JP2001068013A - 電界放射型素子及びその製造方法 - Google Patents

電界放射型素子及びその製造方法

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JP2001068013A
JP2001068013A JP23944699A JP23944699A JP2001068013A JP 2001068013 A JP2001068013 A JP 2001068013A JP 23944699 A JP23944699 A JP 23944699A JP 23944699 A JP23944699 A JP 23944699A JP 2001068013 A JP2001068013 A JP 2001068013A
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emitter
gate
insulating layer
field emission
layer
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Takahiro Ozawa
隆弘 小澤
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電界放射型素子の電流密度を増大させる。 【解決手段】ガラス基板1上に電界放射型素子を形成す
る。第1絶縁層3とゲート4が形成されたガラス基板1
に異方性エッチングにより、凹部5を形成する。次い
で、第2絶縁層7の形成後、CVDによって電子放出効
率の良い電子放出層と電気抵抗の小さい電子供給層を交
互に成膜する。そして、第3絶縁層3の形成後、RIE
の異方性エッチングにより、エミッタ6の上端部を露に
する。これにより、ガラス基板1に対して垂直の側壁を
有し、ゲート4に対向する帯状のエミッタ6が形成され
る。エミッタ6は、ガラス基板1に垂直に形成されるの
で、電子放出領域は従来より密となる。よって、より電
流密度を増大することができる。また、エミッタ6を形
成する電子供給層は効率よく電子を供給し、電子放出層
はそれを効率よく放出する。よって、更に電流密度が高
められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲートに電庄を与え
ることによってエミッタからの電子放出を制御する電界
放射型素子に関する。特に低電圧で電子放出量を増大さ
せる電界放射型素子の構造に関する。及び、その素子に
おけるエミッタ、ゲート間の間隔を極力小さくでき、且
つ、製品毎のその間隔のばらつきをなくした製造方法に
関する。本発明は、電子照射により発光させる高輝度デ
ィスプレイ装置等に適用できる。
【0002】
【従来の技術】電界放射型素子は、真空管の原理を固体
素子に応用したものである。即ち、先の尖ったエミッタ
の先端周囲にゲートを形成し、高電界をかけることによ
ってエミッタから電子を真空中に放出させて、その放出
量をゲ−ト電極の電圧によって制御する素子である。真
空中に放出された電子は、エミッタ・アノード間に掛け
られた電界に沿って飛行し、アノードに取り込まれる。
この電界放射型素子は、トランジスタやアノード側に蛍
光塗料が塗布された平面ディスプレイ等への応用が期待
され、その輝度を上げるための大電流化と実用化のため
の制御電圧の低電圧化が要求されている。
【0003】従来例として、図11(a)に示す特開平
5−067526号公報又は図11(b)に示す特開平
6ー295660号公報に開示の電界放射型素子があ
る。前者は、シリコンの異方性エッチングによる方法、
即ちH.F .Grayらによって開示された米国特許第4,307,
507 号及び第4,513,308 号公報を利用したものである。
その製造方法は以下の通りである。図12に示すよう
に、先ず特定の面方位を有するシリコン単結晶基板24
0(以後Si基板)に長方形のマスク241を形成し、
塩酸等でエッチングを行う。Si基板は、結晶方位に応
じてそのエッチング速度が異なるため、マスク241下
には、側面が(111)面からなるエッジ210が形成
される。そして、このエッジ210をエミッタとする。
エッチングされたSi基板240の表面は、エッジの先
端部先鋭化のため前工程としての熱処理が施され、その
表面に酸化膜211が形成せられる。次にスパッタリン
グ等で順次、絶縁層230とゲート220がその基板上
の全面に形成される。絶縁層230及びゲート220は
マスク241上にも形成されるが、最後に溶剤によって
マスクとともに取り除かれる。その結果、エッジ型のエ
ミッタが開口260内に形成される。このような工程で
製造される。そして、上記ゲートに電圧を印加してエッ
ジ型のエミッタ先端に高電界を発生させ、電子を電界放
出させる。この時、ゲートにはエミッション開始電圧と
して、約90Vが印加される。
【0004】後者も同様に、Si基板140上に形成さ
れたエミッタ110と絶縁層130とゲート120から
構成される(図11(b))。製造工程は、詳述はしな
いが異なる所は、エッチング技術により尖頭形状のエミ
ッタ110を形成した後、上記酸化膜に代えてエッチン
グ速度の異なるエミッタ層111をさらに付加すること
である。即ち、エミッタを2層構造としている。そし
て、その2層構造のエミッタ110をエッチングするこ
とにより、その先端を周辺が残存した噴火口形状に形成
する。これにより、電子放出面積を増大して、その周辺
先端からより多くの電子を放出させるのが特徴である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】)上記電界放射型素子
は上述したように電子放出面積が増大せられて、即ち放
出電流が増大せられているが、高輝度ディスプレイに適
用するには必ずしも十分とは言えない。そのため、更に
様々な工夫が提案されている。例えば、図11(a)に
示す上記公開公報(特開平5−067526号公報)の
1実施例のディスプレイへの応用が考えられる。それ
は、マトリクス状に形成された複数のエミッタをディス
プレイの1画素に対応させて、全てのエミッタからの電
子をディスプレイの1画素に衝突させるものである。し
かしながら、上記電界放射型素子はエミッタ形状が四角
錐、円錐、又はエッジ形状となっているため、その底面
はエミッタ先端部に比べてはるかに大きい。そのため、
上記エミッタをアレイ状に並べると、基板上で大面積を
占有することになる。従って、所定面積に所定の電流を
必要とする高輝度ディスプレイに適用できるものではな
かった。換言すれば、高輝度ディスプレイに必要とされ
る電流密度に達するものではなかった。又、上記特開平
6ー295660号公報に開示の電界放射型素子のエミ
ッタは、そのエッチング条件によって電子放出に寄与す
る面積が増減する。よって、精度のよい電界放射型素子
とすることは困難であった。また、それをアレイ状に配
置しても上記同様の問題があった。さらに、両従来例共
に、エミッタ、ゲート間の間隔の限界値、及び、製品毎
のばらつきは、フォトリソグラフィによる分解能で決定
されるため、さらなる間隔の減少化と間隔の均一化に問
題があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、エミッタの上端を線状、
曲線状にして、側壁を有して帯状に形成し、エミッタか
らの放出電流量を増大させた電界放射型素子を提供する
ことである。又、他の目的は、エミッタからの電界放射
能率を向上させると共に、エミッタに対する電子供給量
を増加させることである。又、エミッタ、ゲート間の間
隔をより小さくし、且つ、その間隔にばらつきのない素
子を提供することである。又、エミッタ、ゲート間の間
隔をより小さくし、且つ、その間隔にばらつきのない製
造方法を実現することである。又、放出された電子が効
率よくアノードの所定位置に飛行するよう制御して電子
の分散飛行をなくし、結果的に電流密度の増大と同等の
効果を与えることである。又他の目的は、安価に上記素
子を大面積基板へ作製するその製造方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の電界放射型素子は、基板
上に垂直方向に延出し電子を放出するエミッタと、エミ
ッタに近接して第1絶縁層上に形成されたゲートと、そ
のエミッタに対向して形成されたアノードとからなり、
ゲートのゲート電圧によってエミッタからの放出電子を
制御する電界放射型素子であって、エミッタは基板に垂
直な側壁を有して帯状に形成され、その上端部が基板と
平行に直線状、又は曲線状に形成されることを特徴とす
る。
【0008】又、請求項2に記載の電界放射型素子は、
エミッタが仕事関数の小さい電子放出層と、電気抵抗の
小さい電子供給層が基板に対して水平方向に交互に形成
されており、その電子放出層の上端部は前記電子供給層
より突出して形成されることを特徴とする。
【0009】又、請求項3に記載の電界放射型素子は、
ゲートが電子放出を制御する第1制御電極と、その第1
制御電極に対して絶縁層を挟んで形成され、放出された
電子の軌道を制御する第2制御電極の2電極構造からな
ることを特徴とする。
【0010】又、請求項4に記載の電界放射型素子は、
エミッタが1対に形成され、第2制御電極はその中央部
又はその両側に形成されることを特徴とする。
【0011】又、請求項5に記載の電界放射型素子は、
エミッタがループ状に形成され、ゲートはその内側又は
その外側に形成されることを特徴とする。
【0012】又、請求項6に記載の電界放射型素子はエ
ミッタの上端部はエミッタの側面と第1絶縁層の側面と
の間に形成された第2絶縁層厚さの空隙を挟んでゲート
と対向したことを特徴とする。
【0013】又、請求項7に記載の電界放射型素子は、
電界放射型素子を構成する構成要素が可視光に対して透
明な材質であることを特徴とする。
【0014】又、請求項8に記載の電界放射型素子の製
造方法は、基板上に垂直方向に延出し電子を放出するエ
ミッタと、該エミッタに近接して第1絶縁層上に形成さ
れたゲートと、エミッタに対向して形成されたアノード
とからなり、ゲートのゲート電圧によってエミッタから
の放出電子を制御する電界放射型素子の製造方法におい
て、基板上の一部に第1絶縁層とゲートを順に形成し
て、エミッタの形成される部分が凹部となるゲート形成
工程と、ゲートが形成された基板にその全表面を覆うよ
うに第2絶縁層とエミッタ層を順に形成するエミッタ層
形成工程と、異方性エッチングによりエミッタ層と第2
絶縁層を上方からエッチングして、凹部の側壁に沿った
側壁上端部が露出されたエミッタを得るエミッタ形成工
程とからなることを特徴とする。
【0015】又、請求項9に記載の電界放射型素子の製
造方法は、基板上に垂直方向に延出し電子を放出するエ
ミッタと、該エミッタに近接して第1絶縁層上に形成さ
れたゲートと、エミッタに対向して形成されたアノード
とからなり、ゲートのゲート電圧によってエミッタから
の放出電子を制御する電界放射型素子の製造方法におい
て、基板上の一部に第1絶縁層とゲートを順に形成し
て、エミッタの形成される部分が凹部となるゲート形成
工程と、ゲートが形成された基板にその全表面を覆うよ
うに第2絶縁層を形成し、異方性エッチングにより、凹
部における第1絶縁層の側壁に第2絶縁層を形成する第
2絶縁層形成工程と、基板の全表面を覆うようにエミッ
タ層を形成するエミッタ層形成工程と、異方性エッチン
グによりエミッタ層を上方からエッチングして、凹部の
側壁に沿った側壁上端部が露出されたエミッタを得るエ
ミッタ形成工程とからなることを特徴とする。
【0016】
【発明の作用及び効果】本発明の請求項1に記載の電界
放射型素子によれば、エミッタは基板に垂直な側壁を有
して帯状に形成され、その上端部が基板と平行に直線
状、又は曲線状に形成される。エミッタは、帯状に形成
されているので単位面積当たりに最も密に形成すること
ができる。また、エミッタからの放出電流は、エミッタ
上端部の長さに比例する。よって、単位面積当たりの電
子放出面積をより増大させる構造となる。これにより、
より電流密度を上げることができる。よって、放出電流
を容易に増大させることができる。尚、上記帯状のエミ
ッタは、単数と複数の両者を含む。また、上記帯状のエ
ミッタは、始点と終点が接続された筒状のエミッタも含
む。
【0017】請求項2に記載の電界放射型素子によれ
ば、エミッタは、仕事関数の小さい電子放出層と、電気
抵抗の小さい電子供給層が基板上に基板に対して水平方
向に交互に形成されている。また、その電子放出層の上
端部は電子供給層より突出して形成されている。一般
に、エミッタに仕事関数が小さく電子を放出しやすい材
料を用いれば,電子放出効率を向上させることができ
る。しかしながら仕事関数が小さい材料は一般的に抵抗
率が高く、エミッタの電気抵抗が増大して電子の供給が
困難となり、電子放出効率が低下する問題がある。
【0018】本発明の素子では仕事関数が小さく電子を
放出しやすい電子放出層が、抵抗率の小さく電子を供給
しやすい電子供給層から電子供給を受ける。これによ
り、効率的に電子が供給され、その放出電流密度を増大
させることができる。さらに、電子放出層は複数であ
り、その複数の電子放出層は電子供給層より突出してい
る。これは、突出した複数の電子放出層に高電界を印加
させる構造である。そして、高電界はエミッタからの電
子放出効率を増大させる作用がある。これにより、エミ
ッタからの放出電流密度はさらに増大される。
【0019】請求項3に記載の電界放射型素子によれ
ば、ゲートは電子放出を制御する第1制御電極と、その
第1制御電極に対して絶縁層を挟んで形成され、放出さ
れた電子の軌道を制御する第2制御電極の2電極構造か
らなることを特徴とする。第1制御電極は、エミッタか
ら電子を放出させる制御を行う。放出された電子は、例
えば蛍光膜を有するアノード向かってに分散して飛行す
る。即ち、発光に寄与しない個所にも電子は衝突する。
第2制御電極は、その電子の軌道を修正し、アノード電
極の所定の領域に衝突する様に制御する。これにより、
効率的に上記蛍光膜を発光させることができる。即ち、
エミッタ側の電流密度の増大と同等の効果を与えること
ができる。
【0020】請求項4に記載の電界放射型素子によれ
ば、エミッタは1対に形成され、第2制御電極はその中
央部又はその両側に形成される。エミッタは1対に形成
されているので、その電流密度を2倍とすることができ
る。中央部に第2制御電極を形成した場合は、その電位
を第1制御電極より高くして、第1制御電極により分散
して放出された電子をアノードの所定領域に集中させ
る。また、両側に第2制御電極を形成した場合は、逆に
第1制御電極より電位を低く設定して、第1制御電極に
より分散して放出された電子をアノードの所定領域に集
中させる。これにより、電子を効率良くアノードの所定
領域に衝突させることができる。よって、例えば蛍光表
示板に適用した場合、それを効率よくより高輝度に発光
させることができる。尚、上記所定領域は、線状、面状
の両者を含む。
【0021】請求項5に記載の電界放射型素子によれ
ば、エミッタはループ状に形成され、ゲートはその内側
又はその外側に形成されている。エミッタはループ状
に、例えば角筒状に形成される。帯状のエミッタを四方
に4枚形成して角筒状に形成すれば、その電流密度を4
倍に増大させることができる。尚、ループ状は、閉じて
いても、完全には閉じていなくとも良い。又、円形、任
意の多角形状、楕円形状、任意の曲線形状等任意であ
る。そして、第2制御電極をエミッタの内側に形成する
場合は、その電位を第1制御電極より高く設定する。こ
れにより、第1制御電極により分散して放出された電子
をアノードの所定領域に集中させる。又、第2制御電極
をエミッタの外側に形成する場合は、その電位を第1制
御電極より低く設定する。これにより、第1制御電極に
より分散して放出された電子をアノードの所定領域に集
中させる。即ち、エミッタより放射角が3自由度で放出
されたより多くの電子を効率良くアノードの所定領域に
衝突させることができる。この場合の所定領域は、点
状、線状、面状の全てを含む。
【0022】請求項6に記載の電界放射型素子によれ
ば、エミッタの上端部は帯状の側面と第1絶縁層の側面
との間に形成された第2絶縁層厚さの空隙を挟んでゲー
トと対向する構造となっている。一般に、エミッタから
の電子放出効率は、エミッタに印加される電界強度に比
例する。そして、その電界強度はエミッタ上端部とゲー
トとの離間距離に反比例する。本請求項の上記離間距離
は第2絶縁層厚さによって規定され、この第2絶縁層
は、例えばスパッタリング等の極薄い膜を形成でき、且
つ厚さ制御の精度のよい成膜技術で作製される。この精
度のよい成膜技術で、上記離間距離を最小化すれば、エ
ミッタ・ゲート間には高電界を印加することができる。
これにより、所定の放出電流を最小のゲート電圧で取り
出すことができる。また、上記離間距離は成膜技術によ
り精度よく制御される。これにより、製品間のばらつき
をなくすことができる。よって、精度の高いゲート電圧
を印加すれば、それに比例した精度のよい放出電流が得
られる。
【0023】請求項7に記載の電界放射型素子は、可視
光に対して透明な材質から構成されている。例えば、電
界放射型素子に蛍光体を対向させて電子照射により表示
する蛍光表示装置がある。これらは一般に、蛍光体とア
ノードを透過させて表示させている。即ち、アノードと
発光体自身によって減衰された発光で表示させている。
本発明の電界放射型素子をこの蛍光表示装置に適用すれ
ば、透明な電界放射型素子を挟んで、発光している蛍光
体を直視することができる。これにより、さらに高輝度
の蛍光表示装置を提供することができる。
【0024】請求項8に記載の電界放射型素子によれ
ば、ゲート形成工程により、基板上の一部に第1絶縁層
とゲートを順に形成することで、エミッタの形成される
部分が凹部となる。次に、エミッタ層形成工程によっ
て、ゲートが形成された基板にその全表面を覆うように
第2絶縁層とエミッタ層を順に形成する。次に、エミッ
タ形成工程の異方性エッチングによって、エミッタ層と
第2絶縁層を上方からエッチングして、凹部の側壁に沿
ったエミッタの側壁上端部を露出させる。上記一連の工
程において、ゲートとエミッタとの間隔を決定するの
は、第2絶縁層の厚さであり、エッチング時のマスクパ
ターンの寸法精度やエッチング時間には影響されない。
即ち、成膜技術を用いることで、極めて薄く、且つ高精
度に制御された厚さの第2絶縁層を得ることができる。
よって、エミッタとゲートとの間隙を、極めて小さく、
且つ、均一なものとすることが可能となる。
【0025】請求項9に記載の方法によれば、ゲート形
成工程により、基板上の一部に第1絶縁層とゲートを順
に形成して、エミッタの形成される部分が凹部となる。
次に、第2絶縁層形成工程により、ゲートが形成された
基板にその全表面を覆うように第2絶縁層が形成され、
異方性エッチングにより、凹部における第1絶縁層の側
壁に第2絶縁層が形成される。エッチングは上方から下
方に行われ、凹部における第1絶縁層の側壁に形成され
た部分は横方向からはエッチングされないために、この
側壁部分に第2絶縁層が残る。尚、この第2絶縁層は、
少なくとも、凹部側壁に形成されていれば良い。次に、
エミッタ層形成工程により、基板の全表面を覆うように
エミッタ層が形成される。次に、エミッタ形成工程によ
り、異方性エッチングによりエミッタ層を上方からエッ
チングして、凹部の側壁に沿った側壁上端部が露出され
たエミッタを得る。本請求項の製法は、請求項8におけ
る製法において、凹部における第1絶縁層の側壁に、第
2絶縁層を形成する工程と、凹部の側壁に沿って、側壁
上端部が露出したエミッタを形成する工程とを別工程と
したことである。いずれの場合にしても、凹部側壁の第
2絶縁層の形成は、異方性エッチングにより形成してい
るため、凹部側壁の第2絶縁層の厚さは、単に、成膜時
の膜厚制御によって精度良く決定される。よって、請求
項8と同様な効果を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。尚、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。 (第1実施例)図1(a),(b)に本発明の電界放射
型素子の1実施例を示す。図1(a)は、断面構成図で
あり、図1(b)はその上面図である。本発明の電界放
射型素子は、ガラス基板1,ガラス基板1上に形成され
た抵抗層2,抵抗層2上に形成された第1 絶縁層3、第
1絶縁層3上に形成されたゲート4、エッチングによっ
て形成された凹部5、その凹部5に帯状に突出する様に
形成されたエミッタ電極6、そしてエミッタ6とゲート
4を離間させる第2絶縁層7とから形成される。ここ
で、図から分かる様にエミッタ6は、凹部5とゲート4
の上に一様に形成された後に、異方性エッチングにより
形成されることから、第1絶縁層3の側壁に沿った側壁
部分が残る。この結果、エミッタ6の側壁上端部が露出
するが、エミッタ6とゲート4との間隙は、第2絶縁層
7の厚さで規定される。尚、図1(a)は図1(b)の
AA’断面である。
【0027】エミッタ6の詳細を図2に示す。エミッタ
6は、電子を供給する電子供給層6aと電子を放出する
電子放出層6bが交互に積層されて構成されている。そ
して後述するようにゲートに印加される電圧に応じて、
この電子放出層6bから電子が効率よく放出される構造
となっている。
【0028】次に、この電界放射型素子の製造方法を図
3に示す。製造には、フォトリソグラフィ技術、エッチ
ング技術、エピタキシャル技術を中心としたプレーナー
技術が使用される。先ずガラス基板1の上にスパッタリ
ングあるいは化学気相堆積法(以下、CVD)などの成
膜法により錫添加酸化インジウム(以下、ITO)から
なる層厚200nmの抵抗層2、二酸化シリコンまたは
窒化シリコンからなる層厚1 μmの第1絶縁層3、IT
Oからなる層厚200nmのゲート4を順次形成する
(図3(a))。次に、フォトリソグラフィ技術および
ドライエッチングによる異方性エッチング技術を用い
て、ゲート4および第1絶縁層3をエッチングして、そ
の側壁がガラス基板1に垂直になる凹部5を形成する
(図3(b))。尚、この時、異方性エッチングには、
マスクパターンが用いられるが、このマスクパターンの
寸法精度は、凹部5の寸法精度を決定しているだけで、
ゲート4とエミッタ6との間隙の寸法精度を決定するも
のではない。
【0029】続いて、CVD法により二酸化シリコンか
らなる層厚400〜500nmの第2絶縁層7を形成
し、その後、再び、ドライエッチングを施す(図3
(c))。この時、第2絶縁層7は反応性イオンエッチ
ング(以下、RIE)による異方性エッチングにより、
ガラス基板1の垂直方向にのみエッチングが進行する。
その結果、凹部5の側壁部に形成された第2絶縁層7の
みが残る(図3(d))。この第2絶縁層7の厚さは、
エミッタ6の電子放出に直接関係する電界強度に大きく
影響を与える。本実施例ではこれをCVDで作製し、そ
の厚さを管理しているので、電流密度の安定した精度の
よい素子とすることができる。又、第2絶縁層7を成膜
技術の限界まで薄く作製すれば、より低いゲート電圧で
電子を放出させることができる。このように、エミッタ
6とゲート4との間隙は、第2絶縁層7の成膜時の膜厚
で決定され、エッチング時のマスクパターンの寸法精度
やエッチング時間に影響を受けない。
【0030】次に、CVD法によりシリコンドープの窒
化ガリウム系化合物半導体(AlX1Ga Y1In1-X1-Y1N:0 ≦
X1,Y1 ≦1 ,0 ≦X1+Y1 ≦1 )からなる層厚30nmの
電子供給層6a,電子供給層6aよりAl配合量を多く
したシリコンドープの窒化ガリウム系化合物半導体(Al
X2GaY2In1-X2-Y2N:0 ≦X2,Y2 ≦1 ,0 ≦X2+Y2 ≦1)
からなる層厚10nm電子放出層6bをそれぞれ5 層ずつ
交互に積層したエミッタ6を形成する(図3(e))。
エミッタからの電子放出効率を増大させるには、エミッ
タを構成する窒化ガリウム系化合物半導体のAl配合量を
多くし、仕事関数を小さくして電子を放出し易くすれば
よい。しかしながら、Al配合量を多くすると電子濃度が
少なくなって電気抵抗が増大し、電子の供給が困難とな
り、逆に電子放出効率が低下する。本実施例では、エミ
ッタ6をAl配合量が大きく電子を放出しやすい電子放出
層6bと,Al配合量が少なくて電気抵抗の小さい電子
供給層6aを交互に積層する構造とした。これによりエ
ミッタ全体としての電気抵抗を下げて,Al配合量の大き
い電子放出層6bより効率的に電子を放出させている。
【0031】又、電子放出効率を向上させるにはエミッ
タの層厚を小さくして,電界集中によりエミッタ上端部
の電界強度を大きくすることも有効である。この電子放
出層6aへの電界集中を増大させるため、本実施例の素
子では電子放出層6bの層厚を電子供給層6aより小さ
くするとともに、電子放出層6bを電子供給層6aより
突出させている。例えば、電子放出層の厚さは数10n
mであり、電子供給層の厚さは数100nmである。こ
れにより、さらに電子放出効率を向上させている。
【0032】そして、ポリイミドからなる第3絶縁層8
をスピンコート成層して表面の平坦化を行った後(図3
(f)),再度RIEによるドライエッチングにより表
面部分をエッチングし、基板に垂直に延伸したエミッタ
6の上端部を露出させる(図3(g))。この時,エミ
ッタの電子供給層6aと電子放出層6bはAl配合量の違
いによりエッチング速度が異なり、電子放出層6bの上
端部は電子供給層6aより突出して形成される。本実施
例の電界放射型素子は、この様にして作製される。
【0033】上記のように作製された電界放射型素子
は,10-5Paの真空下においてエミッタ6に接続された
抵抗層2とゲート4間に電庄を印加すれば、エミッタ6
の上端部からトンネル現象により真空中に電子が放出さ
れる。本実施例では、印加電圧8Vでエミッション開始
電流が得られ,印加電圧40Vでは100A/cm2 もの
電流密度が得られた。これは、従来の10倍の電流密度に
相当する。
【0034】電流密度の増大せられた電界放射型素子
は、高輝度ディスプレイに適用することができる。図4
に本実施例の電界放射型素子を利用した高輝度平面ディ
スプレイを示す。図は、その構成図である。この高輝度
平面ディスプレイは、図3の製造方法によって得られた
電界放射型素子に対向して発光パネル10を有してい
る。発光パネル10は、ガラス基板11にアノード12
を形成し、さらにその上にて蛍光体13を塗布した構造
である。
【0035】帯状に形成されたエミッタ6から放出され
た全ての電子は、発光パネル10のアノード12とエミ
ッタ6間に印加された高電界によって蛍光体13に衝突
せられ、従来より高輝度に発光せられる。また、従来の
エミッタはシリコン等の可視光を透過させない材質であ
るため、ガラス基板1の下方側からは蛍光は取り出せ
ず、蛍光体からの発光は発光パネル10上方側から取り
出していた。この場合、蛍光体13自身による吸収、及
びアノード12での吸収による損失が免れない。本実施
例の電界放射型素子は、窒化ガリウム系化合物半導体か
らなるエミッタ6、ITOからなる抵抗層2及びゲート
4、二酸化シリコンからなる第1絶縁層3、第2絶縁層
7等、全て可視光に付して透明な材質から構成されてい
る。従って、電流密度向上によって輝度が増大された蛍
光体からの発光を直接、本体基板下方から取り出すこと
ができる。このような構成によって、さらに平面ディス
プレイの輝度を向上させることができる。
【0036】(第2実施例)図5に、第2実施例の電界
放射型素子を示す。図は、構成断面図である。本実施例
の電界放射型素子は、ガラス基板21、ガラス基板21
上に所定のパターンに形成された第1絶縁層23、第1
絶縁層23上に形成された電子放出を制御する第1制御
電極24、第1制御電極24上に形成された電極間絶縁
層25、放出された電子の軌跡を制御する第2制御電極
26、基板に垂直に延伸して上端部がゲートの第1制御
電極24、第2制御電極26と対向するエミッタ28
a、第1絶縁層23の側壁部に形成されエミッタ28a
と上記第1制御電極と第2制御電極を隔離する第2絶縁
層27aとから構成されている。本実施例の電界放射型
素子は、ゲートを第1制御電極24と第2制御電極26
の2電極構造とし、第1制御電極24によって放射され
た電子の軌道を第2制御電極26によって修正するのが
特徴である。
【0037】その製造方法は、図6に示す通りである。
先ずガラス基板21の上にスパッタリングあるいはCV
D法などの成膜法により二酸化シリコンまたは窒化シリ
コンからなる層厚約1 μmの第1絶縁層23を形成す
る。次いで、その上にチタンからなる層厚200nmの
第1制御電極24、二酸化シリコンからなる層厚100
nmの電極間絶縁層25、更にその上にニッケルからな
る層厚200nmの第2制御電極26を形成する(図6
(a))。
【0038】次にフォトリソグラフイ技術によって、例
えば円形状の所定パターンを描画し、異方性ドライエッ
チングにより上記4層を垂直方向にエッチングする。そ
して、その4層の側壁がガラス基板21に垂直な円筒形
状の凸部を形成する(図6(b))。続いて上記凸部が
形成されたガラス基板上21にCVD法により、二酸化
シリコンからなる層厚500nmの第2絶縁層27とモ
リブデンからなる層厚100nmのエミッタ層28を順
次形成する(図6(c))。
【0039】その後、上記エミッタ層28と第2絶縁層
27に対してRIE技術による異方性ドライエッチング
を施す。これにより、垂直方向にのみエッチングが行わ
れる。その結果、ガラス基板21に垂直に形成されたエ
ミッタ28a及び第2絶縁層27aが残存する。これに
より、基板に垂直に延伸して上端部がゲート部に対向し
たエミッタ28aが形成される(図6(d))。尚、図
示はしないがガラス基板21上には、予めエッチング停
止層としてスパッタリングあるいはCVD法などの成膜
法により層厚200nm酸化アルミニウムが形成されて
いる。これにより、RIEを十分施せば容易に図6
(e)の最終形態の電界放射型素子が得られる。
【0040】このような製造法で得られた電界放射型素
子に対しても、第1実施例と同様に10-5paの真空下に
おいて、ゲート電圧8Vでエミッションを開始し、電圧
40Vで電流密度100A/cm2 が得られ、従来の素子
の10倍の電流密度が得られた。また、第2制御電極26
に第1制御電極24と同様に正電圧を印加すれば、放出
された電子の軌道は内側に修正される。これは、平面デ
ィスプレイの輝度向上に有用である。
【0041】図7に本実施例の電界放射型素子を利用し
た高輝度平面ディスプレイを示す。図は、その構成図で
ある。この高輝度平面ディスプレイは、第1実施例同様
に、本実施例の電界放射型素子に対向して発光パネル1
0を張り合わせた構造となっている。
【0042】円環状に形成されたエミッタ28aから放
出された全ての電子は、アノード12とエミッタ28a
間に印加された高電界によって蛍光体13に衝突せられ
る。この時、例えば第1制御電極24に対して+20V
高い電位を第2制御電極26に与えれば、容易に電子の
軌道を修正し、全ての放出電子を蛍光体13に衝突させ
ることができる。これによっても、従来より高輝度な平
面ディスプレイとすることができる。
【0043】(変形例)図8に第1実施例の変形例を示
す。図は構成断面図である。この変形例は、ゲートを第
2実施例と同様に2電極構造としたものである。第1制
御電極24で、エミッタ28aから電子を引出し、図示
しないアノードに向かって飛行する電子の軌道を第2制
御電極26によって制御する。この場合、ゲートはエミ
ッタ6の外側にあるので、第2実施例の場合とは異なり
第2制御電極26の電位を第1制御電極24のそれより
小とする。これにより、外側に拡散する電子軌道を中央
側に修正することができる。よって、蛍光表示板に適用
すれば、その蛍光体をより高輝度に発光させることがで
きる。
【0044】又、第1実施例のエミッタ6はその底部で
連続して抵抗層2と接続していたが図9に示す様に離間
して、図示しない取り出し電極と外部で接続するように
してもよい。この構造は、最終工程のRIEによる異方
性ドライエッチングを十分行う事によって得られる。要
は、エミッタ6の先端部が突出して、先端に高電界が印
加されればよい。その底部の形状、接続状態は問わな
い。
【0045】又、第2実施例では第1制御電極24と第
2制御電極26を有するゲートと第1絶縁層を円柱形状
に作製し、その周囲にエミッタ28aを形成したが、ゲ
ート及び第1絶縁層は円柱形状に限らない。円柱形状で
もよいし、図10に示す様に、上面の形状は2辺が蛇行
した曲線形状でもよい。要は、ゲートの周囲にエミッタ
が帯状に形成され、その結果単位面積当たりの電子放出
領域が増大して、放出電子密度が増大する構造であれば
よい。又、上記実施例ではゲートを第1制御電極24と
第2制御電極26が重なりあった層構造としたが、一方
をエミッタの内側、他方を外側に別々に構成してもよ
い。
【0046】又、第1実施例では窒化ガリウム系化合物
半導体で電子供給層6aを、Al配合量を多くしたシリ
コンドープの窒化ガリウム系化合物半導体で電子放出層
6bを形成したが、それに代えて金を300nm積層さ
せて電子供給層6aを、クロムを30nm積層させ電子
放出層6bとしてもよい。クロムは電子放出効率がよく
金は電気抵抗が小さいので、効率よく電子を供給し効率
よく電子を放出することができる。このように形成して
も、電流密度の増大した電界放射型素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放射型素子の1実施例を示す構成
図。
【図2】本発明の第1実施例の電界放射型素子における
エミッタの構成断面図。
【図3】本発明の第1実施例における電界放射型素子の
製造工程説明図。
【図4】第1実施例の電界放射型素子を利用した蛍光表
示装置の斜視図。
【図5】本発明の第2実施例の電界放射型素子を説明す
る構成断面図。
【図6】本発明の第2実施例における電界放射型素子の
製造工程説明図。
【図7】第2実施例の電界放射型素子を利用した蛍光表
示装置の斜視図。
【図8】ゲート構成を変形させた第1実施例の電界放射
型素子の構成断面図。
【図9】エミッタを変形させた第1実施例の電界放射型
素子の構成断面図。
【図10】エミッタとゲート形状を変形させた第2実施
例の電界放射型素子の斜視図。
【図11】従来の電界放射型素子の構造を説明する構成
図。
【図12】従来のエッチングによる製造方法を示した工
程図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 抵抗層 3 第1絶縁層 4 ゲート 5 凹部 6 エミッタ 7 第2絶縁層 8 第3絶縁層 10 発光パネル 11 ガラス基板 12 アノード 13 蛍光体 21 ガラス基板 23 第1絶縁層 24 第1制御電極 25 電極間絶縁層 26 第2制御電極 27 第2絶縁層 27a 第2絶縁層 28 エミッタ層 28a エミッタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に垂直方向に延出し電子を放出する
    エミッタと、該エミッタに近接して第1絶縁層上に形成
    されたゲートと、前記エミッタに対向して形成されたア
    ノードとからなり、前記ゲートのゲート電圧によって前
    記エミッタからの放出電子を制御する電界放射型素子に
    おいて、 前記エミッタは前記基板に垂直な側壁を有して帯状に形
    成され、その上端部が基板と平行に直線状、又は曲線状
    に形成されることを特徴とする電界放射型素子。
  2. 【請求項2】前記エミッタは、仕事関数の小さい電子放
    出層と電気抵抗の小さい電子供給層が前記基板に対して
    水平方向に交互に形成され、前記電子放出層の上端部は
    前記電子供給層より突出して形成されることを特徴とす
    る請求項1に記載の電界放射型素子。
  3. 【請求項3】前記ゲートは電子放出を制御する第1制御
    電極と、その第1制御電極に対して絶縁層を挟んで形成
    され、放出された電子の軌道を制御する第2制御電極の
    2電極構造からなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の電界放射型素子。
  4. 【請求項4】前記エミッタは1対に形成され、前記第2
    制御電極はその中央部又はその両側に形成されることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の
    電界放射型素子。
  5. 【請求項5】前記エミッタはループ状に形成され、前記
    ゲートはその内側又はその外側に形成されることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電界
    放射型素子。
  6. 【請求項6】前記エミッタの上端部は前記エミッタの側
    面と前記第1絶縁層の側面との間に形成された第2絶縁
    層厚さの空隙を挟んで前記ゲートと対向したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の電界
    放射型素子。
  7. 【請求項7】前記電界放射型素子を構成する構成要素
    は、可視光に対して透明な材質であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の電界放射型
    素子。
  8. 【請求項8】基板上に垂直方向に延出し電子を放出する
    エミッタと、該エミッタに近接して第1絶縁層上に形成
    されたゲートと、前記エミッタに対向して形成されたア
    ノードとからなり、前記ゲートのゲート電圧によって前
    記エミッタからの放出電子を制御する電界放射型素子の
    製造方法において、 基板上の一部に前記第1絶縁層と前記ゲートを順に形成
    して、エミッタの形成される部分が凹部となるゲート形
    成工程と、 前記ゲートが形成された基板にその全表面を覆うように
    前記第2絶縁層とエミッタ層を順に形成するエミッタ層
    形成工程と、 異方性エッチングにより前記エミッタ層と前記第2絶縁
    層を上方からエッチングして、前記凹部の側壁に沿った
    側壁上端部が露出された前記エミッタを得るエミッタ形
    成工程とからなることを特徴とする電界放射型素子の製
    造方法。
  9. 【請求項9】基板上に垂直方向に延出し電子を放出する
    エミッタと、該エミッタに近接して第1絶縁層上に形成
    されたゲートと、前記エミッタに対向して形成されたア
    ノードとからなり、前記ゲートのゲート電圧によって前
    記エミッタからの放出電子を制御する電界放射型素子の
    製造方法において、 基板上の一部に前記第1絶縁層と前記ゲートを順に形成
    して、エミッタの形成される部分が凹部となるゲート形
    成工程と、 前記ゲートが形成された基板にその全表面を覆うように
    第2絶縁層を形成し、異方性エッチングにより、前記凹
    部における前記第1絶縁層の側壁に前記第2絶縁層を形
    成する第2絶縁層形成工程と、 前記基板の全表面を覆うようにエミッタ層を形成するエ
    ミッタ層形成工程と、 異方性エッチングにより前記エミッタ層を上方からエッ
    チングして、前記凹部の側壁に沿った側壁上端部が露出
    された前記エミッタを得るエミッタ形成工程とからなる
    ことを特徴とする電界放射型素子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003086076A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Noritake Itron Corp 電界放出型電子源の電極構造
JP2008311083A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Nara Institute Of Science & Technology 電子放出装置
KR100982328B1 (ko) 2004-02-25 2010-09-15 삼성에스디아이 주식회사 전계 방출 표시 소자

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