JP2001062956A - 遮光断熱フイルム又はネット - Google Patents

遮光断熱フイルム又はネット

Info

Publication number
JP2001062956A
JP2001062956A JP23928699A JP23928699A JP2001062956A JP 2001062956 A JP2001062956 A JP 2001062956A JP 23928699 A JP23928699 A JP 23928699A JP 23928699 A JP23928699 A JP 23928699A JP 2001062956 A JP2001062956 A JP 2001062956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
light
shielding
aluminum foil
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23928699A
Other languages
English (en)
Inventor
Akishi Saruwatari
昭士 猿渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANKYO KASEI KOGYO KK
Original Assignee
SANKYO KASEI KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANKYO KASEI KOGYO KK filed Critical SANKYO KASEI KOGYO KK
Priority to JP23928699A priority Critical patent/JP2001062956A/ja
Publication of JP2001062956A publication Critical patent/JP2001062956A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度に優れた高密度延伸ポリエチレンフイル
ムと、透明性に優れ且つ蒸着強度が強いポリエチレンテ
レフタレートフイルムを張り合わせた遮光断熱フイルム
又はこれを裁断した遮光断熱ネットにおいて、耐候性の
向上と蒸着金属の腐蝕による外観上の孔開き現象を防止
する。 【解決手段】 高密度延伸ポリエチレンフイルムの両面
に、片面を金属化したポリエチレンテレフタレートフイ
ルム又はアルミ箔、或いはその両者を貼り合わせること
により、高密度延伸ポリエチレンフイルムの光劣化を防
止するとともに、金属層を2層にして、蒸着金属層が腐
蝕しても外部から腐蝕が見えないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業や園芸の分野、或
いはゴルフ場や養魚池等において使用される遮光断熱フ
イルム又は遮光断熱ネットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】遮光断熱ネットとは、各種農産物や園芸
作物の成育時等に、種々な目的で太陽光線の一部をカッ
トするために用いられるもので、古くは寒冷紗や筵など
が用いられて来た。現在では、アルミ蒸着フイルムをス
リット(細巾)状に裁断したり溶断したテープヤーンを
編織した織物や編物が広く用いられている。遮光断熱フ
イルムの用途も同様であるが、フイルムの場合は特に通
気性が不要或いは好ましくない場合に使用される。
【0003】ただ、アルミ蒸着フイルムは、蒸着面が酸
性雨等で侵され易い(腐蝕し易い)欠点がある。腐蝕す
ると透明になり、遮光効果が無くなる。そこで最近使用
されているものは、蒸着面を更に他のフイルムで被覆し
て保護する三層構造のものが殆どである。例えば、実公
昭57−23150号公報に示されている反射シート
は、アルミ箔をラミネートしたり、アルミ蒸着した低密
度ポリエチレンフイルムの金属面に、中密度一軸延伸の
ポリエチレンフイルムを低密度ポリエチレンで押出しラ
ミネート(ウエットラミネート)したもの又は貼り合わ
したものを裁断した糸状物を使用している。また、実公
平5−33339号公報に示されている遮光断熱ネット
は、延伸ポリエチレンフイルム上にアルミニウムを蒸着
し、その上から無延伸のポリエチレンフイルムをウエッ
ト又はドライラミネートしたり積層したものを裁断し
た、積層体テープを使用している。
【0004】ところが実公昭57−23150号公報に
示されている糸状体は、引張強度が低くて裁断時や織成
時或いは使用時にある一定以上の力が加わると延伸し、
該部分のアルミが薄くなって遮蔽効果が減少する等の欠
点がある。このことは、実公平5−33339号公報に
示されている積層体テープでも同様である。
【0005】但し、実公平5−33339号公報には、
この積層体テープに用いる延伸ポリエチレンフイルムと
しては高密度のものが好ましいとの記載がある。この場
合には、引張に対する抵抗力も大きく、前記した欠点は
生じない。ところが、高密度ポリエチレンフイルムを用
いた積層体テープは、表裏外観や表裏の反射率が異なる
と言う大きな問題を有している。即ち、この積層体テー
プは数〜十数mmの巾を持つため、これを織成すると途中
で表裏反転する箇所が多い。そのため、この積層体テー
プを用いた遮光断熱ネットは、外観が悪くなるととも
に、反射率や透過する光の波長が部分的にバラつき、一
定の品質のものを得ることが困難になる。このことは、
高密度ポリエチレンフイルムの透明度が劣ること、蒸着
との相性が悪いことに起因する。一般に、フイルムに金
属を蒸着すると金属表面は鏡面状を呈するが、蒸着面側
はフイルムの種類によっては幾分くすんだ状態(艶消し
状態)になる。高密度ポリエチレンフイルムの場合、こ
の傾向が強い。更に、蒸着面の付着強度も劣るため、経
時的に蒸着部から剥離し易いとか耐候性、耐食性が劣る
欠点もある。
【0006】このような観点から、本発明者は、片面を
アルミ蒸着等により金属化したポリエチレンテレフタレ
ートフイルムの金属面側に、高密度延伸ポリエチレンフ
イルムをドライラミネートしたものを長さ方向に裁断し
て遮光テープヤーンを得、この遮光テープヤーンを用い
て編織する技術を開発した(特開平7−32751
8)。
【0007】この遮光断熱ネットに使用する積層フイル
ムは、透明度は劣るが強度に優れた高密度延伸ポリエチ
レンフイルムと、透明性に優れ且つ蒸着強度が強いポリ
エチレンテレフタレートフイルムを組み合わせたもので
ある。そのため、この積層フイルムから得られた遮光テ
ープヤーンは引張強度に優れるとともに、表裏の外観
(金属光沢等)や反射率が殆ど変わらないと言う特徴を
有しており、従来の三層構造のものに見られる欠点は全
て解消している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この遮光断
熱ネットも、幾つかの問題を有していることが判明し
た。即ち、(a)この遮光テープヤーンは、積層してい
る断面部分から雨水が侵入し、蒸着したアルミ金属が断
面から腐蝕する現象が起きる。そのため、腐蝕した部分
が孔開き状態に見え外観を悪くするとともに、遮光断熱
効果も低下する。また、(b)耐候性が悪く、2年程度
しか使用できない難点がある。これは、高密度延伸ポリ
エチレンフイルムが本来耐候性に劣る上に、紫外線吸収
剤を混入すると蒸着面にブリードし、接着力が低下する
ので、紫外線吸収剤の使用もできないことによる。従っ
て、単年度当たりの使用コストが高くつくし、頻繁な張
り替えの手間もかかる。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は更に
研究を続け、上記(a)、(b)の欠点を解消すること
に成功した。即ち本発明の骨子は、強度には優れるが耐
候性に劣る高密度延伸ポリエチレンフイルムの両面を、
金属化ポリエチレンテレフタレートフイルム又はアルミ
箔で覆うことで積層体の耐候性を向上させる一方、アル
ミを2層(箔又は蒸着)にすることにより遮光テープヤ
ーンの孔開き化現象(斑点状の腐蝕)を大幅に低減させ
るものである。
【0010】但し、片面を金属化したポリエチレンテレ
フタレートフイルムは、金属面を高密度延伸ポリエチレ
ンフイルムに向けるようにして貼り合わせる。また、ア
ルミ箔の表面が露出している場合には、その表面に保護
フイルムを貼り合わせる。これは、蒸着面やアルミ箔を
保護するためである。尚、保護フイルムとして、片面を
金属化したポリエチレンテレフタレートフイルムを用い
ることもできる。
【0011】本発明の遮光断熱フイルムは、このように
して得られたフイルム状積層体をそのまま使用するもの
である。また、本発明の遮光断熱ネットは、このフイル
ム状積層体を、長さ方向に裁断して遮光テープヤーンを
得、この遮光テープヤーンを用いて編織したものであ
る。
【0012】本発明において、基材となる高密度延伸ポ
リエチレンフイルム(商品名:ハイブロン)は、密度が
0.92〜0.97程度の延伸されたもので、厚みが10〜
50μ程度、より好ましくは15〜25μのものを使用
する。延伸は、常法により一軸或いは二軸延伸を施す。
一軸延伸がより好ましい。延伸後、寸法安定性向上のた
めに熱処理を施してもよい。このフイルムは、衝撃や引
裂きには幾分弱いが引張強度や剛性に優れた特性を有す
る。ただ前述したように、透明性に劣るし蒸着した場合
の金属付着力もPETフイルムよりは劣る。
【0013】もう一方の基材となるポリエチレンテレフ
タレートフイルム(PETフイルム)は、密度が1.35
〜1.45程度の二軸延伸されたもので、この片面を蒸着
等により金属化する。一般に、二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフイルムは他の類似のフイルムに比べて透
明度や蒸着強度が大きくてより好ましいものである。用
いるフイルムの厚みは6〜50μ程度、より好ましくは
9〜25μである。また延伸は公知の方法により行う。
【0014】ここに金属化とは、アルミニウム等の金属
を、真空蒸着やスパッター蒸着等公知の方法でフイルム
の表面に薄く付着させることを言う。金属層の厚みは2
00〜900Å程度でよい。尚、蒸着等に先立ってフイ
ルム表面にアンカーコートを施しておくと、金属付着強
度はさらに向上する。得られた金属化フイルムは、フイ
ルム側が幾分艶が劣る。しかし、高密度延伸ポリエチレ
ンフイルムなど他のフイルムを金属化した場合に比べて
その劣り方が少ない。
【0015】アルミ箔は、5〜50μm程度、より好ま
しくは7〜20μm程度の厚みのものを使用する。尚、
通常のアルミ箔は、蒸着フイルムと同様に両面の外観
(金属光沢等)や反射率が異なる。即ち、一方がツヤ面
(光沢面、艶面)、他方がダル面(ケシ面、艶消し
面))である。そこで、得られる積層フイルムが両面の
外観(金属光沢等)や反射率がなるべく同じになるよう
に、高密度延伸ポリエチレンフイルムに貼り合わす面を
決定する。
【0016】次に、本発明積層体の代表的な構成につい
て述べる。まず、高密度延伸ポリエチレンフイルム(以
下、延伸HDPEフイルムと言う)の両面に、金属化し
たポリエチレンテレフタレートフイルム(以下、金属化
PETフイルムと言う)を、貼り合わせたものが考えら
れる。この場合、蒸着面保護のため、金属化PETフイ
ルムの蒸着面側を延伸HDPEフイルムと貼り合わす。
この積層体は、当然のことながら両面とも、全く同じ外
観と反射率を示す。また、この構成では、蒸着面が2層
になっているので、2層の蒸着面の同じ位置が共に腐蝕
する確率は1層の場合に比べてかなり低く、結果的に腐
蝕による孔開き現象は大幅に減少することになる。或い
は、金属化PETフイルムの蒸着面と反対の面(非金属
化面)を延伸HDPEフイルムと貼り合わせ、蒸着面に
は保護のために更に他のフイルムを貼り合わすようにす
ることもできる。
【0017】次に考えられるのは、延伸HDPEフイル
ムの一方の面に金属化PETフイルム、他の面にアルミ
箔を貼り合わせたものである。金属化PETフイルムは
蒸着面を延伸HDPEフイルムに貼り合わすので、金属
化PETフイルムを貼った側から見るとダル面が見え
る。そのため、アルミ箔はツヤ面を貼り合わすことにな
る。ただ、アルミ箔は保護フイルムで裏打ちするので、
この保護フイルムの透明度が劣る場合には、アルミ箔の
ダル面を貼り合わすとよい。この構成では、長期の使用
か乱暴な扱いをしない限り、アルミ箔が雨水等により腐
蝕して透明化することは考えられないので、腐蝕による
孔開き現象はほぼ完全に防止される。また当然に、この
積層体は両面とも極めてよく似た外観と反射率を示す。
尚、アルミ箔を裏打ちする保護フイルムとして、金属化
PETフイルムを用いることもできる。この場合、アル
ミが3層(蒸着、箔、蒸着)になり、腐蝕による孔開き
現象はより完全に防止される。また、得られた積層体は
両面とも全く同じ外観と反射率を示す。
【0018】延伸HDPEフイルムの両面に、ともにア
ルミ箔を貼り合わすこともできる。この場合、両方のア
ルミ箔ともダル面を延伸HDPEフイルムに貼ると、両
面とも光沢に優れた全く同じ外観と反射率を示す。但
し、各アルミ箔の表面には、ともに保護フイルムを貼り
合わす。
【0019】延伸HDPEフイルムの両面に、アルミ箔
を貼り合わせたものにおいて、保護フイルムとして金属
化PETフイルムを使用することもできる。この場合、
コストは高くなるが、両面とも蒸着面の腐蝕は全く目立
たなくなり、外観と反射率も全く同じで、しかも強度的
にも極めて優れたものが得られる。更に、ここに挙げた
もの以外に、様々な構造のものが考えられるが、あまり
に複雑な構成のものはコスト的な限界があるし、また両
面の外観や反射率に差の有り過ぎるものは好ましくな
い。
【0020】尚、アルミ箔の表面に保護フイルムを貼る
のは、アルミ箔の表面が露出している場合にのみ必要な
ことであり、アルミ箔の両面とも他のフイルム等で覆わ
れている場合には必要ない。これは、アルミ箔が摩擦等
の外力に弱いため、露出を防止するためである。
【0021】以上の例は、何れも延伸HDPEフイルム
の両面が、金属化PETフイルムかアルミ箔、或いはそ
の両者により覆われている。従って、光が遮断されて延
伸HDPEフイルムには全く乃至は殆ど到達しないの
で、延伸HDPEフイルムの劣化は非常に少なく、本積
層体を使用した遮光断熱フイルムや遮光断熱ネットの耐
用年数は、本発明者の従来品に比べて数倍も伸び5〜1
0年の使用に耐える。従って、使用コストの大幅な減少
が可能になる。
【0022】尚、本発明における貼り合わせは、接着剤
を用いたドライラミネートである。このドライラミネー
トを施す方法は公知の方法でよく、また接着剤としては
脂肪属エステル系や芳香属エステル・ウレタン系等の各
種のものが使用できる。接着剤は、乾燥後の厚みで0.5
〜5μm程度、殊に1〜2μmの厚みに塗布する。ラミ
ネートに先立って、蒸着面にトップコートを施したり、
延伸HDPEフイルムにコロナ放電処理を施しておく
と、ラミネート強度が更に向上する。
【0023】本発明の遮光断熱フイルムは、このように
して得られたフイルム積層体を適宜寸法に裁断したもの
である。この遮光断熱フイルムの遮光率は略100%で
ある。そして、農業や園芸のその他直射日光を嫌う分
野、例えば配管などの覆いや包装資材として使用され
る。
【0024】本発明の遮光断熱ネットは、以上のように
して得られたフイルム積層体を、長さ方向に適宜巾例え
ば数〜十数mm程度に裁断又は溶断して遮光テープヤーン
とし、この遮光テープヤーンを用いて織成或いは編成し
たものである。通常は、この遮光テープヤーンを緯糸に
し、強度の強いモノフイラメント引き揃え糸等を経糸に
して、平織やカラミ織り等に織成するが、この遮光テー
プヤーンのみで、或いは一部補強糸を用いて織成したり
編成することもできる。尚、遮光断熱ネットの遮光率
は、対象とする植物等の使用場所や使用目的、通気性等
を考慮して30〜99%程度とする。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)次に、本発明を
図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明遮光断
熱フイルム(フイルム積層体)の一例を示す断面図であ
る。この遮光断熱フイルム1は、密度が 0.950で厚み2
0μ程度の延伸HDPEフイルム2の両面に、金属化P
ETフイルム3をドライラミネートしたものである。ラ
ミネートは、例えば厚み2μ程度の芳香属エステル・ウ
レタン系接着剤の層4を介して、常法により行なう。
【0026】金属化PETフイルム3は、密度が1.41
で厚み12μm程度の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(二軸延伸PETフイルム)31に、常法
によりアルミニウム金属を蒸着して、厚み600Å程度
の蒸着金属層32を設けたもので、この金属層32を延
伸HDPEフイルム2側に向けてラミネートする。従っ
て、この遮光断熱フイルム1は、両面とも全く同じ金属
的外観と光反射率を示すとともに、本発明者が開発した
従来品に比べてより大きな引張強度を示すことになる。
そして、この遮光断熱フイルム2に当たった光と熱は、
図の矢印の通り蒸着金属層32で反射され、延伸HDP
Eフイルム2には到達しない。そのため、延伸HDPE
フイルム2には紫外線吸収剤が混入されていなくても光
劣化することがなく、長持ちするものである。
【0027】この遮光断熱フイルム1を、巾2〜7mm程
度に切断して遮光テープヤーン5を得る。この遮光テー
プヤーン5は、強靱性、耐引裂き性、耐衝撃性や耐酸性
雨性等に優れた二軸延伸PETフイルムの性質と、衝撃
や引裂きには弱いが引張強度や剛性に優れた延伸HDP
Eフイルムの性質を併せ持つうえ、表裏の金属光沢と反
射率が全く同じという優れた性質を有する。従って、図
2に示すように、この遮光テープヤーン5を用いて製織
した遮光断熱ネット6は、遮光テープヤーン5が途中で
表裏反転(A)しても、外観が全く変わらず美観を損ね
ないとともに、光の反射率も場所によってバラ付かず設
計通りの均一遮光率のものが得られる。尚、図中符号7
はモノフイラメント引き揃え糸(ポリエチレン)からな
る経糸である。
【0028】(実施の形態2)図3は、遮光断熱フイル
ムの他の例を示す断面図である。この遮光断熱フイルム
8は、前記例において、延伸HDPEフイルム2の一方
の面に金属化PETフイルム3、他の面に厚さ7μmの
アルミ箔9をドライラミネートしたものである。そし
て、アルミ箔9の露出した表面には、保護フイルム10
として厚さ12μmの二軸延伸PETフイルムをラミネ
ートしている。アルミ箔9は、ツヤ面が延伸HDPEフ
イルム2側にくるように接着する。従って、外側はダル
面となり、遮光断熱フイルム8の両面は殆ど同じ外観と
反射率を呈する。本例でも、外部からの光は蒸着金属層
32(矢印)及びアルミ箔9の表面(二重矢印)で反射
され、延伸HDPEフイルム2には到達しない。しかも
この遮光断熱フイルム8は、前記例のものに比べて金属
蒸着面の腐蝕はより以上に目立たず、強伸度も前記例と
同等以上である。この遮光断熱フイルム8から得られる
遮光テープヤーンも、当然に、前記例の遮光テープヤー
ン5以上の特性を示す。
【0029】尚、本例において、保護フイルム10とし
て二軸延伸PETフイルムよりも強度の劣る安価なフイ
ルム、例えば通常のPEフイルム等を用いると遮光断熱
フイルム8の強度はその分低下する。また、二軸延伸P
ETフイルムよりも透明度の低いフイルムを用いる場合
には、アルミ箔9のダル面を延伸HDPEフイルム側に
すると、遮光断熱フイルム8の両面の金属光沢や反射率
の差異が少ないものが得られる。
【0030】(実施の形態3)図4は、遮光断熱フイル
ムの更に異なる他の例を示す断面図である。この遮光断
熱フイルム11は、前記各例で使用した金属化PETフ
イルム3とアルミ箔9を貼り合わせたものを、延伸HD
PEフイルム2の両面にラミネートしたものである。延
伸HDPEフイルム2は両面ともコロナ放電処理し、そ
の両面にアルミ箔9のケシ面側を貼り合わす。従って、
この遮光断熱フイルム11は、外部光が蒸着金属層32
部分を局部的に透過してもアルミ箔9表面で反射される
(点線矢印)ので、延伸HDPEフイルム2への光の到
達が完全に防止され、長期にわたって品質が保持され
る。しかも、遮光断熱フイルム2(実施の形態1)と同
様、両面の外観及び反射率は全く同じであり、編織した
遮光テープヤーンが表裏反転しても、遮光断熱ネットの
外観や反射率にバラツキが生じないものである。更に、
蒸着した金属層32が雨水等で腐蝕しても、アルミ箔9
のツヤ面が外側から見えるので、腐蝕部分は外側からは
全く見えないと言う大きな効果があるうえ、引張強度等
も前記各例のものに比べて増大する。もっとも、前記各
例のものに比べて重量と製造コストは増加する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遮光断熱
フイルムは、延伸HDPEフイルムの両面に、片面を金
属化したPETフイルムかアルミ箔、或いはその両者を
組み合わせたものを貼り合わせて積層したものである。
【0032】従って、本発明の遮光断熱フイルムは、従
来のものに比べて耐候性が数倍も向上し、長期の使用が
可能になるので、張り替えの手間も含めてコストを大幅
に低減することができる。
【0033】また、本発明の遮光断熱ネットは、本発明
の遮光断熱フイルムを適宜幅に裁断したものを編織した
ものである。そのため、同様に耐光性が向上するととも
に、雨水等による蒸着金属層の腐蝕が殆ど或いは全く目
立たず、長期に渡って高品質を維持できる。更に、表裏
の外観や光反射率に差が殆ど或いは全くなく、遮光テー
プヤーンが途中で表裏反転しても、外観が殆ど変わらず
美観を損ねないとともに、光の反射率も場所によってバ
ラ付かず設計通りの均一遮光率のものが得られる。
【0034】しかも、従来品と比較して製造コスト高に
なるが使用可能時間が数倍にもなりまた張り替えの手間
も省けるため、単年度比のコストは大幅に減少する。ま
た本発明の遮光断熱フイルム及び遮光断熱ネットは、遮
光や断熱に限らず、防霜や虫よけなどの効果もあり、農
産物や園芸作物の成育時やゴルフ場の芝の保護の他に、
養魚池における魚の日除けや盗難防止、包装資材、配管
の被覆、冷蔵庫の断熱材等にも使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光断熱フイルムの一例を示す断面図
である。
【図3】本発明の遮光断熱ネットの一例を示す斜視図で
ある。
【図3】遮光断熱フイルムの他の例を示す断面図であ
る。
【図4】遮光断熱フイルムの更に異なる他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 遮光断熱フイルム 2 延伸HDPEフイルム 3 金属化PETフイルム 31 二軸延伸PETフイルム 32 蒸着金属層 4 接着剤の層 5 遮光テープヤーン 6 遮光断熱ネット 7 モノフイラメント引き揃え糸 8 遮光断熱フイルム 9 アルミ箔 10 保護フイルム 11 遮光断熱フイルム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月10日(1999.11.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光断熱フィルムの一例を示す断面図
である。
【図2】本発明の遮光断熱ネットの一例を示す斜視図で
ある。
【図3】遮光断熱フィルムの他の例を示す断面図であ
る。
【図4】遮光断熱フィルムの更に異なる他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】 1 遮光断熱フィルム 2 延伸HDPEフィルム 3 金属化PETフィルム 31 二軸延伸PETフィルム 32 蒸着金属層 4 接着剤の層 5 遮光テープヤーン 6 遮光断熱ネット 7 モノフィラメント引き揃え糸 8 遮光断熱フィルム 9 アルミ箔 10 保護フィルム 11 遮光断熱フィルム
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10B AB10C AK01D AK01E AK05A AK42B AK42C AK51G BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C BA10D BA10E CB00 EH66B EH66C EJ37A GB01 GB04 GB07 JJ02 JK02 JN02 JN06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高密度延伸ポリエチレンフイルムの一方
    の面に、片面を金属化したポリエチレンテレフタレート
    フイルムを金属面を向けるようにして貼り合わすか又は
    アルミ箔を貼り合わせ、高密度延伸ポリエチレンフイル
    ムの他の面にも同様に金属化したポリエチレンテレフタ
    レートフイルム又はアルミ箔貼り合わせ、アルミ箔の場
    合には表面に保護フイルムを貼り合わせて積層したこと
    を特徴とする遮光断熱フイルム。
  2. 【請求項2】 片面を金属化したポリエチレンテレフタ
    レートフイルムとアルミ箔及び保護フイルムを貼り合わ
    せたものを、高密度延伸ポリエチレンフイルムの両面に
    積層したものである、請求項1記載の遮光断熱フイル
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の遮光断熱フ
    イルムを、長さ方向に裁断して遮光テープヤーンを得、
    この遮光テープヤーンを用いて編織したことを特徴とす
    る遮光断熱ネット。
JP23928699A 1999-08-26 1999-08-26 遮光断熱フイルム又はネット Pending JP2001062956A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23928699A JP2001062956A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 遮光断熱フイルム又はネット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23928699A JP2001062956A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 遮光断熱フイルム又はネット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001062956A true JP2001062956A (ja) 2001-03-13

Family

ID=17042492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23928699A Pending JP2001062956A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 遮光断熱フイルム又はネット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001062956A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102444214A (zh) * 2011-09-14 2012-05-09 浙江鹏远包装新材料有限公司 加强型反光epe隔热建材
CN104260383A (zh) * 2014-08-20 2015-01-07 江苏斯瑞达新材料科技有限公司 一种高韧隔热薄膜的生产工艺
CN105346175A (zh) * 2015-11-20 2016-02-24 福州顺升科技有限公司 一种阻燃隔热多层膜
CN106218166A (zh) * 2016-07-21 2016-12-14 苏州泰仑电子材料有限公司 自动排气型保护膜
KR20170039267A (ko) * 2014-08-06 2017-04-10 핸디 테크놀러지(주하이) 리미티드. 자체발열 보온필름 및 그로부터 제조되는 페이스 마스크와 아이 마스크

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102444214A (zh) * 2011-09-14 2012-05-09 浙江鹏远包装新材料有限公司 加强型反光epe隔热建材
KR20170039267A (ko) * 2014-08-06 2017-04-10 핸디 테크놀러지(주하이) 리미티드. 자체발열 보온필름 및 그로부터 제조되는 페이스 마스크와 아이 마스크
JP2017523850A (ja) * 2014-08-06 2017-08-24 珠海漢盈科技有限公司Handy Technology (Zhuhai) Ltd. 自己発熱保温型フィルム並びにそれにより製造されたフェイスマスク及びアイシート
KR102111837B1 (ko) * 2014-08-06 2020-06-08 핸디 테크놀러지(주하이) 리미티드. 자체발열 보온필름 및 그로부터 제조되는 페이스 마스크와 아이 마스크
CN104260383A (zh) * 2014-08-20 2015-01-07 江苏斯瑞达新材料科技有限公司 一种高韧隔热薄膜的生产工艺
CN105346175A (zh) * 2015-11-20 2016-02-24 福州顺升科技有限公司 一种阻燃隔热多层膜
CN106218166A (zh) * 2016-07-21 2016-12-14 苏州泰仑电子材料有限公司 自动排气型保护膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5718956A (en) Reflective foam sleeve
EP2018960B1 (en) Antibacterial laminate
EP3424298B1 (en) Heat-ray reflecting film structure
US20060281379A1 (en) Breathable, water resistant fabric
JP2001062956A (ja) 遮光断熱フイルム又はネット
RU2008117420A (ru) Комбинированная пленка
JP2017153377A (ja) 太陽光を利用する農業ハウスにおいて用いられる熱線反射フィルム構造体
JP3517716B2 (ja) 遮光断熱ネット
JP2005256203A (ja) 遮光遮熱ネット
JP2004176210A (ja) 遮光・保温シート
JP2001009996A (ja) 熱反射フイルムと該フイルムを使用した遮熱スクリーン
JP4338556B2 (ja) 遮光遮熱ネット
JP3104069U (ja) 農業用遮熱シート
JPS5952106B2 (ja) 通気性防虫袋
JP3107430U (ja) 農業用シート
JP2915471B2 (ja) 熱線遮蔽材およびそれを用いた複合シート
JPH09275821A (ja) ネット状の農業用資材
JP2858582B2 (ja) 熱線遮蔽用材料
KR101277248B1 (ko) 농사용 유공 반사필름
JPH0533339Y2 (ja)
CZ73993A3 (en) Bituminous insulating strip, resistant to roots
JP3726350B2 (ja) ネット状の農業用資材
JPH09158037A (ja) 遮熱シ−ト
JP3910193B2 (ja) 農業用被覆材、及び包装材
EP0146394A2 (en) Greenhouse provided with a demountable thermal insulating screen