JP2001069754A - 同期整流回路 - Google Patents

同期整流回路

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JP2001069754A
JP2001069754A JP24226499A JP24226499A JP2001069754A JP 2001069754 A JP2001069754 A JP 2001069754A JP 24226499 A JP24226499 A JP 24226499A JP 24226499 A JP24226499 A JP 24226499A JP 2001069754 A JP2001069754 A JP 2001069754A
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field effect
voltage
synchronous rectifier
transformer
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Kenji Kudo
憲司 工藤
Tomiyasu Sagane
富保 砂金
Tomoyo Adachi
知代 安達
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期整流回路に関し、出力電圧が低電圧でも
確実に動作し、電力効率の改善が可能で、並列運転時に
も支障のない同期整流回路を提供する。 【解決手段】 PWM制御回路の出力によって制御され
る、トランスの一次側に配置される3端子能動素子のオ
ン・オフに同期して、該トランスの二次側に配置される
整流用3端子能動素子及び転流用3端子能動素子をオン
・オフさせて整流する同期整流回路において、トランス
の他の巻線とは独立な巻線に生ずる電圧によって、該転
流用3端子能動素子がオフの時に該整流用3端子能動素
子をオンにし、トランスの他の巻線とは独立な巻線に生
ずる電圧によって、該整流用3端子能動素子がオフの時
に該転流用3端子能動素子をオンにする構成を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期整流回路に係
り、特に、出力電圧が低電圧でも確実に動作することが
でき、電力効率を改善することが可能で、複数の同期整
流回路を並列接続して運転する時にも支障をきたすこと
がない同期整流回路に関する。
【0002】当然のことながら、通信装置や情報処理装
置などの全ての電子装置は、電源回路からエネルギーを
供給されて初めてそれら本来の機能を実現することがで
きる。
【0003】通信装置や情報処理装置などの本来の機能
を実現する主機能回路が消費する電力をW(ワット)と
すると、Wは電源回路が出力すべきエネルギーである。
そして、電源回路の電力効率をη(%)とすると、電源
回路は(100/η)Wの入力電力を得てWなる電力を
出力する。
【0004】即ち、電源回路が電力効率100%であれ
ば電子装置全体の消費電力はWに等しくなるが、電源回
路の電力効率が100%ではありえないために、電子装
置全体の消費電力は(100/η)Wに増加する。
【0005】もし、η=70%であれば、電子装置の消
費電力の増加分は(100−70)W/70=0.43
Wで、主機能回路自体の消費電力の43%にも及ぶ。
【0006】一方、η=80%であれば、電子装置の消
費電力の増加分は(100−80)W/80=0.25
Wで、主機能回路自体の消費電力の25%で済むことに
なる。
【0007】即ち、電源回路の電力効率を改善すること
で電子装置の消費電力の増加分を抑圧することができ
る。
【0008】しかも、電源回路の電力効率が100%で
はないことが原因となる、電子装置の消費電力の増加分
は電源回路内で消費される電力である。
【0009】一般に、電子装置内で電源回路に割り当て
られる単位消費電力当たりの実装スペースと主機能回路
に割り当てられる単位消費電力当たりの実装スペースを
比較すると、電源回路に割り当てられる単位消費電力当
たりの実装スペースの方が遥かに小さい。
【0010】従って、電源回路の電力効率の改善は電源
回路自体の信頼度設計上重要な事項であり、電源回路か
らのエネルギー供給があって初めて電子装置の主機能回
路が本来の機能を実現することからして、電子装置の信
頼度設計上極めて重要な事項となる。
【0011】このような背景から、電源回路の電力効率
を改善する技術が営々として研究されてきており、今後
も電源回路開発の主要テーマであることには変わりあり
ようがない。
【0012】本発明も又、電力効率を改善することがで
きる電源回路に関するものであるが、シリーズ・レギュ
レータ型とスイッチング・レギュレータ型に大別できる
電源回路のうち、特に、スイッチング・レギュレータ型
の電源回路である同期整流回路を改良し、出力電圧が低
電圧でも動作を安定にし、電力効率を改善し、並列運転
に際しても支障ない同意整流回路を実現せんとするもの
である。
【0013】
【従来の技術】図10は、従来の同期整流回路である。
【0014】図10において、1は入力コンデンサ、2
bは一次巻線2−1及び二次巻線2−2を有するトラン
スである。
【0015】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0016】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0017】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0018】尚、電界効果トランジスタ6も整流動作を
していることは電界効果トランジスタ4と何等変わりが
ないが、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効
果トランジスタと呼び、電界効果トランジスタ6を転流
用電界効果トランジスタと呼んでいる。
【0019】11はスイッチングで生ずる高周波雑音成
分が負荷側に出力されるのを阻止するチョーク・コイ
ル、12は出力コンデンサ、13は負荷に供給される電
圧を検出して電界効果トランジスタ3のオン・オフの時
間を制御し、同期整流回路の出力電圧を一定に保つPW
M制御回路(PWMはPulse Width Modulationの頭文字
をとった略で、日本語ではパルス幅変調という。そし
て、PWM制御とは、負荷に供給する電圧を制御するた
めに電界効果トランジスタ3をオン・オフする時間を制
御することを意味している。)である。
【0020】そして、上記構成要素によって同期整流回
路が構成される。尚、同期整流回路というのは、整流用
電界効果トランジスタ4及び転流用電界効果トランジス
タ6が、電界効果トランジスタ3のオン・オフに同期し
てオン・オフして整流を行なうことによっている。
【0021】14は上記同期整流回路から電力の供給を
受ける負荷である。
【0022】尚、図10の構成は、入力側の直流電圧
(DC)VINを出力側の直流電圧(DC)VO に変換す
るDC/DCコンバータであり、フォワード方向ではト
ランス2bによって絶縁がとられ、バックワード方向で
はPWM制御回路中に設けられるフォト・ダイオードに
よって絶縁がとられるので、絶縁型フォワード方式DC
/DCコンバータと呼ばれる。
【0023】又、以降においては、誤解を生ずる恐れが
ない場合には、「真性の電界効果トランジスタ」と記載
する煩わしさを避けるために、単に「電界効果トランジ
スタ」と記載することがある。即ち、「整流用電界効果
トランジスタ4を構成する真性電界効果トランジスタ4
−1」と記載するのが正確ではあるが、単に「整流用電
界効果トランジスタ4−1」と記載することがある。
【0024】図10の構成は、電界効果トランジスタ3
を一定周波数でスイッチングし、PWM制御回路で出力
電圧を検出してフィード・バックし、上記一定周波数で
スイッチングする電界効果トランジスタ3のオン時間を
制御することによって出力電圧が一定になるように制御
するものである。
【0025】入力電圧をVIN、出力電圧をVO 、トラン
ス2bの一次巻線2−1の巻数をN 1 、二次巻線2−2
の巻数をN2 、電界効果トランジスタ3がオンである時
間の比率(時比率:一定周波数に対応する周期をTと
し、電界効果トランジスタ3がオンである時間をTON
する時、TON/Tを時比率と定義する。)をDとする
と、これらの関係は次の式で表される。
【0026】 VI =(N1 /N2 )・D・VO (1) さて、図11は、図10の構成の各部の動作波形であ
る。尚、図11は動作波形の概略を示す目的のもので、
振幅の相互関係については正確には表わしてはおらず、
波形も厳密なものではないことに注意されたい。
【0027】図11(イ)は、図10のPWM制御回路
13の出力で、縦軸は電圧、横軸は時間である。PWM
制御回路13からパルス状の電圧が供給されている期間
(後の方で、この期間にAと名付けている。)に図10
の電界効果トランジスタ3がオンになり、パルス状の電
圧が供給されていない期間(後の方で、この期間にBと
名付けている。)に電界効果トランジスタ3がオフにな
る。
【0028】図11(ニ)はトランス2bの一次巻線2
−1に印加される電圧で、縦軸は電圧、横軸は時間であ
る。
【0029】電界効果トランジスタ3がオンである時、
トランス2bの一次巻線2−1には図11(ニ)の期間
Aに示す電圧が印加される。
【0030】図11(ロ)は電界効果トランジスタ3
(図ではFET3と標記している。)のソース・ドレイ
ン電圧(図ではVDSトランジスタ標記している。以降
も、同様に標記する。)で、縦軸は電圧、横軸は時間で
ある。又、図11(ハ)は電界効果トランジスタ3のド
レイン電流(図ではID と標記している。以降も、同様
に標記する。)で、縦軸は電流、横軸は時間である。
【0031】トランス2bの一次巻線2−1にかかる電
圧と電界効果トランジスタ3のソース・ドレイン電圧の
和は入力電圧に等しく一定であるので、電界効果トラン
ジスタ3のソース・ドレイン電圧は図11(ロ)の期間
Aの如くなり、電界効果トランジスタ3のドレイン電流
は図11(ハ)の期間Aの如くなる。
【0032】トランス2bの一次巻線2−1にかかる電
圧が図11(ニ)の期間Aの如くなるので、トランス2
bの二次巻線2−2には、図11(ホ)の如く、一次巻
線電圧に巻数比を乗じた電圧が印加される。尚、図11
(ホ)において、縦軸は電圧、横軸は時間である。
【0033】これにより、トランス2bの二次巻線2−
2の巻始、整流用電界効果トランジスタ4−1のゲー
ト、整流用電界効果トランジスタ4−1のソース、整流
用電界効果トランジスタ4の寄生ダイオード4−2、ト
ランス2bの二次巻線2−2の巻終をたどるループによ
って整流用電界効果トランジスタ4−1(図ではFET
4と標記している。以降も、同様に標記する。)のゲー
ト・ソース間に図11(ヘ)の期間Aに示す電圧が印加
される。尚、図11(ヘ)において、縦軸は電圧、横軸
は時間である。
【0034】整流用電界効果トランジスタ4−1のゲー
ト・ソース間には図11(ヘ)に示す電圧が印加される
ため、整流用電界効果トランジスタ4−1がオンにな
り、トランス2bの二次巻線2−2の巻始、チョーク・
コイル11、負荷14(正確にはコンデンサ12も含
む。)、整流用電界効果トランジスタ4−1のソース、
整流用電界効果トランジスタ4−1のドレイン、トラン
ス2bの二次巻線2−2の巻終をたどるループによって
負荷に電力が供給される。これが、図11(ト)に示さ
れている。尚、図11(ト)は整流用電界効果トランジ
スタ4−1のドレイン電流で、縦軸は電流、横軸は時間
である。
【0035】尚、図11(ト)において、整流用電界効
果トランジスタ4−1のドレイン電流が時間的に増加す
るのは次の理由による。即ち、トランス2bの二次巻線
2−2にかかる電圧が図11(ホ)の如く期間Aで一定
になり、負荷にかかる電圧も一定なため、チョーク・コ
イル11の端子電圧もこの期間内で一定になる。そし
て、チョーク・コイルの端子電圧Vと電流Iは、チョー
ク・コイルのインダクタンスをLとすると、 V=L(dI/dt)≠0 なる関係にあるので、電流が時間的に一定の率で増加す
るのである。
【0036】又、図11(ハ)における説明で、電界効
果トランジスタ3のドレイン電流が時間的に増加する理
由に触れなかったが、上記と同じ理由である。
【0037】一方、図10の電界効果トランジスタ3が
オフの時、即ち期間Bには、トランス2bの一次巻線2
−1及び二次巻線2−2には、図11(ニ)及び図11
(ホ)の期間Bに示す、極性が逆の電圧が印加される。
【0038】この時、トランス2bの二次巻線2−2の
巻終、転流用電界効果トランジスタ6−1のゲート、転
流用電界効果トランジスタ6−1のソース、転流用電界
効果トランジスタの寄生ダイオード6−2、二次巻線2
−2の巻始をたどるループによって転流用電界効果トラ
ンジスタ6−1のゲート・ソース間に図11(ホ)の期
間Bに示す電圧が印加されて、転流用電界効果トランジ
スタ6−1がオンになる。
【0039】従って、チョーク・コイル11、負荷1
4、転流用電界効果トランジスタ6−1のソース、転流
用電界効果トランジスタ6−1のドレイン、チョーク・
コイル11をたどるループによって負荷に電力が供給さ
れる。
【0040】但し、図11(ホ)のCの期間において
は、トランス2bの二次巻線2−2にかかる電圧が低
く、転流用電界効果トランジスタ6−1(図ではFET
6と標記している。)のゲート・ソース電圧を示す図1
1(チ)の如く、転流用電界効果トランジスタ6−1の
ゲート・ソース電圧も低いので、転流用電界効果トラン
ジスタ6−1はオンになりえず、転流用電界効果トラン
ジスタの寄生ダイオード6−2を経由して負荷に電力が
供給される。これも含めて電界効果トランジスタ6のド
レイン電流が、図11(リ)に示されている。尚、図1
1(リ)において、電流が時間的に漸減するのは、図1
1(ト)において時間的に漸増するのと同じ理由であ
る。
【0041】尚、図11(ロ)、図11(ニ)、図11
(ホ)、図11(チ)に示す如く、PWM制御回路が電
圧パルスを出力していない期間において電圧波形がまる
みを帯びているのは、トランス2bの励磁エネルギーを
放出する(これを、一般に励磁エネルギーをリセットす
るという。)時にトランス2bの巻線のリーケージ・イ
ンダクタンスと電界効果トランジスタの寄生容量によっ
て生ずる共振の影響である。
【0042】又、期間Bでまるみを帯びていた電圧波形
が期間Cで一定電圧になるのは、励磁エネルギーのリセ
ットが終了するからである。
【0043】図12は、図11の動作波形を裏付ける実
測波形で、図10の電界効果トランジスタ3のドレイン
・ソース間電圧を例に示している。縦軸は電圧で、単位
は50V/1目盛、横軸は時間で、単位は1μs/1目
盛である。単位は波形図の中にも記載している。
【0044】このように、電界効果トランジスタ3のド
レイン・ソース間電圧はまるみを帯びた期間と一定値と
なる期間の組合せ波形になっている。これにより、トラ
ンス2bの各巻線にかかる電圧や転流用電界効果トラン
ジスタ6−1のゲート・ソース間電圧も図12の波形と
類似の波形になる。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】図10に示した従来の
同期整流回路には以下の3つの問題点がある。
【0046】第一は、出力電圧が低電圧の場合、同期整
流用電界効果トランジスタ、即ち、整流用電界効果トラ
ンジスタと転流用電界効果トランジスタをオンにするこ
とができない場合がある。
【0047】例えば、入力電圧が48V、出力電圧が2
Vで、定常時の時比率Dが0.4である場合、(1)式
より 2=0.4×48(N2 /N1 ) となるので、 (N2 /N1 )=0.104 を得る。
【0048】この巻数比の場合、図10の電界効果トラ
ンジスタの4のゲート・ソース電圧は、 48V×0.104=4.99V となる。
【0049】通常、同期整流回路に適した電界効果トラ
ンジスタを完全にオンさせるためには5Vを超える電圧
を電界効果トランジスタのゲート・ソース間に印加する
必要がある。
【0050】従って、上記4.99Vでは同期整流用電
界効果トランジスタを完全にはオンさせることができ
ず、オン抵抗が大きくなるので、電力効率の低下を招く
ことになる。入力電圧が更に低い場合には同期整流用電
界効果トランジスタをオンさせること自体が不可能にな
る。
【0051】第二は、図10の電界効果トランジスタ3
がオフの時、図10のトランス2bの励磁エネルギーの
リセットにより、図11(チ)に示す如く、転流用電界
効果トランジスタのゲート・ソース間にかかる電圧が低
くなって転流用電界効果トランジスタの駆動が休止する
期間が生ずることがある。そして、この休止期間はトラ
ンスのリーケージ・インダクタンスと電界効果トランジ
スタの寄生容量によって決まるので、電源回路の設計上
任意にコントロールすることは極めて困難である。
【0052】この休止期間においては、負荷に供給する
電流は図10の転流用電界効果トランジスタの寄生ダイ
オード6−2を経由して流れるが、寄生ダイオード6−
2の順方向電圧は1V程度あるため、電源回路の損失の
増加、即ち電力効率の低下をもたらす。これは、特に出
力電圧が低い場合に顕著である。概算によれば、休止期
間がスイッチング周期の1/10で、出力電圧が2Vの
場合には、電力効率は3%程度低下するが、80%程度
の高電力効率を目指して設計する場合には3%の電力効
率の低下は非常に大きな損失となる。
【0053】第三は、図10の構成の同期整流回路を複
数並列接続して運転する場合、1つの同期整流回路がダ
ウンした時に他の全ての同期整流回路がシャット・ダウ
ンすることである。
【0054】図13は、従来の同期整流回路を並列運転
する際の問題を説明する図である。
【0055】図13において、1は入力コンデンサ、2
bは一次巻線2−1及び二次巻線2−2を有するトラン
スである。
【0056】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0057】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0058】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0059】尚、電界効果トランジスタ6も整流してい
ることは電界効果トランジスタ4と何等変わりがない
が、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効果ト
ランジスタと呼び、電界効果トランジスタ6を転流用電
界効果トランジスタと呼んでいる。
【0060】11は負荷側にスイックングに伴う高周波
雑音成分を出力しないためのチョーク・コイル、12は
出力コンデンサ、13は負荷に供給される電圧を検出し
て電界効果トランジスタ3がオン・オフする時間を制御
するPWM制御回路である。
【0061】そして、上記の構成要素によって並列運転
する2台の同期整流回路のうち第一の同期整流回路10
0を構成する。
【0062】101は並列運転する第二の同期整流回路
で、構成は第一の同期整流回路100と同じである。
【0063】14は負荷である。
【0064】第一の同期整流回路100と第二の同期整
流回路101の両者が正常に動作していれば、各々の同
期整流回路における同期整流用電界効果トランジスタに
は図11で示した電圧が印加されており、何等問題は生
じない。
【0065】仮に、第一の同期整流回路100がダウン
したものとする。この時には、第一の同期整流回路10
0の出力電圧が0Vとなり、第二の同期整流回路101
の出力電圧が第一の同期整流回路100の出力端子に供
給されることになる。
【0066】この結果、図13の整流用電界効果トラン
ジスタ4−1のゲート・ソース間に第二の同期整流回路
101の出力電圧が印加され、整流用電界効果トランジ
スタ4−1はオンになる。
【0067】即ち、チョーク・コイル11、トランス2
bの二次巻線2−2、整流用電界効果トランジスタ4−
1のドレイン、整流用電界効果トランジスタ4−1のソ
ースをたどるループによって第二の同期整流回路101
の出力端子が短絡されることになるので、第二の同期整
流回路101もシャット・ダウン状態になり、2台の同
期整流回路による並列運転が不可能になる。
【0068】この問題は、並列にする同期整流回路の数
には関係なく、1台の同期整流回路がダウンすると他の
全ての同期整流回路がシャット・ダウン状態になる。
又、図13に示した同期整流回路ではNチャネル型の電
界効果トランジスタを用いる例を示しているが、これを
Pチャネル型の電界効果トランジスタに置換しても同様
な問題が生ずる。
【0069】本発明は、従来の同期整流回路におけるか
かる問題点に鑑み、出力電圧が低電圧でも確実に動作す
ることができ、電力効率を改善することが可能で、複数
の同期整流回路を並列に接続して運転する時にも支障を
きたさない同期整流回路を提供することを目的とする。
【0070】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、トランス
の一次巻線及び二次巻線とは独立な三次巻線を介して整
流用電界効果トランジスタのゲートに電圧を供給すると
共に、トランスの一次巻線及び二次巻線とは独立な四次
巻線を介して転流用電界効果トランジスタのゲートに電
圧を供給する技術である。
【0071】第一の発明によれば、トランスの一次巻線
と二次巻線の巻数比とは独立な電圧を整流用電界効果ト
ランジスタのゲート・ソース間と転流用電界効果トラン
ジスタのゲート・ソース間に供給することができるため
に、同期整流回路の出力電圧が低電圧である時にも、整
流用電界効果トランジスタと転流用電界効果トランジス
タに、十分にオンさせるゲート・ソース間電圧を供給す
ることができる。
【0072】又、三次巻線を介して整流用電界効果トラ
ンジスタのゲートに電圧を供給するために、並列運転中
にダウンした同期整流回路を構成する整流用電界効果ト
ランジスタが、並列運転の相手の同期整流回路の出力端
子を短絡することがない構成になるので、並列運転中の
全ての同期整流回路がダウンすることがなくなる。
【0073】第二の発明は、トランスの一次巻線及び二
次巻線とは独立な三次巻線を介して整流用電界効果トラ
ンジスタのゲートに電圧供給し、トランスの一次巻線及
び二次巻線とは独立な四次巻線を介して転流用電界効果
トランジスタのゲートに電圧を供給すると共に、トラン
スの上記巻線とは独立な五次巻線に生じた電圧を平滑し
て、電力吸収回路に供給することによってトランスの巻
線に蓄えられた励磁エネルギーをリセットする技術であ
る。
【0074】第二の発明によれば、トランスの一次巻線
と二次巻線の巻数比とは独立な電圧を整流用電界効果ト
ランジスタのゲートと転流用電界効果トランジスタのゲ
ートに供給することができるために、出力電圧が低電圧
である時にも、整流用電界効果トランジスタと転流用電
界効果トランジスタを十分にオンさせることができる。
【0075】又、並列運転中にダウンした同期整流回路
を構成する整流用電界効果トランジスタが並列運転の相
手の同期整流回路を短絡することがない構成になるの
で、並列運転中の全ての同期整流回路がダウンすること
がなくなる。
【0076】更に、励磁エネルギーのリセットを該電力
吸収回路の等価抵抗を調整することによって、転流用電
界効果トランジスタの休止状態を避けることができる。
電界効果トランジスタのオン抵抗は寄生ダイオードのオ
ン抵抗より遥かに低い値なので、これによって、同期整
流回路の電力効率を改善することができる。
【0077】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態である。
【0078】図1において、1は入力コンデンサ、2は
一次巻線2−1、二次巻線2−2、三次巻線2−3及び
四次巻線2−4を有するトランスである。
【0079】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0080】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0081】5は抵抗である。
【0082】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0083】尚、電界効果トランジスタ6も整流してい
ることは電界効果トランジスタ4と何等変わりがない
が、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効果ト
ランジスタと呼び、電界効果トランジスタ6を転流用電
界効果トランジスタと呼んでいる。
【0084】7は抵抗である。
【0085】11はスイッチングによる高周波雑音成分
が負荷側に出力されることを阻止するチョーク・コイ
ル、12は出力コンデンサ、13は負荷に供給される電
圧を検出して電界効果トランジスタ3がオン・オフする
時間を制御するPWM制御回路である。
【0086】そして、上記の構成要素によって同期整流
回路が構成される。
【0087】14は負荷である。
【0088】トランス2の一次巻線の巻数をN1 、二次
巻線の巻数をN2 、三次巻線の巻数をN3 、四次巻線の
巻数をN4 とし、入力電圧をVIN、出力電圧をVO 、時
比率をDとすれば、出力電圧は既に説明した(1)式で
与えられる。
【0089】一方、整流用電界効果トランジスタ4−1
のゲート・ソース電圧VGS4は、 VGS4 =(N3 /N1 )VIN (2) で与えられ、転流用電界効果トランジスタ6−1のゲー
ト・ソース電圧VGS6 は、波形が矩形であると仮定する
と、 VGS6 =(N4 /N1 )(D/1−D)VIN (3) で与えられる。
【0090】従って、整流用電界効果トランジスタ4−
1のゲート・ソース電圧も転流用電界効果トランジスタ
6−1のゲート・ソース電圧も二次巻線の巻数N2 の影
響を受けない電圧になる。
【0091】即ち、整流用電界効果トランジスタ4−1
のゲート・ソース電圧も転流用電界効果トランジスタ6
−1のゲート・ソース電圧も、同期整流回路の出力電圧
Oとは無関係な電圧になるので、オンするために十分
な電圧を任意に得ることができる。つまり、出力電圧が
低電圧であっても同期整流用電界効果トランジスタを完
全にオンさせることが可能になり、安定な整流動作と電
力効率の改善が可能になる。
【0092】又、図1の構成の同期整流回路を複数並列
接続して運転する際、1個の同期整流回路がダウンした
時に、他の全ての同期整流回路の出力電圧を短絡するル
ープが存在しないので、並列運転が停止されることがな
い。
【0093】図2は、本発明の第二の実施の形態であ
る。
【0094】図2において、1は入力コンデンサ、2a
は一次巻線2−1、二次巻線2−2、三次巻線2−3、
四次巻線2−4及び五次巻線2−5を有するトランスで
ある。
【0095】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0096】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0097】5は抵抗である。
【0098】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0099】尚、電界効果トランジスタ6も整流動作を
していることは電界効果トランジスタ4と何等変わりが
ないが、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効
果トランジスタと呼び、電界効果トランジスタ6を転流
用電界効果トランジスタと呼んでいる。
【0100】7は抵抗である。
【0101】8はダイオード、9はコンデンサ、10は
抵抗で、上記構成要素によってリセット回路を構成す
る。
【0102】11はスイッチングに伴う高周波雑音成分
が負荷側に出力されることを阻止するチョーク・コイ
ル、12は出力コンデンサ、13は負荷に供給される電
圧を検出して電界効果トランジスタ3がオン・オフする
時間を制御するPWM制御回路である。
【0103】そして、上記構成要素によって同期整流回
路が構成される。
【0104】14は負荷である。
【0105】図5は、五次巻線に接続される抵抗値とト
ランスの巻線電圧の関係を説明する図である。
【0106】尚、トランスの共振の影響を考慮した解析
は困難であるので、矩形波で一次近似して、物理的な意
味を中心にリセット動作について説明する。
【0107】図5(イ)は、五次巻線の巻線電圧であ
り、縦軸は電圧、横軸は時間である。又、図5(ロ)
は、抵抗10を流れるリセット電流で、縦軸は電流、横
軸は時間である。そして、五次巻線の巻線電圧とリセッ
ト電流の双方において、太い破線()、細い実線
()及び太い実線()は抵抗10の抵抗値に対応し
ており、太い破線()が最も抵抗値が大きく、太い実
線()が最も抵抗値が小さい。
【0108】ここで、図5(ロ)において、TONで示さ
れる期間は図2の電界効果トランジスタ3がオンの期間
である。この期間に流れる細い破線で表される電流はト
ランスの励磁電流で、電界効果トランジスタ3のオン期
間が終わる時刻に最大値IPとなる。
【0109】又、図5(ロ)において、TOFF で示され
る期間は図2の電界効果トランジスタ3がオフの期間で
あり、TR で示される期間はリセット期間である。
【0110】さて、図5(イ)において、 VM ・TON=VR ・TR (4) が成立する。これは、トランスを励磁したエネルギーと
リセットするエネルギーが等しいということを意味して
いる。そして、図5(イ)には、太い破線()、細い
実線()及び太い実線()の3つのケースが示され
ているが、いずれのケースでも(4)式が成立する。即
ち、(VR ・TR )は一定である。
【0111】ところで、リセット電流の初期値は上記I
P に等しくなる。そして、トランスの五次巻線のメイン
・インダクタンスをLとすると、 IP =(VR ・TR )/L (5) が成立し、上記より(VR ・TR )は一定であるので、
リセット電流の初期値も一定になる。
【0112】さて、図2の抵抗10の値を小さくしてゆ
くとリセット電流の積分値が増えるので、図5(ロ)の
如く、抵抗10の値を小さくしてゆくとリセット電流の
傾斜が小さくなり、リセット時間TR が長くなる。そし
て、特定の抵抗値において休止期間をゼロにすることが
できる。
【0113】即ち、図2の構成における、トランスの五
次巻線2−5と、五次巻線2−5に接続されたダイオー
ド8、コンデンサ9及び抵抗10よりなるリセット回路
によって、トランス2aの励磁エネルギーのリセットに
伴う転流用電界効果トランジスタ6−1がオフになる期
間を0にすることができる。
【0114】これにより、負荷電流が転流用電界効果ト
ランジスタ6の寄生ダイオード6−2を流れることがな
くなり、電力効率を改善することができる。
【0115】尚、休止期間が丁度0になる抵抗値より更
に小さな抵抗値にすると、トランスの巻線に直流重畳電
流が流れるようになる。この状態になってもリセット動
作自体には変化はないが、トランスが重畳直流によって
飽和する恐れがあるので、抵抗10の値は休止期間が丁
度0になる抵抗値に設定するのが好ましい。
【0116】図3は、念の為に示す、図2の構成の各部
の動作波形である。一部電圧波形がリセット時に共振の
影響を受けてまるみを帯びた波形になるか、共振の影響
を受けることがなくて矩形の波形になるかの違いがある
ものの、図11における説明によって図3も理解できる
と思われるので、ここでは重複とも思える説明は省略し
たい。
【0117】ただ、一部電圧波形がリセット時に共振の
影響を受けてまるみを帯びた波形にならず、ほぼ矩形波
になることを実測波形によって示しておきたい。
【0118】図4は、図3の動作波形を裏付ける実測波
形で、図2の電界効果トランジスタ3のドレイン・ソー
ス間電圧を例に示している。縦軸は電圧で、単位は50
V/1目盛、横軸は時間で、単位は1μs/1目盛であ
る。単位は波形図の中にも記載している。
【0119】図12とは明らかに異なって、立ち上がり
部分に若干の振動があるものの、電界効果トランジスタ
3のドレイン・ソース間電圧はほぼ矩形波になってい
る。これにより、トランスの巻線電圧や転流用電界効果
トランジスタ6−1のドレイン・ソース間電圧もほぼ矩
形波になる。
【0120】逆に、図4の実測波形から、トランスのリ
セット動作に関する上記説明に妥当性を認めることがで
きるといえる。
【0121】このように、図2の構成によれば、図2の
電界効果トランジスタ3がオフの時に、転流用電界効果
トランジスタ6−1が休止状態になることを回避するこ
とが可能になる。
【0122】さて、図2の構成においても図1の構成と
同様に、整流用電界効果トランジスタ4−1と転流用電
界効果トランジスタ6−1のゲート・ソース間には出力
電圧とは無関係な電圧を供給することができるので、こ
れら同期整流用電界効果トランジスタを完全にオンさせ
ることが可能になり、安定な整流動作と電力効率の改善
が可能になる。
【0123】又、図2の構成の同期整流回路を複数並列
に接続して運転する際、1個の同期整流回路がダウンし
た時に、他の全ての同期整流回路の出力電圧を短絡する
ループが存在しないので、並列運転が停止されることが
ない。
【0124】従って、図2の構成においては、従来の同
期整流回路における問題点の全てを解決することができ
る。即ち、出力電圧が低電圧でも確実に動作することが
でき、電力効率を改善することが可能で、並列運転時に
も支障をきたさない同期整流回路を実現することができ
る。
【0125】以上が、本発明の基本的な技術であり、以
降は、上記基本的技術の応用技術である。
【0126】図6は、本発明の第三の実施の形態であ
る。
【0127】図6において、1は入力コンデンサ、2a
は一次巻線2−1、二次巻線2−2、三次巻線2−3、
四次巻線2−4及び五次巻線2−5を有するトランスで
ある。
【0128】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0129】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0130】5は抵抗である。
【0131】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0132】尚、電界効果トランジスタ6も整流してい
ることは電界効果トランジスタ4と何等変わりがない
が、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効果ト
ランジスタといい、電界効果トランジスタ6を転流用電
界効果トランジスタといっている。
【0133】7は抵抗である。
【0134】8はダイオード、9はコンデンサである。
【0135】11はチョーク・コイル、12は出力コン
デンサ、13は負荷に供給される電圧を検出して電界効
果トランジスタ3のオン・オフを制御するPWM制御回
路で、PWM制御回路13は電界効果トランジスタ3の
オン・オフを制御する電圧を生成するスイッチング制御
回路13−1(図では、SW制御回路と標記してい
る。)を備えている。
【0136】そして、スイッチング制御回路13−1に
はコンデンサ9の端子電圧が供給されている。即ち、ス
イッチング制御回路13−1が図2の構成の抵抗10に
代わってリセット回路の構成要素になっている。
【0137】14は負荷である。
【0138】図6の構成は、スイッチング制御回路13
−1を励磁エネルギーを吸収する要素としていることが
特徴であるが、図2において抵抗10で励磁エネルギー
を吸収することと何等変わりがないので、図6の構成も
又、出力電圧が低電圧でも確実に動作することができ、
電力効率を改善することが可能で、並列運転時にも支障
をきたさない同期整流回路に及び同期整流回路を実現す
ることができる構成である。
【0139】図7は、本発明の第四の実施の形態であ
る。
【0140】図7において、1は入力コンデンサ、2a
は一次巻線2−1、二次巻線2−2、三次巻線2−3、
四次巻線2−4及び五次巻線2−5を有するトランスで
ある。
【0141】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0142】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0143】5は抵抗である。
【0144】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成されると考えてよい。
【0145】尚、電界効果トランジスタ6も整流してい
ることは電界効果トランジスタ4と何等変わりがない
が、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効果ト
ランジスタといい、電界効果トランジスタ6を転流用電
界効果トランジスタといっている。
【0146】7は抵抗である。
【0147】8はダイオード、9はコンデンサである。
【0148】11はチョーク・コイル、12は出力コン
デンサ、13は負荷に供給される電圧を検出して電界効
果トランジスタ3のオン・オフを制御するPWM制御回
路である。
【0149】15は抵抗で、抵抗15を介してダイオー
ド8及びコンデンサ9で五次巻線2−5の巻線電圧を平
滑した出力が負荷に供給される。即ち、負荷14が図2
の構成の抵抗10に代わってリセット回路の構成要素に
なっている。
【0150】14は負荷である。
【0151】図7の構成は、抵抗15と負荷14を励磁
エネルギーを吸収する要素としていることが特徴である
が、図2において抵抗10で励磁エネルギーを吸収する
ことと何等変わりがないので、図7の構成も又、出力電
圧が低電圧でも確実に動作することができ、電力効率を
改善することが可能で、並列運転時にも支障をきたさな
い同期整流回路に及び同期整流回路を実現することがで
きる構成である。
【0152】しかも、図7の構成ではリセット電流を負
荷に供給するので、一層電力効率を改善することが可能
になる。
【0153】図8は、本発明の第五の実施の形態であ
る。
【0154】図8において、1は入力コンデンサ、2a
は一次巻線2−1、二次巻線2−2、三次巻線2−3、
四次巻線2−4及び五次巻線2−5を有するトランスで
ある。
【0155】3は入力電圧のスイッチングを行なう電界
効果トランジスタである。
【0156】4は電界効果トランジスタ3がオンの時に
負荷に電力を供給する整流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ4−1と寄生ダイオード4
−2によって構成されると考えてよい。
【0157】5は抵抗である。
【0158】6は電界効果トランジスタ3がオフの時に
負荷に電力を供給する転流用電界効果トランジスタで、
真性の電界効果トランジスタ6−1と寄生ダイオード6
−2によって構成される。
【0159】尚、電界効果トランジスタ6も整流してい
ることは電界効果トランジスタ4と何等変わりがない
が、習慣で電界効果トランジスタ4を整流用電界効果ト
ランジスタといい、電界効果トランジスタ6を転流用電
界効果トランジスタといっている。
【0160】7は抵抗である。
【0161】8はダイオード、9はコンデンサである。
【0162】11はチョーク・コイル、12は出力コン
デンサ、13は負荷に供給される電圧を検出して電界効
果トランジスタ3のオン・オフを制御するPWM制御回
路である。
【0163】16は定電流回路で、定電流回路16を介
してダイオード8及びコンデンサ9で五次巻線2−5の
巻線電圧を平滑した出力が負荷に供給される。即ち、定
電流回路16が図2の構成の抵抗10に代わってリセッ
ト回路の構成要素になっている。
【0164】14は負荷である。
【0165】図8の構成は、定電流回路16を励磁エネ
ルギーを吸収する要素としていることが特徴であるが、
図2において抵抗10で励磁エネルギーを吸収すること
と何等変わりがないので、図7の構成も又、出力電圧が
低電圧でも確実に動作することができ、電力効率を改善
することが可能で、並列運転時にも支障をきたさない同
期整流回路に及び同期整流回路を実現することができる
構成である。
【0166】しかも、図8の構成ではリセット電流を負
荷に供給するので、一層電力効率を改善することが可能
になる。
【0167】ここで、定電流回路の構成の例を図9に示
す。
【0168】図9において、16−1はトランジスタ、
16−2は抵抗、16−3はダイオード、16−4はダ
イオード、16−5は抵抗である。
【0169】図9の構成においては、2個のダイオード
16−3、16−4の直列回路と、抵抗16−2とトラ
ンジスタ16−1のベース・エミッタの直列回路が並列
に接続された形になっている。
【0170】ここで、トランジスタ16−1のベース・
エミッタ間電圧とダイオード16−3、16−4の順方
向電圧はほぼ等しいと考えてよいので、抵抗16−2に
はダイオード1個分の順方向電圧が印加されるので、抵
抗16−2の抵抗値をRとし、ダイオードの順方向電圧
をVD とすると、図9に示した定電流回路が供給する電
流の初期値ははVD /Rとなる。
【0171】従って、抵抗16−2の抵抗値を適宜選択
することにより、再三説明した休止期間を0にすること
ができる。
【0172】さて、上記においては本発明の第二の実施
の形態から本発明の第五の実施の形態までを独立的に扱
っているが、これらは技術的に関係が深いので、それを
まとめておく。
【0173】先ず、本発明の第二の実施の形態において
は抵抗にリセット電流を流し、本発明の第三の実施の形
態ではスイッチング制御回路にリセット電流を流し、本
発明の第四の実施の形態では抵抗を介して負荷にリセッ
ト電流を流し、本発明の第五の実施の形態では定電流回
路にリセット電流を流している。リセット電流を流す各
々の構成要素は異なるが、全てリセット電流を吸収する
電力吸収回路であるということができる。
【0174】又、本発明の第四の実施の形態は抵抗を介
して負荷にリセット電流を流し、本発明の第五の実施の
形態は定電流回路にリセット電流を供給して負荷に電流
を流すものであるから、共に、リセット電流を負荷に結
合する構成要素を備えたものであるといえる。
【0175】さて、本発明の実施のためには、従来2つ
の巻線を有していればよかったトランスに、4つ又は5
つの巻線を必要とする。これは、一見不利のようである
が、実はそうではない。
【0176】即ち、三次巻線と四次巻線は同期整流用電
界効果トランジスタのゲートに電圧を与えるだけで電流
を流す必要はないので、巻線に使用する導線は極めて細
くてよい。又、五次巻線に流れる電流はリセット電流で
あるので、一次巻線並の導線を使用することができる。
【0177】従って、4つ又は5つの巻線が必要になっ
ても、トランスの大きさには殆ど変化はなく、巻線数の
増加によって生ずる不利益はない。
【0178】最後に、本発明に適用する能動素子につい
て記載しておきたい。
【0179】まず、本発明の第一の実施の形態から本発
明の第五の実施の形態まで、一貫してNチャネル型の電
界効果トランジスタを適用する構成を示してきたが、本
発明はPチャネル型電界効果トランジスタを適用する回
路にも適用できる。
【0180】これは、トランスの巻線の巻き方向との関
係や、並列運転をする際に他の同期整流回路の出力電圧
によって整流用電界効果トランジスタがオンしない配置
を適性に決めることによって可能である。そして、この
ことは、同期整流回路に携わる者にとっては容易に想到
しうることなので、上記の如く指摘しておくに止め,具
体的な回路を図示しての説明は省略する。
【0181】又、上記においては、使用する能動素子を
電界効果トランジスタに限定して記載しているが、これ
は、耐圧とオン抵抗(損失)の両面から電界効果トラン
ジスタを適用するのがベストだということを考慮してい
るからである。
【0182】しかし、能動素子の動作原理を考慮すれ
ば、電界効果トランジスタに限定する必要はない。即
ち、バイポーラ・トランジスタをスイッチング素子とし
て適用することも、又、同期整流用素子として適用する
ことも可能である。この場合、NPNトランジスタとN
チャネル型電界効果トランジスタを対応させ、PNPト
ランジスタをPチャネル型電界効果トランジスタに対応
させ、バイポーラ・トランジスタのベース、エミッタ、
コレクタを、それぞれ、電界効果トランジスタのゲー
ト、ソース、ドレインに対応させれば、本発明と同様な
同期整流回路をバイポーラ・トランジスタによっても実
現することができる。
【0183】即ち、本発明の同期整流回路は3端子型能
動素子によって実現できるといえる。
【0184】
【発明の効果】第一の発明によれば、トランスの一次巻
線と二次巻線の巻数比とは独立な電圧を整流用電界効果
トランジスタのゲートと転流用電界効果トランジスタの
ゲートに供給することができるために、出力電圧が定電
圧である時にも、整流用電界効果トランジスタと転流用
電界効果トランジスタを十分にオンさせることができ
る。
【0185】又、並列運転中にダウンした同期整流回路
を構成する整流用電界効果トランジスタが並列運転の相
手の同期整流回路を短絡することがない構成にすること
ができるので、並列運転中の全ての同期整流回路がダウ
ンすることがなくなる。
【0186】第二の発明によれば、トランスの一次巻線
と二次巻線の巻数比とは独立な電圧を整流用電界効果ト
ランジスタのゲートと転流用電界効果トランジスタのゲ
ートに供給することができるために、出力電圧が定電圧
である時にも、整流用電界効果トランジスタと転流用電
界効果トランジスタを十分にオンさせることができる。
【0187】又、並列運転中にダウンした同期整流回路
を構成する整流用電界効果トランジスタが並列運転の相
手の同期整流回路を短絡することがない構成にすること
ができるので、並列運転中の全ての同期整流回路がダウ
ンすることがなくなる。
【0188】更に、励磁エネルギーのリセットを該抵抗
によって調整することによって、転流用電界効果トラン
ジスタのオン状態が休止することを避けることができ
る。電界効果トランジスタのオン抵抗は寄生ダイオード
のオン抵抗より遥かに低い値なので、これによって、同
期整流回路の電力効率を改善することができる。
【0189】更に、第二の発明を応用すれば、トランス
のリセット電流を同期整流回路の一部に供給したり、負
荷に供給することによって、電力効率を一層改善するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 本発明の第二の実施の形態。
【図3】 図2の構成の各部の動作波形。
【図4】 図3の動作波形を裏付ける実測波形。
【図5】 五次巻線に接続される抵抗値とトランスの巻
線電圧の関係。
【図6】 本発明の第三の実施の形態。
【図7】 本発明の第四の実施の形態。
【図8】 本発明の第五の実施の形態。
【図9】 定電流回路の例。
【図10】 従来の同期整流回路。
【図11】 図10の構成の各部の動作波形。
【図12】 図11の動作波形を裏付ける実測波形。
【図13】 従来の同期整流回路を並列運転する際の問
題を説明する図。
【符号の説明】
1 コンデンサ 2 トランス 2a トランス 2b トランス 2−1 一次巻線 2−2 二次巻線 2−3 三次巻線 2−4 四次巻線 2−5 五次巻線 3 電界効果トランジスタ 4 整流用電界効果トランジスタ 4−1 真性の電界効果トランジスタ 4−2 寄生ダイオード 5 抵抗 6 転流用電界効果トランジスタ 6−1 真性の電界効果トランジスタ 6−2 寄生ダイオード 7 抵抗 8 ダイオード 9 コンデンサ 10 抵抗 11 チョーク・コイル 12 コンデンサ 13 PWM制御回路 13−1 スイッチング制御回路(SW制御回路) 14 負荷 15 抵抗 16 定電流回路 16−1 トランジスタ 16−2 抵抗 16−3 ダイオード 16−4 ダイオード 16−5 抵抗 100 第一の同期整流回路 101 第二の同期整流回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 知代 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5H006 CA02 CB03 CB07 CC08 5H730 AA14 BB23 BB57 BB82 DD04 EE02 EE08 EE10 EE14 EE75 FD01 FG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PWM(Pulse Width Modulation)制御
    回路によって出力電圧を制御され、 トランスの一次巻線側に配置されるスイッチング用3端
    子能動素子のオン・オフに同期して、該トランスの二次
    巻線側に配置される整流用3端子能動素子及び転流用3
    端子能動素子を交互にオン・オフさせて整流する同期整
    流回路において、 該トランスの三次巻線に生ずる電圧によって、該整流用
    3端子能動素子のオン・オフを制御し、 該トランスの四次巻線に生ずる電圧によって、該転流用
    3端子能動素子をオン・オフを制御する構成を備えるこ
    とを特徴とする同期整流回路。
  2. 【請求項2】 PWM(Pulse Width Modulation)制御
    回路によって出力電圧を制御され、 トランスの一次巻線側に配置されるスイッチング用3端
    子能動素子のオン・オフに同期して、該トランスの二次
    巻線側に配置される整流用3端子能動素子及び転流用3
    端子能動素子を交互にオン・オフさせて整流する同期整
    流回路において、 該トランスの三次巻線に生ずる電圧によって、該整流用
    3端子能動素子のオン・オフを制御し、 該トランスの四次巻線に生ずる電圧によって、該転流用
    3端子能動素子をオン・オフを制御し、 該トランスの五次巻線に生ずる電圧を平滑して電力吸収
    回路に供給し、該トランスの巻線に蓄えられた励磁エネ
    ルギーをリセットする電流を流す構成を備えることを特
    徴とする同期整流回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の同期整流回路であって、 上記電力吸収回路は抵抗であることを特徴とする同期整
    流回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の同期整流回路であって、 上記電力吸収回路は、上記PWM制御回路を構成する、
    上記スイッチング用3端子能動素子のオン・オフを制御
    するスイッチング制御回路であることを特徴とする同期
    整流回路。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の同期整流回路であって、 上記電力吸収回路は、上記励磁エネルギーをリセットす
    る電流を該同期整流回路の負荷に結合する回路であるこ
    とを特徴とする同期整流回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100856367B1 (ko) * 2003-11-11 2008-09-04 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 경화성 조성물, 경화물, 컬러 필터 및 액정 표시 장치

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