JP2001065729A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2001065729A
JP2001065729A JP2000051306A JP2000051306A JP2001065729A JP 2001065729 A JP2001065729 A JP 2001065729A JP 2000051306 A JP2000051306 A JP 2000051306A JP 2000051306 A JP2000051306 A JP 2000051306A JP 2001065729 A JP2001065729 A JP 2001065729A
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seat
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fuel
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JP2000051306A
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Takehiko Daiku
武彦 大工
Shinji Abo
眞治 阿保
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】開弁性能の変化を防止した電磁弁を得る。 【解決手段】燃料噴射ポンプの高圧側と低圧側とを連通
するスピル通路24a,24bに弁体27と弁座28a
とが接触するシート部Sを設け、シート部Sは弁体27
の内周と弁座28aの外周との間の重なり部に設ける。
電磁石31により弁体27を移動して弁体27の弁座2
8aへの着座・離間によりスピル通路24a,24bを
連通・遮断する。弁体27と弁座28aとの面接触によ
りシート部Sを形成し、電磁石31の弁体27の駆動に
よるシート部Sの面圧が高圧側の流体圧力以上となるよ
うに構成した。面接触は、弁体27と弁座28aとを摺
り合わせにより形成するとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通路に介装される
電磁弁に関し、特にディーゼルエンジンの燃料噴射ポン
プにおけるスピル通路に介装される電磁弁に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平8−177676号公
報にあるように、燃料噴射ポンプのスピル通路を連通・
遮断する電磁弁が知られている。この電磁弁は、高圧側
としての燃料噴射ポンプの作用室と低圧側としての燃料
室とを連通するスピル通路に介装されており、図10
(イ)に示すように、摺動可能に支持された弁体100
と、バルブガイド102に形成された弁座104とを備
えている。
【0003】弁体100が摺動して弁座104に着座し
た状態では、弁体100の角部106が弁座104に接
触して、スピル通路を遮断するように構成されている。
角部106を弁座104に接触させることにより、高い
面圧を容易に得ることができ、高圧の燃料が流通するス
ピル通路の遮断を確実に行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来のものでは、弁体100の角部106が弁座10
4に接触しているので接触面積が小さく、摩耗が進行し
やすい。特に、燃料内に砂等の硬度の高い異物が混入し
た場合などには摩耗の進行が早く、弁体100と弁座1
04との接触面積が大きくなり、図10(ロ)に示すよ
うに、弁体100と弁座104とが接触するシート幅が
増加する。
【0005】図11に示すように、砂等の異物が混入し
た燃料を使用した燃料噴射ポンプの運転時間が長くなる
ほど、シート幅が増加する。シート幅が増加すると、面
圧が低下し、面圧が低下すると、弁体100と弁座10
4との間に高圧側の燃料が入り込み、この燃料圧により
開弁方向の作用力が弁体100に作用する。
【0006】よって、図12に示すように、シート幅が
大きくなると励磁電流が通電されてから弁体100が摺
動して開弁状態となるまでの電磁弁の開弁に要する時間
が短くなる。従って、電磁弁の開弁性能が変化し、燃料
噴射ポンプにおいてスピル通路が連通されるタイミング
が早くなって、燃料噴射量が減少してしまい、燃料噴射
ポンプの性能が変化するという問題があった。
【0007】本発明の課題は、開弁性能の変化を防止し
た電磁弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、高圧側と低圧側とを連通する通路に弁体と弁座とが
接触するシート部を設け、駆動機構により前記弁体を移
動して前記弁体の前記弁座への着座・離間により前記通
路を連通・遮断する電磁弁において、前記弁体と前記弁
座との重なり部に前記シート部を設けると共に、前記重
なり部の幅を開弁性能に応じて形成したことを特徴とす
る電磁弁がそれである。
【0009】また、前記シート部を前記弁体と前記弁座
との面接触により形成し、前記駆動機構の前記弁体の駆
動による前記シート部の面圧が前記高圧側の流体圧力以
上である構成としてもよい。あるいは、前記重なり部の
幅を前記シート部の摩耗による接触面積の増加に応じた
開弁時間の短縮を規制する形状に形成した構成としても
よい。更に、前記面接触は、前記弁体と前記弁座とを摺
り合わせて形成するとよい。前記弁体は筒状で、前記弁
座の外周と前記弁体の内周との間に前記重なり部が形成
された構成としてもよい。あるいは、前記弁座の内周と
前記弁体の外周との間に前記重なり部が形成された構成
でもよい。また、前記通路は、燃料噴射ポンプのスピル
通路であってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、フェイスカム式燃料
噴射ポンプを用いた燃料噴射制御装置の概略構成図であ
る。尚、図1の燃料噴射ポンプ1においては要部のみを
示し、図中左方にあるべきベーン式フィードポンプ等の
構成を省略している。
【0011】図1に示すように、燃料噴射ポンプ1のポ
ンプハウジング2内にはドライブシャフト3が配設さ
れ、同ドライブシャフト3には外周面に複数の歯を有す
るパルサ4が取り付けられている。ディーゼルエンジン
のクランクシャフト(図示略)に同期してドライブシャ
フト3が回転すると、図示しないフィードポンプが回転
し燃料室5に燃料が供給される。
【0012】また、ドライブシャフト3の図中右端部に
は図示しないカップリングを介してカムプレート6が連
結されている。カムプレート6の一側面(図の左側面)
には、ディーゼルエンジンの気筒数と同数のフェイスカ
ム6aが設けられている。パルサ4とカムプレート6と
の間にはローラリング7が配置され、同ローラリング7
にはカムプレート6のフェイスカム6aに対向する複数
のカムローラ8が取り付けられている。
【0013】ポンプハウジング2のヘッド部2aにはシ
リンダ10が配設されており、シリンダ10にはプラン
ジャ孔11が形成されている。プランジャ孔11にはプ
ランジャ12が摺動自在に挿入されている。プランジャ
12はカムプレート6に一体回転可能に支持されてお
り、カムプレート6はプランジャスプリング13によっ
てカムローラ8側に付勢されている。カムプレート6及
びプランジャ12は、ドライブシャフト3により回転駆
動されると、フェイスカム6aとカムローラ8との係合
によって図中左右方向に往復運動する。
【0014】シリンダ10とプランジャ12の端面とに
よりポンプ室14が形成され、プランジャ12の端部付
近の周面には気筒数分の吸入グルーブ15が形成されて
いる。プランジャ12の回転に伴い吸入グルーブ15の
一つがシリンダ10及びヘッド部2aに設けた吸入通路
16に連通すると、燃料室5からポンプ室14に燃料が
吸入される。
【0015】また、プランジャ12の図中右方への移動
に伴いポンプ室14内に吸入された燃料が加圧され、そ
の燃料が連通路17、分配ポート18を通じて噴射通路
19に圧送される。そして、同燃料は、デリバリバルブ
20を介して燃料噴射ノズル21に供給され、同ノズル
21からエンジンの燃焼室へ噴射される。
【0016】一方、ポンプハウジング2内の燃料室5に
は、ローラリング7と一体に取り付けられた回転数セン
サ22が設けられている。回転数センサ22は電磁ピッ
クアップコイルからなり、パルサ4の外周面に設けられ
た歯の通過を検知し、プランジャリフトに対して一定の
タイミングで基準となるタイミング信号を出力する。
【0017】また、ポンプハウジング2のヘッド部2a
には、燃料室5とポンプ室14とを連通するスピル通路
24a,24bが形成され、同スピル通路24a,24
bの途中には電磁式燃料スピル弁(以下、電磁弁とい
う)25が介装されている。便宜上、以下の説明では、
24aを高圧側スピル通路,24bを低圧側スピル通路
と記す。
【0018】図2は電磁弁25の構成を詳細に示す断面
図である。図2に示すように、電磁弁25には、非磁性
体からなるバルブハウジング26の下部外周に雄ねじ部
26bが形成されており、雄ねじ部26bがヘッド部2
aに螺着されている。また、バルブハウジング26には
雄ねじ部26bと同軸上に弁体収容孔26aが形成され
ており、その弁体収容孔26aには筒状で図下方に開口
する弁体27が収容されている。
【0019】弁体27には、その下方開口部からバルブ
ガイド28が密接状態で挿入されている。弁体27,バ
ルブガイド28は共に雄ねじ部26bと同軸上に設けら
れている。バルブガイド28にはその下端に一端が開口
した燃料通路28bが形成されており、燃料通路28b
の他端は軸方向と直交方向で、弁体27の内周面に向か
って開口されている。
【0020】また、弁体27の下方先端にはテーパ状の
当接部27aが形成され、同当接部27aに対向するバ
ルブガイド28には弁座28aが形成されている。弁体
27内に形成されたバネ室27bには圧縮コイルバネ2
9が配設されており、同当接部27a及び弁座28a
(以下、シート部Sとする)は、圧縮コイルバネ29に
より離間する方向に付勢されている。
【0021】本実施形態では、図3に示すように、弁体
27の内周と弁座28aの外周との間に重なり部Dが形
成されており、しかも、重なり部Dとシート部Sとが等
しく、即ち、シート部Sは弁体27の当接部27aと弁
座28aとの摺り合わせにより形成されて、当接部27
aと弁座28aとが面接触するように形成されている。
これにより、当接部27aと弁座28aとの傾斜角度は
相等しくなるように構成されている。
【0022】弁体27の内周と弁座28aの外周との間
のシート幅で当接部27aと弁座28aとが面接触する
のであれば、摺り合わせに限らず、機械加工等により同
じ傾斜角度となるように形成してもよい。また、後述す
る電磁石31への通電で、弁体27が弁座28aに着座
した際に、シート部Sの面圧が高圧側スピル通路24a
から導入される高圧燃料の流体圧力以上となるように、
シート部Sの接触面積や電磁石31が形成されている。
これにより、当接部27aと弁座28aとの間に高圧燃
料が入り込み、弁体27を弁座28aから離間する方向
の作用力が働くのを防止する。
【0023】シート部Sの下流側には、バルブハウジン
グ26の下端面とバルブガイド28の鍔部との間におい
て燃料通路Pが形成されている。この燃料通路Pは円周
上に断続的に開口し、環状室Qを経て低圧側スピル通路
24bに連通している。高圧側スピル通路24aから導
入された燃料は、燃料通路28b内を流れる。そして、
燃料通路28bから出た後、シート部Sの間隙、燃料通
路P、環状室Qを経て低圧側スピル通路24bに流出す
る。
【0024】一方、バルブハウジング26上部には電磁
石31が配設され、電磁石31の中心部には図の上下方
向に延びるロッド33が配設されている。ロッド33は
ブッシュ34にて支持されている。ロッド33の下端は
弁体27の上面に当接しており、同ロッド33の上端に
はアーマチュア35が取り付けられている。
【0025】バルブハウジング26上端には非磁性体か
らなるキャップ材36がOリング42を介して挿入さ
れ、カシメにより固定されている。キャップ材36に
は、アーマチュア35の可動位置を規制するためのスト
ッパ37が取り付けられると共に、電磁石31のコイル
32に後述する駆動回路41(図1参照)からの通電信
号を入力するターミナル38が取り付けられている。本
実施例では、圧縮コイルバネ29、電磁石31、ロッド
33及びアーマチュア35により駆動機構が構成されて
いる。
【0026】電磁石31の非通電時には圧縮コイルバネ
29の付勢力により弁体27が開弁位置(図2に示す位
置)に保持される。この場合、シート部Sが離れ、燃料
通路28b,Pは連通される。一方、電磁石31に通電
されると、電磁石31にアーマチュア35が吸引され、
圧縮コイルバネ29の付勢力に抗して弁体27が閉弁方
向(図の下方向)に移動する。それによりシート部Sが
当接し、燃料通路28b,Pが遮断される。
【0027】一方、図1に示すように、電子制御装置
(以下、ECUという)40は、CPU(中央演算装
置)、各種メモリ、入出力回路等からなるマイクロコン
ピュータにて構成されている。ECU40には回転数セ
ンサ22からの入力信号の他にアクセル開度信号や水温
信号等が入力され、ECU40はこれらの入力信号に基
づいてエンジンの運転状態(エンジン回転数,アクセル
開度,冷却水温度等)を検知する。
【0028】また、ECU40は、エンジンの運転状態
に応じた燃料噴射量の制御を行うべく、所定クランク角
位置にて電磁弁25を開閉させるための制御信号を生成
し、同制御信号を駆動回路41に出力する。そして、駆
動回路41はECU40からの制御信号に応じて電磁弁
25の電磁石31を通電・非通電させる。
【0029】次に、本実施形態の電磁弁を用いた燃料噴
射制御装置の作用について説明する。まず、エンジンの
運転によりドライブシャフト3が回転すると、その回転
に伴ってプランジャ12が回転する。カムの下り部分に
フェイスカム6aがあるとプランジャ12は図の左方向
に移動する。そして、プランジャ12の回転によりプラ
ンジャ12先端の吸入グルーブ15とシリンダ10の吸
入通路16とが連通すると、燃料室5内の燃料は吸入グ
ルーブ15を介してポンプ室14及びプランジャ12内
部の連通路17に吸入される。燃料吸入後、プランジャ
12の回転に伴い吸入通路16が閉鎖される。カムプレ
ート6のフェイスカム6aの上り部分がローラ8の位置
にくると、カムリフト量に応じてプランジャ12が図1
の右方へ移動する。
【0030】その後、所定の弁駆動タイミングで電磁弁
25の電磁石31へ通電が開始されると、アーマチュア
35が電磁石31に吸引されて弁体27が圧縮コイルバ
ネ29の付勢力に抗して図の下方に移動する。その結
果、シート部Sが当接し、燃料通路28b,Pが遮断さ
れる。そして、この電磁弁25の閉弁動作によりポンプ
室14内の燃料圧力が上昇する。
【0031】このとき、分配ポート18が1つの噴射通
路19に開放され、ポンプ室14にて高圧縮された燃料
は分配ポート18,噴射通路19,デリバリバルブ20
を通って燃料噴射ノズル21に圧送される。この閉弁時
において高圧燃料は弁体27の移動方向に直交する方向
から弁体27に作用するため、弁体27は高圧燃料の影
響を受けることはなく、高圧燃料の影響により弁体27
が開弁してしまうことはない。
【0032】そして、所定のタイミングで電磁弁25の
電磁石31が非通電になると、アーマチュア35と電磁
石31との吸引が解かれ、圧縮コイルバネ29の付勢力
により弁体27が図の上方に移動する。そして、弁体2
7の開弁動作に伴い燃料通路28b,Pが連通され、ポ
ンプ室14内の高圧燃料がシート部Sの間隙に流れ込
む。すなわち、高圧燃料がスピル通路24a,24b,
燃料通路28b,Pを通じて燃料室5へスピルされる。
その後、ポンプ室14からの燃料圧送が行われる毎に上
記動作が繰り返して行われる。
【0033】運転時間の累積が長時間となっても、シー
ト部Sは面接触であるため、その摩耗は少なく、シート
部Sの接触面積の大きさが大きく変化することはない。
従って、図4に示すように、運転時間が長時間になって
も、シート幅は変化せず、開弁に要する時間も常に一定
となり、安定した開弁性能が得られる。しかも、本実施
形態では、重なり部Dとシート部Sとが同じであるの
で、燃料に砂等の異物が混入して摩耗の進行が早い場合
でも、シート幅は変化せず、安定した開弁性能が得られ
る。これにより、運転時間によって燃料噴射ノズル21
から噴射される燃料噴射量が変化することはない。
【0034】尚、電磁弁25の弁体27と弁座28a
は、前述した構成のものに限らす、図5に示すような第
2実施形態の電磁弁であってもよい。この電磁弁は、摺
動孔51に摺動可能に挿入された円柱状の弁体52を備
え、摺動孔51に弁座53を介して収納孔54が連設さ
れている。収納孔54にはコイルバネ55が収納されて
おり、コイルバネ55は弁体52を弁座53から離間す
る方向に付勢している。
【0035】弁体52は、前述した実施形態と同様に図
示しない電磁石により、弁座53に着座する方向に付勢
される。摺動孔51には、環状溝56が形成されてお
り、環状溝56には高圧側スピル通路24aが接続され
ている。一方、収納孔54には低圧側スピル通路24b
が接続されている。
【0036】本第2実施形態では、弁座53の内周(収
納孔54の内径)と弁体52の外周との間に重なり部D
が形成されており、重なり部Dとシート部Sとが同じに
なるように、弁体52と弁座53とは摺り合わせが行わ
れて、弁体52の当接部52aと弁座53とが面接触す
るシート部Sが形成されている。また、電磁石31への
通電で、弁体52が弁座53に着座した際に、シート部
Sの面圧が高圧側スピル通路24aから導入される高圧
燃料の流体圧力以上となるように構成されている。
【0037】この場合でも、運転時間の累積が長時間と
なっても、シート部Sは面接触であるため、その摩耗は
少なく、シート部Sの接触面積の大きさが大きく変化す
ることはない。シート部Sの接触面積の大きさが変化し
ないので、開弁に要する時間も常に一定となり、安定し
た開弁性能が得られる。
【0038】次に、前述した実施形態と異なる第3実施
形態の電磁弁60について、図6によって説明する。
尚、前述した実施形態と同じ部材については、同一番号
を付して詳細な説明を省略する。電磁弁60には、バル
ブハウジング26の下部外周に雄ねじ部26bが形成さ
れており、雄ねじ部26bがOリング61により漏れ止
めされてヘッド部2aに螺着されている。バルブハウジ
ング26には雄ねじ部26bと同軸上に摺動孔62が形
成されており、摺動孔62には筒状で図下方に開口する
弁体63が摺動可能に挿入されている。
【0039】弁体63には、その下方開口部からバルブ
ガイド64が挿入されている。バルブガイド64にはそ
の下端に一端が開口した燃料通路64bが形成されてお
り、燃料通路64bの他端は軸方向と直交方向で、弁体
63の内周面に向かって開口されている。
【0040】また、弁体63の下方先端にはテーパ状の
当接部63aが形成され、同当接部63aに対向するバ
ルブガイド64には弁座64aが形成されている。弁体
63内に形成されたバネ室63bには圧縮コイルバネ2
9が配設されており、同当接部63a及び弁座64a
(シート部S)は、圧縮コイルバネ29により離間する
方向に付勢されている。
【0041】本実施形態では、図7に示すように、当接
部63aと弁座64aとの摺り合わせは行われず、弁体
63内周の角部が当接部63aとして弁座64aに接触
するように構成されている。弁体63の内周と弁座64
aの外周との間に重なり部Dが形成されており、この重
なり部Dの幅は、開弁性能に応じて決定されている。
【0042】当接部63aと弁座64aとの接触部が運
転により摩耗して、重なり部Dの全面で接触するように
なった場合でも、重なり部Dの幅が許容幅を超えないよ
うに、図8に示すように、シート幅が許容幅以下となる
ように形成されている。即ち、摩耗してシート部Sの接
触面積が増加し、開弁時間が許容時間以下とならないよ
うに、重なり部Dの幅がシート幅aと同じになるように
構成されている。
【0043】これにより、長時間運転されて、シート部
Sの摩耗が進行しても、図9に示すように、重なり部D
の幅がシート幅a以上となることはないので、開弁時間
も許容時間以下になることはなく、運転時間によって燃
料噴射ノズル21から噴射される燃料噴射量の変化は少
なく、安定した開弁性能が得られる。
【0044】バルブガイド64とヘッド部2aとの間に
は、ガスケット65が介装されて、漏れ止めが図られて
いる。高圧側スピル通路24aと燃料通路64bとは、
ガスケット65の貫通孔65aを介して連通されてお
り、燃料通路64bからの燃料は、シート部Sの隙間、
摺動孔62、バルブハウジング26の下端に形成された
燃料通路P、環状室Qを経て低圧側スピル通路24bに
流出する。尚、バネ室63bは、弁体63の上部に形成
された絞り孔67、バルブハウジング26の大径孔6
8、貫通孔69を介して環状室Qに連通されている。
【0045】電磁石31の非通電時には圧縮コイルバネ
29の付勢力によりアーマチュア35がストッパ36a
に突き当り、弁体63が開弁位置(図6に示す位置)に
保持される。この場合、シート部Sが離れ、燃料通路6
4b,Pが連通される。一方、電磁石31に通電される
と、電磁石31にアーマチュア35が吸引され、圧縮コ
イルバネ29の付勢力に抗して弁体63が閉弁方向(図
の下方向)に移動する。それによりシート部Sが当接
し、燃料通路64b,Pが遮断される。
【0046】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の電磁弁は、
運転時間の累積が長時間となっても、シート部の接触面
積の大きさが大きく変化することはないので、開弁に要
する時間も一定となり、安定した開弁性能が得られると
いう効果を奏する。また、シート部を面接触させた構成
とすると、その摩耗は少なく、安定した開弁性能が得ら
れる。重なり部の幅を規制した構成とすると、シート部
の幅が許容幅以上となることがなく、安定した開弁性能
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての電磁弁を用いたデ
ィーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図であ
る。
【図2】本実施形態の電磁弁の拡大断面図である。
【図3】本実施形態の電磁弁のシート部の拡大断面図で
ある。
【図4】本実施形態の電磁弁の運転時間とシート幅との
関係を示すグラフである。
【図5】第2実施形態としての電磁弁の要部拡大断面図
である。
【図6】第3実施形態としての電磁弁の要部拡大断面図
である。
【図7】第3実施形態の電磁弁のシート部の拡大断面図
である。
【図8】第3実施形態の電磁弁の開弁時間とシート幅と
の関係を示すグラフである。
【図9】第3実施形態の電磁弁の運転時間とシート幅と
の関係を示すグラフである。
【図10】従来の電磁弁の摩耗の状態を説明する説明図
である。
【図11】従来の電磁弁の運転時間とシート幅との関係
を示すグラフである。
【図12】従来の電磁弁のシート幅と開弁時間との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ 2…ポンプハウジング 2a…ヘッド部 5…燃料室 10…シリンダ 12…プランジャ 14…ポンプ室 21…燃料噴射ノズル 24a…高圧側スピル通路 24b…低圧側スピル通路 25,60…電磁弁 26…バルブハウジング 26a…弁体収容孔 27,52,63,100
…弁体 27a,52a,63a…当接部 28,64…バルブガイド 28a,53,64a,1
04…弁座 28b,64b…燃料通路 31…電磁石 32…コイル 35…アーマチュア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC04 AD12 BA46 BA49 CA01S CA08 CA09 CA19 CA20U CD26 CE02 CE22 DC04 DC09 DC14 3H052 AA01 BA02 BA22 CA02 CB02 CC03 EA16 3H106 DA07 DA12 DA23 DB02 DB12 DB26 DB32 DC02 DC17 DD09 EE39 JJ03 KK18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧側と低圧側とを連通する通路に弁体
    と弁座とが接触するシート部を設け、駆動機構により前
    記弁体を移動して前記弁体の前記弁座への着座・離間に
    より前記通路を連通・遮断する電磁弁において、 前記弁体と前記弁座との重なり部に前記シート部を設け
    ると共に、前記重なり部の幅を開弁性能に応じて形成し
    たことを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記シート部を前記弁体と前記弁座との
    面接触により形成し、前記駆動機構の前記弁体の駆動に
    よる前記シート部の面圧が前記高圧側の流体圧力以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記重なり部の幅を前記シート部の摩耗
    による接触面積の増加に応じた開弁時間の短縮を規制す
    る形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の電磁
    弁。
  4. 【請求項4】 前記面接触は、前記弁体と前記弁座とを
    摺り合わせて形成したことを特徴とする請求項2記載の
    電磁弁。
  5. 【請求項5】 前記弁体は筒状で、前記弁座の外周と前
    記弁体の内周との間に前記重なり部が形成されたことを
    特徴とする請求項1ないし請求項4記載の電磁弁。
  6. 【請求項6】 前記弁座の内周と前記弁体の外周との間
    に前記重なり部が形成されたことを特徴とする請求項1
    ないし請求項4記載の電磁弁。
  7. 【請求項7】 前記通路は、燃料噴射ポンプのスピル通
    路であることを特徴とする請求項1ないし請求項6記載
    の電磁弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100359156C (zh) * 2001-07-16 2008-01-02 株式会社博世汽车系统 燃油喷射器
JP2014088888A (ja) * 2012-10-29 2014-05-15 Saginomiya Seisakusho Inc 流量制御弁

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