JP2001060504A - 等方性ボンド磁石 - Google Patents

等方性ボンド磁石

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JP2001060504A
JP2001060504A JP11235799A JP23579999A JP2001060504A JP 2001060504 A JP2001060504 A JP 2001060504A JP 11235799 A JP11235799 A JP 11235799A JP 23579999 A JP23579999 A JP 23579999A JP 2001060504 A JP2001060504 A JP 2001060504A
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Sei Arai
聖 新井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁束密度が高く、着磁性に優れ、可撓性を有す
る等方性ボンド磁石を提供する。 【解決手段】本発明の等方性ボンド磁石は、Rx(Fe
1-yCoy100-x-z-wzAlw(ただし、Rは少なくと
も1種の希土類元素、x:8.1〜9.4原子%、y:
0〜0.30、z:4.6〜6.8原子%、w:0.0
2〜1.5原子%)で表される合金組成からなり、かつ
その構成組織が、ソフト磁性相10とハード磁性相11
とが相隣接して存在するナノコンポジット組織となって
いる磁石粉末をバインダーで結合してなり、可撓性を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性を有する等
方性ボンド磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】モータ等の小型化を図るためには、その
モータに使用される際の(実質的なパーミアンスにおい
ての)磁石の磁束密度が高いことが望まれる。ボンド磁
石における磁束密度を決定する要因は、磁石粉末の磁化
と、ボンド磁石中における磁石粉末の含有量(含有率)
とがある。従って、磁石粉末自体の磁化がそれほど高く
ない場合には、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量を極端
に多くしないと十分な磁束密度が得られない。
【0003】ところで、現在、高性能な希土類ボンド磁
石として使用されているものとしては、希土類磁石粉末
として、MQI社製のMQP−B粉末を用いた等方性ボ
ンド磁石が大半を占めている。等方性ボンド磁石は、異
方性ボンド磁石に比べ次のような利点がある。すなわ
ち、ボンド磁石の製造に際し、磁場配向が不要であるた
め、製造プロセスが簡単で、その結果製造コストが安価
となることである。
【0004】また、可撓性を有する等方性ボンド磁石が
知られている。このボンド磁石の形状は、シート状また
は帯状であり、それを円筒状(リング状)にカーリング
して、例えば、モータのロータ用の磁石として用いる。
【0005】しかし前記MQP−B粉末に代表される従
来の可撓性を有する等方性ボンド磁石には、次のような
問題点がある。
【0006】1) 従来の等方性ボンド磁石では、磁束
密度が不十分であった。すなわち、従来の等方性ボンド
磁石では、用いる磁石粉末の磁気性能が低いため、ボン
ド磁石中の磁石粉末の含有量(含有率)を多くする必要
があり、これにより、5.5Mg/m3を超える密度の
ものが主流となっている。
【0007】このため、従来の等方性ボンド磁石は、そ
の重量が大きく、このボンド磁石をモータのロータに用
いる場合には、ロータの慣性(イナーシャ)が大きくな
り、これによりモータの応答性が低下する。
【0008】また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量が
多いので、ボンド磁石の可撓性が低下し、このため、帯
状のボンド磁石を円筒状(リング状)にカーリングする
際、割れ易い。このため、小径化に不利であり、モータ
の小型化を図ることができない。
【0009】また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量が
多いので、コストが高い。
【0010】2) 保磁力が高いため、着磁性が悪く、
比較的高い着磁磁場が必要であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、磁束
密度が高く、着磁性に優れ、可撓性を有する等方性ボン
ド磁石を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(19)の本発明により達成される。
【0013】(1) Rx(Fe1-yCoy100-x-z-w
zAlw(ただし、Rは少なくとも1種の希土類元素、
x:8.1〜9.4原子%、y:0〜0.30、z:
4.6〜6.8原子%、w:0.02〜1.5原子%)
で表される合金組成からなり、かつ、その構成組織が、
ソフト磁性相とハード磁性相とが相隣接して存在する組
織となっている磁石粉末をバインダーで結合してなり、
可撓性を有することを特徴とする等方性ボンド磁石。
【0014】(2) 前記構成組織が、ソフト磁性相と
ハード磁性相とが相隣接して存在するナノコンポジット
組織である上記(1)に記載の等方性ボンド磁石。
【0015】(3) 前記RはNdおよび/またはPr
を主とする希土類元素である上記(1)または(2)に
記載の等方性ボンド磁石。
【0016】(4) 前記Rは、Prを含み、その割合
が前記R全体に対し5〜75%である上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0017】(5) 前記Rは、Dyを含み、その割合
が前記R全体に対し14%以下である上記(1)ないし
(4)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0018】(6) 等方性ボンド磁石は、溶融合金を
急冷することにより得られたものである上記(1)ない
し(5)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0019】(7) 等方性ボンド磁石は、冷却ロール
を用いて製造された急冷薄帯を粉砕して得られたもので
ある上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の等方性
ボンド磁石。
【0020】(8) 等方性ボンド磁石は、その製造過
程で、または製造後少なくとも1回熱処理が施されたも
のである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の等
方性ボンド磁石。
【0021】(9) 前記磁石粉末の平均粒径が0.5
〜150μmである上記(1)ないし(8)のいずれか
に記載の等方性ボンド磁石。
【0022】(10) 前記バインダーは、主に、弾性
を有する高分子材料で構成されている上記(1)ないし
(9)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0023】(11) 室温での固有保磁力(HcJ)が
406〜717kA/mである上記(1)ないし(1
0)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0024】(12) 最大磁気エネルギー積(BH)
maxが45kJ/m3以上である上記(1)ないし(1
1)のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
【0025】(13) 密度が4.35〜5.5Mg/
3である上記(1)ないし(12)のいずれかに記載
の等方性ボンド磁石。
【0026】(14) 空孔率が5%以下である上記
(1)ないし(13)のいずれかに記載の等方性ボンド
磁石。
【0027】(15) ショアD硬度が40〜65であ
る上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の等方性
ボンド磁石。
【0028】(16) シート状または帯状である上記
(1)ないし(15)のいずれかに記載の等方性ボンド
磁石。
【0029】(17) 厚さが0.2〜5mmである上
記(16)に記載の等方性ボンド磁石。
【0030】(18) 多極着磁に供される、または多
極着磁された上記(1)ないし(17)のいずれかに記
載の等方性ボンド磁石。
【0031】(19) モータのロータに用いられる上
記(1)ないし(18)のいずれかに記載の等方性ボン
ド磁石。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の等方性ボンド磁石
の実施の形態について、詳細に説明する。
【0033】[本発明の概要]モータなどの小型化を図
るために、磁束密度が高い磁石を得ることが課題となっ
ている。ボンド磁石における磁束密度を決定する要因
は、磁石粉末の磁化と、ボンド磁石中における磁石粉末
の含有量(含有率)とがあるが、磁石粉末自体の磁化が
それほど高くない場合には、ボンド磁石中の磁石粉末の
含有量を極端に多くしないと十分な磁束密度が得られな
い。
【0034】現在普及している前述のMQI社製のMQ
P−B粉末は、前述したように、用途によっては磁束密
度が不十分であり、よって、ボンド磁石の製造に際し、
ボンド磁石中の磁石粉末の含有量を高めること、すなわ
ち高密度化を余儀なくされ、保磁力が高いため、着磁性
が悪いという欠点を有している。
【0035】これに対し、本発明の等方性ボンド磁石
(等方性希土類ボンド磁石)では、十分な磁束密度と適
度な保磁力が得られ、これにより、ボンド磁石中の磁石
粉末の含有量(含有率)をそれほど高める必要がなく、
その結果、十分な可撓性(柔軟性)を有し、成形性、着
磁性等に優れた信頼性の高いボンド磁石を提供すること
ができ、また、ボンド磁石の小型化、高性能化により、
モータ等の磁石搭載機器の小型化にも大きく貢献するこ
とができる。
【0036】さらに、本発明における磁石粉末は、ハー
ド磁性相とソフト磁性相とが数10nmレベルで相隣接
して存在するナノコンポジット組織を構成するものであ
る。前述のMQI社製のMQP−B粉末は、ハード磁性
相の単相組織であるが、このようなナノコンポジット組
織では磁化の高いソフト磁性相が存在するため、トータ
ルの磁化が高くなるという利点があり、さらにリコイル
透磁率が高くなるため、一旦逆磁場を加えてもその後の
減磁率が小さいという利点を有する。
【0037】[磁石粉末の合金組成]本発明に用いる磁
石粉末は、Rx(Fe1-yCoy100-x-z-wzAlw(た
だし、Rは少なくとも1種の希土類元素、x:8.1〜
9.4原子%、y:0〜0.30、z:4.6〜6.8
原子%、w:0.02〜1.5原子%)で表される合金
組成からなる。
【0038】R(希土類元素)としては、Y、La、C
e、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、ミッシュメタルが
挙げられ、これらを1種または2種以上含むことができ
る。
【0039】Rの含有量(含有率)は、8.1〜9.4
原子%とされる。Rが8.1原子%未満では、十分な保
磁力が得られず、Alを添加しても保磁力の向上が少な
い。一方、Rが9.4原子%を超えると、磁化のポテン
シャルが下がるため、十分な磁束密度が得られなくな
る。
【0040】ここで、RはNdおよび/またはPrを主
とする希土類元素であるのが好ましい。その理由は、こ
れらの希土類元素は、ナノコンポジット組織を構成する
ハード磁性相の飽和磁化を高め、また磁石として良好な
保磁力を実現するために有効だからである。
【0041】また、Rは、Prを含み、その割合がR全
体に対し5〜75%であるのが好ましく、10〜60%
であるのがより好ましい。この範囲であると、残留磁束
密度の低下をほとんど生じることなく、保磁力および角
型性を向上させることができるためである。
【0042】また、Rは、Dyを含み、その割合がR全
体に対し14%以下であるのが好ましい。この範囲であ
ると、残留磁束密度の低下を生じることなく、保磁力を
向上させることができると共に、耐熱性の向上も可能と
なるからである。
【0043】Coは、Feと同様の特性を有する遷移金
属である。このCoを添加すること(Feの一部を置換
すること)により、キュリー温度が高くなり、温度特性
が向上するが、Feに対するCoの置換比率が0.30
を超えると、保磁力、磁束密度とともに低下する傾向を
示す。Feに対するCoの置換比率が0.05〜0.2
0の範囲では、温度特性の向上のみならず、磁束密度自
体も向上するので、さらに好ましい。また、さらに、F
eまたはCoの一部をNiに置換してもよい。
【0044】B(ボロン)は、高い磁気特性を得るのに
重要な元素であり、その含有量は、4.6〜6.8原子
%とされる。Bが4.6%未満であると、B−H図にお
ける角型性が悪くなる。一方、Bが6.8%を超える
と、非磁性相が多くなり、磁束密度が急減する。
【0045】Alは、保磁力向上にとって有利な元素で
あり、0.02〜1.5原子%の範囲で保磁力向上の効
果が顕著に現れる。そして、この範囲では、保磁力の向
上に追随して角型性および最大磁気エネルギー積も向上
する。さらに、耐食性が向上し、不可逆減磁率の改善
(絶対値の低減)が図れるという効果もある。ただし、
上述したように、Rが8.1原子%未満では、Alの含
有によるこのような効果は非常に小さい。また、Alが
1.5原子%を超えると、磁化の低下が顕著となり、高
い磁束密度を得ることは困難となり、保磁力も低下す
る。
【0046】なお、Al自体は新規な物質ではないが、
本発明では、実験、研究を重ねた結果、ナノコンポジッ
ト組織を有する磁石粉末において、Alを0.02〜
1.5原子%の範囲で含有せしめることにより、優れ
た角型性、最大磁気エネルギー積を確保しつつ保磁力の
向上が図れる、良好な耐食性を保持できる、不可逆
減磁率の改善(絶対値の低減)が図れる、という3つの
効果が得られること、特にこれらの効果が同時に得られ
ることを見出したものであり、この点に本発明の意義が
ある。
【0047】このように、本発明では、Alを微量また
は少量含有せしめることにその特徴を見出したものであ
り、1.5原子%を超える量を添加することは、むしろ
逆効果であり、本発明の意図するところではない。
【0048】なお、Al含有量の好ましい範囲は、前述
したように0.02〜1.5原子%であるが、この範囲
の上限値は、1.2原子%であるのがより好ましく、
0.8原子%であるのがさらに好ましい。
【0049】また、磁気特性をさらに向上させる等の目
的で、磁石粉末を構成する合金中には、必要に応じ、C
u、Si、Ga、Ti、V、Ta、Zr、Nb、Mo、
Hf、Ag、Zn、P、Ge、Crよりなる群(以下こ
の群を「Q」で表す)から選択される少なくとも1種の
元素を含有することもできる。Qに属する元素を含有す
る場合、その含有量は、3原子%以下であるのが好まし
く、0.2〜3原子%であるのがより好ましく、0.5
〜2原子%であるのがさらに好ましい。
【0050】Qに属する元素の含有は、その種類に応じ
た固有の効果を発揮する。例えば、Cu、Si、Ga、
V、Ta、Zr、Cr、Nbは、耐食性を向上させる効
果がある。このうち特に、Siの含有は、耐食性向上効
果の他に、前記、の効果をも奏する。
【0051】[ナノコンポジット組織]ナノコンポジッ
ト組織は、ソフト磁性相10とハード磁性相11とが、
例えば図1、図2または図3に示すようなパターン(モ
デル)で存在しており、各相の厚さや粒径がナノメータ
ーレベル(例えば1〜100nm)で存在している。そ
して、ソフト磁性相10とハード磁性相11とが相隣接
し、磁気的な交換相互作用を生じる。
【0052】ソフト磁性相の磁化は、外部磁界の作用に
より容易にその向きを変えるので、通常はハード磁性相
に混在すると、系全体の磁化曲線はB−H図の第二象現
で段のある「へび型曲線」となる。しかし、ソフト磁性
相のサイズが数10nm以下と十分小さい場合には、ソ
フト磁性体の磁化が周囲のハード磁性体の磁化との結合
によって十分強く拘束され、系全体がハード磁性体とし
て振舞うようになる。
【0053】このようなナノコンポジット組織を持つ磁
石は、主に、以下に挙げる特徴1)〜5)を有してい
る。
【0054】1)B−H図の第二象現で、磁化が可逆的
にスプリングバックする(この意味で「スプリング磁
石」とも言う)。
【0055】2)着磁性が良く、比較的低い磁場で着磁
できる。
【0056】3)磁気特性の温度依存性がハード磁性相
単独の場合に比べて小さい。
【0057】4)磁気特性の経時変化が小さい。
【0058】5)微粉砕しても磁気特性が劣化しない。
【0059】前述した合金組成において、ハード磁性相
およびソフト磁性相は、例えば次のようなものとなる。
【0060】ハード磁性相:R2TM14B系(ただし、
TMはFeまたはFeとCo)、またはR2TM14BA
l系(あるいは、R2TM14BQ系、R2TM14BAlQ
系) ソフト磁性相:TM(特にα−Fe,α−(Fe,C
o))、またはTMとAlとの合金相(あるいは、TM
とQとの合金相、TMとAlとQとの合金相) [磁石粉末の製造]本発明に用いる磁石粉末は、溶融合
金を急冷することにより製造されたものであるのが好ま
しく、特に、合金の溶湯を急冷、固化して得られた急冷
薄帯(リボン)を粉砕して製造されたものであるのが好
ましい。以下、その方法の一例について説明する。
【0061】図4は、単ロールを用いた急冷法により磁
石材料を製造する装置(急冷薄帯製造装置)の構成例を
示す斜視図、図5は、図4に示す装置における溶湯の冷
却ロールへの衝突部位付近の状態を示す断面側面図であ
る。
【0062】図4に示すように、急冷薄帯製造装置1
は、磁石材料を収納し得る筒体2と、該筒体2に対し図
中矢印9A方向に回転する冷却ロール5とを備えてい
る。筒体2の下端には、磁石材料(合金)の溶湯を射出
するノズル(オリフィス)3が形成されている。
【0063】また、筒体2のノズル3近傍の外周には、
加熱用のコイル4が配置され、このコイル4に例えば高
周波を印加することにより、筒体2内を加熱(誘導加
熱)し、筒体2内の磁石材料を溶融状態にする。
【0064】冷却ロール5は、基部51と、冷却ロール
5の周面53を形成する表面層52とで構成されてい
る。
【0065】基部51の構成材料は、表面層52と同じ
材質で一体構成されていてもよく、また、表面層52と
は異なる材質で構成されていてもよい。
【0066】基部51の構成材料は、特に限定されない
が、表面層52の熱をより速く放散できるように、例え
ば銅または銅系合金のような熱伝導率の高い金属材料で
構成されているのが好ましい。
【0067】また、表面層52は、熱伝導率が基部51
と同等かまたは基部51より若干低い材料で構成されて
いるのが好ましい。
【0068】このような急冷薄帯製造装置1は、チャン
バー(図示せず)内に設置され、該チャンバー内に、好
ましくは不活性ガスやその他の雰囲気ガスが充填された
状態で作動する。特に、急冷薄帯8の酸化を防止するた
めに、雰囲気ガスは、例えばアルゴンガス、ヘリウムガ
ス、窒素ガス等の不活性ガスであるのが好ましい。
【0069】急冷薄帯製造装置1では、筒体2内に磁石
材料(合金)を入れ、コイル4により加熱して溶融し、
その溶湯6をノズル3から吐出すると、図5に示すよう
に、溶湯6は、冷却ロール5の周面53に衝突し、パド
ル(湯溜り)7を形成した後、回転する冷却ロール5の
周面53に引きずられつつ急速に冷却されて凝固し、急
冷薄帯8が連続的または断続的に形成される。このよう
にして形成された急冷薄帯8は、やがて、そのロール面
81が周面53から離れ、図4中の矢印9B方向に進行
する。なお、図5中、溶湯の凝固界面71を点線で示
す。
【0070】冷却ロール5の周速度は、合金溶湯の組
成、周面53の溶湯6に対する濡れ性等によりその好適
な範囲が異なるが、磁気特性向上のために、通常、1〜
60m/秒であるのが好ましく、5〜40m/秒である
のがより好ましい。冷却ロール5の周速度が遅すぎる
と、急冷薄帯8の体積流量(単位時間当たりに吐出され
る溶湯の体積)によっては、急冷薄帯8の厚さtが厚く
なり、結晶粒径が増大する傾向を示し、逆に冷却ロール
5の周速度が速すぎると、大部分が非晶質組織となり、
いずれの場合にも、その後に熱処理を加えたとしても磁
気特性の向上が望めなくなる。
【0071】なお、得られた急冷薄帯8に対しては、例
えば、非晶質組織の再結晶化の促進、組織の均質化のた
めに、熱処理を施すこともできる。この熱処理の条件と
しては、例えば、400〜900℃で、0.5〜300
分程度とすることができる。
【0072】また、この熱処理は、酸化を防止するため
に、真空または減圧状態下(例えば1×10-1〜1×1
-6 Torr )、あるいは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリ
ウムガス等の不活性ガス中のような、非酸化性雰囲気中
で行うのが好ましい。
【0073】以上のような製造方法により得られた急冷
薄帯(薄帯状の磁石材料)8は、微細結晶組織、もしく
は微細結晶がアモルファス組織中に含まれるような組織
となり、優れた磁気特性が得られる。そして、この急冷
薄帯8を粉砕することにより、本発明に用いる磁石粉末
が得られる。
【0074】粉砕の方法は、特に限定されず、例えばボ
ールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミル等の各種
粉砕装置、破砕装置を用いて行うことができる。この場
合、粉砕は、酸化を防止するために、真空または減圧状
態下(例えば1×10-1〜1×10-6 Torr )、あるい
は窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガ
ス中のような、非酸化性雰囲気中で行うこともできる。
【0075】磁石粉末の平均粒径は、特に限定されない
が、後述する等方性ボンド磁石を製造するためのものの
場合、磁石粉末の酸化防止と、粉砕による磁気特性劣化
の防止とを考慮して、0.5〜150μm程度が好まし
く、1〜65μm程度がより好ましく、5〜55μm程
度がさらに好ましい。
【0076】なお、得られた磁石粉末に対しては、例え
ば、粉砕により導入されたひずみの影響の除去、結晶粒
径の制御を目的として、熱処理を施すこともできる。こ
の熱処理の条件としては、例えば、350〜850℃
で、0.5〜300分程度とすることができる。
【0077】また、この熱処理は、酸化を防止するため
に、真空または減圧状態下(例えば1×10-1〜1×1
-6 Torr )、あるいは窒素ガス、アルゴンガス、ヘリ
ウムガス等の不活性ガス中のような、非酸化性雰囲気中
で行うのが好ましい。
【0078】以上のような磁石粉末を用いてボンド磁石
を製造した場合、そのような磁石粉末は、バインダーと
の結合性(バインダーの濡れ性)が良く、そのため、こ
のボンド磁石は、機械的強度が高く、耐食性が優れたも
のとなる。従って、当該磁石粉末は、ボンド磁石の製造
に適している。
【0079】なお、以上では、急冷法として、単ロール
法を例に説明したが、双ロール法を採用してもよい。ま
た、その他、例えばガスアトマイズのようなアトマイズ
法、回転ディスク法、メルト・エクストラクション法、
メカニカル・アロイング(MA)法等により製造しても
よい。このような急冷法は、金属組織(結晶粒)を微細
化することができるので、ボンド磁石の磁石特性、特に
保磁力等を向上させるのに有効である。
【0080】[ボンド磁石およびその製造]次に、本発
明の等方性希土類ボンド磁石(以下単に「ボンド磁石」
とも言う)について説明する。
【0081】本発明のボンド磁石は、前述の磁石粉末を
バインダー(結合材)で結合してなるものであり、バイ
ンダーの特性から、全体として可撓性を有するものであ
る。
【0082】バインダーとしては、弾性を有する高分子
材料が好ましく、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレ
ンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR、1,2−B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等のブタジ
エン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン−
アクリロニトリルゴム(NBR)等のジエン系特殊ゴ
ム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム
(EPM、EPDM)、エチレン−酢酸ビニルゴム(E
VA)、アクリル系ゴム(ACM、ANM)、ハロゲン
化ブチルゴム(X−IIR)等のオレフィン系ゴム、ウ
レタンゴム(AU、EU)等のウレタン系ゴム、ヒドリ
ンゴム(CO、ECO、GCO、EGCO)等のエーテ
ル系ゴム、多硫化ゴム(T)等のポリスルフィド系ゴ
ム、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、F
Z)、塩素化ポリエチレン(CM)等の各種ゴムや、ス
チレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ
ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタ
ジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、
塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが
挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合
(ブレンド)して用いることができる。
【0083】これらのうちでは、天然ゴム(NR)、イ
ソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR、1,2
−BR)、ブタジエン−アクリロニトリルゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴ
ム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、E
PDM)、エチレン−酢酸ビニルゴム(EVA)、アク
リル系ゴム(ACM、ANM)、ウレタンゴム(AU、
EU)等のウレタン系ゴム等が好ましい。
【0084】さらに次のような熱可塑性樹脂および/ま
たは熱硬化性樹脂が含まれていてもよい。
【0085】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミ
ド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナ
イロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロ
ン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66、ナイロ
ン6T、ナイロン9T)、熱可塑性ポリイミド、芳香族
ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオ
レフィン、変性ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテ
ルイミド、ポリアセタール等、またはこれらを主とする
共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、
これらのうちの1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0086】これらのうちでも、成形性が特に優れてお
り、機械的強度が高いことから、ポリアミド、耐熱性向
上の点から、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイ
ドを主とするものが好ましい。また、これらの熱可塑性
樹脂は、磁石粉末との混練性にも優れている。
【0087】このような熱可塑性樹脂は、その種類、共
重合化等により、例えば成形性を重視したものや、耐熱
性、機械的強度を重視したものというように、広範囲の
選択が可能となるという利点がある。
【0088】一方、熱硬化性樹脂としては、例えば、ビ
スフェノール型、ノボラック型、ナフタレン系等の各種
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン
樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリ
イミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙
げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して
用いることができる。
【0089】これらのうちでも、成形性が特に優れてお
り、機械的強度が高く、耐熱性に優れるという点から、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリ
コーン樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。
また、これらの熱硬化性樹脂は、磁石粉末との混練性、
混練の均一性にも優れている。
【0090】なお、使用される熱硬化性樹脂(未硬化)
は、室温で液状のものでも、固形(粉末状)のものでも
よい。
【0091】このような、本発明のボンド磁石は、例え
ば、次のようにして製造される。
【0092】まず、磁石粉末と、バインダーとに、必要
に応じて添加剤(例えば、酸化防止剤、潤滑剤等)を添
加し、これらを、例えば、加圧式混練機等により混練
し、ボンド磁石用組成物(コンパウンド)を製造する。
なお、磁石粉末は、バインダー中にほぼ均一に分散され
る。
【0093】この混練工程における条件は、特に限定さ
れないが、40〜95℃程度で、3〜50分程度が好ま
しく、50〜65℃程度で、5〜30分程度がより好ま
しい。
【0094】次いで、必要に応じて、得られたボンド磁
石用組成物の温度が室温またはその近傍の温度に低下す
るまで、保存(放置)する。
【0095】次いで、前記ボンド磁石用組成物を、例え
ば、粉砕装置等により粉砕し、ボンド磁石用組成物の粒
状物を得る。
【0096】ボンド磁石用組成物の粒状物の平均粒径
は、特に限定されないが、0.5〜50mm程度が好ま
しく、2〜25mm程度がより好ましい。
【0097】次いで、例えば、圧延機等を用いて、得ら
れたボンド磁石用組成物の粒状物に対し、カレンダーロ
ール成形(圧延)を行う。これにより、ボンド磁石用組
成物の粒状物がシート状に成形され、シート状のボンド
磁石が得られる。この成形工程では、圧延を複数回行
い、ボンド磁石の厚さを調整する。
【0098】この成形工程における条件は、特に限定さ
れないが、圧延機のロール表面温度は、20〜80℃程
度が好ましく、35〜65℃程度がより好ましい。
【0099】シート状のボンド磁石の厚さは、特に限定
されないが、後述するように、0.2〜5mm程度が好
ましく、0.5〜3.5mm程度がより好ましい。
【0100】得られたシート状のボンド磁石に対して
は、必要に応じて、余分な水分やガスの除去等を目的と
して、予備加熱し、この後、熱処理を施すこともでき
る。
【0101】この予備加熱の条件は、特に限定されない
が、30〜75℃程度で、3〜20時間程度が好まし
く、40〜60℃程度で、6〜15時間程度がより好ま
しい。
【0102】また、この熱処理の条件は、特に限定され
ないが、110〜185℃程度で、0.5〜5時間程度
が好ましく、125〜170℃程度で、1〜3時間程度
がより好ましい。
【0103】また、この熱処理は、酸化を防止するため
に、真空または減圧状態下、あるいは窒素ガス、アルゴ
ンガス、ヘリウムガス等の不活性ガス中のような、非酸
化性雰囲気中で行うのが好ましい。
【0104】前記シート状のボンド磁石は、適宜、所定
の形状、寸法に切断されて、目的の寸法の、例えばシー
ト状または帯状のボンド磁石とされる。
【0105】得られたボンド磁石に対しては、必要に応
じて、再び、熱処理を施すこともできる。
【0106】この熱処理の条件は、特に限定されない
が、100〜185℃程度で、0.2〜5時間程度が好
ましく、120〜175℃程度で、0.5〜3時間程度
がより好ましい。
【0107】また、この熱処理は、酸化を防止するため
に、真空または減圧状態下、あるいは窒素ガス、アルゴ
ンガス、ヘリウムガス等の不活性ガス中のような、非酸
化性雰囲気中で行うのが好ましい。
【0108】次いで、以上のようにして得られたボンド
磁石に対し、例えば、多極着磁等の所定の着磁を行う。
【0109】後述するような円筒状(リング状)のボン
ド磁石(図6参照)を製造する場合には、シート状また
は帯状のボンド磁石に対して着磁を行い、この後、形状
を円筒状にしてもよく、また、形状を円筒状にしてから
着磁を行ってもよい。
【0110】本発明のボンド磁石中の磁石粉末の含有量
(含有率)は、特に限定されず、通常は、後述する密度
ρ、磁気特性等を考慮して決定される。具体的には、8
5〜96wt%程度が好ましく、88〜92wt%程度
がより好ましい。
【0111】ボンド磁石の密度ρは、それに含まれる磁
石粉末の比重、磁石粉末の含有量、後述する空孔率等の
要因により決定される。
【0112】本発明のボンド磁石において、その密度ρ
は特に限定されないが、4.35〜5.5Mg/m3
度であるのが好ましく、4.5〜5.2Mg/m3程度
がより好ましく、4.5〜4.98Mg/m3程度がさ
らに好ましい。
【0113】密度ρが前記下限値未満であると、ボンド
磁石の弾性が大きくなりすぎ、これにより形状維持が難
しくなり、また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量(含
有率)が少なくなるので、高性能なモータへの使用が制
限される。
【0114】また、密度ρが前記上限値を超えると、ボ
ンド磁石の重量が大きくなり、そのボンド磁石をモータ
のロータに用いる場合には、ロータの慣性(イナーシ
ャ)が大きくなり、これによりモータの応答性が低下す
る。また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量(含有率)
が多くなり、これにより、ボンド磁石の可撓性が低下す
るので、一定の厚さを確保した上で、帯状のボンド磁石
を円筒状にする場合に小径化することができない。ま
た、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量(含有率)が多く
なるので、コストが高くなる。
【0115】本発明では、磁石粉末の磁束密度が高く、
また保磁力もある程度大きいので、ボンド磁石に成形し
た場合に、磁石粉末の含有量が多い場合はもちろんのこ
と、含有量が比較的少ない場合でも、優れた磁気特性
(特に、高い最大磁気エネルギー積)が得られる。
【0116】[固有保磁力について]本発明のボンド磁
石の室温での固有保磁力(HcJ)は、特に限定されない
が、406〜717kA/m程度が好ましく、435〜
677kA/m程度がより好ましい。
【0117】固有保磁力(HcJ)が前記上限値を超える
と、着磁性が劣り、前記下限値未満であると、モータの
用途によっては逆磁場がかかったときの減磁が顕著にな
り、また、耐熱性が劣る。従って、固有保磁力(HcJ
を上記範囲とすることにより、ボンド磁石(特に、帯状
磁石、円筒状磁石)に多極着磁等をするような場合に、
十分な着磁磁場が得られないときでも、良好な着磁が可
能となり、十分な磁束密度が得られ、高性能なボンド磁
石、特にモータ用ボンド磁石を提供することができる。
【0118】[最大磁気エネルギー積について]本発明
のボンド磁石の最大磁気エネルギー積(BH)maxは、
特に限定されないが、45kJ/m3以上が好ましく、
55〜85kJ/m3程度がより好ましい。
【0119】最大磁気エネルギー積(BH)maxが前記
下限値未満であると、モータ用のボンド磁石として使用
する場合に、高い性能が得られない。
【0120】[空孔率について]本発明のボンド磁石の
空孔率は、特に限定されないが、5%以下が好ましく、
0〜2%程度がより好ましい。
【0121】空孔率が前記上限値を超えると、曲げた際
に割れが発生し易くなり、また、耐食性が低下すること
がある。
【0122】[ショアD硬度について]本発明のボンド
磁石のショアD硬度は、特に限定されないが、40〜6
5程度が好ましく、45〜60程度がより好ましい。
【0123】ショアD硬度が前記下限値未満であると、
磁石の弾性が大きく、変形し易くなり、形状維持が難し
くなることがある。また、ショアD硬度が前記上限値を
超えると、十分な変形能が得られなくなると共に、場合
によっては折り曲げた際に割れ・クラックが生じるとい
う問題がおきる。
【0124】[形状および寸法等について]本発明のボ
ンド磁石の形状、寸法等は、特に限定されないが、例え
ば、形状は、シート状または帯状が好ましい。
【0125】また、前記シート状のボンド磁石および帯
状のボンド磁石の厚さは、特に限定されないが、0.2
〜5mm程度が好ましく、0.5〜3mm程度がより好
ましい。
【0126】厚さが前記下限値未満であると、磁石粉末
の粒径が厚さに対して無視できなくなるため、厚さにバ
ラツキが生じて寸法精度が低下し、また強度も弱くな
る。
【0127】また、厚さが前記上限値を超えると、圧延
ロールからの圧力伝達が不十分となり、良好な成形が困
難となることがある。また、モータ用などに使用する場
合、カーリングが難しくなることがある。
【0128】[用途について]本発明のボンド磁石の用
途は、特に限定されないが、例えば、モータ、特に、モ
ータのロータに用いるのが好ましい。
【0129】次に、本発明のボンド磁石をモータのロー
タに用いる場合において、そのボンド磁石をロータに取
り付けるまでの手順を説明する。
【0130】図6は、本発明のボンド磁石をモータのロ
ータに用いる場合において、そのボンド磁石をロータに
取り付けるまでの工程を示す図である。
【0131】図6(a)に示すように、シート状のボン
ド磁石21を用意し、図6(b)に示すように、そのボ
ンド磁石21を所定の幅に切断し、帯状のボンド磁石2
2を得る。
【0132】そして、図6(c)に示すように、ボンド
磁石22を円筒状(リング状)にカーリングし、図6
(d)に示すように、そのボンド磁石22をロータケー
ス23内に圧入し、固定する。この場合、必要に応じ
て、ロータケース23に対し、ボンド磁石22を接着剤
等により固定する。
【0133】本発明のボンド磁石は、非常に柔軟である
ので、前記カーリング等の操作がし易く、また、容易に
曲げることができ、これにより、曲げ等に伴う内部の残
留応力が少なく、横断面形状の変形も少なく、折れ目や
割れ(クラック)等の欠陥も生じない。
【0134】また、本発明のボンド磁石は、非常に柔軟
であるので、厚さを維持したまま、図6(d)に示すボ
ンド磁石22の径を小さくすることができ、これにより
モータを小型化することができる。
【0135】
【実施例】(実施例1)以下に述べるような方法で合金
組成がNd8.7Fe77.2-wCo8.55.6Alwの磁石粉末
(Al含有量wを種々変化させた複数種の磁石粉末)を
得た。
【0136】まず、Nd,Fe,Co,B,Alの各原
料を秤量して母合金インゴットを鋳造し、このインゴッ
トからサンプルを切り出した。
【0137】図4および図5に示す構成の急冷薄帯製造
装置を用意し、底部にノズル(円孔オリフィス)を設け
た石英管内に前記サンプルを入れた。急冷薄帯製造装置
1が収納されているチャンバー内を脱気した後、不活性
ガス(アルゴンガスおよびヘリウムガス)を導入し、所
望の温度および圧力の雰囲気とした。
【0138】その後、石英管内のインゴットサンプルを
高周波誘導加熱により溶解し、さらに、冷却ロールの周
速度および噴射圧(石英管の内圧と雰囲気圧との差圧)
をそれぞれに20m/秒、40kPaに調整して、溶湯
を冷却ロールの周面に向けて噴射し、急冷薄帯(平均厚
さ:約30μm、平均幅:約1.6mm)を得た。
【0139】この急冷薄帯を粗粉砕した後、アルゴンガ
ス雰囲気中で700℃×300秒間の熱処理を施して、
Al含有量wが異なる複数種の磁石粉末を得た。
【0140】得られた各磁石粉末について、その相構成
を分析するため、Cu−Kαを用い回折角20°〜60
°にてX線回折を行った。回折パターンからハード磁性
相であるNd2(Fe・Co)141相と、ソフト磁性相
であるα−(Fe,Co)相の回折ピークが確認でき、
透過型電子顕微鏡(TEM)による観察結果から、ナノ
コンポジット組織を形成していることが確認された。
【0141】次に、粒度調整のために、各磁石粉末をさ
らに粉砕機(ライカイ機)を用いてアルゴンガス中で粉
砕し、平均粒径40μmの磁石粉末とした。
【0142】この磁性粉末と、ブタジエン−アクリロニ
トリルゴム(NBR)(バインダー)と、少量のヒドラ
ジン系酸化防止剤とを混合し、加圧式混練機で混練して
ボンド磁石用組成物(コンパウンド)を作製した。
【0143】次いで、このボンド磁石用組成物を粉砕し
て、粒状とした。そして、圧延機を用いて、この磁石用
組成物の粒状物に対し、圧延ロールの表面温度を55℃
としてカレンダーロール成形を複数回行い、最終的に、
シート状の等方性ボンド磁石(シート厚:2.0mm)
を得た。
【0144】次いで、このシート状の等方性ボンド磁石
を幅10.0mm×長さ100.0mmに切断して、モ
ータのロータ用の帯状の等方性ボンド磁石を得た。
【0145】<磁気特性の評価>各ボンド磁石につい
て、磁場強度3.2MA/mでパルス着磁を施した後、
直流自記磁束計にて最大印加磁場2.0MA/mで磁気
特性(残留磁束密度Br、固有保磁力HcJ、最大磁気エ
ネルギー積(BH)max)を測定した。測定時の温度
は、23℃(室温)であった。結果を下記表1に示す。
【0146】<密度ρの評価>各ボンド磁石について、
密度ρをアルキメデス法により測定した。結果を下記表
1に示す。
【0147】<空孔率の評価>各ボンド磁石について、
空孔率を測定した。空孔率の測定は、磁石粉末、バイン
ダーおよび添加剤のそれぞれの重量、重量比および密度
と、得られた成形体の密度の測定値とから算出した。結
果を下記表1に示す。
【0148】<ショアD硬度の評価>各ボンド磁石につ
いて、ショアD硬度を測定した。結果を下記表1に示
す。
【0149】<着磁性の評価>次に、ボンド磁石の着磁
性を評価するために、前記帯状の各ボンド磁石につい
て、着磁磁界(着磁磁場)を種々変更したときの着磁率
を調べた。着磁率は、着磁磁界を4.8MA/mとした
ときの残留磁束密度の値を100%とし、これに対する
比率で示した。着磁率が90%となるときの着磁磁界の
大きさを下記表1に示す。この値が小さいほど、着磁性
に優れる。
【0150】
【表1】
【0151】<総合評価>表1からわかるように、磁石
粉末中のAl含有量wが0.02〜1.5原子%の本発
明の等方性ボンド磁石は、密度ρが5.5Mg/m3
下であるにもかかわらず、いずれも優れた磁気特性(残
留磁束密度、固有保磁力、最大磁気エネルギー積)を有
し、柔軟であり、さらに、着磁性も良好である。
【0152】以上のようなことから、本発明によれば、
高性能で信頼性の高いボンド磁石を提供することができ
る。特に、ボンド磁石をモータとして使用した場合に、
高い性能が発揮される。
【0153】(実施例2)実施例1と同様の方法によ
り、合金組成が(Nd0.6Pr0.48.8FebalCo7.5
5.8Al0.7の急冷薄帯を製造し、アルゴンガス雰囲気
中で、680℃×10分間の熱処理を行った。前記と同
様の分析方法から、この急冷薄帯の組織は、ナノコンポ
ジット組織を形成していることが確認された。
【0154】次に、実施例1と同様にして、前記急冷薄
帯から磁石粉末を得、この磁石粉末から幅10.0m
m、長さ100.0mm、厚さ2.0mmの帯状の等方
性ボンド磁石を製造した。なお、磁石粉末の配合量を調
整することにより、最大磁気エネルギー積(BH)max
が59.0kJ/m3(実施例1のAlの含有量wが
0.58のボンド磁石と同等)となるようにした。
【0155】(実施例3)実施例1と同様の方法によ
り、合金組成が((Nd0.5Pr0.50.94Dy0.06
9.0FebalCo7.75.6Al0.5の急冷薄帯を製造し、
アルゴンガス雰囲気中で、680℃×12分間の熱処理
を行った。前記と同様の分析方法から、この急冷薄帯の
組織は、ナノコンポジット組織を形成していることが確
認された。
【0156】次に、実施例1と同様にして、前記急冷薄
帯から磁石粉末を得、この磁石粉末から幅10.0m
m、長さ100.0mm、厚さ2.0mmの帯状の等方
性ボンド磁石を製造した。なお、磁石粉末の配合量を調
整することにより、最大磁気エネルギー積(BH)max
が59.0kJ/m3(実施例1のAlの含有量wが
0.58のボンド磁石と同等)となるようにした。
【0157】(実施例4)実施例1と同様の方法によ
り、合金組成がNd5.3Pr2.8Dy0.6FebalCo8.5
5.6Al0.4Si0.8の急冷薄帯を製造し、アルゴンガ
ス雰囲気中で、670℃×8分間の熱処理を行った。前
記と同様の分析方法から、この急冷薄帯の組織は、ナノ
コンポジット組織を形成していることが確認された。
【0158】次に、実施例1と同様にして、前記急冷薄
帯から磁石粉末を得、この磁石粉末から幅10.0m
m、長さ100.0mm、厚さ2.0mmの帯状の等方
性ボンド磁石を製造した。なお、磁石粉末の配合量を調
整することにより、最大磁気エネルギー積(BH)max
が59.0kJ/m3(実施例1のAlの含有量wが
0.58のボンド磁石と同等)となるようにした。
【0159】(比較例1)MQI社製のMQP−B粉末
を使用した以外は、実施例1と同様にして、幅10.0
mm、長さ100.0mm、厚さ2.0mmの帯状の等
方性ボンド磁石を製造した。なお、磁石粉末の配合量を
調整することにより、最大磁気エネルギー積(BH)ma
xが59.0kJ/m3(実施例1のAlの含有量wが
0.58のボンド磁石と同等)となるようにした。
【0160】前記実施例1のAlの含有量wが0.58
のボンド磁石(以下、単に「実施例1のボンド磁石」と
言う)と、前記実施例2〜4のボンド磁石と、比較例1
のボンド磁石について、実施例1と同様の方法で、密度
ρ、空孔率およびショアD硬度を測定、評価した。その
結果を下記表2に示す。
【0161】<最小外径の評価>実施例1〜4および比
較例1の各ボンド磁石について、形状を円筒状(リング
状)にし、その径(直径)を序々に小さくしつつ外径を
測定し、ボンド磁石に割れが生じる直前の外径を求め
た。結果を下記表2に示す。
【0162】(モータの作製およびその評価)実施例1
〜4および比較例1の各ボンド磁石について、帯状のま
まで、12極に多極着磁し、これをロータ磁石として用
いて、ロータ径が25mmのDCブラシレスモータを組
み立てた。
【0163】<モータの応答性の評価>各モータを同一
の条件で起動させ、その起動時間(回転速度が安定する
までの時間)を測定した。そして、比較例1のボンド磁
石を用いたモータの起動時間を100としたときの、実
施例1〜4のボンド磁石を用いたモータの起動時間の値
をそれぞれ求めた。結果を下記表2に示す。
【0164】
【表2】
【0165】<総合評価>表2からわかるように、実施
例1〜4の等方性ボンド磁石は、いずれも密度ρが小さ
く、すなわち、磁性粉末の含有量(含有率)が少なく、
このため、形状を円筒状にする場合に割れにくく、よっ
て、最小外径が小さい。
【0166】また、実施例1〜4の等方性ボンド磁石
は、いずれも密度ρが小さく、ロータの慣性(イナーシ
ャ)が小さいことから、モータの応答性が良く、このた
め起動時間が短い。
【0167】以上のようなことから、本発明によれば、
高性能で信頼性の高いボンド磁石を提供することができ
る。特に、ボンド磁石をモータのロータとして使用した
場合に、高い性能が発揮される。
【0168】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0169】・磁石粉末の構成組織が、ソフト磁性相と
ハード磁性相とが相隣接して存在する組織(特に、ナノ
コンポジット組織)となっており、かつAlを所定量含
有するため、磁束密度が高く、優れた磁気特性を発揮
し、特に固有保磁力と角型性が改善される。
【0170】・高い磁束密度が得られるので、等方性で
あっても、高磁気特性を持つボンド磁石が得られる。特
に、従来の等方性ボンド磁石に比べ、より小さい体積の
ボンド磁石で同等以上の磁気性能を発揮することができ
るので、より小型で高性能のモータを得ることが可能と
なる。
【0171】・また、高い磁束密度が得られることか
ら、高密度化を追求しなくても十分に高い磁気特性を得
ることができる。
【0172】この結果、ボンド磁石の重量を低減するこ
とができ、本発明のボンド磁石をモータのロータに用い
る場合には、ロータの慣性(イナーシャ)が小さくな
り、これによりモータの応答性が向上する。具体的に
は、例えば、モータの起動時間の短縮や、サーボ制御を
行う場合の応答性の向上等を図ることができる。
【0173】また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量を
少なくすることができるので、ボンド磁石の可撓性(柔
軟性)が向上し、このため、帯状、シート状のボンド磁
石を円筒状(リング状)にカーリングする際、その操作
がし易く、割れ、折り目等が生じにくい。このため、小
径化に有利であり、モータの小型化を図ることができ
る。
【0174】また、ボンド磁石中の磁石粉末の含有量を
少なくすることができるので、コストを低減することが
できる。
【0175】・着磁性が良好なので、より低い着磁磁場
で着磁することができ、特に多極着磁等を容易かつ確実
に行うことができ、かつ高い磁束密度を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる磁石粉末におけるナノコンポジ
ット組織(マクロ組織)の一例を模式的に示す図であ
る。
【図2】本発明に用いる磁石粉末におけるナノコンポジ
ット組織(マクロ組織)の一例を模式的に示す図であ
る。
【図3】本発明に用いる磁石粉末におけるナノコンポジ
ット組織(マクロ組織)の一例を模式的に示す図であ
る。
【図4】磁石材料を製造する装置(急冷薄帯製造装置)
の構成例を示す斜視図である。
【図5】図4に示す装置における溶湯の冷却ロールへの
衝突部位付近の状態を示す断面側面図である。
【図6】本発明のボンド磁石をモータのロータに用いる
場合において、そのボンド磁石をロータに取り付けるま
での工程を示す図である。
【符号の説明】
1 急冷薄帯製造装置 2 筒体 3 ノズル 4 コイル 5 冷却ロール 51 基部 52 表面層 53 周面 6 溶湯 7 パドル 71 凝固界面 8 急冷薄帯 81 ロール面 9A 矢印 9B 矢印 10 ソフト磁性相 11 ハード磁性相 21 シート状の等方性ボンド磁石(ボンド磁
石) 22 帯状の等方性ボンド磁石(ボンド磁石) 23 ロータケース

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Rx(Fe1-yCoy100-x-z-wzAlw
    (ただし、Rは少なくとも1種の希土類元素、x:8.
    1〜9.4原子%、y:0〜0.30、z:4.6〜
    6.8原子%、w:0.02〜1.5原子%)で表され
    る合金組成からなり、かつ、その構成組織が、ソフト磁
    性相とハード磁性相とが相隣接して存在する組織となっ
    ている磁石粉末をバインダーで結合してなり、可撓性を
    有することを特徴とする等方性ボンド磁石。
  2. 【請求項2】 前記構成組織が、ソフト磁性相とハード
    磁性相とが相隣接して存在するナノコンポジット組織で
    ある請求項1に記載の等方性ボンド磁石。
  3. 【請求項3】 前記RはNdおよび/またはPrを主と
    する希土類元素である請求項1または2に記載の等方性
    ボンド磁石。
  4. 【請求項4】 前記Rは、Prを含み、その割合が前記
    R全体に対し5〜75%である請求項1ないし3のいず
    れかに記載の等方性ボンド磁石。
  5. 【請求項5】 前記Rは、Dyを含み、その割合が前記
    R全体に対し14%以下である請求項1ないし4のいず
    れかに記載の等方性ボンド磁石。
  6. 【請求項6】 等方性ボンド磁石は、溶融合金を急冷す
    ることにより得られたものである請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の等方性ボンド磁石。
  7. 【請求項7】 等方性ボンド磁石は、冷却ロールを用い
    て製造された急冷薄帯を粉砕して得られたものである請
    求項1ないし6のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
  8. 【請求項8】 等方性ボンド磁石は、その製造過程で、
    または製造後少なくとも1回熱処理が施されたものであ
    る請求項1ないし7のいずれかに記載の等方性ボンド磁
    石。
  9. 【請求項9】 前記磁石粉末の平均粒径が0.5〜15
    0μmである請求項1ないし8のいずれかに記載の等方
    性ボンド磁石。
  10. 【請求項10】 前記バインダーは、主に、弾性を有す
    る高分子材料で構成されている請求項1ないし9のいず
    れかに記載の等方性ボンド磁石。
  11. 【請求項11】 室温での固有保磁力(HcJ)が406
    〜717kA/mである請求項1ないし10のいずれか
    に記載の等方性ボンド磁石。
  12. 【請求項12】 最大磁気エネルギー積(BH)maxが
    45kJ/m3以上である請求項1ないし11のいずれ
    かに記載の等方性ボンド磁石。
  13. 【請求項13】 密度が4.35〜5.5Mg/m3
    ある請求項1ないし12のいずれかに記載の等方性ボン
    ド磁石。
  14. 【請求項14】 空孔率が5%以下である請求項1ない
    し13のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
  15. 【請求項15】 ショアD硬度が40〜65である請求
    項1ないし14のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
  16. 【請求項16】 シート状または帯状である請求項1な
    いし15のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
  17. 【請求項17】 厚さが0.2〜5mmである請求項1
    6に記載の等方性ボンド磁石。
  18. 【請求項18】 多極着磁に供される、または多極着磁
    された請求項1ないし17のいずれかに記載の等方性ボ
    ンド磁石。
  19. 【請求項19】 モータのロータに用いられる請求項1
    ないし18のいずれかに記載の等方性ボンド磁石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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