JP2001059467A - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

高圧燃料ポンプ

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JP2001059467A
JP2001059467A JP11234326A JP23432699A JP2001059467A JP 2001059467 A JP2001059467 A JP 2001059467A JP 11234326 A JP11234326 A JP 11234326A JP 23432699 A JP23432699 A JP 23432699A JP 2001059467 A JP2001059467 A JP 2001059467A
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pressure
pressure fuel
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Wakaki Miyaji
若木 宮地
Yoshihiko Onishi
善彦 大西
Katsunori Tanaka
勝則 田中
Koichi Oshima
宏一 尾島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容積効率が向上し、またバルブのフレッチン
グの発生を防止した高圧燃料ポンプを得る。 【解決手段】 この発明の高圧燃料ポンプ６０では、バ
ルブ６１は、第１の燃料吸入口６６及び第２の燃料吸入
口６８、並びに第１の燃料吐出口及び第２の燃料吐出口
が、燃料加圧室３２の開口部２００の半径方向外側に形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば筒内噴射
式エンジンに用いられる高圧燃料供給装置に組み込まれ
た高圧燃料ポンプに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図１０は従来の高圧燃料供給装置１００
のブロック図、図１１はその断面図である。この高圧燃
料供給装置１００は、低圧燃料ポンプ（図示せず）から
の低圧燃料が流れる低圧燃料吸入通路１と接続され低圧
燃料の脈動を吸収する低圧ダンパ２と、低圧ダンパ２か
らの低圧燃料を加圧する高圧燃料ポンプ３と、高圧燃料
ポンプ３に接続された高圧燃料吐出通路４に流れる高圧
燃料の脈動を吸収する高圧ダンパ５と、高圧ダンパ５と
燃料供給口７との間に設けられデリバリパイプ８側の燃
料圧力が高圧ダンパ５側の燃料圧力よりも低いときに開
弁し、エンジン停止時でもデリバリパイプ８内の燃料を
高圧に保ち、エンジンの始動性を向上させる逆止弁６と
を備えている。なお、図中、符号１７は燃料供給口７と
デリバリパイプ８との間から高圧レギュレータ（図示せ
ず）に連通する通路である。
【０００３】上記低圧ダンパ２は、ケーシング１０の第
１の凹部１０ａに取り付けられている。低圧ダンパ２
は、円筒形状のホルダ１４と、孔１２内にボール１１が
設けられたベース１３と、ホルダ１４内に設けられた金
属製のベローズ１５とを備えている。
【０００４】上記高圧燃料ポンプ３は、低圧燃料吸入通
路１および高圧燃料吐出通路４の開閉を行うバルブ２０
と、低圧燃料を加圧して高圧燃料吐出通路４に吐出する
高圧燃料供給体２１とを備えている。図１２は図１１の
要部拡大図、図１３は図１１のバルブ２０を低圧燃料吸
入通路１及び高圧燃料吐出通路４側から視たときの図、
図１４は図１０のバルブ２０を高圧燃料供給体２１側か
ら視たときの図、図１５は図１３のＸＶーＸＶ線に沿っ
て断面図である。バルブ２０は、第１のプレート２２及
び第２のプレート２３と、これらのプレート２２，２３
に挟まれた薄板状のバルブ本体１９とから構成されてい
る。第１のプレート２２には低圧燃料吸入通路１と連通
する第１の燃料吸入口２４及びこの第１の燃料吸入口２
４の内寸法よりも大きな内寸法で高圧燃料吐出通路４と
連通する第１の燃料吐出口２５が形成されている。第２
のプレート２３には第１の燃料吸入口２４よりも内寸法
が大きな第２の燃料吸入口２６及び第１の燃料吐出口２
５よりも内寸法が小さい第２の燃料吐出口２７が形成さ
れている。バルブ本体１９は、図１６に示すように、第
１の燃料吸入口２４及び第２の燃料吸入口２６の間に介
在する吸入側片部２８と、第１の燃料吐出口２５及び第
２の燃料吐出口２７の間に介在する吐出側片部２９を有
している。
【０００５】高圧燃料供給体２１は、第２の凹部１０ｂ
内にバルブ２０を収納したケーシング１０と、第２の凹
部１０ｂ内に第２のプレート２３と面接触して収納され
た円筒状のスリーブ３０と、このスリーブ３０内に摺動
可能に挿入されスリーブ３０と協同して燃料加圧室３２
を形成するとともに開口部２００を通じて燃料加圧室３
２内に流入した燃料を加圧するピストン３３と、ピスト
ン３３の穴底面３４とホルダ３５との間に挟まれ燃料加
圧室３２の体積を拡大する方向にピストン３３を付勢し
た第１のスプリング３６とを備えている。また、高圧燃
料供給体２１は、スリーブ３０に嵌着されたハウジング
３７と、ハウジング３７に嵌着されているとともに外周
面に形成された雄ネジ部でケーシング１０の第２の凹部
１０ｂに螺着され、ケーシング１０の第２の凹部１０ｂ
内にバルブ２０、スリーブ３０及びハウジング３７を固
定したリング状の固定部材３８と、ハウジング３７と受
け部３９との間に設けられた金属製のベローズ４０と、
このベローズ４０の外周でハウジング３７とホルダ４２
との間に縮設された第２のスプリング４１と、第２のス
プリング４１を囲って設けられケーシング１０にねじ
（図示せず）で固着されたブラケット４３とを備えてい
る。なお、符号１５０はスリーブ３０、バルブ２０及び
ケーシング１０を貫通し、スリーブ３０とピストン３３
との間から漏れ出た燃料を燃料タンク（図示せず）に排
出するためのドレイン孔１５０である。
【０００６】また、高圧燃料供給体２１は、ブラケット
４３の端部の摺動孔４３ａに摺動可能に設けられたタペ
ット４４と、このタペット４４に回転自在に掛けられた
ピン４５と、このピン４５に回転自在に設けられたブッ
シュ４６と、このブッシュ４６に回転自在に設けられカ
ムシャフト（図示せず）に固定されたカム（図示せず）
に当接してそのプロフィールに従ってピストン３３を往
復運動させるカムローラ４７とを備えている。
【０００７】上記構成の高圧燃料供給装置１００では、
エンジンのカムシャフトに固定されたカムの回転によ
り、カムローラ４７、ブッシュ４６、ピン４５及びタペ
ット４４を介してピストン３３が往復運動する。ピスト
ン３３の降下時（燃料吸入行程時）には、燃料加圧室３
２内の容積が増加し、燃料加圧室３２内は減圧される。
第１の燃料吸入口２４の圧力より燃料加圧室３２内の圧
力が低くなると、バルブ本体１９の吸入側片部２８は第
２の燃料吸入口２６側に撓み変形し、低圧燃料供給通路
１内の燃料は第１の燃料吸入口２４を通じて燃料加圧室
３２内に流入する。ピストン３３の上昇時（燃料吐出行
程時）には、燃料加圧室３２内は増圧され、第１の燃料
吐出口２５の圧力より燃料加圧室３２内の圧力が高くな
ると、バルブ本体１９の吐出側片部２９は第１の燃料吐
出口２５に撓み変形し、燃料加圧室３２内の燃料は第１
の燃料吐出口２５、燃料吐出通路４を通じて高圧ダンパ
５に圧送され、そこで燃圧脈動は吸収される。高圧燃料
は、引き続き、逆止弁６、燃料供給口７を介してデリバ
リパイプ８に供給され、その後図示しないエンジンの各
気筒に燃料を噴射する燃料噴射弁９に供給される。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の高圧燃料供
給装置１００の高圧燃料ポンプ３では、固定部材３８に
より、第２の凹部１０ｂ内にハウジング３７、スリーブ
３０及びバルブ２０が押さえ込まれている。バルブ２０
が受ける面圧は、図１１に示すように、バルブ２０の開
口部２００では極端に低く、その開口部２００から半径
外側方向に向かうに従って増加している。バルブ２０の
中央部ではバルブ２０が受ける面圧は極端に低く、燃料
吸入行程で、第２のプレート２３の第２の燃料吐出口２
７の周縁部２７ａに吐出側片部２９を介して第１の燃料
吐出口２５の開口部で開口面積×吐出圧力に相当する荷
重が加わったときに、第２のプレート２３の周縁部２７
ａの面圧が極端に低い中央部付近では、その荷重でピス
トン３３側に変形する虞がある。
【０００９】また、同様に、燃料吐出行程で、第１のプ
レート２２の第１の燃料吸入口２４の周縁部２４ａに吸
入側片部２８を介して燃料加圧室３２内の高圧により第
２の燃料吸入口２６の開口部で開口面積×燃料加圧室内
圧力に相当する荷重が加わったときに、第１のプレート
２２の周縁部２４ａの面圧が極端に低い中央部付近で
は、その荷重で高圧ダンパ５側に変形する虞がある。
【００１０】このように、第２のプレート２３、第１の
プレート２２が変形した場合には、本来、燃料吸入行程
時には第２のプレート２３と吐出側片部２９との間で隙
間が発生すべきでないのに、第２のプレート２３と吐出
側片部２９との間で面圧の極端に低下する中央部付近で
隙間が発生してしまう。また、燃料吐出行程時には第１
のプレート２２と吸入側片部２８との間で隙間が発生す
べきでないのに、第１のプレート２２と吸入側片部２８
との間で面圧の極端に低い中央部付近で隙間が発生して
しまう。従って、燃料吸入行程時には第２のプレート２
３と吐出側片部２９との間から燃料が漏れ出てしまい、
また燃料吐出行程時には第１のプレート２２と吸入側片
部２８との間から燃料が漏れ出てしまい、吐出圧力を高
圧にした場合に、容積効率｛（ピストン３３の１ストロ
ークで燃料加圧室３２から高圧燃料吐出通路４に吐出さ
れる実吐出燃料量）／（ピストン３３の横断面積×ピス
トン３３の往動距離）｝が急激に低下してしまうという
問題点があった。また、上記隙間が発生したことで、バ
ルブ本体１９の吸入側片部２８、吐出側片部２９以外の
ケーシング１０、バルブ２０及びスリーブ３０間でフレ
ッチングが発生し、それにより生じる隙間から燃料漏れ
が発生し吐出流量が低下するという問題点もあった。
【００１１】この発明は、このような問題点を解決する
ことを課題とするものであって、容積効率が向上し、ま
たバルブのフレッチングの発生を防止した高圧燃料ポン
プを得ることを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項１に係
る高圧燃料ポンプでは、バルブは、第１の燃料吸入口及
び第２の燃料吸入口、並びに第１の燃料吐出口及び第２
の燃料吐出口が、燃料加圧室の開口部の半径方向外側に
形成されている。
【００１３】この発明の請求項２に係る高圧燃料ポンプ
では、第２の燃料吸入口は複数箇所に分散されている。
【００１４】この発明の請求項３に係る高圧燃料ポンプ
では、開口部と第２の燃料吸入口とを連通する第１の連
通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通する第２
の連通溝がそれぞれスリーブに形成されている。
【００１５】この発明の請求項４に係る高圧燃料ポンプ
では、開口部と第２の燃料吸入口とを連通する第１の連
通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通する第２
の連通溝がそれぞれ第２のプレートに形成されている。
【００１６】この発明の請求項５に係る高圧燃料ポンプ
では、開口部と第２の燃料吸入口とを連通する第１の連
通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通する第２
の連通溝がそれぞれスリーブ及び第２のプレートに形成
されている。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、高圧燃料供給装置に組み込
まれたこの発明の高圧燃料ポンプについて説明するが、
先に示した図１０ないし図１６と同一または相当部分は
同一符号を付して、説明する。 実施の形態１．図１はこの発明の実施の形態１の高圧燃
料ポンプ６０の要部断面図であり、低圧燃料吸入通路１
および高圧燃料吐出通路４の開閉を行うバルブ６１と、
低圧燃料を加圧して高圧燃料吐出通路４に吐出する高圧
燃料供給体６２とを備えている。図２は図１のバルブ６
１を低圧燃料吸入通路１及び高圧燃料吐出通路４側から
視たときの図、図３は図１のバルブ６１を高圧燃料供給
体６２側から視たときの図、図４はバルブ本体６５の正
面図である。バルブ６１は、第１のプレート６３及び第
２のプレート６４と、これらのプレート６３，６４に挟
まれた薄板状のバルブ本体６５とから構成されている。
【００１８】第１のプレート６３には低圧燃料吸入通路
１と連通する第１の燃料吸入口６６及びこの第１の燃料
吸入口６６の内寸法よりも大きな内寸法で高圧燃料吐出
通路４と連通する第１の燃料吐出口６７が形成されてい
る。第２のプレート６４には第１の燃料吸入口６６より
も内寸法が大きな第２の燃料吸入口６８及び第１の燃料
吐出口６７よりも内寸法が小さい第２の燃料吐出口６９
が形成されている。バルブ本体６５は、第１の燃料吸入
口６６及び第２の燃料吸入口６８の間に介在する吸入側
片部７０と、第１の燃料吐出口６７及び第２の燃料吐出
口６９の間に介在する吐出側片部７１を有している。
【００１９】低圧燃料吸入通路１と連通した、第１の燃
料吸入口６６及び第２の燃料吸入口６８は、燃料加圧室
３２の開口部２００から離れて半径方向外側に配置され
ている。また、高圧燃料吐出通路４と連通した、第１の
燃料吐出口６７及び第２の燃料吐出口６９も、開口部２
００から離れて半径方向外側に配置されている。
【００２０】高圧燃料供給体６２は、バルブ６１を第２
の凹部１０ｂに収納したケーシング１０、第２の凹部１
０ｂ内に第２のプレート６４と面接触して収納された円
筒状のスリーブ７２と、このスリーブ７２内に摺動可能
に挿入されスリーブ７２と協同して燃料加圧室３２を形
成するとともに開口部２００を通じて燃料加圧室３２内
に流入した燃料を加圧するピストン３３と、ピストン３
３の穴底面３４とホルダ３５との間に挟まれ燃料加圧室
３２の体積を拡大する方向にピストン３３を付勢した第
１のスプリング３６とを備えている。スリーブ７２には
第１の燃料吸入口６６及び第２の燃料吸入口６８を通過
した燃料を燃料加圧室３２の開口部２００に導く第１の
連通溝７３が形成されている。また、スリーブ７２には
燃料加圧室３２の開口部２００からの燃料を第１の燃料
吐出口６７及び第２の燃料吐出口６９に導く第２の連通
溝７４が形成されている。
【００２１】高圧燃料供給体６２は、スリーブ７２に嵌
着されたハウジング３７と、ハウジング３７に嵌着され
ているとともに外周面に形成された雄ネジ部でケーシン
グ１０の第２の凹部１０ｂに螺着され、ケーシング１０
の第２の凹部１０ｂ内にバルブ６１、スリーブ７２及び
ハウジング３７を固定したリング状の固定部材３８と、
ハウジング３７と受け部３９との間に設けられた金属製
のベローズ４０と、このベローズ４０の外周でハウジン
グ３７とホルダ４２との間に縮設された第２のスプリン
グ４１と、第２のスプリング４１を囲って設けられケー
シング１０にねじ（図示せず）で固着されたブラケット
４３とを備えている。
【００２２】また、高圧燃料供給体６２は、ブラケット
４３の端部の摺動孔４３ａに摺動可能に設けられたタペ
ット４４と、このタペット４４に回転自在に掛けられた
ピン４５と、このピン４５に回転自在に設けられたブッ
シュ４６と、このブッシュ４６に回転自在に設けられカ
ムシャフト（図示せず）に固定されたカム（図示せず）
に当接してピストン３３を往復運動させるカムローラ４
７とを備えている。
【００２３】上記構成の高圧燃料ポンプ６０では、エン
ジンのカムシャフトに固定されたカムの回転により、カ
ムローラ４７、ピン４５、タペット４４を介してピスト
ン３３が往復運動する。ピストン３３の降下時（燃料吸
入行程時）には、燃料加圧室３２内の容積が増加し、燃
料加圧室３２内は減圧される。第１の燃料吸入口６６の
圧力より燃料加圧室３２内の圧力が低くなると、バルブ
本体６５の吸入側片部７０は第２の燃料吸入口６８側に
撓み変形し、低圧燃料供給通路１内の燃料は第１の燃料
吸入口２４を通じて燃料加圧室３２内に流入する。ピス
トン３３の上昇時（燃料吐出行程時）には、燃料加圧室
３２内は増圧され、第１の燃料吐出口６７の圧力より燃
料加圧室３２内の圧力が高くなると、バルブ本体６５の
吐出側片部７１は第１の燃料吐出口６７側に撓み変形
し、燃料加圧室３２内の燃料は、第１の燃料吐出口６
７、燃料吐出通路４を通じて高圧ダンパ５に圧送され、
そこで燃圧脈動は吸収される。高圧燃料は、引き続き、
逆止弁６、燃料供給口７を介してデリバリパイプ８に供
給され、その後図示しないエンジンの各気筒に燃料を噴
射する燃料噴射弁９に供給される。
【００２４】上記構成の高圧燃料ポンプ６０では、固定
部材３８により、ケーシング１０の第２の凹部１０ｂ内
にハウジング３７、スリーブ７２及びバルブ６１は押さ
え込まれており、バルブ６１の外周部には高い面圧を受
けている。そのバルブ６１の外周部に、第１の燃料吸入
口６６及び第２の燃料吸入口６８が配置され、また第１
の燃料吐出口６７及び第２の燃料吐出口６９が配置され
ている。このように、第１の燃料吸入口６６、第２の燃
料吸入口６８、第１の燃料吐出口６７及び第２の燃料吐
出口６９の近傍はケーシング１０とスリーブ７２との間
に強い強度で挟まれているので、本来生じるべきでな
い、燃料吸入行程での第２のプレート６４と吐出側片部
７１との間での隙間の発生が抑制され、同様に燃料吐出
行程時での第１のプレート６３と吸入側片部７０との間
での隙間の発生が抑制される。従って、燃料吐出圧力が
高くなった時でもバルブ６１に隙間が発生することによ
り容積効率が急激に低下するようなことはない。
【００２５】図５は燃料加圧室３２からの燃料の吐出圧
力と容積効率との関係図であり、エンジンの回転数が３
０００ｒｐｍの条件下で、従来例のものとこの発明の実
施の形態１とを比較して、本願の発明者が実験を行った
ときのデータである。この実験結果から、従来例のもの
では燃料の吐出圧力が８ＭＰａ以上になると、前記隙間
の発生により容積効率が急激に低下するのに対して、こ
の発明の実施の形態１では、それ以上に燃料の吐出圧力
が増大しても、容積効率の低下が大幅に改善されている
ことが分かる。
【００２６】なお、図６に示すように、第２のプレート
８１に第１の燃料吸入口６６及び第２の燃料吸入口６８
を通過した燃料を燃料加圧室３２の開口部２００に導く
第１の連通溝８２を形成してもよい。同様に、第２のプ
レート８１に燃料加圧室３２の開口部２００からの燃料
を第１の燃料吐出口６７及び第２の燃料吐出口６９に導
く第２の連通溝を形成してもよい。
【００２７】また、図７に示すように、第２のプレート
８３に第１の燃料吸入口６６及び第２の燃料吸入口６８
を通過した燃料を燃料加圧室３２の開口部２００に導く
第１の連通溝８４を形成してもよい。また、スリーブ８
５にも第１の連通溝８４と対面して第１の連通溝８６を
形成してもよい。同様に、第２のプレート８３に燃料加
圧室３２の開口部２００からの燃料を第１の燃料吐出口
６７及び第２の燃料吐出口６９に導く第２の連通溝、並
びにスリーブ８５にもこの第２の連通溝と対面して第２
の連通溝を形成してもよい。
【００２８】実施の形態２．図８はこの発明の実施の形
態２の高圧燃料ポンプ６０のバルブ９０を低圧燃料燃料
吸入通路１及び高圧燃料吐出通路４側から視たときの
図、図９は図８のバルブ９０を高圧燃料供給体６２側か
ら視たときの図である。実施の形態１では、第２のプレ
ート６４の第２の燃料吸入口６８は一箇所であるが、こ
の実施の形態２では、第２のプレート９２に、燃料加圧
室３２の開口部２００から離れて半径方向外側に第２の
燃料吸入口９３が二箇所に分散されて形成されている。
他の構成は、実施の形態１と同様であり、その説明は省
略する。
【００２９】燃料吐出行程では、第１のプレート６３の
第１の燃料吸入口６６の周縁部６６ａには、吸入側片部
７０を介して燃料加圧室３２内で加圧された高圧燃料の
荷重が加わり、その荷重は第２のプレート９２の第２の
燃料吸入口９３の開口面積に比例している。実施の形態
１では第２の燃料吸入口６８は一箇所であり、開口面積
に比例した大きな荷重が第１のプレート６３の第１の燃
料吸入口６６の周縁部６６ａに加わるのに対して、この
実施の形態２では第２の燃料吸入口９３は二箇所に分散
されており、それだけ分散された荷重が第１のプレート
６３の第１の燃料吸入口６６の周縁部６６ａに加わるこ
とになり、第１のプレート６３の局部的な変形をそれだ
け抑制することができる。なお、第２のプレートの燃料
吸入口を３箇所以上に分散してもよい。また、第１のプ
レートの第１の燃料吐出口を複数に分散することで、第
２のプレートの燃料吐出口の周縁部の局所的な変形を抑
制することができる。
【００３０】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
１に係る高圧燃料ポンプによれば、バルブは、第１の燃
料吸入口及び第２の燃料吸入口、並びに第１の燃料吐出
口及び第２の燃料吐出口が、燃料加圧室の開口部の半径
方向外側に形成されているので、第１の燃料吸入口、第
２の燃料吸入口、第１の燃料吐出口及び第２の燃料吐出
口の近傍はケーシングとスリーブにより高い面圧が与え
られ、燃料吸入行程での第２のプレートと吐出側片部と
の間での隙間の発生が抑制され、同様に燃料吐出行程時
での第１のプレートと吸入側片部との間での隙間の発生
が抑制される。従って、燃料吐出圧力を高くした時でも
容積効率の急激な低下を防止することができる。また、
隙間の発生に起因したバルブのフレッチングの発生も防
止される。
【００３１】また、この発明の請求項２に係る高圧燃料
ポンプによれば、第２の燃料吸入口は複数箇所に分散さ
れているので、それだけ燃料吐出行程で第１のプレート
が受ける燃料吐出荷重が周縁部に分散され、第１のプレ
ートの局部的な変形がより抑制される。
【００３２】また、この発明の請求項３に係る高圧燃料
ポンプによれば、開口部と第２の燃料吸入口とを連通す
る第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連
通する第２の連通溝がそれぞれスリーブに形成されてい
るので、簡単な構成で燃料加圧室と燃料吸入口とを連通
でき、また燃料加圧室と燃料吐出口とを連通できる。
【００３３】また、この発明の請求項４に係る高圧燃料
ポンプによれば、開口部と第２の燃料吸入口とを連通す
る第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連
通する第２の連通溝がそれぞれ第２のプレートに形成さ
れているので、簡単な構成で燃料加圧室と燃料吸入口と
を連通でき、また燃料加圧室と燃料吐出口とを連通でき
る。
【００３４】また、この発明の請求項５に係る高圧燃料
ポンプによれば、開口部と第２の燃料吸入口とを連通す
る第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連
通する第２の連通溝がそれぞれスリーブ及び第２のプレ
ートに形成されているので、簡単な構成で燃料加圧室と
燃料吸入口とを連通でき、また燃料加圧室と燃料吐出口
とを連通できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の実施の形態１の高圧燃料ポンプの
要部断面図である。
【図２】 図１のバルブを低圧燃料吸入通路及び高圧燃
料吐出通路側から視たときの図である。
【図３】 図１のバルブを高圧燃料供給体側から視たと
きの図である。
【図４】 図１のバルブ本体の正面図である。
【図５】 高圧燃料ポンプの燃料吐出圧力と容積効率と
の関係図である。
【図６】 この発明の実施の形態１の高圧燃料ポンプの
他の変形例を示す要部断面図である。
【図７】 この発明の実施の形態１の高圧燃料ポンプの
他の変形例を示す要部断面図である。
【図８】 この発明の実施の形態２の高圧燃料ポンプの
バルブを低圧燃料燃料吸入通路及び高圧燃料吐出通路側
から視たときの図である。
【図９】 図８のバルブを高圧燃料供給体側から視たと
きの図である。
【図１０】 従来の高圧燃料供給装置の構成を示すブロ
ックである。
【図１１】 従来の高圧燃料供給装置の断面図である。
【図１２】 図１１の要部拡大図である。
【図１３】 図１１のバルブを低圧燃料燃料吸入通路及
び高圧燃料吐出通路側から視たときの図である。
【図１４】 図１１のバルブを高圧燃料供給体側から視
たときの図である。
【図１５】 図１３のＸＶーＸＶ線に沿って断面図であ
る。
【図１６】 図１１のバルブ本体の正面図である。
【符号の説明】
１ 低圧燃料吸入通路、４ 高圧燃料吐出通路、１０
ケーシング、１０ｂ第２の凹部、３２ 加圧室、３３
ピストン、３６ 第１のスプリング、３８固定部材、６
０ 高圧燃料ポンプ、６１，９０ バルブ、６２ 高圧
燃料供給体、６３ 第１のプレート、６４，８２，８
３，９２ 第２のプレート、６５ バルブ本体、６６
第１の燃料吸入口、６７ 第１の燃料吐出口、６８，９
３ 第２の燃料吸入口、６９ 第２の燃料吐出口、７０
吸入側片部、７１ 吐出側片部、７２，８５ スリー
ブ、７３，８２，８４ 第１の連通溝、７４，８６ 第
２の連通溝、２００ 開口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 勝則 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 尾島 宏一 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3G066 AA02 AB02 AD12 BA12 BA29 BA35 BA46 CA01S CA03 CA04T CA08 CA09 CA22T CB18 CD03 CD29 CE02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 低圧燃料吸入通路及び高圧燃料吐出通路
    の間に設けられ低圧燃料吸入通路及び高圧燃料吐出通路
    の開閉を行うバルブと、 前記低圧燃料吸入通路から流入した低圧燃料を加圧して
    前記高圧燃料吐出通路に吐出する高圧燃料供給体とを備
    え、 前記バルブは、前記低圧燃料吸入通路と連通する第１の
    燃料吸入口及び前記高圧燃料吐出通路と連通する第１の
    燃料吐出口を有する第１のプレートと、前記第１の燃料
    吸入口よりも内寸法が大きな第２の燃料吸入口及び前記
    第１の燃料吐出口よりも内寸法が小さい第２の燃料吐出
    口を有する第２のプレートと、前記第１のプレートと前
    記第２のプレートとに挟まれ前記低圧燃料吸入通路から
    前記高圧燃料供給体に燃料が流れるときのみ前記第１の
    燃料吸入口と前記第２の燃料吸入口との間を開口する吸
    入側片部、前記高圧燃料供給体から高圧燃料吐出通路に
    燃料が流れるときのみ前記第１の燃料吐出口と前記第２
    の燃料吐出口との間を開口する吐出側片部を有する薄板
    状のバルブ本体とを含み、 前記高圧燃料供給体は、前記バルブを凹部に収納したケ
    ーシングと、前記凹部に前記バルブに面接触して収納さ
    れたスリーブと、このスリーブ内に摺動可能に挿入され
    スリーブと協同して燃料加圧室を形成するとともに開口
    部を通じて燃料加圧室内に流入した燃料を加圧するピス
    トンと、前記スリーブの外周部を前記バルブ側に押圧し
    てスリーブを前記凹部内に固定した固定部材とを含む高
    圧燃料ポンプであって、 前記バルブは、前記第１の燃料吸入口及び前記第２の燃
    料吸入口、並びに前記第１の燃料吐出口及び前記第２の
    燃料吐出口が、前記開口部の半径方向外側に形成されて
    いる高圧燃料ポンプ。
  2. 【請求項２】 第２の燃料吸入口は複数箇所に分散され
    ている請求項１に記載の高圧燃料ポンプ。
  3. 【請求項３】 開口部と第２の燃料吸入口とを連通する
    第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通
    する第２の連通溝がそれぞれスリーブに形成されている
    請求項１または請求項２に記載の高圧燃料ポンプ。
  4. 【請求項４】 開口部と第２の燃料吸入口とを連通する
    第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通
    する第２の連通溝がそれぞれ第２のプレートに形成され
    ている請求項１または請求項２に記載の高圧燃料ポン
    プ。
  5. 【請求項５】 開口部と第２の燃料吸入口とを連通する
    第１の連通溝、及び開口部と第２の燃料吐出口とを連通
    する第２の連通溝がそれぞれスリーブ及び第２のプレー
    トに形成されている請求項１または請求項２に記載の高
    圧燃料ポンプ。
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