JP2001068830A - 回路基板 - Google Patents

回路基板

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JP2001068830A
JP2001068830A JP24404899A JP24404899A JP2001068830A JP 2001068830 A JP2001068830 A JP 2001068830A JP 24404899 A JP24404899 A JP 24404899A JP 24404899 A JP24404899 A JP 24404899A JP 2001068830 A JP2001068830 A JP 2001068830A
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metal
conductor
conductor layer
surface conductor
substrate
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Akihiro Sakanoue
聡浩 坂ノ上
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、基体の反り変形を抑制し、半田の濡
れが良好で、基体と表面導体層との接着強度が、初期状
態及び半田付け後を行った後でも強固に維持できる回路
基板を提供する。 【解決手段】低温焼成可能な誘電体材料からなる基体1
上に形成する表面導体と一体的に焼成してなる回路基板
10である。そして、表面導体2の電子部品搭載位置2
0には、金属成分と軟化点が750℃以上のガラス成分
とを含有させた金属下地導体層2aと、金属下地導体層
2aと同じ金属成分を含有した金属表面導体層2bの2
層構造で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体材料から成
る単層または多層構造の回路基板に関し、回路基板の基
体表面に表面導体を、その基体と同時焼成してなる回路
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等に用いられる部品の高
周波化、小型化に伴い、内部にAg、Au、Cu等で内
部導体配線を形成し、かつ、誘電体材料を800〜10
00℃の低温で焼成できるようにした回路基板が提案さ
れている(例えば特開平2−230605等) このような回路基板の一般的な構造を図 に示す。図に
おいて、回路基板100Aは誘電体層100a〜100
dから成る基体100と、基体100の表面に表面導体
200と、基体100の内部に内部配線層300とから
成り、各内部導体300はビアホール400を介して表
面導体200に接続されている。このように形成された
基体100、表面導体200、内部配線層300を同時
に900℃で焼成させることで一体的に焼結して回路基
板100Aが形成される。なお、回路基板100Aの表
面導体200上の電子部品搭載位置500xには電子部
品500が半田を介して接続されている。
【0003】この表面導体200及び内部導体300に
用いられる材料としては、Ag又はCu等の導体以外に
ガラス成分が含有させており、このガラス成分によって
回路基板100Aを焼成せる際に導体の焼結開始温度を
遅らせて誘電体材料の焼結温度に近づけることで一体焼
成化が可能になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように基体100、表面導体200、内部導体300を
一体的に焼成することにより以下のような問題が発生す
る。即ち、回路基板100Aを一体的に焼結する過程
で、表面導体200に含有しているガラス成分は基体1
00を構成する誘電体材料の焼結温度よりも低いため、
基体100側に流動する。これにより表面導体200の
表面にガラス成分が少なくなり半田の濡れ性が向上する
とともに、基体100と表面導体200の接着強度が強
くすることは一般的に知られている。
【0005】しかしながら、このガラス成分が、未焼結
の基体100に浸透、拡散する割合が多くなると、焼結
後の基体100と表面導体200との接着強度が低下し
てしまい、実用上においては表面導体200表面に電子
部品500を搭載すると基体100から剥離して電子部
品500が脱落しやすくなってしてしまうという問題点
があった。
【0006】また、表面導体200中のガラスを多く入
れて接着強度を向上させようとするとガラスが導体中に
多く残存する為に表面導体200の半田濡れ性阻害を招
いてしまい、さらに、表面導体200が基体100側に
浸透、拡散したことにより表面導体200の金属成分と
基体100との収縮挙動が一致せず、これにより基体1
00の反りや変形が発生したりする問題点もあった。
【0007】更には、浸透したガラス成分により基体1
00の電気的特性や熱的・機械的特性の変動で、所定の
回路特性がでなかったり、実装面で不具合が発生すると
いう問題もあった。
【0008】かかる問題点を解決するために、上述の表
面導体200中の金属成分に高軟化点のガラス成分を添
加することで焼成中の基体100側にガラス成分が浸透
しないようにすることが考えられるが、このガラス成分
の流動が充分でないため、焼結後にガラス成分自身が金
属成分中に残存してしまい、表面導体層の表面に浮き出
て半田などを介して電子部品を接合することができなく
なり、表面導体200の表面にメッキ処理をする場合に
おいても、安定してメッキが被着されないという問題点
を有していた。
【0009】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、800〜1000℃の低温で焼成可能な誘
電体材料からなる基体100表面に、基体100と一体
的に焼成して成る表面導体200を形成した回路基板1
00Aにおいて、基体100の反り変形を抑制し、電子
部品500を半田付けする際に安定した半田の濡れを維
持しつつ、電子部品500を回路基板100Aに半田付
けを行った後でも、基体100と電子部品500との接
着強度の低下を抑制できる回路基板を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明の回路基板は、誘電体材料を焼成して形成さ
れる基体表面に、該基体と同時焼成によって形成される
表面導体を被着させて成る回路基板において、前記表面
導体を少なくとも2層構造とし、基体側の層を金属成分
と軟化点が750℃以上のガラス成分とから成る金属下
地導体層で、表面側の層を前記金属下地導体層と同じ金
属成分から成る金属表面導体層で形成したことを特徴と
する。
【0011】本発明によれば、基体と一体的に焼成する
表面導体のうち、電子部品が搭載される表面導体に軟化
点が750℃以上のガラス成分を含む金属下地導体層で
構成されているため、焼成過程中に金属下地導体層にお
けるガラス流動性を抑制させることができ、これにより
ガラス成分が基板側に浸透、拡散することを防止させる
ことができる。その結果、基体と金属下地導体層との間
にアンカー効果が働き、基体と表面導体との接着強度が
向上でき、基体の反り変形を抑制できるとともに、基板
の特性を変化させることも防止できる。
【0012】また、金属表面導体層を金属下地導体層と
同じ金属成分で形成するとともに、金属下地導体層にガ
ラス成分を添加したために、金属表面導体層の金属含有
率を高くすることができ、表面導体の表面側にガラス成
分が存在するのを抑えることができ充分な半田濡れ性が
確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の回路基板を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の回路基板10の断
面図である。なお、本発明では、例えば誘電体層が多層
に積層された多層回路基板で説明する。
【0014】図において、回路基板10は誘電体層1a
〜1dが積層された基体1と、基体1の表面には表面導
体2と内部導体3を貫いて接続されたビアホール導体4
で構成されており、表面導体2上の電子部品搭載位置2
0で電子部品5が半田6を介して搭載されている。この
表面導体2は、ビアホール導体4を介して内部配線3と
電気的に接続し所定回路網を構成するとともに、各種電
極部品5が接合される電極部、外部回路と接続する接続
端子などになる。
【0015】基体1を構成する誘電体磁器層1a〜1d
は、誘電体セラミック材料と低温焼成化を可能とする酸
化物や低融点ガラス材料とから構成されている。具体的
には、誘電体セラミック材料とは、例えば、BaO−T
iO2 系、CaO−TiO2系、MgO−TiO2 系等
が例示でき、低温焼成化するための酸化物としては、B
iVO4 、CuO、Li2 O、B2 3 などが例示でき
る。また誘電体磁器層1a〜1dは、1層あたり50〜
300μm程度の厚みを有している。さらに、誘電体磁
器層1a〜1dの層間には、所定回路網を構成する内部
導体3が形成されている。なお、内部配線3、ビアホー
ル導体4は、Ag、Ag−Pd、Cuなどを主成分とす
る導体材料により構成されている。
【0016】表面導体2は未焼成状態の基体1表面に被
着され、基体1と一体的に焼成されて構成されている。
また、表面導体2の電子部品搭載位置20には、基体1
の表面に形成した金属下地導体層2aと、金属下地導体
層2a表面に形成した金属表面導体2bの2層構造にな
っており、また、電子部品搭載位置20以外は金属表面
導体2bの1層構造となっている。なお、電子部品搭載
位置20の表面導体2を2層構造で形成したが、これに
限定されることはない。
【0017】この金属下地導体層2aは、金属成分とガ
ラス成分とが主成分として形成されており、この金属成
分としてはAg、Cu(Ag単体またはAg−Pd、A
g−PtなどのAg合金、Cu単体またはCu合金)な
どを主成分とした導体が用いられ、また、ガラス成分と
してはSiO2 −B2 3 系、Al2 3 −SiO2
2 3 系、Al2 3 −SiO2 −B2 3 −アルカ
リ土類金属酸化物系、これらのガラス系に少なくとも1
種類以上の少量の金属酸化物成分を含んだ系等が用いら
れる。
【0018】添加するガラス成分としては軟化点が75
0℃未満ならば基体1にガラス成分が浸透、拡散して焼
結後の基体1と表面導体2との接着強度が低下してしま
い、表面導体2の表面に電子部品5を搭載すると基体1
から剥離して電子部品5が脱落しやすくなってしてしま
う。しかも、基体1にガラス成分が浸透、拡散する事で
基体1の電気的特性、熱・機械的特性が変化し、所望の
回路特性が変化してしまうという不具合もある。一方、
ガラス成分の軟化点が高すぎると、表面導体2の燒結を
抑制しすぎて反りが発生してしまうという不具合もあ
る。従って、添加するガラス成分の軟化点としては75
0℃以上、好ましくは800℃〜900℃とする方が良
い。
【0019】添加されるガラス成分の添加量としては、
金属下地導体層2aの全体成分100wt%に対して5
wt%以下の添加ならば基体1と表面導体2との接着強
度が得られず電子部品5が回路基板10から剥離しやす
くなる。また、添加するガラス成分が50wt%以上を
超えると表面導体2の表面側にガラス成分が析出して電
子部品5との半田の濡れが悪くなるばかりか、金属表面
導体層2bと金属下地導体層2aとの間の金属成分間の
結合力が低下してしまい、メタライズ強度として金属表
面導体層2bと金属下地導体層2a間の強度劣化による
電子部品5の搭載後に、電子部品5が基体1から剥離す
るという不具合が生じるものである。従って、金属下地
導体層2aの全体成分100wt%に対して5〜50w
t%の範囲に添加すると良い。
【0020】金属表面導体層2bは図1に示すように電
子部品搭載位置20においては金属下地導体層2a表面
に積層されており、電子部品搭載位置20以外の位置で
は基体1に直接積層されている。なお、電子部品搭載位
置20以外の位置では表面導体2では、配線、ストリッ
プライン、インダクタ導体として用いられる。また、金
属表面導体層2bの金属成分含有率は金属下地導体層2
aの金属成分含有率よりも多く含有させている。
【0021】金属表面導体層2bの材質としては金属下
地導体層2aと同じ金属成分、例えば、Ag、Cu(A
g単体またはAg−Pd、Ag−PtなどのAg合金、
Cu単体またはCu合金)などを主成分とした導体が用
いられ、必要に応じてガラス成分などを含有させても良
い。
【0022】このガラス成分を添加するのは電子部品搭
載位置20以外の表面導体2で基体1の接着強度を向上
させるためであり、全体のガラス成分を0〜5wt%の
範囲で添加すると良い。仮に、ガラス成分が5wt%を
越えて添加すると、ガラス成分が表面導体2や金属表面
導体2b上に析出されてしまい半田6の濡れ性が大きく
低下してしまう。また、必要に応じて酸化物材料を添加
すると良い。酸化物材料としてはCu2 O、V2 5
Bi2 3 、B2 3 、Ta2 5 が例示でき、この酸
化物材料を添加することによって、金属表面導体層2b
と基体1との接合強度を補うことができる。但し、酸化
物材料を添加する量としては、5wt%未満、好ましく
は3wt%未満が良い。
【0023】以上により、基体1と表面導体2とを一体
的に焼成して形成するにあたり、電子部品搭載位置20
には、金属下地導体層2aが配置されているため、この
部分に電子部品5を接合しても、高軟化点ガラス成分の
流動が抑制させることができ、表面導体2へのアンカー
が形成され、これにより、基体1に用いられる誘電体材
料との馴染みが良好となり焼成過程で表面導体2と基体
1との界面で強固に接着することができる。
【0024】しかも、焼成過程で表面導体2の金属下地
導体層2aにガラス成分を添加することで焼結するのが
抑制され、表面導体2に添加するガラス成分が基体1側
に浸透、拡散することが抑えられ、表面導体2の金属成
分と基体1との収縮挙動が一致して基板1の反り変形を
有効に抑えることができる。
【0025】金属下地導体層2a側からガラス成分が、
基体1側への拡散・浸入するのを抑制することで、基体
1の電気特性、例えば比誘電率εr やQ値、共振周波数
特性などが大きく変動することがない。このため、表面
導体2を基板1との関係により動作するストリップライ
ンなどとして使用しても、非常に安定した特性が維持で
きることになる。
【0026】また、金属表面導体層2b及び電子部品搭
載位置20以外の表面導体2が主に金属成分で構成さ
れ、かつ、金属表面導体層2bや電子部品搭載位置20
以外の表面導体2の金属成分含有率が、金属下地導体層
2aの金属粉成分含有率より多く含有することで、表面
導体2の表面にガラスなどが浮いたり、析出することが
なく半田濡れを確保することができ、半田濡れ性が向上
できるとともに、接着強度を高くすることができる。従
って、表層導体2は高周波電流に対する表皮効果が得ら
れることになり、共振周波数特性等の良好な特性を維持
できる他、必要に応じて表面メッキ処理も簡単に行え
る。
【0027】なお、上述の実施の形態では基体1が複数
の誘電体層1a〜1dで積層された例で説明したが、単
体の誘電体層であっても構わない。表面導体2の電子部
品搭載位置20の領域のみが金属下地導対層2aと金属
表面導体層2bの2層構造で説明したが、表面導体2の
全体を金属下地導対層2aと金属表面導体層2bの2層
構造にしても構わない。
【0028】次に上述の回路基板10の製造方法を説明
する。まず、誘電体層1a〜1dとなるグリーンシート
を作成する。例えば、グリーンシートは、誘電体セラミ
ック粉末の無機物フィラーと、低温焼成化のための酸化
物粉末と、低融点ガラス粉末と、アルキルメタクリレー
ト等の有機バインダーと、DBP等の可塑剤と、トルエ
ン等の有機溶剤とを混合し、ボールミルで48時間混練
してスラリーを作成する。
【0029】ここで、セラミック粉末とは、平均粒径が
0.5〜5.0μmのBaO−TiO2 系、CaO−T
iO2 系、MgO−TiO2 系等の粉末が例示でき、酸
化物粉末とは、BiVO4 、CuO、Li2 O、B2
3 等が例示できる。このスラリーをドクターブレード法
や引き上げ法を用いて、例えば100μmの厚さにテー
プ成型し、さらに所定寸法に切断してグリーンシートを
作成する。
【0030】次に、このグリーンシートにビアホール導
体4となる貫通孔を形成し、この貫通孔に導体を充填す
る。また、内部導体3となる導体膜を導電性ペーストの
印刷充填により形成する。
【0031】ここで、内部導体3及びビアホール導体4
を形成する導電性ペーストは、例えば、所定量のAg粉
末等の金属粉末と、必要に応じて例えば所定量のホウケ
イ酸系低融点ガラスと、エチルセルロース等の有機バイ
ンダーと、2.2.4−トリメチル−1.3−ペンタジ
オールモノイソブチレート等の有機溶剤を混合し、3本
ロールミルで混練して作成する。 次に、最外層の誘電
体層1a、1dとなるグリーンシートにビアホール導体
4となる貫通孔を形成し、この貫通孔に導体を充填させ
る。また、金属下地導体層2a、表面導体2及び金属表
面導体2bとなる導体膜を導電性ペーストの印刷充填に
より形成する。
【0032】ここで、金属下地導体層2aを形成する導
電性ペーストは、例えば、金属成分中99wt%以上の
Ag粉末と、1wt%以下のPt粉末と、固形成分10
0wt%に対して5〜50wt%の軟化点750℃以上
のガラス材料粉末、必要に応じて例えば所定量のホウケ
イ酸系低融点ガラスや酸化物と、エチルセルロース等の
有機バインダーと、2.2.4−トリメチル−1.3−
ペンタジオールモノイソブチレート等の有機溶剤を混合
し、3本ロールミルで混練して作成する。
【0033】表面導体2及び金属表面導体層2bを形成
する導電性ペーストは、例えば金属成分中、99wt%
以上のAg粉末と、1wt%以下のPt粉末と、固形成
分100wt%に対して最大5wt%の半田濡れを阻害
しない程度のガラスや酸化物粉末と有機ビヒクルを混合
し、3本ロールで混練して作成する。
【0034】尚、各導電性ペーストにおいで、金属成分
はAg−Ptだけではなく、Ag−Pd等のAg合金や
Au、Cuやその合金を用いても構わない。
【0035】このように内部導体3、ビアホール導体
4、表面導体2、金属下地導体層2a、金属表面導体2
bが形成されたグリーンシートを、基体1の積層順序に
応じて、積層して、未焼成状態の基体1を形成する。
【0036】その後、未焼成状態の基体1を一体的に8
00〜1000℃の比較的低温で焼成する。この焼成に
おける脱バインダ過程は概ね600℃以下の温度領域で
あり、誘電体層1a〜1d及びビアホール導体4となる
導体や内部導体3、各種表面導体2等に含まれている有
機バインダを焼失する過程である。なお、焼成条件は、
例えば、ピーク温度800〜1000℃、例えば950
℃−30分の大気雰囲気、または、中性雰囲気中で行わ
れる。
【0037】その後、焼成された基体1に、必要に応じ
て、表面導体2に接続するように厚膜抵抗層を焼き付け
たり、また、絶縁保護層を被覆したりして、最後に、各
種電子部品5を半田6により接合する。
【0038】具体的には、電子部品5が搭載される電子
部品搭載位置20にクリーム状半田6を塗布し、各種電
子部品5を載置し、この状態で230℃前後の熱処理を
行うリフロー炉に投入して、クリーム状の半田を溶融し
て、徐冷・硬化して半田6接合を行う。これにより、図
1に示す回路基板10が完成する。
【0039】尚、上述の製造方法は、グリーンシートを
利用した多層方法であるが、誘電体磁器層となるスラリ
ーや内部導体3、金属下地導体層2a、表面導体2及び
金属表面導体2bを順次印刷した印刷多層を行ってもよ
い。この時、スラリーに光硬化可能なモノマーを添加し
ておき、グリーンシート、または、塗布印刷した誘電体
塗布膜を選択的な露光・現像処理しても構わない。
【0040】また、未焼成状態の基体1を複数の基板1
が抽出できるような形状としておき、焼成前に必要に応
じて分割溝を形成し、焼成後個々の回路基板10に分割
しても構わない。
【0041】
【実施例】金属下地導体層2a、金属表面導体層2bの
各添加する材料を変化させることによって半田濡れ性、
基体1の反り、基体1と金属下地導体層2aとの接着強
度(初期状態、熱エージング後)を調べた。なお、試料
の基体として850℃〜1000℃で焼成可能なBa O
−TiO2系誘電体材料粉末と重量比でアクリル樹脂1
0%、トルエン40%、DBP10%をボールミルで混
練し、ドクターブレードで膜厚200μmのグリーンシ
ートを作成した。
【0042】また、金属下地導体層2a、金属表面導体
層2bに添加するガラス成分を以下の表1に示すような
試料により作製した。
【0043】
【表1】
【0044】次に、3μmのAg粉末、0.5μmのP
t粉末、0.5μmのPd粉末、1μmのCu粉末と、
表1に示すガラス成分を表2,3に示すように秤量し、
エチルセルロースとペンタンジオールモノイソブチレー
トを適量加え、3本ロールミルで混練し、金属表面導体
2b用の導体性ペースト及び金属下地導体層2a用の導
体性ペーストを作成した。なお、表におけるガラス材料
とは、その平均粒径が0.5〜5.0μmである。
【0045】次いで、グリーンシート上に導電性ペース
トをスクリーン印刷法で印刷し、5枚重ね合わせて加熱
圧着した後、950℃で焼成した。焼成した基体にロジ
ン系フラックス溶液に浸漬した後、230℃の2%Ag
入りSn−Pb共晶半田浴中に漬け、半田濡れ性を評価
した。半田濡れ性の評価として、金属表面導体膜2bの
表面積中90%以上の濡れが有る場合を「〇」とし、そ
れ以下を「△」とした。
【0046】また、接着強度は、一辺が2mm角のパッ
ドの上に0.6mmφの錫メッキ銅線を半田付けし、ピ
ール法で、初期、150℃に500時間放置した(熱エ
ージング)後に測定した。特に、熱エージング後の強度
が1.0kgf/2mm□以上を「〇」とし、それ以下
を「△」とした。
【0047】さらに、焼成後の寸法で5mm□の表面導
体層を形成し、反りの状況を測定した。基板1の反り
は、基板1の厚み方向が±0.1mm以内を「〇」と
し、それ以外を「△」とした。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】表2、3において、実施例1〜28の場合
は、いずれも半田濡れ性が良好で、接着強度も初期、5
00時間後も1.0kgf/2mm□以上で、また、基
板1の反りもなかった。
【0051】これに対して比較例1、2のように金属下
地導体層2aに添加するガラス成分が5wt%未満の添
加では、基体1と金属下地導体層2aとの焼結挙動が近
似されず、その結果、基板1の反りが0.1mm以上も
発生してしまう。また、ガラス成分が少なすぎて、基体
1と金属下地導体層2aとの界面におけるアンカー効果
が得ることができず、特に、熱エージング後において接
着信頼性が大きく低下してしまう。
【0052】また、比較例15、16のように、金属下
地導体層2aに添加するガラス成分が50wt%を越え
ると導体金属間の結合が少なくなり、金属下地導体層2
aと金属表面導体2bとの間で金属成分どうしの結合を
妨げ、熱エージング後における接着強度が劣化して、金
属表面導体層2bと金属下地導体層2a間で、剥離が発
生する。
【0053】さらに、金属下地導体層2aのガラス含有
率が5〜50wt%であっても比較例3〜14に示すよ
うに金属下地導体層2aに添加するガラスの軟化点が7
50未満なら基体1にガラス成分が拡散して半田濡れが
悪くなり、部品搭載が不可能となる。
【0054】また、金属下地導体層2aと表面導体2を
同時に焼成させるために、金属表面導体層2bに添加す
るガラス成分が5wt%以下ならば半田濡れ、基板1の
反り、接着強度のいずれも良好な結果が得られるのに対
して、表面導体2の基体1に対する強度を上げるために
金属表面導体層2bに添加するガラス成分の量を5wt
%以上とすると半田濡れ性が悪くなることがわかる。
【0055】さらに、金属表面導体層2bの金属成分含
有率よりも金属下地導体層2aの金属成分含有率を高く
した実施例1〜28は半田濡れ、基板1の反り、接着強
度のいずれも良好な結果が得られたのに対し、比較例1
8に示すように金属表面導体層2bの金属成分含有率よ
りも金属下地導体層2aの金属成分含有率を高くした場
合には相対的にガラス量が増える事で半田濡れ性が劣化
し、実用することができない。
【0056】
【発明の効果】本発明の構成によれば、電子部品の搭載
する位置の表面導体に、その基体側の境界に金属成分及
び軟化点が750℃以上のガラス成分を主成分とする金
属下地導体層と、その表面に金属下地導体層と同じ金属
を主成分とする金属表面導体層の2層構造としているた
めに、表面導体に電子部品を半田接合しても、安定して
電子部品の半田接合が行え、且つ接着強度が高く、反り
変形のない回路基板が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回路基板の断面図である。
【図2】従来の回路基板の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・基体 1a〜1d・・・誘電体層 2・・・・・・・表面導体 2a・・・・・・金属下地導体層 2b・・・・・・金属表面導体層 3・・・・・・・内部導体 4・・・・・・・ビアホール導体 5・・・・・・・電子部品 6・・・・・・・半田 10・・・・・・回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA07 AA12 AA13 AA14 BB31 CC12 CC13 CC22 DD04 DD05 DD20 DD22 DD42 DD47 EE01 EE10 EE11 EE24 GG02 GG09 5E319 AA03 AB06 AC04 AC17 CC22 CD45 GG03 5E343 AA07 AA24 BB24 BB25 BB49 BB55 BB72 BB74 ER33 ER39 GG02 GG18 GG20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料を焼成して形成される基体表
    面に、該基体と同時焼成によって形成される表面導体を
    被着させて成る回路基板において、 前記表面導体を少なくとも2層構造とし、基体側の層を
    金属成分と軟化点が750℃以上のガラス成分とから成
    る金属下地導体層で、表面側の層を前記金属下地導体層
    と同じ金属成分から成る金属表面導体層で形成したこと
    を特徴とする回路基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013137214A1 (ja) * 2012-03-14 2013-09-19 日本特殊陶業株式会社 セラミック基板およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013137214A1 (ja) * 2012-03-14 2013-09-19 日本特殊陶業株式会社 セラミック基板およびその製造方法
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