JP2001061240A - 一方向回転モータ - Google Patents

一方向回転モータ

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JP2001061240A
JP2001061240A JP23549099A JP23549099A JP2001061240A JP 2001061240 A JP2001061240 A JP 2001061240A JP 23549099 A JP23549099 A JP 23549099A JP 23549099 A JP23549099 A JP 23549099A JP 2001061240 A JP2001061240 A JP 2001061240A
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JP
Japan
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stator
rotor
tooth
yoke
pole
Prior art date
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Pending
Application number
JP23549099A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Yahagi
慎一郎 矢萩
Takayuki Nishio
孝幸 西尾
Takanobu Saitou
貴伸 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスクドライブ用のモータのよう
な、いわゆるスピンドル系のモータにおいて、一定の方
向にしか回転することがなく、回転の立ち上がりが速い
上に、トルクが大きく、したがって高速の回転が可能な
モータを提供すること 【解決手段】 軟磁性材料で製造された、円周上に分布
する複数のコイル用スロットとその外側に位置する歯と
を有するモータのヨークを、各歯のもつ磁気的特性が、
円の中心と歯の中心とを結ぶ半径方向の直線(r)に関
して、同じ方向に非対称であること、つまりヨークを囲
む円周上で、特定の磁気特性に注目したとき、その増大
または減少が、一方向に繰り返されるようにしてステ−
タまたはロータを形成し、その周囲に多極着磁した筒状
の永久磁石合金のロータまたはステ−タを組み合わせて
モータを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向にだけ回転
するように構成したモータに関し、その部品となるヨー
ク材料にも関する。本発明のモータは、とくにHDD
(ハードディスクドライブ)のモータのような、いわゆ
るスピンドル系の機器に使用するモータとして有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】スピンドル系のモータの代表的な構造
は、厚さ0.3mm程度のケイ素鋼板を打ち抜いて、図
1に示すような断面形状のヨークとし、スロット(3)
の部分にコイル(4)を巻いてステ−タ(1)を構成
し、その周囲に多極着磁した永久磁石合金の円筒を配置
してロータ(2)とした、ブラシレス型のものである。
多くの場合、ステ−タ側は9極とし、ロータ側は6極ま
たは8極に着磁する。
【0003】この種のモータは、使用条件から言って、
常にある一定の方向にしか回転させない。進んでいえ
ば、逆方向の回転力が生じることは防がなければならな
い。一定方向への回転を強いる構造にしておいても、起
動死点があると、スイッチオンから回転の開始までに若
干の時間がかかり、これは好ましいことではない。それ
ゆえ、あらかじめ定めた一定の方向にしか回転すること
がなく、起動始点がなくて立ち上がりが速い、かつトル
クが大きいモータが求められている。
【0004】近年のOA機器の発達と小型化・軽量化の
要請から、スピンドル系のモータは高速で回転し、かつ
強いトルクを発生できることが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した要求に答え、所定の一方向にしか回転することがな
く、立ち上がりが速い上に、トルクが大きく、したがっ
て高速の回転が可能なモータ、とくにスピンドル系モー
タを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のモータは、その
ヨークに特徴がある。本発明のヨークは、軟磁性材料で
製造された、円周上に分布する複数のコイル用スロット
とその外側に位置する歯とを有するモータのヨークにお
いて、図2に示したように、各歯のもつ磁気的特性が、
円の中心と歯の中心とを結ぶ半径方向の直線(r)に関
して、同じ方向に非対称であることを特徴とする。
【0007】ここで、「同じ方向に非対称」とは、発明
の意図するところから容易に推測されるであろうが、ヨ
ークを囲む円周上で、特定の磁気特性に注目したとき、
その増大または減少が、一方向に繰り返されることを意
味する。
【0008】このようなヨークを用いた本発明のモータ
は、請求項1ないし4のいずれかに記載のヨークをステ
−タまたはロータとし、多極着磁した永久磁石合金の円
筒をその外側に配置してロータまたはステ−タとして組
み合わせてなる、一方向にだけ回転するモータ。
【0009】
【発明の実施形態】磁気的特性の非対称性を実現する手
法としては、まず、歯の断面形状の非対称性を利用する
ことが考えられる。図2に示したものはその一例であっ
て、ステ−タの1個の歯において、図で対称線(r)よ
り左側の方が右側より面積が広く、かつ右側は外周がロ
ータからの距離が漸増する関係にある。
【0010】このような非対称性が一方向への回転をも
たらす原理は、図3に示すとおりである。すなわち、ス
テ−タ(1)のコイル(図示を省略した)に流れる電流
によって、歯の左側にN極、右側にS極が形成される
が、ステ−タのN極とロータ(2)のS極とが吸引しあ
う力は、隣接する歯の右側にできたS極とロータのS極
とが排斥しあう力より大きいから、ロータ(2)は、必
ず、図で左回りの回転を開始する。このような歯の形状
であれば起動死点が生じないことは、容易に理解できる
であろう。この、吸引しあう力と、排斥しあう力との差
が大きいほど、モータのトルクは大きくなる。この力の
アンバランスは、歯の形状を非対称にすることによって
も達成できるし、また磁気特性を非対称にすることによ
っても達成できる。
【0011】ヨークの歯の磁気的特性を非対称にするこ
とは、図2に示したような、全体として非対称な断面を
もつヨークを成形することによるほか、軟磁性材料の密
度を変化させることによっても実現できる。その一例
は、図4に示すように、軟磁性材料の薄板を打ち抜いた
製品であって、図4Aに示した形状のものと図4Bに示
した形状のものとを交互に積み重ねることにより、図4
Cに断面を示すような、歯の一方の端において磁性体密
度が半減したヨークとしたものである。
【0012】磁気的特性の非対称性は、上記したさまざ
まな歯の形状の非対称性によらず、歯を構成する軟磁性
材料の材質を非対称にすることによっても実現できる。
たとえば、図5に断面を示すように、歯の一部をヨーク
全体の材料とは磁気特性が異なる磁性材料で製造し、一
体化することである。このようなヨークは、別々に用意
した成形品の接着や、インサート成形などの手法によっ
て製造することができる。
【0013】
【実施例】下記のステータおよびロータの組み合わせか
らなる直流ブラシレスモータを製造し、 ステータ:最外径30mm 9スロット 構造を種々変
化させた ロータ: Nd−Fe−B系のボンド磁石 8極着磁 回転数10,000rpmで回転させたときの各モータ
のトルクを、比較例を基準とする指数で示した。 [実施例1] 図4の態様 厚さ0.35mmのケイ素鋼板を打ち抜いて、極の左右
が対称なもの(つまり図4Aの形状のもの)を10枚、
極の左右が非対称なもの(つまり図4Bの形状のもの)
を5枚、用意し、積層体の上下はAを3枚ずつとし、そ
の間はBとAとを1枚ずつ交互に重ねて、図4Cのよう
なステータを構成した。 [実施例2] 図2の態様 ケイ素鋼板(材料は実施例1と同じ)を打ち抜いて、極
の歯の幅を、左側はa=5mm、右側はa’=2mmと
した形状のものを、15枚積層した。 [比較例1] 図1の態様 ケイ素鋼板(材料は実施例1と同じ)を打ち抜いて、極
の歯の幅がどちらの側も5mmのものを15枚積層し
た。 [実施例3] 図5の態様 各極の歯の右側(図5で点を施した部分)を除くステー
タ本体および歯の左側の形状と、歯の右側の形状とを、
それぞれ異なる軟磁性合金粉末のプレス成形により、厚
さ5mmとなるように製造したものを、接着剤で接着し
てステータのコアを組み立てた。ステータ本体および歯
の左側にはFe−3%Si合金の水アトマイズ粉末を使
用し、歯の右側の部分はFe−50%Co合金(磁束密
度はこの方が高い)の水アトマイズ粉末を使用し、どち
らもバインダーとしてシリコーン樹脂を粉末の1重量%
添加したものを、室温で10トン/cm2の圧力でプレ
ス成形した。成形品を700℃に1時間、真空中で熱処
理してから、上記の組み立てに用いた。 [実施例4] 図2の態様 Fe−3%Si合金の水アトマイズ粉末を、実施例3の
ようにプレス成形し、極の歯の幅を、左側はa=5m
m、右側はa’=2mmとした形状で、厚さが5mmの
ものを製造した。 [比較例2] 図1の態様 Fe−3%Si合金の水アトマイズ粉末を、実施例3の
ようにプレス成形し、極の歯の幅がどちらの側も5mm
と、対称形のものを製造した。上記6種のステータを用
いたモータのトルクの指数は、次のとおりであった。
【0014】 実施例・比較例 トルク指数 実施例・比較例 トルク指数 実施例1 1.22 実施例3 1.32 実施例2 1.15 実施例4 1.18 比較例1 1.00 比較例2 1.00
【0015】
【発明の効果】本発明のモータは、あらかじめ定めた一
方向にしか回転しないから、使用条件に逆方向の回転が
含まれず、かつ逆方向の回転を避けたい用途に適する。
起動死点は存在せず、したがって回転の立ち上がりは速
い。トルクが高く、したがって高速の回転が可能である
から、OA機器の小型化・軽量化およびモータの高速化
の要請に答えることができる。
【0016】具体的には、前記したスピンドル系のモー
タであって、上に記述したヨークをステ−タとし、ロー
タとして多極着磁した永久磁石合金の円筒をその外側に
配置し、ブラシレス型に構成したものが、本発明の具現
されたモータとして最良である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のスピンドル系モータのヨーク形状を示
す平面図。
【図2】 本発明のヨークの一例について、その形状を
示す平面図。
【図3】 本発明のヨークを使用したモータが一方向の
みに回転する原理の説明図。
【図4】 本発明のヨークを構成する別の手法を示す説
明図であって、AおよびBは積層する薄板の平面図、C
は積層体の断面図。
【図5】 本発明のヨークを構成するさらに別の手法を
示す平面図。
【符号の説明】
1 ステ−タ 2 ロータ 3 スロット 4 コイル 5 歯 r 対称線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA09 AE07 5H019 AA01 CC03 CC04 EE01 EE14 5H621 AA01 GA01 GA04 GA12 HH01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性材料で製造された、円周上に分布
    する複数のコイル用スロットとその外側に位置する歯と
    を有するモータのヨークにおいて、各歯のもつ磁気的特
    性が、円の中心と歯の中心とを結ぶ半径方向の線に関し
    て、同じ方向に非対称であることを特徴とするモータの
    ヨーク。
  2. 【請求項2】 磁気的特性の非対称性が、歯の断面形状
    の非対称性に基づいて生じたものである請求項1のヨー
    ク。
  3. 【請求項3】 磁気的特性の非対称性が、歯を構成する
    軟磁性材料の材質の非対称性に基づいて生じたものであ
    る請求項1のヨーク。
  4. 【請求項4】 軟磁性合金の薄板を積層して形成する
    か、または軟磁性合金の粉末を樹脂バインダーで一体に
    して形成したものである請求項1ないし3のいずれかの
    ヨーク。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のヨ
    ークをステ−タまたはロータとし、多極着磁した永久磁
    石合金の円筒をその外側に配置してロータまたはステ−
    タとして組み合わせてなる、一方向にだけ回転するモー
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載のヨ
    ークをステ−タとし、多極着磁した永久磁石合金の円筒
    をその外側に配置してロータとして、ブラシレス型に組
    み合わせてなる、請求項5のモータ。
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