JP2001063139A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】鮮明な印画を形成することが可能な小型の画像
形成装置を提供する。 【解決手段】多数の発光素子2 をm行×n列(m,nは
2以上の自然数)のマトリクス状に配列させるととも
に、各列内で隣接する発光素子間2-2 に他の列の発光素
子が1個ずつ位置するように各列の発光素子を列方向に
ずらして配した発光部材1 と、外表面に感光体層を有
し、前記発光部材の列方向と平行に配置される感光体ド
ラムと、前記発光部材1 の発光素子2 の光を所定の倍率
で拡大して前記感光体ドラムの感光体層に結像させる単
レンズと、を含む画像形成装置であって、前記感光体ド
ラムを回転させながら前記発光部材1 の発光素子2 を列
毎に順次、発光・駆動させることにより前記感光体ドラ
ムの長手方向にm行×n列の発光素子2 の光をライン状
に照射させて潜像を形成するようになす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真プロセスを
利用して画像を形成する画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置は、例えば図5に示
す如く、外表面に感光体層を有した感光体ドラム31と、
該感光体ドラム31の長手方向にわたって多数の発光素子
を一直線状に配列したLEDアレイヘッド32と、を含ん
で成り、前記感光体ドラム31を軸回りに回転させながら
LEDアレイヘッド32の多数の発光素子を画像データに
基づいて個々に選択的に発光・駆動させるとともに該発
光した光を感光体ドラム31の感光体層に照射・結像させ
ることにより感光体層に所定の潜像を形成するようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の画像形成装置においては、LEDアレイヘッド
32の発光素子が感光体ドラム31の長手方向にわたり一直
線状に配列されているため、LEDアレイヘッド32の長
さを短縮することができず、画像形成装置の小型化に供
しないという欠点を有している。
【0004】また上述した従来の画像形成装置において
は、LEDアレイヘッド32の光を感光体ドラム31に照射
させるための光学系として、高価なセルフォックレンズ
アレイ(日本板硝子社の商品名)やロッドレンズアレイ
(三菱レイヨン社の商品名)等が使用されており、その
ため、かかる光学系を組み込んだ画像形成装置も高価な
ものとなる欠点を有している。
【0005】更に従来の画像形成装置においては、例え
ば600dpiのLEDアレイヘッド32を使用する場
合、個々の発光素子のサイズは縦20μm×横20μm
程度と極めて小さなものとなる。そのため、発光素子1
個あたりの発光出力を十分に高く設定することは難し
く、一般的には感光体ドラムに照射される光の強度が弱
くなって印画濃度不足を招く傾向がある。
【0006】また更に上述した画像形成装置に使用され
るLEDアレイヘッド32の基板には、各発光素子に電力
を供給するのに多数の給電配線が必要となる。例えばA
4サイズ、600dpiのLEDアレイヘッド32の場
合、長さ216mm程度の基板に最低でも5120本の
給電配線等を形成しなければならず、これら多数の給電
配線を欠陥なくパターニングするには極めて高度の製造
技術を要するとともに、LEDアレイヘッド32の量産性
を著しく低下させる欠点を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点に鑑み
案出されたもので、本発明の画像形成装置は、多数の発
光素子をm行×n列(m,nは2以上の自然数)のマト
リクス状に配列させるとともに、各列内で隣接する発光
素子間に他の列の発光素子が1個ずつ位置するように各
列の発光素子を列方向にずらして配した発光部材と、外
表面に感光体層を有し、前記発光部材の列方向と平行に
配置される感光体ドラムと、前記発光部材の発光素子の
光を所定の倍率で拡大して前記感光体ドラムの感光体層
に結像させる単レンズと、を含んで成り、前記感光体ド
ラムを回転させながら前記発光部材の発光素子を列毎に
順次、発光・駆動させることにより前記感光体ドラムの
長手方向にm行×n列の発光素子の光をライン状に照射
させて潜像を形成するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0008】また本発明の画像形成装置は、前記発光部
材を、前記多数の発光素子に行毎に共通接続されるm個
のアノード配線を有する透明な第1基板と、多数の発光
素子に列毎に共通接続されるn個のカソード配線を有す
る第2基板とで挟持したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明の一形態に係る画像形
成装置の構成を示す図、図2は図1の要部拡大図、図3
は図1の画像形成装置に使用される発光部材をアノード
基板側から見た平面図、図4は図3の発光部材の回路図
である。尚、本形態では図面等の簡略化のために発光部
材の発光素子数を64個(m=8,n=8)に設定して
説明する。
【0010】図1に示す画像形成装置は、大略的に、発
光部材1 と、単レンズ14と、感光体ドラム15とを含んで
構成されている。
【0011】前記発光部材1 は、多数の発光素子2 をm
行×n列(m,nは2以上の自然数)のマトリクス状に
配列させるとともに、これらの発光素子2 のうち各列内
で隣接する発光素子間2-2 に他の列の発光素子2 が1個
ずつ位置するように各列の発光素子2 を列方向にずらし
て配した構造を有しており、本形態では64個の発光素
子2 を8行×8列のマトリクス状に配列させている。
【0012】前記発光部材1 は、GaAs等により形成
されているベース3 の上面に前述した64個の発光素子
2 と該各発光素子2 に個別に接続される64個の個別電
極4を、また下面に発光素子2 と列毎に共通接続される
8個の共通電極5 を被着・形成した構造を有しており、
前記個別電極4 と前記共通電極5 との間に所定の電力が
印加されると、その間に接続されている発光素子2 が所
定輝度で発光する。
【0013】かかる発光部材1 の発光素子としては、例
えば、一辺が40μm以上の発光部を5μmほど突設さ
せたGaAlAs系の発光ダイオード素子等が使用さ
れ、これら多数の発光素子2 は従来周知の半導体製造技
術を採用することによって単一のベース3 上に一体的に
形成される。
【0014】尚、前記発光部材1 を構成する発光素子2
の配列ピッチは、列間で50μm〜150μm程度、行
間で20μm〜100μm程度になしておくことが好ま
しく、この範囲内とすることにより十分な発光出力を得
るための大きな発光素子2 を形成することができる。
【0015】また前記発光部材1 の上面側、即ち、発光
部材1 の発光面側にはアノード基板6 が、下面側にはカ
ソード基板10が配設され、この両基板6,10でもって発光
部材1 を挟持する形となっている。
【0016】前記アノード基板6 は、ガラス等から成る
透明基板7 の下面に、多数の発光素子2 に個別電極4 を
介して行毎に共通接続されるm個(8個)のアノード配
線8と、これらm個のアノード配線8 に接続され、発
光素子2 への電力の印加を制御するアノードIC9 とを
取着させた構造を有しており、前記アノード配線8 は発
光素子2 の真上を避けるようにして発光素子2 の行方向
に沿って形成され、異方性導電接着剤等の接続部材を介
して発光部材1 の個別電極4 に電気的に接続される。
【0017】前記アノード基板6 はその基材がガラス等
の透明な材質から成っているため、発光部材1 の発光素
子2 の発した光はアノード基板6 を透過して、レンズ14
が配されているアノード基板6 の上面側へ導出されるこ
ととなる。
【0018】尚、前記アノード基板6 の下面に取着され
るアノードIC9 の回路形成面には、外部からの画像デ
ータをクロック信号に同期してシリアル転送するための
シフトレジスタや前記画像データを一時的に保持するた
めのラッチ,該ラッチ内の画像データ及び外部からのス
トローブ信号に基づいて発光素子2 の発光を制御するゲ
ート回路,発光素子2 を一定電流で駆動するための定電
流回路等が形成されている。
【0019】一方、前記カソード基板10は、アルミナセ
ラミックスやガラス等から成る基板11の上面に、多数の
発光素子2 に列毎に共通接続されるn個(8個)のカソ
ード配線12と、これらn個のカソード配線12に接続さ
れ、駆動する発光素子2 の列を選択するカソードIC13
とを取着させた構造を有しており、前記カソード配線12
も、アノード配線8 と同様に異方性導電接着剤等の接続
部材を介して発光部材1の共通電極5 に電気的に接続さ
れる。
【0020】尚、前記カソードIC13の回路形成面に
は、クロック信号をカウントするカウンタや駆動する発
光素子2 の列を走査するブロック切換え回路,該切換え
回路の出力に応じて発光素子2 に印加する電力のオン・
オフを列毎に制御するスイッチングトランジスタ等が形
成されている。
【0021】このようなアノード基板下面のアノード配
線8 やカソード基板上面のカソード配線12は従来周知の
厚膜手法もしくは薄膜手法を採用することにより両者が
交差するように形成される。
【0022】また更に、前記アノード基板6 の上方に
は、発光部材1 の発光面より所定距離だけ離れた位置に
単レンズ14が配設される。
【0023】前記単レンズ14は、その光軸がアノード基
板6 の上面に対し直交するようにして、図示しないレン
ズ保持部材等により所定位置に保持されており、発光部
材1の発光素子2 の光を列毎に5倍〜20倍の倍率に拡
大して後述する感光体ドラム15に照射・結像させる作用
を為す。
【0024】尚、前記単レンズ14は、アクリル樹脂、ポ
リカーボネイト樹脂等の透明樹脂やガラス等の無機質材
料から成り、例えば透明樹脂から成る場合、透明樹脂の
原材料を従来周知の射出成形法により所定形状に成形す
ることによって形成され、またガラスから成る場合、従
来周知の加熱プレスにて成形することにより製作され
る。
【0025】そして前記単レンズ14の更に上方には、感
光体ドラム15が、発光部材1 の発光素子2 の列方向と平
行に配置されており、発光部材1 の発光素子2 の列方向
を主走査方向と合致させてある。
【0026】前記感光体ドラム15はアルミニウム等から
成る円筒状基体の外表面にアモルファスシリコン等から
成る感光体層を所定厚みに被着させて成り、該感光体ド
ラム15は、発光部材1 の発光素子2 の光が単レンズ14を
介して感光体層に照射されると、感光体層には画像デー
タに対応した所定の潜像が形成される。
【0027】尚、前記感光体ドラム15は、まず従来周知
の引き抜き成形法によりアルミニウム製の円筒状基体を
形成し、その外表面にアモルファスシリコンから成る感
光体層を従来周知のプラズマCVD法により被着・形成
することによって製作される。
【0028】次に上述した画像形成装置を用いて画像を
形成する場合について説明する。
【0029】まず、前記発光部材1 のうち第1列を構成
する8個の発光素子2 を画像データに基づいて個々に選
択的に発光させるとともに、該発光した光を単レンズ14
で拡大して感光体ドラム表面の感光体層にライン状に照
射する。
【0030】次に発光部材1 の第2列を構成する8個の
発光素子2 の光が第1列の発光素子2 の光と同一ライン
上に照射されるように、感光体ドラム15を所定の角度だ
け回転させた上、第2列の発光素子2 を画像データに基
づいて個々に選択的に発光させるとともに、該発光した
光を単レンズ14で拡大して感光体ドラム表面の感光体層
にライン状に照射する。
【0031】続いて、各列を構成する8個の発光素子2
の光が第1列、第2列の発光素子2の光と同一ライン上
に照射されるように、感光体ドラム15を少しずつ回転さ
せながら、発光部材1 の発光素子2 を第3列から第8列
まで列毎に順次、発光・駆動させることにより感光体ド
ラム15の長手方向に発光素子2 の光をライン状に照射す
る。
【0032】これにより1ラインの画像形成がなされ、
上述の動作を所定回数繰り返すことによって感光体ドラ
ム15の感光体層に所定の潜像が形成される。
【0033】以上のような本形態の画像形成装置におい
ては、発光部材1 の発光素子2 をマトリクス状に配列さ
せることにより、発光部材1 の列方向(主走査方向)の
長さを短縮して画像形成装置を小型化することができる
とともに、個々の発光素子2のサイズを大きくして十分
に高い発光出力を得、印画を鮮明になすことが可能とな
る。
【0034】また本形態の画像形成装置においては、そ
の光学系に安価な単レンズ14を使用することから、発熱
部材1 と光学系の位置合わせを高精度かつ容易に行なう
ことができるとともに、画像形成装置の製造コストを低
く抑えることができる。
【0035】更に本形態の画像形成装置においては、発
光部材1 の上方に配されるアノード基板6 にはm本のア
ノード配線8 が、発光部材1 の下方に配されるカソード
基板10にはn本のカソード配線12が形成されるだけであ
り、両基板6,10の電極数を合わせても(m+n)本とな
る。従って、64個の発光素子2 を一列に並べて、基板
上に64本以上の給電配線を形成する場合に比べ、16
本(m=8,n=8)とその本数を大幅に削減すること
ができ、画像形成装置の生産性を飛躍的に向上させるこ
とが可能となる。ちなみに、A4サイズ、600dpi
の画像形成装置を製作する場合は、m=128,n=4
0に設定すれば、アノード配線8 の本数は128本、カ
ソード配線12の本数は40本となり、合計でも168本
と従来例の項で示した5120本に比べて給電配線の本
数を大幅に削減することができる。
【0036】尚、本発明は上述した形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々の変更、改良等が可能である。
【0037】例えば上述の形態においては発光部材1 の
発光素子2 の行数mと列数nをそれぞれ“8”に設定し
て64個の発光素子2 を8×8のマトリクス状に配列さ
せるようにしたが、発光素子2 の行数mと列数nは2以
上の自然数であればいくつであっても良く、例えばA4
サイズ、600dpiの画像形成装置を製作する場合
は、m=128,n=40に設定すれば良い。
【0038】また上述の形態においては発光部材1 の発
光素子2 として発光ダイオード素子を用いたが、これに
代えて面発光レーザーやEL素子,蛍光素子,プラズマ
素子等の他の発光素子を用いて発光部材1 を形成するよ
うにしても構わない。
【0039】更に上述の形態においては(m×n)個の
発光素子2 を単一のベース3 上に一体的に形成するよう
にしたが、これに代えて発光部材1 の発光素子2 を列毎
に分割して形成するようにしても構わない。
【0040】また更に上述の形態においては1個の感光
体ドラム15に対して1個の発光部材1 と1個の単レンズ
14とを1対1に対応させて配置するようにしたが、これ
に代えて1個の感光体ドラム15をp個(pは2以上の自
然数)のブロックに分けて、各ブロック毎に発光部材1
と単レンズ14とを1個ずつ配置させるようにしても良
い。この場合、発光部材1 と単レンズ14はp個ずつ必要
となる。
【0041】
【発明の効果】本発明の画像形成装置によれば、発光部
材の発光素子をm行×n列のマトリクス状に配列させる
ことにより、発光部材の列方向(主走査方向)の長さを
短縮して画像形成装置を小型化することができるととも
に、個々の発光素子のサイズを大きくして十分に高い発
光出力を得、印画を鮮明になすことが可能となる。
【0042】また本発明の画像形成装置においては、そ
の光学系に安価な単レンズを使用することから、発熱部
材と光学系の位置合わせを高精度かつ容易に行なうこと
ができるとともに、画像形成装置の製造コストを低く抑
えることができる。
【0043】更に本発明の画像形成装置においては、発
光部材の上方に配されるアノード基板にはm本のアノー
ド配線が、発光部材の下方に配されるカソード基板には
n本のカソード配線が形成されるだけであり、両基板の
電極数を合わせても(m+n)本となる。従って、例え
ばA4サイズ、600dpiの画像形成装置を製作する
場合は、m=128,n=40に設定すれば、アノード
配線の本数は128本、カソード配線の本数は40本と
なり、合計でも168本と給電配線の本数を少なく抑え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係る画像形成装置の構成を示
す図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1の画像形成装置に使用される発光部材をア
ノード基板側から見た平面図である。
【図4】図3の発光部材の回路図である。
【図5】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ・・・発光部材、2 ・・・発光素子、6 ・・・アノー
ド基板、8 ・・・アノード配線、10・・・カソード基
板、12・・・カソード配線、14・・・単レンズ、15・・
・感光体ドラム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の発光素子をm行×n列(m,nは2
    以上の自然数)のマトリクス状に配列させるとともに、
    各列内で隣接する発光素子間に他の列の発光素子が1個
    ずつ位置するように各列の発光素子を列方向にずらして
    配した発光部材と、 外表面に感光体層を有し、前記発光部材の列方向と平行
    に配置される感光体ドラムと、 前記発光部材の発光素子の光を所定の倍率で拡大して前
    記感光体ドラムの感光体層に結像させる単レンズと、を
    含んで成り、 前記感光体ドラムを回転させながら前記発光部材の発光
    素子を列毎に順次、発光・駆動させることにより前記感
    光体ドラムの長手方向にm行×n列の発光素子の光をラ
    イン状に照射させて潜像を形成するようにした画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】前記発光部材を、前記多数の発光素子に行
    毎に共通接続されるm個のアノード配線を有する透明な
    第1基板と、多数の発光素子に列毎に共通接続されるn
    個のカソード配線を有する第2基板とで挟持したことを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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