
ゼロとなるまで、すなわちレーザ加工用ノズル51の先
端が被加工材56に当接するまでアシストガス15の流
量がゼロとなることはなく、レーザ加工用ノズル51内
でアシストガス15の流路65にシールドガス17によ
る逆流が発生することが防止されていることが確認でき
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明のレーザ加工用ノズルによれば、第2ノズルから
噴出されたシールドガスが、第1内部ノズルの先端部開
口端からアシストガスの流路内に入り込んで、シールド
ガスによる逆流が生じることを防ぐことができ、被加工
材から発生したスパッタがアシストガスの流路の上流側
へと運ばれて、レーザ光の集光レンズに付着することを
防ぐことができる。ここで、第1ノズルの先端部開口端
が第2ノズルの先端部開口端に対して突出する突出量L
は、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲とされており、
この突出量Lが0.2mmより小さい場合には、レーザ
加工用ノズルと被加工材との間の距離が小さくなった場
合に、第2ノズルから噴出されたシールドガスが第1ノ
ズルの先端部開口端からアシストガスの流路内に入り込
んで、シールドガスによる逆流が生じることを防ぐこと
ができなくなり、逆に突出量Lが1.5mmよりも大き
くなると、シールドガスでアシストガスの噴出領域を取
り囲むことでアシストガスの噴出領域内に周囲の空気等
が流入することを防ぐことができなくなり、レーザ光に
よる加工効率が低下する。
【0024】さらに、請求項2に記載の本発明のレーザ
加工用ノズルによれば、シールドガスが第1ノズルの先
端部開口端の近傍に流れ込むことが防止されると共に、
第1ノズルの先端部開口端が被加工材の表面によって閉
塞されるまでアシストガスの噴出が持続されることか
ら、第1ノズル及び第2ノズルに被加工物からのスパッ
タが付着することを防ぐことができ、静電容量センサと
されるレーザ加工用ノズルと、被加工材との間の容量値
を誤検出することを防止して、レーザ加工用ノズルと被
加工材との間の距離を正確に測定することができる。ま
た、請求項3に記載の本発明のレーザ加工装置によれ
ば、アシストガスの流路にシールドガスの逆流が生じる
ことを防いでレーザ光の集光レンズに被加工物からのス
パッタが付着することを防止することができると共に、
レーザ加工用ノズルにスパッタが付着することを防ぐこ
とができるため、例えばレーザ加工用ノズルを静電容量
センサとする距離検出装置であっても、レーザ加工用ノ
ズルと被加工材との間の容量値を誤検出することを防止
して、レーザ加工用ノズルと被加工材との間の距離を正
確に測定することができ、この距離検出装置からの検出
信号に基づいて駆動装置を動作させることで、レーザ加
工用ノズルと被加工材との間の距離を所定の一定値に保
ちながらレーザ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るレーザ加工装置の
要部側断面図である。
【図2】 図1に示すレーザ加工用ノズルの側断面図で
ある。
【図3】 レーザ加工用ノズルと被加工材との間の間隔
を変化させた際の、アシストガス及びシールドガスの流
量及びガス圧の変化を示す図である。
【図4】 従来技術の一例によるレーザ加工用ノズルを
示す側断面図である。
【図5】 図4に示すレーザ加工用ノズルを用いて切断
加工を行う際に、レーザ加工用ノズルが被加工材に近接
した場合のシールドガスのガス流を示す図である。
【符号の説明】
10,51 レーザ加工用ノズル 15 アシストガス 17 シールドガス 50 レーザ加工装置 54 距離検出装置 56 被加工材 61 レーザ光 62 内部ノズル(第1ノズル) 63 外部ノズル(第2ノズル) M モータ(駆動装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 晴敏 埼玉県入間郡三芳町大字竹間沢11番地 株 式会社田中製作所内 Fターム(参考) 2F063 AA02 BA30 CA31 HA04 4E068 CA12 CB05 CC00 CD15 CH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工材(56)に向けて照射されるレ
    ーザ光(61)が導かれる第1ノズル孔(65)が貫設
    されてなり、該第1ノズル孔に送り込まれるアシストガ
    ス(15)を前記被加工材に向けて前記レーザ光と同軸
    に噴出する第1ノズル(62)と、 前記第1ノズルをその外側から囲繞して該第1ノズルの
    外周面との間に筒状の第2ノズル孔(66)を画成し
    て、該第2ノズル孔に送り込まれるシールドガス(1
    7)を前記アシストガスの噴出領域を包み込むようにし
    て噴出する筒状の第2ノズル(63)とを備えており、 前記第1ノズルの先端部開口端(62a)は前記第2ノ
    ズルの先端部開口端(63a)よりも前記被加工材に向
    かい突出して形成されており、前記第2ノズルの先端部
    開口端に対する前記第1ノズルの先端部開口端の突出量
    Lは、0.2mm≦L≦1.5mmの範囲に設定されて
    いることを特徴とするレーザ加工用ノズル(51)。
  2. 【請求項2】 前記レーザ加工用ノズルは、被加工材と
    の間の距離を静電容量として検出する静電容量式の距離
    検出装置の静電容量センサとされていることを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザ加工用ノズル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の何れかに記載の
    レーザ加工用ノズルと、前記レーザ加工用ノズルと被加
    工材との間の距離を静電容量として検出する静電容量式
    の距離検出装置(54)と、この距離検出装置が出力す
    る検出信号に基づいて前記距離を所定の一定値に保つ駆
    動装置(M)とを備えることを特徴とするレーザ加工装
    置(50)。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013034996A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Laserx Co Ltd レーザ切断装置
JP2015071168A (ja) * 2013-10-01 2015-04-16 三菱重工業株式会社 レーザ切断装置
JP2020152973A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 大陽日酸株式会社 レーザ積層造形装置及びレーザ積層造形方法

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