JP2001068430A - ビームホモジェナイザーおよびレーザー照射装置およびレーザー照射方法および半導体デバイス - Google Patents
ビームホモジェナイザーおよびレーザー照射装置およびレーザー照射方法および半導体デバイスInfo
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Abstract
方向に光をN(n′-1)分割する役割を果たす光学レ
ンズと、光を横方向に(2n+1)分割する役割を果た
す他の光学レンズと、前記縦横に分割された光を(n′
-1)個に再結合しつつ、前記(n′-1)個の光を横方
向に互いにずらしあって重ね合わせる役割を果たす光学
レンズと、前記縦方向に分割された光を再結合させる役
割を果たす他の光学レンズと、を少なくとも有するレー
ザ処理方法。
Description
大面積にレーザー光を高い均質性で照射することができ
る技術に関する。またその応用方法に関する。
た非晶質半導体膜や結晶性半導体膜(単結晶でない、多
結晶、微結晶等の結晶性を有する半導体膜)に対し、レ
ーザーアニールを施して、結晶化させたり、結晶性を向
上させる技術が、広く研究されている。上記半導体膜に
は、珪素膜がよく用いられる。
英基板と比較し、安価で加工性に富んでおり、大面積基
板を容易に作成できる利点を持っている。これが上記研
究が行われる理由である。また、結晶化に好んでレーザ
ーが使用されるのは、ガラス基板の融点が低いからであ
る。レーザーは基板の温度をあまり変えずに非単結晶膜
にのみ高いエネルギーを与えることができる。
性珪素膜は、高い移動度を有するため、この結晶性珪素
膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、例え
ば、一枚のガラス基板上に、画素駆動用と駆動回路用の
TFTを作製する、モノリシック型の液晶電気光学装置
等に盛んに利用されている。該結晶性珪素膜は多くの結
晶粒からできているため、多結晶珪素膜、あるいは多結
晶半導体膜と呼ばれる。
のパルスレーザービームを、被照射面において、数cm
角の四角いスポットや、数ミリ幅×数10cmの線状と
なるように光学系にて加工し、レーザービームを走査さ
せて(レーザービームの照射位置を被照射面に対し相対
的に移動させて)、レーザーアニールを行う方法が、量
産性が良く、工業的に優れているため、好んで使用され
る。
後左右の走査が必要なスポット状のレーザービームを用
いた場合とは異なり、線状レーザーの線方向に直角な方
向だけの走査で被照射面全体にレーザー照射を行うこと
ができるため、高い量産性が得られる。線方向に直角な
方向に走査するのは、それが最も効率のよい走査方向で
あるからである。この高い量産性により、現在レーザー
アニールには線状レーザービームを使用することが主流
になりつつある。
パルスレーザービームを走査させて、非単結晶半導体膜
に対してレーザーアニールを施すに際し、いくつかの問
題が生じている。その中でも特に深刻な問題の1つはレ
ーザーアニールが膜面全体に一様に為されないことにあ
った。線状レーザーが使われ始めた頃は、ビームとビー
ムの重なりの部分で縞ができてしまう現象が目立ち、こ
れらの縞の一本一本で膜の半導体特性が著しく異なって
いた。
この縞は、レーザーアニール後の珪素膜の表面を観察す
ると光の反射加減によって現れる。
を紙面の左右方向に延長する線状のレーザービームと
し、これを紙面上から下方向に走査して照射した場合の
ものである。
の重なり具合に起因するものであると理解される。
まう珪素膜を用いて、アクティブマトリクス型の液晶デ
ィスプレイを作製した場合、この縞が画面にそのまま出
てしまう不都合が生じた。
単結晶半導体膜の改良や、線状レーザーの走査ピッチ
(隣り合う線状レーザービームの間隔。)を細かくする
ことで、改善されつつある。
今度はビーム自身のエネルギー分布の不均一が目立つよ
うになってきた。
合、元が長方形状のビームを適当な光学系に通して線状
に加工する。前記長方形状のビームはアスペクト比が2
から5程度であるが、例えば、図2に示した光学系によ
り、アスペクト比100以上の線状ビームに変形され
る。その際、エネルギーのビーム内分布も同時に均質化
されるように、上記光学系は設計されている。
ーザー光(この状態では概略矩形形状を有している)を
202、203、204、206、208で示す光学系
を介して、線状ビームとして照射する機能を有してい
る。なお、205はスリット、207はミラーである。
ンドリカルレンズとも称される)と呼ばれ、ビームを多
数に分割する機能を有する。この分割された多数のビー
ムは、シリンドリカルレンズ206で合成される。
るために必要とされる。また、シリンドリカルレンズ群
203とシリンドリカルレンズ204との組み合わせも
上述したシリンドリカルレンズ群202とシリンドリカ
ルレンズ206の組み合わせと同様な機能を有する。
リンドリカルレンズ206の組み合わせは、線状レーザ
ービームの長手方向における強度分布を改善する機能を
有し、シリンドリカルレンズ群203とシリンドリカル
レンズ204の組み合わせは、線状レーザービームの幅
方向における強度分布を改善する機能を有している。
割を果たす光学系をビームホモジェナイザーと呼ぶ。図
2に示した光学系もビームホモジェナイザーの1つであ
る。エネルギー分布を一様化する方法は、元の長方形の
ビームを分割後、各々拡大し重ね合わせて均質化するも
のである。
ムは、一見、分割が細かければ細かいほどエネルギーの
分布が均質になるように思える。しかしながら、実際に
このビームを半導体膜に照射すると分割の細かさにかか
わらず、図1bに見られるような縞模様が膜にできてし
まった。
も、図1aの場合と同じで紙面の左右方向に延在する線
状のXeClエキシマレーザー光を紙面上から下へと走
査して照射した場合の例である。ただし、走査条件を工
夫して図1aに示すような縞は顕著に現れないようにし
てある。
方向に直交する様に無数に形成される。このような縞模
様の形成は、元の長方形ビームのエネルギー分布が縞状
であることに起因するか、光学系に起因するかのいずれ
かである。
ようなレーザー光の照射ムラを改善することを課題とす
る。
れに縞形成の原因があるのか、突き止めるべく簡単な実
験を行った。本実験は該光学系に長方形状のレーザービ
ームが入射する前に該レーザービームを回転させること
により上記縦縞がどう変化するかを調べるものである。
模様の形成に関与しているものは元の長方形ビームでは
なく、光学系であることが判明した。本光学系は単一波
長の位相の揃ったビーム(レーザーは位相を揃えて強度
を得るものであるから、レーザー光の位相は揃ってい
る。)を分割再結合させることにより均質化を図るもの
であるから、該縞は光の干渉縞であると説明できる。
ザービーム301 内の光干渉縞の様子302 は図3に示し
た。図中、I はレーザー強度を表している。このような
干渉縞が発生するのは、図2に示す光学系のシリンドリ
カルレンズ群202及び203で複数に分割されたビー
ムがシリンドリカルレンズ204及び206で合成され
る際に先に分割されたビーム同士が干渉し、該ビーム内
に定常波を形成することに起因する。
が被照射面において、同一領域において重なるようにし
ていることに周期的な鋭い干渉ピークが発生する原因で
ある。
している。図2の光学系の場合、線状ビームの長手方向
で1周期つき波が3個形成されている。(図3参照)
もよい)とシリンドリカルレンズ群202のレンズ数s
とは、以下の関係式を満たしている。
ルレンズ群202のレンズ数は、s=7(奇数)であ
る。ここでn=3である。
得られる。図4aに示すのは、コンピューター計算で求
めたものであり、ある瞬間の時間の線状レーザービーム
内の干渉の様子を表している。図4aの横軸は線状レー
ザービームの長手方向における位置に対応する。図4a
に示す縦軸の値を2乗したものが、実際の干渉状態にお
ける光強度に対応する。
は図3に示すような光強度の分布として観察される。
ンズ数がs=8個の場合、干渉のパターンは図4bに示
すようなものとなる。
干渉の強さ(同位相の光が強め合う度合い)を示す。ま
た、図4において、dが干渉のピークの1周期分の長さ
と定義する。
ーションによって得られたものであり、実際のレーザー
による干渉縞はこのようにはっきりとした強弱を示さな
い。これは、微妙な光学系のズレや、光学系を構成する
材質や光学系の加工誤差加工誤差に起因する光の分散や
屈折や損失、さらには半導体膜中で熱伝導によるエネル
ギーの分散等に起因するものと推測される。
レンズ206を破線210に沿って分割し、紙面に垂直
な方向に適当にずらし合うと、該シリンドリカルレンズ
206の上半分を通るレーザー光が照射面上で作るビー
ムと、下半分を通るレーザー光が照射面上で作るビーム
とが、照射面上で適当にずれて重なり合いビームの干渉
のパターンを変えることができるようになる。この現象
をうまく利用すると、シリンドリカルレンズ206の上
下に分割されたレンズのずらし合う程度により、干渉の
ピークがビーム内で平均的に分散化される現象が起こ
る。このことは、波の重ね合わせの原理から明らかであ
る。
した。図5に示したシリンドリカルレンズ501が上記
の上下に分割したシリンドリカルレンズ206に対応す
る。図6は、図5に示した光学系を斜めから描写したも
のである。なお、図6は、図5のミラー207を省略し
て示した。
率よく分散化される光学系の特徴を開示するものであ
る。図7aに示した干渉縞のパターンは、図2に示す装
置において、シリンドリカルレンズ群202のレンズ数
が7個の場合のものである。
より光強度の強さとなる。図の左右の方向が線状レーザ
ービームの長手方向に対応する。
dと定義する。これが干渉縞のピッチと対応している。
て、干渉のピークが最も分散化されるパターンをコンピ
ュータにより計算させたところ、該パターン2個を半周
期ずらして互いに重ね合わせるとよいことが判った。
図7bのパターンを用意し、aのパターンとbのパター
ンとを重ね合わせる。こうすると図7cのパターンが得
られる。
較すれば、干渉の度合いがより分散化されたものとなっ
ている。
は、シリンドリカルレンズ群202のレンズ数が9個の
場合のものである。該パターンの1周期の長さをdと定
義する。
数個たし合わせて、干渉のピークが最も分散化されるパ
ターンをコンピュータにより計算させたところ、該パタ
ーン3個を1/3周期づつずらして互いに重ね合わせる
とよいことが判った。(図7k参照)
リカルレンズ群202のレンズ数が9個の場合に得られ
る図7hの干渉パターンhを1/3周期づつずらした図
7 i及び図7 j を考え、これらを重ね合わせることに
より図7kに示す干渉パターンを得ることができる。
すものに比較すれば、干渉のピークが非常に分散化され
たものとなっている。
図7aに示す干渉状態を有するレーザービームと、図7b
に示す干渉状態を有するレーザービームと、を作製する
必要がある。
リカルレンズ206との組み合わせを通ってできるレー
ザービームは、シリンドリカルレンズ群203によって
複数個に分割される。
よって分割されたそれぞれのレーザービームが微妙な位
置関係でもってずれて重ね合わされるようにすれば、図
7cあるいは図7kに示すような干渉ピークがより分散化
されたレーザービームを得ることができる。
リカルレンズ501が果たす。例えば、シリンドリカル
レンズ群202のレンズ数が7個の場合、シリンドリカ
ルレンズ501には、上下に2分割されたものを使用す
れば、図7cに示したようなレーザービームを得ること
ができる。このとき、シリンドリカルレンズ群203に
よって分割されたレーザービームは偶数本あるとよい。
そうすれば、図5の下に示したようにレーザービームが
上下のレンズにうまく分離して入るので、レーザービー
ムの光路がみだれずに済む。図5の場合、シリンドリカ
ルレンズ群203は4本あるので、シリンドリカルレン
ズ501の上下レンズに2本ずつビームが入ることにな
る。
ンズ数が9個の場合、シリンドリカルレンズ501に
は、上中下に3分割されたものを使用すれば、図7kに
示したようなレーザービームを得ることができる。この
とき、シリンドリカルレンズ群203によって分割され
たレーザービームは3の倍数本あるとよい。そうすれ
ば、レーザービームが上中下のレンズにうまく分離して
入るので、レーザービームの光路がみだれずに済む。
ントが複雑となるので、2分割で済ませてもよい。図7
hに示したようなレーザービーム2個を1/2周期づつ
ずらして互いに重ね合わせても干渉のピークは適当に分
散化された。このとき、シリンドリカルレンズ501
は、上下に2分割されたものを使用し、シリンドリカル
レンズ群203よって分割されたレーザービームは2の
倍数本あればよい。
て最適な諸パラメータの組み合わせを提供するものであ
る。
クの分布が最も効率よく分散化される光学系の特徴を開
示するものである。
数とする。図5に示す光学系においては、N=2、n=
3の場合の例である。なぜならば、n=3のときシリン
ドリカルレンズ群202のレンズ数sは7、シリンドリ
カルレンズ群203のレンズ数N(n-1)は4である
からである。
シリンドリカルレンズ501を構成するレンズの一つを
通過したビームが被照射面において形成する干渉パター
ンの間隔(1周期の長さ)である。
501において、一つのレンズだけを残し、他を覆い隠
してしまった場合に得られるレーザービームを観察すれ
ばよい。またはそのレーザービームのアニール効果等を
観察すれば良い。また、後に実施例で示すように計算で
求めることもできる。
程度互いにずらし合えば、本発明が開示する効果が得ら
れるかを説明する。
ンズ数が7個である場合、n=3なので、シリンドリカ
ルレンズ群203は(n-1)の倍数個、すなわち偶数
個あればよい。このとき、シリンドリカルレンズ501
の上下レンズの互いにずらし合う距離はd/2で定義さ
れる値を使えばよい。
ンズ数が9個である場合、n=4なので、シリンドリカ
ルレンズ群203が3(n-1に相当)の倍数個、例え
ば6個あれば十分に均質性の良いビームが得られる。こ
のとき、シリンドリカルレンズ501は2分割よりも3
分割された方がより均質性の優れたビームが得られる。
このとき、シリンドリカルレンズ501の上中下レンズ
の互いにずらし合う距離はd/3で定義される値を使え
ばよい。
上、光学系のアライメントがより困難になってくるの
で、例えば本来3分割で光学設計したほうがより均質性
のよいビームが得られる光学系を2分割ですましてしま
う方法をとってもよい。
レンズ群202のレンズ数が奇数である場合、シリンド
リカルレンズ501を(n′-1)分割のものとし、該
(n′-1)分割されたレンズ群を互いにd/(n′-
1)ずつずらし合えばよいことが判る。ここで、n′は
3≦n′≦nの範囲にある整数である。このとき、シリ
ンドリカルレンズ群203はN(n′-1)個で構成され
ているとよかった。
203で分割されるレーザービームのそれぞれが、図7
で示すような状態で重ね合わせられる。そして、図7c
や図7kに示すような干渉状態が均一化されたレーザー
ビームを得ることができる。
本的なものであり、さらに他の光学系を配置してもよ
い。また、同様な作用をする他のレンズに一部を置換し
てもよい。また、上記構成を全体の一部として利用して
もよい。たとえば、図5に示すシリンドリカルレンズ群
202、シリンドリカルレンズ群203は凸レンズ群で
あるが、凹レンズ群もしくは、凹凸混合のレンズ群を用
いてもよい。
の方法でレーザービームを分割してもよい。例えば、図
5記載のシリンドリカルレンズ群203とシリンドリカ
ルレンズ204とを、ほぼ同様の作用を持つマルチフェ
イズレンズ(図11b参照。)に置き換えてもよい。
レーザービームを縦横比が100以上あるような線状の
レーザービームにビーム加工する場合に特に有効なもの
となる。
ンズ数が偶数である場合、奇数である場合と比較し著し
い効果は得られない。(なお、シリンドリカルレンズ群
202のレンズ数が偶数個であっても、レーザー光が実
質的に該レンズ群の奇数個分だけ入っていれば、シリン
ドリカルレンズ群202は奇数個のレンズで構成されて
いると考えてよいことは言うまでもない。)
が奇数個であると、得られるビーム内の干渉の分布が、
図7cや図7kに示したような正弦波状に整形すること
が可能となり、より干渉のピークがビーム内で分散化さ
れたものが得られる。シリンドリカルレンズ群202の
レンズ数が2個または3個の場合は、図2に示すような
光学系からでも、正弦波状の干渉をもつビームが得られ
るが、分割数が不十分で均質なビームが得られにくい。
本発明は分割数が充分でかつ正弦波状の干渉をもつビー
ムが得られるので非常に画期的である。
が偶数個ではそのようにきれいに分散化されたビームは
得られない。しかしながら、従来の光学系(図2のも
の)と比較すれば、格段の効果を得ることができる。即
ち、干渉を分散させて、照射のムラを是正する効果は得
ることができる。
01を(n′-1)分割したものとし、d/(n′-1)
ずつ互いにずらし合えば、よく干渉のピークが分散化さ
れた。なお、この場合のdは図4bで示されたもので定
義される。このとき、シリンドリカルレンズ群203は
N(n′-1)個で構成されているとよかった。
クの周期幅(1周期の長さ)で定義される。即ち、シリ
ンドリカルレンズ501を構成するシリンドリカルレン
ズの一つが寄与するビーム(線状のレーザービーム)に
現れる干渉状態の周期幅として定義される。
dは線状レーザービーム中で一定である方が好ましい。
即ち、図4で示すような指定の周期でもって干渉が線状
ビームの長手方向に沿って現れるものであることが好ま
しい。
2の光学系で形成される線状レーザービームの干渉のピ
ークの間隔は、一様とはならない。
に合成しているからである。(図8a参照。球面波を直
線で切ると、同位相同士の間隔は一定でない)
いならば、平面波を線状に合成すればよい。(平面波を
斜めに直線で切ると、同位相同士の間隔は一定となる)
に示す。
のシリンドリカルレンズ群が分割したレーザービーム
が、後続のシリンドリカルレンズによりすべて平行光線
に加工されることである。
ルレンズ群と後方のシリンドリカルレンズとの間の距離
を適当に選ぶことにより簡単に得られる。この様にすれ
ば、シリンドリカルレンズ群で分割されたどのビームも
シリンドリカルレンズにより平面波に加工される。本光
学系により加工されたビームを使用すると該縦縞の間隔
はほぼ一定となる。このような配置の光学系が本発明に
最も適当である。
ームでも、該球面波の曲率半径は十分大きいので、実際
問題としては平行光線と見なすことができ、本発明が適
用できる。この場合、干渉縞の間隔dは全体の平均値で
定義する。
る発明を利用することで、線状レーザービーム内の干渉
縞の分布は飛躍的に均質化される。特に、シリンドリカ
ルレンズ群202を構成するレンズ数が奇数個である場
合は、線状レーザービーム内の干渉縞の分布を正弦波状
(図7c、図7k、参照)に整形することが可能とな
り、本発明が最も効果的に機能する。
ネルギーの不均質が該線状レーザービーム内に存在す
る。この不均質はレーザービームの照射条件により、強
調される場合もある。
を微調整すると改善される。前記微調整は、該線状レー
ザービームを、該ビームの線方向と直交しかつ該線状レ
ーザービームが形成する面を含む方向より該平面内で角
度yだけずれた方向に走査させながらレーザー処理する
ことで行う。この角度yは、|tan y|≦0.1 の範囲で
見つけることができる。(但し、|tan y|≠0)
ーザーアニールを行い、多結晶半導体膜とし、例えばT
FT液晶ディスプレイのようなデバイスを作製すると、
個々のTFTの特性のばらつきが抑えられて、高画質な
ものを得ることができる。
ザーアニールに本明細書で開示する発明を利用すると、
同一基体上に形成される素子の特性をそろえることがで
き、高い性能を有する回路を得ることができる。
一つ一つを示す。先に述べたように、dをシリンドリカ
ルレンズ501中任意に選んだ1つのレンズと、図5中
シリンドリカルレンズ501以外のレンズ群とを介して
形成される線状レーザービーム内に分布する光干渉縞の
ピッチとする。また、Nは自然数、nは3以上の整数で
ある。ここで、n′は3≦n′≦nの範囲にある整数で
ある。
つ前記分割されたレーザー光を再結合させることによ
り、正弦波状の定常波を照射面上に形成させる機能を有
することを特徴とするビームホモジェナイザーである。
1)分割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に
(2n+1)分割する役割を果たす他の光学レンズと、
前記縦横に分割された光を(n′-1)個に再結合しつ
つ、前記(n′-1)個の光を横方向に互いにずらしあ
って重ね合わせる役割を果たす光学レンズと、前記縦方
向に分割された光を再結合させる役割を果たす他の光学
レンズと、を少なくとも有することを特徴とするビーム
ホモジェナイザーである。
1)分割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に
(2n+1)分割する役割を果たす他の光学レンズと、
前記縦横に分割された光を(n-1)個に再結合しつ
つ、前記(n-1)個の光を横方向に互いにずらしあっ
て重ね合わせる役割を果たす光学レンズと、前記縦方向
に分割された光を再結合させる役割を果たす他の光学レ
ンズと、を少なくとも有することを特徴とするビームホ
モジェナイザーである。
1)分割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に
(2n)分割する役割を果たす他の光学レンズと、前記
縦横に分割された光を(n′-1)個に再結合しつつ、
前記(n′-1)個の光を横方向に互いにずらしあって
重ね合わせる役割を果たす光学レンズと、前記縦方向に
分割された光を再結合させる役割を果たす他の光学レン
ズと、を少なくとも有することを特徴とするビームホモ
ジェナイザーである。
1)分割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に
(2n)分割する役割を果たす他の光学レンズと、前記
縦横に分割された光を(n-1)個に再結合しつつ、前
記(n-1)個の光を横方向に互いにずらしあって重ね
合わせる役割を果たす光学レンズと、前記縦方向に分割
された光を再結合させる役割を果たす他の光学レンズ
と、を少なくとも有することを特徴とするビームホモジ
ェナイザーである。
生させる手段と、(2)縦方向に光をN(n′-1)分
割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に(2n
+1)分割する役割を果たす他のシリンドリカルレンズ
群と、前記横方向に分割された光を再結合させる役割を
果たし、かつ、分割された光を横方向にd/(n′-1)
ずつ互いにずらして重ね合わせる役割を果たす(n′-
1)個のシリンドリカルレンズと、前記縦方向に分割さ
れた光を再結合させる役割を果たす他のシリンドリカル
レンズと、を含む光学系から構成されるビームホモジェ
ナイザーと、(3)一方向に動く移動テーブルと、を有
し、前記dは、前記(n′-1)個のシリンドリカルレ
ンズを構成するレンズの一つを通過するビームが照射面
において形成する干渉縞のピークの間隔として定義され
ることを特徴とする。
生させる手段と、(2)縦方向に光をN(n-1)分割
する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に(2n+
1)分割する役割を果たす他のシリンドリカルレンズ群
と、前記横方向に分割された光を再結合させる役割を果
たし、かつ、分割された光を横方向にd/(n-1)ずつ
互いにずらして重ね合わせる役割を果たす(n-1)個
のシリンドリカルレンズと、前記縦方向に分割された光
を再結合させる役割を果たす他のシリンドリカルレンズ
と、を含む光学系から構成されるビームホモジェナイザ
ーと、(3)一方向に動く移動テーブルと、を有し、前
記dは、前記(n-1)個のシリンドリカルレンズを構
成するレンズの一つを通過するビームが照射面において
形成する干渉縞のピークの間隔として定義されることを
特徴とする。
生させる手段と、(2)縦方向に光をN(n′-1)分
割する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に(2
n)分割する役割を果たす他のシリンドリカルレンズ群
と、前記横方向に分割された光を再結合させる役割を果
たし、かつ、分割された光を横方向にd/(n′-1)ず
つ互いにずらして重ね合わせる役割を果たす(n′-
1)個のシリンドリカルレンズと、前記縦方向に分割さ
れた光を再結合させる役割を果たす他のシリンドリカル
レンズと、を含む光学系から構成されるビームホモジェ
ナイザーと、(3)一方向に動く移動テーブルと、を有
し、前記dは、前記(n′-1)個のシリンドリカルレ
ンズを構成するレンズの一つを通過するビームが照射面
において形成する干渉縞のピークの間隔として定義され
ることを特徴とする。
生させる手段と、(2)縦方向に光をN(n-1)分割
する役割を果たす光学レンズと、光を横方向に(2n)
分割する役割を果たす他のシリンドリカルレンズ群と、
前記横方向に分割された光を再結合させる役割を果た
し、かつ、分割された光を横方向にd/(n-1)ずつ互
いにずらして重ね合わせる役割を果たす(n-1)個の
シリンドリカルレンズと、前記縦方向に分割された光を
再結合させる役割を果たす他のシリンドリカルレンズ
と、を含む光学系から構成されるビームホモジェナイザ
ーと、(3)一方向に動く移動テーブルと、を有し、前
記dは、前記(n-1)個のシリンドリカルレンズを構
成するレンズの一つを通過するビームが照射面において
形成する干渉縞のピークの間隔として定義されることを
特徴とする。
ーザー光の波長、fを横方向に分割されたレーザービー
ムを再結合させる役割を果たすシリンドリカルレンズの
焦点距離、Lをレーザービームを横方向に分割する役割
を果たすシリンドリカルレンズ群を構成する一つのレン
ズの幅として、概略d=λf/Lで示される。すなわ
ち、dは計算より求めることができる。
は、横方向に長手形状を有する線状ビームである場合に
上記発明は特に有効となる。
エキシマレーザーが利用される。
ることが好ましい。
方向といえば、線状レーザービームの線方向をさし、縦
方向といえば、線状レーザービームの幅方向を指すもの
とする。
ムホモジェナイザーを介したレーザ光により、レーザー
アニールされた半導体膜を使用し作製されることを特徴
とする半導体デバイスである。
ームホモジェナイザーを介したレーザ光により、レーザ
ーアニールされた半導体膜を使用し作製されることを特
徴とする半導体デバイスである。
ームホモジェナイザーを介したレーザ光により、レーザ
ーアニールされた半導体膜を使用し作製されることを特
徴とする半導体デバイスである。
ーザー光の波長、fを横方向に分割されたレーザービー
ムを再結合させる役割を果たすシリンドリカルレンズ5
01の焦点距離、Lをレーザービームを横方向に分割す
る役割を果たすシリンドリカルレンズ群202を構成す
る一つのレンズの幅として、概略d=λf/Lで示され
る。この場合、dは計算より求めることができる。
は、横方向に長手形状を有する線状ビームである場合に
上記発明は特に有効となる。
エキシマレーザーが利用される。
ることが好ましい。
分割後再構成し線状に加工されたレーザービームを使用
してレーザーアニールを施し結晶化また結晶性を向上さ
せるに際し、該線状レーザービーム内に形成される光干
渉によるエネルギーの周期的不均一を、前記非単結晶半
導体膜に反映させないものである。
される線状レーザービームのエネルギーは、その線方向
に、図4で示されるようなエネルギーの強弱の周期的繰
り返しが見られる。
ザービームを、半導体膜に対し照射すると、線状レーザ
ービーム内のエネルギーの分布が該膜にそのまま反映さ
れてしまう。
ザーを使って線状レーザービーム内の干渉の分布を従来
のものより飛躍的に分散化(図7参照。)させ、線状レ
ーザービーム内のエネルギー分布を均質化する。このよ
うにすれば、より一様にレーザーアニールを行うことが
できる。
ーザー照射される膜の作製方法を示す。レーザー照射さ
れる膜は、本明細書中で3種類である。いずれの膜に対
しても、本発明は効果的である。
127mm角のコーニング1737ガラス基板上に、下
地膜としての酸化珪素膜を200nmの厚さに、その上
に非晶質珪素膜を50nmの厚さに共にプラズマCVD
法にて成膜する。この膜を今後、出発膜と呼ぶ。
熱浴に1時間さらす。本工程は非晶質珪素膜中の水素濃
度を減らすための工程である。膜中の水素が多すぎると
膜がレーザーエネルギーに対して耐えきれないので本工
程が必要とされる。
ダーが適当であある。この膜を非単結晶珪素膜Aと呼
ぶ。
ケル水溶液が、スピンコート法により、出発膜上に塗布
され、酢酸ニッケル層が形成される。酢酸ニッケル水溶
液には、界面活性剤を添加するとより好ましい。酢酸ニ
ッケル層は、極めて薄いので、膜状となっているとは限
らないが、以後の工程において問題はない。
基板に、600℃で4時間の熱アニールを施す。する
と、非晶質珪素膜が結晶化し、非単結晶珪素膜である結
晶性珪素膜Bが形成される。
成長の核の役割を果たし、結晶化が促進される。600
℃、4時間という低温、短時間で結晶化を行うことがで
きるのは、ニッケルの機能による。詳細については、特
開平6−244104号に記載されている。
子/cm3 であると好ましい。1×1019原子/cm3
以上の高濃度では、結晶性珪素膜に金属的性質が現れ、
半導体としての特性が消滅する。本実施例において、結
晶性珪素膜中の触媒元素の濃度は、膜中のおける最小値
で、1×1017〜5×1018原子/cm3 である。これ
らの値は、2次イオン質量分析法(SIMS)により分
析、測定したものである。
酸化珪素膜を700Åの厚さに成膜する。成膜方法はプ
ラズマCVD法を用いる。
ーニング工程によって完全に開孔する。
ために酸素雰囲気中でUV光を5分間照射する。この薄い
酸化膜は、後に導入するニッケル水溶液に対する上記開
孔部の濡れ性改善のために形成されるものである。
が、スピンコート法により、該膜上に塗布され、酢酸ニ
ッケルが上記開孔部分に入る。酢酸ニッケル水溶液に
は、界面活性剤を添加するとより好ましい。
され、ニッケル導入部分から横方向に結晶が成長してゆ
く。このとき、ニッケルが果たす役割は膜Bと同様のも
のである。今回の条件では横成長量として40μm程度
が得られる。
非単結晶珪素膜である結晶性珪素膜Cが形成される。そ
の後、結晶性珪素膜上の酸化珪素膜をバッファーフッ酸
を用い剥離除去する。
A、B、Cを結晶化させる。
マレーザーを用いてレーザーアニールを行う。
テムを示す。図9は、レーザー照射システムの概観であ
る。
レーザー発振装置201から照射され、2対の反射ミラ
ー901によりレーザーの進行方向を調整後、本発明が
開示する光学系902により、断面形状が線状に加工さ
れたパルスレーザービームを、ミラー207で反射さ
せ、シリンドリカルレンズ208にて集光しつつ、被処
理基板904に照射させる機能を有している。2対の反
射ミラー901の間には、レーザービームの広がり角を
抑え、かつ、ビームの大きさを調整できるビームエキス
パンダーを挿入してもよい。
ドリカルレンズ208は図5に示した構造に準じてい
る。
三で明記したものとする。また、シリンドリカルレンズ
群202のレンズ数を本実施例では7(2n+1にあた
る。)個とするので、図5に示す構造においてシリンド
リカルレンズ501のレンズは2(n-1にあたる)分
割となる。
のレンズの互いにずらす距離を決定する方法を記載す
る。
01中任意に選んだ1つのレンズと、図5中シリンドリ
カルレンズ501以外のレンズ群とを介して形成される
線状レーザービーム内に分布する光干渉縞のピッチが
0.1 mmであった。この値が発明で利用されるパラメ
ータdにあたる。
される距離が、最も干渉のピークを線状レーザービーム
内で分散化できる距離である。
施例ではn=3なので、求める距離は0.05mmとな
る。波の重ね合わせの原理により、前記距離は、0.1
5mm、0.25mm、0.35mm、・・・と0.1m
m間隔で変えても効果は同様であることは、言うまでも
ないが、この間隔を広くとればとるほど線状ビームの長
手方向の有効に使える長さは短くなることになる。
上下のレンズを互いにずらし合うと、線状レーザービー
ムの長手方向の両端はずらし合う距離分ぼけてしまう。
しかしながら、幅方向の両端は全くぼけることがない。
線状レーザービームの長手方向の両端は、素子領域外に
もっていけるので多少のぼけは全く加工に影響しない。
一方、幅方向の両端は全くぼけていないので、素子領域
にうたれても悪影響はない。
レーザービームを縦方向(線状ビームの幅方向)に分割
する数は(3-1)の倍数で決まる。本明細書の場合
は、N=4とし、8分割とした。また、レーザービーム
を横方向(線状ビームの長手方向)に分割する数は(2
×3+1)=7個である。
のは、光学系に入射する前のビームのエネルギー不均質
を分割後重ね合わせることにより平均化しつつ、ビーム
形状を線状に加工することが出来るからである。
べて図5記載の光学系に準じたものを使用している。図
5のようなタイプのレンズ群の役割を以下に記述する。
ビームを縦横に分割する役割を果たしている。該分割さ
れた光束をシリンドリカルレンズ204、501がその
分割されたレーザービームを重ね合わせる役割を果たし
ている。
レーザービームの幅方向)に8分割、横方向(線状レー
ザービームの長手方向)に7分割している。
たビームを一つに合成したものとなっている。このよう
にすることにより、ビームのエネルギー分布を平均化し
ている。
上、可変であるが、レンズの大きさ、焦点距離の組合せ
により、造りやすいビーム形状は制限される。なお、本
光学系においてビームの長辺の長さを変えることはでき
ない。
れの記載の配置のレンズ群を用いても効果がある。しか
しながら、図8b記載の配置がより効果的である。
202、シリンドリカルレンズ群203は凸レンズ群で
あるが、凹レンズ群もしくは、凹凸混合のレンズ群を用
いてもよい。また、シリンドリカルレンズではなく、他
の方法でレーザービームを分割してもよい。
を、ほぼ同様の作用を持つ凹凸混合のレンズ群に置き換
えると、例えば図11aに示すもののようになる。ある
いは、図5記載のシリンドリカルレンズ群203とシリ
ンドリカルレンズ204とを、ほぼ同様の作用を持つマ
ルチフェイズレンズ(図11b参照。)に置き換えても
よい。マルチフェイズレンズ1401を図14のように
配置すると、図6に示したレンズ群が作り出すビームと
同様のものを形成することができる。また、シリンドリ
カルレンズ208をマルチフェイズレンズや複数のシリ
ンドリカルレンズで構成されたものに置き換えてもよ
い。
うな、互いに合同でないレンズ群を使用する場合は、そ
れらのレンズで加工される平行光線の、加工後の拡がり
の角度が同じであるレンズ群で構成されたほうがよい。
れるとき、個々のビームが異なる大きさや形で重なり合
い、ビームの輪郭が不明瞭となる。
eClエキシマレーザー(波長308nm)を発振する
ものを用いる。他に、KrFエキシマレーザー(波長2
48nm)等を用いてもよい。
れる。そして、台905は、移動機構903によって、
線状レーザービームの線幅方向に対して直角方向(線状
レーザービームを含む平面を含む。)に真っ直ぐに移動
され、被処理基板904上面に対しレーザービームを走
査しながら照射することを可能とする。
アンロード室1005に、被処理基板904が多数枚、
例えば20枚収納されたカセット1003が配置され
る。ロボットアーム1005により、カセット1003
から一枚の基板がアライメント室に移動される。
904とロボットアーム1004との位置関係を修正す
るための、アライメント機構が配置されている。アライ
メント室1002は、ロード/アンロード室1005と
接続されている。
基板搬送室1001に運ばれ、さらにロボットアーム1
004によって、レーザー照射室1006に移送され
る。図9において、被処理基板904上に照射される線
状レーザービームは、幅0.4mm×長さ135mmと
する。本ビームは図5記載のレンズ配置で形成されてい
る。ただし、シリンドリカルレンズ群203のレンズ数
は8である。
ギー密度は、100mJ/cm2 〜500mJ/cm2
の範囲で、例えば300mJ/cm2 とする。台905
を1.2mm/sで一方向に移動させながら行うこと
で、線状レーザービームを走査させる。レーザーの発振
周波数は30Hzとし、被照射物の一点に注目すると、
10ショットのレーザービームが照射される。前記ショ
ット数は5ショットから50ショットの範囲で適当に選
ぶ。
ロボットアーム1004によって基板搬送室1002に
引き戻される。
04によって、ロード/アンロード室1005に移送さ
れ、カセット1003に収納される。
る。このようにして、上記工程を繰り返すことにより、
多数の基板に対して、連続的に一枚づつ処理できる。
から正方形状にいたるまでいずれのビーム形状を本発明
に使用しても本発明が特徴とする効果がある。
性層とするTFTを作製すると、Nチャネル型、Pチャ
ネル型、いずれも作製できる。
み合わせた構造も得ることが可能である。また、多数の
TFTを集積化して電子回路を構成することもできる。
を介してレーザーアニールされた半導体膜についてもい
える。本発明の光学系を介してレーザーアニールされた
半導体膜を利用して、TFTで構成される液晶ディスプ
レイを作製した場合、個々のTFT特性のバラツキの少
ない高画質なものが得られる。
く消えない場合は、光学系の配置が適当でない為である
か、線状レーザービームの重ね合わさり様が不適当かで
ある。このときは、走査方向変更装置906により基板
の走査方向を微調整し、干渉縞がより目立たない走査方
向を選べばよい。
少し角度をもたせて、レーザー光が走査されて照射され
るようにするとよい。
光学系の配置を採用したときの、干渉縞のピッチdは計
算で容易に導出できる。本実施例ではその計算方法を示
す。まず、シリンドリカルレンズ501の分割されたレ
ンズを互いにずらさない状態を想定し、以下の考察をす
る。なお、ここでは前記の状態にあるシリンドリカルレ
ンズ501をシリンドリカルレンズ1206と呼ぶこと
にする。
リカルレンズ群202とシリンドリカルレンズ1206
の断面を示したものと考えて良い。
リンドリカルレンズ1206によって合成されるビーム
はそれぞれ平面波といってよい。
ルレンズ群202を構成するレンズ中、中央のレンズに
隣接する2つのレンズ1201を介してシリンドリカル
レンズ1206に入射したレーザー光の光束は、照射面
1204に角度αで交差する。
るから、該波面の波長λ間隔で引かれた直線は照射面1
204を間隔βで切る。(図13参照。)
使って表現できる。すなわち、β=λ/ sin αと表現で
きる。
照射面1204に形成する。また、2つのレンズ120
2は間隔β/2の定常波を照射面1204に形成する。
さらに、2つのレンズ1203は間隔β/3の定常波を
照射面1204に形成する。これらの定常波が、照射面
1204で合成され、図4aに示したような定常波が形
成される。よって、βは、図4、図7で示す干渉のピー
クの間隔dに一致する。このことは簡単な計算により解
る。
置を、シリンドリカルレンズ群202に対して矢印12
07の方向に左右に動かしても間隔dはほとんど全く変
化しないことも簡単な計算によりわかる。このことは、
シリンドリカルレンズ1206をシリンドリカルレンズ
501の状態に戻すときに、シリンドリカルレンズ12
06の個々のレンズをそれぞれ左右に動かすことが本発
明の本質に全く影響を及ぼさないことを示唆する。
06の焦点距離f、シリンドリカルレンズ群202のレ
ンズ1つ当たりの幅Lとすると、tan α=L/fが成立
する。
α≒sin αが成立する。よって、β≒λf/Lが成立す
る。
は概略λf/Lで示されることになる。
レンズ1206の焦点距離f、シリンドリカルレンズ群
202のレンズ1つ当たりの幅L、レーザー光の波長λ
が判れば、図5に示したシリンドリカルレンズ501の
一つのレンズを通過したビームに現れる干渉ピークの1
周期の長さdを求めることができる。
た場合、シリンドリカルレンズ501を通過したビーム
は球面波となり、上述した数式は完全には成立しない。
り、dを値を算出することになる。
点距離fとシリンドリカルレンズ群202の焦点距離と
の和がシリンドリカルレンズ501とシリンドリカルレ
ンズ群202との間隔に近ければ、上述した数式により
求めたdを利用することができる。
り得られた多結晶珪素膜を利用してTFTを作製する例
を示す。
とで、TFTの活性層パターンを形成する。この活性層
パターンには、チャネル形成領域高抵抗領域が形成され
る。活性層を形成後、ゲイト絶縁膜として酸化珪素膜を
プラズマCVD法により100nmの厚さに成膜する。
m の厚さに成膜する。そして、このチタン膜をパターニ
ングすることにより、ゲイト電極を得る。さらに、陽極
酸化法により、チタン膜パターンの露呈した表面に陽極
酸化膜を200nmの厚さで形成する。
的及び物理的に保護する機能を有している。また、後の
工程において、チャネル領域に隣接してオフセット領域
と称される高抵抗領域を形成するために機能する。
酸化膜をマスクとして燐のドーピングを行う。この燐
は、ソース、ドレイン領域を決定する為のドーパントと
しての役割をになう。
レイン領域が自己整合的に形成される。リンのドーズ量
は本実施例では、5×1014ions/cm2 のドーズをイ
オンドーピング装置を用いて導入した。次にレーザーに
より、燐を活性化させる。レーザーは実施例1で示した
方法で照射した。レーザービームのエネルギー密度は、
200mJ/cm2 程度とした。なお、本工程における
適当なエネルギー密度は、レーザーの種類や照射の方
法、半導体膜の状態により異なるので、それに合わせて
調整する。レーザーの照射により、ソースドレイン領域
のシート抵抗は1KΩ/□まで下がった。
ラズマCVD法によって150nmの厚さに成膜し、更にア
クリル樹脂膜を成膜する。アクリル樹脂膜の膜厚は、最
少の部分で700nmとなるようにする。ここで樹脂膜を
用いるのは、表面を平坦化する為である。
ド、ポリイミドアミド、エポキシ等の材料を用いること
ができる。この樹脂膜は多層膜として構成しても良い。
ース電極、ドレイン電極を形成する。こうして、Nチャ
ネル型TFTが完成する。本実施例では燐をソースドレ
イン領域に導入したのでNチャネル型TFTが作製され
たが、Pチャネル型を作製するのであれば、燐に変えて
ボロンをドーピングすればよい。
て、例えば、液晶ディスプレイを作製した場合、従来と
比較してレーザーの加工あとが目立たないものができ
た。
ービームを均質化したレーザービームによるレーザーア
ニールの効果の面内均質性を大幅に向上させることがで
きる。
素膜の写真。
系と光路図。
ム内の光干渉の図解。
ム内の光干渉の様子を示す図。
系と光路図。
系と光路図。
わせ方を示す図。
光学系配置の違いを示す図。
図。
図。
イズレンズの例を示す図。
なパラメータを示す図。
なパラメータを示す図。
系と光路図。
群 203 レーザー光分割のためのシリンドリカルレンズ
群 204 レーザー光、再結合のためのシリンドリカルレ
ンズ 205 スリット 206 レーザー光、再結合のためのシリンドリカルレ
ンズ 207 ミラー 208 線状ビームを集光するためのシリンドリカルレ
ンズ 209 従来の線状レーザービーム 301 従来の線状レーザービーム 302 光干渉の強度ピーク 501 レーザー光、再結合のためのシリンドリカルレ
ンズ 502 光干渉のピークがビーム内で分散化した線状レ
ーザービーム 901 光学系902に入射するレーザー光の方向を調
整するミラー 902 光学系 903 移動機構 904 基板 905 台 906 走査方向変更装置 1001 基板搬送室 1002 アライメント室 1003 カセット 1004 ロボットアーム 1005 ロード/アンロード室 1006 レーザー照射室 1201 シリンドリカルレンズ群202を構成するレ
ンズ中、中央のレンズに隣接する2つのレンズ 1202 シリンドリカルレンズ群202を構成するレ
ンズ中、線対称な位置にある2つのレンズ 1203 シリンドリカルレンズ群202を構成するレ
ンズ中、線対称な位置にある2つのレンズ 1204 照射面 1205 レーザー光の波面の1つ 1206 シリンドリカルレンズ501の個々のレンズ
を互いにずらし合っていない状態にあるシリンドリカル
レンズ。 1207 シリンドリカルレンズ1206の個々のレン
ズを互いにずらし合う方向を示す矢印。 1401 マルチフェイズレンズ
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザー発振器からのレーザー光をビー
ムホモジェナイザーによって線状のビームに整形して、
前記線状のビームを走査しながら被処理物に照射するレ
ーザー処理方法であって、 前記ビームホモジェナイザーは、前記レーザー光を複数
のビーム分割し、該前記分割されたビームを重ね合わせ
るとにより、定常波を被処理物の照射面にし、前記線状
のビームを前記線状のビームの幅方向に対して斜めに走
査することを特徴とするレーザー処理方法。
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