JP2001058588A - 走行車両 - Google Patents
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- JP2001058588A JP2001058588A JP11272911A JP27291199A JP2001058588A JP 2001058588 A JP2001058588 A JP 2001058588A JP 11272911 A JP11272911 A JP 11272911A JP 27291199 A JP27291199 A JP 27291199A JP 2001058588 A JP2001058588 A JP 2001058588A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】走行車両において、走行する方向と交差する方
向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可能な走
行車両を提供する。また、包囲流体の圧力によって壁面
等の走行面に吸着し且つそれに沿って走行することがで
きる車両において、走行する方向と交差する方向に容易
に幅寄せ、すなわち横移動することが可能な走行車両を
提供する。 【解決手段】走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、走行面の方向へ任意に出入り可能でかつ
該走行車両の走行方向と交差する方向へ移動可能な従動
車輪等の従動走行手段が少なくとも1式具備されてい
る。さらに、走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、振動手段が少なくとも1式具備されてい
る。
向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可能な走
行車両を提供する。また、包囲流体の圧力によって壁面
等の走行面に吸着し且つそれに沿って走行することがで
きる車両において、走行する方向と交差する方向に容易
に幅寄せ、すなわち横移動することが可能な走行車両を
提供する。 【解決手段】走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、走行面の方向へ任意に出入り可能でかつ
該走行車両の走行方向と交差する方向へ移動可能な従動
車輪等の従動走行手段が少なくとも1式具備されてい
る。さらに、走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、振動手段が少なくとも1式具備されてい
る。
Description
【技術分野】本発明は、走行車両において、走行する方
向と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動する
ことが可能な走行車両に関する。本発明はまた、包囲流
体の圧力によって壁面等の走行面に吸着し且つそれに沿
って走行することができる車両において、走行する方向
と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動するこ
とが可能な走行車両に関する。
向と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動する
ことが可能な走行車両に関する。本発明はまた、包囲流
体の圧力によって壁面等の走行面に吸着し且つそれに沿
って走行することができる車両において、走行する方向
と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動するこ
とが可能な走行車両に関する。
【従来技術】地表面を走行可能な走行車両のうち、走行
方向に向かって該車両の左右両側に、前進か後進かどち
らかの方向をそれぞれ任意に選択可能な駆動走行手段が
具備されており、よってその場においても旋回すること
が可能な現存する走行車両としては、ブルドーザや戦車
をあげることができる。また上記と同様の機能を有する
とともに、かつ、壁面等の走行面に真空吸着し該走行面
に沿って走行可能な走行車両としては、例えば特許第1
323843号に開示された装置が提案されている。上
述した装置は、剛性乃至半剛性材料から形成された受圧
本体と、受圧本体及び壁面と協働して減圧領域を規定す
る仕切壁と、減圧領域から流体を排出して減圧領域内を
減圧せしめるための減圧生成手段と、受圧本体に設置さ
れた走行手段とを具備している。かくの通りの装置にお
いては、減圧生成手段によって減圧領域内を減圧せしめ
ると、減圧領域内外の流体圧力差に起因して装置が包囲
流体圧力によって壁面に吸着せしめられる。そして、走
行手段を作動せしめると、装置は壁面に吸着した状態で
それに沿って移動せしめられる。従って、かくの通りの
装置は、壁面に吸着し且つそれに沿って移動することが
できる。しかしながら、上述したブルドーザや戦車など
の走行車両や、走行面に真空吸着し該走行面に沿って走
行可能な走行車両には、次の通りの解決すべき欠点が存
在する。即ち、上述の車両は前進、後進やその場で旋回
することは容易にできるが、走行方向と交差する方向に
幅寄せすることにおいては、該幅寄せするために該走行
車両の大きさを2倍以上上回る面積の場所を必要とし、
かつ該幅寄せする手順も、旋回したり、前進したり、逆
旋回したり、後進したりと大変手間がかかる。
方向に向かって該車両の左右両側に、前進か後進かどち
らかの方向をそれぞれ任意に選択可能な駆動走行手段が
具備されており、よってその場においても旋回すること
が可能な現存する走行車両としては、ブルドーザや戦車
をあげることができる。また上記と同様の機能を有する
とともに、かつ、壁面等の走行面に真空吸着し該走行面
に沿って走行可能な走行車両としては、例えば特許第1
323843号に開示された装置が提案されている。上
述した装置は、剛性乃至半剛性材料から形成された受圧
本体と、受圧本体及び壁面と協働して減圧領域を規定す
る仕切壁と、減圧領域から流体を排出して減圧領域内を
減圧せしめるための減圧生成手段と、受圧本体に設置さ
れた走行手段とを具備している。かくの通りの装置にお
いては、減圧生成手段によって減圧領域内を減圧せしめ
ると、減圧領域内外の流体圧力差に起因して装置が包囲
流体圧力によって壁面に吸着せしめられる。そして、走
行手段を作動せしめると、装置は壁面に吸着した状態で
それに沿って移動せしめられる。従って、かくの通りの
装置は、壁面に吸着し且つそれに沿って移動することが
できる。しかしながら、上述したブルドーザや戦車など
の走行車両や、走行面に真空吸着し該走行面に沿って走
行可能な走行車両には、次の通りの解決すべき欠点が存
在する。即ち、上述の車両は前進、後進やその場で旋回
することは容易にできるが、走行方向と交差する方向に
幅寄せすることにおいては、該幅寄せするために該走行
車両の大きさを2倍以上上回る面積の場所を必要とし、
かつ該幅寄せする手順も、旋回したり、前進したり、逆
旋回したり、後進したりと大変手間がかかる。
【発明の目的】本発明の目的は、走行車両において、走
行する方向と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横
移動することが可能な走行車両を提供することである。
本発明の目的はまた、包囲流体の圧力によって壁面等の
走行面に吸着し且つそれに沿って走行することができる
車両において、走行する方向と交差する方向に容易に幅
寄せ、すなわち横移動することが可能な走行車両を提供
することである。
行する方向と交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横
移動することが可能な走行車両を提供することである。
本発明の目的はまた、包囲流体の圧力によって壁面等の
走行面に吸着し且つそれに沿って走行することができる
車両において、走行する方向と交差する方向に容易に幅
寄せ、すなわち横移動することが可能な走行車両を提供
することである。
【発明の要約】本発明の第1の発明によれば、走行方向
に向かって車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車
輪等の駆動走行手段を備える走行車両において、走行面
の方向へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向
と交差する方向へ移動可能な従動車輪等の従動走行手段
が少なくとも1式具備されている走行車両、が提供され
る。また本発明の第1の発明によれば、走行方向に向か
って車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車輪等の
駆動走行手段を備える走行車両において、走行面の方向
へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差
する方向へ移動可能な従動車輪等の従動走行手段が少な
くとも1式具備されており、かつ、剛性乃至半剛性材料
から形成された受圧本体と、該受圧本体及び走行面と協
働して、又は走行面と協働して減圧領域を規定する仕切
壁と、該減圧領域から流体を排出して該減圧領域内を減
圧せしめるための減圧生成手段とを具備する構成により
包囲流体の圧力によって走行面に吸着し且つ走行面に沿
って移動可能な走行車両、が提供される。本発明の第2
の発明によれば、走行方向に向かって車両の左右両側に
少なくとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える
走行車両において、該駆動車輪等を振動させるための振
動手段が少なくとも1式具備されている走行車両、が提
供される。また本発明の第2の発明によれば、走行方向
に向かって車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車
輪等の駆動走行手段を備える走行車両において、該駆動
車輪等を振動させるための振動手段が少なくとも1式具
備されており、かつ、剛性乃至半剛性材料から形成され
た受圧本体と、該受圧本体及び走行面と協働して、又は
走行面と協働して減圧領域を規定する仕切壁と、該減圧
領域から流体を排出して該減圧領域内を減圧せしめるた
めの減圧生成手段とを具備する構成により包囲流体の圧
力によって走行面に吸着し且つ走行面に沿って移動可能
な走行車両、が提供される。
に向かって車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車
輪等の駆動走行手段を備える走行車両において、走行面
の方向へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向
と交差する方向へ移動可能な従動車輪等の従動走行手段
が少なくとも1式具備されている走行車両、が提供され
る。また本発明の第1の発明によれば、走行方向に向か
って車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車輪等の
駆動走行手段を備える走行車両において、走行面の方向
へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差
する方向へ移動可能な従動車輪等の従動走行手段が少な
くとも1式具備されており、かつ、剛性乃至半剛性材料
から形成された受圧本体と、該受圧本体及び走行面と協
働して、又は走行面と協働して減圧領域を規定する仕切
壁と、該減圧領域から流体を排出して該減圧領域内を減
圧せしめるための減圧生成手段とを具備する構成により
包囲流体の圧力によって走行面に吸着し且つ走行面に沿
って移動可能な走行車両、が提供される。本発明の第2
の発明によれば、走行方向に向かって車両の左右両側に
少なくとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える
走行車両において、該駆動車輪等を振動させるための振
動手段が少なくとも1式具備されている走行車両、が提
供される。また本発明の第2の発明によれば、走行方向
に向かって車両の左右両側に少なくとも各1式の駆動車
輪等の駆動走行手段を備える走行車両において、該駆動
車輪等を振動させるための振動手段が少なくとも1式具
備されており、かつ、剛性乃至半剛性材料から形成され
た受圧本体と、該受圧本体及び走行面と協働して、又は
走行面と協働して減圧領域を規定する仕切壁と、該減圧
領域から流体を排出して該減圧領域内を減圧せしめるた
めの減圧生成手段とを具備する構成により包囲流体の圧
力によって走行面に吸着し且つ走行面に沿って移動可能
な走行車両、が提供される。
【発明の好適具体例】以下、添付図面を参照して、本発
明の第1の発明に従って構成された装置の一具体例を説
明する。第1図、第2図及び第3図において、図示の装
置は、例えば鋼の如き剛性乃至半剛性の材料から形成さ
れた受圧本体2を具備している。受圧本体2は適宜の形
状でよいが、図示の具体例では走行面である壁面1に対
向する部分が開口した略円筒の箱の該開口部の外周縁に
環状の板が溶着されている形状をしている。この受圧本
体2の側壁の対向する両部位には、外方に突出する支持
部材12及び14が固定され、支持部材12及び14に
は更に支持フレーム16及び18が固定されている。主
として第1図を参照して、支持フレーム16には車輪2
2a及び22bが回転自在に装着されている。支持フレ
ーム16には、更に、走行駆動源を構成する電動モータ
24が設置されている。電動モータ24は、チェーン2
6及びスプロケットの如き適宜の伝動手段を介して車輪
22a及び22bに連結されていて車輪22a及び22
bを回転駆動する。また、支持フレーム18にも、車輪
30a及び30bが回転自在に装着されている。支持フ
レーム18にも、更に、走行駆動源を構成する電動モー
タ32が設置されており、電動モータ32はチェーン3
4及びスプロケットの如き適宜の伝動手段を介して車輪
30a及び30bに連結されていて車輪30a及び30
bを回転駆動する。これら車輪22a,22b,30a
及び30bは装置を壁面1に沿って移動せしめるための
走行手段を構成し、具体例においては後に詳述する如
く、受圧本体2に作用する包囲流体圧力によって壁面1
に押付けられてこれに接触せしめられる。尚、具体例に
おいては、走行手段として4個の車輪を用いているが、
これに代えて3個又は5個以上の車輪を用いてもよく、
更に車輪に代えて2個以上のそれ自体周知のエンドレス
トラックを用いてもよい。主として第3図を参照して、
受圧本体2の開口部には仕切壁36が装着されている。
全体の形状が環状の仕切壁36の一方の端部は受圧本体
2の環状板に連結され、もう一方の端部は壁面1に接触
せしめられ、受圧本体2及び壁面1と協働して減圧領域
50を規定している。かかる仕切壁36は、ポリウレタ
ンゴムの如き非通気性で且つ比較的柔軟な材料から形成
されており、従って比較的小さな力によってそれ自体が
弾性変形し、これによって壁面1に接触する端部は受圧
本体2に対して壁面1の方向及びこれから離れる方向に
変位せしめられる。受圧本体2、壁面1及び仕切壁36
によって規定される減圧空間50は減圧生成手段64に
連通されている。具体例では、受圧本体2の側壁には接
続管部10aが設けられており、サクションホース66
の一端部が上記接続管部10aに接続され、その他端部
がバッグフィルタ等の分離器(図示せず)を介して減圧
生成手段(図示せず)に接続されている。減圧生成手段
(図示せず)は減圧領域50から流体を排して減圧領域
50内を減圧せしめるそれ自体周知のものでよく、上記
装置を例えば大気中で使用する場合には排気ポンプ又は
エゼクタ等を用いることができ、また上記装置を例えば
水中又は海中で使用する場合には排水ポンプ等を用いる
ことができる。本発明の第1の発明に従う具体例の走行
車両においては、図面に図示する通り、支持フレーム1
6の両端部と支持フレーム18の両端部には、走行面の
方向へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と
交差する方向へ移動可能な従動車輪を備える従動走行手
段5a、5b、5c及び5dが具備されている。該従動
走行手段5a、5b、5c及び5dの各々は、第2図に
図示するように、両ロッド形式のエアシリンダ55と、
該エアシリンダ55のピストンロッド54の走行面の側
の端部に固定された車輪支持金具53と、従動車輪52
と、車軸51により構成されている。なお図示のエアシ
リンダ55はそのピストンロッドが回転するのを防止す
る機構をそれ自体備える形式のもので公知のエアシリン
ダである。よって車軸51の向きは本走行車両の走行方
向に対して常に直角に交差している。本発明の第1の発
明に従う走行車両においては、走行面の方向へ任意に出
入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差する方向へ
移動可能な従動車輪を備える従動走行手段5a、5b、
5c、5dのうち少なくとも1式が具備されていること
が重要である。勿論、具体例の走行車両のように、4式
の従動走行手段5a、5b、5c及び5dのうち全てが
具備されていてもよい。かくの通りの走行車両は、船
体、各種タンクやビルディング等の大型構造物の表面の
旧塗膜剥離作業や塗装作業、更には船底の水中クリーニ
ング作業を実施する走行車両において、走行する方向と
交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動すること
が可能な走行車両として好都合に用いることができる。
次に、上述した装置の作用効果について説明する。減圧
生成手段(図示せず)が作動すると、この減圧生成手段
の作用によって減圧領域50内の流体(例えば大気中で
使用する場合には空気、また例えば水中で使用する場合
には水)がサクションホース66を通って外部に排出さ
れ、これによって減圧領域50内が所要の通り減圧され
る。かくすると、仕切壁36が比較的柔軟な材料から形
成されている故に、減圧領域50の内外の流体圧力差に
起因して受圧本体2に作用する包囲流体圧力は実質上受
圧本体2から支持フレーム16及び18、並びに車輪2
2a,22b,30a及び30bを介して壁面1に伝達
され、これによって装置が壁面1に吸着せしめられる。
なお、減圧領域50の内外の流体圧力差に起因して仕切
壁36に作用する包囲流体圧力は、仕切壁36を壁面1
に向けて偏倚せしめてその端部を壁面1に接触せしめる
ように作用する。尚、容易に理解される如く、電動モー
タ24及び32を作動せしめて車輪22a及び22bと
車輪30a及び30bを同方向に回転駆動すると、装置
は壁面1に沿って直進(前進または後進)し、また車輪
22a及び22bと車輪30a及び30bを逆方向に回
転駆動すると、装置はその中心軸線の回りを回転(左回
転または右回転)して所望の方向に向けられる。次に、
従動走行手段5a、5bの作用効果について説明する。
第4図は、第2図に図示の従動走行手段5aにおいて、
エアシリンダ55のピストンロッド54が壁面1の方向
へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって駆動車輪22
aが壁面1より離反した状態を図示している。第5図
は、第4図に図示の状態に在る装置において、駆動車輪
30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向へ走行するよう
に駆動車輪30aと駆動車輪30bを回転駆動し、一
方、駆動車輪22aと駆動車輪22bは回転駆動しない
時の装置全体の動きを図示している。第5図において、
駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向に走行
するよう回転駆動されると、装置全体は駆動車輪22b
と壁面1との接触部Pを回転の中心として右方向に回転
する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を示してい
る)。この時、従動走行手段5aの従動車輪52は矢印
Bに示す方向に従動移動せられる。第6図は、本発明に
従って構成された具体例の装置を図面において右方向に
幅寄せせしめる手順を図示している。第6図において、
(1)に図示の装置の状態は第5図に図示の装置の状態
と全く同一である。次に、図(1)に図示の動作により
装置が右回転すると、今度は図(2)において、従動走
行手段5aのエアシリンダ55のピストンロッド54が
壁面1と反対方向へ伸びて従動車輪52を引っ込め、よ
って駆動車輪22aが壁面1へ再接触する。また従動走
行手段5bのエアシリンダ55のピストンロッド54は
壁面1の方向へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって
駆動車輪22bが壁面1より離反する。以上の状態にお
いて、駆動車輪22cと駆動車輪22dを矢印Aの方向
に走行するよう回転駆動すると、装置全体は駆動車輪2
2aと壁面1との接触部Pを回転の中心として左方向に
回転する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を示してい
る)。この時、従動走行手段5bの従動車輪52は矢印
Bに示す方向に従動移動せられる。図(3)は、図
(1)と図(2)に示す動作により幅寄せが完了した装
置の位置を示している。なお、座標軸X0とY0は装置
の幅寄せの状況を理解するための指標として付記された
ものである。なお、上述の作用効果についての説明にお
いては、従動走行手段5aと5bを使用して右方向に幅
寄せする場合の作用効果についてのみ説明したが、従動
走行手段5cと5dを使用すれば左方向に幅寄せするこ
とができる。また右方向に幅寄せする場合においても、
従動走行手段5aのみを使用して幅寄せすることも可能
である。同じく左方向に幅寄せする場合においても、従
動走行手段5cのみを使用して幅寄せすることも可能で
ある。従動走行手段5aのみを使用して右方向に幅寄せ
する場合の手順を第6図において説明すると、図(1)
に図示の動作により装置が右へ45度の回転を終える
と、今度は、従動走行手段5aのエアシリンダ55のピ
ストンロッド54を壁面1と反対方向へ伸長させて従動
車輪52を引っ込め、駆動車輪22aを壁面1へ再接触
させる。次に、駆動車輪22cと駆動車輪22dを下方
に走行するよう回転駆動させ、一方、駆動車輪22aと
駆動車輪22bを上方に走行するよう回転駆動させると
装置全体は装置の中心点を回転の中心として左へ回転
し、45度の左回転を終えたところで、今度は再び図
(1)に図示の動作により装置を右へ回転せしめる。以
下、上述の動作を繰り返すことにより左への幅寄せが可
能となる。次に、添付図面を参照して、本発明の第2の
発明に従って構成された装置の一具体例を説明する。第
1図及び第2図に図示する本発明の第1の発明に従う具
体例の走行車両においては、支持フレーム16の両端部
と支持フレーム18の両端部には、走行面の方向へ任意
に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差する方
向へ移動可能な従動車輪を備える従動走行手段5a、5
b、5c及び5dが具備されているが、第7図及び第8
図において図示する本発明の第2の発明に従う具体例の
走行車両においては該従動走行手段5a、5b、5c及
び5dが具備されていない。第7図及び第8図において
図示する装置においては、該従動走行手段5a、5b、
5c及び5dの代わりに振動手段7a、7b、7c及び
7dが具備されており、その他の構成は第1図及び第2
図に図示する装置の構成と同一である。本発明の第2の
発明に従う具体例の走行車両においては、図面に図示す
る通り、支持フレーム16の両端部と支持フレーム18
の両端部には振動手段7a、7b、7c及び7dが具備
されている。図示の振動手段7a、7b、7c及び7d
は公知の空圧式のピストンバイブレータであるが、各々
のピストンバイブレータのピストンロッド71は支持フ
レーム16の両端部と支持フレーム18の両端部に固定
されており、圧縮空気の作用によりシリンダ72が自動
的に短い周期で往復運動を行い振動を発生させるよう構
成されている。なお該振動手段については、図示の空圧
式ピストンバイブレータの代わりに、回転式バイブレー
タ等の公知の振動手段を用いてもよい。本発明の第2の
発明に従う走行車両においては、振動手段7a、7b、
7c及び7dのうち少なくとも1式が具備されているこ
とが重要である。勿論、具体例の走行車両のように、4
式の振動手段7a、7b、7c及び7dのうち全てが具
備されていてもよい。かくの通りの走行車両は、船体、
各種タンクやビルディング等の大型構造物の表面の旧塗
膜剥離作業や塗装作業、更には船底の水中クリーニング
作業を実施する走行車両において、走行する方向と交差
する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可
能な走行車両として好都合に用いることができる。次
に、上述した装置の作用効果について説明する。減圧生
成手段(図示せず)が作動すると、この減圧生成手段の
作用によって減圧領域50内の流体(例えば大気中で使
用する場合には空気、また例えば水中で使用する場合に
は水)がサクションホース66を通って外部に排出さ
れ、これによって減圧領域50内が所要の通り減圧され
る。かくすると、仕切壁36が比較的柔軟な材料から形
成されている故に、減圧領域50の内外の流体圧力差に
起因して受圧本体2に作用する包囲流体圧力は実質上受
圧本体2から支持フレーム16及び18、並びに車輪2
2a,22b,30a及び30bを介して壁面1に伝達
され、これによって装置が壁面1に吸着せしめられる。
なお、減圧領域50の内外の流体圧力差に起因して仕切
壁36に作用する包囲流体圧力は、仕切壁36を壁面1
に向けて偏倚せしめてその端部を壁面1に接触せしめる
ように作用する。尚、容易に理解される如く、電動モー
タ24及び32を作動せしめて車輪22a及び22bと
車輪30a及び30bを同方向に回転駆動すると、装置
は壁面1に沿って直進(前進または後進)し、また車輪
22a及び22bと車輪30a及び30bを逆方向に回
転駆動すると、装置はその中心軸線の回りを回転(左回
転または右回転)して所望の方向に向けられる。次に、
振動手段7a、7b、7c及び7dの作用効果について
説明する。第9図は、振動手段7aが振動している状態
に在る装置において、駆動車輪30aと駆動車輪30b
が矢印Aの方向へ走行するように駆動車輪30aと駆動
車輪30bを回転駆動し、一方、駆動車輪22aと駆動
車輪22bは回転駆動しない時の装置全体の動きを図示
している。第9図において、駆動車輪30aと駆動車輪
30bが矢印Aの方向に走行するよう回転駆動される
と、装置全体は駆動車輪22bと壁面1との接触部Pを
回転の中心として右方向に回転する(矢印Cは装置の中
心点の移動方向を示している)。この時、駆動車輪22
aは振動している振動手段7aの作用により振動せしめ
られ、よって駆動車輪22aと壁面1との摩擦力が低減
せしめられるので、駆動車輪22aは矢印Bに示す方向
に従動移動せられる。第10図は、本発明に従って構成
された具体例の装置を図面において右方向に幅寄せせし
める手順を図示している。第10図において、(1)に
図示の装置の状態は第9図に図示の装置の状態と全く同
一である。次に、図(1)に図示の動作により装置が右
回転すると、今度は図(2)において、振動手段7aの
作動を停止し、振動手段7bの作動を開始する。以上の
状態において、駆動車輪22cと駆動車輪22dを矢印
Aの方向に走行するよう回転駆動すると、装置全体は駆
動車輪22aと壁面1との接触部Pを回転の中心として
左方向に回転する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を
示している)。この時、駆動車輪22bは矢印Bに示す
方向に従動移動せられる。図(3)は、図(1)と図
(2)に示す動作により幅寄せが完了した装置の位置を
示している。なお、座標軸X0とY0は装置の幅寄せの
状況を理解するための指標として付記されたものであ
る。なお、上述の作用効果についての説明においては、
振動手段7aと7bを使用して右方向に幅寄せする場合
の作用効果についてのみ説明したが、振動手段7cと7
dを使用すれば左方向に幅寄せすることができる。また
右方向に幅寄せする場合においても、振動手段7aのみ
を使用して幅寄せすることも可能である。同じく左方向
に幅寄せする場合においても、振動手段7cのみを使用
して幅寄せすることも可能である。振動手段7aのみを
使用して右方向に幅寄せする場合の手順を第10図にお
いて説明すると、図(1)に図示の動作により装置が右
へ45度の回転を終えると、今度は、振動手段7aの作
動を停止し、振動手段7bの作動を開始する。次に、駆
動車輪22cと駆動車輪22dを下方に走行するよう回
転駆動させ、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22bを
上方に走行するよう回転駆動させると装置全体は装置の
中心点を回転の中心として左へ回転し、45度の左回転
を終えたところで、今度は再び図(1)に図示の動作に
より装置を右へ回転せしめる。以下、上述の動作を繰り
返すことにより左への幅寄せが可能となる。以上、本発
明に従って構成された装置の具体例について説明した
が、本発明はかかる具体例に限定されることなく種々の
地表面を走行する車両や、壁面に吸着し且つ該壁面に沿
って走行する車両に適用することができる。即ち、例え
ば特許第1323843号に開示されている如く、仕切
壁の一端部が受圧本体に連結され、受圧本体には研掃材
投射手段の如き専用の表面処理手段が装備され、表面処
理手段が減圧領域内の壁面を所要の通り処理する形態の
装置等にも適用することができる。
明の第1の発明に従って構成された装置の一具体例を説
明する。第1図、第2図及び第3図において、図示の装
置は、例えば鋼の如き剛性乃至半剛性の材料から形成さ
れた受圧本体2を具備している。受圧本体2は適宜の形
状でよいが、図示の具体例では走行面である壁面1に対
向する部分が開口した略円筒の箱の該開口部の外周縁に
環状の板が溶着されている形状をしている。この受圧本
体2の側壁の対向する両部位には、外方に突出する支持
部材12及び14が固定され、支持部材12及び14に
は更に支持フレーム16及び18が固定されている。主
として第1図を参照して、支持フレーム16には車輪2
2a及び22bが回転自在に装着されている。支持フレ
ーム16には、更に、走行駆動源を構成する電動モータ
24が設置されている。電動モータ24は、チェーン2
6及びスプロケットの如き適宜の伝動手段を介して車輪
22a及び22bに連結されていて車輪22a及び22
bを回転駆動する。また、支持フレーム18にも、車輪
30a及び30bが回転自在に装着されている。支持フ
レーム18にも、更に、走行駆動源を構成する電動モー
タ32が設置されており、電動モータ32はチェーン3
4及びスプロケットの如き適宜の伝動手段を介して車輪
30a及び30bに連結されていて車輪30a及び30
bを回転駆動する。これら車輪22a,22b,30a
及び30bは装置を壁面1に沿って移動せしめるための
走行手段を構成し、具体例においては後に詳述する如
く、受圧本体2に作用する包囲流体圧力によって壁面1
に押付けられてこれに接触せしめられる。尚、具体例に
おいては、走行手段として4個の車輪を用いているが、
これに代えて3個又は5個以上の車輪を用いてもよく、
更に車輪に代えて2個以上のそれ自体周知のエンドレス
トラックを用いてもよい。主として第3図を参照して、
受圧本体2の開口部には仕切壁36が装着されている。
全体の形状が環状の仕切壁36の一方の端部は受圧本体
2の環状板に連結され、もう一方の端部は壁面1に接触
せしめられ、受圧本体2及び壁面1と協働して減圧領域
50を規定している。かかる仕切壁36は、ポリウレタ
ンゴムの如き非通気性で且つ比較的柔軟な材料から形成
されており、従って比較的小さな力によってそれ自体が
弾性変形し、これによって壁面1に接触する端部は受圧
本体2に対して壁面1の方向及びこれから離れる方向に
変位せしめられる。受圧本体2、壁面1及び仕切壁36
によって規定される減圧空間50は減圧生成手段64に
連通されている。具体例では、受圧本体2の側壁には接
続管部10aが設けられており、サクションホース66
の一端部が上記接続管部10aに接続され、その他端部
がバッグフィルタ等の分離器(図示せず)を介して減圧
生成手段(図示せず)に接続されている。減圧生成手段
(図示せず)は減圧領域50から流体を排して減圧領域
50内を減圧せしめるそれ自体周知のものでよく、上記
装置を例えば大気中で使用する場合には排気ポンプ又は
エゼクタ等を用いることができ、また上記装置を例えば
水中又は海中で使用する場合には排水ポンプ等を用いる
ことができる。本発明の第1の発明に従う具体例の走行
車両においては、図面に図示する通り、支持フレーム1
6の両端部と支持フレーム18の両端部には、走行面の
方向へ任意に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と
交差する方向へ移動可能な従動車輪を備える従動走行手
段5a、5b、5c及び5dが具備されている。該従動
走行手段5a、5b、5c及び5dの各々は、第2図に
図示するように、両ロッド形式のエアシリンダ55と、
該エアシリンダ55のピストンロッド54の走行面の側
の端部に固定された車輪支持金具53と、従動車輪52
と、車軸51により構成されている。なお図示のエアシ
リンダ55はそのピストンロッドが回転するのを防止す
る機構をそれ自体備える形式のもので公知のエアシリン
ダである。よって車軸51の向きは本走行車両の走行方
向に対して常に直角に交差している。本発明の第1の発
明に従う走行車両においては、走行面の方向へ任意に出
入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差する方向へ
移動可能な従動車輪を備える従動走行手段5a、5b、
5c、5dのうち少なくとも1式が具備されていること
が重要である。勿論、具体例の走行車両のように、4式
の従動走行手段5a、5b、5c及び5dのうち全てが
具備されていてもよい。かくの通りの走行車両は、船
体、各種タンクやビルディング等の大型構造物の表面の
旧塗膜剥離作業や塗装作業、更には船底の水中クリーニ
ング作業を実施する走行車両において、走行する方向と
交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動すること
が可能な走行車両として好都合に用いることができる。
次に、上述した装置の作用効果について説明する。減圧
生成手段(図示せず)が作動すると、この減圧生成手段
の作用によって減圧領域50内の流体(例えば大気中で
使用する場合には空気、また例えば水中で使用する場合
には水)がサクションホース66を通って外部に排出さ
れ、これによって減圧領域50内が所要の通り減圧され
る。かくすると、仕切壁36が比較的柔軟な材料から形
成されている故に、減圧領域50の内外の流体圧力差に
起因して受圧本体2に作用する包囲流体圧力は実質上受
圧本体2から支持フレーム16及び18、並びに車輪2
2a,22b,30a及び30bを介して壁面1に伝達
され、これによって装置が壁面1に吸着せしめられる。
なお、減圧領域50の内外の流体圧力差に起因して仕切
壁36に作用する包囲流体圧力は、仕切壁36を壁面1
に向けて偏倚せしめてその端部を壁面1に接触せしめる
ように作用する。尚、容易に理解される如く、電動モー
タ24及び32を作動せしめて車輪22a及び22bと
車輪30a及び30bを同方向に回転駆動すると、装置
は壁面1に沿って直進(前進または後進)し、また車輪
22a及び22bと車輪30a及び30bを逆方向に回
転駆動すると、装置はその中心軸線の回りを回転(左回
転または右回転)して所望の方向に向けられる。次に、
従動走行手段5a、5bの作用効果について説明する。
第4図は、第2図に図示の従動走行手段5aにおいて、
エアシリンダ55のピストンロッド54が壁面1の方向
へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって駆動車輪22
aが壁面1より離反した状態を図示している。第5図
は、第4図に図示の状態に在る装置において、駆動車輪
30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向へ走行するよう
に駆動車輪30aと駆動車輪30bを回転駆動し、一
方、駆動車輪22aと駆動車輪22bは回転駆動しない
時の装置全体の動きを図示している。第5図において、
駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向に走行
するよう回転駆動されると、装置全体は駆動車輪22b
と壁面1との接触部Pを回転の中心として右方向に回転
する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を示してい
る)。この時、従動走行手段5aの従動車輪52は矢印
Bに示す方向に従動移動せられる。第6図は、本発明に
従って構成された具体例の装置を図面において右方向に
幅寄せせしめる手順を図示している。第6図において、
(1)に図示の装置の状態は第5図に図示の装置の状態
と全く同一である。次に、図(1)に図示の動作により
装置が右回転すると、今度は図(2)において、従動走
行手段5aのエアシリンダ55のピストンロッド54が
壁面1と反対方向へ伸びて従動車輪52を引っ込め、よ
って駆動車輪22aが壁面1へ再接触する。また従動走
行手段5bのエアシリンダ55のピストンロッド54は
壁面1の方向へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって
駆動車輪22bが壁面1より離反する。以上の状態にお
いて、駆動車輪22cと駆動車輪22dを矢印Aの方向
に走行するよう回転駆動すると、装置全体は駆動車輪2
2aと壁面1との接触部Pを回転の中心として左方向に
回転する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を示してい
る)。この時、従動走行手段5bの従動車輪52は矢印
Bに示す方向に従動移動せられる。図(3)は、図
(1)と図(2)に示す動作により幅寄せが完了した装
置の位置を示している。なお、座標軸X0とY0は装置
の幅寄せの状況を理解するための指標として付記された
ものである。なお、上述の作用効果についての説明にお
いては、従動走行手段5aと5bを使用して右方向に幅
寄せする場合の作用効果についてのみ説明したが、従動
走行手段5cと5dを使用すれば左方向に幅寄せするこ
とができる。また右方向に幅寄せする場合においても、
従動走行手段5aのみを使用して幅寄せすることも可能
である。同じく左方向に幅寄せする場合においても、従
動走行手段5cのみを使用して幅寄せすることも可能で
ある。従動走行手段5aのみを使用して右方向に幅寄せ
する場合の手順を第6図において説明すると、図(1)
に図示の動作により装置が右へ45度の回転を終える
と、今度は、従動走行手段5aのエアシリンダ55のピ
ストンロッド54を壁面1と反対方向へ伸長させて従動
車輪52を引っ込め、駆動車輪22aを壁面1へ再接触
させる。次に、駆動車輪22cと駆動車輪22dを下方
に走行するよう回転駆動させ、一方、駆動車輪22aと
駆動車輪22bを上方に走行するよう回転駆動させると
装置全体は装置の中心点を回転の中心として左へ回転
し、45度の左回転を終えたところで、今度は再び図
(1)に図示の動作により装置を右へ回転せしめる。以
下、上述の動作を繰り返すことにより左への幅寄せが可
能となる。次に、添付図面を参照して、本発明の第2の
発明に従って構成された装置の一具体例を説明する。第
1図及び第2図に図示する本発明の第1の発明に従う具
体例の走行車両においては、支持フレーム16の両端部
と支持フレーム18の両端部には、走行面の方向へ任意
に出入り可能でかつ該走行車両の走行方向と交差する方
向へ移動可能な従動車輪を備える従動走行手段5a、5
b、5c及び5dが具備されているが、第7図及び第8
図において図示する本発明の第2の発明に従う具体例の
走行車両においては該従動走行手段5a、5b、5c及
び5dが具備されていない。第7図及び第8図において
図示する装置においては、該従動走行手段5a、5b、
5c及び5dの代わりに振動手段7a、7b、7c及び
7dが具備されており、その他の構成は第1図及び第2
図に図示する装置の構成と同一である。本発明の第2の
発明に従う具体例の走行車両においては、図面に図示す
る通り、支持フレーム16の両端部と支持フレーム18
の両端部には振動手段7a、7b、7c及び7dが具備
されている。図示の振動手段7a、7b、7c及び7d
は公知の空圧式のピストンバイブレータであるが、各々
のピストンバイブレータのピストンロッド71は支持フ
レーム16の両端部と支持フレーム18の両端部に固定
されており、圧縮空気の作用によりシリンダ72が自動
的に短い周期で往復運動を行い振動を発生させるよう構
成されている。なお該振動手段については、図示の空圧
式ピストンバイブレータの代わりに、回転式バイブレー
タ等の公知の振動手段を用いてもよい。本発明の第2の
発明に従う走行車両においては、振動手段7a、7b、
7c及び7dのうち少なくとも1式が具備されているこ
とが重要である。勿論、具体例の走行車両のように、4
式の振動手段7a、7b、7c及び7dのうち全てが具
備されていてもよい。かくの通りの走行車両は、船体、
各種タンクやビルディング等の大型構造物の表面の旧塗
膜剥離作業や塗装作業、更には船底の水中クリーニング
作業を実施する走行車両において、走行する方向と交差
する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可
能な走行車両として好都合に用いることができる。次
に、上述した装置の作用効果について説明する。減圧生
成手段(図示せず)が作動すると、この減圧生成手段の
作用によって減圧領域50内の流体(例えば大気中で使
用する場合には空気、また例えば水中で使用する場合に
は水)がサクションホース66を通って外部に排出さ
れ、これによって減圧領域50内が所要の通り減圧され
る。かくすると、仕切壁36が比較的柔軟な材料から形
成されている故に、減圧領域50の内外の流体圧力差に
起因して受圧本体2に作用する包囲流体圧力は実質上受
圧本体2から支持フレーム16及び18、並びに車輪2
2a,22b,30a及び30bを介して壁面1に伝達
され、これによって装置が壁面1に吸着せしめられる。
なお、減圧領域50の内外の流体圧力差に起因して仕切
壁36に作用する包囲流体圧力は、仕切壁36を壁面1
に向けて偏倚せしめてその端部を壁面1に接触せしめる
ように作用する。尚、容易に理解される如く、電動モー
タ24及び32を作動せしめて車輪22a及び22bと
車輪30a及び30bを同方向に回転駆動すると、装置
は壁面1に沿って直進(前進または後進)し、また車輪
22a及び22bと車輪30a及び30bを逆方向に回
転駆動すると、装置はその中心軸線の回りを回転(左回
転または右回転)して所望の方向に向けられる。次に、
振動手段7a、7b、7c及び7dの作用効果について
説明する。第9図は、振動手段7aが振動している状態
に在る装置において、駆動車輪30aと駆動車輪30b
が矢印Aの方向へ走行するように駆動車輪30aと駆動
車輪30bを回転駆動し、一方、駆動車輪22aと駆動
車輪22bは回転駆動しない時の装置全体の動きを図示
している。第9図において、駆動車輪30aと駆動車輪
30bが矢印Aの方向に走行するよう回転駆動される
と、装置全体は駆動車輪22bと壁面1との接触部Pを
回転の中心として右方向に回転する(矢印Cは装置の中
心点の移動方向を示している)。この時、駆動車輪22
aは振動している振動手段7aの作用により振動せしめ
られ、よって駆動車輪22aと壁面1との摩擦力が低減
せしめられるので、駆動車輪22aは矢印Bに示す方向
に従動移動せられる。第10図は、本発明に従って構成
された具体例の装置を図面において右方向に幅寄せせし
める手順を図示している。第10図において、(1)に
図示の装置の状態は第9図に図示の装置の状態と全く同
一である。次に、図(1)に図示の動作により装置が右
回転すると、今度は図(2)において、振動手段7aの
作動を停止し、振動手段7bの作動を開始する。以上の
状態において、駆動車輪22cと駆動車輪22dを矢印
Aの方向に走行するよう回転駆動すると、装置全体は駆
動車輪22aと壁面1との接触部Pを回転の中心として
左方向に回転する(矢印Cは装置の中心点の移動方向を
示している)。この時、駆動車輪22bは矢印Bに示す
方向に従動移動せられる。図(3)は、図(1)と図
(2)に示す動作により幅寄せが完了した装置の位置を
示している。なお、座標軸X0とY0は装置の幅寄せの
状況を理解するための指標として付記されたものであ
る。なお、上述の作用効果についての説明においては、
振動手段7aと7bを使用して右方向に幅寄せする場合
の作用効果についてのみ説明したが、振動手段7cと7
dを使用すれば左方向に幅寄せすることができる。また
右方向に幅寄せする場合においても、振動手段7aのみ
を使用して幅寄せすることも可能である。同じく左方向
に幅寄せする場合においても、振動手段7cのみを使用
して幅寄せすることも可能である。振動手段7aのみを
使用して右方向に幅寄せする場合の手順を第10図にお
いて説明すると、図(1)に図示の動作により装置が右
へ45度の回転を終えると、今度は、振動手段7aの作
動を停止し、振動手段7bの作動を開始する。次に、駆
動車輪22cと駆動車輪22dを下方に走行するよう回
転駆動させ、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22bを
上方に走行するよう回転駆動させると装置全体は装置の
中心点を回転の中心として左へ回転し、45度の左回転
を終えたところで、今度は再び図(1)に図示の動作に
より装置を右へ回転せしめる。以下、上述の動作を繰り
返すことにより左への幅寄せが可能となる。以上、本発
明に従って構成された装置の具体例について説明した
が、本発明はかかる具体例に限定されることなく種々の
地表面を走行する車両や、壁面に吸着し且つ該壁面に沿
って走行する車両に適用することができる。即ち、例え
ば特許第1323843号に開示されている如く、仕切
壁の一端部が受圧本体に連結され、受圧本体には研掃材
投射手段の如き専用の表面処理手段が装備され、表面処
理手段が減圧領域内の壁面を所要の通り処理する形態の
装置等にも適用することができる。
【発明の効果】従来、ブルドーザや戦車などの走行車両
や、走行面に真空吸着し該走行面に沿って走行可能な走
行車両においては、前進、後進やその場で旋回すること
は容易にできるが、走行方向と交差する方向に幅寄せす
ることにおいては、該幅寄せするために該走行車両の大
きさを2倍以上上回る面積の場所を必要とし、かつ該幅
寄せする手順も、旋回したり、前進したり、逆旋回した
り、後進したりと大変手間がかかるものであった。しか
しながら本発明の走行車両においては、走行する方向と
交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動すること
が可能であるため、幅寄せするための場所が最小面積で
済む利点が有り、また幅寄せするための時間が最小時間
で済む利点が有る。また本発明の包囲流体の圧力によっ
て壁面等の走行面に吸着し且つそれに沿って走行するこ
とができる走行車両においては、走行する方向と交差す
る方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可能
であるため、幅寄せするための場所が最小面積で済む利
点が有り、また幅寄せするための時間が最小時間で済む
利点が有る。
や、走行面に真空吸着し該走行面に沿って走行可能な走
行車両においては、前進、後進やその場で旋回すること
は容易にできるが、走行方向と交差する方向に幅寄せす
ることにおいては、該幅寄せするために該走行車両の大
きさを2倍以上上回る面積の場所を必要とし、かつ該幅
寄せする手順も、旋回したり、前進したり、逆旋回した
り、後進したりと大変手間がかかるものであった。しか
しながら本発明の走行車両においては、走行する方向と
交差する方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動すること
が可能であるため、幅寄せするための場所が最小面積で
済む利点が有り、また幅寄せするための時間が最小時間
で済む利点が有る。また本発明の包囲流体の圧力によっ
て壁面等の走行面に吸着し且つそれに沿って走行するこ
とができる走行車両においては、走行する方向と交差す
る方向に容易に幅寄せ、すなわち横移動することが可能
であるため、幅寄せするための場所が最小面積で済む利
点が有り、また幅寄せするための時間が最小時間で済む
利点が有る。
【図面の簡単な説明】
【1図】は、本発明の第1の発明に従って構成された走
行車両の一具体例を示す平面図。
行車両の一具体例を示す平面図。
【2図】は、第1図の走行車両の右側面図。
【3図】は、第1図の走行車両のA−A線による断面
図。
図。
【4図】は、第2図に図示の従動走行手段5aにおい
て、エアシリンダ55のピストンロッド54が壁面1の
方向へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって駆動車輪
22aが壁面1より離反した状態を図示する右側面図。
て、エアシリンダ55のピストンロッド54が壁面1の
方向へ伸びて従動車輪52を突き出し、よって駆動車輪
22aが壁面1より離反した状態を図示する右側面図。
【5図】は、第4図に図示の状態に在る装置において、
駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向へ走行
するように駆動車輪30aと駆動車輪30bを回転駆動
し、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22bは回転駆動
しない時の装置全体の動きを図示する平面図。
駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印Aの方向へ走行
するように駆動車輪30aと駆動車輪30bを回転駆動
し、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22bは回転駆動
しない時の装置全体の動きを図示する平面図。
【6図】は、本発明に従って構成された具体例の装置を
図面において右方向に幅寄せせしめる手順を図示する説
明図。
図面において右方向に幅寄せせしめる手順を図示する説
明図。
【7図】は、本発明の第2の発明に従って構成された走
行車両の一具体例を示す平面図。
行車両の一具体例を示す平面図。
【8図】は、第7図の走行車両の右側面図。
【9図】は、振動手段7aが振動している状態に在る装
置において、駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印A
の方向へ走行するように駆動車輪30aと駆動車輪30
bを回転駆動し、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22
bは回転駆動しない時の装置全体の動きを図示する平面
図。
置において、駆動車輪30aと駆動車輪30bが矢印A
の方向へ走行するように駆動車輪30aと駆動車輪30
bを回転駆動し、一方、駆動車輪22aと駆動車輪22
bは回転駆動しない時の装置全体の動きを図示する平面
図。
【10図】は、本発明に従って構成された具体例の装置
を図面において右方向に幅寄せせしめる手順を図示する
説明図。
を図面において右方向に幅寄せせしめる手順を図示する
説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、走行面の方向へ任意に出入り可能でかつ
該走行車両の走行方向と交差する方向へ移動可能な従動
車輪等の従動走行手段が少なくとも1式具備されてい
る、ことを特徴とする走行車両。 - 【請求項2】剛性乃至半剛性材料から形成された受圧本
体と、該受圧本体及び走行面と協働して、又は走行面と
協働して減圧領域を規定する仕切壁と、該減圧領域から
流体を排出して該減圧領域内を減圧せしめるための減圧
生成手段とを具備する構成により包囲流体の圧力によっ
て走行面に吸着し且つ走行面に沿って移動可能な、請求
項1に記載の走行車両。 - 【請求項3】走行方向に向かって車両の左右両側に少な
くとも各1式の駆動車輪等の駆動走行手段を備える走行
車両において、該駆動車輪等を振動させるための振動手
段が少なくとも1式具備されている、ことを特徴とする
走行車両。 - 【請求項4】剛性乃至半剛性材料から形成された受圧本
体と、該受圧本体及び走行面と協働して、又は走行面と
協働して減圧領域を規定する仕切壁と、該減圧領域から
流体を排出して該減圧領域内を減圧せしめるための減圧
生成手段とを具備する構成により包囲流体の圧力によっ
て走行面に吸着し且つ走行面に沿って移動可能な、請求
項3に記載の走行車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11272911A JP2001058588A (ja) | 1999-08-22 | 1999-08-22 | 走行車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11272911A JP2001058588A (ja) | 1999-08-22 | 1999-08-22 | 走行車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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