JP2001069902A - 生地の圧延装置 - Google Patents

生地の圧延装置

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JP2001069902A
JP2001069902A JP24727799A JP24727799A JP2001069902A JP 2001069902 A JP2001069902 A JP 2001069902A JP 24727799 A JP24727799 A JP 24727799A JP 24727799 A JP24727799 A JP 24727799A JP 2001069902 A JP2001069902 A JP 2001069902A
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明朗 広瀬
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正雄 高垣
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TAKAGAKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加水が多く、ハンドリングに注意が必要な生地
を扱う際に好適に用い得る生地の圧延装置を提供するこ
と。特に、柔らかな麺生地であっても、圧延工程の際に
ロール対の間で麺帯が過剰に伸びて麺帯の厚さが不安定
になることを防止し、あるいは、さらに伸びて切断する
ことを防止した、製麺装置に応用可能な生地の圧延装置
を提供すること。 【解決手段】1対の圧延ロールからなるロール対と、そ
の前方または後方に配置され前記ロール対に生地を送り
込むコンベアと、前記ロール対と前記コンベアの間に配
置される生地位置監視用のセンサと、該センサによる生
地位置検出結果に基づいて、前記コンベアの生地搬送速
度を制御する制御手段とを有することを特徴とする生地
の圧延装置。多段に組み合わせると応用範囲が広がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生地の圧延装置に関
し、より具体的には、パン生地,麺生地,菓子生地など
の、粘弾性を有するレオロジー物質からなる生地の圧延
装置に関するものであり、特に、手打ち麺と同じ程度に
麺帯への加水を多くして、麺の食感と味を改善した超多
加水麺帯を製造する際などに好適に用い得る。
【0002】
【従来の技術】近年、需要者のグルメ嗜好により、例え
ば、製麺装置などにおいても、手打ち麺と同様の食感と
味を有する麺を製造することが求められるようになって
きた。以下、このような製麺装置を例に挙げて、従来の
技術を説明する。
【0003】手打ちうどんは、周知のように、小麦粉に
水(塩水)を混ぜながら揉むようにして均一な生地塊に
まとめ、これをねかせて熟成した後、足踏みによってグ
ルテンの相互結合とその展開を促進してグルテンの網目
構造を形成し、麺棒で薄く伸ばして折り畳み、所定の幅
に切って麺とするものである。
【0004】製麺装置は、これらの工程を自動化したも
のであって、小麦粉に水(塩水)を混ぜて均一な生地塊
にまとめる工程および足踏みによってグルテンの相互結
合とその展開を促進してグルテンの網目構造を形成する
工程の大部分を混合機による混合工程で行い、グルテン
の相互結合とその展開を促進して、グルテンの網目構造
を形成する工程の残部および麺棒で薄く伸ばす工程を、
複合機とロール機による圧延工程で行い、さらに所定の
幅に切って麺とする工程を切断機による線切り工程で行
うようになっている。
【0005】これらの工程は、製麺におけるグルテンの
相互結合とその展開によって網目構造を形成する状態が
科学的に解明されるとともに改良され、現在では、製麺
装置でも、手打ち麺にほぼ匹敵する程度にまでグルテン
の網目構造の形成を行うことが可能になってきた。しか
しながら、製麺装置では、生地を混練する際に加水する
水の量は40〜45%が限度であり、これ以上加水する
と麺生地が柔らかくなり過ぎて、ロール機による圧延工
程の際に、ロール機の中間位置で、麺帯が自重によって
過剰に伸びて麺帯の厚さが一定しなくなり、あるいは、
麺帯がさらに伸びて切断することになり、製麺すること
ができない事態が生じる。
【0006】そのため、製麺装置では、生地を混練する
際に加水する水の量は、40〜45%が限度であるとさ
れており、この加水量は、手打ち麺の50〜65%に比
較すると大幅に少ないものとなっていた。そして、周知
のように、グルテンの網目構造の形成には水分の含有量
が重要な影響を与えるので、手打ち麺とは、グルテンの
網目構造の形成にどうしても差が生じて、麺の食感(し
こしこ感)と味を完全に手打ち麺と同じにすることがで
きなかった。
【0007】同様の問題は、加水が多く(すなわち、伸
びやすく、また、べたつく)、ハンドリングに注意が必
要な生地を扱う他の業種における生地の圧延装置におい
ても存在しており、解決が要望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、従来の技術における問題点
を解消し、加水が多く、ハンドリングに注意が必要な生
地を扱う際に好適に用い得る生地の圧延装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】本発明の他の目的は、製麺機で生地を混練
する際に加水する水の量を手打ち麺における加水の量と
同じ50〜65%とすることを可能にし、かつ、多加水
の柔らかな麺生地であっても、圧延工程の際にロール機
の間で麺帯が過剰に伸びて麺帯の厚さが不安定になるこ
とを防止し、麺帯がさらに伸びて切断することを防止し
て、手打ち麺と同じ食感を有する麺を製造することを可
能とする、超多加水の製麺に好適に用い得る生地の圧延
装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の生地の圧延装置は、1対の圧延
ロールからなるロール対と、その前方または後方に配置
され前記ロール対との間で生地を受け渡しするコンベア
と、前記ロール対と前記コンベアの間に配置される生地
位置監視用のセンサと、該センサによる生地位置検出結
果に基づいて、前記ロール対またはコンベアの生地搬送
速度を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る第2の生地の圧延装置
は、1対の圧延ロールからなるロール対を複数段に設
け、前記ロール対の各段ごとに生地を圧延加工する多段
の圧延工程を有する生地の圧延装置において、前記ロー
ル対の前方に配置され、前記ロール対に生地を送り込む
コンベアと、前記ロール対とコンベアとの間に配置され
る生地位置監視用のセンサと、該センサによる生地位置
検出結果に基づいて、前記ロール対またはコンベアの生
地搬送速度を制御する制御手段とを有することを特徴と
するものである。
【0012】ここで、前記コンベアは、その後段のロー
ル対より低い位置に配置されていることが好ましい。上
述のコンベアとその後段のロール対との高低差は、10
mm〜80mm程度であるのが好ましく、より好ましく
は30mm〜50mm程度であるのがよい。
【0013】また、本発明に係る第3の生地の圧延装置
は、1対の圧延ロールからなるロール対を複数段に設
け、前記ロール対の各段ごとに生地を圧延加工する多段
の圧延工程を有する生地の圧延装置において、前記ロー
ル対の後方に配置され、前記ロール対から生地を受け取
るコンベアと、前記ロール対とコンベアとの間に配置さ
れる生地位置監視用のセンサと、該センサによる生地位
置検出結果に基づいて、前記ロール対またはコンベアの
生地搬送速度を制御する制御手段とを有することを特徴
とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明
では、本発明を、超多加水麺用の製麺装置に適用した例
を示すが、本発明はこれに限定されるべきものではな
い。
【0015】図1は、本発明の一実施形態に係る麺帯の
製造装置における圧延工程の全体を示すロール機の概念
図である。図示されていない混合機による混合工程によ
って小麦粉に水(塩水)を混ぜて均一な生地塊にまと
め、さらに、この生地塊を混練することによってグルテ
ンが相互に結合して網目構造を形成した麺生地を、その
まま直接、あるいは一旦ロール状に巻き取って外部に取
り出して熟成させた後、2枚重ねにして複合機に供給す
る。
【0016】複合機では、ロール対で麺生地を圧延して
所定の幅と厚さ、例えば、幅が215mm、厚さが13
〜20mmの粗麺帯に成形するとともに、グルテンの結
合をさらに促進して網目構造を強化する。複合機で所定
の幅と厚さに成形された粗麺帯は、ロール状に巻き取ら
れて外部に取り出して熟成させた後、あるいはそのまま
直ちにロール機に供給される。なお、図1の実施例で
は、複合機で所定の幅と厚さに成形された粗麺帯が、そ
のまま直ちにロール機に供給される例が描かれている。
【0017】ロール機の第1のロール対11の圧延ロー
ル12,13で圧延された麺帯は、ロール対14に供給
され、さらに薄く圧延されて、次のロール対17に供給
される。このようにして、麺帯は、図1に示すように、
多段(本実施例では、ロール対11,14,17,1
8,19,20,21の7段)の圧延工程を経て、各段
ごとに順次薄くなるように加工される。
【0018】ここで、1対の圧延ロールによる圧延比
(圧延量)を過大にすると、ロール対に導入される際
に、麺帯の上下の層は圧延ロールの周速度と同じ移動速
度で巻き込まれ、中間の層では麺帯の上下の層で押し出
されるような動きが生じて、麺帯の上下の層と中間の層
ではロールに巻き込まれる移動速度が異なり、結果とし
てグルテンの網目構造の破壊が生じる。
【0019】このロール対11,14,17,18,1
9,20,21は、上述のように、過剰な加圧によって
グルテンの結合による網目構造を破壊しないために、適
切な圧延比(60〜70%)と適正な圧力で圧延する必
要があり、図からも明らかなように、ロール対の径が順
次小さくなるように配置されている。そして、最後のロ
ール対21で所定の厚さにまで圧延された麺帯は、切断
機22の切刃ロールで所望の幅と長さに切り出されて麺
として完成する。
【0020】切断機22で所望の幅と長さに切り出され
た麺は、後工程で乾麺、半生麺、茹麺、冷凍麺などに最
終加工され、適宜包装されて市場や需要者に提供され
る。この後工程による加工のために、切断機22で所望
の幅に切断された麺は、それぞれの後加工に適した形状
の収納容器23に収納して搬出される。
【0021】ここで、図示のロール機は、従来技術と同
様に、1対のロール(例えばロール対14の1対の圧延
ロール15および16)は、単一の駆動源によって連動
して駆動されるものであり、一方のロール(例えば上側
のロール16)の軸が上下方向に移動可能となってい
て、1対のロール(例えば、ロール15および16)の
間隔を圧延比(圧延量)に応じて調整可能となってい
る。
【0022】また、本発明に係る製麺装置は、手打ち麺
と同様な多加水の麺を製造することを目的としているの
で、生地塊を造るために混合機によって小麦粉に水(塩
水)を混ぜる段階で従来技術より多くの加水を行い、こ
れを混練して均一な麺生地にまとめ、グルテンの相互結
合とその展開によって手打ち麺と同様のグルテンの網目
構造を形成するものである。
【0023】このため、従来技術の製麺装置における麺
帯よりも水分が多く、柔らかくて伸びやすいものとなっ
ており、従来技術と同様に、ロール対で圧延した後にそ
のまま宙に浮かせて次のロール対に供給すると、ロール
対の間隔が大きく離れているので麺帯の自重で大きな伸
びが生じ、ロール対の間で過剰に伸びて麺帯の厚さにば
らつきがが生じたり、場合によっては、自重で切断して
製麺することができなくなる。そして、この傾向は、後
段の圧延工程となって、麺帯が薄く加工されるに従って
顕著となる。
【0024】そこで、本発明に係る装置では、図に示す
ように、各ロール対の間に、圧延した麺帯を支持して搬
送するコンベア24,25,26,27,28,29を
配置して、麺帯の自重で大きな伸びが生じることを防止
している。なお、図1では、ロール対14,17,18
およびコンベア24,25,26の後でコンベア27が
下方に折り返して配置されており、ロール対19がロー
ル対14の下方に配置するように描かれているが、これ
は、省スペースのためにこのように配置したものであ
り、ロール対21が上方にあって、コンベア29で麺帯
を上方に搬送するのは、切断機22の下方に配置する麺
帯の収納容器23を取り扱い易い高さに配置するための
配慮でもある。
【0025】以下、図2に従って、本実施形態に係る製
麺装置の詳細を説明する。図2は、ロール対とコンベア
の関係の詳細を示す概念図であって、本実施形態に係る
製麺装置における1段目の圧延工程となるロール対11
と、その後に配置されたコンベア24とを示すものであ
る。図2において、前段の複合機で圧延されて所定の幅
と厚さに成形された麺生地は、麺帯Wとなって、複合機
の後方に配置されたロール機の、1対の圧延ロール1
2,13からなるロール対11に供給される。
【0026】この1対のロール12,13からなるロー
ル対11の後方には、ロール12,13によって圧延さ
れた麺帯Wを支持して搬送するコンベア24が配置され
ており、ロール対11によって圧延された柔らかい麺帯
Wがロール機の間で過剰に伸びて麺帯の厚さにばらつき
が生じたり、場合によってはその自重で切断したりしな
いように、下方から麺帯Wを支持して搬送する。コンベ
ア24の後方には、1対のロール15,16からなるロ
ール対14が配置されている。
【0027】ここで、各ロール対の圧延ロールは、単一
の駆動源によって連動して駆動されるものであって、本
実施例では、回転数が制御可能な可変速モータを下側の
ロールに連結し、図示されていない歯車列等の伝導手段
によって上側のロールが下側のロールと連動して回転す
るように構成されているとともに、上側のロールは、図
示しない上下調整機構によって上下に調整可能となって
いて、麺帯Wの圧延比(圧延量)を調整可能にしてい
る。
【0028】また、ロール対11とロール対14との間
に配置されたコンベア24は、回転数が制御可能な別の
可変速モータ31に連結されて回転駆動され、ロール対
11で圧延して押し出された麺帯Wを下方から支持し
て、ロール対14に搬送するように構成されている。
【0029】このロール対14の麺帯Wを圧延するロー
ル15,16の周速度と、前段のロール対11によって
圧延された柔らかい麺帯Wを下方から支持して搬送する
コンベア24の搬送速度、すなわち、可変速モータ30
と可変速モータ31との回転数は、詳細は後述するが、
制御装置32によって所要の回転数に制御されるもので
ある。
【0030】ここで、ロール対14のロール15,16
の周速度とコンベア24の搬送速度は、次の条件となる
ことが必須である。すなわち、 ロール対14のロール15,16の周速度とコンベア
24の搬送速度は、ほぼ同じ速度で連動していなければ
ならない。ここで、ほぼ同じ速度とした理由は、圧延さ
れる麺帯Wの弾性や粘性によって、前段のロール対11
で圧延された麺帯Wがコンベア24で搬送され、次段の
ロール対14に到達するまでに変形して、麺帯Wの移動
速度がわずかに変わることが考えられるためである。
【0031】コンベア24とロール対14の1対のロ
ール15,16との隙間に麺帯Wが滞留することがあっ
てはならない。麺帯がわずかずつでも滞留すると、長時
間の連続運転では麺帯の滞留量が累積して、麺帯Wの変
形や相互の付着が生じ、良質の麺を製造することができ
なくなる。従って、コンベア24の搬送速度とロール対
14のロール15,16の入口における麺帯Wの飲み込
み速度とを比較すると、コンベア24の搬送速度が遅く
なってはならないことから、コンベア24の麺帯搬送速
度は、ロール対14の入口における麺帯Wの速度と同じ
か、わずかに速いように制御されることが望ましい。
【0032】本実施例では、ロール対14の1対のロー
ル15,16と前段のコンベア24との間に空隙を設け
て、この空隙で麺帯Wを宙に浮かせて自重でたるませる
ように構成されている。このロール対14のロール1
5,16と前段のコンベア24との間の空隙は、麺帯W
の柔らかさ(加水の量)にもよるが、30cm以下とす
ることが望ましい。
【0033】そして、このたるみの量は、前段のコンベ
ア24の搬送速度とロール対14の1対のロール15,
16に飲み込まれる麺帯Wの速度の差によって変化する
ので、このたるみの量を光センサ等の麺帯センサ33で
計測してそのデータを制御装置32に供給し、たるみの
量が所定のレベルより大きくなったときには、前方側に
配置されたコンベア24の搬送速度を速くするように制
御し、所定のレベルより小さくなったときには遅くする
ように制御して、製麺装置全体のバランスを保つように
制御する。
【0034】なお、この場合、製麺装置全体のバランス
を保つように制御するということの意味は、最終工程で
ある切断機22の速度が一定速度に維持できるように、
その前段の各ロール対,各コンベアの速度を、これから
順次逆算する形で、決定していくように制御することを
基本とするものである。
【0035】ここで、図2の例では、ロール対14のロ
ール15,16の周速度とその前方に配置されたコンベ
ア24の搬送速度を制御する制御装置32は、ロール対
14のロール15,16を駆動する可変速モータ30と
コンベア24を駆動する可変速モータ31のみを制御す
るように描かれているが、この制御装置32をロール対
とコンベアとの組み合わせ毎に別個に設ける必要はな
く、全体を集中制御する制御装置として麺帯の製造装置
全体を一括して制御してもよいことはいうまでもない。
【0036】また、1対の圧延ロールとその前段のコン
ベアとの上下方向の位置関係については、図2に示した
ように、前段のコンベアの後端が圧延ロール対よりやや
低い位置にあって、コンベアにより搬送された麺帯が、
圧延ロールによりコンベアから引き上げられるように配
置するのがよい。この上下方向の位置関係(高低差)に
ついては、前述のように、10mm〜80mm程度が好
ましく、より好ましくは30mm〜50mm程度とする
のがよい。
【0037】このように構成した装置で、コンベアの後
端と次段の圧延ロール対との間で、コンベアの速度の方
が僅かに速い場合を考えると、コンベアと圧延ロール対
との間で、麺帯がたまり気味になって生地が厚くなり、
これがセンサ33で検知される。制御装置32は、コン
ベアの速度を僅かに遅くする。また、コンベアの前段側
のロール対の速度も僅かに遅くする必要がある。ただ
し、これを単純に繰り返すと、ロール機全体の速度が遅
くなってしまうので、前述のように、切断機22の速度
を基準とする「フィードバック・コントロール」を基本
とする。
【0038】なお、図3に示す多角形ロールを用いるロ
ール対は、複合機での圧延工程において用いるに好適な
ロール対の例を示すものである。ここで、1対の圧延ロ
ール41,42は、断面形状が同一寸法の多角形(図示
では8角形)に形成されており、その頂点は、連動して
回転する際に相手ロールの辺の中央に位置するように、
1/2ピッチずつずらして配置されている。多角形を回
転した場合には、頂点の周速度は速く、辺の中央の周速
度は遅いので、麺帯Wは、多角形の頂点の部分では速
く、辺の中央の部分では遅く移動することになるが、頂
点の部分で飲み込まれ、辺(平坦部)の部分で支持され
て移動することになり、麺帯Wの上下の層と中間の層で
の移動速度の差が生じ難くなり、圧延比(圧延量)を大
きくしてもグルテンの網目構造が破壊されることが防止
される。
【0039】また、図4に示す円形ロールと多角形ロー
ルを用いるロール対は、これも、複合機での圧延工程に
おいて用いるに好適なロール対の例を示すものである。
ここで、1対の圧延ロール51,52は、一方が断面円
形、他方が断面6角形状で、断面円形のロール51の直
径が180mm、断面6角形状のロール52の対辺間隔
が160mmに形成されており、その間隔は、例えば、
ロール52の頂点とロール51の表面との間隔として設
定されている。
【0040】この多角形のロールで圧延すると、圧延さ
れた麺帯の厚さは周期的に変動することになるが、この
変動量は比較的小さいので、後工程の円筒ロールによる
圧延で容易に消去することができる。また、このように
圧延比(圧延量)を大きくすることが要請されるのは、
圧延工程の最初の部分であり、例えば、複合機の最初の
ロール対に適用することによって大きな効果を得ること
ができる。
【0041】この多角形のロールは、図3に示した8角
形や、図4に示した6角形に限定されるものではなく、
他の任意の角数にすることができる。この角数は、少な
いときには麺帯の飲み込みの効果が大きく、圧延比(圧
延量)をより大きくしてもグルテンの網目構造が破壊さ
れることが防止されるが、麺帯の厚さの周期的な変動が
大きくなり、後工程の圧延で消去することが困難となる
ので、麺の加水量やグルテンの網目構造の形成具合に応
じて適正な角数とすることが必要である。
【0042】本実施例に適用されるコンベア24,2
5,26,27,28,29の麺帯Wの支持面は、麺帯
Wが付着することなく且つ適宜の摩擦係数を有するサニ
タリー仕様のコンベアとすることが望ましい。このサニ
タリー仕様のコンベアとしては、テフロン等のプラスチ
ックを表面にコーティングして織目の大部分を潰したベ
ルトコンベアやナイロン等のプラスチックのブロックを
組み合わせたコンベア等が望ましい。
【0043】また、柔らかい麺帯Wがコンベアの表面や
ロール対の表面に付着するのを防止するために、図1に
示すように、打ち粉として麺帯Wの表面に澱粉を散布す
る打ち粉装置34,35を設けて、麺帯Wがロールやコ
ンベアに付着することを防止するとともに適宜の摩擦係
数を得るようにすることが好ましい。
【0044】ロール対17,18,19,20,21と
その前方にそれぞれ配置されたコンベア25,26,2
7,28,29とは、ロール対14とその前方に配置さ
れたコンベア24と実質的に同様に構成され、また、同
様に制御されているので、ここでは、その説明を省略す
る。
【0045】以上、詳細に説明した本実施形態の製麺装
置は、本発明の一例を示したものであり、本発明はこれ
に限定されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってよいこと
はいうまでもない。すなわち、本発明に係る生地の圧延
装置は、製麺用以外にも、例えば、パン生地,菓子の生
地,餅の圧延などにも好適に用い得るものである。
【0046】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
係る第1の生地の圧延装置によれば、加水が多く、ハン
ドリングに注意が必要な生地を扱う際に好適に用い得る
生地の圧延装置を実現することができるという効果が得
られる。
【0047】また、本発明に係る第2,第3の生地の圧
延装置によれば、製麺機で生地を混練する際に加水する
水の量を手打ち麺における加水の量と同じ50〜65%
とすることを可能にし、かつ、柔らかな麺生地であって
も、圧延工程の際にロール対の間で麺帯が過剰に伸びて
麺帯の厚さが不安定になることを防止し、麺帯がさらに
伸びて切断することのないロール機を提供し、手打ち麺
と同じ食感と味の麺が製造可能になるという効果が得ら
れる。
【0048】さらに、本発明に係る生地の圧延装置を応
用した製麺装置によれば、製麺機で手打ち麺と同じ食感
と味の麺を製造することが可能となるので、製麺機によ
って製造した麺の品質の向上を図ることができるととも
に、生産性が非常に高く且つ人手を掛けないで製造する
ことができるので、品質の向上した麺を安価に且つ大量
に製造することができるという効果もある。
【0049】また、複合機において、1対の圧延ロール
を断面形状が同一寸法の多角形のロール対として、その
頂点を1/2ピッチずつずらして配置したときには、グ
ルテンの網目構造を破壊することなく、1対の圧延ロー
ルによる圧延比(圧延量)を大きくすることができるた
め、このような複合機と本発明に係る生地の圧延装置を
応用した製麺装置(ロール機)を組み合わせることが特
に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る製麺装置における
圧延工程の全体を示す概念図である。
【図2】 ロール対とコンベアの関係の詳細を示す概念
図である。
【図3】 本発明に係る製麺装置に組み合わせるに好適
な、複合機の多角形ロールからなるロール対を示す図
(その1)である。
【図4】 本発明に係る製麺装置に組み合わせるに好適
な、複合機の多角形ロールからなるロール対を示す図
(その2)である。
【符号の説明】
12,13,15,16 ロール 11,14,17,18,19,20,21 ロール対 22 切断機 23 収納容器 24,25,26,27,28,29 コンベア 30,31 可変速モータ 32 制御装置 33 麺帯センサ 34,35 打ち粉装置 41,42 8角形のロール 51 円形ロール 52 6角形のロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高垣 正雄 兵庫県加古郡稲美町加古字上新田前 1900 番地の4 株式会社高垣製作所内 Fターム(参考) 4B031 CA01 CD02 CD06 CL11 CM02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対の圧延ロールからなるロール対と、そ
    の前方または後方に配置され前記ロール対との間で生地
    を受け渡しするコンベアと、前記ロール対と前記コンベ
    アの間に配置される生地位置監視用のセンサと、該セン
    サによる生地位置検出結果に基づいて、前記ロール対ま
    たはコンベアの生地搬送速度を制御する制御手段とを有
    することを特徴とする生地の圧延装置。
  2. 【請求項2】1対の圧延ロールからなるロール対を複数
    段に設け、前記ロール対の各段ごとに生地を圧延加工す
    る多段の圧延工程を有する生地の圧延装置において、 前記ロール対の前方に配置され、前記ロール対に生地を
    送り込むコンベアと、前記ロール対とコンベアとの間に
    配置される生地位置監視用のセンサと、該センサによる
    生地位置検出結果に基づいて、前記ロール対またはコン
    ベアの生地搬送速度を制御する制御手段とを有すること
    を特徴とする生地の圧延装置。
  3. 【請求項3】前記コンベアが、その後段のロール対より
    低い位置に配置されている請求項2に記載の生地の圧延
    装置。
  4. 【請求項4】1対の圧延ロールからなるロール対を複数
    段に設け、前記ロール対の各段ごとに生地を圧延加工す
    る多段の圧延工程を有する生地の圧延装置において、 前記ロール対の後方に配置され、前記ロール対から生地
    を受け取るコンベアと、前記ロール対とコンベアとの間
    に配置される生地位置監視用のセンサと、該センサによ
    る生地位置検出結果に基づいて、前記ロール対またはコ
    ンベアの生地搬送速度を制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする生地の圧延装置。
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