JP2001064386A - 導電性組成物の製造方法および導電性組成物パターンの製造方法 - Google Patents

導電性組成物の製造方法および導電性組成物パターンの製造方法

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JP2001064386A JP23804799A JP23804799A JP2001064386A JP 2001064386 A JP2001064386 A JP 2001064386A JP 23804799 A JP23804799 A JP 23804799A JP 23804799 A JP23804799 A JP 23804799A JP 2001064386 A JP2001064386 A JP 2001064386A
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Hiroki Kusayanagi
弘樹 草柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学重合導電性高分子の重合を容易に制御す
る方法ならびにパターン化された導電性高分子層を容易
に形成することを目的とする。 【解決手段】 重合酸化剤として、過炭酸塩もしくは過
ホウ酸塩を用いることにより、そのままの状態では重合
性モノマーと共存させても重合しないが、系を酸性にす
ることにより重合反応をコントロールすることができ
る。また、酸層を予め所望の形状にパターン化して形成
しておき、過炭酸塩もしくは過ホウ酸塩と重合性モノマ
ーを含む液媒体を接触させることにより、後処理なく容
易に導電性高分子パターンを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性組成物の製
造方法に関し、特に化学重合を用いる共役二重結合を有
する導電性高分子ならびに導電性高分子パターンの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ポリアニリン、ポリピロール
やポリチオフェンに代表される共役二重結合導電性高分
子は、化学的酸化重合及び電解重合で作製することがで
きる。
【0003】電解重合を利用した場合には、導電性高分
子が電極上にフィルム状に形成されるため、大量に製造
することに困難が伴うのに対し、化学的酸化重合を利用
した場合には、そのような制約がなく、原理的に重合性
モノマーと適当な酸化剤との反応によって大量の導電性
高分子を比較的容易に得ることができる。
【0004】係る導電性高分子では、高い電気伝導度と
高い環境安定性を付与することが実際の応用を考える上
で重要であり、ドーパントの選択または重合性モノマー
に適当な置換基を導入することにより、環境安定性の向
上を図る試みがなされている。
【0005】また、近年係る導電性高分子を電解コンデ
ンサの陰極導電層として応用する研究が盛んに行われて
いる。
【0006】さらにまた、導電性高分子をパターン化し
て形成し、電気回路配線に用いる提案もなされている。
【0007】いずれの応用においても用いられる導電性
高分子は、高い電気伝導度と高い環境安定性を有するこ
とが望まれる。
【0008】さらに後者の応用においては、導電性高分
子層のパターニングが必要であり、従来は、次に示すい
ずれかの方法が取られていた。
【0009】すなわち、絶縁性基体上に一様に導電性高
分子層を形成した後不必要な部分を適当な手段で除去す
るか、または絶縁性基体上に固体重合酸化剤を適当な液
媒体に溶解または分散して所望の形状に塗布後媒体を除
去し、その後重合性モノマーを接触させることにより、
予め酸化剤層が形成された部分にのみ導電性高分子層を
形成する方法が取られていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ピロール、アニリン、
チオフェン等の化学重合においては、モノマーと重合酸
化剤を接触させることにより重合反応が進行するが、反
応速度は用いる重合酸化剤の種類に依存する。
【0011】例えば、過硫酸塩を重合酸化剤として使用
した場合、重合速度は大きくできるが、硫酸基がトーパ
ントとして取り込まれるため、高温下で脱ドープを起こ
しやすく、環境安定性の高い導電性高分子を得ることは
困難であった。
【0012】この課題は、ドーパントとなるアニオンを
共存させた状態で重合することにより、解決できるとさ
れているが、実際には、ドーパントの取り込みは過硫酸
塩から生成する硫酸基とドーパントとなることを期待し
て添加したアニオンとの競争反応によって起こり、都合
良く後者のみ選択的にドープすることは、極めて限定さ
れた条件化でしか起こり得ない。
【0013】重合反応は温度によりコントロールできる
が、室温付近で重合速度が大きい場合が多く、重合反応
を有効に制御するためには、しばしば室温より大幅に低
い温度に系を保つ必要があり、そのための温度制御が難
しくかつ装置が大がかりになるという課題を抱えてい
た。
【0014】また、重合酸化剤の選択によっても重合反
応速度のコントロールは可能であるが、活性の低い酸化
剤を用いた場合重合度が低く、したがって共役長が短い
ために電気伝導度が高い導電性高分子を得ることが困難
であった。
【0015】導電性高分子配線の形成法のうち、重合後
不必要な部分を除去する方法として、機械的に削除する
方法、レーザ等を用い熱分解除去する方法等があるが、
いずれも専用の装置を必要とし、さらに高価なモノマー
から得られた導電性高分子を大きな比率で廃棄してしま
わざるを得ないため、経済的でないという課題があっ
た。
【0016】さらに、重合酸化剤を予めパターニング配
置しておく方法も考えられるが、この場合には酸化剤が
固体であることが必要で、しかも高い電気伝導度と高い
環境安定性を有する導電性高分子を得るという条件を付
加すると、その選択が限定的にならざるを得ないという
課題もあった。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に係るバルクの導電性高分子製造方法ならびに例えば電
気回路の配線に使用するパターン化された導電性高分子
の製造方法の課題を解決するものである。
【0018】発明の骨子は、共役二重結合導電性高分子
を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過炭酸塩もし
くは過炭酸塩を液媒体に溶解または分散する工程と、酸
または前記酸を溶解または分散した液媒体を用意する工
程と、前記モノマーおよび重合酸化剤を含む液媒体を前
記酸または酸を含む液媒体を混合し系を酸性する工程と
を含む導電性組成物の製造方法である。
【0019】この製造方法によれば、重合媒体の水素イ
オン濃度を酸性に変化させることにより、過炭酸塩もし
くは過ホウ酸塩から生成した過酸化水素により、ピロー
ル、アニリン、チオフェンもしくはそれらの誘導体が酸
化重合し、導電性高分子を得ることができる。
【0020】重合性モノマーと重合酸化剤が共存して
も、酸と接触させない限り過炭酸塩もしくは過ホウ酸塩
によって系が塩基に保たれているため重合反応は進行せ
ず、したがって重合反応のコントロールを系の温度を低
下させることなく容易に行うことができる。
【0021】また、ここでは系を酸性に変えるために酸
を添加しているが、この酸から生成するアニオンが生成
した導電性高分子にドーパントとして取り込まれる。
【0022】そしてこの酸のアニオンを選択することに
より、電気伝導度ならびに環境安定性の優れた導電性高
分子を容易に得ることができる。
【0023】なお、本発明に基づく重合酸化剤から生じ
るアニオンは、炭酸イオン、メタホウ酸イオン、水酸イ
オン等、極めて弱い酸であるため、系を酸性にするため
に添加された酸から生成するアニオンがドーパントとし
て支配的に取り込まれる。
【0024】本発明は、上記に加えてフェノールまたは
電子吸引性置換基を有するフェノール誘導体を添加させ
た系で化学重合する工程を有する導電性組成物の製造方
法をも提供するものである。
【0025】これらの添加剤の作用で、環境安定性の一
層優れた導電性組成物が得られることを、本発明者らは
見出した。
【0026】置換基の電子吸引性が大きいほど初期電気
伝導度が高く、環境安定性の優れた導電性高分子が得ら
れる。
【0027】本発明の他の骨子は、酸もしくは酸を分散
または溶解した液媒体を用いて、絶縁性基体上にパター
ンを描画し、その後重合性モノマーと過炭酸塩または過
ホウ酸塩を含む液媒体を接触させて、酸が存在する部位
においてのみ導電性高分子層を形成させるものである。
【0028】ここで用いる酸は室温付近で固体であるも
のが望ましく、さらに酸を溶解または分散した液媒体
は、モノマーと重合酸化剤を含む液媒体との接触に先だ
って予め除去させておくことが望ましい。
【0029】固形化した酸が後重合性モノマーと過炭酸
塩または過ホウ酸塩を含む液媒体に徐々に溶解し、酸が
存在する部位においてのみ重合反応が進み、かくして所
望の導電性高分子による配線パターンを後処理すること
なく形成することができる。
【0030】ここで用いる過炭酸塩もしくは過ホウ酸塩
は(化1)に示す構造のナトリウム塩が好適に用いられ
る。
【0031】そのほか、溶解して過酸化水素を発生する
その他のアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくは結晶
水の数の異なる塩を用いることもできる。
【0032】
【化1】
【0033】これらは、水に(化2)のように溶解して過
酸化水素を発生する。
【0034】
【化2】
【0035】さらに、過酸化水素は酸性下では、(化3)
のように酸化剤として働く。
【0036】
【化3】
【0037】一方、塩基性下では、(化4)のように還元
剤として働く。
【0038】
【化4】
【0039】系を酸性にしないと重合性モノマーの重合
反応が起こらないのは上述のような、過酸化水素の反応
メカニズムの基づく。
【0040】さらに、酸化剤としての作用は上式から水
素イオン濃度に依存することが明らかであり、水素指数
が3以下の場合に重合反応が室温付近で速やかに進行す
ることが見出された。
【0041】なお、高温で重合反応させる場合には、水
素指数を3以上にしても重合反応が速やかに進行する。
【0042】固体酸としては、水素指数3以下の酸性が
得られればどのようなものでも使用可能であるが、ドー
パントとして導電性高分子の環境安定性を高く保つのも
のであることが望ましい。
【0043】このような観点から、スルホン酸が望まし
く、さらに好適には有機スルホン酸が、なおなお好適に
は、分子嵩の大きな芳香環を有するスルホン酸が脱ドー
プを防止し、高い環境安定性を付与できるため使用され
る。
【0044】スルホン酸基は少なくても一つ含まれてい
ればよく、複数個含まれるものも使用でき、後者の方が
高いより脱ドープされにくく高い環境安定性が期待でき
る。
【0045】必要な酸添加量は、過炭酸ナトリウムおよ
び過ホウ酸ナトリウムからそれぞれ生成する、Na2
3およびNaBO2を中和して余りある量で、水素指数
を3以下に保つことができることが望ましい。
【0046】すなわち、過炭酸ナトリウムでは4倍モル
を超える量、また過ホウ酸ナトリウムでは等モルを超え
る酸が必要になる。
【0047】重合性モノマーとしては、ピロール、チオ
フェン、アニリンまたはこれらの誘導体が使用できる
が、これらを1モル重合するに要する過酸化水素は1モ
ルであり、したがって化学量論的に必要な過炭酸ナトリ
ウムは0.33モルまた過ホウ酸ナトリウムは1モルと
算出される。
【0048】実際には、従来から知られている重合酸化
剤の場合と同様、モノマーが過剰に存在する場合の方が
高い電気伝導度を有する導電性高分子が得られる。
【0049】使用する媒体は水が望ましいが、過炭酸塩
および過ホウ酸塩が溶解するものであれば、また水と他
の有機媒体を混合して使用することもできる。
【0050】パターン化された導電性高分子配線形成に
際して予め酸を配置するために使用する媒体には、酸の
絶縁性基体への密着性および生成した導電性高分子の密
着性を向上させることを目的とした適当なバインダを含
ませることも可能である。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
共役二重結合導電性高分子を生成可能なモノマーと重合
酸化剤となる過炭酸塩とを第1の液媒体に溶解または分
散することにより第1の溶液を作製する工程と、酸もし
くは前記酸を第2の液媒体に溶解または分散することに
より第2の溶液を作製する工程と、前記第1の溶液と前
記第2の溶液を混合し、系を酸性にする工程を含む導電
性組成物の製造方法であり、重合温度を代えることなく
系の水素指数を変化させることにより容易に重合をコン
トロールすることができるという点で優れた効果を奏す
る。
【0052】請求項2記載の発明は、共役二重結合導電
性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過炭
酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することにより
第1の溶液を作製する工程と、酸もしくは前記酸を第2
の液媒体に溶解または分散することにより第2の溶液を
作製する工程と、フェノールまたはフェノール誘導体を
前記第1の溶液または第2の溶液のいずれかまたは両方
に溶解または分散する工程と、前記第1の溶液と第2の
溶液を混合し、系を酸性にする工程を含む導電性組成物
の製造方法であり、重合温度を代えることなく系の水素
指数を変化させることにより容易に重合をコントロール
することができ、かつ、電子吸引性置換基を有するフェ
ノール誘導体を添加することにより、得られる導電性高
分子の電気伝導度を向上させることができる。
【0053】ここで、請求項3記載のように、フェノー
ル誘導体が、電子吸引性置換基を少なくても一つ有する
ものを使用することだできる。
【0054】またここで、請求項4記載のように、電子
吸引性置換基としてニトロ基、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、シアノ基から選ばれる一種を含むものを使用
することができる。
【0055】またここで、請求項5記載のように、過炭
酸塩として、2Na2CO3・3H22なる構造を有する
過炭酸ナトリウムを使用することができる。
【0056】請求項6記載の発明は、共役二重結合導電
性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過ホ
ウ酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することによ
り第1の溶液を作製する工程と、酸もしくは前記酸を第
2の液媒体に溶解または分散することにより第2の溶液
を作製する工程と、前記第1の溶液と前記第2の溶液を
混合し、系を酸性にする工程を含む導電性組成物の製造
方法であり、重合温度を代えることなく系の水素指数を
変化させることにより容易に重合をコントロールするこ
とができるという点で優れた効果を奏する。
【0057】請求項7記載の発明は、共役二重結合導電
性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過ホ
ウ酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することによ
り第1の溶液を作製する工程と、酸もしくは前記酸を第
2の液媒体に溶解または分散することにより第2の溶液
を作製する工程と、フェノールまたはフェノール誘導体
を前記第1の溶液または第2の溶液のいずれかまたは両
方に溶解または分散する工程と、前記第1の溶液と第2
の溶液を混合し、系を酸性にする工程を含む導電性組成
物の製造方法であり、重合温度を代えることなく系の水
素指数を変化させることにより容易に重合をコントロー
ルすることができ、かつ、電子吸引性置換基を有するフ
ェノール誘導体を添加することにより、得られる導電性
高分子の電気伝導度を向上させることができる。
【0058】ここで、請求項8記載のように、フェノー
ル誘導体が、電子吸引性置換基を少なくても一つ有する
ものを使用することだできる。
【0059】またここで、請求項9記載のように、電子
吸引性置換基としてニトロ基、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、シアノ基から選ばれる一種を含むものを使用
することができる。
【0060】ここで請求項10記載のように、過ホウ酸
塩として、NaBO3・4H2Oなる構造を有する過ホウ
酸ナトリウムを用いることができる。
【0061】ここで請求項11記載のように、共役二重
結合導電性高分子を生成可能なモノマーが、ピロ−ル、
チオフェン、アニリン及びそれらの誘導体を使用するこ
とができる。
【0062】またここで、請求項12記載のように、酸
として、少なくても一つのスルホン基を有するスルホン
酸を用いることができる。
【0063】請求項13記載の発明は、共役二重結合導
電性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過
炭酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することによ
り第1の溶液を作製する工程と、固体状の酸を第2の液
媒体に溶解または分散することにより第2の溶液を作製
する工程と、前記第2の溶液を絶縁性基体上に塗布し乾
燥することにより前記酸を前記絶縁基体上に付着させる
工程と、前記絶縁基体上に付着した前記酸に前記第1の
溶液を接触させる工程を含む導電性組成物パターンの製
造方法であり、予め酸層をパターン化して設けておき、
重合性モノマーと過炭酸塩が含まれる液媒体を接触させ
ることにより、例えば導線として使用可能なパターン化
された導電性高分子層を容易に形成できるという点で優
れた効果を奏する。
【0064】請求項14記載の発明は、共役二重結合導
電性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過
炭酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することによ
り第1の溶液を作製する工程と、固体状の酸を第2の液
媒体に溶解または分散することにより第2の溶液を作製
する工程と、フェノールまたはフェノール誘導体を前記
第1の溶液または第2の溶液のいずれかまたは両方に溶
解または分散する工程と、前記第2の溶液を絶縁性基体
上に塗布し乾燥することにより前記酸を前記絶縁基体上
に付着させる工程と、前記絶縁基体上に付着した前記酸
に前記第1の溶液を接触させる工程を含む導電性組成物
パターンの製造方法であり、予め酸層をパターン化して
設けておき、重合性モノマーと過炭酸塩が含まれる液媒
体を接触させることにより、例えば導線として使用可能
なパターン化された導電性高分子層を容易に形成できる
という点で優れた効果を奏する。
【0065】ここで、請求項15記載のように、フェノ
ール誘導体が、電子吸引性置換基を少なくても一つ有す
るものを使用することだできる。
【0066】またここで、請求項16記載のように、電
子吸引性置換基としてニトロ基、ヒドロキシル基、カル
ボキシル基、シアノ基から選ばれる一種を含むものを使
用することができる。
【0067】またここで、請求項17記載のように、過
炭酸塩として、2Na2CO3・3H 22なる構造を有す
る過炭酸ナトリウムを使用することができる。
【0068】請求項18記載の発明は、共役二重結合導
電性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過
ホウ酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することに
より第1の溶液を作製する工程と、固体状の酸を第2の
液媒体に溶解または分散することにより第2の溶液を作
製する工程と、前記第2の溶液を絶縁性基体上に塗布し
乾燥することにより前記酸を前記絶縁基体上に付着させ
る工程と、前記絶縁基体上に付着した前記酸に前記第1
の溶液を接触させる工程を含む導電性組成物パターンの
製造方法であり、予め酸層をパターン化して設けてお
き、重合性モノマーと過ホウ酸塩が含まれる液媒体を接
触させることにより、例えば導線として使用可能なパタ
ーン化された導電性高分子層を容易に形成できるという
点で優れた効果を奏する。
【0069】請求項19記載の発明は、共役二重結合導
電性高分子を生成可能なモノマーと重合酸化剤となる過
ホウ酸塩とを第1の液媒体に溶解または分散することに
より第1の溶液を作製する工程と、固体状の酸を第2の
液媒体に溶解または分散することにより第2の溶液を作
製する工程と、フェノールまたはフェノール誘導体を前
記第1の溶液または第2の溶液のいずれかまたは両方に
溶解または分散する工程と、前記第2の溶液を絶縁性基
体上に塗布し乾燥することにより前記酸を前記絶縁基体
上に付着させる工程と、前記絶縁基体上に付着した前記
酸に前記第1の溶液を接触させる工程を含む導電性組成
物パターンの製造方法であり、予め酸層をパターン化し
て設けておき、重合性モノマーと過ホウ酸塩が含まれる
液媒体を接触させることにより、例えば導線として使用
可能なパターン化された導電性高分子層を容易に形成で
きるという点で優れた効果を奏する。
【0070】ここで、請求項20記載のように、フェノ
ール誘導体が、電子吸引性置換基を少なくても一つ有す
るものを使用することだできる。
【0071】またここで、請求項21記載のように、電
子吸引性置換基としてニトロ基、ヒドロキシル基、カル
ボキシル基、シアノ基から選ばれる一種を含むものを使
用することができる。
【0072】ここで請求項22記載のように、過ホウ酸
塩として、NaBO3・4H2Oなる構造を有する過ホウ
酸ナトリウムを用いることができる。
【0073】ここで請求項23記載のように、共役二重
結合導電性高分子を生成可能なモノマーが、ピロ−ル、
チオフェン、アニリン及びそれらの誘導体を使用するこ
とができる。
【0074】またここで、請求項24記載のように、酸
として、少なくても一つのスルホン基を有するスルホン
酸を用いることができる。
【0075】(実施の形態1)最初に、本発明第1の実
施の形態について説明する。
【0076】まず、本実施の形態では、過炭酸ナトリウ
ム(2Na2CO3・3H22)0.067Mとピロール
モノマー1Mを含む50mlの水溶液を4つ用意した。
これを25℃で2時間攪拌したが、系に肉眼で観察され
る変化は生じなかった。
【0077】別に2−ナフタレンスルホン酸をそれぞれ
0.2M、0.27M、0.4M、0.53M含む50
mlの水溶液を用意した。
【0078】これらに、過炭酸ナトリウムとピロールモ
ノマーを含む水溶液を添加し、25℃のウオータバス中
で温度をコントロールしながら1時間重合させた。
【0079】ついで、得られた沈殿を濾別し、水で濾液
が中性を呈するまで洗浄し、さらにエタノールで洗浄
後、約50℃で数時間減圧乾燥して、ポリピロールを得
た。
【0080】そして、この導電性組成物の収量を計量
後、その一部を乳鉢で粉砕し、約30MPの圧力で加圧
して直径13mmのディスク状ペレットを作製して、電
気伝導度の測定に供した。
【0081】なお、電気伝導度の測定には三菱油化
(株)製抵抗率測定器ロレスタSP、4端子プローブ、
MCP−T400を用いた。
【0082】2−ナフタレンスルホン酸の過炭酸ナトリ
ウムに対するモル比と得られたポリピロールの電気伝導
度の関係を図1に示す。図1において、縦軸はポリピロ
ールの電気伝導度を示し、横軸は2−ナフタレンスルホ
ン酸の過炭酸ナトリウムに対するモル比を示す。
【0083】なお、2−ナフタレンスルホン酸を0.4
M含む溶液を用いた場合に得られたポリピロールの電気
伝導度は2.88S/cmであった。
【0084】図1から、過炭酸ナトリウムから生成する
炭酸ナトリウムの中和に要する濃度以上、すなわち2−
ナフタレンスルホン酸の過炭酸ナトリウムに対するモル
比が4を超える領域で高い電気伝導度のポリピロールが
得られること明らかである。
【0085】これは取りも直さず、酸性領域下で重合が
スムースに進行することを示すものである。
【0086】なお、2−ナフタレンスルホン酸の過炭酸
ナトリウムに対するモル比が4の場合の、重合が始まる
前の系の水素指数は約3であった。
【0087】(実施の形態2)以下、本発明第2の実施
の形態について説明する。
【0088】第1の実施の形態における過炭酸ナトリウ
ムに代えて過ホウ酸ナトリウム(NaBO3・4H2O)
0.2Mを用い、さらに別に用意する2−ナフタレンス
ルホン酸の濃度ををそれぞれ0.0.2M、0.3M、
0.4Mと変えた以外は、第1の実施の形態と同様にし
てポリピロールを得た。
【0089】この場合も、ピロールモノマーと重合酸化
剤のみを含む場合には、重合反応は全く進行しなかっ
た。
【0090】得られたポリピロールの電気伝導度を第1
の実施の形態と同様に評価し、2−ナフタレンスルホン
酸の過ホウ酸ナトリウムに対するモル比と得られたポリ
ピロールの電気伝導度の関係を図2に示す。図2におい
て、縦軸はポリピロールの電気伝導度を示し、横軸は2
−ナフタレンスルホン酸の過ホウ酸ナトリウムに対する
モル比を示す。
【0091】なお、2−ナフタレンスルホン酸を0.3
M含む溶液を用いた場合に得られたポリピロールの電気
伝導度は2.64S/cmであった。
【0092】図2から、過ホウ酸ナトリウムから生成す
るメタホウ酸ナトリウムの中和に要する濃度以上、すな
わち2−ナフタレンスルホン酸の過炭酸ナトリウムに対
するモル比が1を超えた領域で高い電気伝導度のポリピ
ロールが得られること明らかである。
【0093】この結果も第1の実施の形態の結果と同様
に、酸性領域下で重合がスムースに進行することを示す
ものである。
【0094】(実施の形態3)本発明第3の実施の形態
では、過炭酸ナトリウム(2Na2CO3・3H22
0.067Mとピロールモノマー0.5Mを含む50m
lの水溶液を4つ用意した。
【0095】別に2−ナフタレンスルホン酸0.2Mと
(A)p−ニトロフェノール0.025M、(B)p−
シアノフェノール0.025M、(C)m−ヒドロキシ
安息香酸0.025M、(D)m−ヒドロキシフェノー
ル0.4Mを含む50mlの水溶液をそれぞれ用意し
た。
【0096】上記のモノマー・重合酸化剤溶液と酸・フ
ェノール誘導体溶液を混合し、第1の実施の形態と同様
にして、ポリピロールを得て、第1の実施の形態と同様
の評価を行った。
【0097】その結果を(表1)に示す。
【0098】
【表1】
【0099】(表1)から、フェノール誘導体の添加に
よりいずれの場合も、第1の実施の形態に示した無添加
の場合に比べて電気伝導度の向上したポリピロールが得
られていることが分かる。
【0100】導電性高分子の重合においては、重合温度
が低い方が一般に高い電気伝導度のポリマーが得られ
る。
【0101】そしてこれは、構造規則性を乱す副反応が
抑制されるための結果と解釈されている。
【0102】ここでも、フェノール誘導体に結合された
電子吸引性置換基の作用で、ポリピロール環の電子密度
が減少しその結果重合温度を低下させた場合と同様に構
造規則性の高いポリピロールが得られることによるもの
と考えられる。
【0103】(実施の形態4)ついで、本発明第4の実
施の形態について説明する。
【0104】本実施の形態では、第3の実施の形態で用
いた過炭酸ナトリウムに代えて、0.2Mの過ホウ酸ナ
トリウムを用いた以外第3の実施の形態と同様にしてポ
リピロールを得て、第1の実施の形態と同様の評価を行
った。
【0105】その結果を(表1)に示すが、これから電
子吸引性置換基を有するフェノール誘導体を添加した場
合の方が電気伝導度の高いポリピロールが得られている
ことが、第2の実施の形態に示した無添加の場合との比
較から明らかである。
【0106】(実施の形態5)ついで、本発明第5の実
施の形態について説明する。
【0107】本実施の形態では、第1の実施の形態で用
いたピロールに代えて、(A)N−メチルピロール、
(B)3,4−エチレンジオキシチオフェン、(C)ア
ニリンを用いた以外第1の実施の形態と同様にして重合
させた。
【0108】ただし、3,4−エチレンジオキシチオフ
ェンの場合は、25℃1時間では重合が十分に進行しな
かったので、さらに45℃で20時間加熱して重合させ
た。
【0109】得られた導電性高分子の電気伝導度を第1
の実施の形態と同様に評価し、その結果を(表1)に示
した。
【0110】いずれの重合性モノマーを用いた場合にお
いても、酸溶液を添加することにより重合反応が起こ
り、(表1)に示すような電気伝導度を有する導電性高
分子が得られた。
【0111】なお、ポリ(Nーメチルピロール)は例え
ば電解重合または鉄塩を重合酸化剤に用いた化学重合で
得られる値と同程度であり、本質的に重合酸化剤に起因
したものではなく、N位の置換基による影響と考えられ
る。
【0112】(実施の形態6)ついで、本発明第6の実
施の形態について説明する。
【0113】本実施の形態では、第1の実施の形態で用
いた2−ナフタレンスルホン酸に代えて、(A)ブチル
ナフタレンスルホン酸ピロール、(B)トリイソプロピ
ルナフタレンスルホン酸を(C)2,7−ナフタレンジ
スルホン酸それぞれ用いた以外は、第1の実施の形態と
同様にしてポリピロールを得た。
【0114】得られた導電性高分子の電気伝導度を第1
の実施の形態と同様に評価し、その結果を(表1)に示
した。
【0115】いずれの酸を用いた場合においても、酸溶
液を添加することにより重合反応が起こり、(表1)に
示すような、比較的高い電気伝導度を有する導電性高分
子が得られることが実証された。
【0116】(実施の形態7)ついで、本発明第7の実
施の形態について説明する。
【0117】カプトン粘着テープを全面に貼り付けた、
幅26mm長さ76mmのガラスプレートを用意し、概
略中央部を幅1mm長さ50mmのくり抜き部を設け
た。
【0118】該くり抜き部に2−ナフタレンスルホン酸
0.2Mを含む水溶液を塗布後110℃で乾燥し、さら
にカプトンテープを除去して、幅1mm長さ50mmの
2−ナフタレンスルホン酸層を形成した。
【0119】その後、ピロールモノマー0.5Mと過炭
酸ナトリウム0.033Mを含む水溶液をガラスプレー
ト上に塗布したところ、2−ナフタレンスルホン酸を予
め形成した部分においてのみポリピロールが形成され
た。
【0120】流水で洗浄後乾燥して、4端子法で電気伝
導度を測定したところ、0.53S/cmであった。
【0121】第1の実施の形態で得られたポリピロール
の電気伝導度は圧縮されたペレットを用いた結果であ
り、自然堆積で得られた本実施の形態の結果は、それを
考慮すれば十分高い値と考えられる。
【0122】上述のように、本発明によればパターン化
された導電性高分子を格段の前処理または後処理するこ
となく容易に得ることができる点で優れていることが実
証された。
【0123】なお、導電性高分子パターンを形成する方
法については、フェノール誘導体を添加しない場合につ
いてのみ述べたが、第3および4の実施の形態で記述し
たように、フェノール誘導体を添加することにより一層
高い電気伝導度を有する導電性高分子パターンが得られ
ることは明らかである。
【0124】また、適当なバインダを用い、例えばスク
リーン印刷などを利用して予め形成する酸のパターンを
ファインにすれば、微細なパターニングも可能である。
【0125】(実施の形態8)ついで、本発明第8の実
施の形態について説明する。
【0126】本実施の形態では、第7の実施の形態にお
ける過炭酸ナトリウムに代えて、0.1M濃度の過ホウ
酸ナトリウム水溶液を用いた以外は、第7の実施の形態
と同様にしてポリピロール法を形成させた。
【0127】その第7の実施の形態と同様にして電気伝
導度を測定したところ、0.47S/cmが得られた。
【0128】第7の実施の形態と同様、自然堆積のポリ
ピロール層であることを考慮すれば、十分高い値である
といえ、本発明のすぐれた効果が実証された。
【0129】なお、導電性高分子パターンを形成する方
法については、フェノール誘導体を添加しない場合につ
いてのみ述べたが、第3および4の実施の形態で記述し
たように、フェノール誘導体を添加することにより一層
高い電気伝導度を有する導電性高分子パターンが得られ
ることは明らかである。
【0130】また、適当なバインダを用い、例えばスク
リーン印刷などを利用して予め形成する酸のパターンを
ファインにすれば、微細なパターニングも可能である。
【0131】なお、第1から6の実施の形態では、モノ
マーと重合酸化剤が共存する溶液を用いる場合について
のみ述べたが、別々の溶液を作製しておき、酸を分散ま
たは溶解した第三の媒体との3者を混合することによっ
て重合させることもできる。
【0132】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は過炭酸塩も
しくは過ホウ酸塩を重合酸化剤に用い、さらに系を酸性
に変化させることより、重合性モノマーを重合して導電
性高分子を製造する方法を提供するもので、重合温度を
代えることなく系の水素指数を変化させることにより容
易に重合をコントロールすることができるという点で優
れた効果を奏する。
【0133】さらに上記に加えて、電子吸引性置換基を
有するフェノール誘導体を添加することにより、得られ
る導電性高分子の電気伝導度を向上させることができ
る。
【0134】また、本発明は上記の原理を用いて、予め
酸層をパターン化して設けておき、重合性モノマーと過
炭酸塩または過ホウ酸塩が含まれる液媒体を接触させる
ことにより、例えば導線として使用可能なパターン化さ
れた導電性高分子層を容易に形成できるという点で優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態における2−ナフタレ
ンスルホン酸と過炭酸ナトリウムの組成比とポリピロー
ルの電気伝導度の関係を示す図
【図2】本発明第2の実施の形態における2−ナフタレ
ンスルホン酸と過ホウ酸ナトリウムの組成比とポリピロ
ールの電気伝導度の関係を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草柳 弘樹 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 松家 安恵 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 4J043 PA01 QB01 QB02 SA05 SB01 UA121 UA331 XA28 XA31 XA36 YB05 YB13 YB22 ZA11 ZA44 ZB49

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役二重結合導電性高分子を生成可能な
    モノマーと重合酸化剤となる過炭酸塩とを第1の液媒体
    に溶解または分散することにより第1の溶液を作製する
    工程と、酸もしくは前記酸を第2の液媒体に溶解または
    分散することにより第2の溶液を作製する工程と、前記
    第1の溶液と前記第2の溶液を混合し、系を酸性にする
    工程を含む導電性組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 共役二重結合導電性高分子を生成可能な
    モノマーと重合酸化剤となる過炭酸塩とを第1の液媒体
    に溶解または分散することにより第1の溶液を作製する
    工程と、酸もしくは前記酸を第2の液媒体に溶解または
    分散することにより第2の溶液を作製する工程と、フェ
    ノールまたはフェノール誘導体を前記第1の溶液または
    第2の溶液のいずれかまたは両方に溶解または分散する
    工程と、前記第1の溶液と第2の溶液を混合し、系を酸
    性にする工程を含む導電性組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 フェノール誘導体が、電子吸引性置換基
    を少なくても一つ有するものである請求項2記載の導電
    性組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 電子吸引性置換基がニトロ基、ヒドロキ
    シル基、カルボキシル基、シアノ基から選ばれる一種で
    ある請求項3記載の導電性組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 過炭酸塩が、2Na2CO3・3H22
    る構造を有する過炭酸ナトリウムである請求項1ないし
    4のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 共役二重結合導電性高分子を生成可能な
    モノマーと重合酸化剤となる過ホウ酸塩とを第1の液媒
    体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製す
    る工程と、酸もしくは前記酸を第2の液媒体に溶解また
    は分散することにより第2の溶液を作製する工程と、前
    記第1の溶液と前記第2の溶液を混合し、系を酸性にす
    る工程を含む導電性組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 共役二重結合導電性高分子を生成可能な
    モノマーと重合酸化剤となる過ホウ酸塩とを第1の液媒
    体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製す
    る工程と、酸もしくは前記酸を第2の液媒体に溶解また
    は分散することにより第2の溶液を作製する工程と、フ
    ェノールまたはフェノール誘導体を前記第1の溶液また
    は第2の溶液のいずれかまたは両方に溶解または分散す
    る工程と、前記第1の溶液と第2の溶液を混合し、系を
    酸性にする工程を含む導電性組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 フェノール誘導体が、電子吸引性置換基
    を少なくても有するものである請求項7記載の導電性組
    成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 電子吸引性置換基がニトロ基、ヒドロキ
    シル基、カルボキシル基、シアノ基から選ばれる一種で
    ある請求項8記載の導電性組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 過ホウ酸塩が、NaBO3・4H2Oな
    る構造を有する過ホウ酸ナトリウムである請求項6ない
    し9のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  11. 【請求項11】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーが、ピロ−ル、チオフェン、アニリンまたは
    それらの誘導体である請求項1ないし10のいずれか記
    載の導電性組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 酸として、少なくても一つのスルホン
    基を有するスルホン酸を用いる請求項1ないし11のい
    ずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  13. 【請求項13】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーと重合酸化剤となる過炭酸塩とを第1の液媒
    体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製す
    る工程と、固体状の酸を第2の液媒体に溶解または分散
    することにより第2の溶液を作製する工程と、前記第2
    の溶液を絶縁性基体上に塗布し乾燥することにより前記
    酸を前記絶縁基体上に付着させる工程と、前記絶縁基体
    上に付着した前記酸に前記第1の溶液を接触させる工程
    を含む導電性組成物パターンの製造方法。
  14. 【請求項14】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーと重合酸化剤となる過炭酸塩とを第1の液媒
    体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製す
    る工程と、固体状の酸を第2の液媒体に溶解または分散
    することにより第2の溶液を作製する工程と、フェノー
    ルまたはフェノール誘導体を前記第1の溶液または第2
    の溶液のいずれかまたは両方に溶解または分散する工程
    と、前記第2の溶液を絶縁性基体上に塗布し乾燥するこ
    とにより前記酸を前記絶縁基体上に付着させる工程と、
    前記絶縁基体上に付着した前記酸に前記第1の溶液を接
    触させる工程を含む導電性組成物パターンの製造方法。
  15. 【請求項15】 フェノール誘導体が、電子吸引性置換
    基を少なくても一つ有するものである請求項14記載の
    導電性組成物パターンの製造方法。
  16. 【請求項16】 電子吸引性置換基がニトロ基、ヒドロ
    キシル基、カルボキシル基、シアノ基から選ばれる一種
    である請求項15記載の導電性組成物パターンの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 過炭酸塩が、2Na2CO3・3H22
    なる構造を有する過炭酸ナトリウムである請求項13な
    いし16のいずれか記載の導電性組成物パターンの製造
    方法。
  18. 【請求項18】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーと重合酸化剤となる過ホウ酸塩とを第1の液
    媒体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製
    する工程と、固体状の酸を第2の液媒体に溶解または分
    散することにより第2の溶液を作製する工程と、前記第
    2の溶液を絶縁性基体上に塗布し乾燥することにより前
    記酸を前記絶縁基体上に付着させる工程と、前記絶縁基
    体上に付着した前記酸に前記第1の溶液を接触させる工
    程を含む導電性組成物パターンの製造方法。
  19. 【請求項19】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーと重合酸化剤となる過ホウ酸塩とを第1の液
    媒体に溶解または分散することにより第1の溶液を作製
    する工程と、固体状の酸を第2の液媒体に溶解または分
    散することにより第2の溶液を作製する工程と、フェノ
    ールまたはフェノール誘導体を前記第1の溶液または第
    2の溶液のいずれかまたは両方に溶解または分散する工
    程と、前記第2の溶液を絶縁性基体上に塗布し乾燥する
    ことにより前記酸を前記絶縁基体上に付着させる工程
    と、前記絶縁基体上に付着した前記酸に前記第1の溶液
    を接触させる工程を含む導電性組成物パターンの製造方
    法。
  20. 【請求項20】 フェノール誘導体が、電子吸引性置換
    基を少なくても有するものである請求項19記載の導電
    性組成物パターンの製造方法。
  21. 【請求項21】 電子吸引性置換基がニトロ基、ヒドロ
    キシル基、カルボキシル基、シアノ基から選ばれる一種
    である請求項20記載の導電性組成物パターンの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 過ホウ酸塩が、NaBO3・4H2Oな
    る構造を有する過ホウ酸ナトリウムである請求項18な
    いし21のいずれか記載の導電性組成物パターンの製造
    方法。
  23. 【請求項23】 共役二重結合導電性高分子を生成可能
    なモノマーが、ピロ−ル、チオフェン、アニリンまたは
    それらの誘導体である請求項13ないし22のいずれか
    記載の導電性組成物パターンの製造方法。
  24. 【請求項24】 酸として、少なくても一つのスルホン
    基を有するスルホン酸を用いる請求項13ないし23の
    いずれか記載の導電性組成物パターンの製造方法。
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JP2006241542A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Yokohama Rubber Co Ltd:The トリアジンチオール誘導体の被膜の形成方法
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