JP2001069522A - 陰極線管の画質調整方法 - Google Patents

陰極線管の画質調整方法

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JP2001069522A
JP2001069522A JP23777399A JP23777399A JP2001069522A JP 2001069522 A JP2001069522 A JP 2001069522A JP 23777399 A JP23777399 A JP 23777399A JP 23777399 A JP23777399 A JP 23777399A JP 2001069522 A JP2001069522 A JP 2001069522A
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ray tube
electron beams
landing
cathode
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Masaru Nagashima
勝 永島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管の画質調整に際してミスマッチを有
効に補正し、色純度ユニフォミティを大幅に改善する。 【解決手段】 陰極線管バルブのネック部において管軸
方向の異なる位置に装着されるとともに、インライン配
列で放射される3本の電子ビームのうち両側の電子ビー
ムB,Rを水平方向で互いに逆方向に移動させてコンバ
ーゼンスを補正する機能を各々有するコンバーゼンスヨ
ーク9及び4極磁石11を備える陰極線管の画質調整方
法であって、陰極線管バルブのパネル内面に形成された
蛍光面に対する両側の電子ビームB,Rのランディング
位置を、コンバーゼンスヨーク9及び4極磁石11によ
ってコンバーゼンス補正を行ったときのランディング変
化の感度差を利用して調整することにより、コンバーゼ
ンス特性を変えずにミスマッチを補正可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管の画質調
整方法に関し、特に、方向性の色純度ユニフォミティを
改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管では、R(赤),G
(緑),B(青)の各色に対応する3本の電子ビームを
色選別マスク(アパーチャグリル、シャドウマスク等)
の一点に集中(コンバーゼンス)させることで、画面上
に所望の画像を再現している。ただし、3本の電子ビー
ムがそれぞれに対応する色の蛍光体に当たらなかった
り、これに隣接する他の色の蛍光体に当たって発光させ
てしまう、いわゆるミスランディングが発生すると、こ
れが画面上で色むらとなって現れる。また、3本の電子
ビームが色選別電極の一点に集中しない、いわゆるミス
コンバーゼンスが発生した場合にも、これが画面上で色
ずれや色むらとなって現れる。
【0003】このようなミスランディングやミスコンバ
ーゼンスは、陰極線管バルブの寸法誤差や、電子ビーム
の偏向を行う偏向ヨークの寸法誤差、されには陰極線管
バルブと偏向ヨークの組み立て誤差等が原因で発生す
る。そのため陰極線管には、それらを補正するための補
正手段が組み込まれている。
【0004】一例として、緑の蛍光体を光らせる中央の
電子ビームをセンタービームGとし、赤,青の各蛍光体
を光らせる両側の電子ビームをサイドビームB,Rとす
るインライン式の電子銃を備える陰極線管(トリニトロ
ン管など)では、ピュリティ磁石と呼ばれる2極磁石を
動かすことで3本の電子ビームを一様に水平方向に移動
させてミスランディングを補正する一方、4極磁石を動
かすことでサイドビームR,Bを同量,逆方向に移動さ
せたり、6極磁石を動かすことでサイドビームR,Bを
同量,同方向に移動させてミスコンバーゼンスを補正し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、画面上での
画質を決定する要因のなかには、上述した3本の電子ビ
ームのランディング特性やコンバーゼンス特性の他に
も、センタービームGを基準としたサイドビームR,B
のランディングずれ(以下、ミスマッチという)があ
る。これは、センタービームGが緑の蛍光体センターに
当たっているにもかかわらず、サイドビームR,Bがそ
れぞれに対応する色(赤,青)の蛍光体センターからず
れた位置に当たる状態をいう。
【0006】このミスマッチは、上記ミスランディング
やミスコンバーゼンスと同様に陰極線管の組み立て誤差
等が原因で発生する。そして、実際の画質調整工程で
は、例えばセンタービームGのランディング位置が緑の
蛍光体センターに一致するようにランディング調整を行
った後で、上記4極磁石により水平方向における3本の
電子ビームのコンバーゼンスを合わせたときに、4極磁
石の補正磁界の影響でサイドビームR,Bの軌道が変化
することにより生じる。こうしてミスマッチが生じた状
態では、センタービームGを間に挟んでサイドビーム
R,Bのランディング位置が内側(互いに接近する方
向)又は外側(互いに離間する方向)にずれることにな
る。
【0007】ここで、図9(a)に示すように3本の電
子ビームR,G,Bがそれぞれに対応する蛍光体30,
31,32のセンターに当たっている状態、即ちミスマ
ッチのない理想状態では、地磁気の影響により3本の電
子ビームR,G,Bの軌道が曲げられても、図9(b)
に示すように3本の電子ビームR,G,Bがそれぞれに
対応する蛍光体30,31,32のセンターから同一方
向に同量ずつずれた位置に当たるため、表示画像として
は全体の輝度が低下するものの、色純度が変化すること
はない。
【0008】これに対して、図10(a)に示すように
センタービームGが緑の蛍光体31のセンターに当た
り、サイドビームR,Bがそれぞれに対応する蛍光体3
0,32のセンターからずれた位置に当たっている状
態、即ちミスマッチが生じている状態で、地磁気の影響
により3本の電子ビームR,G,Bの軌道が曲げられる
と、図10(b)に示すように各色の蛍光体30,3
1,32のセンターに対してそれぞれに対応する電子ビ
ームR,G,Bの当たる位置に差がでるため、表示画像
における3色の輝度のバランスが崩れて色純度が低下し
てしまう。
【0009】こうしたミスマッチによる不具合に対し
て、従来ではミスマッチ自体を補正する有効な手段がな
いため、各構成部品の寸法精度や組み立て精度を厳しく
管理するといった消極的な対応を採らざるを得ない状況
になっている。また、陰極線管の製造上、そうした精度
管理を厳しく行うにも限界があるため、上述したミスマ
ッチによる不具合を十分に改善することができなかっ
た。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、陰極線管の画質
調整に際してミスマッチを有効に補正し、色純度ユニフ
ォミティを大幅に改善することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、陰極線管バルブのネック
部において管軸方向の異なる位置に装着されるととも
に、インライン配列で放射される3本の電子ビームのう
ち両側の電子ビームを水平方向で互いに逆方向に移動さ
せてコンバーゼンスを補正する機能を各々有する2つの
コンバーゼンス磁石を備える陰極線管の画質調整方法で
あって、陰極線管バルブのパネル内面に形成された蛍光
面に対する両側の電子ビームのランディング位置を、2
つのコンバーゼンス磁石によってコンバーゼンス補正を
行ったときのランディング変化の感度差を利用して調整
するものである。
【0012】この陰極線管の画質調整方法においては、
2つのコンバーゼンス磁石によってコンバーゼンス補正
を行ったときのランディング変化の感度差を利用して、
両側の電子ビームのランディング位置を調整することに
より、3本の電子ビームのコンバーゼンス特性を変える
ことなく、両側の電子ビームのランディングずれ(ミス
マッチ)を補正することが可能となる。具体的には、一
方のコンバーゼンス磁石によってAmmのコンバーゼン
ス補正を行ったときに両側の電子ビームのランディング
位置がBμmだけ変化し、他方のコンバーゼンス磁石に
よって同じくAmmのコンバーゼンス補正を行ったとき
に両側の電子ビームのランディング位置がC(≠B)μ
mだけ変化する場合、つまり2つのコンバーゼンス磁石
によるランディング変化の感度差が“C−B”である場
合に、一方のコンバーゼンス磁石で+Ammのコンバー
ゼンス補正を行うとともに、他方のコンバーゼンス磁石
で−Ammのコンバーゼンス補正を行うことにより、実
質的なコンバーゼンス補正量を相殺(±0)したうえ
で、両側の電子ビームのランディング位置を(B−C)
μmだけ調整(補正)することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】図1は本発明が適用される陰極線管の構成
例を示す概略平面図である。図示した陰極線管1におい
て、陰極線管バルブ2は、パネル部3、ファンネル部4
及びネック部5により構成されている。パネル部3の外
周部には防爆バンド6が取り付けられている。また、パ
ネル部3の内面には、赤,緑,青の各色蛍光体を所定の
パターンで配列してなる蛍光面(不図示)が形成されて
いる。
【0015】一方、ネック部5の内部には、3本の電子
ビームをインライン配列で放射する電子銃(不図示)が
内装されている。また、ネック部5からファンネル部4
に至るコーン部には偏向ヨーク7が装着されている。偏
向ヨーク7は、上記電子銃から放射された3本の電子ビ
ームを上下,左右に偏向する偏向磁界を形成するもの
で、そのための垂直偏向コイルと水平偏向コイルを備え
ている。この偏向ヨーク7の後端部には、2枚の薄い円
形磁石(永久磁石)を重ね合わせた構造の2極磁石(ピ
ュリティ磁石)8が取り付けられ、さらにその2極磁石
8の近傍(偏向ヨーク後端寄り)にはコンバーゼンスヨ
ーク9が取り付けられている。
【0016】2極磁石8は、図4に示すように、偏向ヨ
ーク7による偏向中心Drfよりもヨーク後端側で3本の
電子ビームB,G,Rの軌道上に2極の磁界を形成する
ことにより、色選別マスク(アパーチャグリル)AG上
での電子ビームB,G,Rのコンバーゼンスとは独立
に、各々の電子ビームB,G,Rを一様に同一方向に移
動させて各蛍光体へのビーム到達位置、即ちランディン
グ位置を調整するものである。
【0017】コンバーゼンスヨーク9は、図2に示すよ
うに、偏向ヨーク7の水平軸上で対向する一対のC型コ
ア9A,9Aと、各々のC型コア9A,9Aの両端部に
巻装されたコイル9B,9Bとによって構成されてい
る。左右のコイル9B,9Bには図示せぬ制御回路によ
って互いに逆向きの電流(直流電流)が供給され、これ
によって電磁4重極を形成し得るものとなっている。
【0018】さらに、陰極線管バルブ2のネック部5に
は、偏向ヨーク7よりもネック端寄りに位置してネック
アッセンブリー10が取り付けられている。このネック
アッセンブリー10には、2枚の薄い円形磁石(永久磁
石)を重ね合わせた構造の4極磁石11と、同じく2枚
の薄い円形磁石(永久磁石)を重ね合わせた構造の6極
磁石12が設けられている。4極磁石11は、水平及び
垂直方向においてサイドビームR,Bを同量,逆方向に
移動させる機能を有し、6極磁石12は、水平及び垂直
方向においてサイドビームR,Bを同量,同方向に移動
させる機能を有する。
【0019】4極磁石11は、陰極線管バルブ2のパネ
ル面上で図5(a)に示すように赤(R),緑(G),
青(B)のラスターが水平および垂直方向にずれていた
場合に、上述の如く水平及び垂直方向でサイドビーム
R,Bを同量,逆方向に移動させることにより、図5
(b)に示すように赤(R),緑(G),青(B)のラ
スターが一致する(重なる)ように補正するものであ
る。
【0020】ここで、上記図2及び図3を用いて、コン
バーゼンスヨーク9と4極磁石11によるコンバーゼン
ス補正の原理について説明する。なお、図2及び図3
は、いずれもパネル側から見た場合を示している。
【0021】先ず、図2に示すように、各コイル9B,
9Bに矢印の方向で電流を流すと、3本の電子ビーム
B,G,Rの軌道上にコンバーゼンスヨーク9による磁
界φCYが形成される。この磁界φCYは、サイドビー
ムBに対しては上向きに作用し、サイドビームRに対し
ては下向き作用する。これにより、サイドビームBは図
の右方向に移動し、サイドビームRは図の左方向に移動
するかたちでコンバーゼンスが補正される。
【0022】これに対して、4極磁石11が装着された
ネック端側には、図3に示すように、3本の電子ビーム
B,G,Rの軌道上に4極磁石11による磁界φMgが
形成される。この磁界φMgは、サイドビームBに対し
ては上向きに作用し、サイドビームRに対しては下向き
作用する。これにより、サイドビームBは図の右方向に
移動し、サイドビームRは図の左方向に移動するかたち
でコンバーゼンスが補正される。
【0023】このようにコンバーゼンスヨーク9と4極
磁石11とは、磁極形成手法が電磁式か着磁式かといっ
た違いはあるものの、原理的には同一の補正機能を備え
ている。ただし、陰極線管1の管軸方向(図1の左右方
向)においては、コンバーゼンスヨーク9と4極磁石1
1の装着位置が異なることから、それぞれに同じ量のコ
ンバーゼンス補正を行っても、これに伴うサイドビーム
R,Bのランディング変化には差が生じる。したがっ
て、蛍光面上におけるサイドビームR,Bのランディン
グ位置にも違いが出る。つまり、コンバーゼンスヨーク
9と4極磁石11とは同一の補正機能を備えるものであ
るが、サイドビームR,Bのランディング変化の点から
見ると感度差をもっている。
【0024】そこで、本発明の実施形態に係る陰極線管
の画像調整方法では、上述の如く同一の補正機能をもつ
コンバーゼンスヨーク9と4極磁石11の感度差を利用
してサイドビームR,Bのランディング位置を調整する
ものとしている。以下に、具体的な画質調整の手順を詳
しく述べる。
【0025】図6はコンバーゼンスヨーク9と4極磁石
11によるコンバーゼンス補正とビームランディング変
化の関係を説明するための平面的な模式図である。図6
においては、偏向ヨーク7による偏向中心Drfを基準
に、そこから距離Z1だけ離れた位置にコンバーゼンス
ヨーク9、距離Z2(>Z1)だけ離れた位置に4極磁
石11が配置されている。また、偏向中心Drfからパネ
ル内面の蛍光面までの間に色選別マスクAGが配置さ
れ、この色選別マスクAGを介して3本の電子ビームが
赤,緑,青の蛍光体13,14.15に照射されるもの
となっている。ちなみに、図6においては、インライン
配列をなす3本の電子ビームのうち、サイドビームR,
Bのみを表示してセンタービームについては省略してあ
る。
【0026】いま、2本のサイドビームR,Bが図中破
線の如く色選別マスクAGの手前で交又している状態
(ミスコンバーゼンスが生じている状態)で、4極磁石
11によるコンバーゼンス補正量を“0”とし、コンバ
ーゼンスヨーク9によってのみコンバーゼンスをジャス
トにすると、サイドビームR,Bの軌道は図中実線の如
く変化する。この状態からさらに、4極磁石11によっ
てサイドビームR,Bの交又点をずらしてアンダーコン
バーゼンスとし、そのずれた分をコンバーゼンスヨーク
9で再び補正してジャストコンバーゼンスに戻すと、コ
ンバーゼンスヨーク9と4極磁石11の感度差により、
サイドビームR,Bの軌道が図中一点鎖線の如く内側に
移動する。その結果、赤,青の蛍光体13,15に対す
るサイドビームR,Bのランディング位置も内側に移動
することになる。
【0027】ここで、コンバーゼンスヨーク9によって
サイドビームR,Bのコンバーゼンスを±1mm補正し
たときに、サイドビームR,Bのランディング位置が±
10μm変化し、同じく4極磁石11によってサイドビ
ームR,Bのコンバーゼンスを±1mm補正したときに
は、サイドビームR,Bのランディング位置が±5μm
変化する場合を例にとってミスマッチの補正原理を説明
する。
【0028】ミスマッチの発生状態としては、例えば図
7に示すように、センタービームGのランディング位置
が緑の蛍光体14のセンター位置にあるときに(Lg=
±0のときに)、赤の蛍光体13のセンター位置をゼロ
基準としたサイドビームRのランディングずれ量Lrが
+2.5μm、青の蛍光体15のセンター位置をゼロ基
準としたサイドビームBのランディングずれ量Lbが−
2.5μmである場合を想定する。なお、各々のランデ
ィングずれ量Lg,Lr,Lbに付した±符号は、各色
の蛍光体センターを基準にしたランディングずれの方向
性と、上記コンバーゼンスヨーク9及び4極磁石11の
コンバーゼンス補正によって変化するランディング位置
の方向性に対応している。
【0029】このとき、センタービームGに対するサイ
ドビームRのミスマッチ量は、上記ランディングずれ量
Lrと同じく+2.5μmとなり、センタービームGに
対するサイドビームBのミスマッチ量も、上記ランディ
ングずれ量Lbと同じく−2.5μmとなる。また、サ
イドビームRを基準としたサイドビームBのミスマッチ
量は、“(Lb)−(Lr)”の計算式から−5μmと
なる。
【0030】このようにミスマッチが生じている状況に
おいては、コンバーゼンスヨーク9によって−1mmの
コンバーゼンス補正を行う一方、4極磁石11によって
+1mmのコンバーゼンス補正を行う。これにより、コ
ンバーゼンスヨーク9によるコンバーゼンス補正分(−
1mm)が、4極磁石11によるコンバーゼンス補正分
(+1mm)で相殺される。そのため、コンバーゼンス
補正の前後でコンバーゼンス特性(ビーム交又点の位
置)が変化することはない。また、コンバーゼンスヨー
ク9によるランディング変化量は−5μm、4極磁石1
1によるランディング変化量は+10μmとなることか
ら、これらを合わせたトータルのランディング変化量は
+5μmとなる。これにより、サイドビームR,Bのラ
ンディング位置が互いに離間する方向(外側)に2.5
μmずつ調整される。その結果、センタービームGと同
様に、サイドビームR,Bのランディング位置がそれぞ
れに対応する蛍光体13,15のセンター位置に一致す
るようになる。
【0031】このように本実施形態の画質調整方法によ
れば、コンバーゼンスヨーク9と4極磁石11によって
コンバーゼンス補正を行ったときのランディング変化の
感度差を利用して、サイドビームR,Bのランディング
位置を調整するようにしているため、コンバーゼンス特
性を何ら変化させることなく、サイドビームR,Bのラ
ンディングずれ(ミスマッチ)を補正することが可能と
なる。そして、このようにミスマッチ補正された陰極線
管にあっては、地磁気の影響で3本の電子ビームB,
G,Rの軌道が曲げられても、表示画面の輝度バランス
が均一に保持されるため、方向性の色純度ユニフォミテ
ィが大幅に改善されることになる。
【0032】図8は上述の如きミスマッチ補正に際し
て、サイドビームRを基準としたサイドビームBのミス
マッチ補正量とこれに対応するコンバーゼンスヨーク9
への供給電流の関係を実験的に求めた図である。なお、
上記ミスマッチ補正量と供給電流の関係は、陰極線管バ
ルブ2やこれに付随する各構成部品(偏向ヨーク7、ネ
ックアッセンブリー10等)の寸法、取付位置など、陰
極線管の機種毎に異なるものとなる。
【0033】ここで、上記ミスマッチ補正量と供給電流
の関係が図8のようになる陰極線管と同機種において、
陰極線管バルブ2や偏向ヨーク7等の製造バラツキによ
り、サイドビームRを基準としたサイドビームBのミス
マッチ量(B−R)が平均で−3μmのレベルにあった
とする。そうした場合は、コンバーゼンスヨーク9に供
給する電流を−90mAに設定する。そして、その後、
コンバーゼンスヨーク9によるコンバーゼンスのずれ分
を4極磁界11で補正する。これにより、コンバーゼン
ス特性を変化させずに、製造バラツキにより生じたミス
マッチ量−3μmと供給電流−90mAに対応したミス
マッチ補正量+3μmとの差分により、ミスマッチ(B
−R)をほぼ“0”にすることができる。
【0034】なお、上記実施形態においては、互いに同
一の補正機能を有する2つのコンバーゼンス磁石とし
て、コンバーゼンスヨーク9と4極磁石11を備える陰
極線管への適用例について説明したが、本発明はこれに
限らず、例えば2組の4極磁石11を用いて、一方を偏
向ヨーク7の後端部、他方をネックアッセンブリー10
に装着した構成の陰極線管にも同様に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
つのコンバーゼンス磁石によってコンバーゼンス補正を
行ったときのランディング変化の感度差を利用して、両
側の電子ビームのランディング位置を調整することによ
り、3本の電子ビームのコンバーゼンス特性を変えるこ
となく、両側の電子ビームのランディングずれ(ミスマ
ッチ)を補正することができる。これにより、陰極線管
の画質調整に際して、3本の電子ビームを色選別マスク
の一点でコンバーゼンスさせたうえで、各電子ビームを
それぞれに対応する色の蛍光体センターに当てることが
できるため、表示画面の色純度ユニフォミティ、特に地
磁気等による方向性の色純度ユニフォミティを大幅に改
善することが可能となる。また、陰極線管の組み立て誤
差等に起因した画質調整不良を低減できるため、生産歩
留りの向上並びにコストダウンを図ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の構成例を示す概
略平面図である。
【図2】本発明の実施形態におけるコンバーゼンスヨー
クを説明する図である。
【図3】本発明の実施形態における4極磁石を説明する
図である。
【図4】2極磁石(ピュリティ磁石)によるランディン
グ調整を説明する図である。
【図5】4極磁石によるコンバーゼンス補正を説明する
図である。
【図6】コンバーゼンスヨークと4極磁石によるコンバ
ーゼンス補正とランディング変化の関係を説明するため
の模式図である。
【図7】ミスマッチの発生状態の一例を示す図である。
【図8】ミスマッチ補正量と供給電流の関係を示す図で
ある。
【図9】ミスマッチのない理想状態でのランディング変
化を説明する図である。
【図10】ミスマッチが生じた状態でのランディング変
化を説明する図である。
【符号の説明】
1…陰極線管、2…陰極線管バルブ、3…パネル、5…
ネック部、7…偏向ヨーク、9…コンバーゼンスヨー
ク、10…ネックアッセンブリー、11…4極磁石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管バルブのネック部において管軸
    方向の異なる位置に装着されるとともに、インライン配
    列で放射される3本の電子ビームのうち両側の電子ビー
    ムを水平方向で互いに逆方向に移動させてコンバーゼン
    スを補正する機能を各々有する2つのコンバーゼンス磁
    石を備える陰極線管の画質調整方法であって、 前記陰極線管バルブのパネル内面に形成された蛍光面に
    対する前記両側の電子ビームのランディング位置を、前
    記2つのコンバーゼンス磁石によってコンバーゼンス補
    正を行ったときのランディング変化の感度差を利用して
    調整することを特徴とする陰極線管の画質調整方法。
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