JP2001063221A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2001063221A
JP2001063221A JP24020599A JP24020599A JP2001063221A JP 2001063221 A JP2001063221 A JP 2001063221A JP 24020599 A JP24020599 A JP 24020599A JP 24020599 A JP24020599 A JP 24020599A JP 2001063221 A JP2001063221 A JP 2001063221A
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color
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recording material
compound
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JP24020599A
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Hiroaki Tsugawa
洋晶 津川
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地肌カブリが少なく発色性及び保存性に優れた
感熱記録材料の開発。 【解決手段】支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化
合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物
を含有する感熱記録発色層を設けた感熱記録材料におい
て、下記式(1) 【化1】 (式(1)中、Rは炭素原子数4以下のアルキル基又は
ベンジル基を表す。)で示される化合物及びN−(4−
メチルフェニル)アセトアミドを含有することを特徴と
する感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関す
る。更に詳しくは、高感度で且つ地肌かぶりが少なく、
画像保存性の優れた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフ
ェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に
分散化後両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填
剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィル
ム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料
と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反
応により発色記録を得るものである。この感熱記録シー
トの発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマ
ルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記
録法に比較して(1)記録時に騒音がでない、(2)現
像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーで
ある、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、
ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電
卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、
自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いら
れている。
【0003】近年、小売店やスーパーマーケット等のP
OSシステム化、交通機関の自動化システムに伴い、ラ
ベル類や乗車券、回数券等への使用が増加している。こ
れらの用途において、感熱記録材料はより一層の保存安
定性の向上が望まれている。また高速記録に対する要求
が一段と高くなり、高速記録に十分対応し得る感熱記録
材料の開発が強く望まれているが、一般に感熱記録材料
の感度を高め熱応答性を良くすると地肌かぶりが起こる
という欠点があらわれやすくなる。従来、熱応答性がよ
く、更に保存安定性を向上させるために種々の方法が提
案されているが、いまだ満足すべきものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記、
従来技術の欠点を解決することにある。即ち、高感度で
且つ地肌かぶりが少なく、画像保存性の優れた感熱記録
材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成すべく種々の検討を重ねた結果、本発明を完成させた
ものである。即ち本発明は、(1)支持体上に通常無色
ないし淡色の発色性化合物と該発色性化合物を熱時発色
させうる顕色性化合物を主要成分とする感熱発色層を設
けた感熱記録材料において、顕色性化合物として下記式
(1)
【0006】
【化2】
【0007】(式(1)中、Rは炭素原子数1〜4のア
ルキル基又ベンジル基を表す。)で示される化合物を、
増感剤としてN−(4−メチルフェニル)アセトアミド
を含有することを特徴とする感熱記録材料、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては通常無色ないし
淡色の発色性化合物と、顕色性化合物として前記式
(1)の化合物と、増感剤としてN−(4−メチルフェ
ニル)アセトアミドを主要な成分とし、以下に示すよう
な結合剤及びその他必要に応じ充填剤、その他の添加物
等により感熱発色層が調製される。前記式(1)の化合
物及びN−(4−メチルフェニル)アセトアミドの使用
量は発色性化合物の1重量部に対して各々0.5〜20
重量部、好ましくは1〜5重量部が適当である。更に本
発明の感熱記録材料においては、本発明の前記主要成分
以外に公知の顕色性化合物又は増感剤を併用しても構わ
ない。
【0009】本発明における感熱発色層を形成するにあ
たり、発色性化合物は1〜50重量%、好ましくは5〜
30重量%、式(1)の化合物は1〜80重量%、好ま
しくは5〜40重量%、N−(4−メチルフェニル)ア
セトアミドは0.5〜80重量%、好ましくは5〜40
重量%、結合剤は1〜90重量%、充填剤は0〜80重
量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収
剤等は各々任意の割合で、例えば各々0〜30重量%、
使用される(重量%は感熱発色層中に占める各成分の重
量比)。
【0010】前記式(1)における炭素原子数1〜4の
アルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。式
(1)で表される顕色性化合物の例としては、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
酢酸n−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸
ベンジル等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して
使用される。
【0011】用いうる発色性化合物の例としては、一般
に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものが挙げ
られ、特に制限されない。具体例としては、例えばフル
オラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ
系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合
物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げら
れる。
【0012】フルオラン系化合物としては、例えば3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブ
チルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミ
ノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プ
ロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチ
ル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブ
チルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−
トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラ
ン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシ
エチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ク
ロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフル
オラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミ
ノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げ
られる。
【0013】トリアリールメタン系化合物としては、例
えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレ
ットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドー
ル−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,
3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−
ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3
−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2
−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等が挙げられる。
【0014】スピロ系化合物としては、例えば3−メチ
ルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピ
ラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−
ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベ
ンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニト
ロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベ
ンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物として
は、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,
4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベン
ジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロ
イコオーラミン等が、チアジン系化合物としては、例え
ばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾ
イルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物とし
ては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミ
ンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系
化合物としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルア
ミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオ
レンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンス
ピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げ
られる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して
用いられる。
【0015】本発明において併用可能な顕色性化合物の
例としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられ
ているものが挙げられ、特に制限されない。例えばα−
ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノー
ル、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェ
ノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(p−
ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノール
A又はBPA)、2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、1,1−ビス−(p−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール,
4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,
2’−ビス−(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2
−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、3,4−ジヒドロキジフェニル−p−トリル
スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メ
チル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル等のフェノ
ール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−
ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジ
ベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒド
ロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサ
リチル酸、3.5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸
等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はそ
の多価金属塩等が挙げられるが、これらのものに制限さ
れない。
【0016】本発明において併用可能な増感剤(熱可融
性化合物)としては、例えば動植物性ワックス、合成ワ
ックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミ
ド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エ
ーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エ
ステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビ
フェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体
等、常温で固体であり約70℃以上の融点を有するもの
を挙げることができる。
【0017】併用可能なワックス類としては、例えば木
ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モン
タンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸
化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステ
アリン酸、ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、
例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メ
チルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロール
ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリ
ドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸
アニリド等が、ナフタレン誘導体としては、例えば1−
ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタ
レン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等
が、芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノ
キシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビ
ス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4
−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4
−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−
(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2
−(4−メトキシフェノキシ)エタン等が、芳香族カル
ボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸
ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジ
ルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が、芳
香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−ト
ルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレ
ンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホ
ナート等が、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体として
は、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステ
ル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュ
ウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル等が、ビフェニ
ル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p
−アリルオキシビフェニル等が、ターフェニル誘導体と
しては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体
としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例
示される。
【0018】前記した併用可能な顕色性化合物及び増感
剤の使用量は、本発明の効果を妨げない範囲、例えば式
(1)の化合物及びN−(4−メチルフェニル)アセト
アミドの使用量をそれぞれ越えない範囲の割合が好まし
い。
【0019】用いうる結合剤の具体例としては、例えば
メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
アクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラ
チン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン
/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のも
の或はポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリウレ
タン、スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボ
キシル化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチ
レン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、コロイダル
シリカとアクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エ
マルジョン等が挙げられる。
【0020】用いうる充填剤の具体例としては、例えば
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アル
ミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化
アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素
−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
【0021】用いうるその他の添加物の具体例として
は、例えばサ−マルヘッド摩耗防止、スティッキング防
止等の目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止或は老化防止効果を
付与するフェノール誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、
消泡剤等が必要に応じて加えられる。
【0022】前記材料を用いて例えば次のような方法に
よって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法
によりまず発色性化合物、式(1)の化合物、N−(4
−メチルフェニル)アセトアミドをそれぞれ別々に結合
剤あるいは必要に応じてその他の添加剤等と共にボール
ミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉
砕、分散化した後(粉砕、分散を湿式で行うときは通常
水を媒体として用いる)混合して感熱発色層塗布液を調
製し、紙、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に
通常乾燥重量で1−20g/m2 になるようにバーコー
ター、ブレードコーター等により塗布(発色性化合物と
顕色性化合物の比は通常乾燥重量比で1:1及至1:1
0である)乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。又、
必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けた
り感熱発色層上にオーバーコート層を設けてもよい。
【0023】通常無色ないし淡色の発色性化合物、式
(1)の化合物、N−(4−メチルフェニル)アセトア
ミドを含有する本発明の感熱記録材料は、従来公知のも
のに比べ高感度で且つ地肌かぶりが少なく、画像保存性
が優れている。
【0024】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施
例中「部」は重量部、また%は重量%をそれぞれ示す。
【0025】実施例1 下記組成の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒
径が1μm以下になるように粉砕、分散化してそれぞれ
[A]液、[B]液、[C]液を調製する。 [A]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 [B]液:ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブチル 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 [C]液:N−(4−メチルフェニル)アセトアミド 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部
【0026】次いで、下記の割合で混合して感熱発色層
塗液を調製し、坪量50g/m2の上質紙上に乾燥時の
重量が8g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色
層を得る。 [A]液 8部 [B]液 16部 [C]液 24部 50%炭酸カルシウム分散液 12部 50%カルボキシル化スチレン・ブタジェン共重合体ラテックス 7部 (保護層の形成)更に、下記の割合からなる保護層塗布
液を前記の感熱発色層上に乾燥時の重量が2g/m2
なるように塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得
る。 40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 20部 5%ベントナイト水分散液 40部 30%ステアリン酸亜鉛分散液 3部
【0027】実施例2 実施例1の[A]液の代わりに同様に粉砕、分散化して
得た25%3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニ
リノ)フルオラン分散液を使用して、実施例1と同様に
して本発明の感熱記録材料を得る。
【0028】実施例3 実施例1の[A]液の代わりに同様に粉砕、分散化して
得た25%3−(N−エチル−N−イソペンチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン分散液を使
用して、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を
得る。
【0029】実施例4 実施例1のビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブ
チルの代わりにビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベ
ンジルを使用して、実施例1と同様にして本発明の感熱
記録材料を得る。
【0030】比較例1 実施例1のビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブ
チル代わりにビスフェノールAを使用して実施例1と同
様にして比較用の感熱記録材料を得る。
【0031】比較例2 実施例1のN−(4−メチルフェニル)アセトアミドの
代わりにステアリン酸アミドを使用して実施例1と同様
にして比較用の感熱記録材料を得る。以上の様にして得
られる本発明及び比較用の感熱記録材料の品質性能表を
表1に示す。
【0032】 (表1) 表1 品質性能試験 地肌1)発色濃度2) 耐熱性3) 耐水性4)耐可塑剤性5) 実施例1 0.04 1.56 1.56 1.48 1.53 実施例2 0.04 1.53 1.53 1.45 1.50 実施例3 0.04 1.60 1.64 1.52 1.57 実施例4 0.04 1.58 1.58 1.50 1.55 比較例1 0.05 1.41 0.28 1.19 0.98 比較例2 0.06 1.39 1.35 1.11 0.56
【0033】1)地肌 : 試料の未発色部をマクベ
ス反射濃度計RD−914型で測定した値(マクベス反
射濃度)。 2)発色濃度: 石田衡器(株)製サーマルプリンター
(D−805P)で印字した画像部分のマクベス反射濃
度値。 3)耐熱性 : 上記プリンターで発色させた試料を1
00℃の恒温器中に24時間放置した後の画像部分のマ
クベス反射濃度。 4)耐水性 : 上記プリンターで発色させた試料を室
温で水道水に24時間浸漬後の画像部分のマクベス反射
濃度。 5)耐可塑剤性:上記プリンターで発色させた試料にP
VCラップフィルムを両面に合わせて0.3kg/cm
2 の荷重下、40℃で15時間放置後の画像部分のマク
ベス反射濃度。
【0034】表から明らかなように本発明の感熱記録材
料は地肌の白色性、発色濃度にすぐれ、且つその発色画
像においては、耐熱性、耐水性及び耐可塑剤性等がすぐ
れている。
【0035】
【発明の効果】高感度で且つ地肌かぶりが少なく、画像
保存性の優れた感熱記録材料が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化
    合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物
    及び増感剤を主要成分とする感熱発色層を設けた感熱記
    録材料において、顕色性化合物として下記式(1) 【化1】 (式(1)中、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基又ベ
    ンジル基を表す。)で示される化合物を、増感剤として
    N−(4−メチルフェニル)アセトアミドを含有するこ
    とを特徴とする感熱記録材料。
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