JP2001059568A - 産業車両におけるオイルシールの潤滑構造 - Google Patents
産業車両におけるオイルシールの潤滑構造Info
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Abstract
る連通孔を塞ぐように取付けられても、オイルシールに
必要量の潤滑油を供給可能にする。 【解決手段】 バッテリ式フォークリフトに装備される
走行駆動装置4は、走行用モータ5がドライブユニット
6に組付けられ、走行用モータ5の回転軸(駆動軸)1
6は、ギヤハウジング12の挿通孔12aを介してギヤ
ボックス11内に入力軸として挿入されている。回転軸
16を支持する軸受20は挿通孔12aを塞ぐ状態でギ
ヤハウジング12の内壁面上に取付けられ、軸受20に
より略閉塞された室Sにはオイルシール22が回転軸1
6の外周面に当接する状態で取付けられている。ギヤハ
ウジング12にはギヤボックス11の内部と室Sとを連
通する案内溝32が形成されている。ギヤボックス11
内でギヤ23の回転で飛び散ってその内壁面上を流れ落
ちる潤滑油は案内溝32を通って室Sへ流れ込むように
なっている。
Description
の産業車両におけるオイルシールの潤滑構造に関するも
のである。
輪が走行用モータ(電動モータ)により駆動されるよう
になっている。前輪2輪を駆動する走行用モータの駆動
軸はドライブユニットに入力軸として接続されている。
ドライブユニットの内部ではギヤ列を介して入力軸の回
転力が減速されて出力軸に出力される。ドライブユニッ
トには差動機構も内蔵され、その左右の出力軸(車軸)
に前輪(駆動輪)が連結されている。
ユニット71に組み付けられた走行用モータ72の駆動
軸(回転軸)73は入力軸としてドライブユニット71
内に挿入されていた。ドライブユニット71は複数のハ
ウジング74,75が接合されたギヤボックス76を有
し、入力軸73は、ギヤボックス76を構成するハウジ
ング74の挿通孔74aに挿通された状態で、ハウジン
グ74の内面側に組付けられた軸受77にを介して回転
可能に支持されていた。また、ハウジング74には軸受
77の外側の位置においてオイルシール(リップシー
ル)78が入力軸73の周面に当接する状態で取付けら
れ、ハウジング74内の潤滑油が走行用モータ72へ漏
れないようにしている。
の摺接面に浸透する潤滑油により摩耗が防止される。入
力軸73がハウジング74の上部に接続されていたた
め、オイルシール78がハウジング74内の潤滑油の液
面レベルより上方に位置することになっていた。入力軸
73は先端部にギヤ79を有し、このギヤ79と噛合す
るギヤ80の回転により飛び散った潤滑油がハウジング
74の内壁面を流れ落ちる際にオイルシール78へ流
れ、オイルシール78の外周に配置されたオイルリザー
バ81に溜まった潤滑油Oによって、オイルシール78
は潤滑されるようになっていた。
を支持する軸受77が挿通孔74aをハウジング74の
内側から塞ぐように位置するため、軸受77によって挿
通孔74aの外側寄りに位置するオイルシール78へ潤
滑油が流れることが妨げられていた。その結果、オイル
シール78へは軸受77のボールなど軸受部品の隙間を
通ってしか潤滑油が供給されなくなる。このため、オイ
ルリザーバ81への潤滑油の供給が滞り、オイルシール
78のリップが入力軸73の外周面との摩擦によって摩
耗し易くなり、その早期摩耗によりオイルシール78と
しての機能が維持されなくなるという問題があった。
のであって、その目的は、回転軸を支持する軸受がオイ
ルシールに通じる連通孔を塞ぐように取付けられても、
オイルシールに必要量の潤滑油を供給することができる
産業車両におけるオイルシールの潤滑構造を提供するこ
とにある。
に請求項1に記載の発明では、潤滑油が貯留されるハウ
ジングと、前記ハウジングに挿通孔を介して挿入された
状態に設けられる回転軸と、前記ハウジングに前記回転
軸と作動連結された状態で収容され、前記ハウジングに
貯留された潤滑油に少なくとも一部が浸かる回転体と、
前記ハウジングの前記挿通孔の部位に取付けられ、前記
回転軸の周面と当接するオイルシールと、前記挿通孔を
前記オイルシールに対して前記ハウジングの内部側から
略閉塞するように前記ハウジングに取付けられ、前記回
転軸を回転可能に支持する軸受とを備え、前記挿通孔内
に前記軸受と前記オイルシールとの間にできる略閉塞さ
れた室と、前記ハウジングの内部とを連通させる通路
が、前記ハウジングには形成されている。
た通路を通じて、挿通孔内に軸受とオイルシールとの間
にできる略閉塞された室へハウジング内の潤滑油が供給
される。例えば通路がハウジング内の潤滑油の液面より
高い位置でハウジングの内壁面上に開口していても、回
転体の回転により飛び散ってハウジングの内壁を流れ落
ちる潤滑油の一部が通路へ流入するので、この場合も室
に潤滑油が供給される。室に潤滑油が供給されることに
よってオイルシールは潤滑される。
載の発明において、前記通路は前記室に近づくほど下方
へ傾斜している。この構成によれば、請求項1の発明の
作用に加え、通路は室に近づくほど下方へ傾斜している
ので、ハウジングの内壁を流れて通路へ流入した潤滑油
が室へスムーズに流れ込む。
2に記載の発明において、前記通路が前記ハウジングの
内壁面上に開口する開口部は、前記回転軸の下端より上
方に位置する。
の作用に加え、通路がハウジングの内壁面上に開口する
開口部が回転軸の下端より上方に位置するので、室には
回転軸の下端に達する液面まで潤滑油が溜まることにな
る。このため、オイルシールと回転軸との当接面に潤滑
油が十分浸透する。
のいずれか一項に記載の発明において、前記軸受の前記
室と面する側面にはシール部材が設けられている。この
構成によれば、請求項1〜3のいずれか一項の発明の作
用に加え、軸受の室と面する側面に設けられたシール部
材の存在により、室に流入した潤滑油が軸受の隙間を通
じて室外に漏れ出ることが起き難くなる。
のいずれか一項に記載の発明において、前記通路は前記
ハウジングの内壁面上に形成された溝路である。この構
成によれば、請求項1〜4のいずれか一項の発明の作用
に加え、通路はハウジングの内壁面上に形成された溝路
であるので、通路形成のためのハウジングの加工等に比
較的手間がかからず、ハウジングの製造が簡単で済む。
また、溝路であるので、ハウジングの壁面を流れる潤滑
油が通路へ流れ込む開口がほぼ通路長に渡って広く確保
され、多くの潤滑油が効率よく通路へ集められる。
載の発明において、前記溝路の上壁面は、溝深さ方向ほ
ど下降する斜面に形成されている。この構成によれば、
請求項5の発明の作用に加え、溝路の上壁面が溝深さ方
向ほど下降する斜面になっているので、ハウジングの壁
面を流れて溝路へ達した潤滑油は斜面を伝って溝路内へ
流れ込む。よって、溝路に多くの潤滑油が集められる。
のいずれか一項に記載の発明において、前記ハウジング
はギヤ列を収容するギヤボックスであり、前記回転軸
は、前記ギヤ列に動力を入力するアクチュエータの駆動
軸である。
か一項の発明の作用に加え、アクチュエータの駆動軸が
ギヤボックス内のギヤ列と作動連結された状態でギヤボ
ックスに挿入されていても、駆動軸に設けられたオイル
シールの潤滑性向上によってそのシール性能が高まるの
で、ギヤボックス内の潤滑油がアクチュエータへ漏れ出
る不具合は長期に渡り確実に防止される。
載の発明において、前記ギヤボックスは、前記アクチュ
エータの駆動軸の回転入力を、車両の駆動輪に出力伝達
する出力軸を有するドライブユニットを構成する。
に加え、アクチュエータは車両の駆動輪を動かす走行用
の動力源であるため、その駆動軸(回転軸)は頻繁に駆
動されしかも比較的高速に回転する。そのため、駆動軸
に設けられるオイルシールには高い耐久性(耐摩耗性)
が要求されるが、オイルシールの潤滑性能が確保される
ことによりその耐久性は高く、このような要求に十分応
え得る。
形態を図1〜図6に基づいて説明する。図6に示すよう
に、産業車両としてのバッテリ式フォークリフト1は、
車体1aに前輪2と後輪3を左右二輪ずつ備える前輪駆
動・後輪操舵の四輪車である。車体2の内部前側には駆
動輪である前輪2を駆動するための走行駆動装置4が装
備されている。走行駆動装置4は、アクチュエータとし
ての走行用モータ5および走行用モータ5の動力を前輪
2の回転力として伝達するためのドライブユニット6と
を備える。また、運転室7に設けられたハンドル(ステ
アリングホイール)8を操作することによって操舵輪で
ある後輪3が操舵されるようになっている。
置4は、走行用モータ5およびドライブユニット6とか
らなる。ドライブユニット6は減速機構を構成するギヤ
列10が収容されるハウジングとしてのギヤボックス1
1を備える。ギヤボックス11はその構成部品である所
定形状の2つのギヤハウジング12,13等が複数本の
ボルト14を用いて接合されることにより所定形状のケ
ース状に形成されている。走行用モータ5を構成するモ
ータ本体5aは、複数本のボルト軸15を用いてギヤハ
ウジング12に一体的に組付けられている。モータ本体
5aには回転軸(駆動軸)16がその軸方向両端部にて
一対の軸受17,18を介して回転可能に支持された状
態で設けられている。
先端部をギヤボックス11の内部に突出させた状態でギ
ヤハウジング12に組付けられており、ドライブユニッ
ト6の入力軸となっている。回転軸16を支持する一方
の軸受18はギヤハウジング12の外側面側に組付けら
れている。ギヤボックス11の内部において回転軸16
の先端部には円筒形状の斜歯ギヤ19が螺着固定されて
いる。斜歯ギヤ19はその軸方向両端部にて一対の軸受
20,21を介して回転可能に支持されている。軸受2
0はギヤハウジング12の内面側に組付けられ、軸受2
1はギヤハウジング13の内面側に組付けられている。
回転軸16にはギヤハウジング12の外側面と内側面に
それぞれ組付けられた2つの軸受18,20間に相当す
る部位にオイルシール(リップシール)22が装着され
ている。オイルシール22はリップ22aを回転軸16
の外周面に密接状態に当接させている。オイルシール2
2の存在によりギヤボックス11内の潤滑油がモータ本
体5aへ漏れることが防止されるようになっている。
10は、前記斜歯ギヤ19の他に、ギヤ23,24及び
差動ギヤ機構25とから構成されている。ギヤ23は軸
方向両端部を一対の軸受26,27により回転可能に支
持されるとともにそれぞれ歯数の異なる2つの歯部23
a,23bを有している。また、ギヤ24は軸方向両端
部を一対の軸受28(同図では一方のみ図示)により回
転可能に支持されるとともにそれぞれ歯数の異なる2つ
の歯部24a,24bを有している。
23aと噛合しており、ギヤ23の歯数の少ない歯部2
3bはギヤ24の歯数の多い歯部24aと噛合してい
る。ギヤ24の歯数の少ない歯部23bは差動ギヤ機構
25と噛合している。差動ギヤ機構25はギヤボックス
11の前端部分に膨出形成されたデフハウジング部11
aに収容されており、デフハウジング部11aの左右両
端には差動ギヤ機構25に作動連結された出力軸として
の左右2本の車軸29,30が突出している。左右の前
輪2は左右の車軸29,30のそれぞれに取付けられて
いる。
す。図1は図2のII−II線断面に相当する走行駆動装置
の部分平断面図を示す。また、図3は図2のIII −III
線断面に相当する走行駆動装置の部分側断面図を示す。
ヤハウジング12の挿通孔12aに挿通された部分にお
いてギヤハウジング12の外面側と内面側とに組付けら
れた2個の軸受18,20に嵌合された状態にある。こ
のため、2個の軸受18,20間の位置で回転軸16に
装着されたオイルシール22は、挿通孔12aの内周壁
と2個の軸受18,20により囲まれたほぼ閉塞された
室Sに配置されることになる。つまりギヤハウジング1
2の内面側に組付けられた軸受20が挿通孔12aを塞
ぐように位置するため、ギヤボックス11内の潤滑油が
オイルシール22へ流れることを妨げるように軸受20
が位置している。なお、図2に示すようにギヤボックス
11内の潤滑油の液面レベルOLは回転軸16が潤滑油
に浸らない低い位置にある。また、回転体は潤滑油に一
部浸かるギヤ23により構成される。
される略閉塞された室S内に潤滑油が流れるように潤滑
油の経路を設けている。軸受20をギヤハウジング12
に嵌合するためにギヤハウジング12の内壁面上に膨出
形成された円環状に膨出部12bの一部をカットし、室
Sに通じる流路を形成するための切欠部12cを設けて
いる。切欠部12cは軸受20の外側面が当接する規制
面(取付面)より深く形成され、膨出部12bに嵌着さ
れた軸受20の裏面側(外面側)に切欠部12cによっ
て連通口31が開口するようになっている。連通口31
は回転軸16の下端より上方に位置する高さに設けら
れ、連通口31から室Sに流入した潤滑油Oがその室S
内に回転軸16に達する液面レベルまで溜まるようにな
っている(図2,図3を参照)。
ジング12の内壁面上には切欠部12cに至るように斜
め下方へ延びる通路及び溝路としての案内溝32が形成
されている。図4に示すように案内溝32の断面は、そ
の内部上壁が案内溝32の深さ方向に至るほど下方へ傾
斜する斜面32aに形成されている。そのため、ギヤハ
ウジング12の内壁面上を案内溝32の上方から流れ落
ちる潤滑油は、斜面32aを伝って案内溝32へ案内さ
れるように流れ込み易くなっている。また、案内溝32
を挟む上下の壁面は、上壁12dよりも下壁12eの方
がギヤハウジング12の内方へ突出しており、上壁12
dを流れ落ちて案内溝32の上部で滴下した潤滑油は案
内溝32の底面32bに落ちて案内溝32に流れ込み易
くなっている。
ル部材33が取付けられており、室Sに溜まった潤滑油
Oが軸受20のボールなどの部品間の隙間から漏れ出る
ことを防いでいる。
には外周縁一部にモータブラケット部12fが延出形成
され、そのモータブラケット部12fには走行用モータ
5を組付けるためのボルト軸15が螺着されるボルト孔
34が複数個形成されている。また、ギヤハウジング1
2周縁部にギヤハウジング13と接合させるために形成
された接合部12gにはボルト14が螺着されるボルト
孔35が複数個形成されている。また、ギヤハウジング
12の内面上にはギヤ23を支持する軸受26が嵌着さ
れる凹部12hが形成されている。なお、図1,図3等
においてオイルシール22はリップ22aのみ断面で描
かれている。
クリフト1の作用は次のようになる。フォークリフト1
は走行用モータ5が駆動されることにより走行する。走
行中においてドライブユニット6内ではギヤ列10が駆
動されることによりギヤボックス11内の潤滑油がギヤ
23の回転により飛び散って、ギヤハウジング12の内
壁面上を流れ落ちる。そのとき流れ落ちる潤滑油は案内
溝32に流れ込み、案内溝32に沿って流れて連通口3
1を通じて室Sへ流れ込む。そして、室S内には回転軸
16に達する液面レベルまで潤滑油Oが溜まる。また、
一度室Sに溜まった潤滑油は軸受20のシール部材33
により室外へ漏れ出ることがないので、フォークリフト
1の停止中も室Sに潤滑油Oが溜まった状態が維持され
る。よって、常にフォークリフト1の運転開始からオイ
ルシール22に潤滑油が供給される状態となる。その結
果、オイルシール22のリップ22aと回転軸16との
間に潤滑油が浸透した状態が維持され、オイルシール2
2のリップ22aが摩耗し難くなる。
ることができる。 (1)軸受20によって挿通孔12aが塞がれてもオイ
ルシール22には案内溝32を通じて潤滑油が供給され
るので、オイルシール22の潤滑油不足に起因する摩耗
を回避し、オイルシール22の長期寿命を確保できる。
変えるだけでオイルシール22への潤滑油の供給が可能
となるので、簡単な設計変更によりオイルシール22の
早期摩耗を防ぐことができる。
なる断面形状としたので、案内溝32が潤滑油の流れ落
ちる方向と直交する水平方向に凹設されたものであるも
のの、案内溝32へ潤滑油を流入し易い。また、案内溝
32の上下に位置するギヤハウジング12の壁面が上壁
12dより下壁12eの方が突出するので、案内溝32
の上端から滴下した潤滑油も案内溝32へ流れ込み易く
なる。よって、ギヤハウジング12の壁面を流れ落ちる
潤滑油を効率よく集めて室Sへ多くの潤滑油を流入させ
ることができる。
たので、室S内に潤滑油を溜めた状態に維持でき、フォ
ークリフト1の運転開始からオイルシール22に十分潤
滑油を供給でき、オイルシール22の長期寿命に一層寄
与する。
の内壁に軸受20の規制面(取付面)より深く切り欠い
てできた切欠部12cにより軸受20の外側に形成され
る連通口31を通じて室Sと連通しているので、案内溝
32と室Sとを連通させるための孔を形成しなくて済
み、ギヤハウジング12の製造が簡単で済む。
下の態様でも実施できる。 ○ オイルシール22の外周にオイルリザーバを配置し
た構成とすることもできる。例えば図7に示すように、
オイルシール22の外周側にオイルリザーバ41を組付
ける。オイルリザーバ41はモータハウジング5bとギ
ヤハウジング12との間に挟持するように組込み、その
外周端面はOリング42でシールする。図8に示すよう
に、室Sに連通する連通口31の高さを、オイルリザー
バ41の開口41aの下縁より高く位置設定し、開口4
1aの下縁より高い液面L1まで室Sに潤滑油Oが溜ま
るようにする。こうすることにより案内溝32を通って
室Sに流入した潤滑油は室Sに溜まり、その液面が所定
レベルを超えるとオイルリザーバ41へ流入し、オイル
リザーバ41の貯留部41bに回転軸16の下端に達す
るまでの潤滑油Oが溜められる。また、オイルリザーバ
41に潤滑油を十分溜めることに影響がなければ、軸受
20のシール部材33を無くしてもよい。
に限定されない。ハウジングに形成した孔を通路とする
こともできる。例えば図9に示すように、軸受20が嵌
着される膨出部12bに案内溝32と室Sとを連通する
連通孔45を形成する。連通孔45は室S側ほど下降す
るように傾斜させ、回転軸16の下端に達するまで潤滑
油が室Sに溜まるように連通孔45の高さを位置設定す
る。特に図9の構成では、案内溝32があるため、案内
溝32によって集められた潤滑油が連通孔45へ流れ込
むので、室Sに潤滑油が効率よく集められる。また、案
内溝を無くしても構わない。ギヤハウジング12の内壁
を流れ落ちる潤滑油の連通孔45への流入は可能である
ので室Sに潤滑油を溜めることはできる。この場合、ギ
ヤハウジング12の内壁面上における連通孔45の開口
面積を広くすると潤滑油が効率よく室Sへ流入する。
内側で塞ぐ状態に組付けられる軸受が無い構造におい
て、例えば図10に示すように、ギヤハウジング12に
挿通孔12aの内側下部に相当する箇所に上方へ延出す
る突起48を形成して潤滑油を溜めることができる凹部
49を形成した構造を採用することができる。この場
合、オイルシール22への潤滑油の流れを遮る軸受が無
いので、オイルシール22には潤滑油が壁面を伝って流
れ込み、しかも流れ込んだ潤滑油は凹部49に溜まる。
オイルシール22は凹部49内に溜まった潤滑油によっ
て潤滑される。この構成によればオイルリザーバを廃止
できる。
たオイルシールの潤滑性能を高める実施であったが、出
力軸に取付けられたオイルシールの潤滑性能を高めるた
めの実施であっても構わない。出力軸が潤滑油の液面よ
り上方に位置する場合は有効である。
ライブユニットは、左右の駆動輪に共有されるものに限
定されない。例えば左右の駆動輪を片側ずつ独立に駆動
する2つのドライブユニットを有する構成においてその
ドライブユニットに適用することができる。また、左右
の駆動輪を独立駆動させる2つの減速用ギヤ列が1つの
ギヤボックスを共有するドライブユニットに適用するこ
ともできる。
ユニットのギヤボックスへの適用に限定されない。ドラ
イブユニット以外のギヤボックス、例えばステアリング
用のギヤボックスに適用することもできる。要するにハ
ウジングに挿通される回転軸にオイルシールが取付けら
れた構成で、その回転軸がオイルシールの内側部位にて
ハウジングに取付けられた軸受に支持された構造を有す
るものすべてに適用可能である。
ウジングは、ギヤ列が収容されるギヤボックスに限定さ
れない。例えばハウジングに湿式クラッチを収納するク
ラッチ装置であってもよい。
湿式クラッチを内蔵する変速機に設けられた回転軸に取
付けられるオイルシールの潤滑に適用することができ
る。 ○ 通路は、ハウジング内の潤滑油液面より上方位置に
設けられることに限定されない。例えばハウジング内に
おいて潤滑油の液面より下方の位置で開口する極細な内
径の細管路として通路を構成し、毛細管現象により細管
路を通じて潤滑油を室Sに吸い上げて溜める方式を採用
することができる。
ない。例えばトラクタショベルや高所作業車に適用する
こともできる。前記実施形態及び別例から把握できる請
求項以外の技術的思想について、以下にその効果ととも
に記載する。
前記オイルシールは、前記ハウジング内に貯留される潤
滑油の液面より上方に位置する。この構成によれば、潤
滑油の液面より上方に位置するオイルシールへ十分な潤
滑油を供給することができる。
前記溝路は、前記ハウジングの内壁に前記軸受の取付面
より深く切り欠いてできた切欠部により該軸受の外側に
形成される連通口を通じて前記室と連通している。この
構成によれば、通路と室とを連通させるための孔を形成
しなくて済み、ハウジングの加工が簡単である。
前記溝路を挟んで上下に位置する前記ハウジングの内壁
面は、上壁(12d)より下壁(12e)の方が内方へ
突出している。この構成によれば、溝路へ効率よく潤滑
油が流れ込むようになる。
前記室には前記オイルシールの外周側にオイルリザーバ
が設けられており、前記開口部は前記オイルリザーバの
供給口(開口81a)の下端より上方に位置する。この
構成によれば、オイルリザーバに十分な潤滑油を供給で
き、オイルシールの潤滑性能を高めることができる。
室と連通する連通口(31)は、前記回転軸の下端より
上方に位置する。この構成によれば、室にオイルシール
と回転軸との当接面に浸透するに十分な液面高さに潤滑
油を溜めることができる。
の発明によれば、ハウジングに形成された通路を通じ
て、軸受により挿通孔が塞がれてできた室内のオイルシ
ールに潤滑油が供給されるので、オイルシールの潤滑が
確保されそのシール性能を長期に渡り高めることができ
る。
項1又は2の発明の効果に加え、回転軸の下端に達する
液面まで室に潤滑油を溜めることができるため、オイル
シールの潤滑を常に保つことができる。
項1〜3のいずれか一項の発明の効果に加え、軸受の室
と面する側面に設けられたシール部材の存在により、室
に潤滑油を長く溜めておくことができ、回転軸の回転開
始時よりオイルシールの潤滑を確保することができる。
項1〜4のいずれか一項の発明の効果に加え、通路が溝
路であるのでハウジングの製造が簡単で済むうえ、多く
の潤滑油を効率よくオイルシールへ供給することができ
る。
求項1〜6のいずれか一項の発明の効果に加え、アクチ
ュエータの駆動軸に設けられたオイルシールの潤滑性向
上により高いシール性能が得られるので、ギヤボックス
内の潤滑油がアクチュエータへ漏れ出る不具合を長期に
渡って一層起き難くすることができる。
のII−II線における部分断面図。
る部分断面図。
断面図。
分断面図。
ての前輪、4…走行駆動装置、5…アクチュエータとし
ての走行用モータ、6…ドライブユニット、10…ギヤ
列、11…ハウジングとしてのギヤボックス、12…ハ
ウジングを構成するギヤハウジング、12a…挿通孔、
13…ハウジングを構成するギヤハウジング、16…回
転軸(駆動軸)、20…軸受、22…オイルシール、2
2a…リップ、23…回転体としてのギヤ、29,30
…出力軸としての車軸、31…開口部を構成する連通
口、32…通路及び溝路としての案内溝、32a…斜
面、33…シール部材、41…オイルリザーバ、S…
室。
Claims (8)
- 【請求項1】 潤滑油が貯留されるハウジングと、 前記ハウジングに挿通孔を介して挿入された状態に設け
られる回転軸と、 前記ハウジングに前記回転軸と作動連結された状態で収
容され、前記ハウジングに貯留された潤滑油に少なくと
も一部が浸かる回転体と、 前記ハウジングの前記挿通孔の部位に取付けられ、前記
回転軸の周面と当接するオイルシールと、 前記挿通孔を前記オイルシールに対して前記ハウジング
の内部側から略閉塞するように前記ハウジングに取付け
られ、前記回転軸を回転可能に支持する軸受とを備え、 前記挿通孔内に前記軸受と前記オイルシールとの間にで
きる略閉塞された室と、前記ハウジングの内部とを連通
させる通路が、前記ハウジングには形成されている産業
車両におけるオイルシールの潤滑構造。 - 【請求項2】 前記通路は前記室に近づくほど下方へ傾
斜している請求項1に記載の産業車両におけるオイルシ
ールの潤滑構造。 - 【請求項3】 前記通路が前記ハウジングの内壁面上に
開口する開口部は、前記回転軸の下端より上方に位置す
る請求項1又は2に記載の産業車両におけるオイルシー
ルの潤滑構造。 - 【請求項4】 前記軸受の前記室と面する側面にはシー
ル部材が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に
記載の産業車両におけるオイルシールの潤滑構造。 - 【請求項5】 前記通路は前記ハウジングの内壁面上に
形成された溝路である請求項1〜4のいずれか一項に記
載の産業車両におけるオイルシールの潤滑構造。 - 【請求項6】 前記溝路の上壁面は、溝深さ方向ほど下
降する斜面に形成されている請求項5に記載の産業車両
におけるオイルシールの潤滑構造。 - 【請求項7】 前記ハウジングはギヤ列を収容するギヤ
ボックスであり、前記回転軸は、前記ギヤ列に動力を入
力するアクチュエータの駆動軸である請求項1〜6のい
ずれか一項に記載の産業車両におけるオイルシールの潤
滑構造。 - 【請求項8】 前記ギヤボックスは、前記アクチュエー
タの駆動軸の回転入力を、車両の駆動輪に出力伝達する
出力軸を有するドライブユニットを構成する請求項7に
記載の産業車両におけるオイルシールの潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11232873A JP2001059568A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 産業車両におけるオイルシールの潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11232873A JP2001059568A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 産業車両におけるオイルシールの潤滑構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001059568A true JP2001059568A (ja) | 2001-03-06 |
Family
ID=16946178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11232873A Pending JP2001059568A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 産業車両におけるオイルシールの潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001059568A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100746064B1 (ko) | 2005-08-05 | 2007-08-03 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 산업용 차량의 회전축 지지구조 |
CN111853213A (zh) * | 2020-08-20 | 2020-10-30 | 中车资阳机车有限公司 | 一种设有密封结构的机车车轴齿轮箱 |
-
1999
- 1999-08-19 JP JP11232873A patent/JP2001059568A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100746064B1 (ko) | 2005-08-05 | 2007-08-03 | 가부시키가이샤 도요다 지도숏키 | 산업용 차량의 회전축 지지구조 |
CN111853213A (zh) * | 2020-08-20 | 2020-10-30 | 中车资阳机车有限公司 | 一种设有密封结构的机车车轴齿轮箱 |
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Legal Events
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